JP3038911B2 - 害虫忌避性樹脂成形体 - Google Patents
害虫忌避性樹脂成形体Info
- Publication number
- JP3038911B2 JP3038911B2 JP2334274A JP33427490A JP3038911B2 JP 3038911 B2 JP3038911 B2 JP 3038911B2 JP 2334274 A JP2334274 A JP 2334274A JP 33427490 A JP33427490 A JP 33427490A JP 3038911 B2 JP3038911 B2 JP 3038911B2
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- JP
- Japan
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- essential oil
- hinoki essential
- pest repellent
- synthetic resin
- hinoki
- Prior art date
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- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、害虫忌避性樹脂成形体に関する。詳しく
は、ヒノキ精油を有効成分とする害虫忌避性樹脂成形体
に関する。
は、ヒノキ精油を有効成分とする害虫忌避性樹脂成形体
に関する。
従来、ヒノキ精油を有効成分とする害虫忌避剤は、ス
プレー、ローションあるいはクリーム等の使用形態に調
製された製剤を、直接、皮膚あるいは害虫を忌避したい
場所に塗布することにより、その効果を持たせるのが一
般的であった。
プレー、ローションあるいはクリーム等の使用形態に調
製された製剤を、直接、皮膚あるいは害虫を忌避したい
場所に塗布することにより、その効果を持たせるのが一
般的であった。
しかしながら、従来の方法によるスプレー、ローショ
ンあるいはクリーム等に調製された製剤では、忌避効果
の持続性が比較的短く、長時間効果を持続させるために
は繰り返し塗布する必要があり、経済的に無駄が多かっ
た。また直接皮膚等に塗布するため、場合によっては皮
膚にかぶれ等の炎症を起こすおそれもあった。
ンあるいはクリーム等に調製された製剤では、忌避効果
の持続性が比較的短く、長時間効果を持続させるために
は繰り返し塗布する必要があり、経済的に無駄が多かっ
た。また直接皮膚等に塗布するため、場合によっては皮
膚にかぶれ等の炎症を起こすおそれもあった。
本発明者らは上記課題に鑑み、鋭意検討を重ねた結
果、ヒノキ精油を予め合成樹脂に含有させることによ
り、長期間害虫忌避有効成分を徐放させることができる
ことを見出し本発明を完成するに至った。
果、ヒノキ精油を予め合成樹脂に含有させることによ
り、長期間害虫忌避有効成分を徐放させることができる
ことを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体
およびエチレン−メチルメタクリレート共重合体から選
ばれる合成樹脂にヒノキ精油を含有させてなることを特
徴とする害虫忌避性樹脂成形体である。
およびエチレン−メチルメタクリレート共重合体から選
ばれる合成樹脂にヒノキ精油を含有させてなることを特
徴とする害虫忌避性樹脂成形体である。
本発明で使用するヒノキ精油とは、ヒノキの樹木ある
いは葉を水蒸気蒸留することによって得られる精油であ
る。このヒノキ精油は、蚊、ダニ、ゴキブリ等の害虫に
対し忌避効果を有するものであり、これを合成樹脂に含
有させたものを害虫忌避性樹脂成形体とする。
いは葉を水蒸気蒸留することによって得られる精油であ
る。このヒノキ精油は、蚊、ダニ、ゴキブリ等の害虫に
対し忌避効果を有するものであり、これを合成樹脂に含
有させたものを害虫忌避性樹脂成形体とする。
ヒノキ精油の合成樹脂への含有量は、基材となる合成
樹脂に対して、１〜40重量％であり、好ましくは５〜30
重量％である。１重量％より少ないと、忌避効果が顕著
ではなく、また40重量％より多いとヒノキ精油が成形品
の表面にブリードしてべたつきを生じることがあるので
好ましくない。
樹脂に対して、１〜40重量％であり、好ましくは５〜30
重量％である。１重量％より少ないと、忌避効果が顕著
ではなく、また40重量％より多いとヒノキ精油が成形品
の表面にブリードしてべたつきを生じることがあるので
好ましくない。
ヒノキ精油を合成樹脂に含有させる方法としては、ヒ
ノキ精油をそのまま、またはアセトン等の適当な溶剤に
溶解させたものを基材となる合成樹脂に含浸させてもよ
いし、あるいはヒノキ精油と合成樹脂とを溶融混練して
得ることもできる。この場合、予め高濃度のヒノキ精油
と合成樹脂とを溶融混練したマスターペレットを作製し
ておき、該マスターペレットを、直接または基材合成樹
脂で希釈して目的の含有量として、通常の熱可塑性樹脂
の成形に用いられる射出成形、インフレーション成形、
紡糸等の溶融成形法により、フィルム、シート、ネット
等、所望の成形品に加工することができる。また、忌避
効果の持続時間をコントロールする等、その使用目的に
応じて適宜、多層成形、複合紡糸とすることができる。
ノキ精油をそのまま、またはアセトン等の適当な溶剤に
溶解させたものを基材となる合成樹脂に含浸させてもよ
いし、あるいはヒノキ精油と合成樹脂とを溶融混練して
得ることもできる。この場合、予め高濃度のヒノキ精油
と合成樹脂とを溶融混練したマスターペレットを作製し
ておき、該マスターペレットを、直接または基材合成樹
