JP3037077U - ケーキトレー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一枚の厚紙から構成することができ、搭載し
たケーキにナイフが容易に入り、廃棄処理も容易で嵩張
らないケーキトレーを提供する。 【解決手段】 ケーキ１１を載せる丸台部１２と、丸台
部１２の周囲に設けられ、丸台部１２とは切り込み２２
〜２５によって分離され、搭載したケーキ１１の横移動
を防止するストッパーリング１３と、ストッパーリング
１３の外周囲に第１の折り曲げ部３０〜３３を介して連
接され、下箱内に装入時にはそれぞれ上部から突出する
長さを有し、しかも内側には切り込み部２２〜２５が形
成されて、ストッパーリング１３の外周囲に少なくとも
３箇所設けられた門形の摘み片１４〜１７と、それぞれ
の摘み片１４〜１の内側と、丸台部１２の外周囲を第２
及び第３の折り曲げ部を介して連結され、下箱内に装入
時には傾斜状態となる連結片１８〜２１とを有する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ケーキ等を箱に入れる場合に使用するケーキトレーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

ケーキは比較的壊れやすいので、下箱とこの下箱に上部から被さる上箱（蓋箱 ）からなる紙製箱に入れて保管及び搬送がなされている。そして、ケーキを単に 下箱に入れると、傾けた場合に下箱の内側面又は上箱の内側面にケーキの側面や 上角が当たってケーキやそのデコレーションに疵が付く場合があるので、下箱内 に密接嵌入するケーキトレーを使用し、このケーキトレーに突起等からなるロッ ク手段を用いてケーキを固定している。 このような構造のケーキトレーを図８、図９に示すが、図８に示す円形のケー キトレーにおいては、ケーキトレー８０を塩化ビニール等の合成樹脂で構成し、 ケーキ載置面８１に複数の突起８２を設け、搭載するケーキの底面に突き刺すよ うにしている。また、図９に示すように、角形のケーキトレー８３においては、 ケーキ載置面８４に突起金具からなる複数のケーキロック８５を設けている。な お、８６、８７はそれぞれ紙製の下箱を示す。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記従来例に係るケーキトレーにおいては、以下のような問題 がある。 従来のケーキトレー８０、８３においては、浅いけれどもケーキ載置台８１ 、８４の周囲に側壁８８、８９がそれぞれ設けられているので、ケーキトレー８ ０、８３にケーキを載せたままでナイフを入れる場合には、ケーキの周囲は側壁 が邪魔をして切りにくい。 従来のケーキトレー８０、８３は立体構造であるので嵩張り、保管及び運送 に障害がある。 従来のケーキトレー８３においては、ケーキの移動を防止するために、金具 を使用しているので、使用済みのケーキトレー８３をゴミとして廃棄する場合に は、紙製のゴミの中に金具が混入し好ましくない。 本考案はかかる事情に鑑みてなされたもので、一枚の厚紙から構成することが でき、搭載したケーキにナイフが容易に入り、廃棄処理も容易で嵩張らないケー キトレーを提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前記目的に沿う請求項１記載のケーキトレーは、一枚の厚紙からなって、ケー キを収納する下箱内に入れ込んで使用するケーキトレーであって、前記ケーキを 載せる丸台部と、前記丸台部の周囲に設けられ、該丸台部とは切り込みによって 分離され、搭載した前記ケーキの横移動を防止するストッパーリングと、前記ス トッパーリングの外周囲に第１の折り曲げ部を介して連接され、前記下箱内に装 入時にはそれぞれ上部から突出する長さを有し、しかも内側には切り込み部が形 成されて、前記ストッパーリングの外周囲に少なくとも３箇所設けられた門形の 摘み片と、それぞれの前記摘み片の内側と、前記丸台部の外周囲に第２及び第３ の折り曲げ部を介して連結され、前記下箱内に装入時には傾斜状態となる連結片 とを有している。 また、請求項２記載のケーキトレーは、請求項１記載のケーキトレーにおいて 、前記摘み片は、前記ストッパーリングの外周囲に４箇所均等配置され、しかも 、前記下箱は平面視して円形の丸箱からなって、前記ストッパーリングの外周も 、前記下箱内に遊嵌する大きさの円形となっている。 そして、請求項３記載のケーキトレーは、請求項１記載のケーキトレーにおい て、前記摘み片は、前記ストッパーリングの外周囲に４箇所均等配置され、しか も、前記下箱は平面視して正方形の角箱からなって、前記ストッパーリングの外 周も、前記下箱内に遊嵌する大きさの正方形となっている。

