JP3044547B1 - 再生加熱大粒径型アスファルト混合物及びその製造方法並びにそれを用いた舗装の構築方法 - Google Patents

再生加熱大粒径型アスファルト混合物及びその製造方法並びにそれを用いた舗装の構築方法

Info

Publication number
JP3044547B1
JP3044547B1 JP15831999A JP15831999A JP3044547B1 JP 3044547 B1 JP3044547 B1 JP 3044547B1 JP 15831999 A JP15831999 A JP 15831999A JP 15831999 A JP15831999 A JP 15831999A JP 3044547 B1 JP3044547 B1 JP 3044547B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
asphalt
aggregate
particle size
new
recycled
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15831999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000344562A (ja
Inventor
頼政 阿部
清隆 久野
和浩 山本
稔 本田
真宏 井
忠志 高島
淳 出利葉
義輝 信国
Original Assignee
株式会社エフイ石灰工業所
西日本地研株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社エフイ石灰工業所, 西日本地研株式会社 filed Critical 株式会社エフイ石灰工業所
Priority to JP15831999A priority Critical patent/JP3044547B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3044547B1 publication Critical patent/JP3044547B1/ja
Priority to KR10-2000-0029973A priority patent/KR100395841B1/ko
Publication of JP2000344562A publication Critical patent/JP2000344562A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E01CONSTRUCTION OF ROADS, RAILWAYS, OR BRIDGES
    • E01CCONSTRUCTION OF, OR SURFACES FOR, ROADS, SPORTS GROUNDS, OR THE LIKE; MACHINES OR AUXILIARY TOOLS FOR CONSTRUCTION OR REPAIR
    • E01C7/00Coherent pavings made in situ
    • E01C7/08Coherent pavings made in situ made of road-metal and binders
    • E01C7/18Coherent pavings made in situ made of road-metal and binders of road-metal and bituminous binders
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E01CONSTRUCTION OF ROADS, RAILWAYS, OR BRIDGES
    • E01CCONSTRUCTION OF, OR SURFACES FOR, ROADS, SPORTS GROUNDS, OR THE LIKE; MACHINES OR AUXILIARY TOOLS FOR CONSTRUCTION OR REPAIR
    • E01C19/00Machines, tools or auxiliary devices for preparing or distributing paving materials, for working the placed materials, or for forming, consolidating, or finishing the paving
    • E01C19/02Machines, tools or auxiliary devices for preparing or distributing paving materials, for working the placed materials, or for forming, consolidating, or finishing the paving for preparing the materials
    • E01C19/10Apparatus or plants for premixing or precoating aggregate or fillers with non-hydraulic binders, e.g. with bitumen, with resins, i.e. producing mixtures or coating aggregates otherwise than by penetrating or surface dressing; Apparatus for premixing non-hydraulic mixtures prior to placing or for reconditioning salvaged non-hydraulic compositions
    • E01C19/1004Reconditioning or reprocessing bituminous mixtures, e.g. salvaged paving, fresh patching mixtures grown unserviceable; Recycling salvaged bituminous mixtures; Apparatus for the in-plant recycling thereof
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Abstract

【要約】 【課題】 可能な限り大量に再生骨材を用い、粗粒度ア
スコンと同等以上の特性を持ち、瀝青安定処理材と同等
以上の経済性を有する、基層から上層路盤に適用可能で
ある非常に安価なアスファルト混合物を提供する。 【解決手段】 再生骨材と補足用新骨材を用いた再生加
熱大粒径型アスファルト混合物であって、合成骨材の粒
度が所定の範囲内にあるとともに、前記アスファルト再
生骨材より回収された旧アスファルトと新アスファルト
とからなる再生アスファルトの設計針入度が35±5
(25℃,1/10mm)であり、かつ、前記設計針入度
の調整を、再生用添加剤を使用することなく、前記新ア
スファルトを用いて行うことを特徴とする再生加熱大粒
径型アスファルト混合物とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再生骨材および大
粒径骨材を用いたアスファルト混合物及びその製造方法
並びに当該アスファルト混合物を用いた舗設方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】アスファルトコンクリート(以下、「ア
スコン」という)廃材は、既存舗装の打換え工事や切削
オーバーレイにより発生する。すなわち、既存舗装に構
造破壊が生じた場合には、舗装の打換え工事を行い補修
を行うこととなるが、この場合には、アスコン廃材は板
状の残骸という形により発生する。また、既存舗装に機
能破壊が生じた場合には、主として切削オーバーレイを
行うことになるが、この場合には、アスコン廃材は当該
切削オーバーレイにより削りとられた状態で発生する。
【0003】前記方法で発生したアスコン廃材は、何れ
も、コールクラッシャにかけて、破砕しすぎないように
適切に解砕するとともに、所定の粒度に調整し、アスコ
ン再生骨材(以下、「再生骨材」という)として再生利
用されている。一般的には、アスコン廃材は、20mm〜
13mm、13mm〜5mm、5〜0mmの3種類の粒度に分級
して、再生利用することが望まれている。しかし、最近
では、作業性等の観点から、13mm以上の骨材をさらに
破砕し、13mm〜5mm、5mm〜0mmの2種類の粒度、ま
たは13mm〜0mmの単一粒度として分級しないで用いる
ことが多くなっている。
【0004】従来、再生骨材は、経済的および品質的な
理由から路盤材として用いる例は殆どなく、その大半が
表層および基層に用いられる再生アスコンの原材料(ア
スファルトおよび骨材)として使用されており、その用
途が限定されていた。一方、道路整備の進展による舗装
ストックの増大に伴う維持修繕の増加は、アスコン廃材
の発生量の増大を招来する結果となっている。
【0005】このような状況の中、福岡県において、ア
スコン廃材の再生利用の健全な発展に資するため、平成
5年度から同8年度まで「再生加熱アスファルト混合物
の品質確認業務」が実施された。図15は、福岡県土木
部業務委託報告書に示されている調査結果の抜粋であ
り、舗装廃材を利用した舗装箇所において、針入度、ア
スファルト量および骨材粒度の不良率(%)を調査した
ものである。
【0006】図15に示すように、初年度(平成5年
度)における針入度およびアスファルト量についての不
良率は45%を超えており、また骨材粒度の不良率につ
いても20%を超えるという予想以上に悪い結果となっ
た。そのため、舗装の品質水準の向上を図るため、再生
骨材の配合率を30重量%以下とする等の暫定的な管理
基準の改訂が行われた。その後、継続調査を行った結
果、平成6年度と同7年度には品質の向上がみられた
が、同8年度にはまた不良率が平成5年度の水準近くに
まで上昇した。当該平成8年度においては、特に針入度
の低下が著しい結果となった。
【0007】また、(社)日本アスファルト合材協会で
は、地域別の再生アスファルト混合物における再生骨材
の配合率(重量%)に関する実態調査を行っている。図
16に示すように、1985年(昭和60年)の第1回
調査では、再生骨材の配合率は全国平均で約65重量%
であったが、1992年(平成4年)の第3回調査では
約40重量%に低下している。再生骨材を使用したアス
ファルト混合物の技術開発の先進地域である中部地方お
よび近畿地方においても、第3回調査では、再生骨材の
配合率は約37重量%と低水準となっている。この結果
は、福岡県と同様に、再生骨材の配合率を下げて舗装の
品質水準の向上を図ろうとしているものである。
【0008】さらに、昭和45年から、福岡県では管轄
する路線の軟弱路床上の舗装には、軟弱な現路床の上に
盤作用に優れ軟弱層と馴染む拘束層(Fe石灰処理層)
を設けて路床を構築する方法を採用し、舗装の長寿命化
という点で良好な結果を得ている。しかし、最近の追跡
調査結果「筑紫野古賀線土質試験委託工事報告書」(平
成8年3月、福岡県土木事務所)等によると、前記のよ
うな路床構築方法を適用した舗装においても、その表層
および基層に再生骨材を使用すると、供用開始後1年〜
2年でひび割れが発生したり、流動わだち掘れが発生す
る事例が多発して来ている。
【0009】以上のような結果から、福岡県土木部にお
いては、再生アスコンに混入する再生骨材は30重量%
を上限とするという対策を講じている。前記と同様の現
象と再生骨材混入率の量的制限は全国的に見られるもの
である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】再生骨材を大量に使用
することが難しい原因の一つは、路面の仕上げの美しさ
や機械のみを用いて舗設を行った場合における平坦性の
とりやすさから、新骨材のみを用いたアスコン(既設ア
スコン)の骨材として、「アスファルト舗装要綱(平成
4年12月5日改訂版第1刷、(社)日本道路協会発
行)」(以下、「舗装要綱」という)に定められている
骨材の満たすべき粒度範囲の上限に近い細粒のものが用
いられているためである。この骨材の細粒化の原因は、
近年、アスファルト混合物の基本的事項が軽視され、熱
可塑性樹脂入り等の改質アスファルトへの安易な依存が
