JP3035684U - 接写装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不使用時に折り畳んで携帯性を良好にする。 【解決手段】 アダプタ２を介して図示しないカメラを
カメラ取付台６に取り付けた使用状態から、止ねじ１を
緩めてカメラを取り外し、視野枠１１を蝶番１１ａで水
平に１８０度折り返してクリック止めし、固定ねじ４を
緩めてアダプタ２をカメラ取付台６から取り外す。次
に、締付けナット８ａを緩めてガイドパイプ８と一体の
カメラ取付台６を左方に停止するまでスライドして締付
けナット８ａで固定し、視野枠１１を回転軸１２ととも
に伏臥位置まで倒した後、アダプタ２を止ねじ１により
カメラ取付基板７の裏面に固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、接写不能な透視ファインダカメラに装着して接写を可能とすると ともに、不使用時には折り畳んで携帯性を向上させた接写装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一眼レフカメラ以外の透視ファインダ例えばレンジファインダを有するカメラ にあっては、使用者が直接焦点面を確認することができないので、所定の最近接 距離以内の被写体に対しては、カメラのファインダではその視野及び焦点を定め ることは不可能である。

【０００３】 このようなレンジファインダカメラにおいて、所定の最近接距離以内の接写を 簡単に行うために、従来から撮影レンズ用のクローズアップレンズとレンジファ インダ用の補助レンズとを一体に設けた通常「オートアップ」と称されるものや 、撮影レンズ用のクローズアップレンズと別個に、撮影可能な視野と距離を定め る視野枠を備え、カメラに装着して撮影レンズの距離目盛を所定の値に合わせる ことにより、視野枠内で且つこの視野枠と同一平面の被写体を撮影し得るように する接写装置がある。

【０００４】 前者は、カメラのレンジファインダをそのまま利用することができて好都合で あるが、ファインダの視度と視差を同時に補正するための補助レンズが大形化し て特に生産台数が少ない場合には著しく生産コストが高騰するという問題点があ る。また、後者は、構成が簡単で安価に提供することができるが、装置が大形化 し、携帯性に難があった。 この点を解決するため、後者の接写装置において、従来、各構成部品を分解し て携帯性を良好にしたものも存在する。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、このような従来の接写装置にあっては、各構成部品を分解して 携帯していたので、使用に際してはその都度各部品を組み立て、携帯時には再び 分解するという手間を必要とし、不便であると同時に携帯時に部品の一部を紛失 して組み立て不能となるおそれもあった。 この考案は、上記の点に鑑みてなされたものであり、各部を折り畳むことによ り携行性を良好にし得る接写装置を安価に提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案は上記の目的を達成するため、撮影レンズに所定のクローズアップレ ンズを装着した透視ファインダカメラを取り付けるカメラ取付台と、このカメラ 取付台に一端を固設したガイドパイプと、このガイドパイプに摺動自在に挿入さ れた延長パイプと、この延長パイプの先端部に固設された枠支持台と、この枠支 持台に基部を起伏可能に枢着された横長の視野枠とからなり、この視野枠を、長 手方向のほぼ中央から１８０度折り返し得るようにした接写装置を提供するもの である。 そして、上記の接写装置において、透視ファインダカメラを、アダプタを介し て取付台に取り付けるようにしてもよく、視野枠を起伏両端位置で保持する二方 向ばねを枠支持台に設けるとさらによい。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。 図１は、この考案の一実施形態を示す平面図、図２は、その側面図、図３は、 その使用状態を示す斜視図である。

【０００８】 この接写装置は、図３に示すようなレンジファインダを有するカメラＣを装着 して所定の近接距離より近い被写体を撮影可能とするものである。 図１〜３を参照して、カメラＣを三脚ねじ孔を利用して止ねじ１で固定するア ダプタ２の表面に、カメラＣの取付け位置を規制する一対の位置決めピン３，３ を固設するとともに、固定ねじ４を回転自在に装着し、アダプタ２の裏面に固定 ねじ４を挾んで両側にガイド穴２ａ，２ａを設ける。

【０００９】 カメラ取付台６には、ガイド穴２ａ，２ａに嵌入するガイドピン５，５が植設 してあり、アダプタ２を固定することにより、カメラＣを所定の位置に設定する ことが可能になる。カメラ取付台６の先端側（図１，２の左側）には、カメラ取 付基板７を固設してあり、このカメラ取付基板７の両側部には互いに平行な一対 のガイドパイプ８，８の基部が固設してある。この一対のガイドパイプ８，８に は、それぞれ一対の延長パイプ９，９が摺動自在に挿通し、ガイドパイプ８側に 設けた締付けナット８ａによって任意の位置で固定することができる。

【００１０】 延長パイプ９，９の先端部には、コの字状の枠支持台１０が固設してあり、横 長の視野枠１１の基部に固定した蒲鉾状の回転軸１２を、枠支持台１０に固定し た軸１３，１３により回転自在に支持している。回転軸１２の平面部１２ａには 係止板１４が固定してあり、その両端部１４ａ，１４ａが枠支持台１０の裏面に 当接することにより視野枠１１の起立方向の回動端を規制している。

