JP3034953B2 - 神経系の変性疾患の治療に有用なアナバセイン誘導体 - Google Patents

神経系の変性疾患の治療に有用なアナバセイン誘導体

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 1.発明の分野 この発明は、神経系の変性疾患(degenerative disea
ses)の治療に有用性を有する新規なアナバセイン及び
アナバシン誘導体に関する。
2.背景技術の説明 神経系の疾患を変性疾患としてグループ分けすること
が久しく通例となっており、それによって、それらは、
徐々に進展する、容赦のない進行性のニューロン死を特
徴とすることが示される。科学は、変性疾患として分類
される障害のかなりの部分が優性又は劣性遺伝のパター
ンをもたらす遺伝的素因と関係していることを示してき
た。しかしながら、他のものは、それらが遺伝性障害と
は基本的に相違しないとはいえ、所与のファミリー内の
孤立した事例として散発的に起こるに過ぎない。
結局のところ、当然、変性疾患のクラス分けはそれら
の原因又は病因の正確な知識に基礎を置くことができな
いので、これら疾患の個々の症候群への再分は、病理解
剖学及び臨床的側面の考察を大いに基礎とする記述的規
準に依拠する。その結果、この疾患のグループは、幾つ
かの臨床的症候群の形で示される。しかしながら、1つ
の症候群を他の症候群から区別できるようにする一般的
相違とは別に、この全クラスの障害の特色を表す一定の
一般的特質が存在する。
神経系の変性疾患は、2,3の名を挙げれば、典型的に
は、他の突出した神経学的徴候のない進行性痴呆を特徴
とする障害(例えば、アルツハイマー病、老人性痴呆
症、及びピック病);他の突出した神経学的異常を伴う
進行性痴呆症と組み合わさった症候群(例えば、ハンチ
ントン病、ハレルフォルデン−スパッツ、及び進行性家
族性ミオクローヌスてんかん);姿勢及び運動の異常が
徐々に現れる症候群(例えば、パーキンソン病、線条体
黒質変性、捻転ジストニー、及びジル・ド・ラ・ツレッ
ト症候群);進行性運動失調の症候群(例えば、小脳皮
質変性、オリーブ橋小脳萎縮、及びフリードライヒ運動
失調);及び運動ニューロン疾患のない筋肉衰弱及び消
耗の症候群(例えば、筋萎縮性側索硬化症、棘筋萎縮
症、及び遺伝性痙性対麻痺)に分けることができる。
上に挙げた疾患のうち、おそらく最も知られているの
はアルツハイマー病とパーキンソン病であろう。これら
疾患は、特質上老化と関係する進行性の神経学的障害で
ある。アルツハイマー病は記憶と他の認知機能の甚だし
い喪失を特徴とし、パーキンソン病は錐体外路の運動障
害である。両方とも例外なく致命的である。アルツハイ
マー病には有効な治療法はないが、脳のコリン作動性伝
達を高める幾つかの薬剤での臨床試験が進行中である。
パーキンソン病では、幾つかの治療法が一時的に有用で
あり、特に黒質線条体経路内でドーパミンの代わりをす
るL−DOPA関連治療法が有用である。しかしながら、パ
ーキンソン病では、最良の薬剤でさえその治療効力はせ
いぜい一時的である。
アルツハイマー病の晩期におけるニューロンの損失は
甚だしいが、その最も初期においてはほんの僅かのニュ
ーロン経路が害されるだけのようである。これらには、
基底神経節から大脳皮質への及び角膜から海馬へのコリ
ン作動性突起、青斑核から大脳皮質へのノルアドレナリ
ン作動性突起、及びおそらく大脳皮質に内在するであろ
う幾つかのペプチド作動性ニューロンが含まれる。特
に、前述のコリン作動性経路の損失は、初期の記憶喪失
の基礎となっていると考えられる。というのは、これら
経路は記憶及び認知に重要であることが分かっているか
らである。この関連は、アルツハイマー病の少なくとも
その初期における新規なコリン作動性治療において大き
な強調点と考えられる。
アルツハイマー病に関する最近の研究により、基底神
経節から大脳皮質へのコリン作動性突起の損失が、長い
間隔をあけた後に、ラットにおいて経シナプスニューロ
ン損失を起こすのに十分であることが証明された。従っ
て、アルツハイマー病における類似のコリン作動性ニュ
