JP3045246B2 - ゴンドラ作業用養生ネットの取付方法 - Google Patents

ゴンドラ作業用養生ネットの取付方法

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JP3045246B2
JP3045246B2 JP2131621A JP13162190A JP3045246B2 JP 3045246 B2 JP3045246 B2 JP 3045246B2 JP 2131621 A JP2131621 A JP 2131621A JP 13162190 A JP13162190 A JP 13162190A JP 3045246 B2 JP3045246 B2 JP 3045246B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本願発明は、建物の壁面に沿って昇降するゴンドラを
使って各種の作業を行う場合に、壁面に張り巡らす養生
ネットの取付方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、ゴンドラを使用して建物の壁面に各種の作業を
行う場合、建物の上部と下部にブラケットを取り付け、
このブラケットに養生ネットの上下端を各々取り付け
て、養生ネットを壁面全体に張り巡らす構造のものが一
般に用いられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上述した養生ネットの取付構造におい
ては、比較的低所で且つ埃,破片の飛散の少ない改修作
業の如く、実際に必要な養生部分が壁面の一部であって
も、壁面全体に養生ネットを架設するため、養生ネット
の設置や撤去に多大な時間と労力が必要となり、また架
設材料も多くなることから、工事コストが増大してしま
うという問題があった。とくに、架設面積の増大は強風
時や火災発生時等の緊急時における迅速な撤去作業を阻
害するから、決して好ましいものではなかった。
さらに、これに付随して、従来の養生ネットの取付構
造によれば、壁面の部分的な作業であっても、大袈裟な
養生ネットの取り付けを伴うことから、種々の二次的な
不都合も生じている。つまり、壁面全体が外部,内部と
も工事中のイメージを与えてしまい、建物内部での営業
に支障が出ることがある。また、壁面外部に看板,垂れ
幕等が設置されている場合、それらの広告機能が損なわ
れることも当然に予想される。さらに、ゴンドラ作業が
終了した場合でも、全体の作業が完了しないと、通常は
養生ネットの撤去に至らないため、建物の中に居る人に
窮屈な雰囲気を長く与えることにもなる。
本願発明は、このような従来技術の有する問題及び状
況に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題
は、ゴンドラ上での作業場所及びその下方部分を必要な
養生範囲とし、この養生範囲をゴンドラの昇降に合わせ
て移動でき、養生ネットの架設に関する作業コストを抑
制するとともに、養生ネットの架設範囲を常に必要最小
限に止めることによる外観的,心理的な利点を享受する
ことである。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、本発明は、建物の壁面に沿
って昇降可能なゴンドラの背面側に取り付けたネット支
持部材と、前記壁面に向かって前記ゴンドラの左右両外
側に位置し且つ当該壁面の上下方向に沿って配置した左
右のガイド部材とを備え、養生ネットの上端部を前記ネ
ット支持部材に固定し、前記養生ネットの左右両側端部
を前記ガイド部材に可動自在に取り付け、さらに養生ネ
ットの下端部をコンドラの下方に延長垂下させて、ゴン
ドラを前記壁面と養生ネットとにより包囲し且つ昇降す
るゴンドラの位置に対応して養生ネットの架設範囲を上
下に伸縮可能にしたゴンドラ作業用養生ネットの取付方
法を提供する。
〔作用〕
本願発明では、ゴンドラと一体のネット支持部材に養
生ネットの上端部が固定され、且つ、養生ネットの両側
端部が建物壁面の両ガイド部材に上下方向自在に案内さ
