JP3037598U - ポット植え苗等搬送用保護容器 - Google Patents

ポット植え苗等搬送用保護容器

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JP3037598U
JP3037598U JP1996004845U JP484596U JP3037598U JP 3037598 U JP3037598 U JP 3037598U JP 1996004845 U JP1996004845 U JP 1996004845U JP 484596 U JP484596 U JP 484596U JP 3037598 U JP3037598 U JP 3037598U
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勝芳 佐藤
智人 村田
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株式会社ワイ・ピー・シー
株式会社山形セルトップ
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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
  • Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 草花の苗等を、トラックに高密度積載するこ
とを可能にすると共に、他の荷物との干渉から保護し、
傷つくことを防止できる新規なポット植え苗等搬送用保
護容器を提供する。 【解決手段】 草花の苗6を収容する苗載せ篭2の上側
開口縁部2cの外周縁部に当接する筒状の周壁部1a,
〜1dを備えた筒状容器本体1であり、該筒状容器本体
1の対峙する一対の壁面の苗載せ篭2の補強枠部2cに
対応する部位には刳り貫き溝部3,3が形成され、該刳
り貫き溝部3,3のそれぞれの中央部には把手孔部3
a,3aが拡開状に形成され、更に、把手孔部3a,3
aの隣接部には上向きに突出して、上記補強枠部2cの
下側の溝部に係合する迫出し凸部3b,3b,…が形成
され、且つ、該把手孔部3a,3aの下部には、下側開
口まで連続する切り開き用の切離し用ミシン目破断部が
形成されてなるポット植え苗等搬送用保護容器1であ
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の目的】
この考案は、ポット植えされた苗等をまとめて搬送するために専用する保護 容器に関し、ポット植えされた草花の苗や農作物の苗、鉢植えされた観葉植物の 等の外、野菜や果物等(以下、ポット植え苗またはポット植え苗等と総称する。 )を、トレイや育苗箱等、上部が開口された苗載せ篭内に、苗等の上部を突出状 に収容したときに、該ポット植え苗等を痛めず、積み重ね可能に保護した状態で の搬送ができるようにする新規な構成からなるポット植え苗等搬送用保護容器を 提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
草花の苗を大量に出荷する園芸農家等にあっては、軽量で低廉なポリ鉢(ポ ット)に苗を育て、これら多数のポリ鉢を合成樹脂製トレイの苗載せ篭等にまと めて収容し、運搬するのが一般であり、この運搬時の荷姿は、苗載せ篭の上に苗 が突き出た状態となる。 このような状態にまとめられた苗は、苗を痛ませないような間隔に棚を配し たキャスター付き専用棚枠を用意し、それらキャスター付き専用棚枠の各棚に苗 載せ篭毎、ポット植え苗等を積み込んだ上、該キャスター付き専用棚枠を次々移 動して積み込めるだけトラック荷台上に積み込んで所定の届け先まで搬送するの がこれまでの常套手段となっている。
