JP3043194U - 屋根納め構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 玄関先に雪融け水や雨水を落さないようにし
た新規の屋根納め構造を提供する。 【解決手段】 前と後と左と右にもしくは前と左と右と
に切り妻造り部をもつ屋根納め構造において、前側切り
妻造り部の左・右側傾斜面部と左・右側切り妻造り部の
前側傾斜面部とにおける横線上個所に雪止め用立上部
を、当該雪止め用立上部の一端が前側切り妻に同じく他
端が左・右側切り妻に達する状態および一端が他端より
僅かに高い連続の傾斜状態として立設し、これ等の雪止
め用立上部における棟に近い方の側面と傾斜面部の上面
との交りによって形成された溝状部を排水レーンとする
と共に排水レーンの上流側端を水止め部材により閉じ、
下流側端を開放したままとしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、前・後・左・右にもしくは前・左・右に切り妻造り部をもつ屋根納 め構造に関し、詳しくは前側切り妻造り部の切り妻から雪融水や雨水を落さない ようにした横葺の屋根納め構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来知られているこのこの種の、前・後・左・右にもしくは前・左・右に切り 妻造り部をもつ屋根納め構造は、前側切り妻造り部の切り妻から雪融水や雨水が 落ちる形式になっており、そしてこの前側切り妻造り部の下には通常玄関が設け られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の技術において述べた形式は、玄関先に落ちる雪融け水や雨水が人の 出入に好ましくないのみならず同玄関先を体裁の悪い状態にしてしまう等の欠陥 を有していた。

【０００４】 本考案は、玄関先に雪融け水や雨水を落さないようにして上記欠陥を解消する ようにした新規の屋根納め構造を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案に係る屋根納め構造は、前と後と左と右にも しくは前と左と右とに切り妻造り部をもつ屋根納め構造において、前側切り妻造 り部の左・右側傾斜面部と左・右側切り妻造り部の前側傾斜面部とにおける横線 上個所に雪止め用立上部を、当該雪止め用立上部の一端が前側切り妻に同じく他 端が左・右側切り妻に達する状態および一端が他端より僅かに高い連続の傾斜状 態として立設し、これ等の雪止め用立上部における棟に近い方の側面と傾斜面部 の上面との交りによって形成された溝状部を排水レーンとすると共に排水レーン の上流側端を水止め部材により閉じ、下流側端を開放したままとしたものである 。

【０００６】

【考案の効果】

本考案に係る屋根納め構造は、上記のような構成であるので、雪融け水や雨水 は雪止め用立上部により形成された排水レーンに沿って左側および右側の切り妻 から落ち、前側の切り妻からは落ちないものであって、上記したような欠陥を完 全に解消する著効を奏するものである。

【０００７】

【実施例】

図に示す実施例は、前と後と左と右に切り妻造り部１、２、３、４をもつ八面 体屋根であって、前側切り妻造り部１の左側傾斜面部５と左側切り妻造り部３の 前側傾斜面部６とにおける多数本の横線上個所に雪止め用立上部７を、当該雪止 め用立上部７の一端８が前側切り妻９に同じく他端１０が左側切り妻１１に達す る状態および一端８が他端１０より僅かに高い連続の傾斜状態として立設し、こ れ等各段の雪止め用立上部７における棟１２に近い方の側面１３と傾斜面部５、 ６の上面１４との交りによって形成された溝状部を前左側用排水レーン１５とす ると共にこの前左側用排水レーン１５の上流側端を水止め部材１６により閉じ、 下流側端を開放したままとし、

【０００８】 また、前側切り妻造り部１の右側傾斜面部１８と右側切り妻造り部４の前側傾 斜面部１９とにおける多数本の横線上個所に雪止め用立上部２０を、当該雪止め 用立上部２０の一端２１が前側切り妻９に同じく他端２２が右側切り妻２３に達 する状態および一端２１が他端２２より僅かに高い連続の傾斜状態として立設し 、これ等各段の雪止め用立上部２０における棟２４に近い方の側面と傾斜面部１ ８、１９の上面との交りによって形成された溝状部を前右側用排水レーン２７と すると共にこの前右側用排水レーンの上流側端を水止め部材２８により閉じ（図 ３参照）、下流側端を開放したままとし、

【０００９】 また、左側切り妻造り部３の後側傾斜面部３０における多数本の横線上個所に 雪止め用立上部３１を、当該雪止め用立上部３１の一端３２が左側切り妻造り部 ３と後側切り妻造り部２との間の後側左の谷部３３に近接し同じく他端３４が左 側切り妻１１に達する状態および一端３２が他端３４より僅かに高い連続の傾斜 状態として立設し、これ等各段の雪止め用立上部３１における棟１２に近い方の 側面と傾斜面部３０の上面との交りによって形成された溝状部を後左側用排水レ ーンとすると共にこの後左側用排水レーンの上流側端を水止め部材４０により閉 じ（図３参照）、下流側端を開放したままとし、

