JP3035069U

JP3035069U - お供え

Info

Publication number: JP3035069U
Application number: JP1996007951U
Authority: JP
Inventors: 有快赤嶺
Original assignee: 合資会社新宮製菓
Priority date: 1996-07-23
Filing date: 1996-07-23
Publication date: 1997-03-11
Anticipated expiration: 2002-07-23

Abstract

(57)【要約】【課題】生米又は穀粉をお供えする場合の取り扱いに
便利で、神棚等に供えた状態での見た目が美しく、かつ
衛生的にする。【解決手段】扁平な丸餅状を呈する外観形状に成形さ
れた透明な樹脂フィルムからなる外殻１１と、この外殻
１１内に充填された精米された糯米からなる生米１２
と、外殻１１の開口部１１ａから外周側へ形成されたフ
ランジ１１ｂに熱圧着等の手段により封着された透明な
樹脂フィルムからなる封口シート１３とを備え、外殻１
１と封口シート１３による充填空間Ｓ内は真空吸引され
た状態になっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、正月に神棚などに供するお供えに関する。

【０００２】

【従来の技術】

古来から、正月に神棚へのお供えとして、一般的には鏡餅が知られているが、例えば沖縄などのように、地方によっては糯（もち）米、水及び酒を供する風習がある。この場合、前記糯米は皿やお盆などに盛って前記酒等と共に供えられる。しかし、皿などに盛られた糯米は、日数が経つと埃をかぶったりして不衛生であり、また、神棚から下ろしたり、掃除の際に糯米がこぼれたりして、取り扱いに不便であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上述のような事情のもとになされたもので、その主な技術的課題とするところは、糯米等をお供えする場合の取り扱いに便利で、神棚等に供えた状態での美観に優れ、かつ衛生的にすることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、本考案に係るお供えは、扁平な丸餅状の外観形状に成形された透明な樹脂フィルムからなる外殻と、この外殻内の充填空間に充填された生米又は穀粉と、前記外殻の開口部に封着された透明な樹脂フィルムからなる封口シートとで構成されたものである。すなわちこのお供えは、生米又は穀粉を、外殻と封口シートによって、扁平な丸餅形に包装し密封したものであるため、生米又は穀粉自体が埃をかぶったりすることがなく、取り扱いに際して生米又は穀粉がこぼれたりすることもない。また、扁平な丸餅形であるため、複数個重ねることができ、これによって外観が鏡餅のようになるので、鏡餅の代用として供えることができる。

【０００５】本考案において更に好ましくは、生米又は穀粉が充填された充填空間内が真空吸引されてなる構成とする。このようにすれば、前記充填空間内の不要な空気や湿気が除去されるため、生米又は穀粉の日持ちが一層向上する。しかも外殻及び封口シートの表面に作用する大気の圧力によって米粒同士又は穀粉粒子同士が互いに圧接するので、搬送等の取り扱い過程で外殻内部の生米又は穀粉が自由に流動するようなことがなく、このため扁平な丸餅形の形状が保持される。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図１は、本考案に係るお供えの好適な一実施形態を示す断面図である。この実施形態によるお供え１０は、扁平な丸餅状を呈する外観形状に成形された透明な樹脂フィルムからなる外殻１１と、この外殻１１内の充填空間Ｓに充填された生米又は穀粉１２と、前記外殻１１の開口部１１ａを密封している透明な樹脂フィルムからなる封口シート１３とを備え、封口シート１３によって密閉された前記充填空間Ｓ内は真空吸引された状態になっている。生米１２は、例えば精米された糯（もち）米であり、封口シート１３は、その外周部１３ａが外殻１１の開口部１１ａから外周側へ形成されたフランジ１１ｂに、熱圧着等の手段により全周にわたって封着されている。

