JP3038487U - 作品展示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 価格が安価であるとともに軽量でかつ嵩張ら
ず、さらに多彩な展示方法を可能とするようにした作品
展示装置を提供する。 【構成】 縦および横のサイズが同一の、無色透明のア
クリル樹脂板等でなる透明板１と、軽い発泡スチロール
樹脂板等でなる中板２と、パルプ圧縮板等でなる背面板
３とからなり、透明板１と中板２との間に作品４を挟ん
で展示する。作品４を挟んで重ね合わされた透明板１，
中板２および背面板３は、４つの嵌合金具５を四隅にそ
れぞれ嵌め合わせると、嵌合爪部の先端部が表側に若干
露呈された状態で透明板１，中板２および背面板３が嵌
合金具５によって一体化される。一体化された透明板
１，中板２および背面板３は、さらに、両端にフック状
の係止金具６が取り付けられたゴムバンド等の弾性部材
７によって対偶の位置にある嵌合金具５がたすき掛けさ
れるようにして引張されて固定される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案が属する技術分野】

本考案は作品展示装置に関し、特に水彩画，鉛筆画，パステル画，版画，写真 等のシート状の作品を展示するために用いられる作品展示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の作品展示装置としては、額が一般的に用いられてきた。しかし 、額は価格が高いとともに重くかつ嵩張るために、輸送や展示のために多大の経 費や労力を必要としていた。

【０００３】 また、テーブル等の平面上に載置して作品を展示する，ワイヤで天井から吊る す等の多彩な展示方法を採用することができなかった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来の作品展示装置としての額は、価格が高いとともに重くかつ嵩張 るために、輸送や展示のために多大の経費および労力を必要とするという問題点 があった。

【０００５】 また、テーブル等の平面上に載置して作品を展示する，ワイヤで天井から吊る す等の多彩な展示方法を採用することができないという問題点があった。

【０００６】 本考案の目的は、上述の点に鑑み、価格が安価であるとともに軽量でかつ嵩張 らず、さらに多彩な展示方法を可能とするようにした作品展示装置を提供するこ とにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案の作品展示装置は、透明板と、中板と、背面板と、これら各板を重ねた 状態で四隅を嵌合する少なくとも４つの嵌合金具と、これら嵌合金具を対角状に 引張する少なくとも２対の弾性手段とを有することを特徴とする。

【０００８】 また、本考案の作品展示装置は、前記透明板，前記中板および前記背面板を重 ねた状態で、対向する辺の中央部を嵌合する少なくとも１対の補助嵌合金具と、 これら補助嵌合金具を引張する少なくとも１対の弾性手段とをさらに有するを有 することを特徴とする。

【０００９】 さらに、本考案の作品展示装置は、中央に折り曲げられて形成された段差部と 、両端に基部の長手方向に対し４５度傾けられた状態で直角に立ち上げられ、し かる後にさらに直角に折り曲げられて形成された嵌合爪部とを備えることを特徴 とする。

【００１０】

【考案の実施の形態】

次に、本考案について図面を参照して詳細に説明する。

【００１１】 図１（ａ）および（ｂ）は、本考案の一実施の形態に係る作品展示装置を示す 正面図および背面図である。本実施の形態に係る作品展示装置は、長方形板状の 外観を有しており、表側の透明板１を透過して中央に作品４が、作品４の周囲に 中板２が見えるようになっている。これは、本実施の形態に係る作品展示装置が 、図２に示すように、縦および横のサイズが同一の、無色透明のアクリル樹脂板 等でなる透明板１と、軽い発泡スチロール樹脂板等でなる中板２と、パルプ圧縮 板等でなる背面板３とから、その主要部が構成され、透明板１と中板２との間に 作品４を挟んで展示するようになっているからである。

【００１２】 作品４を挟んで順次重ね合わされた透明板１，中板２および背面板３は、図３ （ａ），（ｂ）および（ｃ）に左側面図，正面図および右側面図をそれぞれ示す 嵌合金具５を４つ用いて、図１（ａ）および（ｂ）に示すように四隅をそれぞれ 嵌合されて一体化されている。嵌合金具５は、中央に後述する弾性部材７の係止 金具６が係止される段差部５ａと、両端に透明板１，中板２および背面板３を重 ね合わせた状態でこれを嵌合する嵌合爪部５ｂとが形成された板状部材でなる。 嵌合爪部５ｂは、基部の長手方向に対し４５度傾けられた状態で直角に立ち上げ られ、しかる後にさらに直角に折り曲げられている。このため、作品４を挟んで 順次重ね合わされた透明板１，中板２および背面板３の隅部に、嵌合爪部５ｂが 辺に沿うように、かつ段差部５ａが背面側となるように嵌合金具５を嵌め合わせ ると、嵌合爪部５ｂの先端部が表側に若干露呈された状態で透明板１，中板２お よび背面板３が嵌合金具５によって一体化される。このように、嵌合金具５は、 嵌合爪部５ｂの先端部が表側に若干露呈するだけなので、作品展示装置の外観を 損ねたり、作品４の鑑賞に影響を与えたりすることはない。

【００１３】 このようにして一体化された透明板１，中板２および背面板３は、さらに、図 ４に示すような両端にフック状の係止金具６が取り付けられたゴムバンド等の弾 性部材７によって対偶の位置にある嵌合金具５がたすき掛けされるようにして引 張されて固定される。すなわち、対偶の位置にある嵌合金具５の段差部５ａに弾 性部材７の両端の係止金具６がそれぞれ係止され、嵌合金具５が互いに近づく方 向に引っ張られることにより、透明板１，中板２および背面板３は固定される。