ーロンの初期の損失は、数年間かけて多くのニューロン
の損失をもたらす甚だしいカスケード現象を引き起し得
ると考えられる。もしそうなら、置換療法は、これらニ
ューロンの生存率を向上させるだけではなく、おそらく
より重要と思われるが、他の脳細胞を死から守ることに
なろう。
かかる療法の可能性があるので、コリン作動性ニュー
ロンの損失後に記憶力を最も改善しそうな及び/又は脳
ニューロンを死から最も守りそうなコリン作動剤のタイ
プを確認することが第一に重要な事柄である。この問題
を扱うには、脳におけるコリン作動性伝達の2つの一般
的タイプを考慮する必要がある。1つはムスカリン様と
呼ばれており、もう1つはニコチン様と呼ばれている。
これら名称は、アセチルコリンが結合してその神経伝達
物質作用を引き出す受容体のタイプに基づいている。記
憶に関係する脳の領域では、ムスカリン様受容体が量的
にニコチン様受容体よりも優勢であるが、両方のタイプ
が共存している。この理由から、殆どの研究者は、記憶
関連行動を改善するために伝統的にムスカリン様アゴニ
ストの開発に焦点を合わせてきた。これら物質は、基底
神経節に損傷を有するラットには一応の効果を有するこ
とが見出されたが、甚だしいアルツハイマー病の患者に
は殆ど効果がなかった。
しかしながら、ニコチン様伝達もアルツハイマー病を
治療するのに重要であり得ると考える理由がある。これ
は、大脳皮質ニコチン様受容体がこの疾患の間にかなり
減少するが、シナプス後ムスカリン様受容体レベルは変
化しないことが多いという事実によって支持される。こ
れら観察は、ニコチン様受容体を発現するニューロンが
この疾患で失われるという説と一致する。これら観察を
本発明者らの説、つまり基底神経節からコリン作動性ニ
ューロンに上行する損傷が大脳皮質内で経シナプスニュ
ーロン損失を起こすという説と組み合わせると、経シナ
プス的に(及びアルツハイマー病で)死ぬ大脳皮質内の
ニューロンは、十分なニコチン様刺激を受けられないの
でそうなるという説が成り立つ。この理由から、本発明
者らは、アルツハイマー病においてニコチン様伝達の欠
如から死ぬと思われる脳ニューロンを生きた状態に維持
する置換療法としてニコチン様物質が有用であると考え
る。類似の状況が幾つかの他の系に存在する。例えば:
(a)筋細胞、ニコチン賦活化がないと萎縮する;
(b)交感神経節、培地中で生存するには(カルシウム
イオンの存在下で)神経発育因子又はニコチン様伝達の
いずれかを要する;及び(c)黒質線状体ドーパミンニ
ューロン、黒質の損傷後はニコチンにより部分的に助け
られるようである。また、脳には幾つかのタイプのニコ
チン様受容体が存在することに留意することが重要であ
る。これは、一定のニコチン様部位を薬剤の標的にする
に際してかなりの潜在的選択性を与える。
ニコチン治療がパーキンソン病の動物モデルにおいて
黒質線状体ドーパミンニューロンを保護できるという観
察は、喫煙者にこの疾患の罹患率が低い(喫煙で誘発さ
れる死亡率の増加を補正した後でも)という疫学的証拠
と一致する。ニコチンがこれらニューロンを保護するメ
カニズムは不明であるが、ドーパミンニューロン自体へ
のニコチン様伝達の効果を包含するようである。という
のは、これらニューロンはこのタイプのコリン作動性受
容体を有しているからである。この特許出願の残りの部
分は、ニコチン様受容体物質でのアルツハイマー病の潜
在的治療に焦点を合わせているが、これら薬剤は、パー
キンソン病で失われたドーパミン作動性ニューロンにも
同じほど又はより有効であり得ることに留意すべきであ
る。
ニコチンは、アルツハイマー病の治療に、主としてど
ちらかと言えば短い間隔でその潜在的な記憶力向上作用
の故に(長期間の経シナプス細胞損失を遮断するその能
力の故ではない)幾つかの臨床試験で用いられてきた。
最近の1つの研究では、ニコチンは、記憶力へのほんの
僅かな正の効果と患者の気分を改善するもっと大きくさ
えある効果を有した。しかしながら、これら正の効果は
長期間続かなかった。ニコチンはヒト及び動物において
記憶関連行動を向上させる歴史を有しているが、不運に
