JP3040048B2 - 輻射熱センサ - Google Patents

輻射熱センサ

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JP3040048B2
JP3040048B2 JP5324654A JP32465493A JP3040048B2 JP 3040048 B2 JP3040048 B2 JP 3040048B2 JP 5324654 A JP5324654 A JP 5324654A JP 32465493 A JP32465493 A JP 32465493A JP 3040048 B2 JP3040048 B2 JP 3040048B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば感熱素子として
サーミスタを用いた場合のサーミスタボロメータタイプ
の輻射熱センサ等の測定精度の向上技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、輻射熱を測定する手段としては、
半導体の光電効果を利用した量子型センサと光の輻射熱
を吸収し温度が上昇することを利用した熱効果型センサ
の2つに分類される。
【0003】量子型センサは測定精度が高く応答性も良
い反面、測定できる光の波長域が狭く、常温で使用でき
ないという欠点を有している。それに対し熱効果型セン
サは測定精度や応答性は量子型センサに劣るが、測定で
きる光の波長域が広く、常温で使用できるという利点を
有している。
【0004】代表的な熱効果型センサには、熱電対を用
いたものや、圧電体の焦電効果を利用した焦電タイプ、
輻射熱エネルギーを吸収して生じる熱によって抵抗値が
変化するサーミスタや測温抵抗体を用いたものがある。
【0005】図7にサーミスタを用いたボロメータタイ
プの輻射熱センサの構成を示す。1は輻射熱エネルギー
Eを集熱する反射鏡で、TH1は輻射熱の入射を許容す
る(輻射熱を吸収する)サーミスタで、TH2は輻射熱
の入射を遮断するサーミスタである。また、E’は周囲
から来る外乱の輻射熱エネルギーを示している。
【0006】このタイプの検出原理は、輻射熱の入射を
許容するサーミスタTH1と輻射熱の入射を遮断するサ
ーミスタTH2の吸収輻射熱量の違いによって生じる温
度差を利用するものである。このようにサーミスタを用
いたボロメータタイプの輻射熱センサの構成は簡単で、
潜在的にコストダウンの可能性を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記サ
ーミスタを用いたボロメータタイプの輻射熱センサの場
合、予測できないような箇所から入射する輻射熱エネル
ギーや、空気中特にサーミスタ付近に存在する電磁誘導
ノイズ等により、測定精度が悪くなるという問題があっ
た。
【0008】検出値は微小なので、これを何百倍にも増
幅して活用するため、反射鏡以外の箇所から入射する輻
射熱エネルギーや、空気中特にサーミスタ付近に存在す
る電磁誘導によるノイズがあると、同様に何百倍にも増
幅してしまうので大きな検出誤差要因となる。
【0009】本発明は、かかる点に鑑み、予測できない
ような箇所から入射する輻射熱エネルギーや、空気中に
存在する電磁誘導ノイズを防止し、精度良く検出のでき
る輻射熱センサの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、同一特性を有する2個の感熱素子を
射鏡による集光部に配置した輻射熱センサにおいて、
反射鏡の集光面以外からの熱的影響や反射鏡の温度上
昇から生じる熱的影響を防ぐために、前記感熱素子を含
め前記反射鏡背面全体を覆うカバーを反射鏡と一体に設
けるとともに、外部からの電磁誘導ノイズによる影響を
防ぐために、前記反射鏡一体型カバーを前記感熱素子を
含むホイートストンブリッジ回路の基準電圧に、電気的
に接続した構成としている。
【0011】また、請求項3では、前記感熱素子の一方
は輻射熱の入射を許容するサーミスタであり、他方は輻
射熱の入射を遮断するサーミスタとしている。
【0012】
【作用】上記構成によれば、感熱素子を含む反射鏡背面
全体にカバーを取り付けているので、反射鏡の集光面以
外からの熱的影響等が防止される。
【0013】また、反射鏡一体型カバーを感熱素子を含
むホイートストンブリッジ回路の基準電圧(例えば0
V)に、電気的に接続しているので、外部からの電磁誘
導ノイズによる影響が防止される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の第1実施例〜第3実施例につ
いて図面に基づいて説明する。図1は本実施例に用いる
検出回路図である。この検出回路はホイートストンブリ