行われているという実情に起因するものである。
【0011】表2および図17は、前記の事実を裏付け
るものであり、表2は平成5年度〜同8年度の4年間に
福岡県で産出した再生骨材69試料の平均・最大・最小
粒度を示したもの、図17はその粒径加積曲線図を示し
たものである。
【0012】これらに示されるように、再生骨材は粒度
のバラツキが大きく、かつ粒度範囲の上限を逸脱する等
の細粒化が進んでいる。したがって、再生骨材をアスフ
ァルト混合物に用いた場合には、粗骨材のかみ合わせが
不足するとともに、有効空隙率が失われて骨材の摩擦抵
抗が不足し、動的安定度が低減して流動わだち掘れの原
因となる。そのため、当該アスファルト混合物を舗装に
用いた場合には、重交通には耐えることができない。
【0013】
【表2】
【0014】さらに、再生骨材を大量使用することが難
しい他の原因としては、再生添加剤を使用することにあ
る。すなわち、再生骨材を主体とした再生アスファルト
の設計針入度への調整は、再生アスファルトの針入度
が、新しい材料のみを用いた場合と同様の設計針入度に
適合するように、再生用添加剤を添加することにより行
われることが一般的である。
【0015】しかし、再生用添加剤は、「プラント再生
舗装技術指針(平成4年12月5日初版第1刷、(社)
日本道路協会発行)」(以下、「技術指針」という)第
16頁の表−3.2に示されているように、再生アスフ
ァルトの品質規格(同17頁の表−3.3参照)と同等
とされる舗装用石油アスファルトに比べて軽質である。
両者の耐熱性を薄膜加熱質量変化率(%)で比較する
と、再生用添加剤の基準値は、舗装用石油アスファルト
の基準値(0.6%以下)の5倍(3.0%以下)とな
っており、その耐熱性は舗装用石油アスファルトに比べ
て著しく低いことがわかる(「舗装試験法便覧(社団法
人 日本道路協会発行)、薄膜加熱試験」参照)。
【0016】参考に、表3に、再生用添加剤を用いた再
生アスファルトと再生用添加剤を用いない再生アスファ
ルトの薄膜加熱試験による耐熱性の比較を示す。この結
果によると、再生用添加剤を用いた再生アスファルト
は、再生用添加剤に含まれる軽質分が蒸発するため薄膜
加熱質量変化率が大きいということがわかる。また、針
入度残留率についても再生用添加剤を用いた再生アスフ
ァルトの場合は小さく、加熱前の針入度と比較して加熱
後の針入度は大幅に低下しており、品質の劣化が著しい
ことがわかる。一方、再生用添加剤を用いない再生アス
ファルトは、加熱前の針入度は小さいが、加熱前後の針
入度の変化は少なく、その品質が安定していることがわ
かる。
【0017】
【表3】
【0018】したがって、後述するように再生用添加剤
により針入度の調整を行った場合には、再生アスファル
トは熱劣化(熱による軽質分の蒸発、酸化等による硬
化)を生じることが非常に多く、製造時および舗設時に
おける温度管理を適切に行わないと、再生加熱アスファ
ルト混合物の品質の低下が著しいという結果になってい
る。すなわち、再生用添加剤を使用した再生加熱アスフ
ァルト混合物では、試験練りによる目標混合温度の設定
とプラントにおける混合温度の管理は極めて重要であ
り、高温に過ぎると混合物中のアスファルトの針入度が
著しく低下することにより施工性を損なうとともに施工
後の早期ひび割れを招き、また、低温に過ぎると混合物
中のアスファルトの針入度が著しく増大することにより
流動わだち掘れを招くことになってしまっていた。
【0019】現在、舗装の維持・修繕工事によりアスコ
ン廃材が大量に発生しているが、前記問題点からアスコ
ン廃材の再生利用率は低く、アスコン廃材は増加する一
方である。したがって、発生したアスコン廃材は、廃棄
処分を取らざるを得ず、廃棄処分費の高騰による舗装の
コストアップに加え、結果的に環境問題にまで発展して
しまっていることから、再生骨材として大量に有効利用
する方法の開発が求められている。
【0020】また、近年の大型車交通量の増大は、舗装
の供用期間が設計期間(通常は10年)を下回る事態を
増加させており、舗装の維持・補修費を増加させてい
る。しかしながら、昨今の経済不況等による歳出削減施
策に応じて、破損した舗装の維持・補修予算についても
減額される方向にある。そのため、10年を超える供用
性を持つ長寿命化舗装の開発が目標となっている。
【0021】本発明は、前記の問題点を除くためになさ
れたものであり、可能な限り大量に再生骨材を用い、従
来、基層に用いられている粗粒度アスコンと同等以上の
特性を持ち、上層路盤に用いられている瀝青安定処理材
と同等以上の経済性を有する、基層から上層路盤に適用
可能である非常に安価なアスファルト混合物を提供する
ことを目的とするものである。加えて、当該大粒径型再
生アスファルト混合物の製造方法および施工方法を提供
することを目的とするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】要するに、請求項1記載
の本発明は、再生骨材と補足用新骨材(以下、「新骨
材」という)を用いた再生加熱大粒径型アスファルト混
合物であって、合成骨材の粒度が表4に示す各ふるい目
ごとの通過質量百分率(%)の範囲内にあるとともに、
前記再生骨材より回収された旧アスファルト(以下、
「旧アスファルト」という)と新アスファルトとからな
る再生アスファルトの設計針入度が35±5(25℃,
1/10mm(以下、針入度の単位は省略する))であ
り、かつ、前記設計針入度の調整を、再生用添加剤を使
用することなく、前記新アスファルトのみを用いて行う
ことを特徴とする再生加熱大粒径型アスファルト混合物
を提供するものである。
【0023】
【表4】
【0024】また、請求項2記載の本発明のように、前
記再生骨材の配合割合が全骨材の60重量%以上である
ことがより好ましいものである。
【0025】ここで、前記「技術指針」によると、再生
骨材を主体として用いる再生材は、再生加熱アスファル
ト混合物(再生骨材に必要に応じて再生用添加剤、補足
用骨材、新アスファルトを加えて加熱混合したもの)と
再生加熱アスファルト安定処理路盤材(再生骨材に必要
に応じて再生用添加剤、補足用骨材、新アスファルトを
加えて加熱混合した路盤材)に分類されることが一般的
である。しかし、「技術指針、第4頁 2−2 再生材
の分類」に記載されているように、再生加熱アスファル
ト混合物と再生加熱アスファルト安定処理路盤材とを総
称して再生加熱アスファルト混合物という場合がある。
本発明においては、アスファルト混合物とアスファルト
安定処理路盤材(基層から上層路盤に用いることが可能
である)の性質を併せ持つ、再生骨材を利用したアスフ
ァルト混合物の開発を目的としているため、この概念に
従って、「再生加熱アスファルト混合物」という用語を
用いることとする。
【0026】したがって、本発明によれば、再生用添加
剤を使用せず、前記設計針入度への調整を新アスファル
トのみを用いて行うこととしたことから、再生用添加剤
の熱劣化に伴う、再生加熱大粒径型アスファルト混合物
の品質低下を防止することが可能となる。
【0027】加えて、再生骨材と新骨材からなる合成骨
材の粒度範囲を表4に示すように定めたため、従来の粗
粒度アスコンと瀝青安定処理材の有する性質を併せ持つ
再生加熱大粒径型アスファルト混合物とすることが可能
となる。そのため、従来の表層から基層用にその用途が
限定されていた再生加熱アスファルト混合物を、従来ほ
とんど用いられていなかった上層路盤用の安定処理路盤
材として、その用途を拡大させることにより、再生骨材
の混入率を大幅に上昇させることができる。
【0028】さらに、2.36mm以下の細骨材および
0.075mm以下のフィラーを可能な限り減じること
で、骨材表面積を小さくして最適配合時のアスファルト
膜厚の増厚を図り、施工時の締固め特性(ワーカビリテ
イ)と供用時のたわみ性を確保することができる。ま
た、大粒径骨材を用いたことにより、動的安定度が高
く、わだち掘れに対して従来の密粒度や粗粒度アスコン
より格段に供用性能が高く、従来の新材料のみを使用し
た大粒径アスコンと同等以上の性状を有するにも関わら
ず、安価な再生加熱大粒径型アスファルト混合物とする
ことができる。
【0029】ここで、粒度分布を調整するための新骨材
は、望ましくは4号砕石(粒径37.5mm〜20mm)の
み、多くても4号砕石から6号(粒径13mm〜5mm)砕
石までの2種類乃至3種類程度と可能な限り最少種類の
単粒度骨材を使用することが、再生骨材をより多く使用
するためには望ましいものである。
【0030】また、請求項3記載の本発明は、請求項1
又は請求項2に記載の再生加熱大粒径型アスファルト混
合物において、前記表4の各ふるい目における前記合成
骨材の実際の通過質量百分率(%)と、前記表4の各ふ
るい目ごとの通過質量百分率(%)の範囲の中央値との
各々の差の絶対値を、総てのふるい目について総和する
ことにより定義される粒度近似指数が20以下であるこ
とを特徴としている。
【0031】したがって、本発明によれば、粒度近似指
数という指標を導入したことにより、従来、現場技術者
の経験および勘に依存していた粒度の決定を、客観的か
つ定量的に指数化し、容易に行うことができる。
【0032】また、請求項4記載の本発明は、請求項1
乃至請求項3のいずれか1項に記載の再生加熱大粒径型
アスファルト混合物において、前記新骨材が所定量のア
スファルトでプレコートされていることを特徴としてい
る。
【0033】したがって、本発明によれば、前記新骨材
が所定量のアスファルトでプレコートされていることか
ら、新骨材の粒子にアスファルトを均一に被覆すること
ができるため、高品質な再生加熱大粒径型アスファルト
混合物とすることができる。
【0034】また、請求項5記載の本発明は、以下の各
工程を含む請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載
の再生加熱大粒径型アスファルト混合物の製造方法を提
供するものである。 (1)所定温度に加熱された所定量の前記新骨材をドラ
イ混合する第1工程。 (2)前記新骨材に、所定温度に加熱された所定量の新
アスファルトを加えてウエット混合する第2工程。 (3)前記新骨材と前記新アスファルトに、所定温度に
予熱された所定量の前記再生骨材を加えてウエット混合
する第3工程。
【0035】したがって、本発明によれば、新骨材に新
アスファルトを加えてウエット混合した後に、再生骨材
を加えて更にウエット混合することにより、短時間の混
合で再生骨材と新骨材の粒子の両方に、アスファルトを
均一に被覆することができ、容易に高品質な再生加熱大
粒径型アスファルト混合物を製造することが可能とな
る。
【0036】また、請求項6記載の本発明は、請求項1
乃至請求項4のいずれか1項に記載の再生加熱大粒径型
アスファルト混合物を用い、シックリフト工法を使用し
て舗設を行うことを特徴とする舗装の構築方法を提供す
るものである。
【0037】したがって、本発明によれば、請求項1乃
至請求項5のいずれか1項に記載の再生加熱大粒径型ア
スファルト混合物を用いるとともに、シックリフト工法
を適用することで、舗設の短時間化および効率化を図る
ことができる。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明に係る大粒径型アスファル
ト混合物の実施形態について、添付図面等を参照して詳
細に説明する。
【0039】(本発明の基本概念)本発明の最大の目的
は、可能な限り大量に(望ましくは60重量%以上)再
生骨材を用い、基層用の粗粒度アスコンと同等以上の機
能を有するとともに、上層路盤にも適用可能なアスファ
ルト混合物を製造することにある。
【0040】そのために、本発明では、再生アスファル
トの設計針入度を35±5という通常より低い値に設定
するとともに、2.36mm以下の細骨材および0.0
75mm以下のフィラーを可能な限り減じることで、骨材
表面積を小さくして最適配合時のアスファルト膜厚の増
厚を図り、施工時の締固め特性(ワーカビリテイ)と供
用時のたわみ性を確保することとした。これにより、設
計針入度の調整に再生用添加剤を使用せず、熱劣化に起
因するアスファルト混合物の品質変動を大幅に改善する
ことが可能になる。
【0041】同時に、アスファルト膜層の増厚によって
低減することが予想されるマーシャル安定度、および、
動的安定度を補うために、大粒径骨材(最大粒径37.
