JP3041223B2 - 不飽和脂肪酸及び/又はそれらの誘導体からのモノ−及びジカルボン酸の製造方法 - Google Patents

不飽和脂肪酸及び/又はそれらの誘導体からのモノ−及びジカルボン酸の製造方法

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JP3041223B2
JP3041223B2 JP7252046A JP25204695A JP3041223B2 JP 3041223 B2 JP3041223 B2 JP 3041223B2 JP 7252046 A JP7252046 A JP 7252046A JP 25204695 A JP25204695 A JP 25204695A JP 3041223 B2 JP3041223 B2 JP 3041223B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不飽和脂肪酸及び
/又はそれらの誘導体からのカルボン酸の製造方法に関
する。一層詳細には、発明は、酸或はエステルの形態
の、一層特にはトリグリセリドの形態の不飽和脂肪酸か
らの一官能価及び二官能価脂肪族カルボン酸の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】不飽和脂肪酸からのカルボン酸の製造を
行うためのプロセスは、種々提案されてきた。US−A
−2,773,095に記載される比較的古いプロセス
は、不飽和脂肪酸化合物に、希硝酸の助けにより加圧下
で酸化を施すことにより不飽和脂肪酸化合物の酸化を行
うことに在る。オレイン酸を酸化すると、ペラルゴン酸
及びアゼライン酸が得られることになる。しかし、US
−A−2,773,095に従って行われる反応の選択
性は、過酸化が生じて低級のモノ酸及びジ酸を形成する
ことが観測されるために、劣っている。
【0003】その上、出発物質にオゾン分解に次いで酸
化分解による分断を施すことにより不飽和脂肪酸、特に
オレイン酸からモノ−及びジカルボン脂肪酸を製造する
ことがUS−2,865,937に従って知られてい
る。このタイプのプロセスの主たる不利は、オゾンを使
用することから生じる費用が、禁止的になることであ
る。別の、同等に費用のかかるプロセスが、FR−A2
101 729に記載されている。製造の例は、オレ
イン酸を過酸化水素で酸化した後に、硫酸で加水分解
し、溶剤を使用して分離し、別の酸化段を、ペルカルボ
ン酸を使用して金属イオンの存在において行うことを述
べている。多数の段が記載されている他に、関与する反
応体の値段が高いことに留意されなければならない。
【0004】これらのプロセスは、すべて、反応収率が
劣っているか或は経済的な理由でのいずれかで、産業規
模に変えるのが困難であるため、満足すべきものではな
い。本発明の目的は、上述した不利を回避することを可
能にするプロセスを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】今、不飽和脂肪酸及び/
又はそれらの誘導体からモノ−及びジカルボン酸を製造
する方法を見出し、本発明の主題を形成するのはこれで
ある。その方法は、下記の段: ・酸及び/又はエステルの形態の不飽和脂肪酸を、過酸
化水素を使用して、金属酸化物或はカルボン酸の存在に
おいて、必要に応じてルテニウムベースの触媒を組み合
わせて用いて酸化して中間生成物を得る段、 ・前の段から生じる反応混合物に、バナジウムベースの
触媒の存在において、必要に応じて助触媒を組み合わせ
て用いて硝酸を反応させる段、及び次いで ・モノ−及びジカルボン酸を回収する段を含むことを特
徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】発明の方法は、出発物質の制御し
た酸化の第一作業を含み、こうして過酸化水素が消費さ
れて二重結合が酸化されてエポキシブリッジ及び/又は
2つの隣接するヒドロキシル基になる中間生成物に至る
のを制限することを可能にする。中間生成物を分離しな
いで、硝酸を使用して行う分断及び酸化加水分解の段を
シーケンスの中に結び付け、こうして所望のモノ−及び
ジカルボン酸を得ることを可能にする。
【0007】発明の方法は、該酸を良好な反応選択率で
得ることを可能にすることから、特に有利である。加え
て、発明の方法は、産業上の使用に完全に適合し得る反
応体費を伴う。最後に、決して小さくはない別の利点
は、発明の方法が、不飽和脂肪酸、例えばオレイン酸で
適用することができるばかりでなく、またトリグリセリ
ドの形態の不飽和脂肪酸から始めることもできることで
あり、これは、油或は油を含有する脂肪から直接始める
ことを可能にする。
【0008】発明の方法は、これより、油、特に市場で
多量に入手し得る菜種油及びひまわり油を有利に利用す
ることを可能にする。発明の方法は、二重結合を少なく
とも一個含有する任意の脂肪酸に適用する。
【0009】このような脂肪酸は、下記の(I)式によ
って表わすことができる:
