JP3038933U - 展示箱兼輸送箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 折り曲げるだけで容易に展示箱になり、ま
た、その展示箱の状態で二つ折りすることにより簡単に
輸送箱になる展示箱兼輸送箱をを提供すること。 【解決手段】 折り返し上板１１の折り目１０を谷折り
して底板６上に折り畳まれると共に、折り返し下板１３
の折り目１２を山折りして前面板４の内側に折り畳み、
折り返し上板１１の上辺に設けた突出片１４，１４を前
記差込片７に開けた切込口８，８および支持板１に開け
た切込口２２，２２に係合して箱状収納部２，２が上下
二段に形成され、また、支持板１に内方に折り曲げ可能
な２本の折り目２０，２０を設けると共に、輸送箱とな
った場合の底板１９が上下の収納部２ａ，２ｂ間に、蓋
体１５が上部収納部２ａの上部に連設され蓋体１５の先
部に差込片１６を設けてあることを特徴とする展示箱兼
輸送箱。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、商品販売時にはディスプレイとして使用でき、商品輸送時には輸送 箱として使用し得る非常に便利な展示箱兼輸送箱に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、例えば店頭等で化粧品や薬品や菓子等の小物商品の入れた紙箱をディス プレイして販売する時には、消費者の購買意欲をかきたてる商品の宣伝用の印刷 を施した表示板の前面に紙箱を収容する箱状収納部を設け、該箱状収納部に商品 の入った紙箱を収めて販売している。

【０００３】 そのような展示箱としては、図７，８に示すようなものがあった。この展示箱 ３０は、垂直な支持板３１と、支持板の前面に取り付けた紙箱を入れる収納部３ ２から構成されているが、支持板３１と収納部３２が別体であり、その収納部３ ２を支持板３１に取り付けるには、支持板３１に切込孔３３を設け、収納部３２ の後面板の上端から突出する差込片３４と収納部３２の側面板の側端から突出す る差込片３５を設け、支持板３１の切込孔３３に上端の差込片３４を差し込むと 共に、側端の差込片３５を支持板３１の側辺から後面に折り込み、図８に示すよ うに、差込片３４，３５を支持板３１の裏面に固着して収納部３２を固定してい る。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記構成の従来の展示箱３０は、別体に形成された収納部３２ の取り付け時に切込孔３３に差込片３４を差し込んで構成するで、取り付けに時 間がかかるばかりでなく、それらが外観上に現れ体裁が悪かった。

【０００５】 また、切込孔３３と差込片３４との係合力が弱く、重い商品の入っている紙箱 を収納すると収納部３２が外れてしまったり、切込孔３３を破損することがあっ て展示箱として利用価値が少なかった。

【０００６】 さらに、従来の展示箱は、収納部の上方が開口しているため、そのまゝでは商 品を輸送できないので、商品の輸送は展示箱とは別体の輸送箱に入れて行なって いる。そして、商品を展示するには、販売店の店頭で展示箱を組み立て、収納部 に紙箱を詰め替える必要があって、非常に手間のかかるものであった。

【０００７】 本考案は、上記のような問題を解決することを課題として研究開発されたもの で、右側面板、前面板、左側面板をそれぞれ折り目に沿って折り曲げるだけで容 易に展示箱になり、また、その展示箱の状態で二つ折りすることにより簡単に輸 送箱になる展示箱兼輸送箱をを提供することを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決し、その目的を達成する手段として、本考案では、支持板の 一側辺の上下部に、側方に連設する右側面板、前面板、左側面板を設け、順次山 折りして支持板の前面側に折り返し、左側面板を支持板の他側辺の糊代に固着し 、前面板の下端に連設する底板およびその先の切込口を有する差込片を山折りし て底部を形成し、前面板の上面両側に設けた切込線によって形成される折り返し 上板の折り目を谷折りして底板上に折り畳まれると共に、折り返し下板の折り目 を山折りして前面板の内側に折り畳み、折り返し上板の上辺に設けた突出片を前 記差込片に開けた切込口および支持板に開けた切込口に係合して箱状収納部が上 下二段に形成され、また、その上下の収納部が重なるように、支持板に内方に折 り曲げ可能な２本の折り目を設けると共に、輸送箱となった場合の底板が上下収 納部間に、蓋体が上部収納部の上部に連設され蓋体の先部に差込片を設けてある ことを特徴とする展示箱兼輸送箱を開発し、採用した。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案の実施の形態を添付図面に基づいて説明すれば、１は縦長状に 形成した支持板で、その支持板１の前面側に形成される箱状の収納部２を組立て るための右側面板３，前面板４，左側面板５が一側辺の上下二段に連設されてい て、これらは一枚の厚紙からなっている。

【００１０】 右側面板３，左側面板５の下端にはそれぞれ折り返し片３ａ，５ａが設けられ ている。前面板４の下端には底板６が連設され、その先部が差込片７になってい て、差込片７の折り目７ａの位置に所定間隔毎の切込口８，８が開けてある。さ らに、前面板４の上面両側には傾斜状の切込線９，９が入れてあり、その切込線 ９，９間に上折り目１０で谷折りされる折り返し上板１１と下折り目１２で山折 りされる折り返し下板１３が設けられている。１４は折り返し上板１１の上辺に 設けた突出片で、前述の差込片７の切込口８，８に係合するようになっている。