ッジ回路で構成されている。R1、R2は抵抗で、TH1
は輻射熱の入射を許容するサーミスタ、TH2は輻射熱
の入射を遮断するサーミスタである。抵抗R1、R2及び
サーミスタTH1、TH2とで図のようにホイートスト
ンブリッジ回路を構成している。2は利得Aの差動増幅
器で、VIN1、VIN2は差動増幅器2の入力電圧で、V
OUTは出力電圧である。また、VBは電源電圧(例えば5
V)で、3は基準電圧(グランド)で通常0Vである。
【0015】次に、この回路の動作について説明する。
差動増幅器2の入力電圧VIN1、VI N2はそれぞれ以下の
ように表される。
【0016】 VIN1={R2/(R1+R2)}×VB ・・・(1)
【0017】 VIN2={RTH2/(RTH1+RTH2)}×VB ・・・(2) ここで、RTH1:サーミスタTH1の抵抗値 RTH2:サーミスタTH2の抵抗値 である。
【0018】また、差動増幅器2の出力電圧VOUTは、
以下のように表される。
【0019】 VOUT=(VIN2−VIN1)×A ・・・(3)
【0020】従って、サーミスタTH1、TH2は同一
特性なので、輻射エネルギーEが入射していない状態で
はRTH1=RTH2 であるから、R1=R2としておけば、
IN1=VIN2となり、差動増幅器2の出力電圧V
OUTは、0Vとなる。
【0021】また、サーミスタTH1及びTH2の抵抗
値は、それぞれ以下のように表される。
【0022】
【数1】
【0023】
【数2】 ここで、 R25 :サーミスタTH1、TH2の常温で
の抵抗値 B :サーミスタTH1、TH2のB定数 TTH1:サーミスタTH1の絶対温度 TTH2:サーミスタTH2の絶対温度 T25 :常温のサーミスタの絶対温度 である。
【0024】サーミスタのB定数は、普通3000〜4
000程度なので、上式から温度が上昇するとサーミス
タの抵抗値は小さくなり、温度が低下するとサーミスタ
の抵抗値は大きくなる。従って、サーミスタTH1は輻
射熱エネルギーEの入射により温度TTH1が上昇し、サ
−ミスタTH1の抵抗値RTH1は小さくなる。
【0025】抵抗値RTH1が小さくなると、(2)式か
らVIN2が上昇しブリッジ回路の平衡に変化が生じ、差
動増幅器2の出力電圧VOUT には、以下の式で表される
出力が生じる。
【0026】
【数3】
【0027】このようにして、本実施例のサ−ミスタボ
ロメ−タタイプの輻射熱センサは、輻射熱エネルギ−E
を電気信号として検出している。
【0028】次に第1実施例の説明をする。図7に示す
従来の構成では、何等かの要因で反射鏡1の集光面後部
より輻射熱エネルギ−E’が入射するとサ−ミスタTH
1の温度TTH1が上昇し、抵抗値RTH1が小さくなるの
で、出力電圧VOUT に変化が生じる。また、輻射熱エネ
ルギ−E’以外にもサ−ミスタTH1に直接外気が当た
ると、熱収支のバランスが崩れ、出力電圧VOUT が不安
定になるという問題があった。
【0029】以下に挙げる各実施例は上記の問題を解決
している。図2に第1実施例の構成を示す。1は輻射熱
エネルギーEを集熱する反射鏡で、TH1は輻射熱の入
射を許容するサーミスタで、TH2は輻射熱の入射を遮
断するサーミスタである。4はサーミスタTH1、TH
2に反射鏡1の集光面後部より輻射熱エネルギーE’が
入射したり、外気に直接当たるのを防止するカバーであ
る。
【0030】このカバー4を設けることにより、サーミ
スタTH1、TH2に反射鏡1の集光面後部より輻射熱
エネルギーE’が入射したり、外気に直接当たるのを防
止するので、双方のサーミスタの外気状態は同じにな
り、双方のサーミスタの自己発熱量はアンバランスにな
りにくい。
【0031】次に第2実施例の説明をする。図3に第2
実施例の構成を示す。5は反射鏡とカバーを一体にした
反射鏡一体型カバーで、TH1は輻射熱の入射を許容す
るサーミスタで、TH2は輻射熱の入射を遮断するサー
ミスタである。また、Eは輻射熱エネルギーを示してい
る。この反射鏡一体型カバー5を設けることにより、反
射鏡1の温度上昇から生じる双方のサーミスタに及ぼす
熱的影響は同等になり、検出誤差要因は大幅に軽減でき
る。
【0032】次に第3実施例の説明をする。上記第2実
施例に示す構成にしても、熱的な影響は防止できるが、
電磁誘導によるノイズの問題が存在する。空気中特にサ
ーミスタ付近に電磁誘導によるノイズが存在すれば、出
力電圧VOUT に及ぼす影響は無視できない。図5は、こ
の場合の出力電圧VOUT を示しており、出力信号波形a
にノイズ波形bが乗っている様子を示している。輻射熱
センサを電子レンジ等に応用する場合には、マイクロ波
ノイズが乗りやすいため、なおさらこの問題は無視でき
ない。
【0033】図4に第3実施例の構成を示す。5は輻射
