JP3140054U - 針刺し事故防止器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】患者から抜いた注射器を持った手のみで、保護キャップに注射針を確実に挿入できる針刺し事故防止器具を提供する。
【解決手段】周囲に縁1a〜1dの付いたトレイ本体1の底部に、縁1cの面に対してほぼ直角方向に複数の連接する突条2a,2b,2cを形成し、その突条の間の谷部に注射針の保護キャップ5を載置するようにした針刺し事故防止器具。これにより、針刺し事故防止のための特別な部材を用いることなく、患者から抜いた注射器を持った手のみで、保護キャップに注射針を確実に挿入でき、また手首を返したりすることなく、自然な操作で保護キャップ5を被せることができる。
【選択図】 図1

Description

本考案は、使用済みのディスポ針(ディスポーザブル注射針)、留置針、翼状針等の注射針をリキャップする際の針刺し事故を防止することのできる器具に関する。
近年、医師や看護師、病院清掃従事者等が、患者に使用した注射針を誤って指などに刺してしまう、いわゆる「針刺し事故」が問題となっている。この針刺し事故により、患者の血液からHIV(Human Immunodeficiency Virus、いわゆるエイズウイルス)、HCV(C型肝炎ウイルス)、HBV(B型肝炎ウイルス)等に医療従事者や医療廃棄物処理者が感染し、長い闘病生活を強いられたり、死に至ったりしている。
針刺し事故は、医師等が注射した後、注射器の針をリキャップする(保護キャップに納める)時が一番多く、次いで、針を食事トレイやベッドのシーツ上に置き忘れ、職員が後片付けする時、あるいは、所定の廃棄容器以外のビニール袋等に廃棄された時などに発生するという報告がなされている。
針刺しの防止策として、注射後、注射針を患部から抜いた後、注射針にリキャップをせずに、そのまま廃棄容器に捨て、廃棄容器に注射針がたまった時に、廃棄容器を処分することが各方面から推奨されている。
しかし、リキャップしないことにより、注射をした医師や看護師自身の針刺しの可能性は低くなる反面、その後の対応がきちんとなされない場合、注射した本人以外の処置担当者や廃棄物処理者に対する針刺しの危険性は、リキャップした場合に比べてむしろ高くなる。
そこで、基本に戻って、針刺しが生じない操作方法で確実にリキャップすることができれば、一番望ましいといえる。
前述のように、リキャップとは、注射器に装着される注射針を覆っている保護キャップを、注射後に再び被せることである。
この保護キャップは、使用する注射針によっても異なるものの、直径数mmから大きくて10mm程度の直径のものにすぎず、その一端に形成された開口部から針先を挿入させて注射針に被せる際、小さな開口部に針先がうまく挿入されず、保護キャップを持った指を刺してしまうことが多い。
このような問題点を解消するために、特許文献1〜5等に、各種構造の注射針保護キャップが提案されている。
特許文献1に開示されたものは、針先保護用キャップの端につばを付けたものである。これによって、保護キャップに注射針を差し込む際に誤って注射針の位置が挿入口からずれた場合にも、つばに遮られて保護キャップを持った指を刺すことがなくなるとされている。
特許文献2に開示されたものは、てこまたは楔の作用を奏するレバーを保護キャップに装着したもので、使用時にこのレバーをもって注射針を差し込むことにより、注射針と指先との間隔を保つことができ、指が注射針先端に当たる事故または誤って指先を刺傷する事故が防止できるとされている。
特許文献3に開示されたものは、注射針キャップの挿入口部の片側半分に延長部分を設け、対向する片側半分に短縮部分を設けた開口面積の大きい挿入口部を設けて重心を片寄らせたもので、未使用時に注射針キャップを机等に一時置いても転がり落ちたりしないようにしたものである。
特許文献4に開示されたものは、保護キャップの胴の一部に針先が挿入可能な巾の縦割り溝を形成したものである。使用時にはこの縦割り溝に沿って注射針全体を落とし込むように保護キャップ内に挿入することにより、指に対して突き刺さる方向への注射針の移動がなくなり、針刺し事故を未然に防ぐことができるとされている。
特許文献5に開示されたものは、注射針の開口部側面に導針溝を形成したもので、注射針の側面を導針溝にあてがって針先と反対の方に引き、針先を挿入口内に落とし込んだ後に針先を主体部内に挿入させることにより、装着時に針先を挿入口から外に外れないようにすることができ、これによって針先が手や指に刺さる刺傷事故は未然に防止できるとされている。
