JP3040762B1 - 走行加工制御装置 - Google Patents

走行加工制御装置

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JP3040762B1 JP10350319A JP35031998A JP3040762B1 JP 3040762 B1 JP3040762 B1 JP 3040762B1 JP 10350319 A JP10350319 A JP 10350319A JP 35031998 A JP35031998 A JP 35031998A JP 3040762 B1 JP3040762 B1 JP 3040762B1
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  • General Factory Administration (AREA)
  • Numerical Control (AREA)
  • Control Of Velocity Or Acceleration (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 走行加工機の速度パターン生成の自由度を向
上させ、かつ、計画的な速度パターン生成を可能とする
構成の走行加工制御装置を提供する。 【解決手段】 本発明に係る走行加工制御装置は、搬送
ラインにより搬送される加工対象物の移動距離を示す加
工対象物移動距離信号、及び、加工対象物における一の
加工点と一の加工点の次に加工される目標加工点との設
定距離である加工設定長を示す加工設定長信号のみに基
づき、搬送ラインと並行して走行しながら加工対象物の
加工を行う走行加工機が各時点においてとるべき位置、
速度及び加速度を指令する指令位置、指令速度及び指令
加速度を算出し、指令位置信号、指令速度信号及び指令
加速度信号を生成する指令速度パターン生成手段を備え
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工対象物を搬送
する搬送ラインと並行して走行しながら加工を行う走行
加工機を制御する走行加工制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、生産性の向上等を目的とし
て、加工対象物を搬送する搬送ラインと並行して走行し
ながら加工を行う走行加工機が利用されてきた。このよ
うな走行加工機を制御する走行加工制御装置としては、
通常、数値制御装置が使用されている。走行加工制御装
置による制御により、最初に原点位置で待機していた走
行加工機は、加工対象物を搬送する搬送ラインと並行し
て前進動作を行い、搬送ラインの速度と走行加工機の速
度とが一致したとき、即ち、走行加工機が加工対象物に
対して相対的に停止した状態になったときに、加工対象
物に対して種々の加工を行う。加工終了後は原点方向へ
の復帰動作を行い、原点位置で一時的に待機した後、次
の加工のための前進動作を行う。
【0003】また、走行加工制御装置のなかには、加工
終了後、走行加工機を完全に原点位置まで復帰させるこ
となく、復帰動作途中で再び前進動作を行わせることに
より、加工点と加工点との間隔が短い短尺加工又は中尺
加工を可能としたものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、走行加
工機に復帰動作途中で再び前進動作を行わせることによ
り短尺加工又は中尺加工を可能にした従来の走行加工制
御装置は、制御対象である走行加工機駆動用モータに設
けられたエンコーダからフィードバックされた信号を使
用して次の加工点までの残長信号を生成し、さらにその
残長信号を使用して次の加工点までの走行加工機の速度
を制御する速度信号を生成し、これにより走行加工機の
速度制御を行っていたため、速度信号により指示される
前進制御における加速過程及び復帰制御における減速過
程は一義的に決定され、自由な速度パターンの生成及び
制御を行うことができないという欠点があった。即ち、
生成される速度パターンは一次関数パターンとなり、各
加速過程及び各減速過程における走行加工機の加速度は
それぞれ一定であるため、加速過程及び減速過程の開始
時及び終了時に走行加工機に強い慣性力が働くことがあ
り、動作の円滑性に欠け、加工効率若しくは加工精度の
低下等を招くことがあった。
【0005】また、制御対象からのフィードバック信号
を速度パターンの生成に使用している結果、雑音や外乱
の影響を受け易く、走行加工機の円滑な制御が妨げら
れ、加工精度の低下を招くこともあった。
【0006】さらに、速度パターンの生成を行う構成部
分とフィードバック制御を行う構成部分とが一体不可分
的に構成されており、速度パターンの生成を行う構成部
分の少なくとも一部に必ずハードウェアが含まれるた
め、作業現場における速度パターンの調整又は変更が非
常に困難であり、制御系統の故障時における原因究明も
容易ではなかった。
【0007】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、走行加工機の速度パターン生成の自由
度を向上させ、かつ、計画的な速度パターン生成を可能
とする構成の走行加工制御装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る走行加工制
御装置によれば、加工対象物である材料上に設けられて
材料移動長に応じたパルス数の測長信号を出力する材料
移動長測長エンコーダと、上記材料移動長測長エンコー
