JP3044232U - 液体加熱装置 - Google Patents

液体加熱装置

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JP3044232U
JP3044232U JP1997004857U JP485797U JP3044232U JP 3044232 U JP3044232 U JP 3044232U JP 1997004857 U JP1997004857 U JP 1997004857U JP 485797 U JP485797 U JP 485797U JP 3044232 U JP3044232 U JP 3044232U
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勇鋼 森
淳 吉田
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小松エレクトロニクス株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は、前記実情に鑑みてなされたもの
で、小型で加熱能力が高く、製造が簡単でコストが低
く、加熱能力を容易に変更可能で、しかもメンテナンス
が容易な液体加熱装置を提供する。 【解決手段】入口と出口を有し、加熱されるべき液体を
通過させる透光性の内管と、前記内管の外側に前記内管
を囲繞するように、所定の間隔を隔てて配設され、入口
と出口とを有し、前記液体を通過させる透光性の外管
と、前記外管と前記内管との間に形成される空間内に配
設された複数の放射加熱体とを具備し、前記放射加熱体
は、前記放射加熱体同志が所定の間隔を以て同心円状に
配列されるように、その両端電極部の一方が第1の支持
具により支持され、他方が第2の支持具によって支持さ
れるものであって、前記第1の支持具と前記第2の支持
具は対応する同一形状にそれぞれ複数個に分割され、前
記放射加熱体は対応する同一形状の分割された前記第1
の支持具および前記第2の支持具ごとに、前記外管と前
記内管との間に形成される前記空間内に、挿入、抜き出
しの構造をなしている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する分野】
本考案は、液体加熱装置に係り、特に、腐食性薬液等の温度制御に用いられる 液体加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
強腐食性薬液を一般産業用に用いる場合は、液温によって反応速度が大幅に変 化するため、常に、液温の制御には綿密な注意を払う必要がある。そこで、液温 の制御を行うために恒温槽等の各種の温度制御装置が開発されている。
【0003】 このような温度制御装置の配管部には、腐蝕性の強い薬液が通過するため、配 管部には耐腐蝕性材料であるフッ素樹脂等が用いられ、熱交換部にも薬液に対し て耐性を持たせるため各種の工夫がなされている。その中で、熱源としてハロゲ ンランプを用いた液体加熱装置では以下のような提案がなされている。 図11に示すように、液体加熱装置50は、その全体が透明石英ガラスからな り、処理液導入口51と排出口52とを有する外管53内に複数の円筒状の透明 石英ガラスからなる内管54を挿通し、各内管54内に熱源としてのハロゲンラ ンプ55をそれぞれ設置したものである。 この液体加熱装置50によると、処理液導入口51から流入された液体56が 排出口52に向けて通過する際に、ハロゲンランプ55からの放射熱によって加 熱される。
【0004】 この液体加熱装置50では、ハロゲンランプ55をそれぞれ内管54内に配設 しているため、ハロゲンランプ55のフィラメント55aが断線した場合には、 各内管54からハロゲンランプ55をそれぞれ抜き出すことにより、その交換を 行うことができる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、この従来の液体加熱装置50では、処理液導入口51と排出口 52とを有する外管53にハロゲンランプ55を設置するための円筒状の内管5 4を複数配設する構造上、透明石英ガラス管からなる外管53に内管挿通孔を形 成し内管54を外管53に溶接する等、種々の難しい加工をしなければならない という問題があった。 また、加熱能力を高めるためには、特に熱源であるハロゲンランプ55の本数 を増やす必要があるが、従来の構造では、加工が困難であり高度の溶接技能を要 する内管54の数も同時に増やさなければならず、これがコストの高騰の原因と なっている。 