JP3036741B2 - シールドトンネル用の楔式セグメント継手 - Google Patents

シールドトンネル用の楔式セグメント継手

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JP3036741B2
JP3036741B2 JP9219318A JP21931897A JP3036741B2 JP 3036741 B2 JP3036741 B2 JP 3036741B2 JP 9219318 A JP9219318 A JP 9219318A JP 21931897 A JP21931897 A JP 21931897A JP 3036741 B2 JP3036741 B2 JP 3036741B2
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玉美 山田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシールドトンネル用
の楔式セグメント継手に関する。
【0002】
【従来の技術】シールドトンネルに使う既設側(坑口
側)セグメントと新設側(切羽側)セグメントとの接合
端面同志を、その円周方向に沿い連結するためのピンホ
ゾ継手としては、特開平8−189299号と同8−1
89511号が提案されており、これらが本発明に最も
近似する公知技術であると考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公知発明では何れ
も単にピン継手(10)をくさび材(22)の挿入孔
(22a)へ挿入することによって、セグメント(1)
同志をすばやく連結できるが、そのためのピン継手(1
0)は先端部の単純な丸棒体であるに過ぎない。
【0004】しかも、蟻溝型のケーシング(21)内に
収納されたくさび材(22)の分割ピース(25)が、
弾撥部材(板バネ材)(24)によって奥側から受け止
められた状態にあり、その弾撥部材(24)の弾性変形
により上記分割ピース(25)を入口側へ押動スライド
させて、ピン継手(10)の先端部を挟み付けるように
なっている。
【0005】そのため、セグメント(1)の連結状態に
おける高い固定強度と安定性を確保することができず、
引抜き耐力や継ぎ目からの曲げ・剪断耐力に乏しい。
【0006】寧ろ、上記公知発明はピン継手(10)の
基端部を揺動し得るようにねじ込み、継ぎ目をずらそう
とする圧力(応力)が、セグメント(1)に直接伝わる
ことを緩衝しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を改良し、引張り剛性や曲げ・剪断剛性の高い楔式セグ
メントを得るために、その構成上一方のセグメントにお
ける接合端面へ埋設された雌金具と、他方のセグメント
における接合端面へ対応的に埋設された雄金具との一組
から成り、
【0008】上記雄金具を一定長さのベーススリーブ
と、その中空内部へ基端部が螺合締結状態に植え込まれ
ることにより、先端部がセグメントの接合端面から突出
するスタッドボルトとから組み立て、そのスタッドボル
トの突出先端部を一定深さだけ中空状態に穿孔すると共
に、拡張用の割溝を付与することにより拡張アンカーと
して、その拡張アンカーの外周面に楔作用する逆止爪を
刻設する一方、
【0009】上記雌金具をスタッドボルトの突出長さと
ほぼ対応する一定長さのアウタースリーブと、上記拡張
アンカーの穿孔深さとほぼ対応する一定長さの先細り円
錐型として、そのアウタースリーブの中空内部に固定設
置されたセンターピンと、そのセンターピンを包囲する
複数個の放射対称分割型として、同じくアウタースリー
ブの中空内部へ遊合状態に嵌め込みセットされたインナ
ーコレットチャックとから組み立て、そのインナーコレ
ットチャックの内周面を、上記センターピンの外周面と
ほぼ平行な先細り円錐型に形成して、
【0010】上記雄金具のスタッドボルトを雌金具のイ
ンナーコレットチャック内へ差し込みさえすれば、その
拡張アンカーが上記センターピンにより徐々に押し開き
拡張されて、その逆止爪が上記インナーコレットチャッ
クの内周面へ喰い付く如く塑性変形することにより、両
セグメントの接合端面同志を離脱不能な施錠状態に連結