ダから出力された上記測長信号のパルス数をカウント
し、材料移動長信号Ll を出力する第1のカウンタと、
上記材料移動長信号Ll の差分Δをとることによりライ
ン速度信号Vl を出力する第1の伝達要素手段と、上記
加工対象物における一の加工点と上記一の加工点の次に
加工される目標加工点との設定距離である加工設定長を
示す信号として入力される加工設定長信号Lset に対し
指令位置信号Lc の加算及び上記材料移動長信号Ll の
減算を行い、現在指令位置から目標位置までの残長を表
す残長信号Lz を出力する第1の加え合わせ手段と、任
意の伝達関数f1 (s)又は入出力変換を設定すること
ができ、上記残長信号Lz から速度信号Vz を生成する
第2の伝達要素手段と、上記ライン速度信号Vl から上
記速度信号Vz の減算を行い、前進速度信号VF を生成
する第2の加え合わせ手段と、任意の伝達関数f2
(s)又は入出力変換を設定することができ、復帰速度
信号VR を生成する第3の伝達要素手段と、上記前進速
度信号VF 又は上記復帰速度信号VR を切り換えて指令
速度信号Vcとして出力する切換スイッチと、上記ライ
ン速度信号Vl ,上記指令速度信号Vc 及び上記残長信
号Lz に基づき上記切換スイッチの切換を制御する切換
スイッチ制御手段と、上記指令速度信号Vc の積和Σを
とることにより指令位置信号Lc を生成する第4の伝達
要素手段と、上記指令速度信号Vc の差分Δをとること
により指令加速度信号Ac を生成する第5の伝達要素手
段とから構成された指令速度パターン生成手段を備えた
ことを特徴とする。上記本発明に係る走行加工制御装置
において、制御対象である走行加工機駆動用モータに設
けられてモータ動作量に応じたパルス数の加工機位置計
測信号を出力する加工機位置計測エンコーダと、上記加
工機位置計測エンコーダから出力された上記加工機位置
計測信号のパルス数をカウントし、加工機位置信号Lm
を出力する第2のカウンタと、上記指令速度パターン生
成手段で生成された上記指令位置信号Lc に対し加工機
位置信号Lm の減算を行う第3の加え合わせ手段と、偏
差信号(Lc −Lm )に第1のゲインK1 を乗ずる第6
の伝達要素手段と、上記加工機位置信号Lm の差分Δを
とることにより加工機速度信号Vm (n)=Lm (n)
−Lm (n−1)を出力する第7の伝達要素手段と、上
記指令速度パターン生成手段で生成された上記指令速度
信号Vc に対し偏差信号K1 (Lc −Lm )の加算及び
加工機速度信号Vm の減算を行う第4の加え合わせ手段
と、上記加工機速度信号Vm の差分Δをとることにより
加工機加速度信号Am =Vm (n)−Vm (n−1)を
出力する第8の伝達要素と、偏差信号K1 (Lc −Lm
)+Vc −Vm に第2のゲインK2 を乗ずる第9の伝
達要素手段と、上記指令速度パターン生成手段で生成さ
れた上記指令加速度信号Ac に対し偏差信号K2 {K1
(Lc −Lm )+Vc −Vm }の加算及び加工機加速度
信号Am の減算を行う第5の加え合わせ手段と、偏差信
号K1 K2 (Lc −Lm )+K2 (Vc −Vm)+Ac
−Am に第3のゲインK3 を乗ずる第10の伝達要素手
段と、上記第10の伝達要素手段から出力されたトルク
指令信号Qc =K1 K2 K3 (Lc −Lm )+K2 K3
(Vc −Vm )+K3 (Ac −Am )をD/A変換する
D/A変換器と、上記D/A変換器から出力されたトル
ク指令アナログ信号を増幅して出力する増幅器とから構
成されたフィードバック制御手段をさらに備えたものと
するとよい。上記本発明に係る走行加工制御装置によれ
ば、フィードバック制御手段から完全に分離して構成さ
れた指令速度パターン生成手段により指令位置信号、指
令速度信号及び指令加速度信号を生成し、これらの信号
を使用して、フィードバック制御手段によりトルク指令
信号を生成し、これにより、走行加工機の速度制御を行
うこととしたので、指令速度パターン生成手段を構成す
る伝達要素において任意の伝達関数又は入出力変換を設
定することにより計画的かつ自由な速度パターンの生成
及び制御を行うことができ、最適な関数又は入出力変換
を選択して設定することにより走行加工機の最適な速度
制御、即ち、前進制御及び復帰制御を行うことができ
る。その結果、走行加工機の動作を円滑なものとし、加
工効率及び加工精度の向上等を図ることができる。計画
的かつ自由な速度パターンの生成及び制御により、加工
後原点に戻らない短尺加工から原点に戻って待機する長
尺加工まで、あらゆる設定長の加工に対応することがで
きる。
【0009】また、指令位置信号、指令速度信号及び指
令加速度信号を生成する指令速度パターン生成手段は、
フィードバック制御手段から完全に分離して構成され、
制御対象からのフィードバック信号を速度パターンの生
成に一切使用していないので、雑音や外乱の影響を受け
にくく、その結果、走行加工機の円滑な制御が可能とな
り、加工精度の低下を防止することができる。
【0010】さらに、指令位置信号、指令速度信号及び
指令加速度信号を生成する指令速度パターン生成手段
は、ソフトウェアのみで構成することができるので、作
業現場における速度パターンの調整又は変更を容易に行
うことができ、制御系統の故障時における原因究明も容
易に行うことができる。
【0011】本発明に係る走行加工制御装置は、上述の
ように、指令位置、指令速度及び指令加速度を算出し、
指令位置信号、指令速度信号及び指令加速度信号を生成