【化2】 式中、 ・nは、1、2又は3に等しい数であり、 ・R1 は、炭素原子4〜40を含有する線状或は枝分れ
アルケニル或はアルカジエニルラジカルを表わし、 ・R2 は下記の意味を取ることができる:n=1なら
ば、R2 は、水素原子、或は好ましくは炭素原子1〜6
を含有し、必要に応じてヒドロキシル基を1又はそれ以
上保持するアルキルラジカルを表わし、n=2ならば、
2 は、好ましくは炭素原子1〜6を含有し、必要に応
じてヒドロキシル基を1又はそれ以上保持するアルキレ
ン或はアルケニレンラジカルを表わし、n=3ならば、
2 は、炭素原子3を含有するアルキルラジカルを表わ
す。
【0010】使用する化合物は、(I)式において、R
1 が炭素原子6〜22を含有しかつ二重結合を1〜5、
好ましくは1〜3含有するアルケニルラジカルを表わ
し、及びR2 は、n=1の場合、水素原子、もしくは炭
素原子1〜4を含有し、必要に応じてヒドロキシル基1
〜2を保持するアルキルラジカルを表わし、n=2の場
合、必要に応じてヒドロキシル基1を保持するジエチレ
ンもしくはプロピレンラジカルを表わし、或はn=3の
場合、1、2、3−プロパントリイルラジカルを表わす
ものに一致するのが好ましい。
【0011】挙げることができる不飽和脂肪酸の例は、
下記の通りである:リンデル酸、ミリストオレイン酸、
パルミトオレイン酸、オレイン酸、ペトロセレン酸、ド
ウグリン酸(doeglic acid)、ガドレイン
酸及びエルカ酸のような二重結合を1つだけ含有する不
飽和脂肪酸、リノール酸のような二重結合を2つ含有す
る不飽和脂肪酸、リノレン酸のような二重結合を3つ含
有する不飽和脂肪酸、イサニン酸、ステアロドン酸(s
tearodonic acid)、アラキドン酸及び
キパノドン酸(chypanodonic acid)
のような二重結合を4つより多く含有する不飽和脂肪
酸、並びにリシノール酸のようなヒドロキシル基を保持
する不飽和脂肪酸、並びにこれらの混合物。
【0012】上述した酸の中で、下記の脂肪酸を使用す
るのが好ましい:パルミトオレイン酸、オレイン酸、ペ
トロセレン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸及び
リシノール酸。脂肪酸の天然源は、油及び脂肪である。
実際、発明の方法は、グリセロールエステルである天然
源の油及び脂肪から出発することを可能にすることか
ら、特に有利である。それらは、脂肪酸トリグリセリド
に、通常飽和脂肪酸を混合した混合物を含有する。
【0013】挙げることができる動物起源の源は、取り
分け、マッコウ鯨油、いるか油、鯨油、あざらし油、イ
ワシ油、にしん油、サメ肝油、タラ肝油、牛脚油並びに
牛、豚、馬及び羊脂肪(羊脂)である。挙げることがで
きる植物油の源の例は、取り分け、菜種油、ひまわり
油、落花生油、オリーブ油、ナッツ油、コーン油、大豆
油、アマニ油、麻油、ぶどう種子油、コプラ油、パーム
油、綿実油、ババス油、ジョジョバ油、ごま油及びひま
し油である。下記に挙げる油が、発明の方法において優
先して用いられる:菜種油、ひまわり油、大豆油、アマ
ニ油及びひまし油。
【0014】また、前記酸に対応するエステル、特にメ
チル、エチル及びプロピルエステル、特に油、一層好ま
しくは菜種油をメタノリシスした生成物を一層特に挙げ
ることができる。
【0015】本発明の下記の記述において、「不飽和脂
肪酸」なる用語は、総称して用い、不飽和脂肪酸(厳密
に言えば、それら自体或は混合したもの)、及びそれら
のエステル或はトリグリセリド形態の両方を言う。
【0016】発明の方法に従えば、不飽和物質の酸化を
過酸化水素によって行う。発明に従って用いる過酸化水
素は、水溶液の形態にするのがよい。過酸化水素の水溶
液の濃度は、少なくとも20重量%のH22 が普通で
あり、20〜70重量%が好ましい。過酸化水素の使用
量は、出発物質中に存在する酸化すべき二重結合の数の
関数になる。化学量論量或は0〜50%、好ましくは1
〜20%の範囲のわずかに過剰に等しい量を用いるのが
普通である。
【0017】発明の方法の第一段は、過酸化水素と組み
合わせて使用するものが異なる種々の別の態様に従って
行ってよい。発明の一実施態様は、カルボン酸を過酸化
水素に加え、こうして過酸の現場生成を可能にすること
に在る。使用しやすいカルボン酸は、モノ−又はポリカ
ルボン酸である。それらは、不飽和を含有しない化合物
である。それらは、一層特には、下記の一般式(II)
に一致する: R3 −COOH (II) 前記(II)式において、R3 は、線状もしくは枝分れ
の、飽和非環式脂肪族ラジカル或は単環式もしくは多環
式飽和脂環式ラジカルにすることができる、炭素原子1
〜22を含有する炭化水素ラジカルを表わす。
【0018】該ラジカルR3 は、別のCOOH官能基を
保持してよい。該ラジカルR3 は、また、他の置換基、
例えばアルコキシ或はハロゲンを保持してよく、但し、
それらは反応を妨げないことを条件とする。R3 は、一
