JP3035737U - プレス型の点字刻設器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】目の不自由な障害者でも、多数の名刺を作成し
たり、携帯出来るよう、誰でも簡単に操作出来て、所望
の枚数の点字名刺が出来るようにする。 【解決手段】点字を刻設する雄型、雌型の金型と、被刻
設材の案内枠とで点字を刻設する型材を構成すると共
に、下方から順に、雄型の金型、被刻設材の案内枠、雌
型の金型を配置し、雌型の金型を下降させて被刻設材に
点字を刻設する。被刻設材はカード状もしくはシート状
の紙であること。雄型の金型は、刻設する点字に応じた
ピンの差し込み穴を有し、刻設する点字に相当する位置
にピンを差し込んで雄型の金型を構成したことを要件と
している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、目の不自由な障害者が、名刺や葉書、封書類をもらった時に、相手 がわかるように、点字を刻設したカードやシート状の紙を簡単かつ容易に作成出 来るようにしたプレス型の点字刻設器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、目の不自由な障害者が、健常者や同じ障害者から名刺や葉書、封書類を もらっても、相手がわからないといった問題がある。そこで従来は、長方形の平 板に無数の穴を設けた点字刻設用の枠体を用い、１文字ごとに手作業で所定の点 字を刻設し、１枚づつ作成してゆくことが行なわれている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、このように手作業で点字を刻設する方法では、多数の名刺や葉書、封 書類を作成することが困難であり、多くの人と名刺交換したり通信したりする場 合には非常に不便であった。しかも多数の枚数を作成しようとすれば、心労も多 く、疲労や肉体的負荷もかかるという問題があった。

【０００４】 そこで本考案は、目の不自由な障害者が名刺を交換したり通信したりする際に 相手が識別出来るよう、多数の名刺や葉書、封書類などのカードやシート状の紙 に、簡単かつ容易に点字が刻設出来るようにしたプレス型の点字刻設器を提供す るのを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前記課題を解決するため、点字を刻設する雄型、雌型の金型と、被 刻設材の案内枠とで点字を刻設する型材を構成すると共に、下方から順に、雄型 の金型、被刻設材の案内枠、雌型の金型を配置し、雌型の金型を下降させて被刻 設材に点字を刻設するようにしたことをその手段としている。

【０００６】 従って、本考案によれば、簡単かつ廉価な設備で、点字を刻設した多数のカー ドや名刺、葉書、封書類を作成することが可能となる。

【０００７】 更に他の考案は、前記点字刻設器において、被刻設材はカード状もしくはシー ト状の紙であることをその手段としている。

【０００８】 従って、本考案によれば、被刻設材が紙カードや名刺、葉書、封書のようなシ ート状の紙なので、軽度の圧下で点字を刻設することが可能となるから、テーブ ル上に載置出来るようなコンパクトな設備とすることが出来ると共に、作業が容 易で心労や肉体的負荷を要さずに多数の枚数を容易に作成することが出来る。

【０００９】 更に他の考案は、前記点字刻設器において、雄型の金型は、刻設する点字に応 じたピンの差し込み穴を有し、刻設する点字に相当する位置にピンを差し込んで 雄型の金型を構成したことをその手段としている。

【００１０】 従って、本考案によれば、一定寸法、一定形状のピンを多数用意するだけで金 型を作成することが出来ると共に、ピンの出し入れだけで簡単かつ容易に所望の 点字を刻設することが出来る。

