JP3044741U - アームスライドワイパー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は、ワイパーをガラスの辺に沿ってス
ライドさせて、拭き取り面を矩形にすることにより、隅
部の拭き残しをなくして視界の全面確保を図るととも
に、円筒形や円錐形等の曲率の大きい曲面ガラスの拭き
取りを可能とするものである。 【解決手段】 本考案は、ピニオン歯車１２により駆動
部１と一体となってラック歯車１１上を往復移動するワ
イパーアーム基幹部９にワイパーブレード７、ワイパー
アーム８を取付ける。ワイパーをスライドさせる方法と
しては、ラックアンドピニオン歯車の他にチェーン又は
ベルトを用いることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、自動車や列車等交通機関及びビルの窓ガラス面に使用される、アー ムスライド式ワイパーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

自動車や列車等交通機関に使用されているワイパーは、回転動力の回転軸を中 心としたワイパーアームの曲線往復運動が原点となっており、ワイパーアームが 回転軸を中心に扇状に一定の角度内を曲線的に往復移動してワイパーアームに接 続した同様の動作をするワイパーブレードで拭き取るか、またはアームの曲線運 動の円周に沿って曲線的に平行移動するワイパーブレードで拭き取っている。

【０００３】

【考案が解決しょうとする課題】

従来のワイパーでは、回転運動による曲線的な拭き取りになっているため、隅 の部分に拭き残しが生じ、安全上問題がある。また、円筒形や円錐形等の曲率の 大きい曲面ガラスの拭き取りはできない問題があった。 本考案は、上記の問題点を鑑みて構成したものであり、その目的は拭き取り面 を矩形にし、四隅まで完全に拭き取ろうとするものである。また、従来のワイパ ーでは拭き取ることができない円筒形や円錐形等の曲率の大きい曲面ガラスの拭 き取りを可能とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

その要旨は、ガラス（６）の拭取方向に、駆動源（１）と連結し回転する駆動 歯車（２）と案内歯車（３）間に張られたチェーン（４）又はベルトにワイパー ブレード（７）が止着されたワイパーアーム（８）を取り付けたワイパーアーム 基幹部（９）を取付け、チェーン（４）又はベルトの回転によりワイパーを移動 させることを特徴とするアームスライドワイパーである。

【０００５】 また、本考案は、ベルト状のラック歯車（１１）をガラス（６）の拭取方向に 敷設するとともに、ラック歯車（１１）と噛合するピニオン歯車（１２）とピニ オン歯車（１２）に連結する駆動源（１）から構成されラック歯車上を走行する ワイパーアーム基幹部（９）にワイパーブレード（７）が止着されたワイパーア ーム（８）を取り付け、ワイパーアーム基幹部（９）の走行によりワイパーを移 動させることを特徴とするアームスライドワイパーである。

【０００６】

【考案の実施例】

すなわち、本考案はチェーン又はベルト、及びラックアンドピニオン歯車と自 動車や列車等交通機関に用いられている従来のワイパーのうちのワイパーブレー ド及びワイパーアームで構成した合体物であって、ワイパーアームの基本運動を 従来の回転運動軸を中心とした扇状の曲線運動から拭き取り対象ガラス面の辺に 沿った直線的運動に変更し、ワイパーアームを拭取方向に平行にスライドさせる ことにより、矩形の拭取面を確保するアームスライドワイパーを提供するもので ある。

【０００７】 以下、本考案について図面を参照しながら詳細に説明する。 図１は本考案請求項１の一実施例を示す。図１において、２は駆動歯車、３は 案内歯車である。ガラス６の辺に沿って、駆動歯車２と案内歯車３に張ったチェ ーン４にワイパーブレード７が止着されたワイパーアームを取付けたワイパーア ーム基幹部９を取付け、駆動源１を一定間隔で反転作動させることにより、チェ ーン４に取り付けたワイパーアーム基幹部９を往復移動させて、ガラス６を辺に 沿って矩形状に拭き取るものである。５はワイパーアーム基幹部の安定走行を図 るガイドレールで、必要に応じて設けられるものである。