【0003】 この在来からのキャスター付き専用棚枠は、棚の上下間隔が固定されている 上、その間隔を変えたものが何種類も用意されていないため、ポット植え苗等で 背丈の異なるものでも、通常は同じキャスター付き専用棚枠が繰り返し使用され 、したがって、一定の平面形の苗植え篭であれば、キャスター付き専用棚枠への 収容数が決まってしまい、この業界で汎用されている2tトラック積載量でいえ ば、その1台当りに積載可能となる苗載せ篭の数は、満載したとしても精々30 0から400個程度を積み込むのが限度であり、更に、苗載せ篭のキャスター付 き専用棚枠への積み下ろし作業に加え、苗載せ篭を搭載したキャスター付き専用 棚枠のトラックへの積込み移動作業等、搬送のために付随する作業が大掛かりと なり過ぎ、輸送コストの削減が極めて困難なものとなっていた。
【0004】 しかし、草花の苗等は、水やりや温度管理を怠ると著しい品質の低下を招く ため、その品質を確保する上で、通常の段ボール箱の中に詰め込んでトラック輸 送したり、搬入先で段ボール箱に詰め込んだまま積み重ねて置いたのでは、それ らの管理(特に水やり)が不可能となるため、これまでのところでは、上記のよ うな不都合を抱えながらも特段の改善がなされてきておらず、今以てポット植え 苗等の搬送は勿論のこと、搬送先における水やり作業にも多大な労力を費やして いるのが現状となっている。
【0005】 こうした実情は、郊外型の大型販売店の出現によって各種家庭用園芸用品の 価格破壊が推し進められている中で、当然、ポット植え苗等についても、競合店 舗同士が価格競争せざるを得ず、夫々の園芸農家は育苗コストの削減に努力する 等、販売店においては薄利多売による低価格化へ向け、懸命の努力が続けられて いる。 その結果、価格の低下が確実に進められてはいるものの、生き残りを掛けて 一層の価格競争を望んだ場合、もはや輸送費以外の部分でのコスト削減が難しい 状況に立ち至ってしまっていて、輸送費削減のための有効な解決手段の提案が待 望視されている。
【0006】 以上のようなポット植え苗等の輸送実態に着目し、本願考案者は、これらポ ット苗等を軽便な作業によって効率的且つ安全に搬送可能とするポット植え苗等 搬送用保護容器の研究、開発に取り組み、長年に渡る試行錯誤と様々な試作実験 を繰り返してきたところ、ここにきて、遂に、以下に示すとおりの新規なポット 植え苗等搬送用保護容器を完成、実用化することに成功したものであって、以下 では、図面に示すこの考案を代表する幾つかの実施例と共に、その構成の詳細を を説示することとする。
【0007】
【考案の構成】
図面に示すこの考案を代表する実施例からも明確に理解されるように、この 考案のポット植え苗等搬送用保護容器は、基本的に以下のとおりの構成を要旨と するものである。 即ち、苗載せ篭の平面形に略合致させた内形断面を有する筒状容器本体の、 相対向する周壁部で、共にその下端縁から同一高さとなる位置に、苗載せ篭上端 補強枠部を掛止および/または嵌合状とする迫出し凸部および/または刳り貫き 溝部が形成されると共に、それら迫出し凸部および/または刳り貫き溝部形成高 さ位置辺りから上下端縁方向の少なくとも何れか一方の方向に、予め、切離し用 ミシン目破断部が形成されたものとなし、前記迫出し凸部および/または刳り貫 き溝部に苗載せ篭の相対応する周壁部上端の補強枠部部分を掛止状および/また は嵌合状に収容し、筒状容器本体上下とも開放したままとするか、もしくは周壁 部上下端縁の中の少なくとも何れか一方の端縁適宜巾部分を内側に直角折りした 重ね受け部となし、それら重ね受け部を除いた筒状容器本体上下を開放状とした ままで使用可能とするポット植え苗等搬送用保護容器である。
【0008】 筒状容器本体は、所謂、梱包箱用素材として多用される段ボールを裁断、組 み立てて上下を開放状とした構造のものが最も望ましいが、その他、段ボールに よって構成したものと同等もしくはそれ以上の強度や、折り畳み性、資源として の再利用性、焼却処分の容易性性等を確保できる素材、例えば厚手の波型紙ある いは波型再生紙単板によるものや、薄手ではあっても、複数枚の波型紙あるいは 波型再生紙波を重ね合わせた複合板、更には、インシュレーションボード(木毛 繊維等有機繊維を圧縮成形した板体)、あるいは、それらの片面もしくは両面に アルミ箔その他の金属箔や比較的無害なプラスチックスフィルム等をラミネート した耐水または防水積層板としたり、塗膜処理した耐水または防水積層板、更に は、通気性や軽量化を考慮して、それらに多数の小孔を穿設した孔開き板等の採 用も当然可能であり、その他、リサイクル機能を重視するとすれば、合成樹脂製 あるいはアルミ製等の軽量なプレート板やリブ付き板状体、それらの孔開き板等 で構成することもできる。
