JP3040442U - 節水部材及び節水バルブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 給水栓の節水が、従来のコマが使えて、低コ
ストで、装着作業が容易で、簡便にして計られるように
する。 【解決手段】 給水栓の通水口の内径にほぼ等しい外径
を有した円柱体の外壁に通水溝と上部に接続穴とを設け
て、前記給水栓用のコマに備えられたパッキングを止め
るナットをねじ止めするねじ軸に、前記ナットに代えて
前記穴を接続して装着するように形成したことを特徴と
する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、節水を目的として成された、給水栓用のコマに装着する節水部材、 及び前記コマに前記節水部材を装着した給水栓用の節水バルブに関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、節水を目的として成された節水部材等に関するものには、給水路に流量 抵抗を持たせる節水部材を給水栓の接続部に装着して、バルブが全開時に蛇口か ら流出する水量を制限して、節水効果を持たせたものが考案（実開昭６２−１９ ６２６１号公報）あるいは発明（特開平８−０９３００９号公報）されている。

【０００３】 しかしこれ等の考案あるいは発明は、ビル等の洗面用の給水設備等に多く使わ れているような、接続部を蛇口の先に持たない給水栓では、前記節水部材を新た に設ける接続部に装着あるいは給水栓を取り外してから該給水栓の基部に装着す る必要があって、これ等の装着作業には手間がかかる等で問題がある。

【０００４】 そこでこれ等の問題を解決するものとして、給水栓用のコマの軸（弁軸）を延 設して、該軸に前記節水部材として円筒状の磁石を座金とナットを使って装着す るようにしたものが考案（実開平６−０３４０６７号公報）されている。しかし 該考案は、その構成上前記磁石が給水栓の隔壁等に吸着して作動を不十分にする とともに、該磁石を止める前記座金によってバルブ全開時の流量を減じ（あるい は止め）てしまう等でその実用性に問題があるとともに、前記座金等を含む構成 部品の数を多くし、かつ磁石を使うことと従来のコマをそのまま利用出来ないこ と等からそのコストを上げる等の点で問題がある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとする課題は、従来のものが有する、装着作業に手間がか かり、あるいは装着作業の点で改善がありながら実用性に問題があり、かつ従来 の給水栓様のコマが使えないことと装着（構成）する部品の数が多いこと等から コストが高くなる等の点にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記問題を解決するために成されたもので、請求項１記載の節水部材 は、給水栓の通水口の内径にほぼ等しい外径を有した円柱体の外壁に通水溝と上 部に接続穴とを設けて、前記給水栓用のコマに備えられたパッキングを止めるナ ットをねじ止めするねじ軸に、前記ナットに代えて前記接続穴を接続して装着す るように形成したことを特徴とする。

【０００７】 また請求項２記載の節水部材は、給水栓の通水口の内径より小さい外径を有し た円柱体又は多角柱体の上部に接続穴を設けて、前記給水栓用のコマに備えられ たパッキングを止めるナットをねじ止めするねじ軸に、前記ナットに代えて前記 接続穴を接続して装着するように形成したことを特徴とする。

【０００８】 また請求項３記載の節水部材は、各頂点を結ぶ円周が給水栓の通水口の内径に ほぼ等しい多角柱体の上部に接続穴を設けて、前記給水栓用のコマに備えられた パッキングを止めるナットをねじ止めするねじ軸に、前記ナットに代えて前記接 続穴を接続して装着るように形成したことを特徴とする。

【０００９】 また請求項４記載の節水バルブは、給水栓の通水口の内径にほぼ等しい外径を 有した円柱体の外壁に通水溝と上部に接続穴とを設けて、前記給水栓用のコマに 備えられたパッキングを止めるナットをねじ止めするねじ軸に、前記ナットに代 えて前記接続穴を接続して装着するように形成した節水部材を装着したことを特 徴とする。

【００１０】 また請求項５記載の節水バルブは、給水栓の通水口の内径より小さい外径を有 した円柱体又は多角柱体の上部に接続穴を設けて、前記給水栓用のコマに備えら れたパッキングを止めるナットをねじ止めするねじ軸に、前記ナットに代えて前 記接続穴を接続して装着るように形成した節水部材を装着したことを特徴とする 。

