JP3041418U - 使用済み注射針離脱器具 - Google Patents

使用済み注射針離脱器具

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JP3041418U
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JP1997002170U
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徹 小林
美智子 小林
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徹 小林
美智子 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 医師等が、使用済みの注射針を直接手で触れ
ることなく、誤って医師等の人体等に刺されるという事
故を防ぐことができ、しかも、感染性疾病に感染する危
険性を回避することができ使用済み注射針離脱器具を提
供することを課題とする。 【解決手段】 本考案の使用済み注射針離脱器具1は、
硬質素材からなる板2と、板2の一端に施された所定形
状を有する切り欠き部3と、この切り欠き部3を覆う血
液飛散防止用の板状部材4とを有する。そして、前記板
状部材4が透明部材により構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、患者に使用した使用済み注射器から、直接手で触れることなく、容 易に注射針を離脱することが可能な使用済み注射針離脱器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
病院等において、医師、看護婦、看護士等(以下、「医師等」と言う。)は、 疾病を負った患者に治療を行う場合に、患者に医薬剤を注射したり、点滴を行っ たりして、治療を行っている。また、検査のために患者から採血を行ったり、あ るいは、献血のために採血を行ったりしている。 しかしながら、医師等が、患者に使用した注射器から注射針を取り外す場合に 、誤って自分自身の指や手等に刺してしまったり、当該注射針で引っ掻いたりし て傷を負ったりすることがある。そして、この場合、患者が、感染性疾患である 場合には、この使用済み注射針による事故で、医師等が、これらの感染性疾病に 感染してしまうという危険があった。特に、近年、HIV(後天性免疫不全症候 群)疾患等の、特に危険とされる伝染性疾患に対しては、これらの血液を媒介と した感染に対して厳重に注意するように要求されている。
【0003】 そこで、これら使用済みの注射器および注射針は、感染性産業廃棄物として、 専門の業者により、厳重な処分が求められている。 このため、医師等は、患者に医薬剤を注射した後、注射器から注射針を取り外 し、この使用済みの注射針や注射器等は、所定の注射針等廃棄用容器に一旦収容 した後、廃棄処分に処している。 このような使用済み注射針を、一旦収容するため、従来は、図5に示す注射針 廃棄箱30が提案されている。このような注射針廃棄箱30は、使用済みの注射 器から離脱した注射針を収容する廃棄箱30と、この廃棄箱30に嵌合する蓋3 1と、この蓋31には、前記注射器から注射針から基部を係止しておき、しかる 後、これを引張って、前記注射器から注射針9を離脱させるための引っかけ部3 2を有した廃棄口33とで構成されている。 この注射針廃棄箱30を使用するには、図5に示すように、まず、注射針廃棄 箱30の蓋31に施された廃棄口33に、注射器10に取り付けられた注射針9 を、針先端から基部8まで差し込む。
【0004】 そして、該蓋31の廃棄口33に設けられた引っかけ部32に、注射器10の 注射針受け口8に嵌合された注射針9の基部9aを引っ掛ける。そして、該注射 器10を引くと、引っかけ部32の内側に注射針9の基部9aが引っかかり、注 射器9は、注射器10の受け口8から外れ、外れた注射針9が、注射針廃棄箱3 0の中に収容されるようになっている。 このように、注射針9は、注射器10等と分別して収容され、この使用済みの 注射針9を収容した廃棄箱30は、各箱30ごとに、分別して廃棄するようにさ れる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような使用済みの注射針を廃棄する注射針廃棄箱30 は、割合と高価格であり、経費節減を至上命令とされる緒診療所や、個人医院で はほとんど使用されてしないのが現状である。また、比較的高価格であるため、 数多く、至る場所に設置されるというわけには行かず、限られた場所にしか設置 されていないのが現状である。このため、設置場所から離れて、注射処置をした ような場合には、使用済み注射針を、この注射針廃棄箱を使用せず、処置者が、 直接に、手で注射器から注射針を取り外し、それを通常のごみ箱等に破棄する例 がないわけではなく、この面からも、使用済み注射針の管理と、管理から漏れる 注射針の危険が指摘されていた。