また、この従来の液体加熱装置50は、ハロゲンランプ55が外管53の内側 に配設される構造である以上、その設置可能本数は外管53の内径と内管54の 外径との関係によって制約されるため、加熱能力の増加要請に対して制限があり 、小型化も困難であった。 また、必要に応じてハロゲンランプ55の本数を増減したい場合、内管54の 数を後からでは増減できないため、コスト面で無駄が避けられず、各種要求に対 してフレキシブルに対応できなかった。 さらに、この液体加熱装置50では、ハロゲンランプ55のフィラメント55 aが断線した場合には、ハロゲンランプ55はそれぞれ内管54内に配設されて いる構造上、各内管54から一本毎に抜き出さなければ、その交換を行うことが できず、複数のハロゲンランプ55を取り替える場合には、取換え作業に時間が かかり、メンテナンス上問題があった。
【0006】 本考案は、前記実情に鑑みてなされたもので、小型で加熱能力が高く、製造が 簡単でコストが低く、加熱能力を容易に変更可能で、しかもメンテナンスが容易 な液体加熱装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで本考案の液体加熱装置では、入口と出口を有し、加熱されるべき液体を 通過させる透光性の内管と、前記内管の外側に前記内管を囲繞するように、所定 の間隔を隔てて配設され、入口と出口とを有し、前記液体を通過させる透光性の 外管と、前記外管と前記内管との間に形成される空間内に配設された複数の放射 加熱体とを具備し、前記放射加熱体は、前記放射加熱体同志が所定の間隔を以て 同心円状に配列されるように、その両端電極部の一方が第1の支持具により支持 され、他方が第2の支持具によって支持されるものであって、前記第1の支持具 と前記第2の支持具は対応する同一形状にそれぞれ複数個に分割され、前記放射 加熱体は対応する同一形状の分割された前記第1の支持具および前記第2の支持 具ごとに、前記外管と前記内管との間に形成される前記空間内に、挿入、抜き出 しの構造をなしたことを特徴とする。
【0008】
【考案の実施の形態】
図1で示す本考案実施例の液体加熱装置31は、半導体ウェハの湿式洗浄工程 における薬液処理装置の温度制御システムで用いられるものである。 この薬液処理装置30は、処理液10が充填された処理槽32から配管33を 介して、ポンプ34によって処理液10を循環し、液体加熱装置31で熱交換を 行い、フィルタ35を介して温度制御およびパーティクル除去のなされた処理液 10を処理槽32に戻すように構成されている。
【0009】 本考案の第1の実施例として示す液体加熱装置31は、図2に示すように、入 口8と出口9を有し、加熱されるべき液体10を通過させる透光性の内管1と、 内管1の外側に当該内管1を囲繞するように、所定の間隔を隔てて配設され、入 口6と出口7とを有し、液体10を通過させる環状の管からなる透光性の外管2 と、当該外管2と内管1との間に形成される空間内に同心状に配設された8本の ハロゲンランプ3と、ハロゲンランプ3の両端に配設された電極部のうち一方の 電極部3cを支持する第1の支持具4と、ハロゲンランプ3の他方の電極部3d を支持する第2の支持具5と、第1の支持具4、第2の支持具5をそれぞれ回動 自在に支承するとともに、外管2を位置決めする環状のリブ11、12とから構 成されている。
【0010】 このうち、内管1は、第1の支持具4、第2の支持具5の中心部にそれぞれ形 成された内管挿通用の孔4a、5a内に挿通し、一端で第1の支持具4を回動自 在に支承し、また他端で第2の支持具5を回動自在に支承する透光性の石英ガラ ス管である。また、内管1の外周面1aの両端部には、図示せぬ配管を介して、 外管2の出口7に連通する入口8と、液体加熱装置31の外部に連通する出口9 が形成されている。 一方、外管2は、ハロゲンランプ3の透明ガラス管3aを囲繞するように配設 される内周面2aと、環状のリブ11、12によりその開口端部2c、2dを両 端から挟まれ固定される外周面2bとからなる透光性の石英ガラスで形成された 中空環状の管であり、外周面2bには、液体加熱装置31の外部に連通する入口 6と、図示せぬ配管を介して内管1の入口8に連通する出口7とが形成されてい る。
