JP3045569B2 - 回転摺動体及びこれを用いた斜板式圧縮機 - Google Patents

回転摺動体及びこれを用いた斜板式圧縮機

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JP3045569B2
JP3045569B2 JP3181061A JP18106191A JP3045569B2 JP 3045569 B2 JP3045569 B2 JP 3045569B2 JP 3181061 A JP3181061 A JP 3181061A JP 18106191 A JP18106191 A JP 18106191A JP 3045569 B2 JP3045569 B2 JP 3045569B2
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    • F05B2230/00Manufacture
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    • F05B2230/22Manufacture essentially without removing material by sintering
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
    • F05C2251/00Material properties
    • F05C2251/14Self lubricating materials; Solid lubricants

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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回転摺動体及びこれを用
いた斜板式圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車空調等に使用される斜板式
圧縮機は、エンジンの動力により回転する斜板、この斜
板に接触して斜板の回転を直線的な往復運動に変換しピ
ストンに伝達する運動変換機構(鋼球,摺動子等よりな
る)等を備え、このピストンにより冷凍サイクルの冷媒
をシリンダ内で吸入,圧縮する。
【0003】このうち、斜板(回転摺動体)と運動変換
機構の摺動子(被摺動体)との間でスラスト方向の荷重
を伴った回転摺動が生じるので、これらの摺動面を潤滑
油で潤滑している。
【0004】斜板式圧縮機の潤滑の代表的なものとし
て、例えば特開昭60−259775号公報に開示され
るように、冷凍サイクルを循環する冷媒中に潤滑油を混
入し、この冷媒を冷凍サイクルの循環過程において斜板
室に導いた後に低圧室に導くことで冷媒中の潤滑油を斜
板及び摺動子の表面に付着させ、このようにして斜板・
摺動子間に油膜を形成し摺動面を潤滑する方式がある。
【0005】この潤滑方式は冷媒が冷凍サイクル中で正
常に循環している場合には、斜板表面と摺動子との間に
充分な油膜を確保し焼付き防止機能を発揮し得る。しか
し、冷媒漏れ,低圧側サイクルに詰まりなどの異常が生
じて圧縮機に帰還する冷媒量が極端に不足すると、同時
に潤滑油の戻りも悪くなり、上記の斜板と摺動子間に焼
付きが生じる原因となる。一般に圧縮機吸入圧力が大気
圧〔0MPa(gage)〕以下になると潤滑油の戻り
は極端に悪化する。
【0006】本発明者らは、この改良として特願平1−
317511号にて斜板を多孔質の焼結合金で形成し、
この斜板中の空孔に潤滑油を含浸させつつ摺動面に凹凸
を設け、凸部のみを研削して凸部表面が滑らかな摺動面
となるよう目つぶし処理(凸部表面に表れた孔封じ)を
行ったものを提案している。この改良技術によれば、冷
媒の戻りが極端に悪化してその斜板室の圧力低下が生じ
ると、摺動面領域に混在する凹部表面の封孔されない孔
を介して斜板内の含浸潤滑油がにじみ出て潤滑油を応急
的に摺動面に補給できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記改良技術は、冷媒
戻りが悪化した状態でも斜板自らが潤滑油を補給できる
ので、焼付き防止機能を更に高める利点を有している。
【0008】しかし、摺動面の領域に非封孔の孔付き凹
部が混在しているため、斜板中の孔が空の状態(いわゆ
る空孔状態)で正常運転がなされると、斜板と摺動子と
の間に形成すべき油膜が逆に前記凹部に臨む空孔(非封
孔)を通して斜板中に吸収され、その結果、斜板・摺動
子間の油膜厚さが減少する事態が生じる。例えば、圧縮
機内に導入される冷媒不足が発生して、この時に斜板中
の潤滑油が表面に放出されると、斜板中は空孔状態とな
る。この空孔状態で、その後に正常運転に戻ったような