層特には、炭素原子1〜22を含有する線状或は枝分れ
アルキルラジカル或は炭素原子5〜7を含有するシクロ
アルキルラジカルを表わす。
【0019】発明の方法において使用しやすいカルボン
酸の例を挙げると、下記の通りである:ギ酸、酢酸、プ
ロピオン酸、酪酸、バレリアン酸及びヘキサン酸のよう
な脂肪族モノカルボン酸、こはく酸及びアジピン酸のよ
うな脂肪族ジカルボン酸、並びにシクロペンタンカルボ
ン酸及びシクロヘキサンカルボン酸のような脂環式酸。
上述したカルボン酸の中で、用いるのが好ましいもの
は、飽和脂肪族カルボン酸、好ましくはギ酸或は酢酸で
ある。
【0020】また、発明のプロセスの過程で形成される
生成物において回収されるカルボン酸を使用するのが有
利であり、ペラルゴン酸、アゼライン酸及びステアリン
ン酸を一層特に挙げることができる。ペルカルボン酸を
現場で製造する代わりにそれを直接使用するか或は酸化
反応条件でカルボン酸を生成するカルボン酸のプリカー
サーを使用することは、本発明の範囲からの逸脱を構成
しない。
【0021】カルボン酸の使用量は、広い範囲内で変え
ることができ、触媒量から化学量論量の範囲にすること
ができる。一層詳細に言うと、カルボン酸に対する過酸
化水素のモル比は、10〜500%、好ましくは10〜
40%の範囲である。改正した別の態様に従えば、ま
た、不飽和脂肪酸の酸化を、過酸化水素を使用して、カ
ルボン酸及びルテニウムベースの触媒の存在において行
うことが、発明に従って可能である。
【0022】任意のルテニウム化合物を触媒として用い
てよい。発明の触媒として使用しやすい化合物の例を挙
げると、取り分け下記の通りである:塩化ルテニウム
(III)、塩化ルテニウム(IV)、五フッ化ルテニ
ウム、酸化ルテニウム(II)、酸化ルテニウム(I
V)、アンモニア化オキシ塩化ルテニウム、Ru2 (O
H)2 Cl4 ・7NH3 ・5H2 O及び酢酸ルテニウ
ム。塩化ルテニウム(III)をルテニウムベースの触
媒として選ぶのが好ましい。ルテニウムベースの触媒の
使用量は、触媒に対する過酸化水素の重量比として表わ
して、1〜35%にするのが有利であり、3〜10%に
するのが好ましい。
【0023】発明の方法に含まれる制御した酸化の第一
段の実施態様の別の代わりの態様は、過酸化水素による
不飽和脂肪酸の酸化を、元素の周期分類の第VIa族の
金属をベースにした触媒の存在において行うことに在
る。元素の定義については、Bulletin de
la Societe Chimique de Fr
ance,No.1(1966)に公表された元素の周
期分類を参照する。
【0024】タングステン−及び/又はモリブデンベー
スの触媒を使用するのが好ましい。触媒は、タングステ
ン酸、リンタングステン酸、モリブデン酸及びリンモリ
ブデン酸から選ぶのが好ましい。従って、触媒は、酸性
形態であるのが好ましい。前述した化合物から直接出発
するかさもなければそれらをそれらの酸化物もしくは塩
から形成することが可能である。
【0025】挙げることができるモリブデンベースの触
媒の例は、特に下記の通りである: ・ハロゲン化モリブデン、例えば六フッ化モリブデン、
三塩化モリブデン、四塩化モリブデンもしくは五塩化モ
リブデン及び二臭化モリブデン、三臭化モリブデンもし
くは四臭化モリブデン、 ・水酸化モリブデンMo(OH)3 、MoO(OH)3
もしくはMo23 ・3H2 O、 ・二酸化モリブデン、三酸化モリブデン、五酸化モリブ
デンもしくはセスキ酸化モリブデンのような酸化モリブ
デン、 ・オキシ二フッ化モリブデン、オキシ四フッ化モリブデ
ン、オキシ二塩化モリブデン、オキシ三塩化モリブデ
ン、オキシ四塩化モリブデン、オキシ五塩化モリブデ
ン、モリブデン酸オキシクロリド及びオキシ二臭化モリ
ブデンのようなオキシハロゲン化モリブデン、 ・メタリン酸モリブデン、 ・リンモリブデン酸アンモニウム、 ・モリブデン酸アンモニウム。
【0026】タングステン含有触媒に関しては、一層特
には下記から出発することが可能である: ・ハロゲン化タングステン、例えば六フッ化タングステ
ン、二塩化タングステン、四塩化タングステン、五塩化
タングステンもしくは六塩化タングステン及び二臭化タ
ングステン、五臭化タングステンもしくは六臭化タング
ステン・二酸化タングステン、三酸化タングステン、五
酸化タングステンもしくはセスキ酸化タングステンのよ
うな酸化タングステン、 ・オキシ四フッ化タングステン、オキシ二塩化タングス
テン、オキシ四塩化タングステン、オキシ二臭化タング
ステン及びオキシ四臭化タングステンのようなオキシハ
ロゲン化タングステン、 ・メタリン酸タングステン ・タングステン酸アンモニウム、 ・リンタングステン酸アンモニウム。
【0027】タングステン−及び/又はモリブデンベー
スの触媒の使用量は、触媒に対する過酸化水素の重量比
として表わして、1〜35%が有利であり、3〜10%
が好ましい。酸形態の触媒の形成は、前述した化合物か
ら直接出発する場合、強酸を少量加えることによって行
われる。本発明において、強酸とは、水中のpKaが−