【0011】 また、第1の支持具4、第2の支持具5は、それぞれ外管2の開口部2e、2 fを塞ぐように配設され、その外周でそれぞれ外管2の開口端部2c、2dを保 持する環状のリブ11、12内に回動自在に支承されるともに、その内周で内管 1により回動自在に支承されている。なお、この第1の支持具4、第2の支持具 5は、その内面が鏡面加工された金属板により構成されている。 次に、第1の支持具4、第2の支持具5の取付態様を説明するが、この第1の 支持具4と第2の支持具5はその外径が異なるだけで、他は同一なので第2の支 持具5を代表して説明する。
【0012】 図2のA−A拡大断面図で示す図3のように、第2の支持具5の断面は円形状 であり、中央に内管1を挿通する内管挿通用の孔5aが形成されているとともに 、この内管挿通用の孔5aの外周に、同心円状に等間隔で、ハロゲンランプ3の 電極端子部3dを挿通するためのハロゲンランプ挿通用の孔5bが8つ形成され ている。なお、図2で示すように、第1の支持具4の直径は外管2の内周面2a の直径より小径に、第2の支持具5の直径は外管2の内周面2aの直径より大径 になるように設定されている。 さらに、第1の支持具4は、図2のC−C拡大断面図で示す図5のように、そ れぞれハロゲンランプ挿通用の孔4bを4つ具備するよう内管挿通用の孔4aを 中心として2分割されており、上側に位置する上部支持部4cと、下側に位置す る下部支持部4dとから構成されている。一方、第2の支持具5は、図3で示す ように、第1の支持具4の上部支持部4c、下部支持部4dにそれぞれ対応する 同一形状の2個に分割された上部支持部5c、下部支持部5dから構成されてい る。
【0013】 この第1の支持具4、第2の支持具5によれば、図2で示すように第1の支持 具4、第2の支持具5はそれぞれ外管2を固定するリブ11、12に支承されて いるので、各ハロゲンランプ3の両端の電極端子部3c、3dをそれぞれ第1の 支持具4、第2の支持具5のハロゲンランプ挿通用の各孔4b、5bに挿通する ことにより、各ハロゲンランプ3を外管2の内周面2aから一定の間隔を隔てて 位置決め固定できる。なお、これにより、図2および図2のB−B拡大断面図を 示す図4のように、各ハロゲンランプ3の透明ガラス管3aと外管2の内周面2 aの間には、空間Pが形成される。さらに、図2で示すように内管1の両端を第 1の支持具4、第2の支持具5の内管挿通用の孔4a、5aにそれぞれ挿通する ことにより、内管1を外管2、ハロゲンランプ3から所定の空間を隔てて位置決 め固定できる。なお、これにより、内管1の外周面1aとハロゲンランプ3の透 明ガラス管3aの間には、所定の空間Sが形成される。
【0014】 また、第2の支持具5のいずれか一方の支持部を図2と同一部分を同一符号で 示す図8のように矢印D方向、または、E方向に移動させると、第2の支持具5 の一方の支持部により一端を支持され、また他端を第1の支持具4の一方の支持 部により支持されたハロゲンランプ3は、一体となって移動するとともに、外管 2と内管1との間に形成された空間P、S内から抜き出され、または、挿入され る。
【0015】 次に、放射加熱体を構成する各ハロゲンランプ3は、図2で示すように、ハロ ゲン含有ガスの封入された透明ガラス管3aと、この透明ガラス管3a内に配設 されたフィラメント3bと、第1の支持具に支持され、フィラメント3bに電圧 を印加する電極端子部3cと、第2の支持具に支持され、他のハロゲンランプ3 の電極端子部3dと接続する電極端子部3dとから構成される。なお、各電極端 子部3c、3dは、それぞれ第1の支持具4、第2の支持具5にそれぞれ形成さ れた8個の挿通孔4b、5bに挿通し、図2で示すように、第1の支持具4、第 2の支持具5の外側に突出している。また、第1の支持具4および第2の支持具 5の上部支持部4c、5cまたは下部支持部4d、5dに挿通するハロゲンラン プ3は、図2のC−C拡大断面図で示す図5のように、それぞれ第1の支持具4 側でハロゲンランプ3の電極部3cから導出される電極リード13が2本ごとに 電気的に相互接続されており、図2で示すように、第2の支持具5側で電極リー ド14が導出せしめられたシングルエンド構造をなしている。なお、これらのハ ロゲンランプ3では、回路を概念図で示す図6のように、例えば単相200Vが 8本のリード14に印加されるように回路接続される。
【0016】 この液体加熱装置31で、第1の支持具4および第2の支持具5に支持されて いる8本のハロゲンランプ3のうちいずれかのハロゲンランプ3を抜き出し、ま たは挿入する手順について説明するが、第1の支持具4の一方の上部支持部4c およびこれに対応する第2の支持具5の一方の支持部5cに支持されているいず れかのハロゲンランプ3を抜き出し、挿入する場合を代表して説明する。
