JP3038884B2 - 光空間伝送装置 - Google Patents

光空間伝送装置

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JP3038884B2
JP3038884B2 JP2294092A JP29409290A JP3038884B2 JP 3038884 B2 JP3038884 B2 JP 3038884B2 JP 2294092 A JP2294092 A JP 2294092A JP 29409290 A JP29409290 A JP 29409290A JP 3038884 B2 JP3038884 B2 JP 3038884B2
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【発明の詳細な説明】 以下の順序で本発明を説明する。
A産業上の利用分野 B発明の概要 C従来の技術(第20図) D発明が解決しようとする課題(第20図) E課題を解決するための手段(第2図及び第5図) F作用(第2図及び第5図) G実施例(第1図〜第18図) (G1)光空間伝送装置の概略構成(第1図) (G1−2)伝送光学系(第2図) (G1−3)コリメートスコープ(第2図) (G1−4)反射防止機構(第2図) (G1−5)コリメートスコープの配置(第2図及び第
3図) (G1−6)サーボ回路(第1図〜第18図) (G1−6−1)偏波面の補正 (G1−6−2)照射位置の補正 (G1−6−3)サーボの停止制御 (G1−6−4)ミラーの構成 (G1−7)システム制御回路 (G2)実施例の動作 (G3)実施例の効果 (G4)他の実施例(第19図) H発明の効果 A産業上の利用分野 本発明は光空間伝送装置に関し、特に空間を伝送する
光ビームを媒介して所望の情報を伝送する光空間伝送装
置に適用し得る。
B発明の概要 本発明は、光空間伝送装置において、光源、受光部等
を一体に鏡筒に収納し、当該鏡筒を回動自在に支持する
ことにより、必要に応じて鏡筒を回動させて偏波面の向
きを調整し得、確実に情報を送受することができる。
C従来の技術 従来、光空間伝送装置においては、伝送対象に送出す
る所定偏波面の光ビームの一部を折り返して伝送対象か
ら到来する観測光と共に観測することにより、簡易に当
該光ビームの照射位置を確認し得るようになされたもの
が提案されている(特願平2−20916号、特願昭63−138
120号)。
すなわち第20図に示すように、光空間伝送装置1にお
いては、レーザダイオード2を所定の情報信号で駆動
し、当該レーザダイオード2から所定偏波面の光ビーム
LA1を射出する。
レンズ4は、当該光ビームLA1を平行光線に変換した
後、偏光プリズム6を透過させてハーフミラー8に導
く。
ここでハーフミラー8は、光ビームLA1の一部を透過
させ、当該透過光をレンズ16及び18を介して伝送対象に
送出する。
これにより光空間伝送装置1は、所定偏光面の光ビー
ムLA1を伝送対象に送出するようになされている。
さらにハーフミラー8は、光ビームLA1の反射光をコ
ーナーキユーブプリズム10で折り返し、折り返した光ビ
ームをレンズ12を介して撮像素子14に導く。
これにより光空間伝送装置1においては、伝送対象に
送出した光ビームLA1の一部を分離し、その光路を折り
返して撮像素子14に集光するようになされている。
レンズ18は、伝送対象から到来する光ビームLA2を受
光し、レンズ16、ハーフミラー8を介して偏光プリズム
6に導く。
ここで伝送対象においては、光ビームLA1に対して偏
波面が直交する光ビームLA2を射出するようになされて
いる。
これにより光空間伝送装置1は、偏光プリズム6で光
ビームLA2を反射した後、当該光ビームLA2をレンズ20を
介して受光素子22に集光する。
これにより光空間伝送装置1においては、伝送対象か
ら到来する光ビームLA2を受光して情報を受信し得るよ
うになされている。
さらにレンズ18は、光ビームLA2と共に、伝送対象の
周囲の背景から当該光空間伝送装置1に向かう光(以下
観測光と呼ぶ)L1を受光し、当該観測光L1をレンズ16、
ハーフミラー8、レンズ12を介して撮像素子14に導く。
これにより観測光L1においては、光ビームLA1と光軸
の平行な成分がコーナーキユーブプリズム10の反射光と
平行にレンズ12に入射する。
従つて、コーナーキユーブプリズム10の反射光におい
ては、あたかも光ビームLA1の照射位置から当該光空間
伝送装置1に向けて射出したような光路でレンズ12に入
射する。
これにより光空間伝送装置1においては、撮像素子14
を介して、光ビームLA1の照射位置に明るい輝点を形成
した撮像画像を得ることができ、簡易に光ビームLA1の
照射位置を確認し得るようになされている。
D発明が解決しようとする課題 ところで、光空間伝送装置1を小型化することができ
れば、便利であると考えられる。
すなわち光空間伝送装置1においては、光ビームLA1
の照射位置を簡易に検出することができることにより、
設置作業を簡略化することができる。
従つて必要に応じて所望の設置場所に設置して、例え
ばテレビジヨン中継等に利用することができる。
ところがこの場合、光空間伝送装置1全体が傾いて設
置される場合があり、この場合偏光プリズム6の偏波面
に対して光ビームLA2の偏波面がずれるようになり、偏
光プリズム6で効率良く光ビームLA2を反射し得なくな
る。
また、風等により光空間伝送装置1全体が揺らぐよう
に振動する場合があり、この場合も偏波面が乱れ、効率
良く光ビームLA2を受光素子22に入射し得なくなる。
さらに船舶、車両等に搭載してテレビジヨン中継する
場合においては、このような偏波面の乱れが一段と大き
くなる。
さらにこのように偏波面が乱れると、伝送対象側にお
いても同様に効率良く光ビームLA1を受光し得ず、結局
情報を確実に送受することが困難になる問題があつた。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、確実に
情報を送受することができる光空間伝送装置を提案しよ
うとするものである。
E課題を解決するための手段 かかる課題を解決するため本発明においては、所定の
情報信号S1で変調した所定偏波面W1の送信光ビームLA1