0.1より小さい、好ましくは−1.0より小さい酸を
言う。pKaとは、水を溶媒として使用する場合の酸/
塩基対のイオン解離定数と定義する。
【0028】一層特には、オキシ酸(ハロゲンを含有す
ると或は含有しないと)、例えば硝酸、硫酸、ピロ硫
酸、リン酸、ポリリン酸、過塩素酸、ハロスルホン酸、
例えばフルオロスルホン酸、クロロスルホン酸或はトリ
フルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタン
スルホン酸、エタンジスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、ベンゼンジスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフ
タレンスルホン酸及びナフタレンジスルホン酸を挙げる
ことができる。
【0029】これらの酸の中で、極めて特には硝酸、硫
酸或はリン酸を選ぶ。強酸の使用量は、過酸化水素に対
する強酸の重量比として表わして、1〜50%が有利で
あり、5〜20%が好ましい。
【0030】第一酸化段は、温度30°〜100℃で行
うのが有利であり、60°〜100℃で行うのが好まし
い。発明の方法は、大概大気圧で行うが、また大気圧よ
り高い或は低い圧力で行ってもよい。発明の方法は、実
施上の見地から、実施するのが容易である。種々の反応
体を装入する。従うべき導入の順序はなく、単に過酸化
水素を、徐々の、連続の或は一部ずつの添加を用いて、
基剤、カルボン酸及び必要なら触媒を含有する反応混合
物に加えるのが好適であるだけである。
【0031】反応の終りに、二重結合が酸化されてエポ
キシブリッジ及び/又は2つの隣接するヒドロキシル基
になる中間生成物が得られる。発明の方法に従えば、中
間生成物を分離せず、硝酸を使用して行う分断及び酸化
加水分解の次の段をシーケンスの中に直接結び付ける。
硝酸の水溶液は、任意の濃度にすることができ、30〜
100%の範囲にするのがよい。しかし、濃度40〜6
0%が好適である。硝酸を大過剰で用いる。硝酸の量
は、出発物質の重量の2〜50倍に相当し、4〜10倍
に相当するのが一層好ましい。
【0032】硝酸酸化を開始させるために、NO+ の発
生剤をいれるのが好ましい。よって、二酸化窒素NO
2 、三酸化窒素N23 、過酸化窒素N24 或は酸化
窒素NOから出発することが可能である。該剤が反応条
件においてガス状である場合、該剤を混合物中に泡立た
せる。また、亜硝酸、ニトロシルスルフェート或はニト
ロシル硫酸、亜硝酸塩、好ましくはアルカリ金属、更に
一層好ましくはナトリウム塩を利用することも可能であ
る。この剤の量は広く変えることができ、硝酸の重量の
0〜5%にするのが有利であり、0〜1%にするのが好
ましい。上述した通りに、硝酸は、バナジウムベースの
触媒の存在において用いる。
【0033】下記に掲げる化合物の内の一種を触媒とし
て用いることができる: ・三フッ化バナジウム、四フッ化バナジウムもしくは五
フッ化バナジウム、二塩化バナジウム、三塩化バナジウ
ムもしくは四塩化バナジウム或は三臭化バナジウムのよ
うなハロゲン化バナジウム、 ・酸化バナジウム、二酸化バナジウム、セスキ酸化バナ
ジウム或は五酸化バナジウムのような酸化バナジウム、 ・オキシハロゲン化バナジウム、特にオキシジフッ化バ
ナジウムもしくはオキシ三フッ化バナジウム、オキシ一
塩化バナジウム、オキシジ塩化バナジウムもしくはオキ
シ三塩化バナジウム及びオキシ一臭化バナジウム、オキ
シジ臭化バナジウムもしくはオキシ三臭化バナジウム、 ・硫酸バナジウム、 ・硫酸バナジル、 ・オルト、メタ或はピロ形態のアルカリ金属或はアンモ
ニウムバナデート、 ・バナジルアセチルアセトネート。
【0034】このリストは、何ら制限を構成せず、ま
た、バナジウムを含有する複塩を利用することも可能で
ある。上述した化合物の中で、バナジン酸アンモニウム
を触媒として選ぶのが好ましい。バナジウムベースの触
媒の使用量は、硝酸に対するHVO3 として表わす触媒
の重量比として表わして、0.001〜1%が好まし
く、0.02〜0.5%が一層好ましい。
【0035】上述した通りに、金属助触媒(それの役割
は、反応の速度を促進させるにある)を、バナジウムベ
ースの触媒の存在において行うこの硝酸酸化段の間に加
えてもよい。周期分類の第VIIa族及び第VIII族
の金属をベースにした助触媒を利用し、マグネシウム、
鉄、ニッケル、ルテニウム及びコバルトをベースにした
触媒を好適例として挙げることができる。挙げることが
できる助触媒として使用しやすい化合物の例は、取り分
け、種々の上述した金属の酸化物、水酸化物、硝酸塩、
ハロゲン化物、オキシハロゲン化物、リン酸塩、ピロリ
ン酸塩、炭酸塩、カルボン酸塩及びアルコラートであ
る。
【0036】好適な塩は、下記の通りである:硝酸鉄
(II)、硝酸鉄(III)、硝酸ニッケル(II)、
硝酸コバルト(II)、硝酸コバルト(III)、酢酸
コバルト(II)、炭酸マンガン(II)及び塩化ルテ