【0017】 第1の支持具4の一方の上部支持部4cおよび第2の支持具5の一方の支持部 5cに支持されているいずれかのハロゲンランプ3を抜き出すには、図3で示す ように第1の支持具4および第2の支持具5を同時に回動し、図3と同一部分を 同一符号で示す図7のように、抜き出そうとするハロゲンランプ3を支持してい る第1の支持具4の一方の支持部4cおよび第2の支持具5の一方の支持部5c を、それぞれ第1の支持具4の他方の支持部4d、第2の支持具5の他方の支持 部5dの上に配置させる。そして、図8で示す矢印Dの方向に、抜き出そうとす るハロゲンランプ3を支持している第2の支持具5の一方の支持部5cを移動さ せる。これにより抜き出そうとするハロゲンランプ3を、第1の支持部の一方の 支持部4cおよび第2の支持部5の一方の支持部5cと、これらに支持されてい る他のハロゲンランプ3とともに、内管1と外管2の間に形成された空間内から 第2の支持具5側に抜き出すことができる。このとき、第1の支持具4の他方の 支持部4d、第2の支持具5の他方の支持部5dの内管挿通用の挿通孔4a、5 aを形成する円弧部4f、5fで内管1を保持しているので、内管1と外管2が 所定の空間を隔てた状態は維持される。また、第1の支持具4および第2の支持 具5の分割された支持部4c、4d、5c、5dはリブ11、12および内管1 に対して回動自在であるから、外管2の出口7と内管1の入り口8とを連通する 図示せぬ配管を取り外す必要はなく、抜き出すことが可能である。なお、液体加 熱装置31から4本のハロゲンランプ3を抜き出した状態を図2と同一部分を同 一符号で示す図9、および、図9のF−F拡大断面図を示す図10で示した。
【0018】 抜き出したハロゲンランプ3のうち、フィラメント3bが断線したハロゲンラ ンプ3を新しいものと取り替えた後、ハロゲンランプ3、これを支承する第1の 支持具4の一方の支持部4cおよび第2の支持具5の一方の支持部5cを、液体 加熱装置31に設置するには、図7で示す抜き出した第1の支持具4の一方の支 持部4c、第2の支持具5の一方の支持部5cの内管挿通用の挿通孔4a、5a を形成する円弧部4e、5eを内管1の外周面1aに係合させるとともに、図8 で示す矢印Eの方向から、外管2と内管1との間に形成される空間内に、第1の 支持具4の一方の支持部4cを挿入する。これにより挿入しようとしているハロ ゲンランプ3を、第1の支持具4の一方の支持部4cと、第2の支持具5の一方 の支持部5cと、これらに支持されている他のハロゲンランプ3とともに、第2 の支持具5側から挿入し、第1の支持具4、第2の支持具5がそれぞれリブ11 、12に支承される状態に復帰させる。なお、このとき外管2の出口7と内管1 の入り口8とを連通する図示せぬ配管を取り外す必要はない。
【0019】 この液体加熱装置31によると、図2で示すように、外管2の入り口6から流 入された液体10が外管2の出口7に向けて通過する際に、ハロゲンランプ3か ら空間Pを介して放射される放射熱によって液体10を加熱することができる。 また、その後、外管2内で加熱された液体10を、内管1の入口8に流入させ内 管1の出口9に向けて通過させる際に、ハロゲンランプ3から空間Sを介して放 射する放射熱によってさらに加熱することができる。
【0020】 また、本考案の液体加熱装置31では、熱源であるハロゲンランプ3の内側と 外側にそれぞれ空間S、空間Pを介して内管1、外管2を配設したから、ハロゲ ンランプ3の放射熱をハロゲンランプ3の内側と外側の両側で吸収することがで き、これにより損失熱を減少させ、熱交換効率を向上させることができる。
【0021】 また、液体9を通過させる配管を内管1と内管1を所定の空間を介し囲繞する 外管2とで構成し、第1の支持具4、第2の支持具5により各ハロゲンランプ3 を内管1、外管2から夫々空間S、空間Pを隔てて配設したため、加熱体である ハロゲンランプ3との接触を避けることができ、内管1および外管2の局部的な 加熱による破損事故を回避できるとともに、放射熱によってのみ安全に効率良く 液体9を加熱することができる。
【0022】 また、第1の支持具4、第2の支持具5の内面は鏡面加工されているため、空 間S、または空間Pを介してそれぞれ外管2の両端の開口部2e、2fから外部 に向けて放出するハロゲンランプ3の光を第1の支持具4、第2の支持具5の鏡 面で反射させ、装置外への熱放散を抑制すると共に、反射光をも内管1および外 管2内の液体10に導くことにより損失熱を減少させ、熱交換効率を向上させる ことができる。