を、所定距離だけ離間して配置された送受信装置に送出
すると共に、送受信装置から送出された所定偏波面W2の
受信光ビームLA2を受光することにより、送信光ビームL
A1を介して情報信号S1を送受信装置に伝送すると共に、
受信光ビームLA2を介して送受信装置から送出された所
定の情報信号S2を受信する光空間伝送装置30において、
光源51から射出された送信光ビームLA1を射出する光源5
1と、送信光ビームLA1を反射又は透過すると共に、送信
光ビームLA1とは逆に受信光ビームLA2を透過又は反射す
る偏光光ビーム分離手段53と、偏光光ビーム分離手段53
を介して得られる送信光ビームLA1を送受信装置に送出
すると共に、送受信装置から到来する受信光ビームLA2
を偏光光ビーム分離手段53に導く光学系59A、59Bと、偏
光光ビーム分離手段53を介して得られる受信光ビームLA
2を受光する受光部64、68とを具え、光源51、偏光光ビ
ーム分離手段53及び受光部64、68を所定の鏡筒81に一体
に支持し、光学系59A、59Bの光軸を回動中心軸にして、
鏡筒81を回動し得るように保持する。
F作用 光源51、偏光光ビーム分離手段53及び受光部64、68を
所定の鏡筒81に一体に支持し、光学系59A、59Bの光軸を
回動中心軸にして、鏡筒81を回動し得るように保持すれ
ば、必要に応じて鏡筒81を回動させて偏波面を調整し
得、効率良く受信光ビームLA2を受光部64、68に入射さ
せることができる。
また、送受信装置に対しては、受信光ビームLA2に対
して偏波面が正しく設定された送信光ビームLA1を射出
することができ、これにより確実に情報を送受すること
ができる。
G実施例 以下図面において、本発明の一実施例を詳述する。
(G1)光空間伝送装置の概略構成 第1図において、30は全体として光空間伝送装置を示
し、電源装置31から供給される電源で駆動し得るように
なされている。
すなわち電源装置31は、内部にバツテリを収納し、前
面に設けられた電源スイツチ31Aがオン操作されると、
ケーブル31Bを介して当該バツテリの電源を光空間伝送
装置本体34に供給する。
これにより光空間伝送装置本体34は、電源装置31側に
設けられた電源スイツチ31Aの操作に応動して動作状態
に立ち上がり、かくして光空間伝送装置30においては、
電源装置31側で簡易にバツテリを交換し得るようになさ
れている。
光空間伝送装置本体34は、架台35上に搭載されて所定
位置に設置し得るようになされ、操作パネル上の表示画
面36を介して、必要に応じて当該光空間伝送装置本体34
から射出される光ビームLA1の照射位置を確認し得るよ
うになされている。
さらに光空間伝送装置本体34は、操作パネルの上部に
イニシヤライズスイツチ37を有し、当該イニシヤライズ
スイツチ37がオン操作されると、光ビームLA1の照射位
置調整機構を動作中心に設定し直すようになされてい
る。
さらに光空間伝送装置本体34は、イニシヤライズスイ
ツチ37の下に照射位置調整用の操作子38A〜38Dを有し、
当該操作子38A〜38Dがオン操作されると、それぞれ操作
子38A〜38Dに対応して光ビームLA1の照射位置を上下左
右の4方向に調整し得るようになされている。
さらに光空間伝送装置本体34は、光ビームLA1の照射
位置を調整した後、サーボスイツチ39がオン操作される
と、伝送対象から到来する光ビームLA2を基準にして光
ビームLA1の照射位置を補正し、当該補正状態を発光素
子40A、40Bの点灯により目視確認し得るようになされて
いる。
さらにサーボスイツチ39の下には、モニタスイツチ41
及びズーム操作子42が配置され、当該モニタスイツチ41
及びズーム操作子42がオン操作されると、それぞれ表示
画面をオン状態に切り換えると共に、当該表示画面の拡
大率を可変する。
表示画面36の下には、モニタ用のインジケータ43が配
置され、当該インジケータ43の指針により、伝送対象か
ら到来する光ビームLA2の光強度をモニタし得るように
なされている。
さらに操作パネルの下部には、コネクタ44及び45が配
置され、受信した映像信号及び連絡用の信号をそれぞれ
外部に出力するようになされている。
(G1−2)伝送光学系 第2図に示すように光空間伝送装置本体34は、矩形形
状の筐体内部に伝送光学系48を収納し、当該伝送光学系
48を介して伝送対象との間で光ビームLA1及びLA2を送受
する。
すなわち駆動回路50は、伝送に供する所望の情報信号
S1でレーザダイオード51を駆動する。
レーザダイオード51は、当該光空間伝送装置本体34の
筐体に対して、所定の傾きで保持され、これにより当該
光空間伝送装置本体34の水平軸に対して略45度だけ偏波
面W1の傾いた光ビームLA1を射出する。
レンズ52は、レーザダイオード51から射出される光ビ
ームLA1を平行光線に変換した後、偏光プリズム53を透
過させ、レンズ54及びレンズ55を介してミラー56に導
く。
ここでミラー56は、光ビームLA1の光軸に対して45度
傾いて配置され、これにより光ビームLA1の光軸を水平
方向に略90度折り曲げる。
折り曲げられた光ビームLA1の光軸上には、同様に当
該光ビームLA1の光軸に対して45度傾いたミラー57が配
置され、これによりミラー56で折り曲げられた光ビーム
LA1の光軸をほぼ元の光軸と平行に折り返す。
このときミラー56及び57においては、サーボ回路58か
ら出力される駆動信号SX1及びSY1に基づいて、それぞれ
矢印a及びbで示すように水平及び垂直方向に微小角度
回動するようになされている。
これによりミラー56及び57は、光ビームLA1の光軸を
上下左右方向に微小角度変位させ、当該光空間伝送装置
本体34から射出される光ビームLA1の射出方向を細かく
補正する。
レンズ59Aは、ミラー57で反射された光ビームLA1を集
光した後、レンズ59Bを介して伝送対象に送出し、これ
により伝送対象に対して光ビームLA1を所定の広がりで
送出する。
このときレンズ59Aは、矢印c及びdで示すように、
モータ60及び61で駆動されて上下左右方向に移動し、こ
れによりサーボ回路58から出力される駆動信号SX2及びS
Y2に基づいて、光ビームLA1の射出方向を大まかに調整
するようになされている。
