JP3045277U - シート用ミシン加工ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミシン刃のドラムに接する位置をねじで規制
し、刃圧をばねで加えて調整を簡便にすると共にミシン
刃とドラムの損傷を防止する。 【構成】 カッタユニットを、カッタベース２とホルダ
１３に分離しホルダの作動範囲を規制するねじ２０で、
ドラムに対するミシン刃の位置を決め、刃圧をばね１８
で加工対象紙Ｐに加えて加工するようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、伝票、チケットなどのシートに切取りミシン加工をするミシン加工 ユニットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

シート用ミシン加工装置において、回転するドラムに沿って送られてくるシー トにミシン刃を押しつけて加工することが知られている。従来この種装置はドラ ムの回転軸と平行して設置されたガイド軸に、カッタベースを取付けそのカッタ ベースに備えた調整ねじで、ミシン刃を取り付けたカッタホルダをドラムに押し つけて固定しミシン加工をするようにしている。

【０００３】 一般にミシン加工するシートには、薄いものから比較的厚いものまで紙質も種 々あり、紙質による差なく正しく加工しなければならないが、そのためにはシー トに合わせてミシン刃をドラムに押しつける位置を調整し紙質に合わせることが 要求されていた。

【０００４】 このようなときに、従来はカッタベースに備えた調整ねじでカッタホルダのミ シン刃とドラムの位置関係を微細に調整する必要があるが、細かな調整はシート を加工して確認する必要があり困難であった。しかも調整後位置を固定するとき の微細なずれからミシン加工の品質に問題を生じやすかった。また多数のミシン 加工することが要求されている場合は、各々カッタ毎にその調整を実行しなけれ ばならないこともあり、その調整に多大の時間を費やしていた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、紙質に対してミシン刃の位置調整を簡単にすること。調整ミスによ るミシン加工の品質不安定を解消することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、カッタベースに、回転自在のミシン刃を取付けたホルダを支点によ って取付け、ミシン刃の上下移動範囲を規制する調整ねじで、ドラムに対するミ シン刃の接近または接する位置の調整のみで、ミシン刃圧はコイルばねで加えて 調整が簡単にできることを特徴とする。

【０００７】

【実施例】

本考案の実施例を図によって説明する。１はガイド軸で、これに沿ってカッタ ベース２がスライド自在とされている。カッタベース２はガイド軸１に締付ける ための割り溝３を備え一部幅広部４はガイド板５によってカッタベース２の取付 角度が規制され、ねじ６によってガイド軸１に固定される。

【０００８】 カッタベース２にはばね用穴７とねじ穴部８を備え、ばね用穴と直交する貫通 穴９が設けられてある。調整ねじホルダ１０はねじ１１によってカッタベース２ に取付けられている。穴２２はばね圧調整ねじ１９の調整穴である。

【０００９】 カッタベース２にはミシン刃１２を回転自在に支持しているホルダ１３が、ガ イド軸１と同芯に取付けられてあり、ガイド軸を中心としてホルダ１３はドラム に対して自由に接近または離間できるようにされている。

【００１０】 ホルダ１３は同一形状の２枚からなりカッタベース２を挟み込むように両面か ら取付けられていて、２枚のホルダ１３は位置規制用軸１４とスペース軸１５及 びばね作用軸１６によって固定取付されているが、ばね作用軸１６はカッタベー ス２の穴９を貫通して取付けられている。

【００１１】 カッタベース２のばね穴７にはホルダ１３をドラムより離すように作用するば ね１７が挿入してある。ばね１７は前記のばね作用軸１６で押さえる形で前記ホ ルダ１３に取付けられている。ばね１８はばね１７よりも強力でありばね圧調整 ねじ１９でホルダ１３をドラムに接近また接するように作用している。

【００１２】 ミシン刃がドラムに接近、離間する範囲を制限するねじ２０は、調整ねじホル ダ１０に調整自在に取付けられている。具体的にはねじ２０のＬ部（ミシン刃を ドラムに接近させる下限）とＨ部（ミシン刃のドラムより離間する上限）の形成 部がホルダ１３に取付けた位置規制軸１４を挟む形で取付けられている。Ｎはね じ２０を固定するナットである。

【００１３】 ２１はドラムでガイド軸１と平行に設置されてあり、ミシン加工対象のシート Ｐがドラム２１に沿って送られてくる。ドラム２１はシートＰの送り速度に周速 で同期して回転される。

【００１４】 前述のように、ミシン刃がドラムに接近、離間する範囲を制限するねじ２０で ミシン刃がドラムに接近または接した状態に調整してからナットＮで調整位置を 固定する。次にばね圧調整ねじ１９を６角ドライバでシートＰに対する刃圧を調 整する。一般的に薄いシートには加圧力を小さく、厚いシートには加圧力を大き く設定するようにするが厳密なものではない。

【００１５】 ミシン加工位置の変更は、ねじ６を緩めねじ２０でホルダ１３を持上げドラム よりミシン刃を離すだけでよい。またねじ２０のみでミシン刃をドラムより離間 することができるので、加工位置の変更のつどミシン刃の加圧力が変わることが なく都合がよい。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、ミシン刃がドラムに接近する位置を制限 するねじ２０を調整固定さえすれば、ミシン刃の加圧力調整はばね１８によって 比較的粗い調整を吸収でき、幅広い紙質に正しくミシン加工することができ、調 整時間を大幅に短縮できる。また紙質、厚さ等によるばらつきを吸収できるとい った効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す立体図

【図２】図１の正面図

【符号の説明】

２ カッタベース １２ ミシン刃 １３ ホルダ １６ ばね作用軸 １７ ばね １８ ばね ２０ ねじ ２１ ドラム Ｐ 加工対象紙

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ミシン加工対象のシートが沿って送られ
   てくるドラムと平行するガイド軸に、カッタベースをス
   ライド自在に設けるとともに、前記カッタベースにミシ
   ン刃ホルダを上下動自在に固定し、前記カッタベース
   に、ミシン刃ホルダの上下動の範囲を規制する調整ねじ
   を設け、前記規制範囲内で前記ドラムにミシン刃圧を加
   えるばねと、ミシン刃をドラムより常に離そうとするば
   ねとを備えてなるシート用ミシン加工ユニット。