熱エネルギーEを集熱する反射鏡一体型カバーで、TH
1は輻射熱の入射を許容するサーミスタで、TH2は輻
射熱の入射を遮断するサーミスタである。3は基準電圧
(グランド)で、6は電磁誘導によって生じるノイズ電
流を基準電圧(グランド)に流すためのアース線であ
る。
【0034】この実施例では、ホイートストンブリッジ
回路の基準電圧が図1に示すようにグランド電圧にとっ
ているため、反射鏡一体型カバー5をグランドに接続し
ているが、ホイートストンブリッジ回路の基準電圧と同
電圧に接続する限り、グランド電圧でなく、他の電圧点
に接続してもよい。
【0035】このアース線6を設けることによって、サ
ーミスタ周辺の電磁誘導によって生じるノイズは大幅に
軽減される。図6は第3実施例の出力電圧VOUT の波形
を示しており、信号波形a及び軽減されたノイズ波形c
の様子を示している。このように、本実施例の輻射熱セ
ンサによれば、良好に輻射熱エネルギーを検出すること
ができる。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、同一特
性を有する2個の感熱素子を集光部に配置した輻射熱セ
ンサにおいて、感熱素子を含め反射鏡背面全体にカバー
を取り付けているので、反射鏡の集光面以外からの熱的
影響等を防止できる。
【0037】また、感熱素子カバーを反射鏡と一体に形
成しているので、各々の感熱素子に及ぼす反射鏡の温度
上昇から生じる熱的影響を防止できるという効果もあ
る。
【0038】また、反射鏡一体型カバーを感熱素子を含
むホイートストンブリッジ回路の基準電圧に、電気的に
接続しているので、外部からの電磁誘導ノイズによる影
響を防止できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のサーミスタボロメータタイプの輻射
熱センサの検出回路図。
【図2】 第1実施例のサーミスタボロメータタイプの
輻射熱センサの構成図。
【図3】 第2実施例のサーミスタボロメータタイプの
輻射熱センサの構成図。
【図4】 第3実施例のサーミスタボロメータタイプの
輻射熱センサの構成図。
【図5】 第3実施例を施さない場合の出力信号波形を
示す図。
【図6】 第3実施例を施した場合の出力信号波形を示
す図。
【図7】 従来のサーミスタボロメータタイプの輻射熱
センサの構成図。
【符号の説明】
1 反射鏡 E 輻射熱エネルギー E’ 反射鏡の後部から入る外乱の輻射熱エネルギー TH1 輻射熱の入射を許容するサーミスタ TH2 輻射熱の入射を遮断するサーミスタ 2 利得Aの差動増幅器 R1 抵抗 R2 抵抗 VB 電源電圧 VIN1 差動増幅器の入力電圧 VIN2 差動増幅器のもう一方の入力電圧 VOUT 差動増幅器の出力電圧 3 基準電圧(グランド) 4 カバー 5 反射鏡一体型カバー 6 アース線 a 出力信号波形 b 電磁誘導によるノイズ波形 c 軽減された電磁誘導によるノイズ波形
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−187130(JP,A) 特開 平4−348234(JP,A) 特開 昭62−222134(JP,A) 特開 平2−201229(JP,A) 特開 平4−310829(JP,A) 実開 平5−69643(JP,U) 実開 昭63−1357(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 5/00 - 5/32

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一特性を有する2個の感熱素子を反射
    鏡による集光部に配置した輻射熱センサにおいて、前記 反射鏡の集光面以外からの熱的影響や反射鏡の温度
    上昇から生じる熱的影響を防ぐために、前記感熱素子を
    含め前記反射鏡背面全体を覆うカバーを反射鏡と一体に
    設けるとともに、外部からの電磁誘導ノイズによる影響
    を防ぐために、前記反射鏡一体型カバーを前記感熱素子
    を含むホイートストンブリッジ回路の基準電圧に、電気
    的に接続したことを特徴とする輻射熱センサ。
  2. 【請求項2】 前記基準電圧はグランド電圧であること
    を特徴とする請求項1に記載の輻射熱センサ。
  3. 【請求項3】 前記感熱素子の一方は輻射熱の入射を許
    容するサーミスタであり、他方は輻射熱の入射を遮断す
    るサーミスタであることを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の輻射熱センサ。
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