場合に上記のような問題が発生する。そして、油膜厚さ
が減少すると、円滑さに欠けて正常運転時に要求される
駆動力が増大する現象が生じた。
【0009】図3はこの従来の問題点を模式的に示した
説明図で、図中、2´が斜板、8´が摺動子で、斜板2
´の摺動面に上記のような非封孔の孔付き凹部を混在さ
せた場合には、ほゞ等価的には図3のように斜板2´の
摺動面に非封孔の孔2c´が存在するものとして考える
ことができ、この孔2c´が空孔の場合に斜板2´・摺
動子8´間に形成すべき油膜15´が逆に空孔2c´を
通って斜板2´内に吸収されて油膜厚さが減少し、境界
潤滑状態となってしまうわけである。
【0010】本発明は以上の点に鑑みてなされ、その目
的は、外部からの潤滑油供給悪化に対処して斜板等の回
転摺動体に応急的な潤滑油自給手段(例えば多孔質部材
に潤滑油を含浸させたもの)を設けた場合でも、これが
正常運転時の回転摺動体・被摺動体間の油膜厚さ確保に
支障をきたすことなく、常に焼付き防止と円滑な摺動及
び駆動力を保証できる機構を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、基本的には次のような課題解決手段を提案
する。
【0012】すなわち、本発明は、回転軸に一体結合さ
れた回転摺動体(例えば斜板)でこれと接触する被摺動
体を備えるものにおいて、前記回転摺動体の表面に外
側,内側の位置関係を設定し、その外側表面は潤滑油に
対し一様に非吸収性の表面処理を施すか或いは非吸収性
部材を用いて、この外側表面を摺動面とし、一方、前記
回転摺動体のうち少なくとも前記摺動面より内側の部分
に含油性を有する部材を用いて、この内側部分の表面
(内側表面)を非摺動面とし、且つこの非摺動面(内側
表面)は、周囲圧力が前記含油性部材の封油圧力以下に
低下すると潤滑油をにじみ出す性質(滲出性)を有して
成る。
【0013】このような回転摺動体の具体的な態様とし
ては、例えば前記回転摺動体を多孔質の焼結合金によ
り形成し、この回転摺動体中の空孔には潤滑油を含浸
し、且つ前記外側表面を一様に封孔処理して摺動面と
し、一方、内側表面には非封孔のままの多孔領域を残留
させて非摺動面としたり、前記回転摺動体うち、その
外側表面の密度を一様に密にして該外側表面を摺動面と
し、一方、前記回転摺動体のうち少なくとも前記摺動面
より内側の部分及びその表面(内側表面)を含油性を有
する密度が粗な部材により形成すると共に、その内側表
面を非摺動面としたり、前記回転摺動体のうち、その
外側表面(摺動面)を非多孔質の耐摩耗性部材で形成
し、前記摺動面より内側の部分はその表面(内側表面)
を含めて多孔質部材により形成して、これらの部材を一
体結合する等の態様を提案する。
【0014】
【作用】正常運転では、外部からの供給媒体(例えば冷
媒)を介して充分な潤滑油が供給され、回転摺動体(例
えば斜板)・被摺動体(例えば摺動子)間に油膜が形成
され流体潤滑状態が保たれる。この場合、通常は回転摺
動体の周囲圧力が回転摺動体に予め含浸された潤滑油に
対する封油圧力を上回るため、回転摺動体は含油状態を
保持する。
【0015】外部からの潤滑油の供給媒体が不足し、こ
れに伴い回転摺動体の周囲圧力が低下した場合(例えば
圧縮機における斜板室に導入される冷媒不足とピストン
吸引作用の相乗に起因して斜板室の圧力が低下した場
合)には、その周囲圧力が所定以下(封油圧力以下)と
なる。この場合には、摺動面より内側にある表面(非摺
動面)が滲出性の性質に変わってその非摺動面を通して
回転摺動体中に含油された潤滑油がにじみ出て、この滲
出油が回転摺動体の遠心力により摺動面に到達し、回転
摺動体と被摺動体との間を潤滑し、焼付きを防止する。
【0016】上記のような異常が生じた場合、回転摺動
体中に含まれた潤滑油が消費されるので、回転摺動体中
の含油箇所(例えば多孔)は空の状態となる。従って、
その後に正常運転に復帰した場合には、外部から供給さ
れる潤滑油は、回転摺動体に吸収される。この場合の油
吸収は、本発明では吸収領域となる内側表面(非摺動
面)を通して専ら行われる。そして、摺動面となる外側
表面は一様に非吸収領域としてあるので〔換言すれば、
外側表面に非吸収領域と吸収領域を混在させない構成と
してあるので〕、油膜形成箇所(回転摺動体・被摺動体
間)に外部より供給される潤滑油が摺動面位置で吸収さ
れるといった事態が発生しない。そのため、回転摺動体
・被摺動体間の油膜減少といった事態が生じるのを防
ぎ、円滑な駆動力を保証する。
【0017】上記外側表面に設定する非吸収領域は、上
記の〜の態様でいえば、表面密度を密にするか、表
面に孔が存在する場合にはその孔を封孔処理するか、或
いはもともと非多孔質である耐摩耗性部材で形成するこ
とで達成される。
【0018】