【００１１】

【考案の実施の形態】

図１は、本考案の１実施形態を示す正面図、図２はその側面図を示す。図にお いて、１は基台、２は雄型の金型で、表面に、刻設する点字に応じたピン３の差 し込み穴２ｂを多数有しており、刻設する点字に相当する位置にピン３を差し込 んで雄型の金型を構成している。ピンの差し込み穴は通常貫通させて設けるが、 非貫通の形態であっても良い。但し、貫通させた場合は、金型を基台１にセット する際、ピンが抜け落ちないよう、ピンの押え板２ｃを当てがってセットするの が好ましい。そしてピンの頂部は、０．５ｍｍ〜１ｍｍ程度露出させてあれば十 分である。４は紙カードや名刺など、シート状の紙からなる被刻設材の案内枠で 、位置決めが容易なよう、四隅に嵌合用突起４ａを突設し、雄型の金型に設けた 嵌合用の穴２ａに嵌込まれるようになっている。５は雌型の金型で、表面に雄型 のピン差し込み孔に相当する多数の穴を開口させ、雄型のピン頂部が嵌合するよ うになっている。６は雌型の金型を装着する金具、７は昇降部材、８は昇降部材 の取り付け金具、９はコイルスプリングのような弾性部材を装着した昇降用ロッ ド、１０は昇降操作用のハンドルレバー、１１は昇降操作用のハンドルレバーと 当接して昇降部材７を上下動させるピンで、昇降部材７の側面に設けられた案内 溝１１ａに沿って上下動するようになっている。１２はスタンド支柱である。

【００１２】 図３は図１に示す各部材の分解組立説明図である。このように本考案では、雄 型の金型２に、直径が１ｍｍ〜２ｍｍ程度の貫通した穴２ｂを設け、ピンを差し 込んで所定の点字が刻設出来る金型を作成する。文字を変えるにあたっては、ピ ンの差し込み位置を変化させるだけで良い。ピンの一端は丸く尖っており、刻設 を容易にしている。

【００１３】 このようにして構成される雄型の金型の下に、ピンの抜け落ちを防止する押え 板２ｃを当てがって基台１に雄型の金型２を載置し、この上に被刻設材の案内枠 ４を設け、カード状の紙、例えば各種カードや名刺、更に葉書、封書などのシー ト状の紙１３を矢印方向に差し込み、前記雄型の金型にセットする。この場合、 カードや名刺、葉書、封書など、被刻設材の種類に応じて、形状や寸法が変わる のは言うまでもない。そしてこの案内枠の上に雄型のピン差し込み孔に相当する 多数の穴５ａを開口させた雌型の金型５を配置し、プレス時に雄型のピン３の頂 部がカード状の紙１３を介在させて嵌合するよう構成する。このような各部材を 、図１、図２に示すごとく上下に配置し、ハンドルレバー１０を操作して図中矢 印方向に上下動させれば、所望の枚数のカードや名刺、葉書、封書などを得るこ とが出来る。

【００１４】

【考案の効果】

本考案によれば、誰でも簡単かつ容易に、点字を刻設したカードや名刺、更に は葉書や封書などを多量に作成することが出来るので、目の不自由な障害者でも 健常者との名刺交換や通信を容易に行なうことが出来る、しかも設備が小型でコ ンパクトであるから、器機の持ち運びが容易で、作業場所の影響を受けることな く、一般のテーブル上でも何処でも作業ができ、刻設作業をする上でも、作業者 が心労や肉体的負荷を受けることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施形態を示す正面図

【図２】図１の側面図

【図３】本考案の１実施形態を示す分解組立説明図

【符合の説明】

１ 基台 ５ 雌型 ２ 雄型 ７ 昇降部材 ３ ピン １０ ハンドルレバー ４ 案内枠 １１ ピン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０８Ｂ 6/00 Ｇ０８Ｂ 6/00 Ｇ０９Ｂ 21/00 Ｇ０９Ｂ 21/00 Ｂ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】点字を刻設する雄型、雌型の金型と、被刻
   設材の案内枠とで点字を刻設する型材を構成すると共
   に、下方から順に、雄型の金型、被刻設材の案内枠、雌
   型の金型を配置し、雌型の金型を下降させて被刻設材に
   点字を刻設するようにしたことを特徴とするプレス型の
   点字刻設器。
2. 【請求項２】請求項１に記載の点字刻設器において、被
   刻設材はカード状もしくはシート状の紙であることを特
   徴とするプレス型の点字刻設器。
3. 【請求項３】請求項１に記載の点字刻設器において、雄
   型の金型は、刻設する点字に応じたピンの差し込み穴を
   有し、刻設する点字に相当する位置にピンを差し込んで
   雄型の金型を構成したことを特徴とするプレス型の点字
   刻設器。