れる。このため、ゴンドラを昇降させると、養生ネット
全体がゴンドラと一体になって昇降する。したがって、
養生ネットに依る防護範囲は、常に、その時点のゴンド
ラの作業場所及びその下方の養生ネットで覆われた部分
となり、ドリルによる穴開け,注入,シール打替え、タ
イル貼替えなどの作業を壁面の部分毎に盛り替えて行う
ことができる。また、作業が進み、ゴンドラが降りるに
つれて、養生ネットの架設範囲も縮小し、大袈裟なネッ
ト架設による外観上の遮蔽,心理上の圧迫感をも最小限
に止める。
特に、ゴンドラを壁面と養生ネットとにより包囲した
ものであるため、工事中に発生する建物の破片などは壁
面と養生ネットとに包囲された部分内に止まり、他に飛
び散ることがない。
〔実施例〕
以下、本願発明の一実施例を添付図面の第1図及び第
5図に基づき説明する。
第1図乃至第4図において、2は建物の外壁(壁面)
を示し、4はブラケット方式のゴンドラ装置を示す。
ゴンドラ装置4は、外壁2の所定高さ位置に張り出し
て設けたブラケット6(第3図参照)と、作業用のゴン
ドラ8と、このゴンドラ8を吊るすワイヤロープ10,10
と、このワイヤロープ10,10を昇降可能に支持する突梁1
2,12と、ゴンドラ8の両サイドに取り付けられた昇降機
13,13とを備えている。突梁12,12は略コ字状に形成さ
れ、屋上のパラペット2aに外側に張り出した状態で固設
されるとともに、突梁12,12に一端が固定されたワイヤ
ーロープ10,10の他端は昇降機13,13に巻き回し可能に各
々連結されている。これらによって、ゴンドラ8は外壁
2に沿って屋上から吊り下げられ、作業者は昇降機13,1
3のスイッチを操作しながらゴンドラ8上で所定の作業
を行うことができるようになっている。
これに対し、ゴンドラ8の中央部背面側,即ち外壁2
から遠い方の側面には、ゴンドラ8の高さよりも背の高
い鋼製の支柱14がボルト止めによって立設され、その支
柱14の上端に所定長さの頭継ぎ部材16が横方向にボルト
止めされている。支柱14の高さは、作業による上方向へ
の破片等の飛散程度を考慮して決定される。また頭継ぎ
部材16の長さは、後述する養生ネットの弛みを考慮して
壁面と並行な方向のゴンドラ長さとほぼ同じにしてい
る。ここで、支柱14及び頭継ぎ部材16がネット支持部材
を構成している。
一方、パラペット2aにおける、突梁12,12の外側,即
ちゴンドラ8からみて突梁12,12よりも遠い所定位置に
は、ガイド部材としてのガイドワイヤー18,18の一端が
パラペット2a内側の丸環20,20に各々連結されている。
この各ガイドワイヤー18の他端はそのまま外壁2の外側
に導かれて垂下され、ブラケット6に接続されるととも
に、ターンバックル21にて緊張させている。
そして、ゴンドラ8に一体となった頭継ぎ部材16とゴ
ンドラ8の両側部に位置するガイドワイヤー18,18との
間に、メッシュ状の養生ネット22が取り付けられてい
る。つまり、頭継ぎ部材16に養生ネット22の上端部が番
線で結束され、ガイドワイヤー18,18夫々に複数の8の
字クリップ24,…,24を介して養生ネット22の両側端部が
所定間隔毎に結合されている。各8の字クリップ24は第
5図に示すように、硬鋼線を8の字状に曲げて形成し、
端部をフック合わせにして閉じるようになっており、そ
の取付時にはフック合わせを開いてガイドワイヤー18を
一方の穴に遊挿させた後、養生ネット22のハトメ22aに
通してネット端縁を他方の穴に収め、フック合わせを閉
じる(第1,4図の状態参照)。これにより、ガイドワイ
ヤー18,18に対し、養生ネット22が上下にスライド可能
になっている。
また、養生ネット22の水平方向のトータルの長さW
(第2図参照)に合わせてガイドワイヤー18,18の位置
を決め、養生ネット22の弛みを防止している。つまり、
養生ネット22を昇降方向からみたとき、第2図に示すよ
うに壁面2との間で逆台形状に張られることになり、両
側端部と外壁2との間の隙間は極めて少なくなってい
る。ここで、養生ネット22の縦方向の長さは、所望の養
生範囲をカバーしている。
