JP3041420U

JP3041420U - 射出成形機のスミヤヘッド

Info

Publication number: JP3041420U
Application number: JP1997002231U
Authority: JP
Inventors: 洋典小山; 栄二郎岡田
Original assignee: 株式会社名機製作所
Priority date: 1997-03-12
Filing date: 1997-03-12
Publication date: 1997-09-19
Anticipated expiration: 2003-03-12

Abstract

(57)【要約】【課題】従来のスミヤヘッドは、その構造上絞り部を
スクリュの直径より大きい寸法とせざるを得なく、取付
螺子部が破損しやすかった。また、絞り部のリードは、
スクリュのリードとは連続していないので、逆流防止効
果が低減していた。【解決手段】加熱筒先端内孔と同じ角度の円錐部と、
該円錐部に隣接してスクリュ外径と同一の外径とスクリ
ュ外径より短い軸方向長さを有する絞り部と、該絞り部
の外周面に設けた一対または複数対の平行な面取と、ス
クリュに螺着するための取付螺子とを備えたスミヤヘッ
ドを提供するのである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

射出成形機、特には熱硬化性樹脂用射出成形機のスクリュ先端部に設けるスミヤヘッドは、溶融樹脂の滞留を避けつつ逆流を防止し、もって成形の安定を図るためのものである。本考案はそのスミヤヘッドの改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図２に示すのは従来技術によるスミヤヘッド４であり、加熱筒１に嵌挿するスクリュ２の先端に取付螺子１０により螺着する。スクリュ２先端部の溝深さＤ３より浅い溝深さＤ２を有し、適宜なピッチのリード１３が設けてある。先端の円錐部６の側面にはスミヤヘッド４の着脱のための工具掛け用面取１２がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来のスミヤヘッド４においては、リード１３を設けるためと逆流防止効果を高めるため、絞り部８をスクリュ２の直径より大きい比較的長い寸法にせざるを得なかった。そのため、取付螺子１０の根元には応力が集中し、その部分で破損する事故が頻発した。また、絞り部８のスクリュ２に連通する部分ではリード１３は途切れ、スクリュ２のリード１４に連続させることは出来ない。そのため、逆流防止効果が低減する等の問題が生ずる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

そこで、加熱筒先端内孔と同じ角度の円錐部と、該円錐部に隣接してスクリュ外径と同一の外径とスクリュ外径より短い軸方向長さを有する絞り部と、該絞り部の外周面に設けた一対または複数対の平行な面取と、スクリュに螺着するための取付螺子とを備えた射出成形機のスミヤヘッドを考案したのである。

【０００５】

【考案の実施の形態】図１により本考案の実施の形態を詳細に説明する。加熱筒１に嵌挿するスクリュ２の先端に取付螺子９により螺着したスミヤヘッド３は、先端の円錐部５と、該円錐部５に隣接し滑らかに続く絞り部７と、該絞り部７とスクリュ２の先端部とを円錐台状に段差なく結ぶ中間部１５と、該スミヤヘッドをスクリュ２に螺着する取付螺子９から構成されている。

【０００６】該円錐部５は、加熱筒１の先端内孔の角度と同一の角度を有する円錐形状であり、スクリュの射出前進限度位置では該加熱筒先端内孔と僅かな間隙が残るように設定されている。

【０００７】該絞り部７は、スクリュ２のリード１４の外径と同一の外径を有し、該絞り部７の外径より短い軸方向長さを有する。該絞り部７の外周面には、一対または複数対（図１の例は二対）の平行な面取１１を設けて、溶融樹脂の絞り通路としている。該絞り通路の通路面積は、面取の深さＤ１を種々選択するか、面取１１の対数を変えることによって、容易に変更し得る。なお、該面取１１は従来のスミヤヘッド４における工具掛け用面取１２の用途も兼ねている。

【０００８】

【実施例】

絞り通路の具体的寸法について説明する。型締力２００トンの射出成形機において、直径６０ｍｍのスクリュ用スミヤヘッド３では、面取１１は二対でありＤ１は２．５ｍｍである。これに対し、同一スクリュ径の従来のスミヤヘッド４におけるＤ２は５ｍｍである。したがって、本考案におけるスミヤヘッドの絞り通路の通路面積は従来のスミヤヘッドのそれよりはるかに小さく、逆流防止効果が高いのである。

【０００９】

【考案の効果】

このような特徴から、本考案のスミヤヘッドの効果を列記する。絞り部を短くすることが出来るため、取付螺子部分で破損しにくい。逆流防止効果が優れ、連続安定成形が可能となる。面取を、工具掛けと絞り通路とに兼用しているため、構造が簡単となり、リード加工もないことから製造コスト低減となる。絞り通路が複数に分割されるので、溶融樹脂の混練が促進され、均一な成形品が得られる。スミヤヘッドの外径がスクリュ径と同一であり、スミヤヘッドの加熱筒内孔と摺動する部分には、その部分の接触圧力が低くなるので、従来のスミヤヘッドにおけるリード表面に発生した創傷を発生し難い。

【図面の簡単な説明】

【図１】ａ）は、本考案のスミヤヘッドをスクリュに装
着し加熱筒に嵌挿した状態の部分断面図であり、ｂ）
は、ａ）におけるＡ−Ａ矢視断面図である。

【図２】従来のスミヤヘッドをスクリュに装着し加熱筒
に嵌挿した状態の部分断面図である。

【符号の説明】

１加熱筒２スクリュ３、４スミヤヘッド５、６円錐部７、８絞り部９、１０取付螺子１１面取１２工具掛け用面取１３、１４リード１５、１６中間部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】加熱筒先端内孔と同じ角度の円錐部と、
該円錐部に隣接してスクリュ外径と同一の外径とスクリ
ュ外径より短い軸方向長さを有する絞り部と、該絞り部
の外周面に設けた一対または複数対の平行な面取と、ス
クリュに螺着するための取付螺子とを備えたことを特徴
とする射出成形機のスミヤヘッド。