JP3040965U - 薄い壁ボードに固定するための金属栓 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 公知のものと同様の作用性能及び同様に良好
な支持力で、必要材料がより少なくて済むような金属栓
を提供する。 【解決手段】 シャンク１全体が３つの区分から形成さ
れていて、これらの区分のうち導入側に位置する第１の
区分４が支持ウエブ２を保持していて、真ん中に位置す
る第２の区分５が、軸平行に延びる２つの外側撓みウエ
ブ７と、２つの内側撓みウエブ８とを有していて、これ
らの撓みウエブ７，８はスリット１２によって互いに離
隔され、互いに逆方向に屈曲可能であって、ヘッド端部
に位置する第３の区分６が、交互に両側に向かうよう
に、半円形に成形されたガイドシェル９を、ねじ１３の
導入のために有している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、石膏ボード又はパーティクルボード又はこれに類する構成材料から 成る薄い壁ボードに固定するための金属栓であって、栓シャンクが薄板プレート から加工成形されており、シャンクには、該シャンクから打ち出され、交互に両 側に向かうように半円形に成形された支持ウエブが設けられており、該支持ウエ ブがその幅及びピッチに関して、ねじ込もうとするねじのねじ山形状に適合され て、支持ウエブがねじ山溝に係合するようになっている形式のものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

米国特許第５４４３３４３号明細書によりこのような形式の金属栓が公知であ る。この公知の金属栓では、拡開可能な２つのシャンク部分の尖端が、破断可能 な薄いウエブを介して、一体になるように互いに結合されていて、重なり合うよ うに折られている。ねじをねじ込むための、半円形に成形された支持ウエブは、 シャンクのヘッド領域に位置している。ねじをねじ山付きウエブにねじ込む際に は、ねじ尖端部が両シャンク部分の間をスライドして、このねじ尖端部が、壁ボ ードの背面で支持されるように拡開する。

【０００３】 たしかにこの金属栓では、簡単に石膏ボードに打ち込むことができ、著しい支 持力も得られる。しかしながら、互いに重なり合うように折られる２つのシャン ク半部によってシャンクを製造するためには、２倍の栓長さの薄板材料が消費さ れるという欠点を有している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案の課題は、このような金属栓を改良して、同様の作用性能及び同 様に良好な支持力で、必要材料がより少なくて済むような金属栓を提供すること にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決するために本考案の構成では、シャンク全体が３つの区分から 形成されていて、これらの区分のうち導入側に位置する第１の区分が支持ウエブ を保持していて、真ん中に位置する第２の区分が、軸平行に延びる２つの外側撓 みウエブと、２つの内側撓みウエブとを有していて、これらの撓みウエブはスリ ットによって互いに離隔され、互いに逆方向に屈曲可能であって、ヘッド端部に 位置する第３の区分が、交互に両側に向かうように、半円形に成形されたガイド シェルを、ねじの導入のために有しているようにした。

【０００６】

【考案の効果】

このようなシャンク構成に基づき本考案によれば、金属栓を一層で薄板プレー トから打ち抜き、成形することができるので、僅かな金属消費量に基づき製造コ ストを、公知の二層に形成された金属栓よりも著しく削減することができる。

【０００７】 相応に硬化されたばね鋼が使用される場合には、このように成形された栓は難 なく上記の壁ボードに打ち込まれる。ねじを、栓尖端部の支持ウエブにねじこむ ことにより、ねじは後方からプレートに引き寄せられる。この場合、中央区分の 外側ウエブは一方の側に向かって屈曲されて、２つの内側ウエブは、他方の側に 向かって屈曲される。これらのウエブは、これら撓みウエブの半分の幅でプレー ト背面に支持される。

【０００８】 請求項２以下には、本考案を変化させるために有効な別の特徴が記載されてい る。請求項２に従って本考案を構成すると、ねじを締める際に撓みウエブが正確 に、設定された屈曲線で屈曲できるようになる。請求項３に従って、半円形に成 形された横方向ウエブによって内側撓みウエブが結合されていることにより、こ の撓みウエブが補強され、ひいては中央シャンク区分が補強されて、栓が壁ボー ドに打ち込まれる際にその形状を維持するようにされる。請求項４によれば、付 加的な補強作用は、軸平行なシャンクエッジの屈曲によって得られる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

次に図面につき本考案の実施の形態を詳しく説明する。

【００１０】 図示の金属栓は、石膏ボード、パーティクルボード又はこれに類する構成材料 から成る薄い壁ボードに固定するために使用される。この金属栓のシャンク１は 、図５から明らかなように、薄板プレートから一層に打ち抜かれ、成形されてい て、３つの区分から成っている。第１の区分４は、その導入端部で２つの尖端部 を有していて、真ん中のストリップから外方に打ち出された半円形の複数の支持 ウエブ２が設けられている。これらの支持ウエブ２は交互に両側に向かって外方 に成形されていて、幅及びピッチに関して、ねじ込もうとするねじ１３のねじ山 形状に適合されて、ねじ１３のねじ溝１９に係合するようになっている。