【００１１】 枠支持台１０の裏面には、長方形の二方向板ばね１５の基部が固定してあり、 その先端部が、図２に示すように係止板１４の平面部に圧接することにより視野 枠１１を起立方向に付勢し、端面１４ｂに圧接することにより視野枠１１を伏臥 方向に付勢し得るようにする。 また、視野枠１１はその長手方向のほぼ中央の上下を蝶番１１ａ，１１ａによ り開きばね１６の付勢力に抗して１８０度水平方向へ折り返すことによりクリッ ク止め可能とし、左右両枠部が重なった状態で伏臥し得るようにする（図４参照 ）。

【００１２】 このような構成からなる接写装置は、使用に当って締付けナット８ａを緩めて 延長パイプ９を停止するまで引き出し、二方向板ばね１５の付勢力に抗して視野 枠１１を、その回転軸１２に固定した係止板１４の端部１４ａ，１４ａが枠支持 台１０に当接するまで引き起こした後、蝶番１１ａを１８０度拡開させて図１及 び図２に示す状態とする。この状態では二方向板ばね１５が視野枠１１を起立方 向に付勢しているので、視野枠１１が伏臥方向へ押圧された場合には強力な抵抗 感があってそれを容易に検知し得ると同時に、たとえ一時的に倒れかかったとし ても直ちに所定の起立位置に復帰する。

【００１３】 次に、カメラＣを止ねじ１により位置決めピン３，３に合わせてアダプタ２に 固定し、このアダプタ２をカメラ取付台６にガイドピン５，５により位置決めし て固定ねじ４で固定すると、撮影レンズＬの光軸は視野枠１１の中心を通る状態 となる。この状態で近接被写体を視野枠１１内に入れるとともに視野枠１１と同 一平面になるようにカメラＣの位置を定めて撮影すれば、焦点の合った写真を得 ることができる。

【００１４】 撮影が終ると、カメラＣをアダプタ２から取り外した後、視野枠１１を蝶番１ １ａで１８０度折り返してクリック止めした後、固定ねじ４を緩めてアダプタ２ をカメラ取付台６から取り外す。次に、締付けナット８ａを緩めてガイドパイプ ８とカメラ取付基板７を介して一体のカメラ取付台６を左方に停止するまでスラ イドさせ、締付けナット８ａを締め付け、視野枠１１を回転軸１２とともに伏臥 位置まで倒した後、アダプタ２を止ねじ１によりカメラ取付基板７の裏面に固定 し、図４に示す折畳み状態とする。

【００１５】 なお、上記の実施形態においては、カメラＣをアダプタ２を介してカメラ取付 台６に固定するようにしたが、このアダプタ２は必ずしも必要とするものではな く、折畳み時の長手方向の寸法が若干長くなるが、カメラＣを直接カメラ取付台 ６へ固定することも可能である。このようにすれば、アダプタ２をカメラ取付台 ６から取り外した後、カメラ取付基板７の裏面に固定する手間が省け、接写装置 を折畳みのみによって小形化することが可能になる。

【００１６】

【考案の効果】

以上述べたように、この考案による接写装置は、カメラ取付台と枠支持台とを 伸縮自在とすることにより、長手方向の寸法を減縮させることができるとともに 、横長の視野枠を長手方向のほぼ中央から折り返すことにより、幅方向の寸法も 半減させることができ、折畳み時の大きさを最小にして携帯性を大幅に向上させ ることが可能になる。 また、折り畳むだけで小さくすることができるので、操作性が良好で部品紛失 などのおそれもない。

【００１７】 そして、上記の接写装置において、カメラをアダプタを介してカメラ取付台に 取り付けるようにすると、携帯時の大きさを一層小さくすることができる。 さらに、視野枠を起伏両端位置で保持する二方向ばねを設けることにより、撮 影中に被写体等に当接して視野枠が伏臥方向へ倒れようとする場合には、使用者 は強力な抵抗感を受けて直ちにそれを察知することができ、たとえ一時的に倒れ かかったとしても直ちに所定の起立位置に復帰し、撮影視野がずれたりピンボケ になったりする失敗を未然に防止することが可能になるととともに、携帯時に衝 撃等により視野枠が起立方向へ回動するおそれもなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施形態を示す説明図である。

【図２】同じくその側面図である。

【図３】同じくその使用状態を示す斜視図である。

【図４】同じくその折畳み状態を拡大して示す側面図で
ある。

【符号の説明】

１：止ねじ ２：アダプタ ３：位置決めピン ４：固定ねじ ５：ガイドピン ６：カメラ取付台 ７：カメラ取付基板 ８：ガイドパイプ ９：延長パイプ １０：枠支持台 １１：視野枠 １２：回転軸 １３：軸 １４：係止板 １５：二方向板ばね １６：開きばね

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 撮影レンズに所定のクローズアップレン
   ズを装着した透視ファインダカメラを取り付けるカメラ
   取付台と、該カメラ取付台に一端を固設したガイドパイ
   プと、該ガイドパイプに摺動自在に挿入された延長パイ
   プと、該延長パイプの先端部に固設された枠支持台と、
   該枠支持台に基部を起伏可能に枢着された横長の視野枠
   とからなり、該視野枠を、長手方向のほぼ中央から１８
   ０度折り返し得るようにしたことを特徴とする接写装
   置。
2. 【請求項２】 透視ファインダカメラを、アダプタを介
   してカメラ取付台に取り付けるようにしたことを特徴と
   する請求項１記載の接写装置。
3. 【請求項３】 視野枠を起伏両端位置で保持する二方向
   ばねを枠支持台に設けたことを特徴とする請求項１又は
   ２記載の接写装置。