も、その強い毒性、低い有効投与範囲、及び末梢性の副
作用が、アルツハイマー病の治療に基本的に受け入れら
れないものにしてきた。
従って、コリン作動性伝達を刺激するがニコチンと違
った比較的無毒である物質にかなりの必要性が存在して
いる。本発明は、この可能性を有する新規なアナバセイ
ン誘導体を提供する。
発明の要旨 脳神経皮質コリン作動活性の増加が、下式の化合物又
は薬学的に許容できるその塩で認められた: 〔式中、窒素原子を含有する6員環の1位と2位の間の
点線は任意的な結合を示し;Yは窒素又は炭素であり;R1
は水素又はC1〜C4アルキルであり;そしてR2は水素、C1
〜C4アルキル、又は=CH−X(Xは各アルキルが1〜4
の炭素を有するN,N−ジアルキルアミノにより置換され
ていてもよいナフチル、各アルキルが1〜4の炭素を有
するN,N−ジアルキルアミノにより置換されていてもよ
いスチリル、フリル、2−フリルエテニル、又は (R3、R4及びR5はそれぞれ水素、C1〜C4アルキル、各ア
ルキルが1〜4の炭素を有するN,N−ジアルキルアミノ
により置換されていてもよいC1〜C6アルコキシ、アミ
ノ、シアノ、各アルキルが1〜4の炭素を有するN,N−
ジアルキルアミノ、ハロ、ヒドロキシル、及びニトロか
ら選ばれる)である)である。但し、R1とR2が同時に水
素であることはなく;更にこの式の窒素原子を含有する
6員環の1位と2位の間に二重結合がありかつR1が水素
であるときは、R2は1−メチル、ベンジリデン及び(4
−ジメチルアミノ)ベンジリデンのいずれでもなく;更
にこの式の窒素原子を含有する6員環の1位と2位の間
が単結合でありかつR1が水素であるときは、R2は1−メ
チルではなく;更にこの式の窒素原子を含有する6員環
の1位と2位の間が単結合でありかつR1が2′−メチル
であるときは、R2は水素ではなく;そして更にYが炭素
のときは、R2は=CH−Xである。〕 “ハロ”とは、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード
を意味する。C3〜C4アルキル及びC3〜C6アルコキシ基
は、直鎖状であっても分枝状であってもよい。好ましく
は、窒素原子を含有する6員環の1位と2位の間には二
重結合がある。好ましくは、Yは窒素である。R1又はR2
がC1〜C4アルキルであるときは、それは好ましくはメチ
ルである。R3、R4又はR5がC1〜C4アルキルであるとき
は、それは好ましくはメチルである。R3、R4又はR5がC1
〜C6アルコキシであるときは、それは好ましくはメトキ
シである。
本発明は、この化合物と薬学的に許容できる担体の医
薬組成物、及び動物における変性神経疾患を治療する方
法であってその動物に治療学的に有効な量の本発明の化
合物を投与することを含む方法にも関する。
以下の詳細な説明及び図面を参照することにより、上
記の目的並びにこの発明の更なる目的、特徴及び効果が
より十分に理解されるであろう。
図面の簡単な説明 図1 薬剤注射後の受動的回避行動。化合物Aは3−
〔(2,4−ジヒドロキシ)ベンジリデン〕アナバセイン
を表し、化合物Bは3−〔(2−ヒドロキシ−4−メト
キシ)ベンジリデン〕アナバセインを表し、化合物Cは
5′−メチルアナバセインを表す。
図2 薬剤注射後の受動的回避行動。化合物Aは3−
〔(2,4−ジプロポキシ)ベンジリデン〕アナバセイン
を表し、化合物Bは3−〔(2,4−ジペントキシ)ベン
ジリデン〕アナバセインを表し、化合物Cは3−〔(2,
4−ジメトキシ)ベンジリデン〕−2−フェニル−3,4,
5,6−テトラヒドロピリジンを表す。
図3 異なる投与量における能動的回避行動へのGTSの
作用。
図4 能動的回避行動へのGTS及びTHAの作用。
発明の詳細な説明 アナバセイン、つまり2−(3−ピリジル)−3,4,5,
6−テトラヒドロピリジンは一定の海洋蠕虫中に存在
し、この物質は餌動物を麻痺させまた捕食動物を抑止す
るために使用される(ケム(Kem)ら,Toxicon,9:23,197
1)。アナバセインは、脊椎動物神経筋ニコチン様アセ
チルコリン受容体の強力な賦活物質である(ケム,Amer.