【0009】 なお、この考案の筒状容器本体としては、基本的にその上下方向の大部分は 開放状とされるか、開放可能としたものに形成されていなければならないが、上 下、特に上方側に簡単に分離可能(例えば、蓋体状のものや筒状容器本体周壁部 上端近傍に横差し状に組み合わせるもの)とした天板および/または底板等で蓋 をしてしまうようにした構造のものとしても差し支えはない。
【0010】 苗載せ篭は、ポット植え等を、所定個数毎にまとめて載置可能とするよう機 能するものであって、上部が開口された矩形箱状または矩形トレイ状、その他こ の目的で汎用されている公知の器であって、一般には外周立上り部上端に、搬送 用の把手部を兼ねた補強枠部が形成された構造を有しており、例えば、金属製の トレイ、合成樹脂製の箱、竹編み篭等によって形成されているか、形成するよう にするものであり、場合によっては段ボールや他の厚紙等によって形成したもの とすることも不可能ではない。
【0011】 なお、この苗載せ篭に収容対象となる物は特に限定されるものではなく(し たがって、ポット植え苗以外を対象としたときには、当然苗載せ篭とは呼べない が、この考案では、それらも含め「苗載せ篭」と称する。)、ポット植え苗等の 植物の外、全くポット植えされていない野菜や果物、あるいはまた、場合によっ ては雛や昆虫等の小動物等を対象としてもよく、それら対象物としては、該苗載 せ篭の上方から露出状となって、上部に所定空間を確保する必要のあるもの全て がその対象となり得るものである
【0012】 迫出し凸部および刳り貫き溝部は、何れも上記した苗載せ篭の外周立上り部 の中の少なくとも一対の相対向する立上り部上端補強枠部部分を、前記筒状容器 本体内側であって、それらの下端縁から同一高さとなる位置に掛止または嵌合状 に収容し、所定の位置から苗載せ篭が下方に抜け落ちてしまわないよう機能する 構成部分であり、迫出し凸部であれば、例えば、筒状容器本体から一部を残して 切り出された舌片や、後付けの別部品、例えば、合成樹脂や発泡スチロール、あ るいは段ボールや木片等をブロック状に形成し、接着剤等によって相対向する周 壁部内側所定箇所に固着したものでもよく、それら迫出し凸部上に苗載せ篭の上 端補強枠部下縁部分を載置、支持することによって抜け落ちを阻止する機能を達 成する類いのものである。
【0013】 一方、刳り貫き溝部は、筒状容器本体の一対の相対向する周壁部であって、 共にその下端縁から同一高さとなる位置に、対象とする苗載せ篭立上り上端補強 枠部の丈寸法よりも幾分大きめの幅寸法として略横一文字状に刳り貫いて形成さ れるものであって、上記した苗載せ篭の外周立上り上端補強枠部部分を当該部に 嵌合状と(この状態に移行させるまで、該苗載せ篭は、筒状容器本体の上方、場 合によっては下方からやや強制的に挿入)することにより、苗載せ篭立上り上端 補強枠部下縁部分が、該刳り貫き溝部下辺側に切断面として露出状となっている 筒状容器本体周壁部肉厚部分に載置状となって、その下方への抜け落ちを阻止す るようにした構成部分である。
【0014】 なお、上記した迫出し凸部および刳り貫き溝部は、何れか一方だけが選択的 に採用されたものとしてもいいのは勿論のこと、双方を併用した構造のものとす る、後述の実施例に示すような構成のものとすることも可能であり、また、それ ら迫出し凸部および刳り貫き溝部は、共に周壁部下端縁から同一高さ毎であって 、夫々の上下間隔が、ポット植え苗等の苗丈以上の間隔を置いて多段式に形成さ れてなるものとし、同一の筒状容器本体内に、多段式にポット植え苗等を収容可 能なものとすることも可能である。