【００１１】 支持板１の上部には、商標や広告宣伝が印刷された表示部があり、折り曲げて 輸送箱にした時の輸送箱の蓋板１５になる部分であり、その蓋板１５の幅は上部 収納部２ａと下部収納部２ｂを重ね合わせた幅に等しい幅であり、その蓋板１５ の先部には輸送箱の内側に折り込んで蓋板１５を止める差込片１６が連設してあ り、差込片１６は輸送箱にした時に下部収納部２ｂの下方から支持板１と下部収 納部２ｂの差込片７の間に差し込んで輸送箱の蓋板１５を固定するものである。

【００１２】 支持板１の上端部の蓋板１５の上縁には、透孔１７，１７が左右に穿設してあ り、その透孔１７，１７に吊り下げ用の紐１８が挿通してある。この紐１８は展 示箱を壁掛け用として用いる時のものである。

【００１３】 上部収納部２ａと下部収納部２ｂ間には空間部があり、この空間部は蓋板１５ と同一寸法であり、支持板１を折り曲げて輸送箱にした時の底板１９になる部分 である。この底板１９を形成する時のための支持板１上に２本の折り目２０，２ ０が設けてあり、上部の折り目２０は、右側面板３の下端と支持板１の他側辺に 形成する上糊代２１の下端とを結ぶ線上にあり、下部の折り目２０は、右側面板 ３の上端と下糊代２１の上端とを結ぶ線上にそれぞれ設けてある。２２は前記の 差込片７に設けられた切込口８，８が差し込まれた位置と合致する位置に設けら れた左右の切込口である。

【００１４】 このように構成した本考案を展示箱とする組立て方を説明すると、支持板１の 一側方に連設する右側面板３、前面板４、左側面板５のそれぞれの境界折り目を 順次山折りして支持板１の前面側に折り曲げ、左側面板５を糊代２１に固着して 筒体にし、右側面板３の折り返し片３ａと左側面板５の折り返し片５ａを内方に 折り曲げると共に、前面板４の下端の折り目４ａを支持板１の方向に折り曲げて 底板６を形成し、底板６の先部の差込片７を内側に折り曲げる。それと共に、前 面板４の上端にある折り目１２を山折りして折り返し下板１３を前面板４の内面 に、折り目１０を谷折りして折り返し上板１１を底板６上に折り曲げ、突出片１ ４，１４を差込片７，７の切込口８，８と支持板１の切込口２２，２２に係止し て収納部２を形成し、その収納部２に商品を収納した紙箱を入れて展示するもの である。

【００１５】 また、展示箱から輸送箱とするには、支持板１に設けた折り目２０，２０を内 方に折り曲げ上部収納部２ａと下部収納部２ｂを互いに重ね合わせ、支持板１の 蓋板１５を折り曲げ、その先部に設けた差込み片１６を支持板１と下部収納部２ ｂの差込片７の間に下部収納部２ｂの下方から差し込むことによって輸送箱を形 成する。そして、その輸送箱をそのまゝ販売店へ輸送し、販売店では輸送箱を展 開してそのまゝ壁に掛けて展示して利用するものである。

【００１６】

【考案の効果】

以上のように、本考案の展示箱兼用輸送箱によれば、支持板の一側辺に連設す る右側面板、前面板、左側面板を折り曲げることによって展示箱が簡単に形成で きると共に、箱状収納部は折り返し上板および折り返し下板が収納部内に折り返 されて二重に構成されているので、頑丈な展示箱となり、その底面がフラットで あるから、紙箱を収容しやすいばかりでなく、収容した場合には安定した状態で 保持できる。また、折り返し上板に設けた突出片が差込片の切込口と支持板の切 込口とにしっかり係止固定され、従来のように先端部が切込口から外れて不用意 に開いてしまうことがない。

【００１７】 また、展示箱の状態で収納部を内方に折り曲げれば輸送箱になり、商品の収納 された箱を別に包袋して輸送する必要がなくなり、輸送費を節減することができ る。

【００１８】 さらに、本考案は一枚の厚紙で形成され、支持板に収納部の取り付け等の切り 込みがないので、輸送箱に用いた時においても外観上の見栄えが良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】展示箱の正面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線拡大断面図である。

【図３】図１のＢ−Ｂ線拡大断面図である。

【図４】輸送箱になる過程を示す側面図である。

【図５】輸送箱の斜視図である。

【図６】展開平面図である。

【図７】従来の展示箱を示す斜視図である。

【図８】従来の展示箱を示す背面斜視図である。

【符号の説明】

１ 支持板 ２ 収納部 ３ 右側面板 ４ 前面板 ５ 左側面板 ６ 底板 ７ 差込片 ８ 切込口 ９ 切込線 １０ 上折り目 １１ 折り返し上板 １２ 下折り目 １３ 折り返し下板 １４ 突出片 １５ 蓋体 １６ 底板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】支持板の一側辺の上下部に、側方に連設す
   る右側面板、前面板、左側面板を設け、順次山折りして
   支持板の前面側に折り返し、左側面板を支持板の他側辺
   の糊代に固着し、前面板の下端に連設する底板およびそ
   の先の切込口を有する差込片を山折りして底部を形成
   し、前面板の上面両側に設けた切込線によって形成され
   る折り返し上板の折り目を谷折りして底板上に折り畳ま
   れると共に、折り返し下板の折り目を山折りして前面板
   の内側に折り畳み、折り返し上板の上辺に設けた突出片
   を前記差込片に開けた切込口および支持板に開けた切込
   口に係合して箱状収納部が上下二段に形成され、また、
   その上下の収納部が重なるように、支持板に内方に折り
   曲げ可能な２本の折り目を設けると共に、輸送箱となっ
   た場合の底板が上下収納部間に、蓋体が上部収納部の上
   部に連設され蓋体の先部に差込片を設けてあることを特
   徴とする展示箱兼輸送箱。