【0023】 また、各ハロゲンランプ3の電極端子部3c、3dがそれぞれ第1の支持具4 、第2の支持具5の外側に突出しているため、電極端子部3c、3dは外気によ って冷却されるので、電極端子部3c、3dの過熱によるハロゲンランプ3の寿 命低下も避けることができる。
【0024】 また、本考案では、液体加熱装置31に第1の支持具4、第2の支持具5を配 設して内管1と外管2の間に空間を形成し、この空間内にハロゲンランプ3を、 内管1と外管2とからそれぞれ所定の間隔を隔てて放射状に配設したため、従来 のような石英ガラス管の内側にハロゲンランプ3を配設する場合に較べハロゲン ランプ3の本数を容易に増やすことができ、加熱能力を容易に高めることができ る。また、従来のように、石英ガラス管の内側に放射加熱体挿通用の内管を形成 する必要がないため、製造に際し、内管を加工する段階で、設置するハロゲンラ ンプ3の本数を事前に決定する必要はない。したがって、この構造では、必要に 応じて第1の支持具および第2の支持具のみを取り替えることによりハロゲンラ ンプ3の数を変更し、容易に加熱能力を適宜変更することができる。
【0025】 また、図7に示した従来の液体加熱装置31のように、石英ガラス管にハロゲ ンランプ3を挿通する放射加熱体挿通用の孔を形成する加工を行う必要がないな ど、装置構造が単純となり、製造コストを低くすることができる。
【0026】 なお、前記実施例では放射加熱体としてハロゲンランプ3を8本配設したが、 必要に応じて適宜変更可能である。また、この複数の放射加熱体のうち必要に応 じて加熱する放射加熱体を選定し、給電を制御することにより、パワーを調整す ることも可能である。さらに、第1の支持具4のいずれか一方の支持部とこれに 対応する第2の支持具5の一方の支持部との間に支持されるハロゲンランプ3は 電極リード14が第2の支持具5側のみに導出したシングルエンド構造で接続さ れているので、このうちのいずれかのハロゲンランプ3を予備用として使用する 場合には、第2の支持部5に導出された電極リード14の接続換えを行うのみで 簡単に修復することができ、メンテナンスも容易である。
【0027】 前記実施例では、加熱手段から所定の間隔を隔てて配管、すなわち内管1およ び外管2を配設し、放射熱によって加熱する構造を採用するとともに、放射加熱 体として近赤外線光を出力するハロゲンランプ3で構成し、配管である内管1お よび外管2にはこの近赤外線光を透過する透光性の石英ガラス管を使用するため 、配管自体が光を吸収して、温度が上昇することもない。したがって、配管が急 激な温度上昇により損傷を受けるおそれもない。なお、前記実施例では、放射加 熱体をハロゲンランプ3としたが、これに限定されることなく、他の放射加熱体 、例えば赤外線加熱体で構成してもよい。 また、前記実施例では、配管を石英ガラス管で構成したが、使用目的に応じた 耐薬品性、耐熱性および耐圧性を有し、放射熱を透過する材料であればよい。
【0028】 さらに、この実施例の液体加熱装置31の外側を断熱材で包むようにすれば、 外管2から熱伝導や輻射による外側への熱放散を抑制し、液体加熱装置の熱交換 効率をさらに高めることができる。
【0029】 また、この液体加熱装置31では、第1の支持具4および第2の支持具5をそ れぞれ上部支持部4c、5cおよび下部支持部4d、5dとで構成し、これらを 外管2が固定されている環状のリブ11、12に回動自在に支承させるようにし たから、第1の支持具4の一方の支持部とこれに対応する第2の支持具5の一方 の支持部を抜き出す場合であっても、第1の支持具4の他方の支持部とこれに対 応する第2の支持具5の他方の支持部の円弧部で内管1を支持でき、外管2と内 管1とは所定の間隔を隔てた状態を維持することができるとともに、第1の支持 具4の一方の支持部およびこれに対応する第2の支持具5の一方の支持部に支承 されている4本のハロゲンランプ3を、同時に内管1と外管2との間に形成され た空間から抜き出すことができる。また、この際、外管2の出口7と内管1の入 り口8とを連通する図示せぬ配管を取り外す必要もない。したがって、ハロゲン ランプ3のフィラメント3bが複数切れた場合であっても、取換え作業に時間が かかることはなく、メンテナンスが容易である。
【0030】 また、前記実施例では、第1の支持具4および第2の支持具5を、対応する同 一形状にそれぞれ2個に分割したが、2個に限定せず、対応する同一形状に複数 個に分割するものでもよい。