脂で希釈して目的の含有量として、通常の熱可塑性樹脂
の成形に用いられる射出成形、インフレーション成形、
紡糸等の溶融成形法により、フィルム、シート、ネット
等、所望の成形品に加工することができる。また、忌避
効果の持続時間をコントロールする等、その使用目的に
応じて適宜、多層成形、複合紡糸とすることができる。
本発明において、ヒノキ精油を含有させる基材である
合成樹脂としては、ヒノキ精油の吸収性、拡散性、ヒノ
キ精油に対する安定性、熱成形性（低温加工性）等の点
から、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびエチレン−
メチルメタクリレート共重合体が用いられる。
合成樹脂としては、ヒノキ精油の吸収性、拡散性、ヒノ
キ精油に対する安定性、熱成形性（低温加工性）等の点
から、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびエチレン−
メチルメタクリレート共重合体が用いられる。
さらに本発明の目的を損なうことのない範囲で酸化防
止剤、紫外線吸収剤、抗ブロッキング剤、充填剤、蒸散
調節剤、光量、色素、顔料などを適宜使用することもで
きる。
止剤、紫外線吸収剤、抗ブロッキング剤、充填剤、蒸散
調節剤、光量、色素、顔料などを適宜使用することもで
きる。
以下に本発明を具体的に説明するために実施例を示す
が、本発明は必ずしもこれらの例により限定されるもの
ではない。
が、本発明は必ずしもこれらの例により限定されるもの
ではない。
尚、本発明における成形体の試験法は次の通りであ
る。
る。
薬剤残存率試験：成形体試料を25℃の恒温室に吊り下
げ、一定時間経過後の試料中のヒノキ精油成分の残存率
をその重量の減量から算出した。
げ、一定時間経過後の試料中のヒノキ精油成分の残存率
をその重量の減量から算出した。
忌避活性試験法（Ｉ）：ネッタイシマカ成虫200〜400
頭（性比約1:1）を放飼したケージ（220×220×300mm）
を準備した。誘因源として循環恒温槽褐色瓶（底径60m
m、高さ100mm）２個を直列にシリコンチューブで接続
し、温水（38℃）が循環する装置を用いた。60mm×60mm
の試料シートを一個の褐色瓶の底面に貼り付け、もう一
個の褐色瓶の底面にはヒノキ精油を含有しない樹脂製シ
ート（コントロール）を貼り付けその後、放飼ケージの
片面に密着させた。密着後、２、４、６分後の３回それ
ぞれの瓶に誘引された雌の蚊の数を観察した。蚊の数
は、２反復で試験を行った合計数で示した。
頭（性比約1:1）を放飼したケージ（220×220×300mm）
を準備した。誘因源として循環恒温槽褐色瓶（底径60m
m、高さ100mm）２個を直列にシリコンチューブで接続
し、温水（38℃）が循環する装置を用いた。60mm×60mm
の試料シートを一個の褐色瓶の底面に貼り付け、もう一
個の褐色瓶の底面にはヒノキ精油を含有しない樹脂製シ
ート（コントロール）を貼り付けその後、放飼ケージの
片面に密着させた。密着後、２、４、６分後の３回それ
ぞれの瓶に誘引された雌の蚊の数を観察した。蚊の数
は、２反復で試験を行った合計数で示した。
忌避活性試験法（II）：ポリ製カップ（直径13cm、高
さ7cm）に、エサ（マウス用固型飼料少量）および綿球
に水をしみこませたものと共に紙製の一辺30mm、長さ60
mmの三角シェルターの中に30mm×60mmの試料シートを入
れた。その後カップの中に、チャバネゴキブリ成虫雌雄
５頭ずつを放飼し、ナイロンゴースでふたをした。一晩
置いて翌朝シェルターに接触していない虫の数を観察し
た。尚、試験は２往復で行ない、忌避した虫の数は、２
往復試験の合計数で示した。忌避率は以下の式より求め
た。
さ7cm）に、エサ（マウス用固型飼料少量）および綿球
に水をしみこませたものと共に紙製の一辺30mm、長さ60
mmの三角シェルターの中に30mm×60mmの試料シートを入
れた。その後カップの中に、チャバネゴキブリ成虫雌雄
５頭ずつを放飼し、ナイロンゴースでふたをした。一晩
置いて翌朝シェルターに接触していない虫の数を観察し
た。尚、試験は２往復で行ない、忌避した虫の数は、２
往復試験の合計数で示した。忌避率は以下の式より求め
た。
（実施例） ヒノキ精油30重量部とエチレン−メチルメタクリレー
ト共重合体（住友化学工業（株）製アクリフトWH202）7
0重量部を密閉式加圧ニーダーで約15分間混練し、これ
をペレット化したものをマスターペレットとした。この
マスターペレット100重量部にマトリックス樹脂である
エチレン−メチルメタクリレート共重合体（アクリフト
WH202）200重量部とを密閉式加圧ニーダーで再び15分間
混練し、押出機に供給し押し出しながらホットカットを
行い、ヒノキ精油含量10重量％のペレットを得、該ペレ
ットを用いてＴダイ押出機で厚さ1mmのシートを得た。
ト共重合体（住友化学工業（株）製アクリフトWH202）7
0重量部を密閉式加圧ニーダーで約15分間混練し、これ
をペレット化したものをマスターペレットとした。この
マスターペレット100重量部にマトリックス樹脂である
エチレン−メチルメタクリレート共重合体（アクリフト
WH202）200重量部とを密閉式加圧ニーダーで再び15分間
混練し、押出機に供給し押し出しながらホットカットを
行い、ヒノキ精油含量10重量％のペレットを得、該ペレ
ットを用いてＴダイ押出機で厚さ1mmのシートを得た。
シートを100mm×100mm×1mmとしたものを試験試料と
して薬剤残存試験に供したところ、ヒノキ精油成分の残
存率が10％となるのは、300時間後であった。
して薬剤残存試験に供したところ、ヒノキ精油成分の残
存率が10％となるのは、300時間後であった。
