JP3041296U

JP3041296U - スリッパ

Info

Publication number: JP3041296U
Application number: JP1997002075U
Authority: JP
Inventors: 征二郎木村
Original assignee: Fuji Industrial Co Ltd
Current assignee: Fuji Industrial Co Ltd
Priority date: 1997-03-10
Filing date: 1997-03-10
Publication date: 1997-09-09
Anticipated expiration: 2003-03-10

Abstract

(57)【要約】【課題】常に新しさ及び清潔感を得るため、適宜中板
を取り替えスリッパを繰り返し使用するに際して、スリ
ッパ本体の中板受け上表面に容易に正確に位置決めして
中板を取り付け固定することが出来、かつ、再使用時取
り外した使用済の中板の接着糊等が、中板受け面上に残
ることのないスリッパを得る。【解決手段】合成樹脂シートよりなる中板受け上面の
周縁に、環状に凸部を構成し、該環状の凸部内に、環状
の凸部内周縁と同様形状の中板を、前記シートに対し、
非移行性を発揮し剥離性を有する粘着糊を介して接着し
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、スリッパ本体の上表面特に中板受に剥離可能に中板を固定したスリッパに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、旅館，病院，浴場等の人の集合する場所などで使用されているスリッパは、耐久性の高いものが長期にわたって使用されることが多く、当然ながら多数の人々に接し、非常に不衛生である。しかも、塩ビ製のものにあっては吸湿性に劣り、使用時にべとつき性を生じ使用感が悪く、特に浴場などでの使用は好ましいものではなかった。

【０００３】ホテルなどの高級容室では、一応ルーム清掃時にスリッパの拭き掃除をし、消毒済と記載した紙を敷いたりしているが、スリッパ自体の使用感は変化せず、また、その手間も大変である。

【０００４】そのため、スリッパ本体の上表面に中板を置き、それを取り替えて使用するものが考えられているが、中板とスリッパ本体との固定手段にベルベットファスナーなどの固定手段を使用しているため、ベルベットファスナーのフックとそれに係止するループの長さ分だけ、該部が高くなり使用感が悪くなるとい欠点、或いは中板の取り替え時にベルベットファスナーのフックとループの位置を合わせて上敷を置かなければならないという手間を要した。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記の点に鑑みて、常に新しさ及び清潔感を得るため、適宜中板を取り替えスリッパを繰り返し使用するに際して、スリッパ本体の中板受け上表面に容易に正確に位置決めして中板を取り付け固定することが出来、かつ、再使用時取り外した使用済の中板の接着糊等が、中板受け面上に残ることのないスリッパを得ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

合成樹脂シートよりなる中板受け上面の周縁に、環状に凸部を構成し、該環状の凸部内に、環状の凸部内周縁と同様形状の中板を、前記シートに対し、非移行性を発揮し剥離性を有する粘着糊を介して接着した。

【０００７】

【考案の実施の形態】

図１に中板３を取り去った状態の本考案スリッパ１、中板３の平面図及び各種中板３の拡大断面図を、図２に中板３を固定した本考案スリッパ１の平面図、図３に同側面図、図４に踵部の断面図を示す。

【０００８】スリッパ１は、底板２に中板受け４を重ね踵部５は、必要に応じ底板２と中板受け４との間にヒールアップ６を介在させ、踵部５を高くしている。これらの部材は適宜接着，縫合等により固定されている。足の胛部付近には胛バンド７を、その両端を底板２と中板受け４の間に挿入して取り付けてある。底板２，ヒールアップ６は例えばエチレンビニールアセテート等の合成樹脂を芯にして、その周囲を塩化ビニールで被包し見栄を良くしているが必ずしもその必要はない。

【０００９】中板受け４は足型をした底板２の平面形状よりは大き目に塩化ビニールシートを足型に打ち抜き、その周囲に適宜太さの紙紐８を底板２の外周と同様の形となるように置き、図４に断面で示すように、該紙紐８より外側に位置する周縁の耳部分９の塩化ビニールシートを内側に折り返して前記紙紐８をくるみ、中板３の上面周囲に凸部１０を環状に形成する。

【００１０】上記凸部１０の高さは紙紐８の太さにより変化させることが出来る。図示した前述の例では塩化ビニールシートの耳部分９で紙紐でくるんだが、塩化ビニールシートとは別体の表面平滑な線状体を環状に中板周縁に取り付けても良い。

【００１１】中板３を図１のＣ，Ｄ，Ｅに示す。中板３は、前記環状の凸部１０内縁の形状にほぼ等しい形状の外縁１１を有する。図１のＣに示す中板３は厚紙よりなる芯材１２の上面及び側縁を綿パイル生地１３でくるんでいる。両者は適宜接着剤により一体固定されている。綿パイルを使用するのはスリッパを穿いたときに柔らかい感触を得るためと吸湿性を発揮させるためである。更に、穿き心地を良くするためパイル地１３と芯材１２との間に図示しないが、ヒールアップを挿入しても良い。このときは、底板２と中板受け４との間のヒールアップ６は必要としない。図１のＤに示す中板３は不織布１４と綿パイル生地１５とを張り合わせ打ち抜いたもので、図１のＥに示す中板３は不織布のみを打ち抜いたものである。