【0006】 本考案は、上記従来の事情に鑑みてなされたもので、患者の注射処置にあたる 医師等が、使用済みの注射針を直接手で触れることがなく、誤って医師等の人体 等に刺されるという事故を防ぐことができ、これにより、感染性疾病に感染する 危険性を回避することができるものである。 また、軽便な器具からなり、どんな場所にも配置でき、また、手軽に設置でき る簡易で、低コストの使用済み注射針離脱器具を提供しようというものであり、 いつでも、どんなときでも、特別の手間を要することなく、注射器から注射針を 容易に離脱することが可能とすることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案の使用済み注射針離脱器具は、上記課題を解決するために、硬質素材か らなる板と、前記板の一端に施された所定形状を有する切り欠き部と、上記切り 欠き部近傍に当該切り欠き部を覆う血液飛散防止用の透明な板状部材を有するこ とを特徴とする。 本考案により注射器から注射針を離脱するには、使用済みの注射器の注射針を 注射針廃棄用容器の廃棄口に向け、当該注射針離脱器具の切り欠き部を、注射針 の基部が嵌合された注射器の一端に設けられた注射針受け口の側面からはめ込む 。このように、はめ込んで、当該注射針離脱器具を注射針の基部から注射針の針 先方向に向けて加力すると、使用済みの注射針は、注射器の注射針受け口から外 れて、注射針廃棄用容器の中に廃棄されるものである。
【0008】 そして、上記切り欠き部を注射器の注射針受け口の側面にはめ込んで使用済み の注射針を取り外す場合に、注射針が勢いよく外れることにより注射針の中に残 っている血液が飛散しても、この飛散した血液の飛散を防止する透明な板状部材 が設けられているために、この板状部材に飛散した血液が受け止められることに なる。 また、本考案は、前記板状部材が透明な部材により構成されているために、上 記切り欠き部を注射器の注射針受け口の側面にはめ込んで使用済みの注射針を取 り外す場合に、このような注射針を取り外す作業を実際に見ながら行うことがで きる。 更に、本考案は、上記構成を前提として、前記切り欠き部が、前記板の一端の 1箇所または複数箇所に施されたことを特徴とし、又、前記切り欠き部が、前記 板の辺部に対し、所定の傾斜角を有する切り欠き部であることを特徴とする。ま た、前記板の一部分に握部を設けたことを特徴とする。
【0009】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の一実施の形態を図面を参照しながら説明する。 図1は、本実施の形態に係る使用済み注射針離脱器具の概略構成を示す斜視図 である。 この使用済み注射針離脱器具1は、切り欠き部3が形成される本体2と、透明 な板状部材4とから構成されている。 まず、本体2は、ステンレスや硬質プラスチック等の硬質の板からなり、厚さ 1mm内外、長さ100mmないし150mm、幅20mmないし30mm程度 の外形寸法を有する。そして、この本体2の先端部に、注射器10の注射針受け 口8の側面から、該注射針受け口8を挟み込む幅4mm内外のU字型の切り欠き 部3が形成されている。また、本体2の後端部は、医師等が手で握る部分として 使用される。
【0010】 次に、上記板状部材4は、上記本体2の一端部2bに設けられている。この板 状部材4は、血液が飛散してもこれを防止するもので上記切り欠き部3の近傍に 設けられている。したがって、この板状部材4が設けられた使用済み注射針離脱 器具1は、その先端側の断面形状がほぼ「T」字状を呈するように構成されてい る。 本実施の形態では、この板状部材4は、上記本体2に張り合わせて使用するも のであるが、この板状部材4と本体2とは一体的なものとして使用済み注射針離 脱器具1を構成しても良い。しかし、いずれにしても、少なくとも上記板状部材 4は、透明な部材から構成されている必要がある。このように、上記切り欠き部 3を注射器10の注射針受け口8の側面にはめ込んで注射針9を取り外す場合に 、このような注射針9を取り外す作業を実際に見ながら行うことができるように なされている。