するために、加工対象物移動距離信号に基づき算出され
る搬送ラインのライン速度と指令速度信号に基づく現在
指令速度との速度差だけ現在指令速度から加速するため
に必要な加速距離を算出する加速距離算出手段と、指令
位置信号に基づく現在指令位置から加工設定長信号に基
づく目標位置までの目標到達距離と加速距離とを比較
し、加速距離の値が目標到達距離の値以上であるときは
前進制御を選択し、加速距離の値が目標到達距離の値未
満であるときは復帰制御を選択する比較選択手段とを備
えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る走行加工制御
装置の実施の一形態について、図面を参照しながら説明
する。
【0013】図1は、本発明に係る走行加工制御装置の
実施の一形態における構成を示したブロック線図であ
る。
【0014】図1に示した本発明に係る走行加工制御装
置は、走行加工機の速度制御のための指令速度パターン
を生成する指令速度パターン生成部1と、生成された指
令速度パターンと制御対象である走行加工機駆動用モー
タ3からのフィードバック信号とからトルク指令信号を
生成するフィードバック制御部2と、必要に応じて各部
のデータ信号を記憶するメモリ部(図示せず)とから構
成されており、走行加工機駆動用モータ3の動作制御を
行うものである。
【0015】指令速度パターン生成部1は、加工対象物
である材料上に設けられて材料移動長に応じたパルス数
の測長信号を出力する材料移動長測長エンコーダ(E
2)11と、材料移動長測長エンコーダ11から出力さ
れた測長信号のパルス数をカウントし、材料移動長信号
Llを出力する第1のカウンタ12と、材料移動長信号
Llの差分Δをとることによりライン速度信号Vlを出力
する第1の伝達要素13と、加工対象物における一の加
工点とその加工点の次に加工される目標加工点との設定
距離である加工設定長を示す信号として入力される加工
設定長信号Lsetに対し指令位置信号Lcの加算及び材料
移動長信号Llの減算を行い、現在指令位置から目標位
置までの残長(目標到達距離)を表す残長信号Lzを出
力する第1の加え合わせ点14と、任意の伝達関数f1
(s)又は入出力変換を設定することができ、残長信号
Lzから速度信号Vzを生成する第2の伝達要素15と、
ライン速度信号Vlから速度信号Vzの減算を行い、前進
速度信号VFを生成する第2の加え合わせ点16と、任
意の伝達関数f2(s)又は入出力変換を設定すること
ができ、復帰速度信号VRを生成する第3の伝達要素1
7と、前進速度信号VF又は復帰速度信号VRを切り換え
て指令速度信号Vcとして出力する切換スイッチ19
と、ライン速度信号Vl,指令速度信号Vc及び残長信号
Lzに基づき切換スイッチ19の切換を制御する切換ス
イッチ制御手段20と、指令速度信号Vcの積和Σをと
ることにより指令位置信号Lcを生成する第4の伝達要
素21と、指令速度信号Vcの差分Δをとることにより
指令加速度信号Acを生成する第5の伝達要素22とか
ら構成されている。
【0016】指令速度パターン生成部1は、以上の構成
により、材料移動長測長エンコーダ(E2 )11から出
力された測長信号に基づく材料移動長信号Ll ,及び、
加工設定に応じて入力される加工設定長信号Lset のみ
に基づいて、指令位置信号Lc ,指令速度信号Vc 及び
指令加速度信号Ac を生成する。即ち、これらの信号の
生成には、制御対象である走行加工機駆動用モータ3か
らのフィードバック信号及びフィードバック信号に基づ
く各種信号は一切使用されず、指令速度パターン生成部
1は、フィードバック制御部2とは完全に分離されて構
成されている。
【0017】フィードバック制御部2は、制御対象であ
る走行加工機駆動用モータ(M)3に設けられてモータ
動作量に応じたパルス数の加工機位置計測信号を出力す
る加工機位置計測エンコーダ(E1)31と、加工機位
置計測エンコーダ31から出力された加工機位置計測信
号のパルス数をカウントし、加工機位置信号Lmを出力
する第2のカウンタ32と、指令速度パターン生成部1
で生成された指令位置信号Lcに対し加工機位置信号Lm
の減算を行う第3の加え合わせ点33と、偏差信号(L
c−Lm)に第1のゲインK1を乗ずる第6の伝達要素3
4と、加工機位置信号Lmの差分Δをとることにより加
工機速度信号Vm(n)=Lm(n)−Lm(n−1)を
出力する第7の伝達要素35と、指令速度パターン生成
部1で生成された指令速度信号Vcに対し偏差信号K1
(Lc−Lm)の加算及び加工機速度信号Vmの減算を行
う第4の加え合わせ点36と、加工機速度信号Vmの差
分Δをとることにより加工機加速度信号Am=Vm(n)
−Vm(n−1)を出力する第8の伝達要素37と、偏
差信号K1(Lc−Lm)+Vc−Vmに第2のゲインK2を
乗ずる第9の伝達要素38と、指令速度パターン生成部
1で生成された指令加速度信号Acに対し偏差信号K2
{K1(Lc−Lm)+Vc−Vm}の加算及び加工機加速
度信号Amの減算を行う第5の加え合わせ点39と、偏
差信号K1K2(Lc−Lm)+K2(Vc−Vm)+Ac−A
mに第3のゲインK3を乗ずる第10の伝達要素39と、
第10の伝達要素39から出力されたトルク指令信号Q
c=K1K2K3(Lc−Lm)+K2K3(Vc−Vm)+K3
(Ac−Am)=KP(Lc−Lm)+KV(Vc−Vm)+K
A(Ac−Am)(但し、KP=K1K2K3,KV=K2K3,
KA=K3)をD/A変換するD/A変換器41と、D/
A変換器41から出力されたトルク指令アナログ信号を