【００１１】 中央区分５は実際の固定のために働く。この中央区分５は互いに軸平行に延び る２つの外側撓みウエブ７と、これらの外側撓みウエブ７とはスリット１２によ って離隔される２つの内側撓みウエブ８とから成っている。これら２つの外側撓 みウエブ７は、屈曲線Ｋ１，Ｋ２，Ｋ３でシャンク平面から一方の側に幾分屈曲 される。他方、２つの内側撓みウエブ８は、同じ高さに位置する屈曲線で反対の 側に屈曲される。この場合、図２から明らかであるように、これら内側撓みウエ ブ８は外側撓みウエブ７とともに細い斜方形の横断面を形成する。２つの内側撓 みウエブ８は互いに上下で、２つの横方向ウエブ１０によって結合されている。 これらの横方向ウエブ１０は屈曲変位のために設けられた側で、ねじ１３をねじ 込むために必要な空間を、半円形に張り出して形成している。

【００１２】 第３のヘッド側区分６には、交互に両側に向かってシャンク平面から外方に成 形された半円形のガイドシェル９が、ねじ１３の導入のために設けられている。 このヘッド側区分６のヘッド端部には、両側に向かって横方向に突出する舌片１ ４が設けられていて、この舌片１４は栓を打ち込む際に壁ボード１５に載設され る。さらに、シャンク１の撓み横断面は、導入側区分４において支持ウエブ２の 両側で、軸平行な屈曲エッジ１１によって補強されている。

【００１３】 金属栓の作用形式が図６に視覚的に示されている。壁ボード１６上のプレート １５のような扁平な対象物に固定するために、金属栓は、舌片１４がプレート上 面に載設されるまで、舌片１４を介してハンマで壁ボード１６内に打ち込まれる 。その後ねじ１３が、プレート１５の孔１７と、ヘッド側区分６のガイドシェル ９とを通って、ねじ尖端部１８が、下方のシャンク区分４のねじ領域に到達し、 支持ウエブ２がねじ溝１９に係合するまで案内される。

【００１４】 ねじ１３をさらにねじ込む際に、下方のシャンク区分４が上方に向かって、即 ち、ヘッド側区分６の方向で引っ張られる。この場合、撓みウエブ７，８は、こ のために設けられた屈曲線Ｋ１，Ｋ２，Ｋ３において互いに反対の方向に屈曲さ れて、壁ボード１６の下面に、撓みウエブ７，８の半分の幅で支持される。

【００１５】 後にねじ１３が一度、弛められなければならない場合には、金属栓がその固定 位置に留まり、ねじ１３がいつでも再度ねじ込めるようにできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による金属栓の正面図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿った縦断面図である。

【図３】金属栓の平面図である。

【図４】図１のＩＶ−ＩＶ線に沿った横断面図である。

【図５】シャンク粗構造体の打ち抜き後の、栓を製造す
るために使用されるプレートを示す図である。

【図６】組み付け状態にある金属栓であって、図面左側
がねじ込み前、右側がねじ込み後の状態を示す図であ
る。

【符号の説明】

１ シャンク、 ２ 支持ウエブ、 ３ 尖端部、 ４
導入側区分、 ５中央区分、 ６ ヘッド側区分、
７ 外側撓みウエブ、 ８ 内側撓みウエブ、 ９ ガ
イドシェル、 １０ 横方向ウエブ、 １１ 補強エッ
ジ、 １２スリット、 １３ ねじ、 １４ 舌片、
１５ プレート、 １６ 壁ボード、 １７ 孔、 １
８ ねじ尖端部、 １９ ねじ溝

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 ジャン−ジャック レガ フランス国 コロンブ ロティスマン レ ノワセティエル ２

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 石膏ボード又はパーティクルボード又は
   これに類する構成材料から成る薄い壁ボードに固定する
   ための金属栓であって、栓シャンク（１）が薄板プレー
   トから加工成形されており、シャンク（１）には、該シ
   ャンク（１）から打ち出され、交互に両側に向かうよう
   に半円形に成形された支持ウエブ（２）が設けられてお
   り、該支持ウエブ（２）がその幅及びピッチに関して、
   ねじ込もうとするねじ（１３）のねじ山形状に適合され
   て、支持ウエブ（２）がねじ山溝（１９）に係合するよ
   うになっている形式のものにおいて、 シャンク（１）全体が３つの区分から形成されていて、
   これらの区分のうち導入側に位置する第１の区分（４）
   が支持ウエブ（２）を保持していて、真ん中に位置する
   第２の区分（５）が、軸平行に延びる２つの外側撓みウ
   エブ（７）と、２つの内側撓みウエブ（８）とを有して
   いて、これらの撓みウエブ（７，８）はスリット（１
   ２）によって互いに離隔され、互いに逆方向に屈曲可能
   であって、ヘッド端部に位置する第３の区分（６）が、
   交互に両側に向かうように、半円形に成形されたガイド
   シェル（９）を、ねじ（１３）の導入のために有してい
   ることを特徴とする、薄い壁ボードに固定するための金
   属栓。
2. 【請求項２】 中央区分（５）の両ウエブ（７，８）
   が、屈曲のために設けられた線Ｋ１，Ｋ２，Ｋ３で、互
   いに逆方向に幾分、前屈曲されている、請求項１記載の
   金属栓。
3. 【請求項３】 中央区分（５）の両内側ウエブ（８）が
   ２つの横方向ウエブ（１０）によって互いに上下に結合
   されていて、これらの横方向ウエブ（１０）は、ガイド
   シェル（９）と同様に、ねじ（１３）を貫通案内させる
   ために半円形に成形されている、請求項２記載の金属
   栓。
4. 【請求項４】 シャンク（１）が第１の区分（４）で、
   支持ウエブ（２）の両側で、軸平行に屈曲されたエッジ
   （１１）によって撓み横断面で補強されている、請求項
   １から３までのいずれか１項記載の金属栓。