5mm)を用いることとした。これにより、骨材のかみ合
わせと有効空隙率を確保して、マーシャル安定度および
動的安定度の向上を図ることが可能となる。
【0042】なお、本発明に係る再生加熱大粒径型アス
ファルト混合物を基層から上層路盤に適用する理由につ
いて説明する。
【0043】本発明に係る再生加熱大粒径型アスファル
ト混合物は、大粒径骨材を用いているため動的安定度が
高く、流動わだち掘れに対して従来の密粒度や粗粒度ア
スコンより格段に供用性能が高く、これらに比較して仕
上り面は粗く平坦性にやや劣るという欠点がある。我が
国の現状では、路面の仕上げの美しさから仕上り面の細
かさが要求され、また、水溜りのできにくさから高い平
坦性が要求されるので、本発明に係る再生加熱大粒径型
アスファルト混合物は基層から上層路盤の部位、すなわ
ち、あくまでも基盤に用いることとしたものである。
【0044】また、アスファルト混合物の動的安定度を
変化させる要因の中で最も大きいものの一つは外気温度
である。参考までに、我国における夏期高温時の舗装体
の温度分布を図1に示す。本図によると、アスファルト
舗装体の温度は、表面から約20cm深さまでは外気温度
の影響を受けることがわかる。その温度は、表面では6
0℃、表面から5cmでは55℃、表面から10cmでは4
5℃、表面から20cmでは40℃に達している。そのた
め、走行車両が大型化している現状の下では、外気温度
の影響を受ける約20cmの部位までは、動的安定度に優
れたアスファルト混合物を適用しないと舗装の長寿命化
は達成できない。従って、本発明では、再生加熱大粒径
型アスファルト混合物の適用対象を、基層から上層路盤
の部位とすることによって、流動わだち掘れに関する懸
念をも軽滅しようとしたものである。
【0045】なお、本発明に係る再生加熱大粒径型アス
ファルト混合物の特性を生かして低コストの舗装を構築
するには、舗装厚が厚い場合が好ましいため、重交通区
分(設計交通量区分:C交通、D交通)の舗装に用いる
ことが最も好適である。以下に、これらの基本概念につ
いて詳細に説明する。
【0046】(再生加熱大粒径型アスファルト混合物の
構成) (1)設計針入度 再生骨材を利用した現状のプラント再生舗装技術は、前
記「技術指針」に詳細に記載されている。当該「技術指
針」における舗装の構造設計および後述する再生骨材の
品質は、前記「舗装要綱」等に適合することを原則と
し、再生骨材を用いた場合の等値換算係数ならびにその
適用についても新しい材料を用いた場合と同等に扱うこ
ととするとされている。
【0047】前記「技術指針」によると、旧アスファル
トの針入度は20以上、再生アスファルトの設計針入度
は40以上とすることが定められており、施工時の締固
め特性と供用時のたわみ性を確保するために、再生アス
ファルトの設計針入度が40未満の場合には、再生用添
加剤により設計針入度を調整しなければならない。再生
骨材に含まれる旧アスファルトは、舗装の供用中に老化
を受け、その針入度は通常30程度と大きく低下してい
るため、通常は、再生用添加剤により設計針入度を調整
する必要がある。
【0048】しかし、本発明では、再生アスファルトの
熱劣化を防止するために、当初から当該再生用添加剤を
使用せず、設計針入度への調整を新アスファルトの添加
のみにより行うこととしている。そのため、設計針入度
は、「技術指針」に定められている設計針入度より低い
値とならざるを得ない。通常、旧アスファルトの針入度
は30程度であるため、本発明では再生アスファルトの
設計針入度を前記30〜40(通常の基準値の下限値)
の中央値である35を基準とし、実際の製造時の誤差を
見込んで±5の許容範囲を定めて設定することにした。
そして、設計針入度の低下によるアスファルト混合物の
性状を、後述する他の構成要件により補うこととしたも
のである。なお、理論的には設計針入度は20乃至40
の範囲で設定することが可能である。
【0049】(2)骨材の粒度分布 ○粒度分布決定の考え方 周知のように、密粒度アスコンや粗粒度アスコン等の舗
装用アスファルト混合物は、一般に5号(粒径20mm〜
13mm)、6号(粒径13mm〜5mm)、7号(粒径5mm
〜2.5mm)と呼ばれる単粒度砕石と細骨材(粒径2.
36mm〜0.075mm)およびフィラー(粒径0.07
5mm以下)を所定の粒度となるような配合率で組合わせ
たものに、舗装用石油アスファルトを粘結材として加熱
混合し、高温の状態で転圧締固めを行うことにより、常
温時に所定の強度を得ようとするものである。
【0050】したがって、力学的には粗骨材のかみ合わ
せ、細骨材等の摩擦抵抗およびフィラーとアスファルト
の混合物(フィラービチューメン)の膠着力に期待する
ことから、アスファルト混合物は常に有効な空隙率を保
つ必要がある。アスファルトは温度依存性が高いため、
空隙率が失われた場合には、夏期高温時にせん断強度が
不足して流動わだち掘れを起こし、逆に空隙率が大きす
ぎると混合物中のアスファルトが急激に老化してひび割
れ破壊に至ることになる。
【0051】図2は、密粒度アスコン(13)(ただ
し、フィラー量5%〜11%の場合)の空隙率とホイー
ルトラッキングによる変形率(接地圧=6.4kg/c
m2,60℃時)の関係を示したものである。この結果に
よると、空隙率が3%〜4%を境にして、それ以下にな
ると変形率は急激に増大して骨材のかみ合わせや摩擦抵
抗が失われることを示している。
【0052】また、図3は、密粒度アスコン(13)の
200番ふるい通過率(%)(フィラー量)とホイール
トラッキングによる変形率(接地圧=6.4kg/cm2
60℃時)の関係を示したものである。この結果による
と、フィラー量を5%〜11%に変化させると、最適ア
スファルト量(O.A.C.)は6.2重量%、5.7
重量%、5.4重量%、5.2重量%に変化する(図中
には表示せず)が、そのときの変形率はほとんど一定で
ある。逆に、アスファルト量が一定(6.2重量%)の
ときには、フィラー量が増加すると変形率はその量に比
例して増大することを示している。このように、締め固
められた舗装混合物の性状は空隙率によって支配される
が、一方、その空隙率は骨材粒度や最大粒径、アスファ
ルト量やアスファルト性状等によって大きく影響され
る。
【0053】前記のように、本発明の再生加熱大粒径型
アスファルト混合物では、再生アスファルトの設計針入
度は35±5と定めている。このように低い針入度を用
いたアスファルト混合物について、施工時の締固め特性
と供用後のたわみ性を確保するために、骨材粒度の2.