しかし、これらの保護キャップは、すべて、医師等が注射後、注射器を持っている手とは逆の手で保護キャップを持ち、注射針に被せる動作が必要である。すなわち、注射針の延長上に保護キャップを持った手が来るので、注意しても、その手に注射針が刺さる危険性は残る。
これに対して、特許文献6〜8には、保護キャップを保持する治具が提案されている。
特許文献6に開示されたものは、キャップ台と注射針ガイドを一体または一対にし、キャップ台と注射針ガイドに曲げを設け、キャップ台と注射針ガイドの境目に段差を設けたキャップ付け機である。使用時には、キャップ台に保護キャップをセットし、注射針ガイドの曲げを案内として注射針を移動させると、曲げの延長上に保護キャップの口があるので、円滑に保護キャップに注射針を挿入できる。キャップ台は、手で持つか、立てかける台にセットして使用するので、注射針の延長上には注射器を持つ手でない方の手は存在しない。
特許文献7に開示されたものは、挿入口を含む周壁を挿入口側から先端側に向かって縦長状に切欠するとともに、切欠部の先端側に挿入口側へ指向する翼状針係止用の係止片を形成した注射針保護キャップを複数本収納可能なケース本体を備え、同ケース本体は、収納した保護キャップの切欠部を露出させて使用済みの注射針を装着可能に維持するとともに、保護キャップを1本ずつ取り出し可能な取り出し口と、収納した保護キャップを取り出し口方向に付勢するバネを設け、またケース本体に把手を設けた注射針処理具である。
特許文献8に開示されたものは、保護キャップを複数本収納し、使用済みの注射針を挿入口から挿入可能な姿勢に保護キャップを保持するケース本体と、このケース本体に取り付けた注射針保護キャップの抜け出しを防止する開閉蓋とを備えた注射針処理具である。
特許文献9には、板状体の略中央に折り曲げ線が設けられ、その折り曲げ線を線対称として左右の板片に注射針を収容可能とする立体空間を軸心平面で二分した形状の成形凹部がそれぞれ設けられて、一方の板片の成形凹部内に注射器の注射針が載置され他方の板片が折り畳まれて注射針が立体空間から抜け出さないように収容する針刺し事故防止具が開示されている。
特許文献10には、板状体の略中央に折り曲げ線が設けられ、その折り曲げ線の中間部分に翼状針の針管支持部を畳まれた翼部と共に挟持する略U字形状の収容部とした針刺し事故防止具が開示されている。
特許文献11には、挟み部をバネ力に抗して拡開させる把持部を有するクリップの適所に、注射針より取り外したキャップを、その針入口側が上になるように支持できる支持部材を設けた注射針用キャップが開示されており、クリップをトレイの縁等に挟み付けることでキャップを支持するようにしている。
特開平1−76873号公報 特開平6−121836号公報 特開平7−275360号公報 特開平8−89573号公報 実開昭60−187735号公報 特開平6−154325号公報 特開平11−47276号公報 特開2000−14781号公報 特開2000−116779号公報 特開2000−167050号公報 特開2002−165879号公報
前記の特許文献6〜8に開示された器具は、特許文献1〜5に開示された保護キャップの問題を解決するものであるが、特許文献6のキャップ付け機は、注射針が曲げの部分に接触するため、注射針の先端に付着した血液が注射針ガイドに付着する可能性が高く、その血液に皮膚が触れることにより感染のおそれがある。
特許文献7に開示された注射針処理具は、ケース本体に設けた把手を空いた方の手で持って注射針を保護キャップに挿入するので、針刺しの危険性はないが、両手を使用する必要がある。
特許文献8に開示された注射針処理具も、基本的には注射器を持った手とは別の方の手でケース本体を持つので、両手を使用する必要がある。
医師等が注射を行った後、注射器の注射針を患者の体から抜くと、注射針を刺した皮膚の穴から血が出るので、アルコールを浸した脱脂綿やガーゼ、絆創膏等でしばらく注射穴を押さえて血が凝固して止まるのを待つ必要がある。通常は、患者に自分で押さえるように指示するが、患者が弱っている場合や、意識がない場合は、注射をした医師等が、抜いた注射器を持っている手とは反対の手で押さえておく必要がある。そうすると、保護キャップを挿入するのに両手を用いる特許文献6〜8の器具では、使用することができなくなる。脱脂綿を押さえるのを、付添人や看護師に頼むと、まだむき出しになっている注射針の近辺で人が動くので、針刺しの危険性が高まる。
