JP3045381B2 - 平型オープンショーケース - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ケーシング上面の
開口部（商品の出し入れ口）を冷気のエアカーテンで覆
い、ケーシング底面の商品陳列部に収納した各種冷蔵食
品や冷凍食品を保冷する平型オープンショーケースであ
って、ケーシング底面の第１の商品陳列部の上方に第２
の商品陳列部を設けた平型オープンショーケースに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】スーパーマーケットなどのセルフサービ
ス方式の食品販売店では、冷蔵食品や冷凍食品等の陳列
に、上部を開放した平型の冷凍冷蔵オープンショーケー
スがよく用いられている。

【０００３】図９はその一例を示すもので、平型のオー
プンショーケース２１は、一般に、上部開放の箱形に形
成された商品陳列部（第１の商品陳列部）２２と、この
商品陳列部２２を適度の高さに保つ台座部２３とから構
成され、台座部２３内に、冷凍機構成機器２４を収納し
ている。また、商品陳列部２２と台座部２３との間に
は、冷気の循環ダクト２５を形成し、該ダクト２５内
に、冷却器２６や送風機２７を配設している。この循環
ダクト２５の両端は、冷気吹出口２８と冷気吸込口２９
とに接続しており、冷却器２６で冷却された空気は、冷
気吹出口２８から商品陳列部２２内に吹出して商品陳列
部内を所定の冷却温度に保持し、冷気吸込口２９から循
環ダクト２５に吸い込まれて、送風機２７の作用でこの
経路を循環する。そして、従来、上記商品陳列部２２の
陳列板は、ケーシング底面のスノコ穴（陳列パン支持
穴）によってセット位置がロードライン内に限定されて
設けられていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の平
型オープンショーケースを例えば、野菜や果物の冷蔵陳
列に使用する場合、生野菜ではドレッシング等、果物の
イチゴではコンデンスミルク等の関連非冷却商品の陳列
を同じ平型オープンショーケース内で行なえることが要
望されている。また、従来、平型オープンショーケース
を非冷却で使用することもあり、その際、非冷却商品は
戸板販売的に扱うことが好まれるため、ケース庫内にト
ロ箱等を敷きつめ、その上に化粧シートをかける等、段
取り替えが煩雑であった。

【０００５】本発明は上記の課題を解決するために創案
されたもので、ケーシング底面の第１の商品陳列部の上
方に、第２の商品陳列部を設け、関連非冷却商品を陳列
したり、非冷却で使用する時も、段取り替えを簡単に行
える平型オープンショーケースを提供するにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明においては、上部開放の箱形に形成した第１
の商品陳列部を有する平型オープンショーケースにおい
て、前記第１の商品陳列部の上方に第２の商品陳列部と
しての棚を設け、該棚を可倒式の支柱で支持したことを
特徴としている。このような、第２の商品陳列部を設け
ると、第１の商品陳列部に野菜や果物の冷蔵陳列を行っ
た際、生野菜ではドレッシング等、果物のイチゴではコ
ンデンスミルク等の関連非冷却商品を、第２の商品陳列
部に陳列できるので便利である。

【０００７】そして、この第２の商品陳列部としての棚
は、支柱を倒して折り畳んだ時、第１の商品陳列部の陳
列板に密接できるようにすると、この上にそのまま冷蔵
陳列商品を陳列することができるので、折り畳んだ第２
の商品陳列部が邪魔になることはない。この第２の商品
陳列部は、折り畳む都合上、また全体のバランス及び第
１の商品陳列部の商品の取り出し容易の点を考慮し、第
１の商品陳列部より小さいのが望ましいが、同等の大き
さに近づけて大型化してもよい。また、可倒式の支柱
は、例えば、ネジとネジ穴との調整により高さを変えら
れるようにすると、陳列商品に応じて、或いは他のショ
ーケースとバランスをとって配置できるので好ましい。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面に基づいて詳細に説明する。図１は本発明の平
型オープンショーケースの断面側面図、図２は同じく斜
視図、図３は同じく断面正面図、図４は支柱の斜視図、
図５は補助棚の裏側を示す斜視図、図６は補助棚と支柱
の関係を示す断面側面図、図７は同じく断面正面図、図
８は支柱の高さ調節構造を示す斜視図である。

【０００９】この平型オープンショーケース１は、従来
と略同様に、上部が開放した箱形の第１の商品陳列部２
と、該商品陳列部２を適度な高さに保持する台座部３と
から構成されており、台座部３内には冷凍機構成機器１
５が収納されている。また、商品陳列部２の四周の側壁
４は、上部が風防ガラス（透明板）４ａで形成され、下
部が断熱機能を有するパネル４ｂで形成されており、風
防ガラス４ａの上端部および両端部は、四隅部に設けら
れた支柱５と上部レール６とにより保持されている。

【００１０】さらに、商品陳列部２の底板部２ａは、二
重構造に形成されており、冷却器７と送風機８とを備え
た冷気の循環ダクト９が設けられている。この循環ダク
ト９の両端は、冷気吹出口１０と冷気吸込口１１とに接
続しており、冷却器７で冷却された空気は、冷気吹出口
１０から商品陳列部２内に吹出して商品陳列部内を所定
の冷却温度に保持し、冷気吸込口１１から循環ダクト９
に吸い込まれて、送風機８の作用でこの経路を循環す
る。