一体化するように定めたことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面に基いて本発明の具体
的構成を詳述すると、図1〜19はその本発明に係る楔
式セグメント継手の第1実施形態を示しているが、これ
はシールドトンネルにおける既設側(坑口側)のRC
(鉄筋コンクリート)セグメント(S1)と新設側(切
羽側)のRC(鉄筋コンクリート)セグメント(S2)
との何れか一方に埋設使用される鋼鉄製雌金具(A)
と、同じく他方に埋設使用される鋼鉄製雄金具(B)と
の対応する一組から成り、その雄金具(B)を雌金具
(A)へ強制的に差し込むことによって、両セグメント
(S1)(S2)の接合端面(a)(b)同志を離脱不
能な施錠状態に連結一体化するようになっている。
【0012】即ち、先ず雌金具(A)は図2〜8から明
白なように、一定長さ(L1)(例えば約100mm)
のアウタースリーブ(11)と、その長手方向(シール
ド掘削機の推進方向)の一端部(接合端面(a)からの
奥端部)へ施蓋状態に溶接されたカバープレート(1
2)と、そのカバープレート(12)から上記アウター
スリーブ(11)の筒芯線上に沿って、一定長さ(L
2)(例えば約44mm)だけ内向き一体的に突設され
たセンターピン(13)と、そのセンターピン(13)
を包囲する放射対称分割型として、同じくアウタースリ
ーブ(11)内へ遊合状態に嵌め込みセットされた複数
個のインナーコレットチャック(14a)(14b)と
を備えている。
【0013】そのインナーコレットチャック(14a)
(14b)は上記アウタースリーブ(11)よりも短か
く、センターピン(13)よりは若干長い一定長さ(L
3)(例えば約50mm)を備えている。この点、図6
〜8では直径線上での2等分された2個一対のインナー
コレットチャック(14a)(14b)を示している
が、その全体的な円筒型に整合される限り、3等分以上
に分割された複数個としても良い。
【0014】又、図1〜19の第1実施形態では上記ア
ウタースリーブ(11)のカバープレート(12)と、
センターピン(13)とを止めネジ(15)により組立
固定しているが、図20、21の第2実施形態から明白
なように、その止めネジ(15)に代る溶接手段を採用
しても良く、更には上記カバープレート(12)とセン
ターピン(13)とを予じめの一体物に作成してもさし
つかえない。
【0015】上記アウタースリーブ(11)の円筒型外
周面には複数個(図では合計2列)の径大な取付フラン
ジ(16)が、一定間隔を保って溶接されている。その
取付フランジ(16)が図16〜18のようにセグメン
ト(S1)のアンカー筋(17)と溶接された上、その
セグメント(S1)がコンクリートから円弧版状に塑造
されることによって、上記雌金具(A)の全体がセグメ
ント(S1)の接合端面(a)へ埋設一体化されること
になる。この点、図示の実施形態ではその雌金具(A)
を既設側(坑口側)のセグメント(S1)に埋設使用し
ている。
【0016】上記アウタースリーブ(11)における長
手方向の他端部は、セグメント(S1)の接合端面
(a)から開口した状態にあり、その入口部には雄金具
(B)の後述するスタッドボルトの径大な中間フランジ
を受け止める凹段面(18)が切り欠かれている。
【0017】又、同じくアウタースリーブ(11)の奥
端部には上記インナーコレットチャック(14a)(1
4b)の一定長さ(L3)と対応して、そのインナーコ
レットチャック(14a)(14b)を受け止め得る凹
段面(19)が切り欠かれている。インナーコレットチ
ャック(14a)(14b)の中空内部に後述のスタッ
ドボルトを受け入れることにより拡開した時、そのイン
ナーコレットチャック(14a)(14b)の外周面が
悉くアウタースリーブ(11)の上記凹段面(19)に
よって、言わば背中(周囲)から受け止め拘束されるよ
うになっているのである。
【0018】(20)は上記アウタースリーブ(11)
における入口側凹段面(18)と奥端側凹段面(19)
との境界部(入口部付近)から、その両者の切り欠きと
相対して内向きに張り出す抜け止めフランジであり、上
記インナーコレットチャック(14a)(14b)がア
ウタースリーブ(11)から抜け出すことを防止してい
る。
【0019】上記センターピン(13)の外周面は先細
り円錐型に造形されており、これによって雄金具(B)