36mm通過率を小さくして細骨材量を減じるとともに、
最大粒径を大きくして大粒径骨材量を増加させることに
より、混合物の全骨材表面積を減じて、アスファルト膜
厚の増厚を図ることとしている。
【0054】しかし、アスファルト膜厚の増厚を図るこ
とは、骨材の摩擦抵抗による強度の低減が生じることか
ら、本発明では、大粒径骨材を用いることによって生じ
る骨材のかみ合わせによる強度の低減の防止と、有効空
隙率の確保を図ることとしている。
【0055】なお、本発明に係る再生加熱大粒径型アス
ファルト混合物は、基層および上層路盤(主として上層
路盤上部)に適用し、大量の再生アスファルトを使用で
きるようにすることを目的とするものである。そのた
め、その機能は、従来、基層に用いられている粗粒度ア
スファルト混合物と同等以上であるとともに、上層路盤
に用いられており大粒径骨材を使用している瀝青安定処
理材と同等以上の経済性を合わせもつことが必要であ
る。したがって、本発明で使用する合成骨材(再生骨材
および新骨材)の粒度分布は、従来の粗粒度アスコンお
よび瀝青安定処理材の双方の有する機能を満たすよう
に、以下の方法で決定することとした。
【0056】○粒度分布決定方法 一般的に、アスファルトの機能および性状は、0.07
5mmふるい目、2.36mmふるい目の通過質量百分率お
よび最大粒径により定められ、この3点を連続曲線で結
ぶことにより、他の粒径の通過質量百分率が定められ
る。前記のように、本発明に係る再生加熱大粒径型アス
ファルト混合物に用いられる骨材の粒度分布は、従来
「舗装要綱(第92頁表−4.5.1、第80頁表−
4.2.5)」に記載されている粗粒度アスファルト混
合物および瀝青安定処理材の双方の粒度分布を参考とし
て、双方の機能を満たすように決定することになる。表
5は、従来の粗粒度アスファルト混合物および瀝青安定
処理材の粒度分布を示したものである。
【0057】
【表5】
【0058】したがって、本発明では、粒径2.36mm
以下の粒度分布は、表5に示す粗粒度アスコンと同一の
粒度分布とするとともに、最大粒径を粗粒度アスコンよ
り大粒径である37.5mmとした。そして、2.36mm
から37.5mmの粒度は、各種試験の結果および粒度決
定の経験式(タルボット式等)を参考にして、滑らかな
粒径加積曲線を形成するように決定した(図4)。
【0059】○使用骨材 粒度分布を調整するための新骨材は、望ましくは4号砕
石のみ、多くても4号砕石を主体として5号砕石または
6号砕石を加えた2種類乃至3種類程度と可能な限り最
少種類の単粒度骨材を使用することが、再生骨材をより
多く使用するためには望ましいものである。その理由
は、新骨材の主体となる4号砕石は大粒径骨材を主体と
しているのに対し、再生骨材は20mm以下の粗骨材およ
び細骨材であり、両者の粒度は殆ど重複していないため
である。なお、再生骨材をより多く使用するためには、
再生骨材を20mm〜13mm、13mm〜5mm、5mm〜0mm
の3種類に分級して使用することが好ましいものである
(実施例2参照)。
【0060】○粒度近似指数 前記ふるい目ごとの粒度は、各粒度範囲の中央値を予定
粒度として、この値にできるだけ近似した合成粒度とす
ることが、配合バランス上望ましいものである。そこ
で、予定粒度である各粒度範囲の中央値から、実際の粒
度範囲がどの程度乖離しているかを客観的および定量的
に示す指標として、粒度近似指数という概念を導入し
た。すなわち、粒度近似指数とは、前記表4の各ふるい
目における合成骨材の実際の通過質量百分率(%)と、
表4の各ふるい目ごとの通過質量百分率(%)の範囲の
中央値との差の絶対値を、総てのふるい目についてに総
和することにより定義される。
【0061】この粒度近似指数は、種々の配合で実験し
た結果、20以下(より好ましくは15以下)であれ
ば、必要となる品質の再生加熱大粒径型アスファルト混
合物とすることが可能であり、20を超える値であれば
再度、新骨材の種類、配合率等を再考して、配合設計を
することが望ましいということが確認された。したがっ
て、当該粒度近似指数を用いることにより、これまで、
現場技術者が経験および勘で判断してきた骨材配合の適
否を、容易に概略把握できることになる。
【0062】(3)新骨材のプレコーティング 本発明では、再生骨材を用いているため、新骨材のみを
使用する場合と比較して、新アスファルトの添加量は非
常に少なくなる。そのため、従来の混合方式では新骨材
に十分なアスファルト被膜の形成が困難となり、これが
アスファルト剥離現象の原因となって再生加熱大粒径型
アスファルト混合物の耐水性を損なうことが懸念され
る。
【0063】具体的に説明すると、従来、バッチ式プラ
ントを用いて再生骨材を主体とした再生加熱アスファル
ト混合物を製造する場合には、再生骨材と新骨材を5秒
程度ドライ混合した後に、アスファルトを加えてウエッ
ト混合する方法により行っていた。そのため、前記ドラ
イ混合では、アスファルトの全く付着していない新骨材
が、再生骨材の旧アスファルトで十分被覆されず、アス
ファルトの付着していない新骨材には、加熱された再生
骨材の旧アスファルトや新アスファルトが馴染みにく
く、付着アスファルト量に不均一が生じる場合があっ
た。また、アスファルトが付着等するのに時間を要し、
混合時間を長くする必要が生じていた。
【0064】このような混合時間の延長は、均一混合の
観点からは望ましいものの、混合中に温度低下が増大し
て目標混合温度を下回るか、あるいは増大する温度低下
を考慮して新骨材の加熱温度およびもしくは再生骨材の
予熱温度を高くしなければならず、アスファルト混合物
の温度変性・劣化の可能性を高くするために問題を有し
ていた。また、付着アスファルト量が不均一であると、
施工時の作業性や施工後の舗装体の品質特性にバラツキ
を増大させるという問題を有していた。そのため、従来
と同様の方法により、本発明に係る再生加熱大粒径型ア
スファルト混合物を製造するためには、多大な労力を要
していた。
【0065】本発明は当該問題点を解決するために、新
骨材にアスファルトをプレコートすることとした。これ
により、新骨材に既にアスファルトが付着しているた
め、再生骨材と新骨材へのアスファルトの付着量が不均
一になることはなく、また混合時間も短縮でき、耐水性
に優れた高品質な再生加熱大粒径型アスファルト混合物
とすることが可能となる。
【0066】(4)その他 ○マーシャル安定度試験およびホイールトラッキング試
験 アスファルト混合物の配合を決定するためには、所定の
条件下でマーシャル安定度試験およびホイールトラッキ
ング試験(「舗装試験法便覧」参照)を行い、その基準
値を満足するようにしなければならない。しかし、本発
明に係る再生加熱大粒径型アスファルト混合物は、大粒
径骨材を用いているため、通常のマーシャル安定度試験
に用いられている供試体を用いて試験することは適切で
ない。そこで本発明に係る再生加熱大粒径型アスファル
ト混合物の配合設計においては、表6に示された条件下
で、現在の粗粒度アスコンと同等以上のマーシャル安定
度試験およびホイールトラッキング試験に対する基準値
(表7)を満足するように行うことが、適切な配合設計
を行う上で必要である。
【0067】ホイールトラッキング試験は、マーシャル
安定度試験で求められた最適アスファルト量で実施する
ものとする。また、表7に示されている残留安定度は次
式により求めるものである。 残留安定度(%)=(60℃・48時間水浸後の安定度
/安定度)×100
【0068】
【表6】
【0069】
【表7】
【0070】なお、マーシャル安定度試験による最適ア
スファルト量の設定は、「舗装要綱」に定められている
通りであるが、空隙率(%)、飽和度(%)、安定度
(kgf)、フロー値(1/100cm)の総ての基準値を
満足するアスファルト量の範囲(以下、「共通範囲」と
いう)を求め、その中央値を設計アスファルト量とする
ことが一般的である。
【0071】(本発明に係る再生加熱大粒径型アスファ
ルト混合物の製造方法)本発明に係る再生加熱大粒径型
アスファルト混合物の好適な製造方法について、バッチ
式プラントを用いた併設加熱混合方式で行った場合を例
に挙げて説明する。
【0072】(A)使用するプラントの概要 使用するプラントについて簡単に説明する。図5に示す
ように、当該プラントは、再生骨材供給手段と、新骨材
供給手段と、バッチミキサ10と、アスファルトタンク
13を主要部として構成されている。
【0073】再生骨材供給手段は、再生骨材貯蔵・供給
装置1と、ドラムドライヤ2と、ホットサイロ4から主
要部が構成されている。再生骨材貯蔵・供給装置1は、
貯蔵ビン1aとその下部に設けられている切出し装置1
bから構成されており、所定の粒度に分級された再生骨
材ごとに複数基設けられている。
【0074】また、当該再生骨材貯蔵・供給装置1とド
ラムドライヤ2はベルトコンベヤ1cおよびコールドエ
レベータ1eを介して接続されており、ドラムドライヤ
2とホットサイロ4はホットエレベータ3を介して接続
されている。そのため、再生骨材貯蔵・供給装置1から
供給された再生骨材は、ベルトコンベヤ1cおよびコー
ルドエレベータ1eによりドラムドライヤ2内に搬送さ
れ、予熱された後、ホットエレベータ3を介してホット
サイロ4内に貯蔵されるようになっている。
【0075】新骨材供給手段は、新骨材貯蔵・供給装置
6と、ドラムドライヤ7と、ホットサイロ9から主要部
が構成されている。新骨材貯蔵・供給装置6は、貯蔵ビ
ン6aとその下部に設けられている切出し装置6bから
構成されており、砕石の種類ごとに複数基設けられてい
る。また、当該新骨材貯蔵・供給装置6とドラムドライ