Zoologist,25:99,1985)。ニコチン及びアナバセインは
両方とも、ピリジン環の3位に結合した非芳香族環を有
する。アナバセインの非芳香族テトラヒドロピリジン環
イミン二重結合は、3−ピリジル環のπ電子と共役して
いる。このイミン窒素は、ニコチンのピロリジニル窒素
よりもかなり弱い塩基である(ヤマモトら,Agr.Biol.Ch
em.,26:709,1962)。骨格筋ニコチン様受容体に強く結
合してその通路の孔を活性化するためには、ニコチンの
非芳香族環窒素がプロトン化(カチオン化)されていな
ければならないという注目すべき証拠がある(バーロー
(Barlow)とハミルトン(Hamilton),Brit.J.Pharmaco
l.,18:543,1962)。アナバセインは、生理学的pHでは加
水分解されたアンモニウム−ケトン型だけでなく、環状
イミン(イオン化されていない)型及び環状イミニウム
(モノカチオン性)型でも存在する。本発明者らは、ア
ナバセインが主としてその環状イミニウム型で中枢ニコ
チン様受容体アゴニストとして働くことを確認した。ゾ
ルテビック(Zoltewicz)らの同時係属中の米国特許出
願第07/662,867号は、この出願人の譲受人に譲渡された
ものであるが、アナバセイン、つまりDMAB−アナバセイ
ン(3−〔4−(ジメチルアミノ)ベンジリデン〕−3,
4,5,6−テトラヒドロ−2,3′−ビピリジンとしても知ら
れている)及びアナバシンのニコチン様受容体物質とし
ての使用を開示している。なお、この開示内容は参照に
よって組み入れられるものとする。
この明細書全体を通して、窒素含有6員単環中の1位
と2位の間に二重結合がある式(I)の化合物に言及す
るときは、常にその環状イミンに対応する開鎖(非環
状)アンモニウムケトン型又は式(I)の環状イミニウ
ム型にも言及しているものと理解されるべきである。
従って、例えば、式(I)は次の式の両方を包含す
る。
窒素を含有する6員環の1位と2位の間に二重結合が
ある式(I)の化合物をここでは“アナバセイン類”と
総称することにする。
R2が=CH−Xより外のものである式(I)のアナバセ
イン類は、次のルートを含む幾つかのルートによって調
製することができる。
上の式で、R1とR2は先に定義した通りであり、Rは窒
素保護基である。アナバセイン類の合成の第1部分、つ
まりニコチン酸又は安息香酸の活性化誘導体と修飾2−
ピペリドンとの結合は、混合クライゼン縮合を用いて行
われる。この合成の第2部分は、この縮合生成物の加水
分解と脱カルボキシル反応を含む。
ここに示したスキームには、一定の保護基又は賦活基
が具体的に示されている。しかしながら、当業者は、他
の保護基及び賦活基を用いることができることを認識す
るであろう。例えば、種々のアミノ保護基を用いて2−
ピペリドン(II)の窒素を保護することができる。代表
的なアミノ保護基は、C1〜C4アルカノイル、ベンジル、
及びトリメチルシリルやブチルジメチルシリルの如きト
リアルキルシリル誘導体である。好ましいアミノ保護基
はトリメチルシチル(TMS)である。このTMS保護2−ピ
ペリドン(III)は、脱プロトン及びそれに続くトリメ
チルクロロシランとの反応により調製される。典型的な
シリル化条件は、リチウム・ジイソプロピルアミド(LD
A)をテトラヒドロフラン(THF)の如き不活性溶媒中で
−70℃で用いる条件である。1モルの化合物(II)につ
いて、少なくとも1モル、好ましくは1.5モルのLDAを用
いて確実にシリル化を完結させるべきである。温度を−
70℃に維持しながら、少なくとも1モル当量のTMSをLDA
添加反応混合液と混合する。通常、シリル化は反応温度
を周囲温度まで上げることによって2,3時間で完結す
る。
次に、この保護2−ピペリドン(III)を塩基により
エノラートにエノール化する。好都合にも、このエノー
ル化は単に追加のLDAを化合物(IV)を含有する反応混
合液に添加することにより行うことができる。これは好
ましい方法であるが、用いることができる他の適する塩
基には、NaNH2又はKNH2の如き金属アミド、NaH又はKHの
如き金属水素化物、及びNa又はKの如き金属が含まれ
る。実際には、この反応混合液を−70℃に冷却し、その
時点で少なくとも1モル当量のLDAを添加する。エノー
