JP3038581U - レーザ光線放射装置付き下げ振り分銅式測定器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本尺に対し補助尺が延設しても、垂直出し目
盛を確実、且迅速に読取り、しかもレーザ光線放射装置
を下げ振り分銅に内蔵して衝撃に十分耐応させて損傷を
未然に防止し、さらに前、後側方の垂直出しの外に左、
右の垂直出しをも測定できる利便さを有している。 【解決手段】 補助尺の内側に吊り糸をもって、吊り下
げた下げ振り分銅にレーザ光線放射装置を内蔵し、前記
分銅の底部よりレーザ光線を放射せしめ、且前記下げ振
り分銅の上方に分銅振止め制御部等を装着せしめ、左、
右の垂直出しアーム部を取着した構成である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、レーザ光線放射装置付き下げ振り分銅式測定器の分野に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

従来の下げ振り分銅式測定器は、本尺に対し補助尺を伸縮自在に調整し、且吊 り糸によって垂下する下げ振り分銅を、きわめて簡単にして、しかも迅速且正確 に静止せしめ、被測定物の垂直の有無を測定するものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、本尺に対し補助尺を伸長し長い測定対象物を測定する際に、下げ振 り分銅が上方部に移動しても、放射するレーザ光線によって遠距離にある垂直読 取り部の目盛を確実に支持することができるようにしたものである。さらに本考 案を構成する下げ振り分銅内に内蔵されているレーザ光線発光装置を下げ振り分 銅に内蔵せしめて保護し、従って堅固となって損傷しない利点を有している。ま た本考案の下げ振り分銅に内蔵されているレーザ光線発光装置は、安価に製造で きるので、測定器の製作費を節減できる。さらに本考案は、測定器を被測定物に 密着せしめて前後側方の測定以外に左右両側方の測定をも可能にしたものである 。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、中空状本尺の所定個所に複数ののぞき窓を有し、且本尺の所定個所 の内側部に目盛付き垂直読取り部を取着し、前記本尺の上方開口部より出入自在 な補助尺の下方部に嵌挿部付き分銅振止め制御部等を取着し、前記分銅振止め制 御部等に挿通せしめた吊り糸の上方端部を、前記補助尺の頂部に接続し、且前記 吊り糸の下方部と下げ振り分銅とを接続すると共に、前記下げ振り分銅の内側空 室部内にレーザ光線放射装置を内蔵し、前記下げ振り分銅の底部よりレーザ光線 を放射せしめ、前記レーザ装置と前記補助尺の頂部に装着のスイッチ付き電源部 とをコードをもって接続せしめたレーザ光線放射装置付き下げ振り分銅式測定器 である。

【０００５】 さらに本考案は、前記下げ振り分銅の底部に、前記レーザ光線を放射する小孔 を穿設せしめたレーザ光線放射装置付き下げ振り分銅式測定器である。

【０００６】 また本考案は、前記下げ振り分銅内に内蔵せしめたレーザ光線放射装置が、前 記下げ振り分銅の所定個所に穿設の小孔に螺入せしめた調整ネジによって固定し たレーザ光線放射装置付き下げ振り分銅式測定器である。

【０００７】 さらに本考案は、前記本尺及び補助尺が、本尺の下方部と、補助尺の上方部と を構成する同一側壁面部に、左、右の垂直出しアーム部を回動自在に装着せしめ たレーザ光線放射装置付き下げ振り分銅式測定器である。

【０００８】

【作用】

本考案の作用を説明すると以下のとおりである。

【０００９】 本考案の測定器を被測定物（例えば立て柱）の側面に密着せしめる際に、前記 被測定物の高さに応じて補助尺を延長し、且電源部のスイッチをＯＮにしてから 、被測定物の側面に補助尺の墨出しラインを密着する。

【００１０】 その際本考案の測定器を構成している分銅振止め制御部と振止め調整部の嵌挿 部に挿通している吊り糸に接続の下げ振り分銅が揺動しているが、前記分銅振止 め制御部と振止め調整部とによって、短時間で静止状態に入る。

【００１１】 さらに上述のようにレーザ光線発光装置を構成する電源部のスイッチをＯＮに して補助尺を伸脹せしめたので、レーザ光線発光装置から、レーザ光線が放射さ れ、放射された前記光線が垂直読取り部の目盛を指示しているのが、下げ振り分 銅より下方の小孔よりよく見える。前記のように指示するレーザ光線が目盛が交 叉する中心部を指示しているときは、前記立て柱が垂直になっていることになる 。