ヤ7はベルトコンベヤ6cを介して接続されており、ド
ラムドライヤ7と、ホットスクリーン(図示せず)を有
するホットサイロ9はホットエレベータ8を介して接続
されている。そのため、新骨材貯蔵・供給装置6から供
給された新骨材は、ベルトコンベヤ6cによりドラムド
ライヤ7内に搬送され加熱された後、ホットエレベータ
8を介して、ホットスクリーンでふるい分けられた後、
ホットサイロ9内に貯蔵されるようになっている。
【0076】さらに、ホットサイロ4,9の下部には、
貯蔵された再生骨材および新骨材を切り出すための切出
し計量装置4ow,9owがそれぞれ設けられており、
ホットサイロ9の下部には、バッチミキサ10が設けら
れている。当該バッチミキサ10はホットコンベア5c
を介してホットサイロ4と接続されているとともに、供
給管11を介してアスファルトタンク13と連通してい
る。なお、当該供給管11の中途部には、ポンプ11p
および計量装置12が設けられており、所定量のアスフ
ァルトをバッチミキサ11に供給可能となっている。
【0077】(B)製造方法 本発明に係る再生加熱大粒径型アスファルト混合物は、
前記プラントを使用した以下の3工程により製造され
る。なお、各工程において、新骨材、新アスファルト、
再生骨材の混合量は前記配合設計により決定した値を基
に、現場配合で必要となる量を算出した量とし、また、
混合温度は所望の製品となるように適切に定めるもので
ある。
【0078】(1)第1工程 本工程は、所定温度に加熱された所定量の新骨材をドラ
イ混合する工程である。つまり、新骨材貯蔵・供給装置
6から供給された新骨材をドラムドライヤ7で所定温度
に加熱し、ホットスクリーンでふるい分けられ、ホット
サイロ9内に貯蔵した後、切出し計量装置9owにより
所定量をバッチミキサ10内に投入し、約5秒間ドライ
混合する作業を行うことになる。
【0079】(2)第2工程 本工程は、前記ドライ混合された新骨材に、所定温度に
加熱された所定量の新アスファルトを加えてウエット混
合する工程である。つまり、前記ドライ混合された新骨
材に、アスファルトタンク13から所定温度に加熱され
た新アスファルトを計量装置12により所定量添加し
て、約5秒間ウエット混合する作業(プレコーティン
グ)を行うことになる。
【0080】(3)第3工程 本工程は、前記ウエット混合(プレコーティング)に引
き続き、前記新骨材と新アスファルトに、所定温度に予
熱された所定量の前記再生骨材を加えて、さらにウエッ
ト混合する工程である。つまり、再生骨材貯蔵・供給装
置1から供給された再生骨材をドラムドライヤ2で所定
温度に予熱し、ホットサイロ4内に貯蔵した後、切出し
計量装置4owにより、所定量をバッチミキサ10内に
投入し、さらに、約35秒〜40秒間ウエット混合する
作業を行うことになる。
【0081】前記製造方法によれば、新骨材に新アスフ
ァルトを加えてウエット混合した後に、再生骨材を加え
て更にウエット混合することにより、短時間の混合で再
生骨材と新骨材の粒子の両方に、アスファルトを均一に
被覆することができ、アスファルトの温度変性・劣化を
防止することが可能となるため、本発明に係る再生加熱
大粒径型アスファルト混合物を容易に製造することが可
能となる。
【0082】なお、ドライ混合およびウエット混合の時
間は、大まかな目安を示したものであり、当該時間に限
られるものでないことはいうまでもない。
【0083】(本発明に係る再生加熱大粒径型アスファ
ルト混合物を用いた舗装の構築方法)本発明に係る再生
加熱大粒径型アスファルト混合物を用いた舗装の構築方
法について説明する。
【0084】本発明に係る再生加熱大粒径型アスファル
ト混合物は、粗骨材率を小さくし、かつ、骨材の最大粒
径を大きくするとともに、再生アスファルトの設計針入
度を低く設定したことから、舗設に当たっては、一層の
仕上げ厚さが10cm以上であるシックリフト工法の適用
が施工上好ましいものである。
【0085】シックリフト工法自体は、従来用いられて
いる方法と同様であるが、アスファルト混合物の敷き均
し作業は、均一な舗装体密度および平坦性を確保するた
めに、アスファルトフィニッシャーの速度や締固め装置
の回転数などに配慮して、一層を通して連続して行うこ
とが好ましい。したがって、使用するアスファルトフィ
ニッシャーは、1回に所定の敷き均し厚さを施工するこ
とが可能である機械を用いることとし、一層の仕上げ厚
さに応じて下記の機械とする。
【0086】(A)一層の仕上げ厚さが20cm以下の場
合は、締固め装置にシングルタンパと振動スクリードを
併せ持つTV併用型アスファルトフィニッシャー、また
はそれと同等の性能を備えたアスファルトフイニッシャ
ーを使用する。 (B)一層の仕上げ厚さが20cmを超える場合は、締固
め装置にダブルタンパやプレッシャーバー等を用いた高
締固め型(強化型)スクリードを備えたアスファルトフ
ィニッシャーを使用する。
【0087】前記シックリフト工法を適用し、1回で所
定の敷き均し厚さを施工することが可能なアスファルト
フィニッシャーを用いて連続敷き均しを行うことによ
り、以後の転圧作業を含む舗設工事での施工時間は、通
常舗装の場合と比較して約1/2の短時間となる。その
ため、施工費用に関しても、大幅に削減することができ
る。
【0088】なお、本発明では、従来、再生アスファル
ト混合物の締固め特性を向上させるために行われていた
再生用添加剤による針入度調整を行っていないが、当該
シックリフト工法を採用することにより、容易に締め固
め作業を行うことができるため、その点についても改善
することができる。
【0089】
【実施例】次に、本発明の再生加熱大粒径型アスファル
ト混合物に関し、具体的実施例を示す。
【0090】◎実施例1(本発明に係る再生加熱大粒径
型アスファルト混合物の配合決定) 本発明に係る再生加熱大粒径型アスファルト混合物の配
合決定について、実際の試験結果を基に具体的に説明す
る。なお、本実施例で用いた再生骨材および新アスファ
ルトの性状、ならびに再生アスファルトの条件は、表8
に示す通りである。
【0091】
【表8】
【0092】(A)設計針入度への調整 再生アスファルトの設計針入度への調整は、以下の手順
により行う(「技術指針(第117頁〜第128頁、付
録−3 再生加熱アスファルト混合物の配合設計例)」
参照)。
【0093】(1)図6は、再生アスファルトの新、旧
アスファルトの配合比率を決定する方法の説明図であ
り、縦軸に新、旧アスファルト針入度、横軸に新、旧ア
スファルトの配合率が示されている。本図に示すよう
に、旧アスファルトの針入度(29.3)を左縦軸上
に、新アスファルトの針入度(68.0)を右縦軸上に
それぞれとり、両者を直線で結ぶ。
【0094】(2)この直線と、本発明で定めた設計針
入度35から横軸に平行に引いた線との交点を求め、こ
の交点から縦軸と平行に引いた横軸との交点が新アスフ
ァルトと旧アスファルトの配合比率となる。本実施例で
は、新アスファルトは約22重量%、旧アスファルトは
約78重量%となる。
【0095】(3)再生加熱大粒径型アスファルト混合
物の目標再生アスファルト量は約4.0重量%であるこ
とから、この値を、前記新アスファルト量と旧アスファ
ルト量の配合比率である、22(重量%)対78(重量
%)で案分すると、新アスファルト量は0.88重量
%、旧アスファルト量は3.12重量%となる。
【0096】(4)再生加熱大粒径型アスファルト混合
物中に含まれるべき旧アスファルト量は3.12重量%
であり、実際に再生骨材に含まれている旧アスファルト
含有量は4.95重量%であるから、再生骨材配合率は
次式のように約65%と算出される(合成粒度<1
>)。 再生骨材配合率=(旧アスファルト量(重量%) /旧アスファルト含有量(重量%))×100 =(3.12/4.95)×100=63.0≒65%
【0097】(B)骨材配合率の決定 (1)使用する再生骨材および新骨材の粒度と、各粒度
の予定粒度をもとに合成粒度を算出すると表9、図7の
通りとなる。ここで、新骨材として、4号砕石、6号砕
石を用いているが、当該砕石はJIS規格で定められた
粒度より細かく破砕されたものを用いている。なお、予
定粒度は、前記表4に示す合成骨材の各ふるい目ごとの
通過質量百分率の中央値をその値として定めている。ま
た、図7に示す上限値および下限値は、前記表4に示す
各ふるい目を通過する骨材の通過質量百分率の範囲の上
限値および下限値に対応している。
【0098】
【表9】
【0099】(2)図7の粒径加積曲線に示すように、
前記(A)−(4)で求めた合成粒度<1>(再生骨材
65重量%、新骨材35重量%の比率で配合、表9下段
および図7に示す「合成粒度1」)は、4.75mm以下
の骨材粒度が上限値に近い値となることから、粒度のバ
ランスが悪い。そのため、新骨材(6号砕石、13〜
4.75mm)を10%加え、再生骨材を10重量%減
じて55重量%とすると、合成粒度<2>(表9上段お
よび図7に示す「合成粒度2」)となってほぼ予定粒度
を満足する粒度が得られる。このときの粒度近似指数は
15.4である。
【0100】(C)新アスファルトの添加量 前記表9の結果から、骨材配合率を求めると表10とな
る。ここで得られた合成骨材に、目標再生アスファルト
量(4.0重量%)を中心に、0.5%間隔で新アスフ
ァルト量を変化させて加えることにより作成した供試体
(表11に示す5種類の混合物)について、マーシャル
安定度試験を行い、設計再生アスファルト量を決定す
る。なお、表12は、理論最大密度を示したものであ
る。
【0101】
【表10】
【0102】
【表11】
【0103】
【表12】
【0104】マーシャル安定度試験の結果を表13およ
