JP3043874U - 掲示板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 長年使用していると掲示ボードの表面に施さ
れた塗装が剥がれ掲示ボードの木部が露出したり、画鋲
を刺した痕跡が残り、掲示ボードの表面が劣化する課題
があった。 【解決手段】 平らな低発泡塩化ビニール板の表面を、
表面に凹凸を有する難燃性の表面材で被覆した掲示板で
ある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、耐久性やメンテナンスを行う際の作業性を向上させた掲示板に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の掲示板は、杉材などの木製の積層板を用いている場合がほとんどである 。図４は、従来の掲示板の構成を示す正面図である。この掲示板は金属製パイプ を略逆Ｕ字形状に曲げ加工して構成したパイプ枠１、逆Ｕ字形状に曲げ加工され たパイプ枠１の両辺１ａの先端部１ｂを所定の長さ埋め込んだコンクリートブロ ック２、パイプ枠１の両辺１ａ間を橋絡した上側補強部材１ｃならびに下側補強 部材１ｄ、パイプ枠１の両辺１ａと上側補強部材１ｃと下側補強部材１ｄとによ り構成される矩形状の区画にはめ込まれるとともに前記上側補強部材１ｃと前記 下側補強部材１ｄへ溶接され前記区画内に固定される掲示ボード固定枠３、該掲 示ボード固定枠内にはめ込まれた杉材などの木製の積層板を用いた掲示ボード４ から構成されている。

【０００３】 なお、パイプ枠１と上側補強部材１ｃとの間に構成された上部の区画にも掲示 用金属板５が設けられる。この掲示用金属板５は、前記区画を構成するパイプ枠 １と上側補強部材１ｃの内面に各辺を例えば溶接することにより固定される。ま た、下側補強部材１ｄとパイプ枠１の両辺１ａとにより構成された区画にもスカ ート状の掲示用金属板６が設けられる。この掲示用金属板６は、前記区画を構成 するパイプ枠１と下側補強部材１ｄ、１ｄの３つの辺を例えば溶接することによ り固定される。 掲示ボード４は表面に塗装が施され、画鋲などにより掲示物が取り付けられ掲 示される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】 従来の掲示板は、以上のように構成されているので、掲示ボード４に掲示され た掲示物を交換する際に画鋲の抜き取り作業を伴うことになり、長年使用してい ると掲示ボード４の表面に施された塗装が剥がれ掲示ボード４の木部が露出した り、画鋲を刺した痕跡が残り、掲示ボード４の表面が劣化する欠点があった。

【０００５】 また、劣化した掲示ボード４を交換する場合には、掲示ボード４全部を新しい 掲示ボードに交換しなければならず、さらに掲示ボード４は木製であることから 重量があり、交換するための経済的コストが大きく、作業性もよくない課題があ った。

【０００６】 本考案は上記のような課題を解消するためになされたもので、本考案の目的は 、画鋲などにより掲示物を掲示したときの痕跡が残り難く、長年の使用にも劣化 せず耐久性に優れ、さらに新品に交換する際の経済的コストも抑制でき作業性も よい掲示板を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る掲示板は、平らな低発泡塩化ビニール板の表面を、表面に凹凸を 有する難燃性の表面材で被覆したことを特徴とする。

【０００８】 また、本考案に係る掲示板は、平らな低発泡塩化ビニール板の表面を被覆した 表面に凹凸を有する難燃性の表面材は、前記低発泡塩化ビニール板に対して着脱 可能に取り付けられたことを特徴とする。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の一実施の形態例を図について説明する。 図１は、本実施の形態の掲示板の構成を示す構造図であり、同図（ａ）は掲示 板の正面図、同図（ｂ）は同図（ａ）のＡ−Ａ’断面図である。 図１において、１１は２本の金属製パイプを略逆Ｕ字形状に曲げ加工し二連構 造にしたパイプ枠、１２は逆Ｕ字形状に曲げ加工された二連構造のパイプ枠１１ の両辺１１ａの先端部１１ｂを所定の長さ埋め込んだコンクリートブロック、１ １ｃは前記二連構造の一方のパイプ枠１１の両辺１１ａ間を橋絡した上側補強部 材、１１ｄは同様に下側補強部材、１３は２本のパイプ枠の一方のパイプ枠１１ の両辺１１ａと上側補強部材１１ｃと下側補強部材１１ｄへ溶接される断面Ｌ字 形状の掲示ボード固定枠、１４は該掲示ボード固定枠１３内にはめ込まれた掲示 ボードである。この、掲示ボード１４は、平らな低発泡塩化ビニール板の表面を 、表面に凹凸を有する難燃性の表面材で被覆した構造である。