次に、本実施例の作用効果を説明する。
まず、養生ネットの取付に際しては、外壁2の所望の
位置にガイドワイヤー18,18を上下方向に架設した後、
ゴンドラ装置4をガイドワイヤー18,18間の位置に取り
付ける。そして、養生ネット22の上端部をゴンドラ8と
一体になった頭継ぎ部材16に番線で固定し、さらに、養
生ネット22の両側端部のハトメ22a,…,22aを8の字クリ
ップ24,……,24にてガイドワイヤー18,18にスライド可
能に連結すればよい。
さらに、ゴンドラ作業において、作業者はゴンドラ8
を所定高さに設定すると、その時点の壁面2に対する養
生範囲は、ゴンドラ8上での作業範囲及びその下方のネ
ット架設範囲となる。そして、作業者が作行の進み具合
に応じてゴンドラ8を下降させると、養生ネット22の両
側端部がガイドワイヤー18,18に案内されたまま下降す
るので、結局、養生ネット22とゴンドラ8とが一体とな
って下降する。この下降させた後の養生範囲もゴンドラ
8上での作業範囲及びその下方の範囲である。そして、
作業が終わった範囲は養生の必要が無いとして、ゴンド
ラ8の下降に伴って自動的に養生ネット22が撤去された
状態となる。このようにして上方の養生を終えた養生ネ
ット22の下端は、ブラケット6の上に自然に折り畳まれ
る。
さらに、ゴンドラ8の下降に伴う一連の作業が終了し
たときは必要に応じて、係るゴンドラ装置4及び養生ネ
ット22を盛り替えることによって、隣接する或いは他の
壁面の作業を同様に行うことができる。
このため、本実施例の養生ネット22の取付構造は比較
的低所であって埃の少ない外壁改修作業(ドリルによる
穴開け,注入,シール打替え,タイル貼替えなど)に好
適なものとなる。
このように本実施例によれば、従来のように外壁2全
体に養生ネットを架設しておく必要はなく、外壁2の必
要な部分にゴンドラ装置4及び養生ネット22を簡便に取
り付けることができ、且つ、必要に応じてゴンドラ装置
4及び養生ネット22を盛り替えることができるから、た
とえ、外壁2全体の改修工事であっても常に必要最小限
の養生範囲になる。このため、養生ネットを壁面全体に
架設する場合に比べて、養生ネットが少なくて済むな
ど、架設材料のコストが低下すると同時に、養生ネット
の設置,撤去に要する作業コストも格段に低下する。ま
た強風時,火災発生時などの非常時においても、その撤
去量が少なくて済むので、撤去作業がスムーズ且つ危険
率が低く、被害を最小限に食い止めるのに役立つことと
なる。
さらに、二次的な利点としては、建物全体が工事中の
イメージにはならないため、例えば建物内部の営業と並
行して行う改修工事に有利である。また、壁面に看板や
懸垂幕がある場合には、その広告機能の喪失を最小限に
止めることができる。さらに、建物の内部に居る人に、
作業中の養生ネットに因って与える圧迫感が少なくな
る。
なお、本願発明におけるネット支持部材は、前述した
ようにゴンドラ8の背面に立設したT字状の部材に限定
されることなく、養生ネット22の上端部を、作業による
破片の飛散等を考慮した分だけゴンドラ8の背丈よりも
高く掲げ、且つ、少なくともゴンドラの長さ方向に弛ま
せないで支持できるものであればよく、例えば板状のも
のや枠体であってもよい。
また、本願発明におけるガイド部材は、ワイヤーに限
定されることなく、例えばレールでもよく、このレール
に養生ネットの両側端部を摺動部材を介して連結させて
もよい。
さらに、本願発明におけるゴンドラは前記実施例のよ
うにブラケット方式のものに限定されることなく、例え
ば地上から作業を行う構成のゴンドラであっても同様に
適用でき、その場合、ガイドワイヤー等のガイド部材を
地上にアンカー等で固定すればよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように本願発明では、ゴンドラの背面側
に取り付けたネット支持部材と、壁面に向かってゴンド
ラの両外側に位置し且つ当該壁面の上下方向に沿って配
置したガイド部材とを備え、養生ネットの上端部をネッ
ト支持部材に固定し、養生ネットの両側端部をガイド部