び図8に示す。当該再生加熱大粒径型アスファルト混合
物は、新アスファルト量の添加量が僅か0.23重量%
(再生アスファルト量3.0重量%)〜2.40重量%
(再生アスファルト量5.0%重量)のすべての範囲
で、マーシャル安定度が1300kgf以上という高い値
を満足している。加えて、混合物の粘性を示すフロー値
も再生アスファルト量3.0重量%〜4.7重量%の範
囲で基準値を満足し、充分な柔軟性を示している。さら
に、空隙率は、従来基層用に用いられている粗粒度アス
コンの基準値(3重量%〜7重量%)を、再生アスファ
ルト量3.0重量%〜4.3重量%の範囲で満足してい
るが、それ以上の再生アスファルト量では空隙率が不足
するという結果になった。
【0105】
【表13】
【0106】◎実施例2(本発明に係るアスファルト混
合物の配合決定) 実施例1では、合成粒度における問題点から、再生骨材
の配合率が55重量%であった。しかし、この配合率に
よる場合の前記マーシャル安定度試験結果によると、そ
の混合物は充分な柔軟性をもっていることから、ここで
は実施例1で使用した再生骨材(65重量%、合成粒度
1)を13mm〜5mmおよび5mm〜0mmの粒径に分級する
ことと、4号砕石および5号砕石をJIS規格に定めら
れている粒度に改善することとして、再び配合設計を行
うこととした。
【0107】(A)骨材配合率の決定 (1)「舗装要綱、第308頁〜第312頁 付録−6
アスファルト混合物の骨材配合比の決定例」に規定す
る作図法から、再生骨材(粒径5mm〜0mm)25重量
%、再生骨材(粒径13mm〜5mm)40重量%(65重
量%−25重量%)、4号砕石35重量%(100重量
%−65重量%)の配合とした(表14下段および図9
に示す「合成粒度3」)。
【0108】(2)合成粒度<3>では、19mm〜1
3.2mmの粒度が不足することから、これを補充するた
めに4号砕石の代わりに5号砕石を8重量%加えて、4
号砕石27重量%(35重量%−8重量%)とした(表
14上段および図9に示す「合成粒度4」)。なお、こ
のときの粒度近似指数は14.8である。
【0109】前記配合設計における合成粒度を表14
に、粒径加積曲線を図9にそれぞれ示す。
【0110】
【表14】
【0111】(B)新アスファルトの添加量 前記表14の結果から、骨材配合率を求めると表15と
なる。ここで得られた合成骨材に、目標再生アスファル
ト量(4.0重量%)を中心に、0.5重量%間隔で新
アスファルト量を変化させて加えることにより作成した
供試体(表16に示す5種類の混合物)について、マー
シャル安定度試験を行い、設計再生アスファルト量を決
定する。なお、表17は、理論最大密度を示したもので
ある。
【0112】再生骨材の分級と粒度改善した4号および
5号砕石を用いることによって、再生骨材の配合率は約
68重量%となり、また目標再生アスファルト量を約
4.0重量%とすると、旧アスファルトと新アスファル
トの混合比率は82:18(表16)となった。
【0113】
【表15】
【0114】
【表16】
【0115】
【表17】
【0116】表18および図10に、マーシャル安定度
試験の結果を示す。図10から明らかなように、共通範
囲のアスファルト量は3.8重量%〜4.4重量%とな
り、新骨材のみを用いた場合の粗粒度アスコンの基準値
を充分満足するとともに、マーシャル安定度は2000
kgfという驚異的な値を示すに至った。
【0117】
【表18】
【0118】なお、マーシャル安定度試験を行うにあた
り、再生アスファルト量を3.0重量%からとせず、
3.5重量%以上からとした理由は、再生アスファルト
量を3.0重量%とすると、本発明の特徴である「新骨
材(4号、5号砕石)へのプレコーティング」に必要と
なる新アスファルト添加量を確保できなくなるためであ
る。
【0119】この結果から、再生骨材を60重量%以上
混合するという本発明の目的を達成することが可能とな
った。また、本発明では、再生骨材を新骨材の代替骨材
として用いるだけではなく、新アスファルトの代替アス
ファルトとして用いるものであるが、本実施例では、旧
アスファルトと新アスファルトの混合比率は82:18
となり、高価格の新アスファルトを節約することができ
るという結果となった。
【0120】◎実施例3 本発明の再生加熱大粒径型アスファルト混合物と、従来
用いられており骨材の最大粒径が本発明の再生加熱大粒
径型アスファルト混合物と同一である再生加熱瀝青安定
処理材の性状について、以下の各項目に関し、比較対照
試験を行った。なお、本発明の再生加熱大粒径型アスフ
ァルト混合物は、表9および図7に示す骨材粒度(合成
粒度2)を有するものである。また、前記再生加熱瀝青
安定処理材は、表5および図4に示す瀝青安定処理材の
骨材粒度を有する、再生骨材を用いた瀝青安定処理材で
あり、再生用添加剤を使用し、設計針入度を70とした
ものである。
【0121】(1)アスファルト膜厚の比較 前記のとおり、本発明では、再生アスファルトの設計針
入度は35という低い値を用いている。このような低い
設計針入度を用いた場合に、充分な締固め特性と供用後
のたわみ性を確保するためには、混合物のアスファルト
膜厚の増厚を図る方法が最も効果的である。
【0122】一般に、アスファルト混合物におけるアス
ファルト膜厚は、骨材表面に一様の厚さのアスファルト
被膜が形成されると仮定することにより、使用骨材の全
表面積と使用アスファルト量から(イ)式を用いて求め
られる(「舗装技術の質旋応答・第3巻」(建設図書
昭和52年6月1日)の「3−13アスファルト混合物
のアスファルト膜厚とその求め方」参照)。 μ=A/(S・γa) ・・・・(イ) μ ;アスファルト膜厚(10-3mm) A ;全骨材に対する所要アスファルト量(重量%) S ;全骨材の単位重量あたりの表面積(m2/kg) γa; アスファルトの比重
【0123】まず、両者のアスファルト膜厚についての
比較を行う。表19および表20は、再生加熱瀝青安定
処理材および再生加熱大粒径型アスファルト混合物のア
スファルト膜厚を、骨材表面積とマーシャル配合試験に
よる最適アスファルト量(但し、再生加熱瀝青安定処理
材の最適アスファルト量に関しては後述、図11)から
算出したものである。
【0124】この結果によると、再生加熱瀝青安定処理
材と再生加熱大粒径型アスファルト混合物の骨材表面積
は、前者=8.19m2/kg、後者=5.98m2/kgで
ある。また、それぞれの最適アスファルト量におけるア
スファルト膜厚は前者=5.08(10-3mm)、後者
=6.96(10-3mm)となり、後者は前者の約1.
4倍となった。このように、本発明に係る再生加熱大粒
径型アスファルト混合物では、アスファルト膜厚の増厚
を図ることにより、充分な締固め特性および供用後のた
わみ性の確保を図ることができる。
【0125】
【表19】
【0126】
【表20】
【0127】(2)マーシャル安定度 再生瀝青安定処理材におけるマーシャル安定度試験結果
(表21および図11)と本発明の再生加熱大粒径型ア
スファルト混合物におけるマーシャル安定度試験の結果
(表13および図8)を比較すると表22に示す通りで
ある。なお、この結果は、それぞれ配合設計で定められ
た最適アスファルト量に基づいたものである。これによ
ると、前者のマーシャル安定度(794kgf)と比較し
て、後者のマーシャル安定度(1639kgf)は、約2
倍という高い値を示すことになり、非常に良好な結果と
なった。
【0128】
【表21】
【0129】
【表22】
【0130】(3)ホイールトラッキング試験(室内混
合物) 再生加熱瀝青安定処理材と本発明の再生加熱大粒径型ア
スファルト混合物のホイールトラッキング試験による動
的安定度を求めると、表23の通りである。この結果に
よると、前者の動的安定度(1750回/mm)と比較し
て、後者の動的安定度(3706回/mm)は、約2.1
倍という高い値を示すことになり、非常に良好な結果と
なった。なお、このホイールトラッキング試験は、プラ
ントにより製造されたアスファルト混合物を用いていな
いことから、便宜的にホイールトラッキング試験(室内
混合物)と称することとする。
【0131】
【表23】
【0132】(4)ホイールトラッキング試験(プラン
ト混合物) 一般に、アスファルト混合物は、プラントで製造された
場合、混合物中のアスファルトが熱劣化するために硬く
なり、動的安定度はその分だけ増大することが知られて
いる。本試験は、アスファルトプラントにより製造され
た再生加熱瀝青安定処理材と本発明の再生加熱大粒径型
アスファルト混合物における性状を比較するために、プ
ラント混合した各アスファルト混合物を施工中のアスフ
ァルトフイニッシャから採取して、ホイールトラッキン
グ試験を行ったものである。
【0133】表24は、再生加熱瀝青安定処理材と、2
種類の本発明の再生加熱大粒径型アスファルト混合物
(旧アスファルトと新アスファルトの配合割合=69対
31、設計針入度=38、「A」)および(旧アスファ
ルトと新アスファルトの配合割合=82対18、設計針
入度=34、「B」)についてのホイールトラッキング
試験の結果と、プラント混合物のアスファルトの針入度
(表24中、「回収As針入度」)について示したもの
である。
【0134】再生加熱瀝青安定処理材では、プラント混
合物の回収針入度は44(針入度残留率≒63%)に低
下し、動的安定度は、前記(3)に示す室内混合物によ
る場合の3.6倍に当たる6300(回/mm)という値
を示した。一方、本発明の再生加熱大粒径型アスファル
ト混合物Aでは、回収針入度は33(針入度残留率≒8
7%)となり動的安定度は室内混合物による場合の1.