【0031】 さらに、前記実施例では、出口9側に外管2の内周面2aの直径より小径の第 1の支持具を配設し、入り口8側に外管2の内周面2aの直径より大径の第2の 支持具を配設し、入り口8側からハロゲンランプ3を挿入、抜き出しを行ったが 、これに限定せず、内管の配管の位置や形状に応じて変更可能であり、例えば出 口9側に第2の支持具5を配設し、入り口8側に第1の支持具4を配設して、出 口9側から挿入、抜き出しを行うようにしてもよい。
【0032】 また、前記実施例では、第1の支持具のそれぞれの支持部とこれに対応する第 2の支持具の支持部との間に支持されるハロゲンランプ3を片側から電極リード が導出されるシングルエンド構造で接続したが、シングルエンド構造に限定せず 、両端から電極リードが導出されるダブルエンド型のハロゲンランプを使用して もよい。
【0033】
【考案の効果】
以上説明してきたように、本考案の液体加熱装置によれば、液体を通過させる 配管を、内管と内管を所定の空間を介して囲繞する外管とで構成し、支持具によ りハロゲンランプを内管、外管から夫々空間を隔てて配設したため、従来のよう にガラス管にハロゲンランプを設置するための円筒状の管を挿通する必要はなく 、ガラス管に円筒状の管を挿通する孔を形成し円筒状の管を溶接する等の種々の 難しい加工が不要で、安価に製造することが可能となる。
【0034】 また、加熱能力を高めるために熱源であるハロゲンランプの本数を増やす場合 であっても、本考案の液体加熱装置によれば、ガラス管に円筒状の管を挿通する 孔を形成し円筒状の管を溶接する等の種々の難しい加工が不要で、配管であるガ ラス管の構造が単純であるため、製造に際し、高度のガラス溶接技能を要しない 。したがって、製造コストを低くすることができる。
【0035】 また、本考案の液体加熱装置では、液体を通過させる配管を内管と内管を所定 の空間を介して囲繞する外管とで構成し、支持具によりハロゲンランプを内管、 外管から夫々空間を隔てて放射状に配設する構造であるため、配管を加工する段 階で、放射加熱体の本数を事前に決定する必要もなく、必要に応じて放射加熱体 の配設数を変更し、また、必要に応じてこの配設された複数の放射加熱体のうち 加熱する放射加熱体を選定して使用することも可能であるから、加熱能力を適宜 変更することができる。さらに、ハロゲンランプをシングルエンド構造に接続し 、ハロゲンランプのいずれかを予備用として使用すれば、フィラメントが断線し た場合に、片側に導出された電極リードの接続換えを行うのみで簡単に修復する ことができ、メンテナンスも容易にすることができる。
【0036】 また、本考案の液体加熱装置は放射加熱体を配管である内管と外管とから所定 の空間を介して配設し、内管の外周に放射状に配設する構造であるため、従来の ように放射加熱体の設置本数が配管であるガラス管の内径によって制約されると いうことはなく、加熱能力の増加を図ることが可能である。
【0037】 また、熱源であるハロゲンランプの内側と外側にそれぞれ空間を介して内管、 外管を配設したから、ハロゲンランプの放射熱をハロゲンランプの内側と外側の 両側で吸収することができ、これにより損失熱を減少させ、熱交換効率を向上さ せることができる。
【0038】 また、本考案の液体加熱装置によれば、放射熱によって加熱するとともに、ハ ロゲンンランプから外部に逃げる光を支持具で反射させてその熱放散を抑制する ように構成したため、小型を維持しつつ、熱交換効率を高くすることができる。 また、放射加熱体をハロゲンランプなどの近赤外線光を発するもので構成し、配 管にはこの近赤外線光を透過する石英ガラス管を用いれば、配管自体が光を吸収 して温度が上昇することもなく、これにより配管が急激な温度上昇により損傷を 受けるおそれもなく安全である。
【0039】 また、本考案の液体加熱装置では、第1の支持具および第2の支持具をそれぞ れ上部支持部および下部支持部とで構成し、これらを内管に回動自在に支承させ 、さらに外管が固定されている環状のリブにそれぞれ回動自在に支承させるよう にしたから、第1の支持具の一方の支持部とこれに対応する第2の支持具の一方 の支持部に支持されているハロゲンランプを抜き出す場合であっても、第1の支 持具の他方の支持部とこれに対応する第2の支持具の他方の支持部の円弧部で内 管を支持でき、外管と内管とが所定の間隔を隔てた状態を維持できるともに、第 1の支持具の一方の支持部および第2の支持具の一方の支持部に支承されている 4本のハロゲンランプを、同時に内管と外管との間に形成された空間から抜き出 すことができる。また、この際、外管の出口と内管の入り口とを連通する図示せ ぬ配管等を取り外す必要もない。したがって、ハロゲンランプのフィラメントが 複数切れた場合であっても、取り換え作業に時間がかかることはなく、メンテナ ンスが安全に行え、また容易にすることができる。