【０００５】

【考案の実施の形態】

続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化した実施の形態につき説 明し、本考案の理解に供する。 ここに、図１は本考案の第１の実施の形態に係るケーキトレー及びこれを装着 した下箱の斜視図、図２は同使用状態を示す側面図で右半分はその断面を示す。 図３は展開状態の前記ケーキトレーの平面図、図４は同ケーキトレーに使用する 下箱の側断面図、図５は第２の実施の形態に係るケーキトレー及びこれを装着し た下箱の斜視図、図６は同ケーキトレーの展開状態の平面図、図７は同ケーキト レーを入れ込んだ下箱及びこれに被さる上箱の断面図である。なお、図３、図６ において外形線及び切り込みは実線で示し、図１、図３、図６において折り曲げ 線は破線で示す。

【０００６】 図１〜図３に示すように、本考案の第１の実施の形態に係るケーキトレー１０ は、厚みが０．６〜１ｍｍ程度の一枚の厚紙からなり、ケーキ１１を載せる丸台 部１２と、丸台部１２の周囲に形成されたストッパーリング１３と、ストッパー リング１３の外周囲に均等に配置された摘み片１４〜１７と、丸台部１２の外周 囲と摘み片１４〜１７を連結する連結片１８〜２１とを有している。以下これら について詳しく説明する。

【０００７】 前記丸台部１２の直径ｄ１は、搭載するケーキ１１の直径と略同一か又は１〜 ５ｍｍ程度の範囲で大きく（この実施の形態では１６２ｍｍ）なって、その周囲 の４等分位置に台形状の連結片１８〜２１が設けられている。丸台部１２と周囲 の円形のストッパーリング１３及び連結片１８〜２１とは切り込み２２〜２５に よって分離され、連結片１８〜２１と丸台部１２とは第３の折り曲げ部２６〜２ ９によって連結されている。なお、台形状の連結片１８〜２１の上辺ｃ及び下辺 ｅの長さは２６ｍｍ、４０ｍｍ、対向する連結片１８、２０の上辺間距離ａは２ ０７ｍｍ、摘み片１４〜１７の長さｎは４０ｍｍとなっている。 前記ストッパーリング１３は円環状となって、前記連結片１８〜２１がある部 分には、摘み片１４〜１７が設けられている。

【０００８】 この摘み片１４〜１７は、門形状となってストッパーリング１３の外側に突出 して設けられ、ストッパーリング１３とは第１の折り曲げ部３０〜３３を介して 連結されている。そして、門形の摘み片１４〜１７の内側と連結片１８〜２１と は、それぞれ第２の折り曲げ部３４〜３７によってそれぞれ連結されている。な お、摘み片１４、１６の外寸法ｂはこの実施の形態では、２２６ｍｍとなってい る。

【０００９】 このケーキトレー１０が嵌入する下箱３８は、図４に示すように、その内側直 径ｄ３（この実施の形態では２００ｍｍ）が、前記ストッパーリング１３の外径 ｄ２（この実施の形態においては１９１ｍｍ）より大きくなってストッパーリン グ１３が下箱３８内に遊嵌し、摘み片１４〜１７は飛び出すようになっている。 なお、この実施の形態においては、下箱３８の円形の側板３９の高さｈは１９ｍ ｍ、底板４０の外径は２１０ｍｍ程度となっている。

【００１０】 従って、ケーキトレー１０を下箱３８内に押し込むと、図１、図２に示すよう に、底板４０に丸台部１２が当接し、連結片１８〜２１は斜めになって、摘み片 １４〜１７をそれぞれ持ち上げ、摘み片１４〜１７によってストッパーリング１ ３が吊り上げられる。この状態で、所定寸法のケーキ１１を丸台部１２の上に載 せると、ストッパーリング１３の内縁４１がケーキ１１の横移動防止のストッパ ーとなる。そして、摘み片１４〜１７が下箱３８から約７〜８ｍｍ程度突出し、 この部分を摘んでケーキ１１の載ったケーキトレー１０を下箱３８から取り出す ことができる。 下箱３８の上に上箱４２を被せる場合には、図２に示すように摘み片１４〜１ ７を少し内側に折り曲げた状態で、上箱４２を被せる。