2倍に当たる4500(回/mm)という値を示した。ま
た、本発明の再生加熱大粒径型アスファルト混合物Bで
は、プラント混合物の回収針入度は32(針入度残留率
≒94%)となり動的安定度は7200(回/mm)とい
う非常に高い値を示した。
【0135】
【表24】
【0136】(5)単純曲げ試験による比較 本発明の再生加熱大粒径型アスファルト混合物は、表2
4に示す動的安定度から判断すると、夏期高温領域での
耐流動に関する基準は充分満足しているものと考えられ
る。しかし、その反面、冬期低温領域でのたわみ性が懸
念されることから、前記ホイールトラッキング試験(プ
ラント混合物)と同様の各混合物について「舗装試験法
便覧3−7−5」に準拠した曲げ試験(ただし、試験温度
=15℃)を行った。試料は、ホイールトラッキング試
験(プラント混合物)に用いたアスファルト混合物と同
一のものを使用した。表25にその結果を示す。
【0137】図12および図13は、一般的な再生加熱
アスファルト混合物の回収アスファルトの針入度と曲げ
破断応力および曲げ破断ひずみの関係を示した公知資料
(「再生加熱アスファルト混合物品質確認業務委託報告
書」(福岡県土木部企画検査課、(財)道路保全技術セ
ンター、平成6年3月))である。表25に示す今回試
験の結果を図12および図13中にプロットしてみる
と、再生瀝青安定処理材の破断強さは関係曲線よりも上
位にあり、破断ひずみは関係曲線よりも下位にあって、
一般的な同一針入度の再生加熱アスファルト混合物と比
較してかなり脆いことを表している。また、本発明の2
種類の再生加熱大粒径型アスファルト混合物は、設計針
入度の違いによる差は殆どなく、破断強さは関係曲線よ
りも下位にあり、破断ひずみは関係曲線よりも上位にあ
って、たわみ性に富んでいる。したがって、回収針入度
で45〜50を示す一般的な再生混合物と同程度のたわ
み性を有するものである。
【0138】
【表25】
【0139】また、図14は供用中の一般的なアスファ
ルト舗装の路面性状と現場切取り供試体の空隙率(%)
と、回収アスファルトの針入度(1/10mm)を示す代
表的な公知資料(「名神高速道舗装調査報告書」、19
67年)である。これによると、路面が正常な箇所では
アスファルト混合物の空隙率は3.5%以下で回収アス
ファルトの針入度が45以上の範囲であり、針入度が4
5以下になるとひび割れの発生率が高くなることを示し
ている。図12および図13から、回収針入度45に対
応する曲げ性状を求めると破断強さは約88.0(kgf
/cm2)あり、破断ひずみは約1.1(%)である。
【0140】一方、本発明の再生混合物の回収針入度
(32〜33)に対応する曲げ性状は、破断強度が8
1.0〜83.0(kgf/cm2)であり、破断ひずみは
1.1〜1.2(%)となっている。したがって、本発
明の再生加熱大粒径型アスファルト混合物は、従来技術
によるアスファルト混合物の回収針入度45に対応する
曲げ性状に比べて同等またはより大きなたわみ性を確認
することができた。
【0141】(5)プレコーティング効果 本発明における新アスファルトの添加量は、表11およ
び表16に示すように0.76重量%〜1.31重量%
という少ない量である。そのため、前記のように、従来
の製造方法では新骨材に十分なアスファルト被膜の形成
が困難となり、これがアスファルト剥離現象の原因とな
って再生加熱大粒径型アスファルト混合物の耐水性を損
なうことが懸念される。
【0142】ここでは、請求項5に記載した製造方法に
より製造した再生加熱大粒径型アスファルト混合物と、
プレコーティングしない新骨材を用いた従来の方法によ
り製造した再生加熱大粒径型アスファルト混合物につい
て、水浸マーシャル安定度試験(「舗装試験法便覧3−
7−1」に準拠(ただし、水浸96時間における計測を
追加実施した))を行い、新骨材へのアスファルトプレ
コーティング効果の確認を行うこととした。
【0143】なお、プレコーティングしない新骨材を用
いた再生加熱大粒径型アスファルト混合物の製造方法
は、それぞれ別系列のサイロに貯蔵された新骨材と再生
骨材を計量槽で計量してミキサに投入し、5秒間ドライ
混合した後、新アスファルトをスプレーし40秒間ウエ
ット混合して行うものである。
【0144】水浸マーシャル安定度試験の基準値は、6
0℃・30〜40分間水浸後のマーシャル安定度(標準
マーシャル安定度)に対する、60℃・48時間水浸後
のマーシャル安定度(水浸マーシャル安定度)を残留安
定度として(ロ)式で表し、75%以上であることを必
要とするものである。 残留安定度(%)=(水浸マーシャル安定度(kgf) /標準マーシャル安定度(kgf))×100・・・(ロ) 表26に示す結果によると、アスファルトプレコーティ
ングを行わない場合であっても基準値は満足している
が、プレコーティングの効果はかなり大きいことを表し
ている。
【0145】
【表26】
【0146】◎実施例4 本発明の再生加熱大粒径型アスファルト混合物と、当該
再生加熱大粒径型アスファルト混合物と同一の骨材粒度
を有する新材のみを用いた大粒径アスファルト混合物に
ついて、その性状を比較するために、ホイールトラッキ
ング試験(プラント混合物)を行った。その結果、後者
の動的安定度は、3000(回/mm)となり、本発明に
係る再生加熱大粒径型アスファルト混合物の値(450
0,7200(回/mm))と比較して、その値を大きく
下回った。
【0147】このような結果になった理由は、新材のみ
を用いた場合には、新アスファルトの針入度が50以上
と大きいため、本発明と同一粒度の骨材を用いても、大
粒径アスファルト混合物の特性を発揮できないためであ
る。したがって、本発明では、再生骨材と大粒径骨材を
組み合わせて用いることにより、非常に顕著な効果が奏
されることが明らかになった。
【0148】
【発明の効果】前記のように、本発明に係る再生加熱大
粒径型アスファルト混合物によれば、基層用の粗粒度ア
スコンと同等以上の機能を有するとともに、上層路盤に
適用される再生加熱瀝青安定処理材と同等以上の経済性
を有することから、アスコン廃材の再生利用率を大幅に
増加せしめ、現在ストックが増大する一方のアスコン廃
材の廃棄処分による舗装工事費のコスト減縮と、廃棄処
分に伴う環境問題の解決を図ることが可能である。
【0149】また、骨材に大粒径骨材を使用したことか
ら、アスファルト量を従来の密粒度・粗粒度アスコンに
比べて少なくできるため、経費的には同厚の密粒度・粗
粒度アスコン等よりはるかに安値となる。さらに、骨材
に大粒径骨材を使用したことから、骨材の噛み合わせが
強く動的安定度が高くて流動わだち掘れに強い材料であ
るため、舗装体の供用年数をも延長することができる。
【0150】なお、従来は、このように粗粒度アスコン
と瀝青安定処理材の双方の粒度分布を併せ持つような骨
材の配合を有する再生加熱大粒径型アスファルト混合物
は存在していなかったため、本発明は画期的な発明であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】夏期高温時におけるアスファルト舗装体中の深
さ方向の温度分布を示す図である。
【図2】密粒度アスコン(13)の空隙率とホイールト
ラッキングによる変形率の関係を示す図である。
【図3】密粒度アスコン(13)の200番ふるい通過
率(%)(フィラー量)とホイールトラッキングによる
変形率の関係を示す図である。
【図4】粗粒度アスファルト混合物、瀝青安定処理材お
よび本発明に係る再生加熱大粒径型アスファルト混合物
の中央粒度の比較を示す図である。
【図5】本発明に係る再生加熱大粒径型アスファルト混
合物を製造するためのバッチ式プラントを示す構成図で
ある。
【図6】再生アスファルトの新、旧アスファルトの配合
比率を決定する方法の説明図である。
【図7】第1実施例における再生加熱大粒径型アスファ
ルト混合物の粒径加積曲線を示す図である。
【図8】第1実施例における再生加熱大粒径型アスファ
ルト混合物のマーシャル安定度試験の結果を示す図であ
る。
【図9】第2実施例における再生加熱大粒径型アスファ
ルト混合物の粒径加積曲線を示す図である。
【図10】第2実施例における再生加熱大粒径型アスフ
ァルト混合物のマーシャル安定度試験の結果を示す図で
ある。
【図11】再生加熱瀝青安定処理材のマーシャル安定度
試験の結果を示す図である。
【図12】再生加熱アスファルト混合物の回収アスファ
ルトの針入度と曲げ破断応力の関係を示す図である。
【図13】再生加熱アスファルト混合物の回収アスファ
ルトの針入度と曲げ破断ひずみの関係を示す図である。
【図14】再生加熱アスファルト混合物の回収アスファ
ルトの針入度と路面性状の関係を示す図である。
【図15】舗装廃材を利用した舗装箇所における、針入
度、アスファルト量および骨材粒度の不良率を示す図で
ある。
【図16】地域別の再生骨材の配合率を示す図である。
【図17】平成5年度〜同8年度に福岡県で算出したア
スファルトコンクリート廃材69試料の粒度分布を示す
粒径加積曲線図である。
【符号の説明】
1 再生骨材貯蔵・供給装置 1a 貯蔵ビン 1b 切出し装置 1c ベルトコンベヤ 1e コールドエレベータ 2 ドラムドライヤ 3 ホットエレベータ 4 ホットサイロ 4ow 切出し計量装置 6 新骨材貯蔵・供給装置 6a 貯蔵ビン 6b 切出し装置 6c ベルトコンベヤ 7 ドラムドライヤ 8 ホットエレベータ 9 ホットサイロ 9ow 切出し計量装置 10 バッチミキサ 11 供給管 11p ポンプ 12 計量装置 13 アスファルトタンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 和浩 福岡県福岡市中央区高砂2丁目6番18号 西日本地研株式会社内 (72)発明者 本田 稔 福岡県福岡市中央区高砂2丁目6番18号 西日本地研株式会社内 (72)発明者 井 真宏 福岡県福岡市中央区高砂2丁目6番18号 西日本地研株式会社内 (72)発明者 高島 忠志 福岡県鞍手郡小竹町大字御徳1702番地 筑豊舗道株式会社内 (72)発明者 出利葉 淳 福岡県福岡市博多区博多駅南1丁目4番 4号 東亜道路工業株式会社内 (72)発明者 信国 義輝 福岡県粕屋郡篠栗町大字田中315−1 財団法人福岡県建設技術情報センター内 (56)参考文献 特開 平11−36215(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 26/26 C04B 18/16 C04B 18:16 E01C 7/22

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスファルト再生骨材と補足用新骨材を
    用いた再生加熱大粒径型アスファルト混合物であって、 合成骨材の粒度が表1に示す各ふるい目ごとの通過質量
    百分率(%)の範囲内にあるとともに、 前記アスファルト再生骨材より回収された旧アスファル
    トと新アスファルトとからなる再生アスファルトの設計
    針入度が35±5(25℃,1/10mm)であり、か
    つ、前記設計針入度の調整を、再生用添加剤を使用する
    ことなく、前記新アスファルトを用いて行うことを特徴
    とする再生加熱大粒径型アスファルト混合物。 【表1】
  2. 【請求項2】 前記アスファルト再生骨材の配合割合が
    全骨材の60重量%以上であることを特徴とする請求項
    1に記載の再生加熱大粒径型アスファルト混合物。
  3. 【請求項3】 前記表1の各ふるい目における前記合成
    骨材の実際の通過質量百分率(%)と、前記表1の各ふ
    るい目ごとの通過質量百分率(%)の範囲の中央値との
    各々の差の絶対値を、総てのふるい目について総和する
    ことにより定義される粒度近似指数が20以下であるこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の再生加熱
    大粒径型アスファルト混合物。
  4. 【請求項4】 前記補足用新骨材が所定量のアスファル
    トでプレコートされていることを特徴とする請求項1乃
    至請求項3のいずれか1項に記載の再生加熱大粒径型ア
    スファルト混合物。
  5. 【請求項5】 以下の各工程を含む請求項1乃至請求項
    4のいずれか1項に記載の再生加熱大粒径型アスファル
    ト混合物の製造方法。 (1)所定温度に加熱された所定量の前記補足用新骨材
    をドライ混合する第1工程。 (2)前記補足用新骨材に、所定温度に加熱された所定
    量の新アスファルトを加えてウエット混合する第2工
    程。 (3)前記補足用新骨材と前記新アスファルトに、所定
    温度に予熱された所定量の前記アスファルト再生骨材を
    加えてウエット混合する第3工程。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に
