JP3041999U - スクリ−ン製版におけるスクリ−ン型製作フィルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミ枠に張った紗に直接貼り付けることに
よりスクリ−ン型を製作できる粘着フィルムを完成す
る。 【解決手段】 裏面に強粘着層３を形成した基材フィル
ム２に剥離紙４を被着して成る図案カット用フィルム１
と、裏面に弱粘着層８を形成した透明フィルム７に剥離
紙６を被着して成るアプリケ−ションフィルム５とから
成り、図案カットを施した前記基材フィルム２の表面に
剥離紙６を取除いた透明フィルム７を弱粘着させて構成
されるスクリ−ン製版におけるスクリ−ン型製作フィル
ム。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、スクリ−ン製版におけるスクリ−ン型の製作に用いられるフィルム に関する。

【０００２】

【従来の技術】

シルクスクリ−ン製版は、布地に絵柄模様、文字、デザインマ−ク等（以下「 図案」と総称する）を繰返しプリントする際に有効な技法として普及している。

【０００３】 このシルクスクリ−ン製版におけるスクリ−ン型の製作工程は、一般に次の工 程による。 イ．版の外枠（アルミ枠）に紗（テトロン糸織りネット）を張設する。 ロ．版全面に感光乳剤をバケットでピンホ−ルのないように表裏二開塗りして 被膜を形成する。 ハ．図案化したフィルム（マスキングフィルム）を被覆面に重ね置き強い光線 （紫外線）で感光させる。 ニ．前記図案化部分（光線を遮った部分）は水洗いして当該被膜部分にインキ の通り道をつくることで完成する。

【０００４】 しかしこのようにいろいろな工程があって、手間と費用が嵩み、製版のコスト アップにつながること、および感光被膜の縁ダレを生じて絵際が乱れる難点があ った。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、従来のスクリ−ン型のかかる実情に鑑みてなされたもので、ロ、ハ 、ニの工程をなくし、アルミ枠に張った紗に直接貼り付けることによりスクリ− ン型を製作できるフィルムを完成する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案は図１に示すように、裏面に強粘着層３を形 成した基材フィルム２に剥離紙４を被着して成る図案カット用フィルム１と、裏 面に弱粘着層８を形成した透明フィルム７に剥離紙６を被着して成るアプリケ− ションフィルム５とから成り、図案カットを施した前記基材フィルム２の表面に 剥離紙６を取除いた透明フィルム７を弱粘着させて構成されるスクリ−ン製版に おけるスクリ−ン型製作フィルムである。

【０００７】 そして上記構成において、図案カット用フィルム１の剥離紙４を透明材質とし て、図案カットの手彫りを容易にしたスクリ−ン製版におけるスクリ−ン型製作 フィルムである。

【０００８】 さらに上記構成において、アプリケ−ションフィルム５の透明フィルム７に升 目罫線７ａを設けて、アルミ枠に対する型の位置決め精度を高められるスクリ− ン製版におけるスクリ−ン型製作フィルムである。

【０００９】

【使用の手順】

ａ．図案カット用フィルム１の基材フィルム２に、手彫り又はカッティングマ シンにて図案カットを施しておく（図２、図３）。 ｂ．前記基材フィルム２の表面に剥離紙６を取除いた透明フィルム７を弱粘着 させて構成させる（図４、図５）。 ここまでの工程が本発明の構成そのものであり、既製のフィルムとして商 品化することが狙いである。その際、カット図案については、標準版と特注 版とがあることは言うまでもない。 ｃ．使用に際しては、基材フィルム２の剥離紙４を取除いてアルミ枠に張った 紗Ｓの上面に載せてロ−ラ圧を加えることにより基材フィルム２を紗Ｓ面に 強粘着させ、その後アプリケ−ションフィルム５の透明フィルム７を取除く 。このとき透明フィルム７の裏面は弱粘着層８であるので、基材フィルム２ を紗Ｓ面に残したまま難なく剥ぎ取ることができる（図案の転写完了）
（図 ６、図７）。 ｄ．あとは常法に従って染作業を完了する（図８）。カット図案を数段階に露 出させる（遅れて剥がす）ことにより一版多色刷も可能である（図９）。 なお、一連の作業終了後は、フィルム型を紗から剥がし取れば、アルミ枠 Ｆは再使用できる。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は以上のようで、スクリ−ン型の紗面に直接転着することで作業工程が 大幅に短縮され、熟練度も軽減される。 フィルム転着のため、ゴミ、ピンホ−ル等の不良要因がない。 フィルム型を紗から剥がし取れば、アルミ枠Ｆは何度でも再使用可能である。 カット図案を数段階に露出させる（遅れて剥がす）ことにより一版多色刷も可 能である。 紗の表面側に転着することができるのでダレが防止され、文字図案の輪郭がハ ッキリ出る（図１０、図１１）。 水溶性、油性いずれの染料にも耐えられる。 など幾多の利点がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の要素である、裏面に強粘着層３を形成
した基材フィルム２に剥離紙４を被着して成る図案カッ
ト用フィルム１と、裏面に弱粘着層８を形成した透明フ
ィルム７に剥離紙６を被着して成るアプリケ−ションフ
ィルム５の斜視図