さらに、特許文献1〜5,7〜10に記載された器具では、もともと未使用の注射針に被せられていた保護キャップとは異なる形状のキャップが必要であるので、製造コストや部品コストが高くなるという問題がある。
また、特許文献6,11に開示された器具は、もともと未使用の注射針に被せられていた保護キャップを利用するものであるが、保護キャップを斜めないし垂直に立てた状態で保持するため、注射を終えて患部から注射針を抜いた状態から注射針が真下になるような無理な姿勢に手首を曲げる必要があり、操作しにくいという問題がある。
そこで本考案は、患者から抜いた注射器を持った手のみで、保護キャップに注射針を確実に挿入でき、また自然な操作で使用できる針刺し事故防止器具を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本考案の第1の構成は、ほぼ水平状態に所定場所に載置され、少なくとも1箇所に縁を有する基板上に、前記縁の面に対してほぼ直角方向に少なくとも2つの連接する突条を形成し、その突条の間の谷部に注射針の保護キャップを載置するようにした針刺し事故防止器具である。
この第1の構成において、「少なくとも1箇所に縁を有する基板」とは、突条の間の谷部に注射針の保護キャップを載置したときに、保護キャップの頂部をほぼ垂直に受け止める構成部を有する基板のことである。「少なくとも1箇所」というのは、縁が基板の一部でも、全周に設けられていてもいいということであり、縁が全周に設けられているものは、病院で用いられるトレイ状のものとなる。ただし、歯科では、一般的にはトレイを用いないので、単に1箇所に縁を有する基板でもよい。
「注射針」には、いわゆるディスポ針、翼状針、留置針が含まれ、「保護キャップ」は、それらの注射針に被せるキャップである。なお、「保護キャップ」は、注射器の注射針に最初に被せられていたものでも、挿入しやすいように開口部を大きくするなど工夫した形状のものでもよい。
第1の構成においては、注射を行う際、医師等が注射器を取り、注射針に被せられている保護キャップを外して、本考案の針刺し事故防止器具の突条の間の谷部に置く。そうすると、保護キャップは保護キャップの開口が注射を実施する医師等の方を向いた状態で、転がることなく保持される。注射後、患者の患部から注射針を抜き、注射器を持った手を突条の谷部に置かれている保護キャップの開口に差し込む。針刺し事故防止器具は、それ自体で重量があるのと、基板の底面と基板を置いているベッドサイドや台の面との摩擦で多少の水平方向の力には耐えるので、注射針を保護キャップに奥部まで差し込むことができる。
本考案の針刺し事故防止器具は、耐久性のあるステンレス製とすれば、注射針挿入時に針刺し事故防止器具に感染性の血液が付着しても、熱湯による滅菌処理に十分に耐えることができる。
本考案の第2の構成は、前記突条は前記縁側に対して反縁側が高くなるように高さが傾斜していることを特徴とする。そうすることで、保護キャップに対し使用後の注射針を斜め方向から挿入しやすくなる。
本考案の第3の構成は、前記傾斜している突条の間の谷部に保護キャップを載置したときに、保護キャップの軸心と、保護キャップの頂部が当接する前記縁の面とのなす角がほぼ90度ないし90度未満であることを特徴とする。そのような構成とすることで、使用後の注射針を保護キャップに挿入するときの力で、保護キャップの先端が縁に沿って上部に逃げることを防止することができる。
本考案の第4の構成は、基板の底面の少なくとも一部に、滑り止め層が設けられていることを特徴とする。ここで、「滑り止め層」は、シリコンゴム等の、薬物や温度に耐えることができ、本針刺し事故防止器具の載置面との間に摩擦を生じさせる素材で形成された層である。「少なくとも一部」とは、基板の底面の全面または一部という意味である。そのような構成とすることで、保護キャップ挿入時に本針刺し事故防止器具が後方に移動しにくくなり、保護キャップ装着の操作を確実に行うことができる。