ル化は通常1時間以内に完結し、そして生成アミドエノ
ラート(IV)を次の縮合反応に直接用いることができ
る。
2−ピペリドンエノラートとニコチン酸(安息香酸)
誘導体の間の鍵となるクライゼン縮合は、例えば、THF
の如き不活性溶媒中でこのリチウムアミドエノラート
(IV)を約1モル当量の式(V)のニコチン酸エチル類
似体(又は安息香酸エチル類縁体)と混合することによ
って行うことができる。反応温度は変動してもよいが、
−70℃で縮合を開始して周囲温度に温まるようにするの
が好ましい。反応が完結するまで2,3時間〜24時間を要
する。
上では化合物(V)のエチルエステル体を示したが、
縮合を促進するためのカルボキシル基の賦活化は、当該
技術分野で公知の他の賦活基によって行ってもよい。こ
こに記載した縮合に特に有用なものは、無水物、特に混
合無水物、酸ハライド、及びN−ヒドロキシスクシンイ
ミドやN−ヒドロキシフタルイミドから誘導されるもの
の如き賦活化エステルである。エチルエステルより外の
C5までのアルキルエステルも用いることができる。
加水分解によりR基を除去(RがTMSの場合)した
後、縮合生成物(VI)を単離する。通常、この生成物
(VI)を更に精製することなく加水分解及び脱カルボキ
シル反応に付する。
化合物(VI)の最終アナバセイン(VII)への転化
は、まず化合物(VI)を濃塩酸の如き強酸で加水分解
し;次にこの中間体β−ケト酸(上のスキームには示し
ていない)を脱カルボキシル化することによって行われ
る。加水分解及び脱カルボキシル反応の両工程は、濃塩
酸の存在下で高温、例えば、還流下で好都合にもワンポ
ットで行われる。こうして、式(VIII)又は式(I)の
アナバセイン誘導体がその二塩酸塩として得られる。
別法として、R2が=CH−Xより外のものである式
(I)のアナバセイン類を次のルートによって調製して
もよい。
上に示したスキームでは、保護2−ピペリドン(II
I)をピリジルリチウム又はフェニルリチウム(VIII)
と反応させる。Yが窒素であるピリジルリチウム(VII
I)は、対応するブロモピリジンから調製することがで
きる(ギルマン(H.Gilman)ら,J.Org.Chem.,16:1485
(1951))。典型的には、調製したばかりのピリジルリ
チウム(VIII)を不活性溶媒、例えば、乾燥エーテル中
での縮合に用いる。この反応は通常2,3時間以内に完結
する。次いで、この反応混合液(IX)を酸性にして生成
物(I)を溶媒抽出により単離し、例えば、再結晶によ
って精製する。
窒素を含有する6員環の1位と2位の間に単結合があ
る式(I)の化合物をここでは“アナバシン類”と総称
することにし、それらは対応するアナバセイン類の還元
により得ることができる。
アナバセイン類のアナバシン類への還元は次の幾つか
の方法で行うことができる:(1)スパス(E.Spath)
ら,Chem.Ber.,69:1082(1936)に記載されているPd/Cを
用いた水素での水素化;(2)リート(E.Leete),J.Or
g.Chem.,44:165(1979)に記載されているNaBH3CN又はN
aBH4のいずれかでの水素化ホウ素還元;及び(3)熱ギ
酸での還元。
式(I)のアナバシン誘導体は、以下に示すようにピ
ペリジン環の2位炭素において不斉中心を含有する。
従って、これら化合物は光学活性体として存在でき
る。本発明は、かかる光学的に純粋なアナバシン類、つ
まりその純粋な鏡像体、及びそのラセミ体を包含するも
のである。
R2が1−メチルである式(I)のアナバシンもアナバ
シンの還元的にメチル化によって調製できる。典型的に
は、(S)−アナバシンをホルムアルデヒド/ギ酸混合
物と反応させて1−メチル−(S)−アナバシンを得
る。1−メチルアナバシンのラセミ体は公知である(例
えば、ブッヘル(K.H.Buchel)ら,Chem.Ber.,95:2438,1
962)。
R2が=CH−Xである式(I)のアナバセイン類は、ア
ナバセインから調製することができる。
(式中、Xは先に定義した通りである。) 一般に、アナバセイン(又はその二塩酸塩)の酢酸溶
液を約2モル当量のアルデヒド(X−CHO)と処理し、
得られた混合液を約60℃に約24時間加熱する。式(X)