【実施例】本発明の実施例を図面により説明する。
【0019】図1は本発明を斜板式圧縮機の斜板に適用
した一実施例で、図2はその斜板式圧縮機の全体構成を
示す縦断面図である。
【0020】まず、図2により斜板式圧縮機について説
明する。
【0021】シリンダブロック1及び1´が斜板2を挾
んで対向配置され、シリンダブロック1,1´とシェル
3によって斜板室4が形成される。斜板2の詳細は後述
する。シリンダブロック1,1´には回転軸5がラジア
ル軸受6を介して支持される。
【0022】回転軸5と斜板2は圧入等の方法によって
一体に結合される。斜板2の両面には、両頭形のピスト
ン7が斜板2に対して被摺動体となるスリッパ(摺動
子)8及びボール(鋼球)9を介して係合される。
【0023】ピストン7はシリンダブロック1,1´内
に嵌装され、斜板2の回転揺動がスリッパ8及びボール
9を介して直線的な往復運動に変換されてピストン7に
伝達される。シリンダブロック1,1´の両側面には、
サイドカバー10,10´がシリンダヘッド11,11
´を介して取付けられており、サイドカバー10,10
´内には低圧室12,12´及び高圧室13,13´が
区画形成される。
【0024】ここで、図1により斜板2について説明す
る。
【0025】斜板2は内部に多数の空孔をもつ多孔質焼
結合金により形成され、図1(A)に示すように、その
外側表面2aがスリッパ8と接触して摺動する面で、こ
の摺動面2aは研削によって図1(B)に示すようにそ
の表面に臨む空孔2cが封孔(目つぶし)してある。一
方、斜板2の内側(回転軸5側)の表面2bは非摺動面
とし、図1(C)に示すように研削されない表面で非封
孔の孔2cが残留する。斜板2はほゞ大気圧下で潤滑油
中にディッビングされ、斜板内の全空孔2cには0〜
0.1MPa(gage)の圧力で潤滑油が封じ込めら
れる。
【0026】次に上記構成よりなる実施例の作用を説明
する。
【0027】回転軸5の回転によって斜板2が回転揺動
運動を行うと、ピストン7がスリッパ8及びボール9を
介してシリンダブロック1,1´内を往復動する。
【0028】そして、ピストン7が吸入工程にあると、
潤滑油を含んだ冷媒は冷凍サイクルから吸入口(図示省
略)を通って斜板室4に入り、この時冷媒中の潤滑油が
斜板2とスリッパ8を潤滑する。その後冷媒は、低圧室
12,12´を通ってシリンダ圧縮室内14で吸入圧縮
された後、高圧室13,13´を通って吐出口(図示省
略)から冷凍サイクルへ吐出される。
【0029】斜板2とスリッパ8の潤滑状態は微視的に
は図1(B)に示すように表面の孔2cが封孔された斜
板表面2aとスリッパ8の間に、スリッパ8に作用する
圧縮反力P及び斜板2・スリッパ8間の摺動速度により
油膜15が形成され、流体潤滑状態が保たれる。通常の
運転では上記作用を繰り返すが、この際、斜板室4内の
圧力は0.1MPa(gage)以上に保たれているた
め、0〜0.1MPa(gage)の封油圧力に保たれ
た斜板中の孔2cの潤滑油が表面ににじみ出すことはな
い。
【0030】次に冷媒漏れ,低圧側サイクル詰まり等の
サイクル的異常によって圧縮機に帰還する冷媒量及びこ
れに含まれる潤滑油が不足する場合の作用について説明
する。このような状態では、冷媒量の不足に伴い斜板室
4内の圧力が低下するが、斜板室4内の圧力が大気圧
〔0MPa(gage)〕以下になると、斜板2とスリ
ッパ8を潤滑するのに充分な油量を冷媒からは確保でき
なくなる。
【0031】本実施例では、上記状態において、斜板2
中の封油圧力が斜板室4内の圧力に対し相対的に上昇す
るため、図1(C)に示すように非摺動面(内側表面)
2bにある封孔されない孔2cを通して斜板中の各孔2
cの潤滑油が差圧によりにじみ出す(斜板中の各孔2c
は表面に臨む孔2cと通じ合っている)。にじみ出た潤
滑油は、斜板2の回転で発生する遠心力により外周側の
摺動面2aに移動し斜板2とスリッパ8の間に補給され
て油膜を形成し、斜板2,スリッパ8の焼付きを防止す
る。
【0032】一方、上記の異常状態から冷凍サイクルの
状態が正常に戻ると斜板室4内の圧力は0.1MPa
(gage)以上に復帰する。なお、この冷凍サイクル
正常復帰時には、その前の異常によって斜板中の潤滑油
が消費されているので、孔2cは空の状態(空孔状態)
にある。その結果、冷媒と一緒に斜板室4に帰還した潤
滑油は差圧により封孔されていない非摺動面2bの空孔
2cを通って再び斜板2内の全空孔2cに含浸される。
ただし、このように斜板2側に潤滑油が吸入されたとし
ても、従来のようにその吸入が摺動面領域に混在する非
封孔付き凹部を通して行う方式とは異なり、摺動面2a
より離れた非摺動面2bの表面に臨む非封孔の孔2cを
通して行われるので、摺動面2a(斜板2・摺動子8