のスタッドボルトをその突出先端部から徐々に押し開き
拡張させることができるようになっている。
【0020】つまり、センターピン(13)における突
出先端部での外径(D1)(例えば約22mm)は、ス
タッドボルトにおける突出先端側の開口径よりも小さ
く、同じくセンターピン(13)における基端部での外
径(D2)(例えば約30mm)は、スタッドボルトに
おける突出先端側の開口径よりも大きく寸法化されてい
るのである。
【0021】他方、上記センターピン(13)を包囲す
る各インナーコレットチャック(14a)(14b)の
内周面は、その複数個の整合された全体として、センタ
ーピン(13)の上記先細り円錐型外周面とほぼ平行な
円錐型をなしており、スタッドボルトをその突出先端部
からインナーコレットチャック(14a)(14b)の
中空内部へ受け入れることができるようになっている。
【0022】次に、雄金具(B)は図9〜15から明白
なように、一定長さ(L4)(例えば約80mm)のベ
ーススリーブ(21)と、その長手方向(シールド掘削
機の推進方向)の一端部(接合端面(b)からの奥端
部)へ施蓋状態に溶接されたカバープレート(22)
と、同じく長手方向の他端部(入口部)からベーススリ
ーブ(21)の中空内部へ、抜き差し自在に植え込み締
結された一定長さ(L5)(例えば約165mm)のス
タッドボルト(23)とを備えており、その植え込み状
態ではスタッドボルト(23)がベーススリーブ(2
1)から、上記雌金具(A)のアウタースリーブ(1
1)とほぼ同じ長さ(L1)(約100mm)だけ対応
的に突出することとなる。
【0023】上記ベーススリーブ(21)の円筒型外周
面にも複数個(図では合計2列)の径大な取付フランジ
(24)が、一定間隔を保って溶接されており、これが
やはりセグメント(S2)のアンカー筋(25)と溶接
された状態のもとで、そのセグメント(S2)がコンク
リートから円弧版状に成形されることとなる。図示の実
施形態では上記雌金具(A)との対をなす関係上、その
雄金具(B)を新設側(切羽側)セグメント(S2)の
接合端面(b)へ対応的に埋設使用している。
【0024】尚、上記ベーススリーブ(21)のカバー
プレート(22)はセグメント(S2)の塑造時、その
ベーススリーブ(21)内へコンクリートが流入するこ
とを防ぐものであるため、これをベーススリーブ(2
1)へ溶接する代りに、合成樹脂製のカバープラグなど
を、上記ベーススリーブ(21)の奥端部へ施蓋状態に
取り付け固定しても良い。
【0025】上記の一定長さ(L5)を備えたスタッド
ボルト(23)がそのセグメント(S2)の接合端面
(b)に位置する中間部は、高い剪断・曲げ耐力を発揮
し得るように、上記雌金具(A)におけるアウタースリ
ーブ(11)の入口部に切り欠かれた凹段面(18)と
対応する径大な中間フランジ(26)として張り出し形
成されており、その径大な中間フランジ(26)を境界
とする奥端側の外周面には、雄ネジ(27)が刻成され
ている。
【0026】そして、そのスタッドボルト(23)の雄
ネジ(27)と螺合し得る雌ネジ(28)が、上記ベー
ススリーブ(21)の内周面に対応形成されているた
め、そのスタッドボルト(23)をベーススリーブ(2
1)への螺合締結状態に植え込むことができる。但し、
そのスタッドボルト(23)の植え込みは、上記セグメ
ント(S2)の塑造時や現場への運搬時でなく、シール
ド工法の現場作業時に行なわれることとなる。その運搬
時などにスタッドボルト(23)が他物と衝当して、不
慮に折損したり、不正変形したり、或いはその他物を損
傷したりすることを防ぐためである。
【0027】上記ベーススリーブ(21)における長手
方向の他端部(入口部)は、セグメント(S2)の接合
端面(b)に開口しており、その入口部には上記雌金具
(A)を形作るアウタースリーブ(11)の凹段面(1
8)と向かい合って、スタッドボルト(23)の径大な
中間フランジ(26)を挟持状態に受け止める凹段面
(29)が切り欠かれている。
【0028】他方、上記スタッドボルト(23)の中間
フランジ(26)を境界とする突出先端側の外径(D
3)(例えば約34mm)は、雌金具(A)における上
記インナーコレットチャック(14a)(14b)の開
口径よりも若干小さく寸法化されていると共に、その外