これにより光空間伝送装置本体34においては、ミラー
56、57及びレンズ59Aを可動して、当該光空間伝送装置
本体34が風等で振動した場合でも、光ビームLA1を確実
に伝送対象に照射するようになされている。
伝送対象から到来する光ビームLA2においては、レン
ズ59Bで受光され、光ビームLA1の光路を逆進し、偏光プ
リズム53に入射する。
ここで光ビームLA2においては、光ビームLA1の偏波面
W1に対して、偏波面W2が直交するように伝送対象から射
出される。
これにより光ビームLA2は、偏光プリズム53で反射さ
れ、ハーフミラー62に入射する。
ここでハーフミラー62は、当該光ビームLA2をレンズ6
3を介して受光素子64に集光する。
これにより光空間伝送装置本体34においては、当該受
光素子64の出力信号を信号処理回路65で復調することに
より、伝送対象から送信された情報信号S2を受信するよ
うになされている。
さらにハーフミラー62は、光ビームLA2を反射し、フ
イルタ66、集光レンズ67を介して位置検出センサ68の受
光面に当該光ビームLA2を集光する。
ここで位置検出センサ68は、受光面に形成される光ス
ポツトの位置に応じた出力信号IX1〜IY2を出力する2次
元の位置検出センサで形成され、当該位置検出センサの
出力信号IX1〜IY2に基づいて、当該光空間伝送装置本体
34に対する光ビームLA2の射出位置を高い精度で検出し
得るようになされている。
すなわちサーボ回路58は、当該出力信号IX1〜IY2につ
いて、加減除算処理を実行してエラー信号を生成し、当
該エラー信号に基づいて駆動信号SX1〜SY2を出力する。
これによりサーボ回路58は、光ビームLA2を基準にし
て光ビームLA1の照射位置を補正し、当該光空間伝送装
置本体34が風等で振動した場合でも、当該光ビームLA1
を伝送対象を確実に照射するようになされている。
(G1−3)コリメートスコープ ミラー57及びレンズ59A間の光路上には、コリメート
スコープAが配置され、これにより光ビームLA1の照射
位置を表示画面36で目視確認し得るようになされてい
る。
すなわちコリメートスコープAは、光ビームLA1の光
路上にハーフミラー69を配置し、光ビームLA1の一部を
反射する。
同時にハーフミラー69は、伝送対象の周囲の風景から
当該光空間伝送装置1に向かう観測光L1をレンズ59B、5
9Aを介して受光し、当該観測光L1を光ビームLA1と逆方
向に反射した後、撮像光学系70に入射する。
コーナーキユーブプリズム71は、光ビームLA1の反射
光LR1を受け、当該反射光LR1の光路を平行に折り返した
後、ハーフミラー69を介して撮像光学系70に導く。
撮像光学系70は、当該反射光LR1及び観測光L1を内蔵
の撮像素子に集光し、当該撮像素子の出力信号を撮像信
号処理回路72に出力する。
撮像信号処理回路72は、当該撮像素子の出力信号を映
像信号に変換した後、モニタ装置73に出力し、これによ
り操作パネル上の表示画面36を介して伝送対象の風景上
に光ビームLA1の照射位置を明るい輝点として観察し得
るようになされている。
このとき撮像光学系70においては、ズーム駆動回路74
で駆動されて倍率を可変するようになされている。
これにより当該光空間伝送装置本体34においては、低
い倍率で大まかに光ビームLA1の照射位置を調整した
後、順次倍率を大きくして調整し直し、所定範囲でサー
ボ回路58を動作させることにより、簡易に光ビームLA1
の照射位置を調整し得るようになされている。
(G1−4)反射防止機構 ここでコーナーキユーブプリズム71及びハーフミラー
69間には、シヤツタ75が介挿され、必要に応じて当該シ
ヤツタを開閉することにより、通信時、光ビームLA1が
受光素子64に戻らないようになされている。
すなわちシヤツタ75においては、シヤツタ駆動回路76
で駆動され、撮像信号処理回路72と連動して遮光状態か
ら開状態に切り換わる。
これにより光空間伝送装置本体34は、モニタスイツチ
41がオン操作されると、システム制御回路77から出力さ
れる制御信号SC1に基づいて、表示画面36上に表示画像
を形成すると共に当該表示画面を介して光ビームLA1の
照射位置を確認し得るようになされている。
従つて、光ビームLA1の照射位置を調整した後、当該
モニタスイツチ41をオフ状態に切り換えることにより、
ハーフミラー69で反射される光ビームLA1の光路を遮断
することができる。
すなわち、シヤツタ71を閉じれば、ハーフミラー69で
反射された光ビームLA1がコーナーキユーブプリズム71
で折り返された後、ハーフミラー69、ミラー57、56、レ
ンズ55、54、偏光プリズム53、ハーフミラー62、レンズ
63を介して受光素子64に至るまでの光路を遮断すること
ができる。
従つて、その分クロストークの発生を低減して確実に
情報を受信することができる。
またこの場合、同時に光ビームLA1がレーザダイオー
ド51に戻らないようにし得、その分安定に光ビームLA1
を射出することができる。
(G1−5)コリメートスコープの配置 第3図に示すように、コリメートスコープAは、所定
の筐体78に収納されて、レンズ59Bの光軸を中心にして
矢印eで示すように回動し得るようになされている。
すなわち筐体78は、ハーフミラー69の前後に窓69A及
び69Bが設けられ、保持部材79A及び79Bの円管形状の突
起部が当該窓69A及び69Bに嵌め合わされて、前後から保
持される。
これにより窓69A及び69Bの内側に形成された円管形状
の導入部79C及び79Dを介して、光ビームLA1、LA2及び観
測光L1をハーフミラー69に入射する。
保持部材79A及び79Bは、第4図に示すように、根本部
分が光空間伝送装置本体34の筐体80に固定され、これに
より円管形状の突起部に対して窓69A、69Bを摺動させ
て、コリメートスコープA全体がレンズ59Bの光軸を中
心にして回動し得るようになされている。
さらにこの実施例において、筐体80は矩形形状に形成
され、これに対してコリメートスコープAは当該筐体80
の対角線方向に全体を傾けて保持される。
すなわち、このようにコリメートスコープAを用いて
光空間伝送装置を構成する場合、当該伝送光学系48の鏡
筒に対して、コーナーキユーブプリズム71及び撮像光学