また、60mm×60mm×1mmとしたシートを25℃の恒温室
で所定時間保持し経過させたものを害虫忌避活性試験
（Ｉ）に供した。結果を第１表に示す。
で所定時間保持し経過させたものを害虫忌避活性試験
（Ｉ）に供した。結果を第１表に示す。
さらに、30mm×60mm×1mmとしたシートを害虫忌避活
性試験（II）に供した。結果を第２表に示す。
性試験（II）に供した。結果を第２表に示す。
（比較例） 100mm×100mm×1mmのパルプ材にヒノキ精油をその含
量が10重量％となるように含浸させたものを薬剤残存率
試験に供した。ヒノキ精油成分の残存率が10％となるの
は、30時間後であった。
量が10重量％となるように含浸させたものを薬剤残存率
試験に供した。ヒノキ精油成分の残存率が10％となるの
は、30時間後であった。
本発明の害虫忌避性樹脂成形体は、薬効成分を徐放す
ることができるため忌避効果が長時間持続し、安全かつ
簡便に取り扱うことができる。本成形体を、例えば、ゴ
キブリ等の出没する場所やダニ等の出る畳の下に敷設す
ることによって、これらの害虫を忌避できるし、また着
衣のポケット等に入れておくだけでも飛来害虫に対して
忌避効果を発揮できる。
ることができるため忌避効果が長時間持続し、安全かつ
簡便に取り扱うことができる。本成形体を、例えば、ゴ
キブリ等の出没する場所やダニ等の出る畳の下に敷設す
ることによって、これらの害虫を忌避できるし、また着
衣のポケット等に入れておくだけでも飛来害虫に対して
忌避効果を発揮できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 敬介 兵庫県宝塚市高司４丁目２番１号 住友 化学工業株式会社内 (72)発明者 松尾 憲忠 兵庫県宝塚市高司４丁目２番１号 住友 化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平３−127702（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−44305（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−142709（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A01N 65/00,25/10,25/34
Claims (1)
- 【請求項１】エチレン−酢酸ビニル共重合体およびエチ
レン−メチルメタクリレート共重合体から選ばれる合成
樹脂にヒノキ精油を含有させてなることを特徴とする害
虫忌避性樹脂成形体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2334274A JP3038911B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 害虫忌避性樹脂成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2334274A JP3038911B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 害虫忌避性樹脂成形体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04202105A JPH04202105A (ja) | 1992-07-22 |
| JP3038911B2 true JP3038911B2 (ja) | 2000-05-08 |
Family
ID=18275508
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2334274A Expired - Lifetime JP3038911B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 害虫忌避性樹脂成形体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3038911B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0818945B2 (ja) * | 1993-06-23 | 1996-02-28 | マキ商事株式会社 | 抗菌性繊維材 |
| JPH0848607A (ja) * | 1994-08-05 | 1996-02-20 | Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd | ゴキブリ忌避剤 |
| JP3190530B2 (ja) * | 1994-11-10 | 2001-07-23 | みかど化工株式会社 | 農業用マルチングフィルムの製造方法 |
| FR2901096B1 (fr) * | 2006-05-18 | 2011-09-02 | Ab7 Ind | Bracelet de protection contre les piqures d'insectes. |
| JP2008143815A (ja) * | 2006-12-07 | 2008-06-26 | Kisco Ltd | 蚊の防除に優れるエラストマー製リング状又はシート状蚊除け用品 |
-
1990
- 1990-11-29 JP JP2334274A patent/JP3038911B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04202105A (ja) | 1992-07-22 |
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