増幅して出力する増幅器42とから構成されている。
【0018】フィードバック制御部2は、以上の構成に
より、指令速度パターン生成部1により生成された指令
位置信号Lc,指令速度信号Vc及び指令加速度信号A
c,並びに、加工機位置計測エンコーダ31から出力さ
れたフィードバック信号である加工機位置計測信号に基
づく加工機位置信号Lmに基づいて、トルク指令信号Qc
=KP(Lc−Lm)+KV(Vc−Vm)+KA(Ac−A
m)を生成し、D/A変換及び増幅を行って出力するこ
とにより、制御対象である走行加工機駆動用モータ
(M)3の駆動制御を行う。 本発明に係る走行加工制
御装置は、上述したように、フィードバック制御部2か
ら完全に分離して構成された指令速度パターン生成部1
により指令位置信号Lc,指令速度信号Vc及び指令加速
度信号Acを生成し、これらの信号を使用して、フィー
ドバック制御部2によりトルク指令信号Qcを生成し、
これにより、走行加工機の速度制御を行うものである。
【0019】従って、第2の伝達要素15及び第3の伝
達要素17において任意の伝達関数又は入出力変換を設
定することにより計画的かつ自由な速度パターンの生成
及び制御を行うことができ、最適な関数を選択して設定
することにより走行加工機の最適な速度制御、即ち、前
進制御及び復帰制御を行うことができる。その結果、走
行加工機の動作を円滑なものとし、加工効率及び加工精
度の向上等を図ることができる。計画的かつ自由な速度
パターンの生成及び制御により、加工後原点に戻らない
短尺加工から原点に戻って待機する長尺加工まで、あら
ゆる設定長の加工に対応することができる。
【0020】また、指令位置信号Lc,指令速度信号Vc
及び指令加速度信号Acを生成する指令速度パターン生
成部1は、フィードバック制御部2から完全に分離して
構成され、制御対象からのフィードバック信号を速度パ
ターンの生成に一切使用していないので、雑音や外乱の
影響を受けにくく、その結果、走行加工機の円滑な制御
が可能となり、加工精度の低下を防止することができ
る。
【0021】さらに、指令位置信号Lc,指令速度信号
Vc及び指令加速度信号Acを生成する指令速度パターン
生成部1は、ソフトウェアのみで構成することができる
ので、作業現場における速度パターンの調整又は変更を
容易に行うことができ、制御系統の故障時における原因
究明も容易に行うことができる。
【0022】以下、本発明に係る走行加工制御装置によ
る速度パターン生成の具体例について説明する。
【0023】図2は、本発明に係る走行加工制御装置に
おいて生成された指令速度パターンの第1の例を示した
グラフである。具体的には、指令速度パターンが一次関
数パターン(台形速度パターン)である場合の指令速度
信号Vc及び指令加速度信号Acの波形を示したグラフで
ある。加工対象物である材料を搬送する搬送ラインは、
ライン速度Vlで駆動されているものとし、サンプリン
グ時間はTsとする。
【0024】時刻t0から時刻t1までの期間は、指令速
度Vc及び指令加速度Acは0であり、走行加工機は原点
位置で待機状態にある。
【0025】時刻t1から時刻t2までの期間は、指令速
度Vcは一次関数的に増加しており、従って、指令加速
度Acは正の一定値をとっている。時刻t2において、指
令速度Vcがライン速度Vlに達し、走行加工機の速度と
加工対象物である材料を搬送する搬送ラインの速度とが
一致したところで、指令加速度Acは0となる。
【0026】時刻t1から時刻t2までの期間における速
度パターン生成は、以下のように行われる。図1におけ
る第1の加え合わせ点14では、加工設定長信号Lset
に対し指令位置信号Lcの加算及び材料移動長信号Llの
減算が行われ、現在指令位置から目標位置までの残長を
表す残長信号Lz=Lset+Lc−Llが出力される。第2
の伝達要素15では、伝達関数f1(s)=(2A・
s)1/2(Aは加速度)が設定されており、残長信号Lz
が入力されることにより、速度信号Vz=f1(Lz)=
(2A・Lz)1/2が出力される。速度信号Vzが出力さ
れると、前進速度信号VF=Vl−Vzが生成され、後述
するように切換が制御される切換スイッチ19を介して
この前進速度信号VFが速度指令信号Vc=VFとして出
力される。第4の伝達要素21では、指令速度信号Vc
の積和Σをとることにより指令位置信号Lcを出力す
る。即ち、Lc(n)=Lc(n−1)+VF(n)・Ts
となる。Lc(n)は現在のサンプリング時刻における
指令位置信号Lcであり、Lc(n−1)は前回のサンプ
リング時刻における指令位置信号Lcである。第5の伝
達要素22では、指令速度信号Vcの差分Δをとること
により指令加速度信号Acを出力する。即ち、Ac(n)
=VF(n)−VF(n−1)となる。Ac(n),VF
(n)は現在のサンプリング時刻における指令加速度信
号Ac,前進速度信号VFであり、VF(n−1)は前回
のサンプリング時刻における前進速度信号VFである。
また、この指令加速度信号Acは、上記伝達関数f1
(s)に含まれる加速度Aとなる。
【0027】時刻t2から時刻t3までの期間は、指令速
度信号Vcの大きさはライン速度信号Vlの大きさと一致
しており、指令加速度信号Acは0となっている。即
ち、走行加工機の速度と加工対象物である材料を搬送す
る搬送ラインの速度とが一致しており、走行加工機は材
料に対して相対的に停止した状態となっている。そこ
で、走行加工機は、この期間中に材料に対して所定の加
工を行い、時刻t3までに加工を終了する。