本考案の第5の構成は、前記基板の底部に突起または溝を設け、その突起または溝に、先端下部に弾性を有する舌片を設けた保護キャップの舌片を係止し、その舌片と基板の縁との間で保護キャップを保持するようにしたことを特徴とする。保護キャップとして、本考案者らは、未使用の注射針に被せられている既製品のほかに、翼状針や留置針に被せるために、保護キャップの先端下部に舌片を設けて針の先端が入りやすいようにガイドとするとともに、保護キャップの開口が斜め上方を向くように工夫した保護キャップを開発している。そのような保護キャップの舌片を利用して、突起または溝に舌片を係止することにより、保護キャップを保持することができる。
本考案によれば、次の効果を奏する。
(1)少なくとも1箇所に縁を有する基板上に、前記縁の面に対してほぼ直角方向に少なくとも2つの連接する突条を形成し、その突条の間の谷部に注射針の保護キャップを載置するようにしたことにより、針刺し事故防止のための特別な部材を用いることなく、患者から抜いた注射器を持った手のみで、保護キャップに注射針を確実に挿入でき、また手首を返したりすることなく、自然な操作で保護キャップを被せることができる。
(2)突条を、縁側に対して反縁側が高くなるように高さを傾斜させることにより、保護キャップに対し使用後の注射針を斜め方向から挿入しやすくなる。
(3)傾斜している突条の間の谷部に保護キャップを載置したときに、保護キャップの軸心と、保護キャップの頂部が当接する縁の面とのなす角がほぼ90度ないし90度未満とすることで、使用後の注射針を保護キャップに挿入するときの力で、保護キャップの先端が縁に沿って上部に逃げることを防止することができる。
(4)基板の底面の少なくとも一部に、滑り止め層を設けることにより、保護キャップ挿入時に針刺し事故防止器具が後方に移動しにくくなり、保護キャップ装着の操作を確実に行うことができる。
(5)基板の底部に突起または溝を設けることにより、その突起または溝に、先端下部に弾性を有する舌片を設けた保護キャップの舌片を係止し、その舌片と基板の縁との間で保護キャップを保持することができる。
以下、本考案の実施の形態を、図面を用いて説明する。
本実施の形態では、針刺し事故防止器具の一形態として、全周に縁を有するトレイを例示する。病院では、外来患者や入院患者に注射を行う場合、看護師等が、担当医師の指示に基づいて注射液や点滴液を準備し、注射器外筒に患者名、薬品名を記入し、その注射液等を注射器に吸引し、トレイに入れて準備する。入院患者の場合は、そのトレイに他の服用薬等を入れてベッドサイドに持参する。注射を実施する医師や看護師は、患者名、薬品名を照合し、注射を行った後、抜いた注射器をそのトレイに入れる。注射針には患者の血液が残っているので、保護キャップを被せるか、別の基準では、容器に入れて廃棄し、針刺し事故を防止するようにしている。このように、従来においても、注射を実施する場合に1患者に1トレイが用いられ、注射後にはそのトレイは回収して滅菌処理を行っている。そこで、本実施の形態では、従来から用いているトレイに、本考案を適用することとするが、本考案は、トレイに限定されるものではない。
図1は本考案の実施の形態に係る針刺し事故防止器具の斜視図、図2は図1のA−A線における断面図、図3はその一部切欠平面図、図4は図1のB−B線における断面図、図5は図1のC−C線における断面図である。
これらの図に示されているように、本実施の形態に係る針刺し事故防止器具は、ほぼ長方形のステンレス製のトレイ本体1の周囲に縁1a,1b,1c,1dが設けられており、それまでは従来のトレイと同じである。本考案の実施の形態では、トレイ本体1の底板1eの、縁1c寄りの部分に、複数(本例では3つ)の突条2(2a,2b,2c)を設けている。この突条2は先端(反縁側)が高く、縁側が低くなっている。また、縁1cにも、突条2に連続する突条3(3a,3b,3c)を設けている。トレイ本体1の底板1eの底部には、シリコンゴム等の摩擦の大きな滑り止め層4が設けられている。
注射針の保護キャップ5は、前記の突条2の間の谷部に置くことができるようになっている。そして、保護キャップ5の軸心と、保護キャップ5の頂部が当接する縁1cの面とのなす角θが、ほぼ90度ないし90度未満となるようにしている。
さらに、底板1eには、後述の舌片付き保護キャップの舌片が係止する溝1f,1gが形成されている。この溝は、突起でも良い。