ニウム(III)。助触媒の量は、硝酸に対する助触媒
の重量比として表わして、好ましくは0.001〜1
%、好ましくは0.02〜0.5%である。
【0037】発明の好適な実施態様は、この硝酸酸化段
を、酸素或は酸素を含有するガスの存在において行うこ
とに在る。これより、反応を通して亜硝酸から硝酸を再
生することが可能である。このガスは、純酸素でも或は
酸素を含有するガス、好ましくは空気でもよい。純酸素
の場合、これを、流量、例えば0.1〜50リットル/
時で反応混合物の中に泡立たせるのがよい。
【0038】使用すべき酸素の量は、臨界的なものでは
ないが、但し酸素の量は、他の選定する反応パラメータ
ー或は条件を心に留めて、供給ガスがまた反応域に現れ
やすい可能性のある気相も爆発組成の領域に入らないよ
うにする。酸素の量は、酸化すべき物質に関し、反応の
化学量論に比べて過剰であっても或は少なくてもよい。
酸素の量は、酸化すべき二重結合の数の関数として決め
るのが普通である。酸素の量は、出発物質が不飽和脂肪
酸である時、化学量論量の1〜2倍にし、原料が油或は
脂肪である時、化学量論量の5〜8倍にする。
【0039】酸素或は反応空気の圧力は、1〜10バー
ルの範囲にする。発明の方法は、大気圧で行うことがで
きる。この第二段では、反応温度は、好ましくは40°
〜100℃、一層好ましくは60°〜90℃の間で選
ぶ。前述した通りに、反応は、大気圧で行うのが有利で
ある。発明は、実施において行うのが容易である。
【0040】好適な方法に従えば、触媒及び随意に助触
媒を硝酸溶液に入れ、これを、次いで前の段から生じる
反応混合物中に導入する。次いで、酸素を含有するガス
流を通して泡立たせる。反応の終りに、反応混合物は2
相になる。水性相は、硝酸、種々の触媒、助触媒及び主
に飽和ジカルボン酸であるカルボン酸を含有する。有機
相は、本質的に反応の間に形成される飽和モノカルボン
脂肪酸及びおそらく初めに存在するもの、並びに反応し
なかった不飽和脂肪酸を含有する。
【0041】発明の方法は、特に油及び脂肪の場合に、
出発物質中に存在し得る飽和脂肪酸を劣化させないこと
の利点を有することに留意すべきである。水性相及び有
機相の分離を、好ましくは熱い間に沈降させることによ
って受けさせる。有機相に残る飽和ジカルボン脂肪酸を
回収するために、有機相の1回又はそれ以上の洗浄作業
を水で行うのが好ましい。水性洗液を、有機相と水性相
との分離において得られる水性相と一緒にしてもよい。
【0042】飽和ジカルボン脂肪酸を含有する水性相
を、温度を周囲温度に戻すことによって冷却する。該カ
ルボン酸は晶出し、慣用の固/液分離技術に従うことに
より、好ましくはろ過によって回収する。分離の後に、
随意に水による洗浄作業を1回又はそれ以上行ってよ
い。その上、有機相を、有機溶媒を蒸留によって除くた
めに、処理する。
【0043】有機相からモノカルボン酸を、慣用の液/
液分離技術、好ましくは蒸留に従うことによって分離す
る。硝酸、触媒及び助触媒を含有する水性相を、適当な
濃度の硝酸を得るために、過剰の水を蒸発させた後に、
循環させるのが有利になり得る。発明の方法は、オレイ
ン酸、菜種油及びひまわり油から得られるペラルゴン酸
及びアゼライン酸を製造するのに完全に適している。
【0044】発明の実際の実施の例を、下記に挙げる。
下記の例は、発明を例示するものであって、発明を制限
するものではない。例において挙げる収率は、下記の定
義に一致する: ・アゼライン酸についての選択率:CY
【数1】・ペラルゴン酸についての選択率:CY
【数2】
【0045】
【実施例】例1: 本例では、「オレイン性」ひまわり油の酸化分断
を、ギ酸及び硫酸の存在において行う。「オレイン性」
ひまわり油828mgを、凝縮器及び温度プローブを装
着した攪拌式反応装置に装入する。このひまわり油の脂
肪酸組成は、下記の通りである: パルミチン酸: 4.6% ステアリン酸: 4.8% オレイン酸: 77.8% リノール酸: 12.8%
【0046】力価30%の水性過酸化水素、すなわち
3.64mモルの水溶液413mg、ギ酸5g及び96
%硫酸250mgを加える。反応混合物を45℃におい
て2時間、次いで80℃において4時間保つ。次いで、
力価49%の硝酸水溶液13.2ml、メタバナジン酸
アンモニウム106mg及び亜硝酸ナトリウム50mg
で構成される硝酸をベースにした反応混合物を、この反
応混合物にゆっくり加える。次いで、反応混合物を75
℃において6時間保つ。
【0047】反応の終りに、反応混合物を冷却する。次
いで、濃度36%の水酸化ナトリウムの水溶液を加える
ことによって、pHを2.4にもたらす。次いで、混合
物を500mlにし、毛管電気泳動によって求める。得
られた結果は、下記の通りである: ペラルゴン酸: 236mg カプリル酸: 42mg ヘプタン酸: 11mg アゼライン酸: 117mg スベリン酸: 13mg ピメリン酸: 12mg アゼライン酸についての選択率は82%であり、ペラル