周面にはインナーコレットチャック(14a)(14
b)の円錐型内周面に喰い付く鋸歯型の逆止爪(30)
が刻設されてもいる。
【0029】そのスタッドボルト(23)の逆止爪(3
0)は、上記インナーコレットチャック(14a)(1
4b)の内周面へ喰い付き状態に塑性変形するや否や、
相互の離脱方向へ退動するおそれがなく、確固な連結状
態に施錠されることとなる。
【0030】しかも、上記スタッドボルト(23)の突
出先端部は拡張アンカー(31)として、雌金具(A)
における上記センターピン(13)の長さ(L2)とほ
ぼ対応する一定深さ(L6)(例えば約50mm)だけ
中空状態に穿孔されていると共に、ここには先端側から
の拡張用となる割溝(32)も、その複数個の放射対称
分布型に切り欠かれている。図示の実施形態では、その
割溝(32)の複数個を全体的な十文字型に刻入してい
るが、その等分割の一文字型やY字型などに刻入しても
勿論良い。
【0031】(33)は上記スタッドボルト(23)を
ベーススリーブ(21)へ螺合締結する回動作業用具
(図示省略)の係止切欠、(d)は上記拡張アンカー
(31)の開口径(例えば約24mm)を示している
が、これは上記センターピン(13)における突出先端
部での外径(D1)よりも若干大きく、同じくセンター
ピン(13)における基端部での外径(D2)よりは小
さく寸法化されている。
【0032】そのため、上記雄金具(B)のスタッドボ
ルト(23)が雌金具(A)のセンターピン(13)や
インナーコレットチャック(14a)(14b)に比し
て、軟らかい鋼鉄製品であることとも相俟ち、上記スタ
ッドボルト(23)をその突出先端部の拡張アンカー
(31)から、雌金具(A)におけるインナーコレット
チャック(14a)(14b)の中空内部へ相対的に差
し込んだ時、その差し込み進行に連れて、拡張アンカー
(31)がセンターピン(13)により徐々に、且つ強
制的に押し開き拡張されて、そのスタッドボルト(2
3)の逆止爪(30)がインナーコレットチャック(1
4a)(14b)の内周面へ喰い付く状態に塑性変形す
る結果となる。
【0033】上記のように構成された本発明の楔式セグ
メント継手を用いて、シールドトンネルにおける既設側
(坑口側)セグメント(S1)と新設側(切羽側)セグ
メント(S2)との接合端面(a)(b)同志を連結す
るに当っては、その既設側のセグメント(S1)に埋設
一体化されている雌金具(A)のインナーコレットチャ
ック(14a)(14b)内へ、新設側のセグメント
(S2)に埋設一体化されている雄金具(B)から突出
するスタッドボルト(23)を、シールド掘削機の後尾
に付属するシールドジャッキとセグメント自動組立装置
のエレクター(何れも図示省略)により、強制的に差し
込めば良い。
【0034】そうすれば、図16〜19から明白なよう
に、上記スタッドボルト(23)の突出先端部をなす拡
張アンカー(31)が、センターピン(13)の円錐型
外周面に沿って徐々に押し開き拡張され、しかもそのス
タッドボルト(23)の外周面に刻設されている逆止爪
(30)が、上記インナーコレットチャック(14a)
(14b)の内周面に喰い付くと共に、その差し込みの
最終的にスタッドボルト(23)の径大な中間フランジ
(26)が、アウタースリーブ(11)の凹段面(1
8)に受け止められることとなるため、茲に既設側のセ
グメント(S1)と新設側のセグメント(S2)とが、
本発明の楔式セグメント継手を介して自づと離脱不能な
施錠状態に連結一体化されるのである。
【0035】その際、上記インナーコレットチャック
(14a)(14b)に対するスタッドボルト(23)
の差し込みやその両者の喰い付き状態は、センターピン
(13)における円錐型外周面の傾斜角度や逆止爪(3
0)の刻設荒らさなどによって、適当に強弱調整するこ
とができる。
【0036】又、図20、21の第2実施形態に示す如
く、上記雌金具(A)におけるインナーコレットチャッ
ク(14a)(14b)の外周面と、その受け止め用と
なるアウタースリーブ(11)の凹段面(19)とを、
その奥端部へ行く程徐々に拡開する円錐型として対応的
に造形すると共に、そのインナーコレットチャック(1
4a)(14b)の内周面をストレートな円筒型とし
て、ここに引き抜き耐力を有する鋸歯型の逆止爪(3
4)を刻設して、上記雄金具(B)におけるスタッドボ