【００１４】 このように構成された本実施の形態に係る作品展示装置は、背面板３に吊り下 げ金具（図示せず）を取り付けて、額と同様に壁に配置することができるととも に、補助具（図示せず）を用いてテーブル等の平面上に載置することもできる。 さらには、イゼール等に載せて展示したり，ワイヤで天井から吊したり等の多彩 な展示方法を採用することが可能となる。

【００１５】 なお、中板３の表面に摩擦力があれば、作品４を所望の位置で停止させておく ことは容易であるが、中板３の表面に摩擦力がないような場合には、容易に剥離 可能な両面粘着テープ等を用いて作品４を中板３に仮固定するようにすればよい 。また、スエード等の摩擦の大きなシート状部材で中板３等と同じ縦および横の サイズを有するマットを中板３と作品４との間に、枠色を付与することを兼ねて 挿入するようにしてもよい。

【００１６】 さらには、図５に示すように、中板３等と同一の縦および横のサイズを有する 枠紙８にくり抜かれた展示窓８ａに対応するように、作品４を裏面側から剥離可 能な粘着テープ１０等で仮固定して、作品４を貼り付けた枠紙８を中板２と透明 板１との間に挟み込むようにしてもよい。

【００１７】 また、両端に係止金具６が取り付けられた弾性部材７を使用するようにしたが 、弾性部材７はゴムバンドに限らず、緊縮性のコイルバネ等を用いることもでき る。さらには、リング状のゴムバンドをあらかじめ２つの嵌合金具５の段差部５ ａに掛け渡した後に、重ね合わせた透明板１，中板２および背面板３に嵌合金具 ５を嵌め合わせるようにすれば、係止金具６は不要になる。

【００１８】 図７（ａ）および（ｂ）は、本考案の第２の実施の形態に係る作品展示装置を 示す正面図および背面図である。本実施の形態に係る作品展示装置は、横長の作 品４を展示するためのもので、第１の実施の形態に係る作品展示装置で使用して 嵌合金具５の他に、さらに図６に示すような補助嵌合金具９および図４に示した 弾性部材７を使用して、長辺の上下中央位置を補助嵌合金具９で嵌合して弾性部 材７で互いに引張するようにしたものである。補助嵌合金具９は、係止金具６が 係止される被係止部９ａと、重ね合わせた透明板１，中板２および背面板３に嵌 め合わされる嵌合爪部９ａと有する板状部材で形成されており、被係止部９ａが 背面側となるように、重ね合わせた透明板１，中板２および背面板３に嵌合爪部 ９ａが嵌め合わされる。このため、補助嵌合金具９も、嵌合金具５と同様に、嵌 合爪部９ｂの先端部が表側に若干露呈するだけなので、作品展示装置の外観を損 ねたり、作品４の鑑賞に影響を与えたりすることはない。

【００１９】 なお、第２の実施の形態に係る作品展示装置では、長辺の上下中央位置を補助 嵌合金具９で嵌合して弾性部材７で互いに引張するようにしたが、もちろん、短 辺の左右中央位置も補助嵌合金具９で嵌合して弾性部材７で互いに引張するよう にしてもよいことはいうまでもない。要は、補助嵌合金具９は、作品展示装置に 必要とされる強度に応じて、幾組でも使用することができる。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、透明板，中板および背面板で主要部が 構成されるので、額に較べて価格が安価であるとともに軽量でかつ嵩張らないた め、輸送や展示のために要する経費や労力を大幅に低減させることができるとい う効果がある。

【００２１】 また、軽量でかつ嵩張らないため、テーブル等の平面上に載置したり、天井か ら吊したり等の額ではできなかった多彩な展示方法を採用することが可能になる という効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）および（ｂ）は本考案の第１の実施の形
態に係る作品展示装置を示す正面図および背面図であ
る。

【図２】本実施の形態に係る作品展示装置の主要部を分
解して示す斜視図である。

【図３】（ａ），（ｂ）および（ｃ）は本実施の形態に
係る作品展示装置で用いられる嵌合金具を示す左側面
図，正面図および右側面図である。

【図４】本実施の形態に係る作品展示装置で用いられる
弾性部材を示す一部省略側面図である。

【図５】本実施の形態に係る作品展示装置で用いられる
ことのある枠紙の使用方法を説明するための図である。

【図６】本考案の第２の実施の形態に係る作品展示装置
で用いられることのある補助嵌合金具を示す斜視図であ
る。

【図７】（ａ）および（ｂ）は本考案の第２の実施の形
態に係る作品展示装置を示す正面図および背面図であ
る。

【符号の説明】

１ 透明板 ２ 中板 ３ 背面板 ４ 作品 ５ 嵌合金具 ５ａ 段差部 ５ｂ 嵌合爪部 ６ 係止金具 ７ 弾性部材 ８ 枠紙 ８ａ 展示窓 ９ 補助嵌合金具 ９ａ 被係止部 ９ｂ 嵌合爪部 １０ 粘着テープ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 透明板と、中板と、背面板と、これら各
   板を重ねた状態で四隅を嵌合する少なくとも４つの嵌合
   金具と、これら嵌合金具を対角状に引張する少なくとも
   ２対の弾性手段とを有することを特徴とする作品展示装
   置。
2. 【請求項２】 前記透明板，前記中板および前記背面板
   を重ねた状態で、対向する辺の中央部を嵌合する少なく
   とも１対の補助嵌合金具と、これら補助嵌合金具を引張
   する少なくとも１対の弾性手段とをさらに有する請求項
   １記載の作品展示装置。
3. 【請求項３】 前記嵌合金具が、中央に折り曲げられて
   形成された段差部と、両端に基部の長手方向に対し４５
   度傾けられた状態で直角に立ち上げられ、しかる後にさ
   らに直角に折り曲げられて形成された嵌合爪部とを備え
   る請求項１または２記載の作品展示装置。