ゴン酸についての選択率は82%である。
【0048】例2:本例では、「オレイン性」菜種油の
酸化分断を、ギ酸及び硫酸の存在において行う。「オレ
イン性」菜種油830mgを、凝縮器及び温度プローブ
を装着した攪拌式反応装置に装入する。この菜種油の脂
肪酸組成は、下記の通りである: パルミチン酸: 3.2% ステアリン酸: 2% オレイン酸: 86.8% リノール酸: 2.3% リノレン酸: 4.2% ガドレイン酸: 1.5%
【0049】力価30%の水性過酸化水素、すなわち
3.79mモルの水溶液430mg、ギ酸5g及び96
%硫酸250mgを加える。反応混合物を45℃におい
て2時間、次いで80℃において4時間保つ。次いで、
力価49%の硝酸水溶液13.2ml、メタバナジン酸
アンモニウム106mg及び亜硝酸ナトリウム50mg
で構成される硝酸をベースにした反応混合物を、この反
応混合物にゆっくり加える。次いで、反応混合物を75
℃において6時間次いで90℃において2時間保つ。
【0050】反応の終りに、反応混合物を冷却する。次
いで、力価36%の水酸化ナトリウムの水溶液を加える
ことによって、pHを2.4にもたらす。次いで、混合
物を500mlにし、毛管電気泳動によって求める。得
られた結果は、下記の通りである: ペラルゴン酸: 244mg カプリル酸: 45mg ヘプタン酸: 13mg アゼライン酸: 212mg スベリン酸: 24mg ピメリン酸: 18mg アゼライン酸についての選択率は82%であり、ペラル
ゴン酸についての選択率は79%である。
【0051】例3:本例では、オレイン酸の酸化分断
を、ギ酸の存在において行う。オレイン酸867mg
(3.07mモル)及びギ酸5gを、機械的攪拌機、温
度計及び還流手段を装置した50ml三ツ口丸底フラス
コに装入する。力価30%の水性過酸化水素(7mモ
ル)の水溶液797mgを、次いで加え、反応混合物を
2時間40℃に加熱する。次いで、力価49%の硝酸水
溶液39g、メタバナジン酸アンモニウム222mg及
び亜硝酸ナトリウム100mgを含有する混合物を、直
接反応混合物に加える。次いで、反応混合物を60℃に
おいて6時間保つ。
【0052】次いで、反応混合物を冷却し、力価36%
の水酸化ナトリウムの水溶液で中和してpH=2.3に
し、希釈して1リットルにし、毛管電気泳動によって分
析する。得られた結果は、下記の通りである: ペラルゴン酸: 247mg カプリル酸: 15mg ヘプタン酸: 11mg アゼライン酸: 284mg スベリン酸: 24mg ピメリン酸: 4mg ペラルゴン酸についての選択率は90%であり、アゼラ
イン酸についての選択率は90%である。
【0053】例4:本例では、エルカ酸の酸化分断を、
ギ酸の存在において行う。エルカ酸1.21g(3.5
7mモル)、ギ酸0.36g及び力価30%の水性過酸
化水素0.8g(7.05mモル)を、凝縮器及び温度
プローブを装着した攪拌式反応装置に装入する;反応混
合物を、次いで7時間80℃に加熱する。次いで、力価
55%の硝酸水溶液13.4g、亜硝酸ナトリウム70
mg及びメタバナジン酸アンモニウム133mgを、直
接反応混合物に加える。次いで、反応混合物を61℃に
おいて5時間30分保つ。
【0054】次いで、反応混合物を冷却し、力価36%
の水酸化ナトリウムの水溶液で中和してpH=2.3に
する。次いで、反応混合物をエステル化し、気相クロマ
トグラフィーよって分析する。得られた結果は、下記の
通りである: ブラシル酸ジメチル: 465mg ドデカンジ酸ジメチル: 109mg スベリン酸ジメチル: 1mg ペラルゴン酸メチル: 291mg カプリル酸メチル: 52mg ヘプタン酸メチル: 2mg ブラシル酸についての選択率は80%であり、ペラルゴ
ン酸についての選択率は83%である。
【0055】例5: 本例では、ペトロセレン酸の酸化分断を、ギ酸の存在に
おいて行う。ペトロセレン酸0.99g(3.51mモ
ル)、ギ酸0.37g及び力価30%の水性過酸化水素
0.8g(7.05mモル)を、凝縮器及び温度プロー
ブを装着した撹拌式反応装置に装入する;反応混合物
を、次いで7時間80℃に加熱する。
【0056】次いで、力価55%の硝酸水溶液13.4
g、亜硝酸ナトリウム70mg及びメタバナジン酸アン
モニウム133mgを、直接反応混合物に加える。次い
で、反応混合物を61℃において5時間30分保つ。次
いで、反応混合物を冷却し、力価36%の水酸化ナトリ
ウム水溶液で中和してpH=2.3にする。次いで、反
応混合物をエステル化し、気相クロマトグラフィーよっ
て分析する。
【0057】得られた結果は、下記の通りである: アジピン酸ジメチル: 287mg グルタル酸ジメチル: 40mg ラウリン酸メチル: 400mg ウンデカン酸メチル: 65mg デカン酸メチル: 4mg アジピン酸についての選択率は80%であり、ラウリン
酸についての選択率は78%である。
【0058】例6:本例では、オレイン酸メチルの酸化
分断を、ギ酸の存在において行う。オレイン酸メチル