系70が突出することを避け得ず、その分全体形状が大型
化する。
さらに、形状が大型化した分、重量も増加し、可搬性
も損なわれる。
従つて、光空間伝送装置本体34においては、コリメー
トスコープAを対角線方向に傾けて保持することによ
り、筐体80の内部空間を有効に利用してコリメートスコ
ープAを収納し得、全体形状を小型化することができ
る。
従つて、その分全体の重量を軽量化し得、可搬性を向
上することができる。
また、レンズ59Aの光軸に対して回動し得るように保
持したことにより、組み込む筐体80の形状及び筐体80内
の部品配置に応じて、コリメートスコープAを種々の傾
きに配置することができ、これにより当該伝送光学系を
種々の光空間伝送装置に共通に使用することができる。
さらにこのとき、筐体78のコーナーキユーブプリズム
71収納部分(すなわち筐体78の上部でなる)において
は、コーナーキユーブプリズム71の形状に従つて、前後
に延長する角部分が大きく面取りされるように形成され
る。
これにより筐体78においては、コリメートスコープA
を収納して全体形状を小型化し、併せて対角線方向に全
体を傾けてコリメートスコープAを保持した際、筐体80
内に無駄な空間が発生しないようになされている。
ところで、このようにコリメートスコープAを傾けて
保持した場合、その分表示画面36に傾いた表示画像が表
示される。
このためコリメートスコープAの撮像光学系70におい
ては、筐体78に対して、矢印fで示すように、当該撮像
光学系70の光軸を中心にして回動自在に保持されるよう
になされている。
これにより光空間伝送装置本体34においては、コリメ
ートスコープAの傾きに応じて撮像光学系70を回動さ
せ、表示画面36上で水平垂直方向が正しく表示されるよ
うになされている。
なお撮像光学系70においても、コーナーキユーブプリ
ズム71の収納部と同様に、先端が小さくなるように形成
され、これにより筐体80内に無駄な空間が発生しないよ
うになされている。
かくして全体形状を小型化することができ、その分当
該光空間伝送装置30の使い勝手を向上することができ
る。
(G1−6)サーボ回路 サーボ回路58は、サーボスイツチ39及びイニシヤライ
ズスイツチ37の操作に応動してシステム制御回路77から
制御信号SC2が出力されると、動作状態に立ち上がる。
これによりサーボ回路58は、位置検出センサ68の出力
信号IX1〜IY2に基づいて、光ビームLA1の照射位置及び
当該光ビームLA1の偏波面W1を補正し、確実に情報を送
受し得るようになされている。
(G1−6−1)偏波面の補正 第5図に示すように、伝送光学系48においては、レー
ザダイオード51から偏光プリズム53までの光学系、当該
偏光プリズム53から位置検出センサ68及び受光素子64ま
での光学系が一体に鏡筒81に保持されるようになされて
いる。
このときレーザダイオード51の偏波面W1に対して、透
過方向の偏波面が一致するように偏光プリズム53が保持
されるようになされている。
これにより光空間伝送装置本体34においては、光ビー
ムLA2に対して光ビームLA1の偏波面W1が正確に90度の傾
きに保持されている場合、偏光プリズム53に入射した光
ビームLA2が当該偏光プリズム53で全て反射され、位置
検出センサ68に光ビームLA2が最も効率良く入射するよ
うになされている。
鏡筒81は、周囲を取り囲むように配置されたベアリン
グ81A及び81Bを介して、当該伝送光学系48本体(すなわ
ちミラー56からレンズ59Bまでの光学系でなる)に対し
て矢印gで示すように回動自在に保持される。
これにより光空間伝送装置本体34は、鏡筒81を回転さ
せて所定位置に保持することにより、光ビームLA2の偏
波面W2に対して光ビームLA1の偏波面W1を調整し得るよ
うになされている。
すなわちサーボ回路58において、偏波面サーボ回路82
は、位置検出センサ68の出力信号IX1〜IY2を検出回路83
に与える。
検出回路83は、出力信号IX1〜IY2を加算することによ
り、位置検出センサ68に入射する光ビームLA2の光強度
を検出する。
比較回路84は、検出回路83の検出結果を所定周期で取
り込んで順次比較結果を得、これにより位置検出センサ
68に入射する光ビームLA2の光量変化を検出する。
駆動回路85は、制御信号SC2が立ち上がると、当該検
出結果に基づいてモータ86を駆動し、これにより位置検
出センサ68の入射光量が増加する方向に鏡筒81を回転さ
せ、当該入射光量が減少すると回転方向を切り換える。
これにより光空間伝送装置本体34は、位置検出センサ
68の入射光量に基づいて光ビームLA2の偏波面W2と光ビ
ームLA1の偏波面W1とが直交するように、当該光ビームL
A1の偏波面W1及び偏光プリズム53の偏波面を補正する。
従つて、光空間伝送装置本体34が傾いて設置された場
合でも、偏波面を自動調整して、光ビームLA2を受光素
子64に効率良く入射させることができ、その分設置時の
調整作業を簡略化することができる。
さらに光空間伝送装置本体43全体が左右に揺れるよう
に振動した場合でも、偏波面を自動調整して光ビームLA
2を受光素子64に効率良く入射させることができる。
従つて、船舶、車両、航空機、衛星等に搭載して所望
の情報を伝送する場合でも、当該情報を確実に受信する
ことができる。
さらに伝送対象に対して、光ビームLA2の偏波面W2に
対して正確に90度偏波面Wが傾いた光ビームLA1を送出
し得、その分伝送対象において確実に光ビームLA1を受
光し得、かくして情報信号S1及びS2を確実に送受するこ
とができる。
(G1−6−2)照射位置の補正 第6図に示すように、サーボ回路58においては、位置
検出センサ68の出力信号IX1〜IY2をX方向位置検出回路
86A及びY方向位置検出回路86Bに与え、エラー信号VER
X、VERYを検出する。
すなわち第7図に示すように、X方向位置検出回路86
Aは、位置検出センサ68の出力信号IX1及びIX2を電流電
圧変換回路87A及び87Bに与える。
減算回路88A及び加算回路88Bは、それぞれ電流電圧変
換回路87A及び87Bから出力される出力信号VX1、VX2の減
算信号及び加算信号を出力する。
割算回路89は、減算回路88Aから出力される減算信号
