JP3035686U

JP3035686U - 給水栓用継手

Info

Publication number: JP3035686U
Application number: JP1996009251U
Authority: JP
Inventors: 憲剛孟
Original assignee: 株式会社カクダイ
Priority date: 1996-09-12
Filing date: 1996-09-12
Publication date: 1997-03-28
Anticipated expiration: 2002-09-12

Abstract

(57)【要約】【課題】誤って雌型接続部材が雄型接続部材から外れ
ても水が溢れることがないようにする。【解決手段】略下向きの吐水管P の先端に取り付けら
れて内部が流路となされる雄型接続部材2 と、上部で雄
型接続部材2 に着脱自在に嵌め合わされるとともに下部
でホース9 に接続されて雄型接続部材2 から供給された
水をホース9 に流す雌型接続部材3 と、雄型接続部材2
内に上下動自在に配置された可動体7 とを備え、可動体
7 の下端部が雄型接続部材2 から下方に突出し、雄型接
続部材2 に雌型接続部材3 が取り付けられた時に、可動
体7 が、雌型接続部材3 で押し上げられて吐水管P と雌
型接続部材3 とを連通させて流路を開放し、雄型接続部
材2から雌型接続部材3 が外れた時に可動体7 が、下降
して流路を閉鎖する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、給水栓と全自動洗濯機等とを接続するさいに用いられる給水栓用継手に関する。詳しくは、給水栓と全自動洗濯機等に一端が接続されたホースの基端とを接続するさいに用いられ、給水栓から容易にホースを外すことができる給水栓用継手に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の給水栓用継手を図１を参照して説明すると、給水栓の吐水管(P) の先端に取り付けられた大径部(2a)およびこれの下端に連設された小径部(2c)からなる雄型接続部材(2) と、小径部(2c)に着脱自在に嵌め合わされた円筒状の嵌合部(3 a)およびこれの下端に連続して設けられたやや小径のホース接続部(3c)からなる雌型接続部材(3) とを備えたものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の継手を用いて、給水栓と全自動洗濯機とを接続する場合、給水栓は常時開放されているのが通常であり、そのため、老朽化などにより雌型接続部材が雄型接続部材から外れると、給水栓の吐水管から水が溢れるという問題がある。特に、マンション等の場合、水が溢れると、階下まで浸水し、階下に住む住民に多大な迷惑をかけてしまう。これを防止するためには、給水栓を逐次締めればよいが、これを実施するのははなはだ面倒であるという問題がある。

【０００４】本考案の目的は、上記の課題を解決した、万一、雌型接続部材が雄型接続部材から外れても水が溢れることがない給水栓用継手を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案の給水栓用継手は、略下向きの吐水管(P) の先端に取り付けられて内部が流路となされる雄型接続部材(2) と、上部で雄型接続部材(2) に着脱自在に嵌め合わされるとともに下部でホース(9) に接続されて雄型接続部材(2) から供給された水をホース(9) に流す雌型接続部材(3) とを備えた給水栓用継手において、吐水管(P) と雌型接続部材(3) とを連通させるための可動体(7) が雄型接続部材(2) 内に上下動自在に配置され、可動体(7) の下端部が雄型接続部材(2) から下方に突出し、雄型接続部材(2) に雌型接続部材(3 ) が取り付けられた時に、可動体(7) が、雌型接続部材(3) で押し上げられて吐水管(P) と雌型接続部材(3) とを連通させて流路を開放し、雄型接続部材(2) から雌型接続部材(3) が外れた時に可動体(7) が、下降して流路を閉鎖するものである。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照して本考案の１実施形態について説明する。図１において、本考案の給水栓用継手(1) は、給水栓の吐水管(P) の先端に取り付けられた略円筒状雄型接続部材(2) と、雄型接続部材(2) に着脱自在に嵌め合わされた略円筒状雌型接続部材(3) と、雌型接続部材(3) に嵌め合わされて雌型接続部材(3) を締め付ける略円筒状締付部材(4) とを備えている。

【０００７】雄型接続部材(2) は、雌ねじが形成された円筒状の大径部(2a)と、大径部(2a) の下端に段差部(2b)を介して一体に設けられた円筒状の小径部(2c)とからなり、小径部(2c)の外周面の中央やや上部に、周方向に沿った環状溝(2d)が形成されている。

【０００８】雌型接続部材(3) は、小径部(2c)に嵌め合わされた円筒状の嵌合部(3a)と、嵌合部(3a)の下端に段差部(3b)を介して一体に設けられたやや小径の円筒状のホース接続部(3c)とからなり、ホース接続部(3c)に、全自動洗濯機（図示略）に接続されたホース(9) が嵌め被せられている。嵌合部(3a)の上部に周方向に一定の間隔をおいて複数の貫通孔が形成され、各貫通孔にボール(5) が回転自在かつ貫通孔から抜け出ないように嵌め込まれており、ボール(5) の内側部が環状溝(2d)に嵌め入れられている。嵌合部(3a)内面には貫通孔の下方に周方向の環状溝(3d)が形成されており、その環状溝(3d)内にＶパッキンが挿入されている。さらに、嵌合部(3a)の長さの中央やや下部の外面に鍔状のばね受け部(3e)が形成されている。