【0015】 更に、その中、迫出し凸部が、周壁部を一部刳り貫いて舌片状のものとして 形成されるものでは、その刳り貫き後に穿設状となる周壁部分を把手孔部、即ち 、この考案の搬送用容器を移動させる際に、作業者の手の取っ掛かりとなる部分 に兼用できるよう配慮したものとしたり、あるいは、刳り貫き溝部によるもので は、その下辺の中央辺りを、手が差し込める長さ部分だけ更に下方に切り取った 変形溝部になるように形成し、当該下辺に苗載せ篭立上り上端補強枠部下縁部分 を支持状とした後に、余分に切り取った部分に単独で露出する苗載せ篭立上り上 端補強枠部下縁部分が、この考案の搬送用容器全体の把手部(その部分を含む切 取り部全体で把手孔部)となるようにしたものとすることもできる。
【0016】 また、迫出し凸部で、筒状容器本体とは別体部品のものとしは、例えば、段 ボールから成る筒状容器本体の壁面に、その厚さ方向から楔状の係合部品を貫通 状に差し込み取着して、筒状容器本体の内壁に突出した部分を迫出し凸部とした ものや、「S」字状断面に形成された引掛金具の上端側を筒状容器本体の壁面に 貫通状に形成された係合孔に係合し、下端側を該苗載せ篭の補強枠部下縁に掛止 するようにしたり、上部縁だけが繋がって他の周縁が全て切離しされ、下向きに 切り出された舌片状のものとなし、該舌片状のものが切り離されて筒状容器本体 周壁部に穿設状となる孔部から内側に折り込まれた上、苗載せ篭の補強枠部下縁 の溝に係合される如く構成したもの等も包含されている。
【0017】 重ね受け部は、筒状容器本体の周囲4辺の周壁部上下端側、特に上端側に、 あまり幅広でない帯状のものに形成される部分であり、これらの部分を内側に折 り込み、互いに井桁状に組み合わせて略水平状となし、複数のこの考案の筒状容 器本体同士が上下に積み重ね可能にする(即ち、全く同一姿勢で重ねても、一方 他方に入り込んでしまったり、一部が嵌まってかたがってしまわないよう機能す る)部分である。
【0018】 但し、この重ね受け部が、その機能を発揮するよう、上記した構成に内側に 折り曲げられたとしても、それらの部分で筒状容器本体の上下方向の開放面積の 大部分が残され、筒状容器本体の上下方向中央部分は大きく上下に開口した構造 となるよう、予め規制した重ね受け部となるように形成されていなければならな ず、その結果、積み重ねられた筒状容器本体全ての上から下への落水、および、 上下方向への通気が確保されることとなる
【0019】 切離し用ミシン目破断部は、一旦収容状とされたポット植え苗等を載せた苗 載せ篭を、筒状容器本体から取り出すときに、筒状容器本体を簡単に破断してし まうことができるよう機能する部分であり、迫出し凸部あるいは刳り貫き溝部の 形成された高さ位置辺りから、周壁部の上端縁方向あるいは下端縁方向の少なく とも何れか一方の方向に向け、予め、筒状容器本体製造段階時等にミシン目を入 れてしまうようにすればよい。 なお、多段式に迫出し凸部あるいは刳り貫き溝部が形成された筒状容器本体 の場合には、上記の切離し用ミシン目破断部に加え、必要に応じ、迫出し凸部あ るいは刳り貫き溝部相互間にも、同様に切離し用ミシン目破断部を、予め、形成 したものとする、より好都合のものとすることができる。 以下、図面に示すこの考案を代表する事例について具体的に説示することに より、この考案が包含しているポット植え苗等搬送用容器の構成が、一層理解し 易くなるようにしていくこととする。
【0020】
【実施例1】 図1の苗載せ篭に筒状容器本体を装着する状態を示す斜視図、図2の筒状容 器本体が苗載せ篭に係合装着された部分を示す要部の斜視図、図3の図2中の矢 印Aで示される円内の構造を示す要部の分解斜視図に示される事例は、この考案 の一実施例である。 苗載せ篭2は、平面視で長方形状に形成された矩形籠状の合成樹脂成形品で あり、網目2a,2a,…が全体に施されて、通気性および通水性が確保されて おり、上部開口縁部2b全体には、補強を兼ねた補強枠部2cが外側に折返され て形成され、農作業における苗等の運搬等のあらゆる作業に使用できるように構 成されている。