【0040】 したがって、本考案では、小型で加熱能力が高く、制作が簡単で製造コストが 低く、加熱能力を容易に変更可能で、メンテナンスが容易な液体加熱装置を提供 することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案実施例の加熱装置が用いられる
薬液処理システムを示す図。
【図2】図2は、本考案の液体加熱装置を示す図。
【図3】図3は、図2のA−A拡大断面図。
【図4】図4は、図2のB−B拡大断面図。
【図5】図5は、図2のC−C拡大断面図。
【図6】図6は、本考案の液体加熱装置のハロゲンラン
プの回路接続を示す図。
【図7】図7は、本考案の液体加熱装置のハロゲンラン
プを交換する手順を示す図。
【図8】図8は、本考案の液体加熱装置のハロゲンラン
プを交換する手順を示す図。
【図9】図9は、本考案の液体加熱装置のハロゲンラン
プを交換する手順を示す図。
【図10】図10は、図9のF−F拡大断面図。
【図11】図11は、従来の液体加熱装置を示す図。
【符号の説明】
1…内管 2…外管 3…ハロゲンランプ 3c…一方の電極端子部 3d…他方の電極端子部 4…第1の支持具 5…第2の支持具 4c、5c…上部支持部 4d、5d…下部支持部 6…外管の入り口 7…外管の出口 8…内管の入り口 9…内管の出口 10…液体 31…液体加熱装置 S…空間 P…空間
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年8月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入口と出口を有し、加熱されるべき液体
    を通過させる透光性の内管と、 前記内管の外側に前記内管を囲繞するように、所定の間
    隔を隔てて配設され、入口と出口とを有し、前記液体を
    通過させる透光性の外管と、 前記外管と前記内管との間に形成される空間内に配設さ
    れた複数の放射加熱体とを具備し、 前記放射加熱体は、前記放射加熱体同志が所定の間隔を
    以て同心円状に配列されるように、その両端電極部の一
    方が第1の支持具により支持され、他方が第2の支持具
    によって支持されるものであって、 前記第1の支持具と前記第2の支持具は対応する同一形
    状にそれぞれ複数個に分割され、 前記放射加熱体は対応する同一形状の分割された前記第
    1の支持具および前記第2の支持具ごとに、前記外管と
    前記内管との間に形成される前記空間内に、挿入、抜き
    出しの構造をなしたことを特徴とする請求項1記載の液
    体加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記各放射加熱体は、ハロゲンランプで
    あることを特徴とする請求項1記載の液体加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記放射加熱体は、各分割された前記第
    1の支持具側のみで前記各放射加熱体の電極部から導出
    される電極リードが所定のグループごとに電気的に接続
    され、各分割された前記第2の支持具側で電極リードが
    導出せしめられたシングルエンド構造をなしたことを特
    徴とする請求項1または2記載の液体加熱装置。
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WO2010023959A1 (ja) * 2008-09-01 2010-03-04 栗田工業株式会社 液体加熱器および液体加熱方法

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WO2010023959A1 (ja) * 2008-09-01 2010-03-04 栗田工業株式会社 液体加熱器および液体加熱方法
JP2010060147A (ja) * 2008-09-01 2010-03-18 Kurita Water Ind Ltd 液体加熱器および液体加熱方法

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