【００１１】 そして、上箱４２を下箱３８から外して、摘み片１４、１６又は摘み片１５、 １７を掴んで、ケーキ１１の載ったケーキトレー１０を取り出すと、摘み片１４ 〜１７が下箱３８の側板３９によって拘束されない状態となるので、丸台部１２ 、ストッパーリング１３、連結片１８〜２１及び摘み片１４〜１７が同一平面に ある板状となる。従って、ケーキ１１が一枚の板の上に載った状態となるので、 ナイフ等を入れてケーキ１１を切る場合に周囲に障害物がない状態となり、極め てナイフ入れがし易いという利点がある。更に、ケーキトレー１０は紙製である から、ゴミとして廃棄する場合も極めて処理がし易いことになる。

【００１２】 続いて、図５〜図７に示す第２の実施の形態に係るケーキトレー４３について 説明するが、このケーキトレー４３は丸形のケーキを角形の下箱４４及び上箱４ ５に収納するためのものであって、ケーキ１１を載せる丸台部４６と、丸台部４ ６の周囲に配置された内側円形で外側四角形のストッパーリング４７と、ストッ パーリング４７の外側に連接された門形の摘み片４８〜５１と、摘み片４８〜５ １の内側と、丸台部４６を連結する連結片５２〜５５を有し、図６に示すように 、０．８〜１ｍｍの厚紙に切り込み５６〜５９及び第１〜第３の折り曲げ部６０ 〜７１を入れて形成されている。

【００１３】 前記丸台部４６はケーキを載せるための台であって、その直径ｄ４はケーキの 直径と同一かあるいは１〜５ｍｍ程度、大きくなっている（この実施の形態では １６４ｍｍ）。また、ストッパーリング４７はこのケーキトレー４３を下箱４４ 内に装入した場合に少し持ち上がって、搭載したケーキの横方向移動を防止する ようになっている。 前記摘み片４８〜５１は、このケーキトレー４３を下箱４４内に入れ込んだ場 合に、下箱４４の側板７２から突出する長さとなって、それぞれ両側に配置され た第１の折り曲げ部６０〜６３を介してストッパーリング４７に連結されている 。ここで、正方形のストッパーリング４７の外寸ｆは１９５ｍｍ、下箱４４の内 寸法ｊは２００ｍｍ、展開状態の摘み片４９、５１の外寸法ｋは２４８ｍｍとな っている。

【００１４】 また、摘み片４８〜５１の内側には、第２の折り曲げ部６４〜６７を介して台 形状の連結片５２〜５５が設けられ、連結片５２〜５５の内側は第３の折り曲げ 部６８〜７１を介して丸台部４６に連結されている。従って、このケーキトレー ４３を下箱に入れ込んだ場合には、第１の折り曲げ部６０〜６３によって摘み片 ４８〜５１が折れ曲がり、これによって、ストッパーリング４７が周囲４箇所の 連結片５２〜５５によって持ち上がり、ケーキ１１の横移動を防止する。なお、 台形状の連結片５２〜５５の下辺ｉの長さは４２ｍｍ、上辺ｍの長さは３６ｍｍ 程度である。 前記摘み片４８〜５１において、第２の折り曲げ部６４〜６７を更に外側に延 長した摘み片４８〜５１の頂部を内側に折り曲げておくのが好ましく、これによ って、上箱４５内に摘み片４８〜５１が容易に嵌入する。

【００１５】 従って、この第２の実施の形態に係るケーキトレー４３の使用にあっては、図 ５に示すように、摘み片４８〜５１を内側に折り曲げて、下箱４４内にケーキト レー４３を押し込み、丸台部４６を下箱４４の底板７３に当接させる。これによ って、ストッパーリング４７が周囲４箇所の連結片５２〜５５によって吊り上げ られて丸台部４６との間に隙間が形成される。 この状態でケーキ１１を丸台部４６の上に載せると、周囲のストッパーリング ４７によって横移動が拘束されて、ケーキ１１の移動が防止される。ケーキ１１ を取り出す場合には、摘み片４８〜５１の対向する部分の頂部を持ち上げて下箱 ４４から引き上げる。そして、テーブル等に置くと、ケーキトレー４３は平面状 になるので、ケーキを容易に切断できる。

【００１６】 ケーキトレー１０、４３は、それ単体では一枚の板になるので、保管、搬送が 極めて容易であるし、紙であるので、廃棄処分も簡単に行える。 前記実施の形態においては、具体的寸法を例示して、本考案を説明したが、本 考案はこの寸法に限定されるものではない。