【0028】時刻t2から時刻t3までの期間における速
度パターン生成は、以下のように行われる。時刻t2に
おいて、走行加工機の現在指令位置から目標位置までの
残長は0となっているので、残長信号Lz=0となる。
従って、速度信号Vz=f1(Lz)=(2A・Lz)1/2
=0,前進速度信号VF=Vl−Vz=Vlと一定値となる
ので、VF(n)=VF(n−1),Lc(n)=Lc(n
−1)+VF(n)・Ts,Ac(n)=0となり、走行
加工機は等速度運動をすることになる。
【0029】時刻t3から時刻t4までの期間(復帰制御
開始から復帰方向加速完了までの期間)は、指令速度V
cは一次関数的に減少しており、従って、指令加速度Ac
は負の一定値をとっている。時刻t4において、原点復
帰方向の最大速度に達したところで、指令加速度Acは
0となっている。
【0030】時刻t3から時刻t4までの期間における速
度パターン生成は、以下のように行われる。時刻t3か
ら時刻t4までの期間においては、後述するように切換
スイッチ制御手段20により前進制御と復帰制御とが切
り替えられ、切換スイッチ19を介して復帰速度VRが
指令速度Vcとして出力されるようになる。時刻t3から
時刻t4までの期間における第3の伝達要素17では、
入力信号から一定値を減算した出力信号が出力されるよ
うになっている。また、前回のサンプリング時刻におけ
る指令速度信号Vcである復帰速度信号VR(n−1)が
メモリ部に記憶されており、この復帰速度信号VR(n
−1)を第3の伝達要素17に入力して、復帰速度信号
VR(n−1)から一定値を減算することにより、この
期間の復帰速度信号VR(n)が生成され、VR(n)=
VR(n−1)−A・Ts(Aは加速度)となる。また、
第4の伝達要素21では、指令速度信号Vc=VR(n)
の積和Σをとることにより指令位置信号Lcを出力す
る。即ち、指令位置信号Lc(n)は、前回のサンプリ
ング時刻における指令位置信号Lc(n−1)にこの期
間の移動距離を加算することにより生成できるため、L
c(n)=Lc(n−1)+VR(n)・Tsとなる。ま
た、加速度指令信号Acは、上記復帰速度VRにおける加
速度Aとなる。
【0031】時刻t4から時刻t5までの期間(復帰方向
等速度期間)は、指令速度Vcは原点復帰方向の最大速
度で一定となっており、走行加工機は等速度運動を行
う。
【0032】時刻t4から時刻t5までの期間における速
度パターン生成は、以下のように行われる。時刻t4か
ら時刻t5までの期間における第3の伝達要素17で
は、入力信号がそのまま出力信号として出力されるよう
になっている。また、前回のサンプリング時刻における
指令速度信号Vcである復帰速度信号VR(n−1)がメ
モリ部に記憶されており、この復帰速度信号VR(n−
1)を第3の伝達要素17に入力することにより、この
期間の復帰速度信号VR(n)が生成され、VR(n)=
VR(n−1)となる。また、第4の伝達要素21で
は、指令速度信号Vc=VR(n)の積和Σをとることに
より指令位置信号Lcを出力する。即ち、指令位置信号
Lc(n)は、前回のサンプリング時刻における指令位
置信号Lc(n−1)にこの期間の移動距離を加算する
ことにより生成できるため、Lc(n)=Lc(n−1)
+VR(n)・Tsとなる。また、第5の伝達要素22で
は、指令速度信号Vc=VR(n)の差分Δをとることに
より指令加速度信号Acを出力する。即ち、Ac(n)=
VR(n)−VR(n−1)=0となる。
【0033】時刻t5から時刻t6までの期間(復帰方向
減速開始から停止までの期間)は、原点復帰方向におい
て復帰速度VRが一次関数的に減少しているので、指令
速度Vcは一次関数的に増加しており、従って、指令加
速度Acは正の一定値をとっている。時刻t6において、
指令速度Vcが0となったところで、指令加速度Acは0
となり、走行加工機は停止して待機状態となる。
【0034】時刻t5から時刻t6までの期間における速
度パターン生成は、以下のように行われる。時刻t5か
ら時刻t6までの期間における第3の伝達要素17で
は、伝達関数f2(s)=−(2A・s)1/2が設定され
ており、指令位置信号Lcが入力されることにより、復
帰速度信号VR=f2(Lc)=−(2A・Lc)1/2が出
力される。復帰速度信号VRが出力されると、切換スイ
ッチ19を介してこの復帰速度信号VRが速度指令信号
Vc=VRとして出力される。第4の伝達要素21では、
指令速度信号Vcの積和Σをとることにより指令位置信
号Lcを出力する。即ち、Lc(n)=Lc(n−1)+
VR(n)・Tsとなる。第5の伝達要素22では、指令
速度信号Vcの差分Δをとることにより指令加速度信号
Acを出力する。即ち、Ac(n)=VR(n)−VR(n
−1)となる。VR(n)は現在のサンプリング時刻に
おける復帰速度信号VRであり、VR(n−1)は前回の
サンプリング時刻における復帰速度信号VRである。ま
た、この指令加速度信号Acは、上記伝達関数f2(s)
に含まれる加速度Aとなる。
【0035】図3は、本発明に係る走行加工制御装置に
おいて生成された指令速度パターンの第2の例を示した
グラフである。具体的には、指令速度パターンが二次関
数パターンである場合の指令速度信号Vc及び指令加速
度信号Acの波形を示したグラフである。加工対象物で
ある材料を搬送する搬送ラインは、ライン速度Vlで駆
動されているものとし、サンプリング時間はTsとす
る。
【0036】時刻t0から時刻t1までの期間は、指令速