の化合物は、クロマトグラフィー及び再結晶の如き標準
的技術によって単離及び精製することができる。
上の酸性反応条件は一般に満足できるが、ニトロの如
き電子吸引性基を有するアルデヒドを反応させる場合に
は塩基性反応条件又は緩衝された条件が要求される。従
って、この混合アルドール型縮合には塩基性物質も用い
ることができる。
Xが置換又は非置換のフェニルである式(X)の化合
物は、3位の二重結合について2つのコンフォメーショ
ンをとることができる。以下に示すように、式(XI)は
E異性体(こちらが好ましい)を表すが、Z異性体も存
在する。
E及びZ異性体は両方とも本発明の範囲内であると考
えられる。
R2が=CH−Xより外のものである式(I)のアナバセ
イン類の、R2が=CH−Xより外のものである式(I)の
アナバシン類への転化と同じようにして、R2が=CH−X
である式(I)のアナバシン類は、R2が=CH−Xである
式(I)のアナバセイン類から還元によって調製するこ
とができる。しかしながら、行おうとする転化には当然
注意が払われるべきである。というのは、接触水素化は
3位の二重結合をも還元するおそれがあるからである。
従って、水素化ホウ素ナトリウムを用いるような水素化
ホウ素還元が好ましい。この還元は、典型的には、周囲
温度で過剰の水素化物質を用いて、例えば、メタノール
又はエタノール中で行われる。
R2が=CH−Xである式(I)のアナバシン類は、再結
晶又はクロマトグラフィーの如き通常の手段によって単
離及び精製することができる。本発明は、光学的に純粋
な形のアナバシン類及びそのラセミ混合物を包含する。
フリーの塩基型にある式(I)の化合物は酸付加塩を
形成するであろう。そして、これら酸付加塩は治療的用
途に無毒で薬学的に許容できるものである。これら酸付
加塩は、標準的方法によって、例えば、適当な溶媒(例
えば、水、酢酸エチル、アセトン、メタノール、エタノ
ール又はブタノール)中のアナバセイン又はアナバシン
(塩基)の溶液を理論当量の適切な酸を含有する溶液と
混合することによって調製される。塩が析出する場合に
は濾過によって回収することができる。また、水溶液の
場合には溶媒の留去又は凍結乾燥によって回収すること
ができる。特に価値があるものは、硫酸塩、塩化水素
塩、臭化水素塩、硝酸塩、リン酸塩、クエン酸塩、酒石
酸塩、パモ酸塩、過塩素酸塩、スルホサリチル酸塩、ベ
ンゼンスルホン酸塩、4−トルエンスルホン酸塩及び2
−ナフタレンスルホン酸塩である。これら酸付加塩は、
この発明の範囲内であると考えられる。
“治療学的に有効な”という用語は、使用されるこの
発明の化合物の量が脳コリン作動性伝達を高めるのに十
分な量であることを意味する。本発明の物質の投与量
は、ニコチン様受容体がある程度の刺激を示す所期の効
果をもたらすのに十分大きな量である。この投与量は、
望ましくない交叉反応、アナフィラキシー反応等の如き
有害な副作用を起こすほど多くあるべきではない。一般
に、投与量は、患者の年齢、状態、性別、及び疾患の程
度で変動し、当業者が決定することができる。何らかの
禁忌がある場合には医師が投与量を調節してもよい。投
与量は、1日又は数日間、毎日1又は2回以上の投与で
1回当たり約1〜約1000μg/kg、好ましくは約10〜約50
0μg、最も好ましくは約30〜約100μg/kgで変動しても
よい。また、例えば、緩効性製剤でこの物質を投与する
ことにより認知機能損失の再発を防ぐためには、量を決
めないで投与してもよい。
本発明の化合物は、非経口で投与しても時間をかけて
徐々に灌流してもよい。同物質を静脈内、腹膜内、筋肉
内、皮下、洞内、又は経皮で投与してもよい。
非経口投与用製剤には、滅菌した水性又は非水性の溶
液剤、懸濁剤、及び乳剤が含まれる。非水性溶剤の例
は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
オリーブ油の如き植物油、及びオレイン酸エチルの如き
注射可能な有機エステルである。水性担体には、食塩水
及び緩衝媒質を含む水、アルコール/水性の溶液、乳濁
液又は懸濁液が含まれる。非経口用賦形剤には、塩化ナ
トリウム溶液、リンガーのデキストロース、デキストロ
ース、及び塩化ナトリウム、乳酸加リンガー液、又は固
定油が含まれる。静脈内用賦形剤には、流体及び栄養補