【００１２】 以上のように、主尺に対し補助尺が高く伸脹しても、レーザ光線は直進する特 性を有しているので、前記立て柱の垂直を迅速且確実に測定できる。

【００１３】 また本考案の測定器を構成する分銅に内蔵中のレーザ光線発光装置からの放射 光線の放射が、吊り糸の垂直状態と同一線上にレーザ光線が放射するようにする ために、調整ネジの締付け部を微調整してやる。

【００１４】 さらに本考案においては、補助尺を上方向に伸脹すると、下げ振り分銅及び吊 り糸等が比例して持上げられる。しかし垂直読取り部は固定している。

【００１５】 つぎに本考案の測定器を使用して左右両側方の垂直出しをするときは、上下両 方に取着の垂直出しアーム部を回動して、本尺と補助尺の一側面より外側方に水 平状態に移動する。そして水平状態に移動した前記アーム部を図面図示のとおり 例えば立て柱の側面部に密着する。その際本考案の測定器は固定する。以上のよ うに測定器が固定し、且前記下げ振り分銅が静止し、前記レーザ光線放射装置か ら放射している光線が指示する目盛をのぞき窓から目視でき、従って左右の垂直 出しが測定できる。

【００１６】 そして、前記のような左右の垂直出しの測定終了後は、前記のアーム部を回動 して本尺と補助尺との側面に密着する。

【００１７】 さらに作業終了後は、補助尺を本尺内に挿入し、且スイッチをＯＦＦにする。

【００１８】 上記のように前記レーザ光線の放射は、前記レーザ光線発光装置から直接放射 するか、あるいは前記分銅の底部に形成の小孔から放射する。

【００１９】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を説明すると以下のとおりである。

【００２０】 ａは中空状本尺であり、前記本尺ａの所定個所に複数ののぞき窓１を設ける。 さらに本尺ａの所定個所の内側部４に目盛３付き垂直読取り部２を取着する。ま た前記本尺ａの上方開口部５より出入自在にした補助尺ｂの下方部には、嵌挿部 ７付き分銅振止め制御部６等を取着し、前記分銅振止め制御部６等に挿通せしめ た吊り糸８の上方端部を、前記補助尺ｂの頂部９に接続する。そして前記吊り糸 ８の下方部と下げ振り分銅ｃとを接続する。前記下げ振り分銅ｃの内側空室部１ ０内にレーザ光線放射装置ｄを内蔵する。１１は前記下げ振り分銅ｃの底部１２ よりレーザ光線ｄ’を放射せしめる小孔である。前記レーザ光線放射装置ｄと前 記補助尺ｂの頂部９に装着のスイッチ１４付き電源部１３とをコード１５をもっ て接続する。

【００２１】 １６は前記下げ振り分銅ｃ内に内蔵せしめたレーザ光線放射装置ｄを前記下げ 振り分銅ｃの所定個所に穿設の小孔１７に螺入せしめ固定するための調整ネジで ある。前記ネジ１６は複数使用する。前記放射装置ｄを固定するにあたっては、 前記分銅ｃが静止し同時に前記レーザ光線ｄ’が下方部の垂直読取り部２の目盛 ３の中心を指示するように微調整をする。

【００２２】 １８は前記本尺ａの下方部１９と、補助尺ｂの上方部２０とを構成する同一側 壁面部２１に、回動自在に装着した左、右の垂直出しアーム部である。

【００２３】 本考案において使用する前記レーザ光線放射装置ｄは、公知となっているもの を原則として使用するが、レーザ光線ｄ’を放射するのに、前記分銅ｃ内に内蔵 されている前記レーザ光線放射装置ｄより直接レーザ光線ｄ’を放射がなされる ようにしてもよいし、さらに前記分銅ｃの小孔１１より放射がなされるようにし てもよい。

【００２４】 ２２は左右の垂直出しアーム部１８を枢着する止め具、２３は下げ振り分銅ｃ の上方部に取着し前記吊り糸８と接続する接続部である。前記コード１５は図面 図示のとおり前記接続部２３に形成の貫通孔２４より中空部２５内に挿入し、前 記レーザ光線放射装置ｄに接続する。