を、加算回路88Bから出力される加算信号で割り算し、
当該割り算結果をエラー信号VERXとして出力する。
ここで第8図に示すように、位置検出センサ68におい
ては、光電変換膜でなる受光面に光ビームLA2が集光さ
れると、当該光ビームLA2の集光位置に応じて抵抗層に
電流が流れ、出力電流I1及びI2の比が変化する。
これにより割算回路89を介して、次式 の関係式で表されるX方向のエラー信号VERXを得ること
ができ、光ビームLA2の集光位置を検出することができ
る。
ここでK1は定数を表す。
Y方向位置検出回路は、位置検出センサ68の出力信号
IY1及びIY2について、同様に加減算処理を実行し、Y方
向のエラー信号VERYを生成する。
これにより当該エラー信号VERX及びVERYに基づいて、
光ビームLA2の位置ずれを検出することができ、当該検
出結果に基づいてミラー56、57及びレンズ59Aを駆動し
て光ビームLA1の照射位置を補正することができる。
ところで位置検出センサ68においては、光ビームLA2
以外にも、レンズ59A、59B等で反射した光ビームLA1が
入射することにより、エラー信号VERX及びVERYに測定誤
差の発生を避け得ない。
このためこの実施例においては、設置時、光ビームLA
2の送出を中断して測定誤差分を検出した後、当該検出
結果に基づいてエラー信号VERX及びVERYを補正すること
により、測定精度の低下を防止する。
すなわちX方向について、反射光による受光素子68の
出力信号成分をI1E及びI2Eとおき、光ビームLA2による
成分をI1及びI2とおくと、出力信号IX1及びIX2は、次式 IX1=I1+I1E ……(2) IX2=I2+I2E ……(3) とおくことができる。
これを(1)式に代入すると、次式 と表し得、結局光ビームLA2が入射されない状態で位置
検出センサ68の出力信号I1E及びI2Eを検出し、光ビーム
LA2入射時の出力信号IX1及びIX2から減算すれば良いこ
とが分かる。
このためサーボ回路58においては、設置時、光ビーム
LA2の送出を中断して電流電圧変換回路87及び87Bの出力
電圧VE1及びVE2を検出する。
さらに電流電圧変換回路87A及び87Bと減算回路88A及
び加算回路88B間に、それぞれ減算回路90A及び90Bを介
挿し、光ビームLA2照射時の電流電圧変換回路87A及び87
Bの出力信号から、検出した出力電圧VE1及びVE2を減算
し、これによりエラー信号VERXを補正する。
実際上、レーザダイオード51は、APC(automatic pow
er control)回路を用いて駆動することにより、光強度
が一定になるように光ビームLA1を射出する。
従つて、当該伝送光学系48で反射して位置検出センサ
68に入射する光ビームLA1の強度は、光ビームLA2の受光
の有無にかかわらず、ほぼ一定値と判断することができ
る。
従つてこの実施例のように、光ビームLA2を受光しな
い状態で位置検出センサ68の出力信号を検出し、当該検
出結果に基づいてエラー信号VERX、VERYを補正すれば、
測定精度を向上することができる。
かくして伝送距離が大きくなつて光ビームLA2の強度
が低下した場合でも、精度の高いエラー信号VERX及びVE
RYを得ることができ、その分伝送対象に確実に光ビーム
LA1を照射することができる。
すなわちサーボ信号出力回路91は、制御信号SC2が立
ち上がると、エラー信号VERX及びVERYを増幅した後、増
幅した当該エラー信号VERX及びVERYをローパスフイルタ
回路を介して駆動信号SX2及びSY2として出力する。
これによりサーボ回路58は、駆動モータ60及び61を駆
動して光ビーム照射位置の緩やかな変動を補正する。
さらにサーボ信号出力回路91は、増幅したエラー信号
VERX、VERYより駆動信号SX1及びSY1を生成し、当該駆動
信号SX1及びSY1に基づいてミラー56及び57を駆動し、こ
れによりミラー56及び57を高速度で駆動して光ビームLA
1の照射位置を補正する。
さらにこのときサーボ信号出力回路91は、ミラー56、
57の変位中心が、当該ミラー56、57の変位0の位置にな
るように駆動信号SX1〜SY2を出力し、これによりミラー
56、57の変位中心が支持中心から変位しないようになさ
れている。
なお、サーボ信号出力回路91は、制御信号SC2が立ち
下がつた後、操作子38A〜38Dの操作に応動してシステム
制御回路77から制御信号SX、SYが出力されると、当該制
御信号SX、SYに応じて駆動信号SX2及びSY2を出力し、こ
れにより操作子38A〜38Dを操作して光ビームLA1の照射
位置を調整し得るようになされている。
(G1−6−3)サーボの停止制御 信号処理回路65は、受光素子64の出力信号を復調して
出力する際、当該出力信号の信号レベルを検出して出力
する。
これにより信号処理回路65は、受光素子64の入射光量
を検出するようになされている。
比較回路94は、所定周期で、信号処理回路65の検出結
果と所定の比較基準との比較結果を得、当該比較結果を
サーボ信号出力回路91に出力する。
これによりサーボ信号出力回路91は、光ビームLA2の
光量低下を検出し、比較基準で決まる所定値以下に光ビ
ームLA2の光量が低下すると、駆動信号SX1〜SY2の出力
を停止する。
これによりサーボ信号出力回路91は、光ビームLA2の
光量が低下してエラー信号VERX及びVERYの精度が低下す
ると、サーボ動作を停止制御し、当該サーボ回路全体の
誤動作を有効に回避する。
これにより光ビームLA2の光量が低下した場合でも、
光ビームLA1の照射位置が伝送対象と全く無関係の方向
に変位しないように保持し得、光ビームLA2の光量が所
定値以上に復帰した直後から、確実にサーボ動作し得る
ようになされている。
従つて、光ビームLA1の照射位置について、光ビームL
A2の光量が低下した場合の再調整作業を省略し得、その
分当該光空間伝送装置30の使い勝手を向上することがで
きる。
入射光量検出回路96は、位置検出センサ68の出力信号
IX1〜IY2を加算し、これにより位置検出センサ68に入射
する光ビームLA2の入射光量を検出する。
ここで第9図において記号Tで示すように、位置検出
センサ68の前面には、通過帯域の中心波長が光ビームLA