【００１２】本考案スリッパ１は、上記中板３を中板受け４の上面の環状の凸部１０の内側に位置させて中板３を固定接着手段により固定するが、中板３は使用の都度、剥離し新しいものを取り替える。

【００１３】上記接着手段には、両面粘着テープの使用及び、中板に粘着糊を塗付することが考えられる。上記両手段共に、中板を中板受けから剥離したたきに、接着剤が中板受けに付着して残ることがなくすべて中板側に付着した状態で取り去られるものでなければならない。

【００１４】両面粘着テープにあっては、基材としてのフィルムの一面に、非移行性の粘着エラストマーによる粘着糊層を、他面にアクリル系感圧性接着剤を塗付した層を形成し、両面の各層表面に離形紙を張り付けてあり、中板３を中板受け４に固定するときに離形紙を剥がしアクリル系感圧性接着層の面を中板裏面に張り付けておく。このようにした固定接着手段により中板３を中板受け４に固定すると、中板３を剥離するとき、アクリル系感圧性接着層の接着力が非移行性の粘着エラストマーによる粘着糊層の接着力より強いので中板３側に固定接着手段の糊が基材としてのフィルムと共に付着した状態で剥離し、かつ、中板受け面の接着剤は中板受け面には残らない。

【００１５】粘着糊を使用する場合は、中板の裏面に剥離時に中板受け表面に対して非移行性を発揮する粘着糊を塗付し、粘着糊表面に離形紙を張り付けておく。

【００１６】本考案スリッパ１を使用するときは、中板３の裏面の粘着糊表面に張り付けられている離形紙を取り去り、中板３の爪先部分を胛バンド７にくぐらせ、中板３の先端周縁部分を中板受け４の凸部１０に触れさせることによって、中板３が前記凸部１０に案内させる状態として中板３を挿し込み、中板３の全周縁が凸部１０と密接するよう凸部１０内で中板３を位置決めしてから中板３を中板受け４に押し付けると中板３は中板受け４に強固に接着固定され、使用中も凸部１０で中板３の移動が阻止される。

【００１７】使用終了したときに、中板は中板受け４から剥離すれば良いが、中板受け４はその表面が塩化ビニールで粘着糊は非移行性のものであるために粘着糊は中板受け４の表面に残ることはなく、すべて中板３側に付着して取り去られ、次の使用のために新な中板３を直ちにセットすることが可能である。

【００１８】

【考案の効果】

本考案スリッパは、次の如き効果を有する。１．中板受け表面に固定する中板は、その裏面に、塩化ビニールに対して非移行性の粘着エラストマーによる粘着層を有しているため、中板受けから剥離したときに中板受け表面に粘着糊が付着して残ることがなく、中板受けを再度使用のための清拭等をすることなく、そのまま直ちに使用することが出来る。２．中板受け表面外周縁に設けてある凸部は、中板を中板受け上に載置するため胛バンドをくぐらせるとき、中板外縁と接し中板の案内をすることになり、極めて容易に環状の凸部内の所定位置に中板を位置決めすることが出来る。３．多数の人が使用するホテル，集会場等において使用するスリッパの中板を取り替えることによって、水虫など皮膚病の予防となり、また、清潔感も得られる。４．中板表面に面パイル等の吸水性材料を使うことによって、足にベトつき感を生じない。５．中板に不織布を使用することによってクッション性を高め得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】Ａは本考案スリッパの中板を外した状態の平面
図、Ｂは中板の平面図、Ｃ，Ｄ，Ｅはそれぞれ中板の異
なる例の断面図である。

【図２】本考案スリッパの平面図である。

【図３】同上側面図である。

【図４】図３のIV−IV線断面図である。

【符号の説明】

１スリッパ２底板３中板４中板受け５踵部６ヒールアップ７胛バンド８紙紐９耳部分１０凸部１１中板外縁１２芯材１３，１５綿パイル生地１４不織布

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】合成樹脂シートよりなる中板受け上面の
周縁に、環状に凸部を構成し、該環状の凸部内に、環状
の凸部内周縁と同様形状の中板を、前記シートに対し、
非移行性を発揮し剥離性を有する粘着糊を介して接着し
たことを特徴とするスリッパ。
【請求項２】合成樹脂シートは塩化ビニール樹脂シー
トである請求項１記載のスリッパ。
【請求項３】凸部は、適宜太さの線状体を中板受け上
面周縁に設けたものである請求項１記載のスリッパ。
【請求項４】凸部は、適宜太さの紐状体を合成樹脂シ
ートよりなる中板受け上面周縁に設け、前記紐状体を合
成樹脂シート周縁の耳部でくるんでなる請求項１記載の
スリッパ。
【請求項５】中板は、中板受け上面に設けられた凸部
の内部に嵌合する形状とした請求項１記載のスリッパ。
【請求項６】中板は、不織布よりなる請求項１記載の
スリッパ。
【請求項７】中板は、不織布の上面にパイル布帛をパ
イル部を上面にして積層してなる請求項１記載のスリッ
パ。
【請求項８】中板は、芯材の上面及び側面をパイル布
帛でくるんでなる請求項１記載のスリッパ。
【請求項９】中板は、芯材の上面及び側面をパイル布
帛でくるみ、芯材とパイル布帛との間にクッション性を
有する部材を適所に介在させてなる請求項１記載のスリ
ッパ。