【００２５】 ２６は前記分銅振止め制御部６の上方に位置する吊り糸８が挿通する小孔２７ 付き振止め調整部、２８は立て柱である。

【００２６】

【考案の効果】

本考案は以下に示す効果を奏する。

【００２７】 本考案は、吊り糸を介して吊り下げた下げ振り分銅内に、レーザ光線放射装置 を内蔵し、且前記装置よりレーザ光線を目盛付き垂直読取り部に目盛方向に放射 せしめると共に、被測定物の長さが長くなって本尺に対し補助尺が延長し、前記 レーザ光線放射装置と前記読取り部との距離間が長くなっても、前記装置から放 射されるレーザ光線が確実に前記読取り部の目盛を指示し測定できる利点を有し ている。

【００２８】 さらに本考案は、レーザ光線放射装置が、下げ振り分銅に内蔵し保護されてい るので、衝撃にも十分対応して損傷のおそれがない利点を有している。

【００２９】 また本考案は、本尺と補助尺の同一側壁面部に装着した左、右の垂直出しアー ム部によって、立て柱等の測定物に対し、本考案の測定器を固定できるので、左 、右の垂直出し作業が、確実、且迅速に行うことができる利点を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１ａ】本考案レーザ光線放射装置付き下げ振り分銅
式測定器の斜面図である。

【図１ｂ】同測定器の補助尺を伸脹した状態の斜面図で
ある。

【図２ａ】同測定器を構成する補助尺の要部の一部切欠
縦断面図である。

【図２ｂ】同測定器の一部切欠縦断面図である。

【図３】同測定器の一部切欠拡大縦断面図である。

【図４ａ】同測定器の要部の一部切欠拡大縦断面図であ
る。

【図４ｂ】同測定器を構成する下げ振り分銅の拡大横断
面図である。

【図５】同測定器を構成する目盛付き垂直読取り部の平
面図である。

【図６】同測定器を構成する左、右の垂直出しアーム部
の使用状態を示す斜面図である。

【符号の説明】

ａ・・・中空状本尺 ｂ・・・補助尺 ｃ・・・下
げ振り分銅 ｄ・・・レーザ光線放射装置 ｄ’・
・・レーザ光線 １・・・のぞき窓 ２・・・垂直
読取り部 ３・・・目盛 ４・・・内側部 ５・
・・上方開口部 ６・・・分銅振止め制御部 ７・・・嵌挿部 ８・
・・吊り糸 ９・・・頂部 １０・・・内側空室部
１１・・・小孔 １２・・・底部 １３・・・
電源部 １４・・・スイッチ １５・・・コード
１６・・・調整ネジ １７、２７・・・小孔 １
８・・・垂直出しアーム部 １９・・・下方部 ２
０・・・上方部 ２１・・・側壁面部 ２２・・・
止め具 ２３・・・接続部 ２４・・・貫通孔 ２５・・・
中空部 ２６・・・振止め調整部 ２８・・・立て
柱

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】中空状本尺の所定個所に複数ののぞき窓を
   有し、且本尺の所定個所の内側部に目盛付き垂直読取り
   部を取着し、前記本尺の上方開口部より出入自在な補助
   尺の下方部に嵌挿部付き分銅振止め制御部等を取着し、
   前記分銅振止め制御部等に挿通せしめた吊り糸の上方端
   部を、前記補助尺の頂部に接続し、且前記吊り糸の下方
   部と下げ振り分銅とを接続すると共に、前記下げ振り分
   銅の内側空室部内にレーザ光線放射装置を内蔵し、前記
   下げ振り分銅の底部よりレーザ光線を放射せしめ、前記
   レーザ装置と前記補助尺の頂部に装着のスイッチ付き電
   源部とをコードをもって接続せしめたことを特徴とする
   レーザ光線放射装置付き下げ振り分銅式測定器。
2. 【請求項２】前記下げ振り分銅の底部に、前記レーザ光
   線を放射する小孔を穿設せしめたことを特徴とする請求
   項１記載のレーザ光線放射装置付き下げ振り分銅式測定
   器。
3. 【請求項３】前記下げ振り分銅内に内蔵せしめたレーザ
   光線放射装置が、前記下げ振り分銅の所定個所に穿設の
   小孔に螺入せしめた調整ネジによって固定したことを特
   徴とする請求項１記載のレーザ光線放射装置付き下げ振
   り分銅式測定器。
4. 【請求項４】前記本尺及び補助尺が、本尺の下方部と、
   補助尺の上方部とを構成する同一側壁面部に、左、右の
   垂直出しアーム部を回動自在に装着せしめたことを特徴
   とする請求項１記載のレーザ光線放射装置付き下げ振り
   分銅式測定器。