2の波長になるように設定された狭帯域のフイルタ67が
配置されるようになされている。
比較回路97は、入射光量検出回路96の検出結果と信号
処理回路65の入射光量検出結果の比較結果を得、次式 VS≦α・VD ……(5) のとき、サーボ信号出力回路91に比較結果を出力し、こ
れにより駆動信号SX1〜SY2の出力を停止制御する。
ここでαは、所定の定数である。
すなわち第10図に示すように、位置検出センサ68の前
面に光ビームLA2を透過する狭帯域のフイルタ67を配置
したことにより、帯域の広い太陽光が当該光空間伝送装
置本体34に入射すると、位置検出センサ64の入射光量に
比して受光素子68の入射光量が著しく増加する。
従つて、受光素子68及び位置検出センサ64の入射光量
の比較結果を得るようにすれば、入射光量の増加が太陽
光によるものか否か判断することができる。
これにより光空間伝送装置30は、(5)式を基準にし
てサーボ動作を停止し、太陽光の入射によつてエラー信
号VERX及びVERYの精度が低下するとサーボ動作を停止制
御する。
これにより光空間伝送装置30は、太陽光が入射した場
合でも、光ビームLA1の照射位置が伝送対象と全く無関
係の方向に変位しないように保持し、太陽光が入射しな
くなつた直後から確実にサーボ動作し得るようになされ
ている。
従つて、光ビームLA1の照射位置について、太陽光が
入射した場合の再調整作業を省略し得、その分当該光空
間伝送装置の使い勝手を向上することができる。
(G1−6−4)ミラーの構成 第11図に示すように、ミラー56及び57は、所定の保持
部材を介して伝送光学系48本体の鏡筒に支持されるよう
になされている。
すなわち軸受け台100A及び100Bは、回動部材101を両
側から軸支し、これにより当該回動部材101を矢印hで
示すように回動自在に保持する。
第12図に示すように、回動部材101は、ミラー支持部
材102及び制振部材103を挟み込むように保持する。
ここで制振部材103は、振動を吸収するゴム状のシー
ト材でなり、当該シート材を所定形状に切断して形成さ
れる。
ミラー支持部材102は、圧電素子でなるバイモルフ板
で構成され、これにより矢印iで示すように印加電圧に
応じて先端が変位するようになされている。
ミラー支持部材102の先端は、接着台104のU字溝に挿
入接着され、当該接着台104を介して、ミラー56(57)
を保持する。
これにより光空間伝送装置本体34においては、駆動信
号SX1、SY1をミラー支持部材102に印加してミラー56(5
7)を変位させ、当該ミラー56(57)の変位により光ビ
ームLA1の照射位置を補正する。
軸受け台100A及び100Bは、軸受け部に設けられたねじ
孔にねじ105A及び105Bをねじ込むことにより、回動部材
101を固定し得るようになされ、これによりミラー56及
び57の取り付け位置を調整し得るようになされている。
かくしてバイモルフ板を用いてミラー56、57を変位さ
せて光ビームLA1の照射位置を補正することにより、簡
易な構成で光ビームLA1の照射位置を補正することがで
きる。
さらにガルバノミラーを用いる場合等に比して応答速
度を向上し得、その分確実に情報を伝送することができ
る。
制振部材103は、ミラー支持部材102に全面が接着され
るようになされている。
すなわちこのようにバイモルフ板を用いる場合、当該
バイモルフ板の共振周波数が低い問題がある。
第13図及び第14図に示すように、単にバイモルフ板10
2だけミラーを支持した場合、周波数88.5〔Hz〕で14〔d
B〕の共振点が現れ(第14図(A))、また最大で−190
度も位相が変化する(第14図(B))。
このためサーボ回路58の利得を大きくし得ず、追従速
度を向上することが困難になる。
これに対して第15図及び第16図に示すように、ゴム状
のシート部材106をバイモルフ板102の背面に張り付ける
と、共振周波数は95〔Hz〕に上昇し(第16図(A))、
位相遅れも−172度に低下する(第16図(B))。
さらにこの実施例のように、バイモルフ板102に制振
部材103を張り付け、共に回動部材101で挟み込むように
保持すれば、第17図に示すように共振周波数は160〔H
z〕に上昇し(第17図(A))、位相遅れも−130度に低
減することができる(第17図(B))。
従つてバイモルフ板102の周波数特性を改善し得、そ
の分サーボ回路58の構成を簡略化することができる。
また、振動等に高い速度で追従して光ビームLA1の照
射位置を補正することができ、その分応答速度も向上す
ることができる。
さらにこの実施例において、接着台104は、バイモル
フ板102から所定距離Dだけ離間してミラー56(57)を
保持する。
すなわち第18図に示すように、バイモルフ板102及び
ミラー56(57)を近接して配置すると、バイモルフ板10
2がミラー56(57)側に変位した際、ミラー56(57)の
下端部がバイモルフ板102に接触し、ミラー56(57)の
変位が制限される場合がある。
従つて光空間伝送装置30においては、バイモルフ板10
2から所定距離Dだけ離間してミラー56(57)を保持す
ることにより、バイモルフ板102が大きく変位した場合
でも、確実に光ビームLA1の照射位置を補正し得るよう
になされている。
(G1−7)システム制御回路 システム制御回路77は、演算処理回路で構成され、当
該光空間伝送装置30全体を制御する。
すなわちシステム制御回路77は、電源装置31から電源
が供給されるとサーボ回路58に制御信号SC2を出力し、
当該光空間伝送装置本体34をサーボ状態に立ち上げる。
この状態でイニシヤライズスイツチ37がオン操作され
ると、システム制御回路77は制御信号SC1を出力してモ
ータ60及び61を駆動し、レンズ59Aを移動中心の位置に
設定する。
これによりシステム制御回路77は、当該光空間伝送装
置30を、光ビームLA1の照射位置調整用の初期状態に設
定する。
すなわちシステム制御回路77は、操作子38A〜38Dがオ
ン操作されると、当該操作子38A〜38Dの操作に応動して
サーボ回路58に制御信号SX及びSYを出力し、レンズ59A
を移動させる。
このときシステム制御回路77は、モニタスイツチ41が