【０００７】すなわち、上述の構成を有するお供え１０は、外殻１１をその開口部１１ａが上を向いた天地逆さの状態としてその充填空間Ｓ内に生米１２を充填し、これを真空吸引機内に搬送し、この真空吸引機内で、外殻１１の開口部１１ａのフランジ１１ｂに、封口シート１３を熱圧着したものである。このため、充填された生米１２の各米粒間に介在する残存空気が殆ど排出された状態で、充填空間Ｓが密封される。また、封口シート１３による密封後、真空吸引機外へ搬出されたお供え１０は、その外殻１１及び封口シート１３の内面が大気の圧力によって内部の生米１２に密着し、米粒同士も前記大気の圧力によって互いに圧接するので、外殻１１や封口シート１３が柔軟な材質であっても、流通過程等において生米１２が充填空間Ｓ内を自由に流動して扁平な丸餅形が型崩れしてしまうようなことがない。

【０００８】上記実施形態によるお供え１０は、大きさの異なる複数種類が提供され、これを大きいほうを下側、小さいほうを上側として重ねることによって、図２の断面図に示すように、鏡餅のようにして神棚等に備えることができる。各お供え１０は、外殻１１によって扁平な丸餅形となっており、その上下両面がほぼ平坦であるため、安定的に重ねることができ、橙１などを載せることもできる。また、重ねた時に不安定であったような場合は、上から手で適当な力を加えることによって、上下双方のお供え１０の重なった面同士、すなわち下側のお供え１０Ａにおける外殻１１の上面と上側のお供え１０Ｂにおける封口シート１３の下面が互いに馴染むように変形するため、容易に安定化させることができる。

【０００９】なお、図１及び図２において、内部の生米１２は一部のみ示し、あとは省略してある。

【００１０】図３は、上述のお供え１０を鏡餅に見立てて実際に飾り付けた状態を示すもので、典型的には橙１及び裏白（シダの葉）２などのお飾りを付けて飾り台である三方３の上に載せ、この状態で神棚等に供えられる。お供え１０は、内部に充填された生米１２によって、透明な外殻１１の表面全体が白く見えるので、大小の平たい丸餅を重ねた鏡餅と同じような外観を呈する。したがって、米を皿に盛って供えるような場合に比較して外観が美しく、しかも埃などが侵入しないので衛生的である。また、鏡餅の代用にすることもでき、しかも生米を水や酒と共に供えるといった風習の意義に反するものでもない。

【００１１】神棚等の上に所定期間供えられた後は、必要な時に、封口シート１３を外殻１１の下部のフランジ１１ｂから剥し、中の生米１２を取り出して、餅や団子を作ったり、赤飯、あるいはぼた餅等の材料として利用することができる。封口シート１３は樹脂フィルムからなるため、外殻１１のフランジ１１ｂから容易に引き剥して開口することができる。

【００１２】なお、上述の実施形態では、充填空間Ｓ内には糯米を充填したが、本考案はこれに限定されるものではなく、例えば穀粉、典型的には糯粉を充填することも好ましい。

【００１３】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案のお供えによると、次のような効果が実現される。 (1) 神棚等にお供えした生米又は穀粉が埃をかぶったりすることがないので、衛生的であり、取り扱いに便利である。 (2) 扁平な丸餅形に保形されているため、鏡餅の代用として供えることができ、この場合でも生米又は穀粉を供えるといった風習の意義に反しない。 (3) 内部が真空吸引されているため、充填された生米又は穀粉の日持ちが良く、外殻や封口シートが柔軟な材質であっても型崩れしにくい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るお供えの一実施形態を示す断面図
である。

【図２】上記実施形態のお供えを鏡餅状に重ねた状態を
示す断面図である。

【図３】上記実施形態のお供えを実際に神棚に供える際
の飾り付けの一例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１０，１０Ａ，１０Ｂお供え１１外殻１２生米又は穀粉１３封口シートＳ充填空間

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】扁平な丸餅状の外観形状に成形された透
明な樹脂フィルムからなる外殻と、この外殻内の充填空間に充填された生米又は穀粉と、前記外殻の開口部に封着された透明な樹脂フィルムから
なる封口シートとを備えることを特徴とするお供え。
【請求項２】請求項１の記載において、充填空間内が真空吸引されてなることを特徴とするお供
え。