間)に形成された潤滑油膜15の厚さは斜板2側に吸収
されることなく、潤滑に要するに充分な油膜厚さを確保
できる。従って、正常状態復帰時にも斜板2ひいては圧
縮機に要する駆動力を不必要に増大させることなく冷凍
サイクルを運転させることができる。
【0033】その結果、本実施例によれば、表1に示す
ように従来両立することができなかった2つの条件、す
なわち(1)圧縮機への帰還冷媒が不足した状態での斜
板2・スリッパ8間の焼付き防止、(2)正常運転復帰
時の斜板2・スリッパ8間の流体潤滑状態の安定確保に
伴う圧縮機駆動力の増大防止を両立させることができ
る。
【0034】
【表1】
【0035】なお、上記実施例では、斜板2における摺
動面2aの表面封孔を行うため、研削による目つぶしを
利用したが、以下の製法によっても同様の効果を奏す
る。
【0036】(1)摺動面2aの孔をショットブラスト
の目つぶし効果により封孔する。この際、摺動面2aを
除く表面は封孔防止のマスキングを行う。
【0037】(2)摺動面2aを強加工(プレス圧縮)
の目つぶし効果により封孔する。
【0038】(3)摺動面2aは非多孔質部材により形
成し、残りの部分を多孔質焼結合金で形成してこれらを
一体結合した、いわゆる2ピース構造とする。
【0039】また、上記実施例では、本発明を斜板式圧
縮機に適用したものを例示したが、これに限定されず、
あらゆる容積形圧縮機の回転摺動体に適用でき、さらに
は、圧縮機以外の分野における回転摺動体にも適用可能
である。
【0040】また、多孔質焼結合金以外の素材であって
も、摺動面2aについてはその表面密度を密にする耐摩
耗性部材を使用し、その摺動面2aより内側の部分及び
その表面(非摺動面)2bを含めて密度の粗い素材(例
えば素材を構成する粒間に空隙を確保できる程度の粒状
物質の集合体)を使用すれば、上記実施例と同様の効果
を奏する。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、外部から
の潤滑油供給が不足したときの回転摺動体の応急的な潤
滑油自給(補給)を保証し、しかも、このような潤滑油
自給手段を設けた場合でも、これが正常運転時の回転摺
動体・被摺動体間の油膜厚さ確保に支障をきたすことな
く、常に機器の焼付き防止と円滑な摺動及び駆動力を保
証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を斜板式圧縮機の斜板に適用した場合の
一実施例を示す動作説明図。
【図2】上記斜板式圧縮機の内部構造を示す縦断面図。
【図3】従来の斜板における潤滑方式の問題点を指摘し
た説明図。
【符号の説明】
2…斜板(回転摺動体)、2a…摺動面(外側表面)、
2b…非摺動面(内側表面)、4…斜板室、5…回転
軸、7…ピストン、8…摺動子(被摺動体,運動変換機
構要素)、9…ボール(運動変換機構要素)、12,1
2´…低圧室。

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に一体結合された回転摺動体でこ
    れと接触する被摺動体を備え、前記回転摺動体の表面に
    外側,内側の位置関係を設定し、その外側表面は潤滑油
    に対し一様に非吸収性の表面処理を施すか或いは非吸収
    性部材を用いて、この外側表面を摺動面とし、一方、前
    記回転摺動体のうち少なくとも前記摺動面より内側の部
    分に含油性を有する部材を用いて、この内側部分の表面
    (内側表面)を非摺動面とし、且つこの非摺動面(内側
    表面)は、周囲圧力が前記含油性部材の封油圧力以下に
    低下すると潤滑油をにじみ出す性質(滲出性)を有して
    成ることを特徴とする回転摺動体。
  2. 【請求項2】 回転軸に一体結合された回転摺動体でこ
    れと接触する被摺動体を備え、前記回転摺動体を多孔質
    の焼結合金により形成し、この回転摺動体中の空孔には
    潤滑油が含浸され、且つ前記回転摺動体の表面に外側,
    内側の位置関係を設定して、その外側表面を一様に封孔
    処理して摺動面とし、一方、非摺動面となる内側表面に
    は、非封孔のままの多孔領域を残留させて成ることを特
    徴とする回転摺動体。
  3. 【請求項3】 回転軸に一体結合された回転摺動体でこ
    れと接触する被摺動体を備え、前記回転摺動体の表面に
    外側,内側の位置関係を設定して、その外側表面の密度
    を一様に密にして該外側表面を摺動面とし、一方、前記
    回転摺動体のうち少なくとも前記摺動面より内側の部分
    及びその表面(内側表面)を含油性を有する密度が粗な
    部材により形成すると共に、その内側表面を非摺動面と