以上の構成の針刺し事故防止器具において、注射直前に、医師等がトレイ本体1内に準備されている注射器6を持ち上げ、注射針7に被せられている保護キャップ5を外して突条2の間の谷部に置く。そうすると、保護キャップ4は保護キャップ4の開口が注射を実施する医師等の方を向いた状態でトレイ内の所定の位置に、転がることなく保持される。注射後、患者の患部から注射針を抜き、注射器6を持った手をトレイ本体1内の保護キャップ5の開口に差し込む。トレイ本体1は、それ自体で重量があるのと、トレイ本体1の底面とトレイ本体1を置いているベッドサイドや台の面との摩擦で多少の水平方向の力には耐えるので、注射針7を保護キャップ5に奥部まで差し込むことができる。このとき、滑り止め層4の摩擦力および粘着力により、トレイ本体1は動きにくい。また、図2の角度θをほぼ90度にすることで、保護キャップ5の頂部が注射器6を押しても突条2の間の谷部から縁1cに沿って上に逃げることがない。
なお、注射針には、ディスポ針、留置針、翼状針等、種類やサイズの違うものがあり、その保護キャップにも径や長さの異なるものがあるので、突条2の長さや間隔、数を数種類形成することにより、それらに対応することができる。
また、保護キャップは、注射器の注射針に最初に被せられていたものでも、挿入しやすいように開口部を大きくするなど工夫した別の形状のものでもよい。
図4および図5は、本考案者らが開発した保護キャップ8,9をトレイ本体1に保持することができるように、溝1f,1gを底板1eに形成した例を示している。
図4では、使用後の翼状針10に装着する保護キャップ8を示しており、先端下部に、舌片8aを設けて、翼状針10の先端が入りやすいようにガイドとするとともに、保護キャップ8の開口が斜め上方を向くようにしている。縁1cと溝1fとの間隔を、保護キャップ8の頂部と舌片8aとの間の距離よりも若干短くしておくことにより、舌片8aの弾性で保護キャップ8をトレイ本体1に保持することができる。この保護キャップ8に使用後の翼状針10の翼部をつまんで針部が入るように挿入すると、保護キャップ8の上部に設けられている溝の両端の爪(図示せず)に翼部が引っ掛かり、翼状針10は抜けなくなる。
図5では、使用後の留置針11に装着する保護キャップ9を示しており、同様に、先端下部に舌片9aを設けている。縁1cと溝1gとの間隔を、保護キャップ9の頂部と舌片9aとの間の距離よりも若干短くしておくことにより、舌片9aの弾性で保護キャップ9をトレイ本体1に保持することができる。この保護キャップ9に、使用後の留置針11を挿入し、押し込むと、留置針11の後端部が爪9bに引っ掛かり、留置針は抜けなくなる。
本考案は、針刺し事故を防止できる器具として、医療器具の分野において利用することができる。
本考案の実施の形態に係る針刺し事故防止器具の斜視図である。 図1のA−A線における断面図である。 本考案の実施の形態に係る針刺し事故防止器具の一部切欠平面図である。 図1のB−B線における断面図である。 図1のC−C線における断面図である。
符号の説明
1 トレイ本体
1a〜1d 縁
1e 底板
1f,1g 溝
2,2a,2b,2c 突条
3,3a,3b,3c 突条
4 滑り止め層
5 保護キャップ
6 注射器
7 注射針
8,9 保護キャップ
8a,9a 舌片
9b 爪
10 翼状針
11 留置針

Claims (5)

  1. ほぼ水平状態に所定場所に載置され、少なくとも1箇所に縁を有する基板上に、前記縁の面に対してほぼ直角方向に少なくとも2つの連接する突条を形成し、その突条の間の谷部に注射針の保護キャップを載置するようにしたことを特徴とする針刺し事故防止器具。
  2. 前記突条は前記縁側に対して反縁側が高くなるように高さが傾斜していることを特徴とする請求項1記載の針刺し事故防止器具。
  3. 前記傾斜している突条の間の谷部に保護キャップを載置したときに、保護キャップの軸心と、保護キャップの頂部が当接する前記縁の面とのなす角がほぼ90度ないし90度未満であることを特徴とする請求項2記載の針刺し事故防止器具。
  4. 前記基板の底面の少なくとも一部に、滑り止め層が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかの項に記載の針刺し事故防止器具。
  5. 前記基板の底部に突起または溝を設け、その突起または溝に、先端下部に弾性を有する舌片を設けた保護キャップの前記舌片を係止し、その舌片と前記基板の縁との間で前記保護キャップを保持するようにした請求項1から4のいずれかの項に記載の針刺し事故防止器具。
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