ルト(23)の逆止爪(30)と噛み合うように定める
こともできる。
【0037】その場合、上記インナーコレットチャック
(14a)(14b)の逆止爪(34)とスタッドボル
ト(23)の逆止爪(30)とは、互いに反対方向の爪
形状又は歯形状を備えており、その噛み合い状態に塑性
変形するや否や、相互の離脱方向へ退動しないようにな
っている。そのため、上記した両セグメント(S1)
(S2)の連結施錠状態をますます強固に保てる利点が
ある。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明はシールドトンネ
ル用の楔式セグメント継手として、一方のセグメント
(S1)における接合端面(a)へ埋設された雌金具
(A)と、他方のセグメント(S2)における接合端面
(b)へ対応的に埋設された雄金具(B)との一組から
成り、
【0039】上記雄金具(B)を一定長さ(L4)のベ
ーススリーブ(21)と、その中空内部へ基端部が螺合
締結状態に植え込まれることにより、先端部がセグメン
ト(S2)の接合端面(b)から突出するスタッドボル
ト(23)とから組み立て、そのスタッドボルト(2
3)の突出先端部を一定深さ(L6)だけ中空状態に穿
孔すると共に、拡張用の割溝(32)を付与することに
より拡張アンカー(31)として、その拡張アンカー
(31)の外周面に楔作用する逆止爪(30)を刻設す
る一方、
【0040】上記雌金具(A)をスタッドボルト(2
3)の突出長さとほぼ対応する一定長さ(L1)のアウ
タースリーブ(11)と、上記拡張アンカー(31)の
穿孔深さ(L6)とほぼ対応する一定長さ(L1)の先
細り円錐型として、そのアウタースリーブ(11)の中
空内部に固定設置されたセンターピン(13)と、その
センターピン(13)を包囲する複数個の放射対称分割
型として、同じくアウタースリーブ(11)の中空内部
へ遊合状態に嵌め込みセットされたインナーコレットチ
ャック(14a)(14b)とから組み立て、そのイン
ナーコレットチャック(14a)(14b)の内周面
を、上記センターピン(13)の外周面とほぼ平行な先
細り円錐型に形成して、
【0041】上記雄金具(B)のスタッドボルト(2
3)を雌金具(A)のインナーコレットチャック(14
a)(14b)内へ差し込みさえすれば、その拡張アン
カー(31)が上記センターピン(13)により徐々に
押し開き拡張されて、その逆止爪(30)が上記インナ
ーコレットチャック(14a)(14b)の内周面へ喰
い付く如く塑性変形することにより、両セグメント(S
1)(S2)の接合端面(a)(b)同志を離脱不能な
施錠状態に連結一体化するように定めてあるため、冒頭
に述べた従来技術の課題を確実に改良することができ、
その両セグメント(S1)(S2)を短時間での効率良
く連結作業し得るにも拘らず、引張り力や曲げ力などに
対抗する高剛性の連結状態を保てる効果がある。
【0042】即ち、本発明の上記構成によれば、雄金具
(B)のスタッドボルト(23)が雌金具(A)のイン
ナーコレットチャック(14a)(14b)内へ差し込
まれるようになっており、その差し込みさえすれば、ス
タッドボルト(23)の突出先端部をなす拡張アンカー
(31)が、雌金具(A)の先細り円錐型センターピン
(13)により徐々に、且つ強制的に押し開き拡張され
て、その逆止爪(30)がインナーコレットチャック
(14a)(14b)の内周面に喰い付く如く塑性変形
し、離脱不能な連結状態に施錠されることになるため、
シールドトンネルのセグメント(S1)(S2)を言わ
ば自動的にすばやく組立作業することができるのであ
り、ボルトボックス(箱抜き部)がないので、二次覆工
を省略する場合にも、その充填作業を要しない。
【0043】しかも、上記雄金具(B)のスタッドボル
ト(23)はベーススリーブ(21)への螺合締結状態
に植え込まれており、他方雌金具(A)におけるアウタ
ースリーブ(11)の中空内部にセンターピン(13)
と、これを包囲する複数個のインナーコレットチャック
(14a)(14b)が封入されているほか、上記スタ
ッドボルト(23)の拡張アンカー(31)がセンター
ピン(13)の先細り円錐面によって拡張され、インナ
ーコレットチャック(14a)(14b)の内周面に喰
い付いて、その離脱不能な施錠状態に連結一体化するよ