【0021】 筒状容器本体1は、上記した従来からの苗載せ篭2を内部に収容することに なるため、略苗載せ篭2外形に相当する内径、即ち矩形状であって、苗載せ篭2 の上記補強枠部2cの縁部外側に、内壁面が当接する如く形成されると共に、対 象となるポット植え苗の背丈を上方に突出させてしまうことのない最適な深さを 有し、底部は全く無く、4つの周壁部1a,1b,1c,1dを備え、上部には 、周壁部に沿って設けられた重ね受け部11a,11b,11c,11dを有し た段ボール製のものとして形成されている。
【0022】 平面視で長方形状の筒状容器本体1の短辺側の周壁部1a,1cの夫々の苗 載せ篭2の補強枠部2cに対応する部位には、周壁部1a,1cの左右の角部近 傍まで及ぶ所定上下幅を有する刳り貫き溝部3が形成されており、該刳り貫き溝 部3,3には苗載せ篭2の補強枠部2cが挿通され、特に中央部側が筒状容器本 体1の外側に露出可能に形成されている。 該刳り貫き溝部3,3の上縁部は、苗載せ篭2の補強枠部2cの上端面に対 峙可能であり、また、刳り貫き溝部3,3の下縁部は、該補強枠部2の下側に対 峙可能に形成されている。
【0023】 上記刳り貫き溝部3,3の中央部下縁部には、苗載せ篭2の補強枠部2cを 保持するため、手を挿入することができるように把手孔部3a,3aが刳り貫き 溝部3,3の下側の開口幅を広げる如く形成され、且つ、把手孔部3a,3aの 左右側には、刳り貫き溝部3,3の下縁を上側に凸状に延出した迫出し凸部3b ,3b,…が設けられている。 これら迫出し凸部3b,3b,…は、その上縁部が水平に形成されており、 図2および図3に示されるように,苗載せ篭の補強枠部2cの下側に挿入される ように構成されている。
【0024】 苗載せ篭2は、その補強枠部2cに筒状容器本体1の迫出し凸部3b,3b ,…を係合した状態にて、底部が接地する如く構成されており、また、筒状容器 本体1の下側開口縁部もまた接地される。 筒状容器本体1の把手孔部3a,3aの中央下部には、筒状容器本体1の下 部開口縁まで、略垂直状に破線状の切離し用ミシン目破断部3c,3cが設けら れており、道具を必要とせず比較的容易に手作業にて切断することができるよう に構成されている。
【0025】
【実施例2】 図7の迫り出し凸部4を中心とした要部縦断面図、および図8の迫り出し凸 部4を中心とした他の事例による要部縦断面図に示す事例は、夫々この考案の他 の実施例、特に迫り出し凸部4として、筒状容器本体1とは別体に形成したもの による筒状容器本体の要部を示すものであって、該筒状容器本体1についても、 その基本的な構成は上記実施例1に示したものと同様であり、この実施例では、 実施例1と異なる把手孔部周辺部の構成についてのみ説明するものとする。
【0026】 先ず、図7に示される筒状容器本体1では、その短辺側の周壁部1aに、苗 載せ篭2の補強枠部2cに対応する刳り貫き溝部3が形成され、その略中央部に は把手孔部3aが開口されている。そして、該把手孔部3aの左右に対応する周 壁部1aの内壁部には、該補強枠部2cを下側から保持するための、合成樹脂製 の保持ブロック4が接着剤により固着されている。図示していない筒状容器本体 1の短手側の他方の周壁部1cに対しても、同一の保持ブロック4が取着されて いる。 なお、上記保持ブロック4は、図8に示される如く、係合爪4aを有した構 造のものとされ、補強枠部2cの下方縁を嵌合させる構造のものが示されている ように、苗載せ篭2を筒状容器本体2内の所定高さ位置に、より安定させて収容 できるようにした構造のものとすることも勿論可能である。
【0027】
【作 用】