【００１１】 また請求項６記載の節水バルブは、各頂点を結ぶ円周が給水栓の通水口の内径 にほぼ等しい多角柱体の上部に接続穴を設けて、前記給水栓用のコマに備えられ たパッキングを止めるナットをねじ止めするねじ軸に、前記ナットに代えて前記 接続穴を接続して装着るように形成した節水部材を装着したことを特徴とする。

【００１２】

【考案の実施の形態】

これによって本考案は、前記節水部材を従来のコマに装着して、あるいは前記 節水バルブを給水栓に装着して使えば、バルブを開いた時に、給水栓の通水口に 挿入された前記節水部材によって、該通水口の通水路を制限して蛇口からの流出 量を減らして、節水を可能にするとともに、給水栓への装着が従来のコマ同様に でき、該装着に特別な工事を必要とせずに、しかも装着の際に前記節水部材が前 記通水口に挿入されてガイドの役目を持って前記装着をより容易にする。

【００１３】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を使って説明する。なお、本考案は給水栓につい て述べているが、給湯及びその他の液体あるいはガス等についても利用出来る。 図１は従来の給水栓用のコマの側面断面図で、従来の給水栓用のコマ１は、弁軸 ２と同一体のコマ本体３の下に装着されるパッキング４をねじ軸５にねじ止めす るナット６で止めるように構成されている。

【００１４】 次に図２は本考案に係る節水部材の第１実施例の斜視図（Ａ）と側面断面図（ Ｂ）で、節水部材７は、従来の給水栓の通水口の内径にほぼ等しい外径を有した 円柱体の外壁に流量を制限する通水溝８と、上部に接続穴９とを設けて、前記給 水栓用のコマ１に備えられたナット６に代えて接続穴９を接続するように形成し たものである。

【００１５】 なお通水溝８は、その巾及び本数又は深さ等を目的の節水率に合わせて選ぶこ とができ、またその形状を直線或はらせん状に、さらには上方を狭く下方を広く するように選んでもよい。また接続穴９は、コマ１のねじ軸５のピッチに合った ねじを切って、ねじ軸５にねじ止めしてもよく、より接続強度を持たせるために 押し込んで接続するようにしてもよい。

【００１６】 これによって節水部材７は、従来の給水栓用のコマ１にそのまま容易に装着す ることができ、この装着状態で給水栓に装着して使用した場合、コマ１を上げて バルブを開いた時に、給水栓の給水路は給水栓の通水口が節水部材７の通水溝８ に制限されるために、蛇口からの流出量を制限して、節水効果が計られる。

【００１７】 またこの場合、前記流出量を５０％減程度になるように設定すると、前記給水 栓に備えられるハンドルをほぼ半回転したところで前記流出量を最大にするため に、従来、通常の使用時に多い、前記ハンドルのほぼ半回転でなる必要以上の前 記流出量のためにする前記ハンドルの再操作が省けるうえに、手洗に最適な流量 が容易に得られる。たとえば、手洗をする場合の使い勝手を、給水栓に流出量を ５０％減に設定した節水部材７を装着したコマを使って従来のコマを使った場合 と比べると、節水部材７を装着した方は流出量は常に５０％減にあるにもかかわ らず、水圧が低い場合では殆ど差が感じられず、しかも高い場合には最適な前記 流量が得られるといった前記した効果が歴然と現われる。

【００１８】 図３は本考案に係る節水部材の第２実施例の斜視図（Ａ）と側面断面図（Ｂ） で、節水部材10は、従来の給水栓の通水口の内径より小さい外径を有した円柱体 であってその上部に接続穴11を設けて、図１に示す前記給水栓用のコマ１に備え られたナット６に代えて接続穴11を接続するように形成したものである。

【００１９】 なお節水部材10の外径は目的の節水率に合わせて選ぶことができ、またその形 状を多角形に選んでもよい。また接続穴11は、コマ１のねじ軸５のピッチに合っ たねじを切って、ねじ軸５にねじ止めしてもよく、より接続強度を持たせるため に押し込んで接続するようにしてもよい。