1.049g(3.54mモル)、ギ酸0.36g及び
力価30%の水性過酸化水素0.8g(7.05mモ
ル)を、凝縮器及び温度プローブを装着した攪拌式反応
装置に装入する;反応混合物を、次いで7時間80℃に
加熱する。
【0059】次いで、力価55%の硝酸水溶液13.4
g、亜硝酸ナトリウム70mg及びメタバナジン酸アン
モニウム133mgを、直接反応混合物に加える。次い
で、反応混合物を61℃において5時間30分保つ。次
いで、反応混合物を冷却し、力価36%の水酸化ナトリ
ウム水溶液で中和してpH=2.3にする。次いで、反
応混合物をエステル化し、気相クロマトグラフィーよっ
て分析する。
【0060】得られた結果は、下記の通りである: アゼライン酸ジメチル: 495mg スベリン酸ジメチル: 51mg ピメリン酸ジメチル: 4mg ペラルゴン酸メチル: 384mg カプリル酸メチル: 39mg ヘプタン酸メチル: 5mg アゼライン酸についての選択率は89%であり、ペラル
ゴン酸についての選択率は89%である。
【0061】例7:本例では、オレイン酸の酸化分断
を、過酸化水素単独の存在において行う。オレイン酸
1.01g(3.59mモル)及び力価30%の水性過
酸化水素0.8g(7.05mモル)を、凝縮器及び温
度プローブを装着した攪拌式反応装置に装入する;反応
混合物を、次いで7時間80℃に加熱する。
【0062】次いで、力価55%の硝酸水溶液13.4
g、亜硝酸ナトリウム70mg及びメタバナジン酸アン
モニウム133mgを、直接反応混合物に加える。次い
で、反応混合物を61℃において5時間保つ。次いで、
反応混合物を冷却し、力価36%の水酸化ナトリウム水
溶液で中和してpH=2.3にする。次いで、反応混合
物をエステル化し、気相クロマトグラフィーよって分析
する。
【0063】得られた結果は、下記の通りである: アゼライン酸ジメチル: 76mg スベリン酸ジメチル: 45mg ピメリン酸ジメチル: 8mg アジピン酸ジメチル: 24mg ペラルゴン酸メチル: 119mg カプリル酸メチル: 41mg ヘプタン酸メチル: 6mg アゼライン酸についての選択率は50%であり、ペラル
ゴン酸についての選択率は68%である。
【0064】例8: 本例では、オレイン酸の酸化分断を、硫酸の存在におい
て行う。オレイン酸1.01g(3.59mモル)、力
価98%の硫酸0.12及び力価30%の水性過酸化
水素0.8g(7.05mモル)を、凝縮器及び温度プ
ローブを装着した撹拌式反応装置に装入する;反応混合
物を、次いで7時間80℃に加熱する。
【0065】次いで、力価55%の硝酸水溶液13.4
g、亜硝酸ナトリウム70mg及びメタバナジン酸アン
モニウム133mgを、直接反応混合物に加える。次い
で、反応混合物を61℃において5時間保つ。次いで、
反応混合物を冷却し、力価36%の水酸化ナトリウム水
溶液で中和してpH=2.3にする。次いで、反応混合
物をエステル化し、気相クロマトグラフィーよって分析
する。
【0066】得られた結果は、下記の通りである: アゼライン酸ジメチル: 316mg スベリン酸ジメチル: 136mg ピメリン酸ジメチル: 13mg アジピン酸ジメチル: 6mg ペラルゴン酸メチル: 238mg カプリル酸メチル: 91mg ヘプタン酸メチル: 7mg アゼライン酸についての選択率は71%であり、ペラル
ゴン酸についての選択率は60%である。
【0067】例9:本例では、オレイン酸の酸化分断
を、タングステン酸の存在において行う。オレイン酸
1.0g(3.54mモル)、タングステン酸0.20
6g及び力価30%の水性過酸化水素0.8g(7.0
5mモル)を、凝縮器及び温度プローブを装着した攪拌
式反応装置に装入する;反応混合物を、次いで5時間8
0℃に加熱する。
【0068】次いで、力価55%の硝酸水溶液13.4
g、亜硝酸ナトリウム70mg及びメタバナジン酸アン
モニウム133mgを、直接反応混合物に加える。次い
で、反応混合物を61℃において6間保つ。次いで、反
応混合物を冷却し、力価36%の水酸化ナトリウム水溶
液で中和してpH=2.3にする。次いで、反応混合物
をエステル化し、気相クロマトグラフィーよって分析す
る。
【0069】得られた結果は、下記の通りである: アゼライン酸ジメチル: 544mg スベリン酸ジメチル: 82mg ピメリン酸ジメチル: 8mg アジピン酸ジメチル: 5mg ペラルゴン酸メチル: 416mg カプリル酸メチル: 58mg ヘプタン酸メチル: 4mg アゼライン酸についての選択率は84%であり、ペラル
ゴン酸についての選択率は86%である。
【表1】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 パスカル・ムティビエ フランス国サント・フォワ・レ・リヨ ン、アレ・デ・フレーヌ、29 (56)参考文献 特開 昭63−93746(JP,A) 特開 昭57−24325(JP,A)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の段: ・酸及び/又はエステルの形態の少なくとも一種の不飽