【０００８】 さらに、図２のように、既存のワイパーでは拭き取れない曲率の大きい曲面ガ ラスや円筒形の曲面ガラスも円筒軸方向にチェーン４を敷設し、曲率に合ったワ イパーブレード７及びワイパーアーム８を使用することで拭き取りが可能となる 。 ワイパーブレード７はワイパーアーム８のどこに取り付けてもよいし、また、 ワイパーブレード７とワイパーアーム８を一体化してもよい。

【０００９】 図３は本考案請求項２の一実施例を示す。図３において、１１はラック歯車、 １２はピニオン歯車である。ラック歯車１１をガラス６の辺に沿って敷設し、ラ ック歯車１１と噛合するピニオン歯車１２が連結する駆動源１にワイパーブレー ド７が止着されたワイパーアームを取付けたワイパーアーム基幹部９を取付け、 駆動源１を一定間隔で反転作動させることにより、駆動源１とともにワイパーア ーム基幹部９をラック歯車１１上を往復移動させて、ガラス６を辺に沿って矩形 状に拭き取るものである。５はワイパーアーム基幹部の安定走行を図るガイドレ ールで、必要に応じて設けられるものである。 ワイパーブレード７はワイパーアーム８のどこに取り付けてもよいし、また、 ワイパーブレード７とワイパーアーム８を一体化してもよい。

【００１０】 なお、既存のワイパーでは拭き取れない曲率の大きい曲面ガラスや円筒形の曲 面ガラスも円筒軸方向にラック歯車１１を敷設することで拭き取りが可能となる ほか、ラック歯車１１は曲線状に敷設できることから、図４のように、円筒形や 円錐形の曲面ガラスの円周方向にラック歯車１１を設置することで円周に沿った 拭き取りが可能となる。

【００１１】

【考案の効果】

自動車や列車等のフロントガラスの全面を矩形状に拭き取ることができるため 、雨の日の運転においても視界が広く確保でき、事故防止につながる。また、視 界が全面的に確保できるため、フロントガラス面が大きな観光バスや観光列車等 の雨天時の観光面において視界が広がる。

【００１２】 また、ビルの窓ガラスや外壁などに設置することにより、従来はゴンドラを吊 り下げて作業員が手作業で行っているビルの窓ガラスや外壁及びシースルーエレ ベーターのガラス面清掃などの高所危険作業の機械化が可能となり、各ガラス毎 に設置すれば直接室内からスイッチ一つで自由自在に窓掃除ができ、転落事故が なくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のスライドするワイパーの一実施例のう
ち、ワイパーアーム走行方式にチェーンを採用した場合
を示す正面図である。

【図２】本考案のスライドするワイパーの一実施例のう
ち、円筒形の曲面ガラスを円筒軸方向に拭き取る場合の
斜視図である。

【図３】本考案のスライドするワイパーの一実施例のう
ち、ワイパーアーム走行方式にラックアンドピニオン歯
車を採用した場合を示す正面図である。

【図４】本考案のスライドするワイパーの一実施例のう
ち、円筒形の曲面ガラスを円周方向に拭き取る場合の斜
視図である。

【符号の説明】

１ 駆動源 ２ 駆動歯車 ３ 案内歯車 ４ チェーン ５ ガイドレール ６ ガラス ７ ワイパーブレード ８ ワイパーアーム ９ ワイパーアーム基幹部 １０ 拭取面 １１ ラック歯車 １２ ピニオン歯車

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】駆動源（１）により回転する駆動歯車
   （２）と案内歯車（３）間に張られたチェーン（４）又
   はベルトをガラス（６）の拭取方向に敷設するととも
   に、チェーン（４）又はベルトに、ワイパーブレード
   （７）が止着されたワイパーアーム（８）を取り付けた
   ワイパーアーム基幹部（９）を取り付けて構成したこと
   を特徴とするアームスライドワイパー。
2. 【請求項２】ベルト状のラック歯車（１１）をガラス
   （６）の拭取方向に敷設するとともに、ラック歯車（１
   １）と噛合するピニオン歯車（１２）とピニオン歯車
   （１２）に連結する駆動源（１）から構成されラック歯
   車（１１）上を走行するワイパーアーム基幹部（９）に
   ワイパーブレード（７）が止着されたワイパーアーム
   （８）を取り付けて構成したことを特徴とするアームス
   ライドワイパー。