【００１０】 なお、前記一方のパイプ枠１１と上側補強部材１１ｃとの間に構成された上部 の区画には掲示用金属板１５が設けられる。この掲示用金属板１５は、前記区画 を構成する前記一方のパイプ枠１１と上側補強部材１１ｃの内面に各辺を例えば 溶接することにより固定される。また、下側補強部材１１ｄと前記一方のパイプ 枠１１の両辺１１ａ、１１ａにもスカート状の掲示用金属板１６が設けられる。 この掲示用金属板１６は、パイプ枠１１と下側補強部材１１ｄ、１１ｄに、例え ば、溶接することにより固定される。

【００１１】 図２は、図１に示した掲示板の掲示ボード１４の取り付け構成を示す構造図で ある。図において、２１と２２は掲示ボード１４を掲示ボード固定枠１３に固定 するためのネジ、２１ａはネジ２１と螺合する板状ナット、２２ａはネジ２２と 螺合する板状ナット、２３は例えばポリサルファイド系のコーキング材、２９は 平らな低発泡塩化ビニール板、３０は低発泡塩化ビニール板２９の表面を着脱可 能に被覆した、表面に凹凸を有する難燃性の表面材である。

【００１２】 掲示ボード１４を構成する低発泡塩化ビニール板２９は、低発泡、独立気泡を 実現する製法で製造されており、軽量であり、気泡が衝撃を吸収するため衝撃に よる欠けやクラックの発生はほとんどなく、機械的な強度も充分備えており、ト タン板やアルミ板のように凹むこともほとんどない。

【００１３】 図３は、掲示ボード１４の低発泡塩化ビニール板２９の表面を着脱可能に被覆 した表面材３０の構成を示す断面構造図であり、３１は特殊発泡加工層、３２は 特殊発泡加工層３１の裏面層、３３は特殊発泡加工層３１表面を覆う凹凸が形成 された特殊フィルム加工層である。 この表面材３０は、特殊発泡加工により弾力性が強く、画鋲などにより掲示物 を張り付けた場合のピンホールの復元力が強力であり、画鋲などを抜いたときの ピンホールなどの痕跡が目立ちにくい特性を有している。 さらに、粘着テープなどに対する粘着性にも優れており、画鋲の代りに粘着テ ープにより掲示物を表面に張り付けて固定することも可能である。また、長期使 用にも耐え、変色せず、表面の特殊フィルム加工層３３により耐水性を有し、水 などにより洗浄することも可能である。さらに、この表面材３０は防燃加工を施 した難燃性を有している。

【００１４】 また、裏面層３２は接着が容易であり、接着材の種類を選択することで低発泡 塩化ビニール板２９の表面に対し容易に着脱可能であり、現場での表面材３０の 交換作業が容易である。

【００１５】 なお、現場での表面材３０の交換作業は、板状ナット２１ａ，２２ａをネジ２ １，２２からはずし、ネジ２１，２２を抜き取ることで、断面Ｌ字状の掲示ボー ド固定枠１３の裏側から掲示ボード１４を取り出すことが可能となるので、取り 出した掲示ボード１４の低発泡塩化ビニール板２９の表面を被覆している前記表 面材３０を剥ぎ取り交換する。

【００１６】 この実施の形態の掲示板は以上のように構成されているので、画鋲などにより 掲示物を掲示したときの痕跡が残り難く、また画鋲の代りに粘着テープなどを用 いて掲示物を特殊フィルム加工層３３の表面に張り付けことも可能であり、長年 の使用にも劣化せず耐久性に優れ、さらに新品に交換する際の経済的コストも抑 制できる。また軽量であることから作業も容易である掲示板が提供できる効果が ある。

【００１７】

【考案の効果】

以上のように、本考案によれば、掲示物を掲示したときの画鋲などによる痕跡 が残りにくく、また長年の使用にも劣化せず耐久性に優れ、さらに新品に交換す る際には掲示ボード全体を交換することなく掲示ボードの表面を被覆している表 面材のみを交換すればよいことから経済的コストも抑制でき、軽量であることか ら作業性も向上できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施の形態例による掲示板の構成
を示す構造図である。

【図２】この考案の一実施の形態例による掲示板の掲示
ボードの取り付け構成を示す構造図である。

【図３】この考案の一実施の形態例による掲示板の掲示
ボードの表面を被覆する表面材の構成を示す断面構造図
である。

【図４】従来の掲示板の構成を示す正面図である。

【符号の説明】

１４ 掲示ボード ２９ 低発泡塩化ビニール板 ３０ 表面材

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 平らな低発泡塩化ビニール板の表面を、
   表面に凹凸を有する難燃性の表面材で被覆したことを特
   徴とする掲示板。
2. 【請求項２】 前記表面材は、前記低発泡塩化ビニール
   板に対して着脱可能に取り付けられることを特徴とする
   請求項１記載の掲示板。