    和脂肪酸を含む出発物質を、過酸化水素を使用し、カル
    ボン酸の存在において、或は元素の周期分類の第VIa
    族の金属をベースにした触媒の存在において、酸化して
    中間生成物を得る段、 ・前の段から生じる反応混合物に、バナジウムベースの
    触媒の存在において、硝酸を反応させる段、及び次いで ・モノ−及びジカルボン酸を回収する段を含むことを特
    徴とする少なくとも一種の不飽和脂肪酸及び/又はその
    誘導体を含む出発物質からモノ−及びジカルボン酸を製
    造する方法。
  2. 【請求項2】 不飽和脂肪酸が、下記の(I)式: 【化1】 式中、 ・nは、1、2又は3に等しい数であり、 ・R1 は、炭素原子4〜40を含有する線状或は枝分れ
    アルケニル或はアルカジエニルラジカルを表わし、 ・R2 は下記の意味を取ることができる: n=1ならば、R2 は、水素原子、或は炭素原子1〜6
    を含有し、必要に応じてヒドロキシル基を1又はそれ以
    上保持するアルキルラジカルを表わし、 n=2ならば、R2 は、炭素原子1〜6を含有し、必要
    に応じてヒドロキシル基を1又はそれ以上保持するアル
    キレン或はアルケニレンラジカルを表わし、 n=3ならば、R2 は、炭素原子3を含有するアルキル
    ラジカルを表わすに一致することを特徴とする請求項1
    の方法。
  3. 【請求項3】 過酸化水素の使用量が、化学量論量或は
    0〜50%の範囲のわずかに過剰に等しい量であり、該
    化学量論量は酸化すべき二重結合の数に応ずる過酸化水
    素の量を基準にすることを特徴とする請求項1又は2の
    方法。
  4. 【請求項4】 過酸化水素をカルボン酸と、カルボン酸
    に対する過酸化水素のモル比が10〜500%の範囲に
    なるような量で組み合わせて使用することを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか一の方法。
  5. 【請求項5】 前記元素の周期分類の第VIa族の金属
    をベースにした触媒が、触媒に対する過酸化水素の重量
    比として表わして、1〜35%の量のタングステン−及
    び/又はモリブデンベースの触媒であることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか一の方法。
  6. 【請求項6】 第一酸化段の温度を30°〜100℃に
    することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一の方
    法。
  7. 【請求項7】 第二段における硝酸の使用量が、出発物
    質の重量の2〜50倍に相当することを特徴とする請求
    項1の方法。
  8. 【請求項8】 NO+ の源を、二酸化窒素NO2 、三酸
    化窒素N23 、過酸化窒素N24 、酸化窒素NO、
    亜硝酸、ニトロシルスルフェート、ニトロシル硫酸或は
    亜硝酸塩から選んで第二段において加えることを特徴と
    する請求項1又は7の方法。
  9. 【請求項9】 バナジウムベースの触媒を、下記: ・ハロゲン化バナジウム、 ・酸化バナジウム、 ・オキシハロゲン化バナジウム、 ・硫酸バナジウム、 ・硫酸バナジル、 ・オルト、メタ或はピロ形態のアルカリ金属或はアンモ
    ニウムバナデート、 ・バナジルアセチルアセトネート から選びかつ硝酸に対するHVO3 として表わす触媒の
    重量比として表わして、0.001〜1%になるような
    量で加えることを特徴とする請求項1、7及び8のいず
    れか一の方法。
  10. 【請求項10】 硝酸酸化段を、酸素或は酸素を含有す
    るガスの存在において、酸素の量が、出発物質が不飽和
    脂肪酸である時、化学量論量の1〜2倍に相当し、原料
    が油或は脂肪である時、化学量論量の5〜8倍に相当す
    るように行い、該化学量論量は酸化すべき二重結合の数
    に応ずる酸素の量を基準にすることを特徴とする請求項
    1又は7の方法。
  11. 【請求項11】 第二段における反応温度を40°〜1
    00℃の間で選ぶことを特徴とする請求項1及び7〜1
    0のいずれか一の方法。
  12. 【請求項12】 2相混合物が、飽和ジカルボン脂肪
    酸、硝酸及び触媒を含む水性相、並びに本質的に反応の
    過程で形成される飽和モノカルボン脂肪酸及び随意に初
    めに存在する飽和モノカルボン脂肪酸、並びに反応しな
    かった不飽和脂肪酸を含む有機相で得られかつ得られた
    飽和モノ−及びジカルボン脂肪酸を分離することを特徴
    とする請求項1〜11のいずれか一の方法。
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