うになっているため、セグメント(S1)(S2)の引
張り力や曲げ・剪断力、偏荷重などを受けるも、これら
に対抗し得る高い剛性を発揮し、その連結状態の強度と
安定性に著しく優れる。
【0044】特に、請求項2の構成を採用するならば、
スタッドボルト(23)におけるセグメント(S2)の
接合端面(b)に位置する中間部が、径大な中間フラン
ジ(26)として張り出し形成されており、しかもその
中間フランジ(26)は雌金具(A)のアウタースリー
ブ(11)に切り欠かれた凹段面(18)と、雄金具
(B)のベーススリーブ(21)に切り欠かれた凹段面
(29)との向かい合う相互間において、挟持状態に受
け止められるようになっているため、そのスタッドボル
ト(23)にますます高い曲げ・剪断剛性を与えること
ができ、その両セグメント(S1)(S2)の目開きや
これに起因する漏水のおそれを、完全に防止し得る効果
がある。
【0045】又、請求項3の構成を採用するならば、雌
金具(A)におけるアウタースリーブ(11)の奥端部
と、雄金具(B)におけるベーススリーブ(21)の奥
端部が、その何れもカバープレート(12)(22)や
カバープラグによって、施蓋状態に固定維持されるよう
になっているため、セグメント(S1)(S2)として
打設されるコンクリートが、上記アウタースリーブ(1
1)やベーススリーブ(21)の中空内部に流入せず、
そのセグメント(S1)(S2)に対する雄金具(B)
や雌金具(A)の埋設作業を安心裡にすばやく行なえる
効果がある。
【0046】更に、請求項4の構成を採用するならば、
スタッドボルト(23)の逆止爪(30)とインナーコ
レットチャック(14a)(14b)の逆止爪(34)
とが噛み合うことによって、両セグメント(S1)(S
2)の連結施錠状態をますます強固に保てる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る楔式セグメント継手の埋設使用状
態を示す全体概略斜面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る雌金具を抽出して
示す斜面図である。
【図3】その雌金具の側面図である。
【図4】図3の左側面図である。
【図5】図3の右側面図である。
【図6】図3の6−6線に沿う拡大断面図である。
【図7】図3の7−7線に沿う拡大断面図である。
【図8】図3の8−8線に沿う拡大断面図である。
【図9】同じく第1実施形態の雄金具を抽出して示す斜
面図である。
【図10】その雄金具の側面図である。
【図11】図10の右側面図である。
【図12】図10の左側面図である。
【図13】図10の13−13線に沿う拡大断面図であ
る。
【図14】図10の14−14線に沿う拡大断面図であ
る。
【図15】図10の15−15線に沿う拡大断面図であ
る。
【図16】雌金具と雄金具との対応位置関係を示す断面
図である。
【図17】雌金具と雄金具との咬み合い作用過程を示す
断面図である。
【図18】図17に続く連結施錠状態を示す断面図であ
る。
【図19】図18の19−19線に沿う拡大断面図であ
る。
【図20】本発明に係る楔式セグメント継手の第2実施
形態を示す図16に対応する断面図である。
【図21】図20の連結施錠状態を示す断面図である。
【符号の説明】
(11)・アウタースリーブ (12)・カバープレート (13)・センターピン (14a)・インナーコレットチャック (14b)・インナーコレットチャック (16)・取付フランジ (17)・アンカー筋 (18)・凹段面 (21)・ベーススリーブ (22)・カバープレート (23)・スタッドボルト (24)・取付フランジ (25)・アンカー筋 (26)・中間フランジ (29)・凹段面 (30)・逆止爪 (31)・拡張アンカー (32)・割溝 (34)・逆止爪 (A)・雌金具 (B)・雄金具 (S1)・セグメント (S2)・セグメント (a)・接合端面 (b)・接合端面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/04 E21D 11/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方のセグメント(S1)における接合端
    面(a)へ埋設された雌金具(A)と、他方のセグメン