【００１１】そして、本発明の平型オープンショーケー
ス１は、商品陳列部２の上方に、第２の商品陳列部とし
て、可倒式の支柱１３で支持した補助棚（ここでは非冷
却棚）１２を設けたことに特徴がある。この支柱１３の
構造は、図４に示すように、その下端がエンドフレーム
１４に固定された支柱受け１４ａに蝶番１６，１６を介
して９０度可倒可能に固定されると共に、その上端に丸
棒１７を、その両端が前後方向に支柱１３より延設して
溶着されている。

【００１２】この補助棚１２は、前後方向の両脇が下方
に向けて鋭角的に折曲げられ、裏面に、図５，図６に示
すように、支柱１３の丸棒１７の当りと、スライドレー
ル１２ａ，１２ａとを兼ねた棚補強板１２ｂ，１２ｂを
溶着している。

【００１３】組立て方法は、支柱１３のエンドフレーム
１４等への蝶番１６，１６への固定の前に、支柱１３の
丸棒１７を補助棚１２のスライドレール１２ａ，１２ａ
に嵌め込んでから、蝶番１６，１６を固定する。この時
の倒れた状態では、補助棚１２は、支柱１３を介して商
品陳列部２の陳列板上に密接している。

【００１４】補助棚１２を立てる時は、ケース側面から
補助棚１２の端部を持ち上げると、図７に示すように、
支柱１３の丸棒１７がスライドレール１２ａ，１２ａ内
を外れることなく移動し、補強棚１２の端部に設けた棚
補強板１２ｂ，１２ｂの切欠き１２ｃに入り込むように
することで、棚１２と支柱１３を固定する。そして、支
柱１３の左右へのブレを防ぐため、支柱１３の外側に表
面にスポンジを貼着したスペーサ１８を側面内張りまた
は風防ガラス４ａに当接させる。

【００１５】なお、補助棚１２は高さを可変できるよう
に、図８に示す如く、支柱１３を二重構造にすることが
できる。このようにすると、下層にユリアネジ１９を取
付け、上層に下層のユリアネジ１９のネジ穴１９ａ…を
設けることで、高さの調節ができる。

【００１６】

【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、次
のような作用・効果を奏する。 （１）通常のショーケースの陳列棚は、ケース内に設け
られたスノコ穴（陳列パン支持穴）によってセット位置
がロードライン内に限定されるが、本願は可倒式の支柱
の長さ（高さ）の範囲内であれば、第２の商品陳列部を
ロードラインを越えて上方に持ち上げられるので、関連
非冷商品の陳列などが可能である。 （２）第２の商品陳列部がロードライン内であれば要冷
商品の二段陳列ができ、平日と土日等客数に合わせた変
化ある売場が演出できる。 （３）季節によって陳列商材自体を変更したり、冷却か
ら非冷却に変えたりする場合があるが、第２の商品陳列
部を第１の商品陳列部とほぼ同等の大きさにしておけ
ば、非冷却使用の時も平台的にケースを使用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の平型オープンショーケースの断面側面
図である。

【図２】同じく斜視図である。

【図３】同じく一部断面正面図である。

【図４】支柱の斜視図である。

【図５】補助棚の裏側を示す斜視図である。

【図６】補助棚と支柱の関係を示す断面側面図である。

【図７】同じく断面正面図である。

【図８】支柱の高さ調節構造を示す斜視図である。

【図９】平型オープンショーケースの一例を示す断面側
面図である。

【符号の説明】

１ 平型オープンショーケース ２ 商品陳列部 ２ａ 底板部 ２ｂ 陳列板 ３ 台座部 ４ 側壁 ４ａ 風防ガラス ４ｂ パネル ５ 支柱 ６ 上部レール ７ 冷却器 ８ 送風機 ９ 循環ダクト １０ 冷気吹出口 １１ 冷気吸込口 １２ 補助棚 １２ａ スライドレール １２ｂ 棚補強板 １２ｃ 切欠き １３ 支柱 １４ エンドフレーム １４ａ 支柱受け １５ 冷凍構成機器 １６ 蝶番 １７ 丸棒 １８ スペーサ １９ ユリアネジ １９ａ ネジ穴

Claims (5)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上部開放の箱形に形成した第１の商品陳
   列部を有する平型オープンショーケースにおいて、前記
   第１の商品陳列部の上方に第２の商品陳列部としての棚
   を設け、該棚を可倒式の支柱で支持したことを特徴とす
   る平型オープンショーケース。
2. 【請求項２】 前記第２の商品陳列部としての棚は、支
   柱を倒して折り畳んだ時、第１の商品陳列部の陳列板に
   密接することを特徴とする請求項１記載の平型オープン
   ショーケース。
3. 【請求項３】 前記第２の商品陳列部は、第１の商品陳
   列部より小さいことを特徴とする請求項１又は２記載の
   平型オープンショーケース。
4. 【請求項４】 前記第２の商品陳列部は、第１の商品陳
   列部と同等の大きさであることを特徴とする請求項１又
   は２記載の平型オープンショーケース。
5. 【請求項５】 前記可倒式の支柱は、高さを変えられる
   ことを特徴とする請求項１、２、３又は４記載の平型オ
   ープンショーケース。