度Vc及び指令加速度Acは0であり、走行加工機は原点
位置で待機状態にある。
【0037】時刻t1から時刻t2までの期間(ジャーク
Jが正の一定値である期間)は、指令速度Vcは二次関
数的に増加しており、従って、指令加速度Acは一次関
数的に増加し、ジャークJは正の一定値をとっている。
時刻t2において、指令速度Vcの二次関数的増加は一次
関数的増加に移行している。
【0038】時刻t1 から時刻t2 までの期間における
速度パターン生成は、以下のように行われる。時刻t1
から時刻t2 までの期間における第2の伝達要素15で
は、指令加速度信号Ac (n)が生成され、Ac (n)
=Ac (n−1)+J・Tsとなる。また、切換スイッ
チ19が前進制御を選択した時点の指令速度Vc である
VB と、指令速度VB を基準とした指令速度Vd の前回
のサンプリング時刻における速度信号Vd (n−1)と
がメモリ部に記憶されている。指令速度Vd は、前回の
サンプリング時刻における速度信号Vd (n−1)を第
2の伝達要素15に入力して、加速度とサンプリング時
間との積を加算することにより生成され、Vd (n)=
Vd (n−1)+Ac (n)・Ts となる。さらに、こ
の期間の前進速度信号VF (n)は、メモリ部を介して
この指令速度Vd (n)を第2の伝達要素15に入力し
て、上記指令速度VB を加算することにより生成され、
VF (n)=VB +Vd (n)となる。また、第4の伝
達要素21では、指令速度信号Vc =VF (n)の積和
Σをとることにより指令位置信号Lc を出力する。即
ち、指令位置信号Lc (n)は、前回のサンプリング時
刻における指令位置信号Lc (n−1)にこの期間の移
動距離を加算することにより生成できるため、Lc
(n)=Lc (n−1)+VF (n)・Ts となる。
【0039】時刻t2から時刻t3までの期間(等加速度
期間)は、指令速度Vcは一次関数的に増加しており、
従って、指令加速度Acは正の一定値をとっており、ジ
ャークJは0となっている。
【0040】時刻t2 から時刻t3 までの期間における
速度パターン生成は、以下のように行われる。時刻t1
から時刻t2 までの期間における指令加速度信号Ac は
Ac(n)=Ac (n−1)+J・Ts であるから、時
刻t2 における指令速度VcをVs ,時刻t1 から時刻
t2 までの時間をts とすると、Vs =(1/2)・J
ts となり、時刻t1 から時刻t2 までの期間にお
ける走行加工機の移動距離、即ち、図の斜線部の面積S
1 は、S1 =(1/6)・Jts となる。従って、
現在指令位置から目標位置までの残長をLz ,時刻t2
における指令位置を始点とした現在指令位置から目標位
置までの残長をLz1とすると、Lz1=Lz −S1 とな
る。時刻t2 から時刻t3 までの期間における第2の伝
達要素15では、残長信号Lz が入力されると、内部で
これをLz1=Lz −S1 に変換するようになっており、
さらに、この変換残長信号Lz1を入力として伝達関数f
1 (s)=(2A・s+Vs 1/2 (Aは加速
度)が設定されている。そして、残長信号Lz が入力さ
れると、内部でこれをLz1=Lz −S1 に変換して、速
度信号Vz (n)=f1 (Lz1)=(2A・Lz1+Vs
1/2 が出力される。速度信号Vz (n)が出
力されると、前進速度信号VF (n)=Vl −Vz
(n)が生成され、切換スイッチ19を介してこの前進
速度信号VF (n)が速度指令信号Vc =VF (n)と
して出力される。第4の伝達要素21では、指令速度信
号Vc の積和Σをとることにより指令位置信号Lc を出
力する。即ち、Lc (n)=Lc (n−1)+VF
(n)・Ts となる。第5の伝達要素22では、指令速
度信号Vc の差分Δをとることにより指令加速度信号A
c を出力する。即ち、Ac (n)=VF (n)−VF
(n−1)となる。また、この指令加速度信号Ac は、
上記伝達関数f1 (s)に含まれる加速度Aとなる。
【0041】時刻t3から時刻t4までの期間(ジャーク
Jが負の一定値である期間)は、指令加速度信号Acが
一次関数的に減少しており、ジャークJは負の一定値を
とっている。従って、指令速度信号Vcは、一次増加関
数から二次増加関数を減算したパターンとなっている。
即ち、走行加工機の加速度は、一次関数的に減少し、走
行加工機の速度がライン速度と一致したところで0とな
っている。
【0042】時刻t3から時刻t4までの期間における速
度パターン生成は、以下のように行われる。時刻t3か
ら時刻t4までの期間における第2の伝達要素15で
は、伝達関数f1(s)=(4.5J・s21/3が設定
されており、残長信号Lzが入力されることにより、速
度信号Vz(n)=f1(Lz)=(4.5J・Lz21/3
が出力される。速度信号Vz(n)が出力されると、前
進速度信号VF(n)=Vl−Vz(n)が生成され、切
換スイッチ19を介してこの前進速度信号VF(n)が
速度指令信号Vc=VF(n)として出力される。第4の
伝達要素21では、指令速度信号Vcの積和Σをとるこ
とにより指令位置信号Lcを出力する。即ち、Lc(n)
=Lc(n−1)+VF(n)・Tsとなる。第5の伝達
要素22では、指令速度信号Vcの差分Δをとることに
より指令加速度信号Acを出力する。即ち、Ac(n)=
VF(n)−VF(n−1)となる。
【0043】時刻t4から時刻t5までの前進制御期間に
おける等速度運動期間及び時刻t5から時刻t13までの
復帰制御期間における速度パターンも、以上説明した速