【００１０】 また、右側切り妻造り部４の後側傾斜面部４２における多数本の横線上個所に 雪止め用立上部４３を、当該雪止め用立上部４３の一端４４が右側切り妻造り部 ４と後側切り妻造り部２との間の後側右の谷部４５に近接し同じく他端４６が右 側切り妻２３に達する状態および一端４４が他端２４より僅かに高い連続の傾斜 状態として立設し、これ等各段の雪止め用立上部４３における棟４６に近い方の 側面と傾斜面部４２の上面との交りによって形成された溝状部を後左側用排水レ ーンとすると共にこの後左側用排水レーンの上流側端を水止め部材４９により閉 じ（図３参照）、下流側端を開放したままとし、

【００１１】 更に、後側切り妻造り部２の左・右側傾斜面部５１、５２における多数本の横 線上個所に雪止め用立上部５３、５４を、当該雪止め用立上部５３、５４の一端 ５５が左側切り妻造り部３と後側切り妻造り部２との間の後側左の谷部３３およ び後側右の谷部４５に近接し同じく他端５８が後側切り妻５０に達する状態およ び一端５５が他端５８より僅かに高い連続の傾斜状態として立設し、これ等各段 の雪止め用立上部５３、５４における棟５９に近い方の側面と傾斜面部５１、５ ２の上面との交りによって形成された溝状部を後左側用排水レーンおよび後右側 用排水レーンとすると共にこの後左側用排水レーンおよび後右側用排水レーンの 上流側端を水止め部材６４、６５により閉じ、下流側端を開放したままとしたも のである。

【００１２】 上記八面体屋根は、図４に示すような断面の長尺屋根板６６を用いて横葺きし たものである。この長尺屋根板６６は、長手方向の一側縁部を７型状に外側方に 折り起して被接部６７を、同じく他側縁部を折り返して二重面とし且つ当該二重 面をＬの字を逆さにした形状に折り曲げ起して吊下部６８を夫々形成すると共に 吊下部６８の外側方に取付片６９を設けたものであって、これは屋根７０の野地 板７１上に屋根７０における水平線に対して少し傾斜した横線と平行する向きと して且つ吊下部６８が上辺となる状態として並べ配すると共に吊下部６８と被接 部６７の各垂直部分７２、７３を接合させ、吊下部６８の横向部分７４を被接部 ６７の横向部分７５の下面に位置させて両横向部分７４、７５を接着テープ（図 示せず）を介して止着し且つ被接部６７の垂下片７６を内方に向って折曲げて吊 下部６８の横向部分７４の下面に接合させることによって多段の横向きに長い雪 止め用立上部７、２０、３１、４３、５３、５４を形成するようにしたものであ る。

【００１３】 また、上記水止め部材１６は、図５に示すような三角形の皿形状部７７を起立 状態で排水レーンの上流側端に嵌着し、その上端に設けた舌状片７８を雪止め用 立上部の上縁に捲くようにして止着したものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例を示す斜視図である。

【図２】同じく平面図である。

【図３】要部の断面図である。

【図４】長尺屋根板の断面図である。

【図５】水止め部材の斜視図である。

【符号の説明】

１ 前側切り妻造り部 ２ 後側切り妻造り部 ３ 左側切り妻造り部 ４ 右側切り妻造り部 ５ 左側傾斜面部 ６ 前側傾斜面部 ７ 雪止め用立上部 ８ 一端 ９ 前側切り妻 １０ 他端 １１ 左側切り妻 １２ 棟 １３ 側面 １４ 上面 １５ 前左側用排水レーン １６ 水止め部材 １８ 右側傾斜面部 １９ 前側傾斜面部 ２０ 雪止め用立上部 ２１ 一端 ２２ 他端 ２３ 右側切り妻 ２４ 棟 ２８ 水止め部材 ３０ 後側傾斜面部 ３１ 雪止め用立上部 ３２ 一端 ３３ 後側左の谷部 ３４ 他端 １６ 水止め部材 ４２ 後側傾斜面部 ４３ 雪止め用立上部 ４４ 一端 ４５ 後側右の谷部 ４６ 他端 ４９ 水止め部材 ５０ 後側切り妻 ５１ 左側傾斜面部 ５２ 右側傾斜面部 ５３、５４ 雪止め用立上部 ５５ 一端 ５８ 他端 ５９ 棟 ６４ 水止め部材 ６５ 水止め部材 ６６ 長尺屋根板 ６７ 被接部 ６８ 吊下部 ６９ 取付片 ７０ 屋根 ７１ 野地板 ７２、７３ 垂直部分 ７４、７５ 横向部分 ７６ 垂下片 ７７ 皿形状部 ７８ 舌状片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 前と後と左と右にもしくは前と左と右と
   に切り妻造り部をもつ屋根納め構造において、前側切り
   妻造り部の左・右側傾斜面部と左・右側切り妻造り部の
   前側傾斜面部とにおける横線上個所に雪止め用立上部
   を、当該雪止め用立上部の一端が前側切り妻に同じく他
   端が左・右側切り妻に達する状態および一端が他端より
   僅かに高い連続の傾斜状態として立設し、これ等の雪止
   め用立上部における棟に近い方の側面と傾斜面部の上面
   との交りによって形成された溝状部を排水レーンとする
   と共に排水レーンの上流側端を水止め部材により閉じ、
   下流側端を開放したままとしたことを特徴とする屋根納
   め構造。