【００２０】 これによって節水部材10は、従来の給水栓用のコマ１にそのまま容易に装着す ることができ、この装着状態で給水栓に装着して使用した場合、コマ１を上げて バルブを開いた時に、給水栓の給水路は給水栓の通水口が節水部材10の外径に制 限されるために、蛇口からの流出量を制限して、節水効果が計られる。

【００２１】 またこの場合、前記流量を５０％減程度に設定すると、前記給水栓に備えられ るハンドルをほぼ半回転したところで前記流出量を最大にするために、従来、通 常の使用時に多い、前記ハンドルのほぼ半回転でなる必要以上の前記流出量のた めにする前記ハンドルの再操作が省けるうえに、手洗に最適な流量が容易に得ら れるとともに、たとえば手洗をする場合の使い勝手では上記第１の実施例同様の 効果が得られる。

【００２２】 図４は本考案に係る節水部材の第３実施例の斜視図（Ａ）と側面断面図（Ｂ） で、節水部材12は、各頂点を結ぶ円周が従来の給水栓の通水口の内径にほぼ等し い多角柱体であってその上部に接続穴13を設けて、図１に示す給水栓用のコマ１ に備えられたナット６に代えて接続穴13を接続するように形成したものである。

【００２３】 なお節水部材12は、その角数を目的の節水率に合わせて選ぶことができ、さら に溝を設けてもよく、また接続穴13は、コマ１のねじ軸５のピッチに合ったねじ を切って、ねじ軸５にねじ止めしてもよく、より接続強度を持たせるために押し 込んで接続するようにしてもよい。

【００２４】 これによって節水部材12は、従来の給水栓用のコマ１にそのまま容易に装着す ることができ、この状態で給水栓に装着して使用した場合、コマ１を上げてバル ブを開いた時に、給水栓の給水路は給水栓の通水口が節水部材12の角数に制限さ れるために、蛇口からの流出量を制限して、節水効果が計られる。

【００２５】 またこの場合、前記流量を５０％減程度に設定すると、前記給水栓に備えられ るハンドルをほぼ半回転したところで前記流出量を最大にするために、従来、通 常の使用時に多い、前記ハンドルのほぼ半回転でなる必要以上の前記流出量のた めにする前記ハンドルの再操作が省けるうえに、手洗に最適な流量が容易に得ら れるとともに、たとえば手洗をする場合の使い勝手では上記第１の実施例同様の 効果が得られる。

【００２６】 図５は本考案に係る節水バルブの実施例の側面断面図で、節水バルブ15は、図 １に示す給水栓用のコマ１に、コマ１に備えられたナット６に代えて節水部材７ （或は節水部材10又は節水部材12）に設けられた接続穴９（或は接続穴11又は接 続穴13）を接続して、節水部材７（或は節水部材10又は節水部材12）を装着して 構成したものである。

【００２７】 なお節水部材７（或は節水部材10又は節水部材12）は、ねじ軸５のピッチに合 ったねじを切って、ねじ軸５にねじ止めしてもよく、より接続強度を持たせるた めに押し込んで接続するようにしてもよい。またねじ軸５と接続穴９（或は接続 穴11又は接続穴13）とは他の接続形態を採用してもよい。

【００２８】 これによって節水バルブ15は、給水栓に従来のコマに代えて装着することがで き、この状態で使用した場合、節水バルブ15を上げてバルブを開いた時に、給水 栓の給水路は給水栓の通水口が節水部材７（或は節水部材10又は節水部材12）で 制限されるために、蛇口からの流出量を制限して、節水効果が計られるとともに 、上記同様の効果が得られる。なお、節水部材７（或は節水部材10又は節水部材 12）は、その形状を変えてもよい。

【００２９】

【考案の効果】

以上説明したように上記構成によって、本考案の節水部材及び節水バルブは、 これを従来の給水栓用のコマに装着して、あるいは該コマに代えて使うことがで き、この場合、バルブを開いた時に、給水栓の通水口に挿入された節水部材によ って、該通水口の通水路を制限してその流量抵抗を増して、蛇口からの流出量を 減らすので、節水が計られる。