度パターン生成と同様に行うことができる。
【0044】図4は、本発明に係る走行加工制御装置に
おいて生成された指令速度パターンの典型例を示したグ
ラフである。
【0045】図4のグラフに示されるように、一の加工
終了から次の加工終了までの指令速度Vcのグラフとラ
イン速度Vlのグラフとにより囲まれる部分の面積が、
一の加工から次の加工までの加工設定長を示している。
最初の加工は、待機状態から指令速度Vcとライン速度
Vlとが一致するまでに走行する距離が加工設定長であ
るので、長尺加工となっている。後続の各加工は、それ
ぞれ加工設定長が面積S51,S52,S53,S54で表され
るので、それぞれ短尺加工、中尺加工、中尺加工、長尺
加工となっている。また、前述したように、一の加工終
了後、原点まで復帰せずに次の目標位置までの前進制御
を行う場合には、その直前の復帰制御から前進制御に切
り替わった時点における指令速度Vc即ちVB51,VB5
2,VB53を基準として、その直後の前進制御における前
進速度VFの生成が行われる。
【0046】図5は、本発明に係る走行加工制御装置に
おける前進制御と復帰制御との切換制御についての説明
のための指令速度パターンを示したグラフである。
【0047】前進制御と復帰制御との切換制御において
は、ライン速度Vlと指令速度Vcとの速度差ΔV=Vl
−Vcだけ加速するために必要な加速時間Taを求める。
即ち、走行加工機の最大速度をVmax,最大速度Vmaxま
での加速時間をTAとすると、Ta=ΔV・TA/Vmaxと
なる。さらに、現在速度から目標速度までの加速、即
ち、速度差ΔVだけ加速するために必要な加速距離Sa
を求めると、Sa=ΔV・Ta/2となる。
【0048】そしてこの加速距離Saを残長(目標到達
距離)Lzと比較し、Saの値がLzの値以上であるとき
は前進制御を選択する。即ち、図1における切換スイッ
チ制御手段20により、切換スイッチ19を介して出力
される指令速度Vcとして前進速度VFを選択する。一
方、Saの値がLzの値未満であるときは復帰制御を選択
する。即ち、切換スイッチ制御手段20により、切換ス
イッチ19を介して出力される指令速度Vcとして復帰
速度VRを選択する。
【0049】図5においては、(ΔV,Ta,Sa)とし
て(ΔV1,Ta1,Sa1),(ΔV2,Ta2,Sa2),
(ΔV3,Ta3,Sa3),(ΔV4,Ta4,Sa4)の値を
用いて、各時点における前進制御と復帰制御との切換制
御を行う。この切換制御のための比較は、図1における
切換スイッチ制御手段20により行われ、その比較の結
果に応じて、切換スイッチ19の切換が行われる。
【0050】
【発明の効果】本発明に係る走行加工制御装置は、フィ
ードバック制御部から完全に分離して構成された指令速
度パターン生成部により指令位置信号Lc ,指令速度信
号Vc及び指令加速度信号Ac を生成し、これらの信号
を使用して、フィードバック制御部によりトルク指令信
号Qc を生成し、これにより、走行加工機の速度制御を
行うこととしたので、指令速度パターン生成部を構成す
る伝達要素において任意の伝達関数又は入出力変換を設
定することにより計画的かつ自由な速度パターンの生成
及び制御を行うことができ、最適な関数又は入出力変換
を選択して設定することにより走行加工機の最適な速度
制御、即ち、前進制御及び復帰制御を行うことができ
る。その結果、走行加工機の動作を円滑なものとし、加
工効率及び加工精度の向上等を図ることができる。計画
的かつ自由な速度パターンの生成及び制御により、加工
後原点に戻らない短尺加工から原点に戻って待機する長
尺加工まで、あらゆる設定長の加工に対応することがで
きる。
【0051】また、指令位置信号Lc,指令速度信号Vc
及び指令加速度信号Acを生成する指令速度パターン生
成部は、フィードバック制御部から完全に分離して構成
され、制御対象からのフィードバック信号を速度パター
ンの生成に一切使用していないので、雑音や外乱の影響
を受けにくく、その結果、走行加工機の円滑な制御が可
能となり、加工精度の低下を防止することができる。
【0052】さらに、指令位置信号Lc,指令速度信号
Vc及び指令加速度信号Acを生成する指令速度パターン
生成部は、ソフトウェアのみで構成することができるの
で、作業現場における速度パターンの調整又は変更を容
易に行うことができ、制御系統の故障時における原因究
明も容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る走行加工制御装置の実施の一形態
における構成を示したブロック線図。
【図2】本発明に係る走行加工制御装置において生成さ
れた指令速度パターンの第1の例を示したグラフ。
【図3】本発明に係る走行加工制御装置において生成さ
れた指令速度パターンの第2の例を示したグラフ。
【図4】本発明に係る走行加工制御装置において生成さ
れた指令速度パターンの典型例を示したグラフ。
【図5】本発明に係る走行加工制御装置における前進制
御と復帰制御との切換制御についての説明のための指令
速度パターンを示したグラフ。
【符号の説明】