充物、電解質補充物(例えば、リンガーのデキストロー
スを基剤としたもの)などが含まれる。保存剤及び他の
添加剤、例えば、抗菌剤、抗酸化剤、キレート剤、及び
不活性ガスなどが存在してもよい。効果的な投与に適す
る薬学的に許容できる組成物を製剤するために、かかる
組成物は、有効量のこの発明の化合物と一緒に適当な量
の担体賦形剤を含有するであろう。
更に薬学的方法を採用して作用期間を制御してもよ
い。ポリマーを用いてこの治療剤を複合化又は吸着させ
ることによって徐放性製剤を作ることができる。徐放性
送達は、適切な高分子(例えば、ポリエステル、ポリア
ミノ酸、ポリビニルピロリドン、エチレン酢酸ビニル、
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及び
硫酸プロタミン)及び高分子の濃度並びに放出を制御す
るための混合方法を選択することによって行うことがで
きる。徐放性製剤により作用期間を制御するもう1つの
可能な方法は、ポリエステル、ポリアミノ酸、ヒドロゲ
ル、ポリ乳酸、又はエチレン酢酸ビニルコポリマーの如
きポリマー物質の粒子内にこの治療剤を取り込ませる方
法である。また、この治療剤をこれらポリマー粒子内に
取り込ませる代わりに、例えば、コアセルベーション法
により又は界面重合により調製したマイクロカプセル、
例えば、それぞれヒドロキシメチルセルロース又はゼラ
チンマイクロカプセル及びポリメタクリル酸メチルマイ
クロカプセル内に、又はコロイド状薬剤送達系、例え
ば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェア、マイク
ロエマルジョン、ナノ粒子、及びナノカプセル内に、又
はマクロエマルジョン内にこの治療剤を入れることが可
能である。かかる方法は、Remington's Pharmaceutical
Sciences(17th Ed.,A.Oslo,ed.,Mack,Easton,PA,198
5)に開示されている。
本発明は、本発明の化合物を含む薬剤又は医薬組成物
を製造する方法であって、その薬剤が脳コリン作動性伝
達を刺激する療法に用いられる方法にも関する。
式(I)の化合物の脳神経皮質コリン作動活性は、次
の試験の1以上におけるそれらの有効性によって示され
る:(a)受動的回避行動;(b)能動的回避行動;
(c)カエル骨格筋収縮;(d)ラット結腸弛緩性;
(e)神経伝達物質放出;及び(f)ニコチン受容体結
合アッセイ。
以上の開示は本発明を一般的に説明するものである。
以下の具体的な実施例を参照することによってより完全
な理解を得ることができる。それらは、説明することだ
けを目的としてここに示されたものであって本発明の範
囲を限定することを意図したものではない。
実施例1 3−メチルアナバセイン リチウム・ジイソプロピルアミド(LDA)で生成させ
た2−ピペリドンのアミドエノレートイオンをテトラヒ
ドロフラン(THF)中でメチル化することによって3−
メチル−2−ピペリドンを調製した。3−メチル−2−
ピペリドンの窒素原子をルルマン(K.Rulhmann)ら,Che
m.Ber.,686:227(1963)の方法に従ってトリメチルシリ
ルジエチルアミンでシリル化することによって保護し
た。かくして、このピペリドンを約6倍過剰のシリル化
剤と共に加熱して6時間還流してから、ピリジルリチウ
ムと共に用いる直前に減圧下で濃縮することによって過
剰のこの試薬とジエチルアミンを注意して除去した。
3−ピリジルリチウムは、ギルマンら,J.Org.Chem.,1
6:1485(1951)の方法又はビーラフスキイ(J.Bielawsk
i)ら,J.Heterocycl.Chem.,15:97(1978)の方法に従っ
て3−ブロモピリジンから調製した。乾燥エーテル中に
溶解した1当量の3−ブロモピリジンを、ドライアイス
/アセトンで冷却した1.1当量のBuLiの乾燥エーテル性
溶液に窒素気流下で滴下した。ブロモピリジンを全部添
加(約20〜25分)すると、レモン色の沈殿を含有するこ
の溶液を更に35〜40分間攪拌してから、乾燥エーテル中
の0.6当量のTMS保護3−メチルピペリドンを添加した。
4時間攪拌した後、冷却浴を外して溶液が室温まで温ま