【0011】 また、上記血液飛散防止用の板状部材4を設けることにより、医師等が使用済 み注射針離脱器具1の本体2の後端側を握りしめた場合に、手の指を当該板状部 材4の上に添えることができ、注射針9の取り外しを行い易くする利点も有する 。 ここで、この図4では、上記切り欠き部3は、上記本体2の長辺部(辺部)2 cに形成されている。
【0012】 また、上記U字状の切り欠き部3は、図1に示すように、当該使用済み注射針 離脱器具1の使用者の便宜のため、当該板の短辺(辺部)2aに対し、所定の傾 斜角αをもって、傾斜して施されている。このため、使用者は、通常、該注射針 離脱部材1を手にして、何らの不自然な動作をすることなく、該器具1を下方向 に下げ降ろすだけで、本体(板)2の短辺(辺部)2aに設けられた切り欠き部 3を前記注射器10の注射針受け口8を挟み込むことができる。 つぎに、これらの使用済み注射針離脱器具1を利用して、注射針受け口8から 注射針9を離脱し、注射針9を一旦収容した後、廃棄する様子を図4を参照して 説明する。 この使用済み注射針離脱器具1を利用して、注射針受け口8から注射針9を離 脱する場合には、まず最初に、使用済みの注射針9を注射針廃棄用容器11の廃 棄口に向ける。つぎに、当該注射針離脱器具1の切り欠き部3を、注射針受け口 8の側面にはめ込む。この場合、上記板状部材4は、透明部材から構成されてい るために、上記切り欠き部3を注射器10の注射針受け口8の側面にはめ込む状 態を実際に見ながら行うことができる。
【0013】 このように作業を見ながら、当該使用済み注射針離脱器具1をA方向へ向けて 引張る、あるいは、注射器10自体を、A方向の反対側に引張ると、使用済みの 注射針9は、注射器10の注射針受け口8から外れる。この外れた注射針9は、 注射針廃棄用容器11の中に収容されるものである。 ここで、上記注射針9が勢いよく外れるなどにより、注射針9の中に残ってい る血液が飛散する場合がある。しかし、本実施の形態の使用済み注射針離脱器具 1は、血液飛散用の透明な板状部材4が設けられているために、この透明な板状 部材4がこの飛散した血液を確実に受け止めることとなる。
【0014】 次に、上記使用済み注射針離脱器具1は、使用時の安全性や作業の便宜等から 、次のような変形例が考えられる。 まず、使用済み注射針離脱器具1の本体2には、上記切り欠き部3を1箇所の みでなく、複数の切り欠き部3を設けたものである。また、上記本体(板)2の 四隅の角をラウンドとし、一端に幅4mm内外のU字状の切り欠き部3を施した ものであっても良い。また、当該使用済み注射針離脱器具1の作業性を考慮して 、板の一端の一角を斜めに切り落とし、その切り落とし面に幅4mm程度のU字 状の切り欠き部3を有するように構成してもよい。
【0015】 また、上記本体2の一端にU字状のツィーザーを突起して設けるようにしても 良い。このツィーザーとしては、例えば、双端を等しい長さのツィーザーであっ てもよいが、一方のツィーザーの長さを15mm内外として長く構成し、他のツ ィーザーを10mm内外として短く構成するようにして、注射針9の離脱が容易 となるようにしたものが考えられる。さらに、上記本体2の握部に、長さを測定 するため等の目盛りを施してもよいし、細部を見るための凸レンズ等を施しても よい。また、該器具1を未使用時に壁その他に引っ掛けておく、吊り具を形成し ても良い。 なお、具体的には図示しないが、上記上記注射針離脱器具1を手で持ち易くす るために握り部を設けても良い。
【0016】 さらに、図3(a)は、本考案の他の実施の形態に係る使用済み注射針離脱器 具1であり、上記した各種の使用済み注射針離脱器具1を途中で折り曲げて使い 易いようにしたものである。すなわち、上記本体2の一端の先端から所定位置( 図でCで示した位置)で1箇所、所定の角度βで折り曲げて構成したものである 。ここで、上記途中の折り曲げ、複数箇所であっても良い。 そして、上記折り曲げ箇所から、上記切り欠き部3を覆うほぼ円形状の透明な 板状部材4が設けられている。したがって、上述した図1のものと同様、血液が 飛散しても、上記円形状の透明な板状部材がこれを受けるために、医師等の人体 に付着する事態を有効に防止することができる。