【０００９】締付部材(4) は、雌型接続部材(3) の嵌合部(3a)の外径に適合した内径を有した円筒状をなし、下端部に鍔状部(4a)が形成されている。鍔状部(4a)の外縁下面の一部から垂下状のつまみ(4b)が形成されている。締付部材(4) の内周面の上部に周方向に沿った凸条(4c)が形成されている。こうして締付部材(4) と雌型接続部材(3) との間にばね収容部(11)が形成されている。そして、収容部(11)に押しばね(6) が収められて凸条(4c)とばね受け部(3e)とで圧縮されており、凸条(4c) がボール(5) の外周側に位置してボール(5) を内側方向に押圧して雌型接続部材 (3) と雄型接続部材(2) とが離れるのを防止している。また、つまみ(4b)を下方に押せば、凸条(4c)がボール(5) から離れ、ボール(5) の内側部が雄型接続部材 (2) の環状溝(2d)から外方へ抜け出て、雄型接続部材(2) から雌型接続部材(3) を取り外すことができる。

【００１０】雄型接続部材(2) と雌型接続部材(3) との間に可動体(7) が配されている。可動体(7) は、円筒部(7a)と、その下端部の鍔状部(7b)と、円筒部(7a)の上端部に設けられた閉鎖部材(8) とからなる。

【００１１】円筒部(7a)は、小径部(2c)の内径とほぼ同径の外径を有している。円筒部(7a) の上端面に形成された上方突出雄ねじ部(7c)に、閉鎖部材(8) の雌ねじがねじ合わされている。円筒部(7a)の上端部周壁に水平方向に４個の通水口(7d)が形成されている。閉鎖部材(8) の外径は、円筒部(7a)の外径より大きくなされており、閉鎖部材(8) と円筒部(7a)の上端面との間には閉鎖部材(8) の外径とほぼ同外径のガスケット(10)が介在されている。

【００１２】上記のような構成を有した継手(1) は、雄型接続部材(2) の円筒状大径部(2a) が給水栓の吐水管(P) の先端に形成された雄ねじとねじ嵌められることによって給水栓の吐水管(P) の先端に固定される。そして、雄型接続部材(2) に雌型接続部材(3) が取り付けられているとき、可動体(7) の鍔状部(7b)が、雌型接続部材 (3) の段差部(3b)によって押し上げられた状態で支持されており、その結果、円筒部(7a)の通水口(7d)が吐出管(P) の内部に連通した状態で位置し、吐出管(P) から供給された水が通水口(7d)を介して円筒部(7a)内に流入し、その水が雌型接続部材(3) を介してホース(9) に流入して洗濯機に送られる。

【００１３】図２に示したように、老朽化により雌型接続部材(3) が雄型接続部材(2) から外れると、雌型接続部材(3) によって支持されていた可動体(7) が自重により落下する。そして、閉鎖部材(8) の下方に設けられたガスケット(10)が段差部(2b) の上面に当接した状態で可動体(7) の下降が停止し、吐水管(P) の吐水口を塞ぐ。このさい、円筒部(7a)の外径と、小径部(2c)の内径とがほぼ同径であるので、円筒部(7a)は、小径部(2c)内に密に嵌まり込んでおり、通水口(7d)が小径部(2c) の内壁により閉鎖され、水が溢れるのがさらに確実に防止される。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の給水栓用継手によれば、雄型接続部材に雌型接続部材が取り付けられているときは、可動体が雌型接続部材により支持されて可動体が上方に位置して流路が開放され、雄型接続部材から雌型接続部材が外れると可動体が下方に位置して流路が閉鎖されるので、給水栓を開放した状態で雄型接続部材から雌型接続部材が外れても水が漏れることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施形態の給水栓用継手の給水時の
断面図である。

【図２】同給水栓用継手の止水時の断面図である。

【符号の説明】

(1) 給水栓用継手 (2) 雄型接続部材 (3) 雌型接続部材 (7) 可動体 (9) ホース (P) 吐水管

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】略下向きの吐水管(P) の先端に取り付け
られて内部が流路となされる雄型接続部材(2) と、上部
で雄型接続部材(2) に着脱自在に嵌め合わされるととも
に下部でホース(9) に接続されて雄型接続部材(2) から
供給された水をホース(9) に流す雌型接続部材(3) とを
備えた給水栓用継手において、吐水管(P) と雌型接続部
材(3) とを連通させるための可動体(7) が雄型接続部材
(2) 内に上下動自在に配置され、可動体(7) の下端部が
雄型接続部材(2) から下方に突出し、雄型接続部材(2)
に雌型接続部材(3) が取り付けられた時に、可動体(7)
が、雌型接続部材(3) で押し上げられて吐水管(P) と雌
型接続部材(3) とを連通させて流路を開放し、雄型接続
部材(2) から雌型接続部材(3) が外れた時に可動体(7)
が、下降して流路を閉鎖する給水栓用継手。