    ト(S2)における接合端面(b)へ対応的に埋設され
    た雄金具(B)との一組から成り、 上記雄金具(B)を一定長さ(L4)のベーススリーブ
    (21)と、その中空内部へ基端部が螺合締結状態に植
    え込まれることにより、先端部がセグメント(S2)の
    接合端面(b)から突出するスタッドボルト(23)と
    から組み立て、 そのスタッドボルト(23)の突出先端部を一定深さ
    (L6)だけ中空状態に穿孔すると共に、拡張用の割溝
    (32)を付与することにより拡張アンカー(31)と
    して、その拡張アンカー(31)の外周面に楔作用する
    逆止爪(30)を刻設する一方、 上記雌金具(A)をスタッドボルト(23)の突出長さ
    とほぼ対応する一定長さ(L1)のアウタースリーブ
    (11)と、上記拡張アンカー(31)の穿孔深さ(L
    6)とほぼ対応する一定長さ(L1)の先細り円錐型と
    して、そのアウタースリーブ(11)の中空内部に固定
    設置されたセンターピン(13)と、そのセンターピン
    (13)を包囲する複数個の放射対称分割型として、同
    じくアウタースリーブ(11)の中空内部へ遊合状態に
    嵌め込みセットされたインナーコレットチャック(14
    a)(14b)とから組み立て、 そのインナーコレットチャック(14a)(14b)の
    内周面を、上記センターピン(13)の外周面とほぼ平
    行な先細り円錐型に形成して、 上記雄金具(B)のスタッドボルト(23)を雌金具
    (A)のインナーコレットチャック(14a)(14
    b)内へ差し込みさえすれば、その拡張アンカー(3
    1)が上記センターピン(13)により徐々に押し開き
    拡張されて、その逆止爪(30)が上記インナーコレッ
    トチャック(14a)(14b)の内周面へ喰い付く如
    く塑性変形することにより、両セグメント(S1)(S
    2)の接合端面(a)(b)同志を離脱不能な施錠状態
    に連結一体化するように定めたことを特徴とするシール
    ドトンネル用の楔式セグメント継手。
  2. 【請求項2】雄金具(B)のスタッドボルト(23)が
    セグメント(S2)の接合端面(b)に位置する中間部
    を、径大な中間フランジ(26)として張り出し形成す
    ると共に、 その中間フランジ(26)を受け止める凹段面(29)
    を、ベーススリーブ(21)の入口部に切り欠く一方、 その凹段面(29)との向かい合う相互間において上記
    中間フランジ(26)を挟持状態に受け止める凹段面
    (18)を、雌金具(A)におけるアウタースリーブ
    (11)の入口部に切り欠いたことを特徴とする請求項
    1記載のシールドトンネル用の楔式セグメント継手。
  3. 【請求項3】雄金具(B)のベーススリーブ(21)を
    取付フランジ(24)によって、セグメント(S2)の
    アンカー筋(25)と溶接すると共に、 そのベーススリーブ(21)の奥端部をカバープレート
    (22)又はカバープラグにより固定状態に施蓋する一
    方、 雌金具(A)のアウタースリーブ(11)を取付フラン
    ジ(16)によって、セグメント(S1)のアンカー筋
    (17)と溶接すると共に、 そのアウタースリーブ(11)の奥端部をカバープレー
    ト(12)により固定状態に施蓋して、そのカバープレ
    ート(12)からセンターピン(13)を一定長さ(L
    2)だけインナーコレットチャック(14a)(14
    b)内への一体的に突設したことを特徴とする請求項1
    記載のシールドトンネル用の楔式セグメント継手。
  4. 【請求項4】逆止爪(30)を鋸歯型として、スタッド
    ボルト(23)における拡張アンカー(31)の外周面
    に刻設する一方、 インナーコレットチャック(14a)(14b)の内周
    面をその複数個の全体的な円筒型に造形して、その円筒
    型内周面に上記逆止爪(30)と噛み合う鋸歯型の逆止
    爪(34)を刻設したことを特徴とする請求項1記載の
    シールドトンネル用の楔式セグメント継手。
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