    記載の再生加熱大粒径型アスファルト混合物を用い、シ
    ックリフト工法を使用して舗設を行うことを特徴とする
    舗装の構築方法。
JP15831999A 1999-06-04 1999-06-04 再生加熱大粒径型アスファルト混合物及びその製造方法並びにそれを用いた舗装の構築方法 Expired - Fee Related JP3044547B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15831999A JP3044547B1 (ja) 1999-06-04 1999-06-04 再生加熱大粒径型アスファルト混合物及びその製造方法並びにそれを用いた舗装の構築方法
KR10-2000-0029973A KR100395841B1 (ko) 1999-06-04 2000-06-01 재생가열 대입경형 아스팔트 혼합물, 그 제조방법 및그것을 이용한 포장의 구축방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15831999A JP3044547B1 (ja) 1999-06-04 1999-06-04 再生加熱大粒径型アスファルト混合物及びその製造方法並びにそれを用いた舗装の構築方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3044547B1 true JP3044547B1 (ja) 2000-05-22
JP2000344562A JP2000344562A (ja) 2000-12-12

Family

ID=15669047

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15831999A Expired - Fee Related JP3044547B1 (ja) 1999-06-04 1999-06-04 再生加熱大粒径型アスファルト混合物及びその製造方法並びにそれを用いた舗装の構築方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3044547B1 (ja)
KR (1) KR100395841B1 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105002864A (zh) * 2015-07-31 2015-10-28 中国水利水电第七工程局有限公司 一种超大粒径水工沥青混凝土防渗材料
CN109987882A (zh) * 2019-04-19 2019-07-09 福建南方路面机械有限公司 一种rap全再生生产方法
CN110119582A (zh) * 2019-05-17 2019-08-13 安徽省交通规划设计研究总院股份有限公司 一种旧料分级再生沥青混合料设计方法
CN110330300A (zh) * 2019-07-19 2019-10-15 北京六环顺发建筑工程有限公司 建筑废弃物再生料应用于半刚性基层无机再生料中的方法
CN110423053A (zh) * 2019-07-31 2019-11-08 王威 一种建筑垃圾制备的高性能透水混凝土的制备方法
CN112362498A (zh) * 2020-10-27 2021-02-12 合肥工业大学 确定钢桥面铺面间歇加热自愈合最佳间歇时间的试验方法
CN114324983A (zh) * 2022-01-06 2022-04-12 同济大学 热再生沥青混合料中新旧沥青融合程度的量化方法及系统
CN114635328A (zh) * 2022-03-23 2022-06-17 山东高速股份有限公司 一种密级配特大粒径沥青碎石混合料和路面结构
CN115305774A (zh) * 2022-08-22 2022-11-08 安徽省公路桥梁工程有限公司 一种冷投式厂拌热再生沥青混凝土生产方法
CN117010220A (zh) * 2023-10-08 2023-11-07 湖南省交通科学研究院有限公司 一种钢渣沥青混合料最佳沥青用量的确定方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030088608A (ko) * 2002-05-13 2003-11-20 유한회사 개암환경 노반재료용 재생골재
CN103787618B (zh) * 2014-01-24 2016-05-18 长安大学 一种基于振动成型的微沥青碎石裂缝消散层及其成型方法
CN111620581A (zh) * 2020-05-08 2020-09-04 扬州大学 一种采用复合防水抗油剂强化再生粗集料的方法
CN115876663B (zh) * 2022-12-06 2023-08-01 同济大学 一种厂拌热再生混合料旧料预热温度确定方法及系统

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60101149A (ja) * 1983-11-08 1985-06-05 Niigata Eng Co Ltd アスフアルト合材の製造方法
JPS6296563A (ja) * 1985-10-24 1987-05-06 Japan Synthetic Rubber Co Ltd アスフアルト舗装組成物
FI92494C (fi) * 1990-07-23 1994-11-25 Seppo Aho Menetelmä asfalttimassan valmistamiseksi
JPH06281272A (ja) * 1991-07-08 1994-10-07 Daikin Ind Ltd 最高共沸混合物および共沸様混合物
JPH10273598A (ja) * 1997-01-28 1998-10-13 Jsr Corp アスファルト舗装組成物

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105002864A (zh) * 2015-07-31 2015-10-28 中国水利水电第七工程局有限公司 一种超大粒径水工沥青混凝土防渗材料
CN109987882A (zh) * 2019-04-19 2019-07-09 福建南方路面机械有限公司 一种rap全再生生产方法
CN110119582B (zh) * 2019-05-17 2022-09-27 安徽省交通规划设计研究总院股份有限公司 一种旧料分级再生沥青混合料设计方法
CN110119582A (zh) * 2019-05-17 2019-08-13 安徽省交通规划设计研究总院股份有限公司 一种旧料分级再生沥青混合料设计方法
CN110330300A (zh) * 2019-07-19 2019-10-15 北京六环顺发建筑工程有限公司 建筑废弃物再生料应用于半刚性基层无机再生料中的方法
CN110423053A (zh) * 2019-07-31 2019-11-08 王威 一种建筑垃圾制备的高性能透水混凝土的制备方法
CN112362498A (zh) * 2020-10-27 2021-02-12 合肥工业大学 确定钢桥面铺面间歇加热自愈合最佳间歇时间的试验方法
CN114324983A (zh) * 2022-01-06 2022-04-12 同济大学 热再生沥青混合料中新旧沥青融合程度的量化方法及系统
CN114324983B (zh) * 2022-01-06 2023-09-22 同济大学 热再生沥青混合料中新旧沥青融合程度的量化方法及系统
CN114635328A (zh) * 2022-03-23 2022-06-17 山东高速股份有限公司 一种密级配特大粒径沥青碎石混合料和路面结构
CN115305774A (zh) * 2022-08-22 2022-11-08 安徽省公路桥梁工程有限公司 一种冷投式厂拌热再生沥青混凝土生产方法
CN117010220A (zh) * 2023-10-08 2023-11-07 湖南省交通科学研究院有限公司 一种钢渣沥青混合料最佳沥青用量的确定方法
CN117010220B (zh) * 2023-10-08 2023-12-26 湖南省交通科学研究院有限公司 一种钢渣沥青混合料最佳沥青用量的确定方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR20010007170A (ko) 2001-01-26
KR100395841B1 (ko) 2003-08-27
JP2000344562A (ja) 2000-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3044547B1 (ja) 再生加熱大粒径型アスファルト混合物及びその製造方法並びにそれを用いた舗装の構築方法
CN108003639B (zh) 沥青路面渗固磨耗层的养护施工方法
Amirkhanian Utilization of crumb rubber in asphaltic concrete mixtures–South Carolina’s Experience
Perkins Synthesis of warm mix asphalt paving strategies for use in Montana highway construction
CN106587835A (zh) 一种冷拌式水泥乳化沥青混凝土及其铺装方法
CN101532273B (zh) 抗车辙路面rs2000改性沥青混合料配比及施工工艺
CN114806085B (zh) 道桥铺装用干法环氧改性剂、改性沥青混合料及其制备方法与应用
KR20100012226A (ko) 상온의 아스콘 순환골재를 사용한 가열 혼합식 재생아스팔트 콘크리트 및 그의 제조방법
Jacobson et al. Cold recycling of asphalt pavement-mix in plant
Kazmierowski et al. Ten-year performance review of in situ hot-mix recycling in Ontario
Decker State-of-the-practice for cold-weather compaction of hot-mix asphalt pavements
Thomas et al. Mechanistic-empirical design guide modeling of asphalt emulsion full depth reclamation mixes
CN108129074A (zh) 一种高强沥青混合料及其制备方法
Graham Pavement Preservation Best Practices Technical Briefs
Vrtis Creating a performance-based asphalt mix design to incorporate Uinta Basin oil sands
CN108301321A (zh) 耐久型轻质抗凝冰薄层桥面铺装结构及其制备方法
KR102558261B1 (ko) 유황 폴리머 아스팔트 콘크리트 조성물 및 이를 이용한 아스팔트 콘크리트 포장 시공방법
CN113087444B (zh) 浇注式沥青混凝土、其制备方法及应用
US11053645B2 (en) Low residual spray paving coating and method
EP2055744A1 (en) Method of producing bituminous concrete using road planings and/or rubber powder, and bituminous concrete produced in this way
Swami Effect of addition of Medium Steel Fibers on Dense Bituminous Macadam
Tielmann et al. Laying of all asphalt courses in one step
Mallick et al. Maintenance and Rehabilitation of Pavements: Pavement Management Systems
Janowski Influence of RAP Content on Performance of new HMA Mixtures
Overby et al. BITUMEN FOAMING–AN INNOVATIVE TECHNIQUE USED ON A LARGE SCALE FOR PAVEMENT REHABILITATION IN AFRICA. CASE STUDY: SAME-HIMO MONITORED PILOT PROJECT.

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000202

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees