JP3045193U - 工事穴出入り用のプラットフォーム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 地上から工事穴の梯子に安全に乗り移る。 【解決手段】 プラットフォームの基台６は、エキスパ
ンドメタルを張った長方形の台であり、前端を工事穴の
ライナープレート２の上に固定し、後端は脚９を設けて
地上に水平に支持する。基台６の両側には落下防止用の
柵１０を設ける。基台の上にスライド自在に載る可動台
７は、同じくエキスバンドメタルを張ったほぼ矩形の台
であり、基台６の上を人力で前後に楽に動かせるよう、
基台６の前端に取り付けた左右一対のローラ１２の上に
載せる。可動台から左右一対の腕１３を後に向ってに延
ばし、それら腕を、基台の両側に固定したコの字断面の
ガイドレール１５に嵌合させる。可動台７の左側および
前端には柵１７を巡らす。右側には柵は設けずに、ここ
を通って、垂直梯子３に乗り移るようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、地面に掘った工事穴に安全に出入りできるようにするプラットフ ォームに関する。

【０００２】

【従来の技術】

送電線の鉄塔の基礎工事では、地面に大きな工事穴を掘るが、作業員がその穴 に出入りするには、穴の壁に沿って設けた垂直梯子を用いる。しかし、地上から 梯子に乗り移るとき、あるいは、その逆に梯子から地上に移るときに、作業員は 無理な姿勢を取らなければならないので転落のおそれがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、工事穴の梯子に安全に乗り移るためのプラットフォームを提供す ることを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案のプラットフォームは、地面に掘った工事穴の縁部に設置される基台 と、基台の上にスライド自在に支持され、穴の上に張り出した状態と、後退した 状態の２つの状態を取り得る可動台からなる。そして、張り出したとき可動台が 、穴に降りるための梯子のすぐ隣に来るよう配置される。 柵は、好ましくは、基台の両側、並びに、可動台の前側および梯子の反対側に 巡らす。

【０００５】 穴に降りるときは、基台上の可動台をスライドさせて穴の上に張り出す。こう すると可動台は梯子の傍らに来るので、人は可動台から梯子に安全に乗り移るこ とができる。穴の中から梯子を登ってきた場合も、可動台がすぐ隣にあるので、 安全に乗り移れる。 重機等を使って穴の掘削作業をするような場合は、可動台を穴の上にかからな いよう後退させる。こうすれば、掘削作業の邪魔にならない。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図２、図３において、符号１は送電線の鉄塔の脚部を構築するための工事穴で あり、例えば、直径は４m、深さは２０mほどある。穴１の壁面は円弧状のライナ ープレート２で覆われている。符号３は穴の壁面に沿っても設けられた垂直梯子 である。この垂直梯子を使って工事穴に安全に降りるためのプラットフォーム５ は、基台６と、その上にスライドできるように支持される可動台７からなる（図 １も参照）。

【０００７】 基台６は、エキスパンドメタルを張った長方形の台であり、前端をライナープ レート２の上に固定し、後端は脚９を取り付けて地上に水平に支持する（図３） 。地上から基台６までの段差が大きいときは、図３鎖線で示すように、基台６に 登るための階段４を設けてもよい。 なお、図２に示すように、基台６は垂直梯子３の左側に設置する。基台６の両 側には落下防止用の柵１０を設ける。右側の柵の上には手すり１１パイプを設け る。

【０００８】 可動台７は、同じくエキスバンドメタルを張ったほぼ矩形の台であり、基台６ の上を人力で前後に楽に動かせるよう、基台６の前後左右に設けた合計４個のロ ーラ１２の上に載せる。前に張り出したとき、可動台７が前に転倒しないよう、 可動台から左右一対の腕１３を後に向ってに延ばし、それら腕を、基台の両側に 固定したコの字断面のガイドレール１５に嵌合させる。摩擦を少なくするため、 ガイドレール１５に当たるローラ１６を各腕の先に２個ずつ（上向きと下向き） 取り付ける。 可動台７の左側および前端側には柵１７を巡らす。右側には柵は設けずに開け ておき、ここを通って、垂直梯子３に乗り移るようにする。

【０００９】 このプラットフォームは、使用時、可動台７を前方に押し出して、工事穴１の 上に張り出す。この状態で、柵１０に設けたかんぬき式のストッパ１９を、可動 台の柵１７の上の受け金具１８に掛けて固定する。なお、図３では、穴の上に張 り出した状態の可動台を鎖線で示してある。 工事穴１に降りようとする人は、基台６に上がって可動台７まで進む。基台の 両側、並びに、可動台の右側および前端側には柵１０、１７があるので安全であ る。そして、可動台７の右側（ここには柵がなく、あいている。）から梯子３に 乗り移るのであるが、図２に示すように、梯子３は可動台７のすぐ右側にあるの で、無理な姿勢をとらずに安全に乗り移ることができる。こうして、梯子３を伝 って工事穴に降りる。工事穴から梯子を上がって来る場合も、可動台がすぐ隣に あるので、安全に乗り移れる。

【００１０】 工事穴に降りるときの転落事故を防ぐには、緩衝器（図示しない。）の使用が 効果がある。緩衝器は、ガバナ付きのドラムにロープを巻き取ったもので、ロー プはドラムからゆっくりと引き出すことはできるが、高速で引き出すことはでき ないようになっている。緩衝器は基台６の手すりパイプ１１に吊り下げ、そのロ ープの先は腰に装着した安全ベルトに止着する。こうしておけば、万一、梯子を 踏み外しても、緩衝器からロープがゆっくりとしか繰り出されないので、落ちた 人に危険は少ない。

【００１１】 工事穴１の掘削作業を行うときなどは、穴の上に張り出している可動台７が邪 魔になる。そのようなときは、可動台７をスライドさせて、後に引っ込める（図 ３の実線の状態）。そして、可動台の柵１７に設けた受け金具２０にストッパ１ ９を掛けて固定する。この後退した状態では、固定台７の両側の柵１０と、可動 台の柵１７（前端側のもの）が連続する格好になり、プラットフォームから転落 の危険はない。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案のプラットフォームは、可動台を工事穴の上に 張り出し、可動台から梯子へ、または、梯子から可動台に安全に乗り移ることが でき、転落事故の危険を低減することが可能である。また、可動台はスライドさ せて、穴の上から後退させることができるので、工事の邪魔になることがない。 なお、基台の両側並びに可動台の前側および梯子の反対側に柵を巡らせば安全 性が高まる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 プラットフォームの組立斜視図である。

【図２】 プラットフォームの平面図である。

【図３】 プラットフォームの側面図である。

【符号の説明】

１ 工事穴 ３ 梯子 ５ プラットフォーム ６ 基台 ７ 可動台 １７ 柵

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 地面に掘った工事穴の縁部に設置される
   基台と、該基台の上にスライド自在に支持され、該穴の
   上に張り出した状態と、後退した状態の２つの状態を取
   り得る可動台からなり、張り出したとき該可動台が該穴
   に降りるための梯子の傍らに来るように配置される工事
   穴出入り用のプラットフォーム。
2. 【請求項２】 該基台の両側に柵を設けると共に、該可
   動台の前側および該梯子の反対側に柵を巡らした請求項
   １に記載の工事穴出入り用のプラットフォーム。