【００３０】 また前記流出量は、これを５０％減程度になるように設定すると、前記給水栓 に備えられるハンドルをほぼ半回転したところで前記流出量を最大にするために 、従来、通常の使用時に多い、前記ハンドルのほぼ半回転でなる必要以上の前記 流出量のためにする前記ハンドルの再操作が省けるうえに、手洗に最適な流量が 容易に得られ、その使い勝手を最良にする。

【００３１】 また、給水栓への装着は、従来のコマの装着同様にできるので、特別な工事を 必要とせずに、しかも装着の際に前記節水部材が前記通水口に挿入されてガイド の役目を持って従来のコマよりより容易にする。

【００３２】 また、従来のコマがそのまま使えることと、該コマへの節水部材の装着が部品 を使わないででき、それに該節水部材は口径が小さい前記通水口に挿入されるの で小型にできる等からコストをきわめて低くする。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の給水栓用のコマの側面断面図である。

【図２】本考案に係る節水部材の第１実施例の斜視図
（Ａ）と側面断面図（Ｂ）である。

【図３】本考案に係る節水部材の第２実施例の斜視図
（Ａ）と側面断面図（Ｂ）である。

【図４】本考案に係る節水部材の第３実施例の斜視図
（Ａ）と側面断面図（Ｂ）である。

【図５】本考案に係る節水バルブの実施例の側面断面図
である。

【符合の説明】

１ コマ ２ 弁軸 ３ コマ本体 ４ パッキング ５ ねじ軸 ６ ナット ７ 節水部材 ８ 通水溝 ９ 接続穴 10 節水部材 11 接続穴 12 節水部材 13 接続穴 14 節水バルブ

フロントページの続き (72)考案者 坂本 栄一 東京都文京区本駒込１丁目10番５号茜ビル サカモト・エンタ−プライズ近代経営研 究所内 (72)考案者 武田 力 東京都港区新橋２丁目20番15号 (72)考案者 山田 能臣 埼玉県川越市砂新田2562−２

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 給水栓の通水口の内径にほぼ等しい外径
   を有した円柱体の外壁に通水溝と上部に接続穴とを設け
   て、前記給水栓用のコマに備えられたパッキングを止め
   るナットをねじ止めするねじ軸に、前記ナットに代えて
   前記接続穴を接続して装着するように形成したことを特
   徴とする節水部材。
2. 【請求項２】 給水栓の通水口の内径より小さい外径を
   有した円柱体又は多角柱体の上部に接続穴を設けて、前
   記給水栓用のコマに備えられたパッキングを止めるナッ
   トをねじ止めするねじ軸に、前記ナットに代えて前記接
   続穴を接続して装着するように形成したことを特徴とす
   る節水部材。
3. 【請求項３】 各頂点を結ぶ円周が給水栓の通水口の内
   径にほぼ等しい多角柱体の上部に接続穴を設けて、前記
   給水栓用のコマに備えられたパッキングを止めるナット
   をねじ止めするねじ軸に、前記ナットに代えて前記接続
   穴を接続して装着るように形成したことを特徴とする節
   水部材。
4. 【請求項４】 給水栓の通水口の内径にほぼ等しい外径
   を有した円柱体の外壁に通水溝と上部に接続穴とを設け
   て、前記給水栓用のコマに備えられたパッキングを止め
   るナットをねじ止めするねじ軸に、前記ナットに代えて
   前記接続穴を接続して装着するように形成した節水部材
   を装着したことを特徴とする節水バルブ。
5. 【請求項５】 給水栓の通水口の内径より小さい外径を
   有した円柱体又は多角柱体の上部に接続穴を設けて、前
   記給水栓用のコマに備えられたパッキングを止めるナッ
   トをねじ止めするねじ軸に、前記ナットに代えて前記接
   続穴を接続して装着るように形成した節水部材を装着し
   たことを特徴とする節水バルブ。
6. 【請求項６】 各頂点を結ぶ円周が給水栓の通水口の内
   径にほぼ等しい多角柱体の上部に接続穴を設けて、前記
   給水栓用のコマに備えられたパッキングを止めるナット
   をねじ止めするねじ軸に、前記ナットに代えて前記接続
   穴を接続して装着るように形成した節水部材を装着した
   ことを特徴とする節水バルブ。