上記のとおりの構成からなるこの考案のポット植え苗等搬送容器は、予め苗 植え篭の平面形に対応させ中空部を有する如く形成され、上下共開放状とした筒 状容器本体に形成されていて、多数のポット植え苗等をその平面形内に収容でき るだけ収めた苗載せ篭を、適宜作業面上に置いてある当該筒状容器本体の上から やや強制的に押し込むようにして下げていくか、あるいは適宜作業面上に置いた ポット植え苗等が多数載せられた苗載せ篭の上方から、逆に筒状用容器本体の下 方側を被せるようにし、苗載せ篭を一部収容したような状態としたままで筒状容 器本体全体を傾げ、苗載せ篭の底に手を添えて押し上げると同時に、筒状容器本 体を押し下げていく(但し、別体の迫り出し凸部が、筒状容器本体周壁部所定位 置に接着、固定されているような構造の筒状容器本体には採用できない)ように し、苗載せ篭の立上がり上端補強枠部部分が、筒状容器本体の下端縁から所定高 さ位置で、迫り出し凸部および/または刳り貫き溝部の形成されている位置に略 水平状になるようにする。
【0028】 その際、苗載せ篭の補強枠部外周が筒状容器本体内壁部に当接状に形成され ていると、取り敢えずその位置に苗載せ篭が仮に止まる状態を実現することから 、その状態で、迫り出し凸部が正しく苗載せ篭補強枠部の下縁に当接あるいは掛 止状となるように操作するか、あるいは刳り貫き溝部の形成されたものであれば 、その溝部に補強枠部部分がうまく嵌まるよう操作し、更に迫り出し凸部も併用 した構造のものでは、同時にその迫り出し凸部が、苗載せ篭補強枠部の下縁に当 接あるいは掛止状となるように操作してしまうと、苗載せ篭は、筒状容器本体の 下端縁から所定高さ位置にその補強枠部が支持された形で収められ、筒状容器本 体下方側への抜け落ちをすることのない安定した状態で、且つ、苗上篭内に多数 載せられているポット植え苗等の背丈部分を上方に突出させてしまわない状態で の収容が完了する。 なお、迫り出し凸部および/または刳り貫き溝部が、筒状容器本体に多段式 に用意されたものにあっては、上記した操作を上下何れかの方から順次進めてい き、筒状容器本体内に、ポット植え苗等が多数載せられた苗載せ篭を複数段に渡 って収容したものとする。
【0029】 こうしてポット植え苗等を多数載せた苗載せ篭が、安全に収められた筒状容 器本体は、そのままで作業者が両手で抱えるなり、あるいは把手口部の用意され た構造のものであればその部分に手を掛けて持ち上げ、作業場内適所に順次複数 個積み上げていくか、駐車しているらトラック荷台内にまで運んで、順次積み重 ねていくこととなるが、その際の積み重ねが安定するよう、筒状容器本体周壁部 上端側に、重ね受け部用の折り畳み片部が予め用意されているものであれば、そ れらを井桁状に組み合わせながら折り畳み、周壁部の上下端何れかあるいは双方 に重ね受け部を形成してから、積み重ね作業を進めるようにすれば、全ての筒状 容器本体は、同一姿勢で整然とした積み重ね状態に積み重ねが可能になり、また 、折り畳み片部が全く用意されていない構造の筒状容器本体からなるポット上苗 等搬送用保護容器であれば、下の段となる保護容器とその上の保護容器とを平面 径でややずらした状態で順次積み重ねるようにするか、下の段となる保護容器の 上に介添え用の平たい段ボール板を一々載せながら、その上に次の保護容器を重 ねていくようする。
【0030】 実施例1に示した保護容器1の場合であれば、図4の保護容器の上側開口部 の構造を説明する斜視図、図5の複数段重ねた状態にて水やりする状態を示す保 護容器の正断面図、図6の苗載せ篭から保護容器を取り外す状態を示す斜視図の ように、苗載せ篭2に保護容器1を装着し、迫出し凸部3b,3b,…を補強枠 部2cに差し込み係合することにより、苗載せ篭2と保護容器1とが一体的に連 結され、左右の把手孔部3a,3aから手を挿入して、補強枠部2cを左右の手 で保持して運搬することができるようになる。
【0031】 更に、段ボール箱1の重ね受け部11a,11b,11c,11dを周回り に順次内側に折り曲げ倒し込み、図6に示される如く、互いの端部を交互に重ね る井桁状の折り畳みで、その折り畳み状態が仮固定され、図5に示される如く、 複数の保護容器1を同一姿勢のままで整然と積み重ねることが可能となり、特に トラック荷台内への積載効率を高める上で極めて有利なものとなる。つまり、従 前のキャスター付き専用棚枠を使うことなく、草花の苗6,6,…を保護した状 態で、積載に適した箱状の荷姿にすることができる。