オン操作されると、制御信号SC1を出力して表示画面36
を表示し、ズーム操作子42のオン操作に応動して撮像光
学系70の倍率を切り換える。
従つてユーザにおいては、イニシヤライズスイツチ37
をオン操作した後、操作子38A〜38Dを操作することによ
り、簡易に光ビームLA1の照射位置を調整し得、調整後
サーボスイツチ39をオン操作することにより、伝送対象
に対して光ビームLA1を確実に照射することができる。
これに対して電源の供給が中断すると、所定のロツク
機構が動作することにより、レンズ59Aは電源が切れる
直前の位置に保持されるようになされている。
これによりシステム制御回路77においては、例えば通
信を中断してバツテリを交換した場合でも、交換後、速
やかに通信を再開し得るようになされている。
すなわち電源が立ち上がる度に、レンズ59Aを移動し
て初期状態に設定すれば、イニシヤライズスイツチ37を
省略してその分操作子の数を低減することができる。
ところがこのようにすると、バツテリを交換しただけ
の場合でも、その都度不必要に光ビームLA1の照射位置
が初期化され、光ビームLA1の照射位置を調整し直す必
要がある。
従つてこの実施例のようにイニシヤライズスイツチ37
を別途設け、電源が立ち上がると、サーボ動作するよう
に当該光空間伝送装置本体34を立ち上げることにより、
必要な場合のみサーボ状態を解除し得、必要に応じて電
源立ち上げ時の調整作業を省略することができる。
従つて、その分当該光空間伝送装置30の使い勝手を向
上することができる。
かくして光空間伝送装置34においては、通信を中断し
た場合は、電源の供給を開始することにより、即座に通
信を再開することができる。
システム制御回路77は、サーボ状態に立ち上がると、
発光素子40Aを点灯させる。
この状態でシステム制御回路77は、サーボ回路58のエ
ラー信号VERX及びVERYに基づいて、位置検出センサ68の
受光面において光ビームLA2が所定範囲内に集光される
と、サーボロツクの状態と判断し、発光素子40Bを点灯
させる。
従つて発光素子40Aが点灯し、発光素子40Bが点灯しな
いない場合は、光ビームLA1の照射位置を補正し得ない
状態と判断することができる。
これによりユーザにおいては、イニシヤライズスイツ
チ37及び操作子38A〜38Dを改めて操作して光ビームLA1
の照射位置を調整し直した後、サーボスイツチ39をオン
操作することにより、伝送対象に対して確実に光ビーム
LA1を照射することができる。
さらにシステム制御回路77は、イニシヤライズスイツ
チ37がオン操作されない限り操作子38A〜38Dがオン操作
されても、当該オン操作を無視し、これによりユーザの
誤操作を有効に回避するようになされている。
ところで、レンズ59Aの移動量が余りに大きくなる
と、例えば左側の大きな変位にはサーボ動作が追従し得
ても、右側の大きな変位には追従し得ないような場合が
発生する。
このためシステム制御回路77は、モータ60及び61の回
転軸に設けられたリミツトスイツチ108及び109でレンズ
59Aの移動量を検出し、当該移動量が所定値以上になる
とブザー回路116を駆動する。
これによりシステム制御回路77は、移動量が所定値以
上になるとブザー音を発し、ユーザに注意を促すように
なされている。
(G2)実施例の動作 レーザダイオード51から射出された所定偏波面W1の光
ビームLA1は(第2図)、レンズ52で平行光線に変換さ
れた後、偏光プリズム53を透過し、レンズ54及びレンズ
55を介してミラー56及び57で反射される。
ここでミラー56及び57で反射された光ビームLA1は、
ハーフミラー69を透過した後、レンズ59A及び59Bを介し
て伝送対象に送出される。
このときサーボ回路58から出力される駆動信号SX1及
びSY1によりバイモルフ板102(第11図)が変位し、当該
バイモルフ板102の先端に保持されたミラー56及び57が
それぞれ矢印a及びbで示すように水平及び垂直方向に
微小角度変位にすることにより、光ビームLA1の照射位
置が補正される。
これに対してサーボ回路58から出力される駆動信号SX
2及びSY2に基づいて、モータ60及び61が矢印c及びdで
示すようにレンズ59Aを上下左右方向に移動し、これに
より光ビームLA1の照射位置が大まかに補正される。
これにより光空間伝送装置本体34においては、ミラー
56、57及びレンズ59Aを可動して、当該光空間伝送装置
本体34が風等で振動した場合でも、光ビームLA1を確実
に伝送対象に照射するようになされている。
伝送対象から到来する光ビームLA2においては、レン
ズ59Bで受光され、光ビームLA1の光路を逆進し、偏光プ
リズム53に入射する。
ここで光ビームLA2は、光ビームLA1の偏波面W1に対し
て、偏波面W2が直交するように伝送対象から射出される
ことにより、偏光プリズム53で反射された後、ハーフミ
ラー62に入射する。
ここで光ビームLA2は、一部がレンズ63を介して受光
素子64に集光され、これにより伝送対象から送信された
情報信号S2を受信することができる。
さらに光ビームLA2の残りの一部は、フイルタ66、集
光レンズ67を介して位置検出センサ68の受光面に集光さ
れ、これにより当該光空間伝送装置本体34に対する光ビ
ームLA2の射出位置を精度良く検出することができる。
光ビームLA1は、ハーフミラー69を透過する際一部が
分離され、シヤツタ75を介してコーナーキユーブプリズ
ム71に導かれる。
ここで光ビームLA1は、光路が平行に折り返され、シ
ヤツタ75、ハーフミラー69を介して撮像光学系70に導か
れる。
このとき伝送対象の周囲の風景から当該光空間伝送装
置30に向かう観測光L1が、レンズ59B、59Aを介して受光
された後、ハーフミラー69で反射され、撮像光学系70に
導かれる。
これにより撮像光学系70を介して、光ビームLA1の照
射位置を確認することができる。
このとき撮像光学系70においては、ズーム駆動回路74
で駆動されて倍率が変化し、これにより当該光空間伝送
装置本体34においては、低い倍率で大まかに光ビームLA
1の照射位置を調整した後、順次倍率を大きくして照射
位置を調整し、所定範囲でサーボ回路58を動作させるこ
とにより、簡易に光ビームLA1の照射位置を調整するこ