1 指令速度パターン生成部 2 フィードバック制御部 3 走行加工機駆動用モータ 11 材料移動長測長エンコーダ(E2 ) 12 第1のカウンタ 13 第1の伝達要素 15 第2の伝達要素 17 第3の伝達要素 19 切換スイッチ 20 切換スイッチ制御手段 21 第4の伝達要素 22 第5の伝達要素22 31 加工機位置計測エンコーダ(E1 ) 32 第2のカウンタ 34 第6の伝達要素 35 第7の伝達要素 37 第8の伝達要素 38 第9の伝達要素 40 第10の伝達要素 41 D/A変換器 42 増幅器 Vl 搬送ライン速度 Lset 加工設定長 Ll 材料移動長 Vc 指令速度 Lc 指令位置 Ac 指令加速度 Lm 加工機位置 Vm 加工機速度 Am 加工機加速度 Vz 第2の伝達要素の出力速度 VF 前進速度 VR 復帰速度 Qc 指令トルク Δ 差分 Σ 積和 f1 ,f2 伝達関数 TA 最大速度までの加速時間 Ta 現在速度から目標速度までの加速時間 Sa 現在速度から目標速度までの加速に必要な距離 Lz 残長(目標到達距離) VB 復帰制御から前進制御への切換時の指令速度 Vd 速度VB を基準とした指令速度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 19/18 G05B 19/418

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加工対象物である材料上に設けられて材料
    移動長に応じたパルス数の測長信号を出力する材料移動
    長測長エンコーダと、 前記材料移動長測長エンコーダから出力された前記測長
    信号のパルス数をカウントし、材料移動長信号Ll を出
    力する第1のカウンタと、 前記材料移動長信号Ll の差分Δをとることによりライ
    ン速度信号Vl を出力する第1の伝達要素手段と、 前記加工対象物における一の加工点と前記一の加工点の
    次に加工される目標加工点との設定距離である加工設定
    長を示す信号として入力される加工設定長信号Lset に
    対し指令位置信号Lc の加算及び前記材料移動長信号L
    l の減算を行い、現在指令位置から目標位置までの残長
    を表す残長信号Lz を出力する第1の加え合わせ手段
    と、 任意の伝達関数f1 (s)又は入出力変換を設定するこ
    とができ、前記残長信号Lz から速度信号Vz を生成す
    る第2の伝達要素手段と、 前記ライン速度信号Vl から前記速度信号Vz の減算を
    行い、前進速度信号VF を生成する第2の加え合わせ手
    段と、 任意の伝達関数f2 (s)又は入出力変換を設定するこ
    とができ、復帰速度信号VR を生成する第3の伝達要素
    手段と、 前記前進速度信号VF 又は前記復帰速度信号VR を切り
    換えて指令速度信号Vc として出力する切換スイッチ
    と、 前記ライン速度信号Vl ,前記指令速度信号Vc 及び前
    記残長信号Lz に基づき前記切換スイッチの切換を制御
    する切換スイッチ制御手段と、 前記指令速度信号Vc の積和Σをとることにより指令位
    置信号Lc を生成する第4の伝達要素手段と、 前記指令速度信号Vc の差分Δをとることにより指令加
    速度信号Ac を生成する第5の伝達要素手段と、 から構成された指令速度パターン生成手段を備えたこと
    を特徴とする走行加工制御装置。
  2. 【請求項2】制御対象である走行加工機駆動用モータに
    設けられてモータ動作量に応じたパルス数の加工機位置
    計測信号を出力する加工機位置計測エンコーダと、 前記加工機位置計測エンコーダから出力された前記加工
    機位置計測信号のパルス数をカウントし、加工機位置信
    号Lm を出力する第2のカウンタと、 前記指令速度パターン生成手段で生成された前記指令位
    置信号Lc に対し加工機位置信号Lm の減算を行う第3
    の加え合わせ手段と、 偏差信号(Lc −Lm )に第1のゲインK1 を乗ずる第
    6の伝達要素手段と、 前記加工機位置信号Lm の差分Δをとることにより加工
    機速度信号Vm (n)=Lm (n)−Lm (n−1)を
    出力する第7の伝達要素手段と、 前記指令速度パターン生成手段で生成された前記指令速
    度信号Vc に対し偏差信号K1 (Lc −Lm )の加算及
    び加工機速度信号Vm の減算を行う第4の加え合わせ手
    段と、 前記加工機速度信号Vm の差分Δをとることにより加工
    機加速度信号Am =Vm (n)−Vm (n−1)を出力
    する第8の伝達要素と、 偏差信号K1 (Lc −Lm )+Vc −Vm に第2のゲイ
    ンK2 を乗ずる第9の伝達要素手段と、 前記指令速度パターン生成手段で生成された前記指令加
    速度信号Ac に対し偏差信号K2 {K1 (Lc −Lm )
    +Vc −Vm }の加算及び加工機加速度信号Am の減算
    を行う第5の加え合わせ手段と、 偏差信号K1 K2 (Lc −Lm )+K2 (Vc −Vm )
    +Ac −Am に第3のゲインK3 を乗ずる第10の伝達
    要素手段と、 前記第10の伝達要素手段から出力されたトルク指令信
    号Qc =K1 K2 K3(Lc −Lm )+K2 K3 (Vc
    −Vm )+K3 (Ac −Am )をD/A変換するD/A
    変換器と、 前記D/A変換器から出力されたトルク指令アナログ信
    号を増幅して出力する増幅器と、 から構成されたフィードバック制御手段をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載の走行加工制御装置。
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