材に可動自在に取り付ける方法としたため、養生ネット
はゴンドラの昇降に伴ってゴンドラと一体に昇降し、養
生ネットによる養生範囲は常にゴンドラの作業位置及び
ゴンドラの下方の位置となるから、とくに、比較的低所
で埃,破片の飛散が少ない作業に対して有効となり、そ
のような作業に対しては、従来のように壁面全体に養生
ネットを架設する必要は無く、必要に応じて盛り替える
ことによって、常に必要部分のみを養生し、養生ネット
の架設のための時間,材料,労力を大幅に削減でき、そ
のコストを低下させることができる。
特に、ゴンドラを壁面と養生ネットとにより包囲した
ものであるため、ゴンドラを使用した工事中に発生する
建物の破片などは壁面と養生ネットとに包囲された部分
内に止まり、他に飛び散ることがない。
また、本願発明によれば、養生ネットの架設量が少な
いから、強風時,火災発生時の緊急時における撤去作業
も容易になり、被害の拡大防止に寄与する。さらに、壁
面全体を架設する場合に比べて、建物内での営業等と並
行して改修工事を行う、外観的にも心理的にも有利であ
る。
さらに本願発明では、ゴンドラに取り付けたネット支
持部材に、養生ネットの上端部を固定しているから、ゴ
ンドラを昇降させることによって、当該ゴンドラの昇降
と養生ネットの上端部の昇降とを同時に実行させること
ができ、以て養生ネットの上端部を昇降させるための格
別の装置と操作を必要としないという効果がある他、ガ
イド部材は壁面上で長手方向に緊張され、これに養生ネ
ットの左右の側端部が可動自在に支持されるから、養生
ネットの側端部と壁面との間が広がることがなく、した
がって養生ネットの内外間を十分に閉塞することができ
るという効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願発明の一実施例を示す部分斜視図、第2図
は第1図を壁面上方向からみたときの養生ネットの位置
関係を示す説明図、第3図は第1図を壁面横方向からみ
たときの養生ネットの位置関係を示す説明図、第4図は
ガイドワイヤーと養生ネットの連結状態を示す説明図、
第5図は8の字クリップを示す平面図である。 図中の主要符号は、2……外壁、4……ゴンドラ装置、
8……ゴンドラ、14……支柱、16……頭継ぎ部材、18…
…ガイドワイヤー、22……養生ネット、24……8の字ク
リップ、である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建物の壁面に沿って昇降可能なゴンドラの
    背面側に取り付けたネット支持部材と、前記壁面に向か
    って前記ゴンドラの左右両外側に位置し且つ当該壁面の
    上下方向に沿って配置し更に長手方向に緊張してなる左
    右のガイド部材とを備え、養生ネットの上端部を前記ネ
    ット支持部材に固定し、前記養生ネットの左右両側端部
    を前記ガイド部材に上下方向に可動自在に取り付け、さ
    らに養生ネットの下端部をコンドラの下方に延長垂下さ
    せて、ゴンドラを前記壁面と養生ネットとにより包囲し
    且つ昇降するゴンドラの位置に対応して養生ネットの架
    設範囲を上下に伸縮可能にしたことを特徴とするゴンド
    ラ作業用養生ネットの取付方法。
JP2131621A 1990-05-22 1990-05-22 ゴンドラ作業用養生ネットの取付方法 Expired - Lifetime JP3045246B2 (ja)

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NL1027234C2 (nl) * 2004-10-13 2006-04-18 Adrianus Cornelis J Swanenberg Werkwijze voor het - beschermd tegen weer en wind - uitvoeren van werkzaamheden aan gevels van gebouwen.
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