とができる。
位置検出センサ68の出力信号IX1〜IY2は(第5図)、
サーボ回路58の検出回路83に入射され、ここで信号レベ
ルが検出される。
さらに当該信号レベル検出結果が所定周期で順次比較
され、当該比較結果に基づいて信号レベルが増加する方
向に鏡筒81が回転駆動される。
これにより光ビームLA1においては、光ビームLA2の偏
波面W2に対して、偏波面W1が90度の角度になるように補
正され、光空間伝送装置本体34全体が左右に揺れるよう
に振動した場合でも、効率良く光ビームLA2を受光素子6
4に入射し、確実に情報を受信することができる。
さらに光ビームLA2に対して正しい偏波面で光ビームL
A1を送出し得、伝送対象において確実に情報を受信する
ことができる。
また、光空間伝送装置本体34の設置時における全体の
傾き等の補正作業も簡略化することができる。
(G3)実施例の効果 以上の構成によれば、レーザダイオード51、偏光プリ
ズム53、受光素子64等を一体に鏡筒81に収納し、光ビー
ムLA2の受光結果に基づいて当該鏡筒81を回動させるこ
とにより、偏光プリズム53及び光ビームLA1の偏波面を
調整して効率良く光ビームLA2を受光素子64に入射させ
ることができる。
さらに伝送対象においては、光ビームLA2に対して正
しい偏波面に設定された光ビームLA1を得ることがで
き、かくして光空間伝送装置30が振動した場合等におい
ても、確実に情報を送受することができる。
(G4)他の実施例 なお上述の実施例においては、位置検出センサ68の検
出結果に基づいて鏡筒81を回動させる場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、受光素子64の受光結果に
基づいて回動させるようにしてもよい。
さらに上述の実施例においては、サーボ機構を適用し
て光ビームLA2の偏波面の変動に追従して偏波面を補正
する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例
えば所定の設置場所に固定して用いる場合はサーボ機構
を省略するようにしてもよい。
この場合第19図に示すように、伝送光学系の鏡筒120
に印を付けると共に鏡筒81の周囲に目盛り121を刻め
ば、調整作業を簡略化することができる。
さらに上述の実施例においては、伝送光学系48全体を
直線的に配置する場合について述べたが、本発明はこれ
に限らず、例えばミラーで光軸を上方向に折り曲げ、偏
光プリズムに対して光ビームLA1が上方向から入射する
ように全体を配置してもよい。
H発明の効果 上述のように本発明によれば、光源、偏光光ビーム分
離手段、受光素子を一体に鏡筒に収納し、光学系の光軸
に対して回動自在に支持することにより、必要に応じて
伝送対象から到来する受信光ビームに対して偏波面を調
整し得、その分効率良く受信光ビームを受光することが
できる。
また伝送対象においては、受信光ビームに対して正し
い偏波面に保持された送信光ビームを得ることができ、
これにより確実に情報を送受することができる光空間伝
送装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による光空間伝送装置を示す
斜視図、第2図はその伝送光学系を示す略線図、第3図
はコリメートスコープを示す斜視図、第4図はその配置
を示す断面図、第5図は偏波面の補正の説明に供する略
線図、第6図はサーボ回路を示すブロツク図、第7図は
位置検出回路を示すブロツク図、第8図は位置検出セン
サを示す略線図、第9図はフイルタの特性を示す特性曲
線図、第10図は入射光の関係を示す特性曲線図、第11図
はミラーの構成を示す斜視図、第12図はミラーの断面を
示す断面図、第13図はミラーの支持方法の説明に供する
断面図、第14図はその周波数特性を示す特性曲線図、第
15図はミラーの他の支持方法の説明に供する断面図、第
16図はその周波数特性を示す特性曲線図、第17図は実施
例による周波数特性を示す特性曲線図、第18図はバイモ
ルフ板の変位を示す断面図、第19図は他の実施例を示す
側面図、第20図は従来の光空間伝送装置を示す略線図で
ある。 1、30……光空間伝送装置、2、51……レーザダイオー
ド、4、12、16、18、20、52、54、55、59A、59B、63、
67……レンズ、6、53……偏光プリズム、8、69、62…
…ハーフミラー、10、71……コーナーキユーブプリズ
ム、64……受光素子、68……位置検出センサ、70……撮
像光学系、81……鏡筒、82……偏波面サーボ回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08C 23/00 H04B 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の情報信号で変調した所定偏波面の送
    信光ビームを、所定距離だけ離間して配置された送受信
    装置に送出すると共に、上記送受信装置から送出された
    所定偏波面の受信光ビームを受光することにより、上記
    送信光ビームを介して上記情報信号を上記送受信装置に
    伝送すると共に、上記受信光ビームを介して上記送受信
    装置から送出された所定の情報信号を受信する光空間伝
    送装置において、 上記送信光ビームを射出する光源と、 上記光源から射出された上記送信光ビームを反射又は透
    過すると共に、上記送信光ビームとは逆に上記受信光ビ
    ームを透過又は反射する偏光光ビーム分離手段と、 上記偏光光ビーム分離手段を介して得られる上記送信光
    ビームを上記送受信装置に送出すると共に、上記送受信
    装置から到来する上記受信光ビームを上記偏光光ビーム
    分離手段に導く光学系と、 上記偏光光ビーム分離手段を介して得られる上記受信光
    ビームを受光する受光部と を具え、上記光源、上記偏光光ビーム分離手段及び上記
    受光部を所定の鏡筒に一体に支持し、上記光学系の光軸
    を回動中心軸にして、上記鏡筒を回動し得るように保持
    した ことを特徴とする光空間伝送装置。
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