【0032】 また、筒状容器本体1は、上下に開口していて、積み重ねた状態のままで、 図5に示す如く、水を与えても、余分な水は自然に最上位の保護容器から円滑に 最下位の保護容器の下に抜けて流れ、輸送前後の水やりや、店頭等での積み重ね 状態での管理が可能となる。 そして、輸送や積み重ねの必要がなくなり、苗載せ篭を中から取り出す場合 には、把手孔部3a,3a下部の切離し用ミシン目破断部3c,3c部分を引き 切り、図6に示される如く、扉状に左右に引き出し、迫出し凸部3b,3b,… を外すことにより、保護容器1を極めて簡単に苗載せ篭2から取り外すことがで きるものである。
【0033】 一方、実施例2に示した事例の筒状容器本体1に苗載せ篭2に収容する場合 には、該苗載せ篭2の方を、筒状容器本体1の上から押し込むようにして作業す るときは問題はないが、筒状容器本体1の方を苗載せ篭2の上から被せ、保持ブ ロック4部分を苗載せ篭2の補強枠部2cの上方から下方に移動させるようにす るときには、筒状容器本体1の周壁部1aを外側に強制的に膨らませるようにし て湾曲させて苗載せ篭2の補強枠部部分2cを乗り越えさせ、保持ブロック4部 分を補強枠部2cの下側に移動して、保持ブロック4に補強枠部2cの下縁を載 置状または掛止させる。その際、保持ブロック4に係合爪4aを一体に形成した ものであれば、その係合爪4aを苗載せ篭2の補強枠部2cに対して上向きに係 合させることも可能である。
【0034】
【効 果】
以上説明したように、この考案に包含される新規なポット植え苗等搬送用保 護容器は、何よりも先ず、従前においては、キャスター付き専用棚枠等を利用し て繁雑で非効率な作業となっていたトラックへの積み込みが、各段に改善される と共に積載効率を大いに高められるというポット植え苗等の搬送効率を著しく向 上させる秀れた特徴が評価されなければならない。 即ち、従前は苗載せ篭に複数の植木鉢を収容してキャスター付き専用棚枠に 収容することにより、1台のトラックに対して最大でも300から400の苗載 せ篭を収容することが精一杯であったのに対して、この考案によるポット植え苗 等搬送用保護容器を利用することにより、保護容器同士を直接積み重ねることが 可能となり、キャスター付き専用棚枠が不要となって、1台当りのトラックに対 して約700を越える苗載せ篭を積載することが可能になり、それだけ輸送コス トの削減に威力を発揮できるという特徴を有している。
【0035】 更に、上下を開口状とした積み重ねが可能となので、積み重ね状態のままで 、水やり管理ができ、しかも、そのままでも通風状態も良好になるという利点を 有していることから、輸送前後や輸送途中はもとよりのこと、店頭での草花の苗 等に対する手入れも、場合によってはこの考案の保護容器内に止め置いたままで も支障なく実施できるという特徴も発揮でき、しかも、切離し用ミシン目破断部 を予め設けたものとしていることにより、苗載せ篭の取外しが極めて容易なもの となり、取外し作業の煩わしさを解消し、また、苗載せ篭を動かすことなく取外 し可能となるので、苗載せ篭取り出し作業中に、収容された草花の苗等に傷付け ることもなくなり、また、ポット植え苗等を横転させてしまう等の事故も未然に 防止できるという利点を有している。
【0036】 特に、実施例として示したこの考案を代表する構造からなるポット植え苗等 搬送用保護容器にあっては、上記したとおりの特徴ある効果に加え、従前までの 段ボール箱の製造と略同様の工程で簡単に作り上げることができ、使用に際して 偏平に折り畳まれていたものを筒状に展開するだけで使用が可能であり、しかも 、使い捨てる場合であっても、段ボールの他に特別な素材を採用する必要がない もので、再利用資源としての活用も可能なる等、安価にして利便性のある保護容 器として広く普及、採用されるものになり得るという秀れた効果を奏することが できるものである。