    して成ることを特徴する回転摺動体。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記外側表面(摺動
    面)が研削,ショットブラスト,強加工(プレス圧縮)
    のいずれかを用いて封孔処理してあることを特徴とする
    回転摺動体。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記回転摺動体は、
    前記外側表面(摺動面)が非多孔質の耐摩耗性部材で形
    成され、前記摺動面より内側の部分はその表面(内側表
    面)を含めて多孔質部材により形成され、これらの部材
    が一体結合してあることを特徴とする回転摺動体。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれか1項
    において、前記回転摺動体は、斜板式圧縮機の斜板とし
    て成形してあることを特徴とする回転摺動体。
  7. 【請求項7】 冷凍サイクル用の斜板式圧縮機で、潤滑
    油を混入した冷媒が冷凍サイクルを循環する過程で前記
    圧縮機の斜板室内に導入され、その後に圧縮機の低圧室
    に導かれる方式の斜板式圧縮機において、 前記斜板の表面に外側,内側の位置関係を設定し、その
    外側表面は潤滑油に対し一様に非吸収性の表面処理を施
    すか或いは非吸収性部材を用いて、この外側表面を摺動
    面とし(ここで摺動面とは、斜板の回転を往復運動に変
    換して圧縮機のピストンに伝達する被摺動体と接触する
    摺動面である)、一方、前記斜板のうち少なくとも前記
    摺動面より内側の部分に含油性を有する部材を用いて、
    この内側部分の表面(内側表面)を非摺動面とし、且つ
    この非摺動面(内側表面)は、斜板室内の周囲圧力が前
    記含油性部材の封油圧力以下に低下すると潤滑油をにじ
    み出す性質(滲出性)を有して成ることを特徴とする斜
    板式圧縮機。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記斜板室内の圧力
    が大気圧以下になることを条件として、前記斜板に含浸
    された潤滑油が前記非摺動面を通して滲出するよう設定
    したことを特徴とする斜板式圧縮機。
  9. 【請求項9】 請求項7又は請求項8において、前記斜
    板は多孔質の焼結合金により形成され、この斜板中の空
    孔には潤滑油が含浸され、且つこの斜板表面における前
    記外側表面(摺動面)を一様に封孔処理し、一方、前記
    内側表面(非摺動面)には非封孔のままの多孔領域を残
    留させて成ることを特徴とする斜板式圧縮機。
  10. 【請求項10】 請求項7又は請求項8において、前記
    斜板はその外側表面(摺動面)の密度を一様に密にし、
    一方、前記斜板のうち少なくとも前記摺動面より内側の
    部分及びその表面(内側表面)を含油性を有する密度が
    粗な部材により形成して成ることを特徴とする斜板式圧
    縮機。
  11. 【請求項11】 請求項7又は請求項8において、前記
    斜板は少なくとも前記外側表面(摺動面)が非多孔質の
    耐摩耗性部材で形成され、前記摺動面より内側の部分は
    その表面(内側表面)を含めて多孔質部材により形成さ
    れ、これらの部材が一体結合してあることを特徴とする
    斜板式圧縮機。
JP3181061A 1991-07-22 1991-07-22 回転摺動体及びこれを用いた斜板式圧縮機 Expired - Lifetime JP3045569B2 (ja)

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JPH0526157A JPH0526157A (ja) 1993-02-02
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JP3181061A Expired - Lifetime JP3045569B2 (ja) 1991-07-22 1991-07-22 回転摺動体及びこれを用いた斜板式圧縮機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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AT519398A1 (de) * 2016-12-06 2018-06-15 Miba Sinter Austria Gmbh Verfahren zur Herstellung einer Taumelscheibe

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