【0017】 なお、図3(a)に示した本体2の切り欠き部3は、図1に示したように、本 体2の所定傾斜角αをもって施してもよいが、当該板の長辺部(辺部)の中心に 施してもよい。そして、前述の図4(a)、(b)に示したように、当該使用済 み注射針離脱器具1をA方向へ向けて引張る、あるいは、注射器10自体を引張 ることで注射針受け口8から注射針9を離脱して廃棄してもよいが、この場合に は、注射針9の離脱方法は、図3(b)に示すように、当該使用済み注射針離脱 器具1の切り欠き部3を注射針受け口8の側面にはめ込み、当該使用済み注射針 離脱器具1を握り、注射針10の本体側であるE方向に加力する。このように、 梃子の原理を利用することで、強い力を加えなくとも注射針受け口8から注射針 9を離脱して廃棄箱30に収容するようにしてもよい。 また、当該使用済み注射針離脱器具1の切り欠き部3を注射針受け口8の側面 にはめ込む場合、折り曲げ部分Cが注射器10本体側に折り曲がった方向で使用 してもよく、注射器10本体と反対側に折り曲がった方向で使用してもよい。 なお、折り曲げ方は、この方向に限るものではなく、同方向でもよいし、逆方 向としてもよい。また、前記切り欠き部3を覆うほぼ円形状の透明な板状部材4 は、円形状に限るものではなく、注射針離脱の際に血液等の飛散を防止できるも のであるならば、適宜の形状でよいものである。
【0018】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案の使用済み注射針離脱器具は、切り欠き部を覆う 血液飛散防止用の透明な板状部材を有することから、上記切り欠き部を注射器の 注射針受け口の側面にはめ込んで使用済みの注射針を取り外す場合に、注射針が 勢いよく外れることにより注射針の中に残っている血液が飛散しても、この飛散 した血液は上記板状部材により受け止められることになる。 したがって、感染性疾病の血液を媒体とする感染を防止することに寄与するも のである。
【0019】 また、本考案の使用済み注射針離脱器具は、板状な部材が透明部材により構成 されていることにより、切り欠き部を注射器の注射針受け口の側面にはめ込んで 使用済みの注射針を取り外す場合に、このような注射針を取り外す作業を実際に 見ながら行うことができる。 したがって、医師等は、使用済みの注射針を直接手で触れることがなくなり、 誤って医師等の人体等に刺さるという事故を防ぐことができ、傷を負ったり、感 染性疾病に感染する危険性を回避することが出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施の形態の注射針離脱器具の斜視
図である。
【図2】本考案の他の実施の形態の注射針離脱器具を示
す斜視図である。
【図3】上記一の実施の形態の変形例とその使用状態を
説明する斜視図である。
【図4】上記一の実施の形態の注射針離脱器具の使用状
態を説明する斜視図である。
【図5】従来の注射針離脱箱を示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・使用済み注射針離脱器具 2・・・本体(板) 2a・・・本体の短辺(辺部) 2b・・・本体の一端部 2c・・・本体の側面 3・・・切り欠き部 4・・・血液飛散防止用の透明な板状部材 8・・・注射針受け口 9・・・注射針 10・・・注射器

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質素材からなる板と、 前記板の一端に施された所定形状を有する切り欠き部
    と、 上記切り欠き部を覆う血液飛散防止用の透明な板状部材
    とを有することを特徴とする使用済み注射針離脱器具。
  2. 【請求項2】 前記切り欠き部が、前記板の一端の1箇
    所または複数箇所に施されたことを特徴とする請求項1
    記載の使用済み注射針離脱具。
  3. 【請求項3】 前記切り欠き部が、前記板の辺部に対
    し、所定の傾斜角を有する切り欠き部であることを特徴
    とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の使用
    済み注射針離脱器具。
  4. 【請求項4】 前記板の一部分に握部を設けたことを特
    徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の使
    用済み注射針離脱具。
JP1997002170U 1997-03-12 1997-03-12 使用済み注射針離脱器具 Expired - Lifetime JP3041418U (ja)

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