【0037】 叙上の如く、この考案の新規なポット植え苗等搬送用保護容器は、製造が容 易で、使い勝手も良く、安全且つ効率的なトラック輸送を可能にする上、安価な 保護容器として提供可能であることから、早急な輸送コストの改善が望まれる園 芸農家やホームセンター等において高い評価が得られ、今後の需要の拡大が多い に予想されるものである。
【図面の簡単な説明】
図面は、この考案のポット植え苗等搬送用保護容器の技
術的思想を具現化した幾つかの代表的実施例を示すもの
である。
【図 1】この考案の保護容器を苗載せ篭に装着する状
態を示す斜視図である。
【図 2】迫出し凸部の掛止状態を示す要部の斜視図で
ある。
【図 3】図2中の鎖線円A部分を断面として示す分解
斜視図である。
【図 4】苗載せ篭に保護容器を装着した状態を示す斜
視図である。
【図 5】積み重ねられた保護容器に水を与える状態を
示す縦断面図である。
【図 6】保護容器を苗載せ篭から取り外す状態を示す
斜視図である。
【図 7】係合部の他の一例を示す要部縦断面図であ
る。
【図 8】係合部の更に他の例を示す要部縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 筒状容器本体(保護容器) 1a,〜1d 周壁部 11a,〜11d 重ね受け部 2 苗載せ篭 2a 同 網目 2b 同 上部開口縁部 2c 補強枠部 3 刳り貫き溝部 3a 同 把手孔部 3b 同 迫出し凸部 3c 同 切離し用ミシン目破断部 4 保持ブロック 4a 同 係合爪 5 係合片 6 草花の苗

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗載せ篭の平面形に略合致させた内形断
    面を有する筒状容器本体の、相対向する周壁部で、共に
    その下端縁から同一高さとなる位置に、苗載せ篭上端補
    強枠部を掛止および/または嵌合状とする迫出し凸部お
    よび/または刳り貫き溝部が形成されると共に、それら
    迫出し凸部および/または刳り貫き溝部形成高さ位置辺
    りから上下端縁方向の少なくとも何れか一方の方向に、
    予め切離し用ミシン目破断部が形成されたものとなし、
    前記迫出し凸部および/または刳り貫き溝部に苗載せ篭
    の相対応する周壁部上端の補強枠部部分を掛止状および
    /または嵌合状に収容し、筒状容器体上下とも開放した
    ままとするか、もしくは周壁部上下端縁の中の少なくと
    も何れか一方の端縁適宜巾部分を内側に直角折りした重
    ね受け部となし、それら重ね受け部を除いた筒状容器本
    体上下を開放状としたままで使用可能とすることを特徴
    とするポット植え苗等搬送用保護容器。
  2. 【請求項2】 筒状容器本体の相対向する周壁部適所
    に、把手孔部が形成されてなる請求項1記載のポット植
    え苗等搬送用保護容器。
  3. 【請求項3】 筒状容器本体の相対向する周壁部に形成
    される迫出し凸部および/または刳り貫き溝部が、共に
    周壁部下端縁から同一高さ毎であって、夫々の上下間隔
    が、ポット植え苗の苗丈以上の間隔を置いて多段式に形
    成されてなるものとした請求項1または2何れか記載の
    ポット植え苗等搬送用保護容器。
  4. 【請求項4】 筒状容器本体の相対向する周壁部に形成
    される迫出し凸部が、把手孔部形成用に、上部のみを筒
    状容器本体に連続させままで他の周囲部だけを切離状態
    に形成し、当該切り離された部分を筒状容器本体内側上
    方に折り込んでなる折返し片部を利用してなるものとし
    た請求項1〜3何れか記載のポット植え苗等搬送用保護
    容器。
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