【００１７】

【考案の効果】

請求項１〜３記載のケーキトレーは以上の説明からも明らかなように、以下の 効果を有する。 一枚の厚紙を加工することによって製造され、製品を一枚の板状に形成でき るので、嵩張らず保管及び運送に都合がよい。 丸台部に載せられたケーキは、周囲のストッパーリングによって拘束される ので、ケーキトレー内に固定状態で保持できる。 ケーキを載せたまま、下箱から取り出し台の上におくと、周囲の拘束が取れ てケーキトレーが平面状となるので、ケーキにナイフ等を入れて切断するのが容 易となる。 金具等を使用していないので、廃棄処理が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施の形態に係るケーキトレー
及びこれを装着した下箱の斜視図である。

【図２】同使用状態を示す側面図である。

【図３】展開状態の前記ケーキトレーの平面図である。

【図４】同ケーキトレーに使用する下箱の側断面図であ
る。

【図５】第２の実施の形態に係るケーキトレー及びこれ
を装着した下箱の斜視図である。

【図６】同ケーキトレーの展開状態の平面図である。

【図７】同ケーキトレーを使用する下箱及び上箱の説明
図である。

【図８】従来例に係るケーキトレー及びその下箱の斜視
図である。

【図９】従来例に係るケーキトレー及びその下箱の斜視
図である。

【符号の説明】

１０ ケーキトレー １１ ケーキ １２ 丸台部 １３ ストッパ
ーリング １４ 摘み片 １５ 摘み片 １６ 摘み片 １７ 摘み片 １８ 連結片 １９ 連結片 ２０ 連結片 ２１ 連結片 ２２ 切り込み ２３ 切り込み ２４ 切り込み ２５ 切り込み ２６ 第３の折り曲げ部 ２７ 第３の折
り曲げ部 ２８ 第３の折り曲げ部 ２９ 第３の折
り曲げ部 ３０ 第１の折り曲げ部 ３１ 第１の折
り曲げ部 ３２ 第１の折り曲げ部 ３３ 第１の折
り曲げ部 ３４ 第２の折り曲げ部 ３５ 第２の折
り曲げ部 ３６ 第２の折り曲げ部 ３７ 第２の折
り曲げ部 ３８ 下箱 ３９ 側板 ４０ 底板 ４１ 内縁 ４２ 上箱 ４３ ケーキト
レー ４４ 下箱 ４５ 上箱 ４６ 丸台部 ４７ ストッパ
ーリング ４８ 摘み片 ４９ 摘み片 ５０ 摘み片 ５１ 摘み片 ５２ 連結片 ５３ 連結片 ５４ 連結片 ５５ 連結片 ５６ 切り込み ５７ 切り込み ５８ 切り込み ５９ 切り込み ６０ 第１の折り曲げ部 ６１ 第１の折
り曲げ部 ６２ 第１の折り曲げ部 ６３ 第１の折
り曲げ部 ６４ 第２の折り曲げ部 ６５ 第２の折
り曲げ部 ６６ 第２の折り曲げ部 ６７ 第２の折
り曲げ部 ６８ 第３の折り曲げ部 ６９ 第３の折
り曲げ部 ７０ 第３の折り曲げ部 ７１ 第３の折
り曲げ部 ７２ 側板 ７３ 底板

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一枚の厚紙からなって、ケーキを収納す
   る下箱内に入れ込んで使用するケーキトレーであって、 前記ケーキを載せる丸台部と、 前記丸台部の周囲に設けられ、該丸台部とは切り込みに
   よって分離され、搭載した前記ケーキの横移動を防止す
   るストッパーリングと、 前記ストッパーリングの外周囲に第１の折り曲げ部を介
   して連接され、前記下箱内に装入時にはそれぞれ上部か
   ら突出する長さを有し、しかも内側には切り込み部が形
   成されて、前記ストッパーリングの外周囲に少なくとも
   ３箇所設けられた門形の摘み片と、 それぞれの前記摘み片の内側と、前記丸台部の外周囲に
   第２及び第３の折り曲げ部を介して連結され、前記下箱
   内に装入時には傾斜状態となる連結片とを有するケーキ
   トレー。
2. 【請求項２】 前記摘み片は、前記ストッパーリングの
   外周囲に４箇所均等配置され、しかも、前記下箱は平面
   視して円形の丸箱からなって、前記ストッパーリングの
   外周も、前記下箱内に遊嵌する大きさの円形となってい
   る請求項１記載のケーキトレー。
3. 【請求項３】 前記摘み片は、前記ストッパーリングの
   外周囲に４箇所均等配置され、しかも、前記下箱は平面
   視して正方形の角箱からなって、前記ストッパーリング
   の外周も、前記下箱内に遊嵌する大きさの正方形となっ
   ている請求項１記載のケーキトレー。