【図２】図案カット用フィルム１のみを示し、（イ）が
斜視図、（ロ）が略図的拡大縦断側面図

【図３】図案カットを施した図案カット用フィルム１を
示し、（イ）が斜視図、（ロ）が略図的縦断側面図

【図４】図案カット用フィルム１の基材フィルム２の表
面に剥離紙６を取除いたアプリケ−ションフィルム５の
透明フィルム７を弱粘着させる状態を示し、（イ）が斜
視図、（ロ）が略図的拡大縦断側面図

【図５】図案カット用フィルム１の基材フィルム２の表
面に剥離紙６を取除いたアプリケ−ションフィルム５の
透明フィルム７を弱粘着させた状態を示し、（イ）が斜
視図、（ロ）が略図的拡大縦断側面図

【図６】基材フィルム２の剥離紙４を取除いてアルミ枠
に張った紗Ｓの上面に載せてロ−ラ圧を加えることによ
り基材フィルム２を紗Ｓ面に強粘着させる状態を示し、
（イ）が斜視図、（ロ）が略図的拡大縦断側面図

【図７】図６においてアプリケ−ションフィルム５の透
明フィルム７を取除いて図案の転写完了状態を示し、
（イ）が斜視図、（ロ）が略図的拡大縦断側面図

【図８】染作業の状態を示し、（イ）が斜視図、（ロ）
が略図的拡大縦断側面図

【図９】カット図案を二段階に露出させる（遅れて剥が
す）ことにより一版多色刷を行なっている状態を示し、
（イ）が斜視図、（ロ）が略図的拡大縦断側面図

【図１０】紗の表面側に転着する本考案によりダレが防
止され、文字図案の輪郭がハッキリ出せる状態を示す略
図的拡大縦断側面図

【図１１】従来技術におけるフィルムのカットエッジの
ダレ状態を示す略図的拡大縦断側面図

【符号の説明】

１ 図案カット用フィルム ２ 基材フィルム ３ 強粘着層 ４ 剥離紙 ５ アプリケ−ションフィルム ６ 剥離紙 ７ 透明フィルム ７ａ 升目罫線 ８ 弱粘着層

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 裏面に強粘着層（３）を形成した基材フ
   ィルム（２）に剥離紙（４）を被着して成る図案カット
   用フィルム（１）と、裏面に弱粘着層（８）を形成した
   透明フィルム７に剥離紙（６）を被着して成るアプリケ
   −ションフィルム（５）とから成り、図案カットを施し
   た前記基材フィルム（２）の表面に剥離紙（６）を取除
   いた透明フィルム（７）を弱粘着させて構成されるスク
   リ−ン製版におけるスクリ−ン型製作フィルム。
2. 【請求項２】 図案カット用フィルム（１）の剥離紙
   （４）が透明材質である請求項１記載のスクリ−ン製版
   におけるスクリ−ン型製作フィルム。
3. 【請求項３】 アプリケ−ションフィルム（５）の透明
   フィルム（７）に升目罫線（７ａ）が設けられている請
   求項１又は２記載のスクリ−ン製版におけるスクリ−ン
   型製作フィルム。