るようにした。3時間攪拌した後に2N HClを添加し、
その15分後に分液して有機相を捨てた。酸性水性層をNa
HCO3でpH6〜6.5に調節し、抽出液中に有機物質が見られ
なくなるまで(TLCで追跡した)エーテルで抽出した。
乾燥(Na2SO4)後、エーテルを飛ばして、表題の物質
(39%)を黄色オイルとして得た。13 C−NMR(CDCl3/TMS): δ168.25(C2),149.77(C2′又はC6′),147.48(C6′
又はC2′),134.86(C3′),133.89(C4′),122.93(C
5′),50.15(C6),29.63(C3),27.17(C5),19.03(C
4),18.50(CH3)。
実施例2 4−メチルアナバセイン及び5−メチルアナバセイン 表題の化合物を、4−メチル−及び5−メチル−2−
ピペリドンの混合物で出発して、実質的に実施例1の操
作に従って調製した。この混合物は、3−メチルシクロ
ペンタノンオキシムのベックマン転位により調製した
(ジャクソン(L.M.Jackson)ら,J.Org.Chem.,47:1824
(1982))。約3:2の比率で4−メチル−と5−メチル
ピペリドンが生成した。
表題の化合物の混合物の13C−NMR(CDCl3/TMS)は次
の通りである: δ163.09及び162.89(C2),150.12(C2′又はC6′),14
7.41(C6′又はC2′),134.86(C3′),133.89(C
4′),122.88(C5′),57.39及び50.19(C6),35.10,2
9.80,27.47,26.98,26.90,25.61,21.69及び18.89(C
H3)。
実施例3 4′−メチルアナバセイン・二臭化水素塩 まず、4−メチルニコチネートをウェンカート(E.We
nkert)ら,Croatica Chem.Acta,58:737(1985)による
方法に手を加えた方法により調製した。酸化反応を完結
させるのに加熱が必要であった。かくして、4gの3−エ
チル−4−メチルピリジン(β−コリジン)を19gのKMn
O4で100mlの水中で70〜75℃で酸化した。2時間攪拌し
た後、褐色のMnO2を除去して無色溶液を白色固体(この
カルボン酸の塩)になるまで濃縮した。次いで、この塩
をメタノール中に溶解させて氷冷下で濃硫酸(1.2当
量)を添加した。一晩還流した後、メタノールを留去し
て、NaHCO3水溶液をpHが僅かに塩基性になるまで氷冷下
で添加した。酢酸エチルで抽出した後、その有機相を乾
燥して濃縮し、メチルエステルの淡黄色液体を45%収率
で得た。
窒素導入口を有するフラスコを用いてクライゼン縮合
を行った。乾燥THF(40ml)を窒素気流下で添加し、ド
ライアイス/アセトン浴で−70℃に冷却してから、シク
ロヘキサン中の1.5M LDA(アルドリッチ)4.6ml(7.0
ミリモル,1.5当量)を添加した。15〜20mlの乾燥THFの
2−ピペリドン0.69g(7.0ミリモル,1.5当量)の溶液を
この攪拌したLDA溶液に−70℃で一度に添加して脱プロ
トンされたアミドを生成させ、次いで塩化トリメチルシ
リル0.87ml(6.9ミリモル,1.5当量)をオーブンで乾燥
したシリンジで一度に添加した。得られた溶液を15分間
(−70℃)及び室温で2時間攪拌してTMS保護ピペリド
ンを生成させた。この溶液はミルク状に変化し、−70℃
で2,3分すると固体の沈殿が生じた。この沈殿を溶解し
て得られた溶液は室温で透明な黄色であった。この反応
混合液を再度−70℃に冷却して、更に1.5M LDA0.69ml
(7.0ミリモル,1.5当量)を攪拌しながら添加し、保護
されたアミドエノレートを生成させた。20分後、0.63g
(4.2ミリモル,1当量)の3−メチルカルボキシ−4−
メチルピリジン(4−メチルニコチン酸メチル)を添加
し、20分後に冷却浴を外した。室温で一晩攪拌した後、
沈殿(0.8g)を集めて、15mlの濃HBrに溶解させ、加熱
して1日還流してから濃縮乾固した。その残渣をメタノ
ールとアセトンの混合液に加熱しながら溶解させ、次い
で溶液が曇るまで酢酸エチルを添加した。冷蔵庫内で約
2日間攪拌した後、帯褐色の非常に吸湿性の固体0.62g
(収率42%)が得られた。m.p.189〜194℃(分解)。こ
の閉鎖加水分解生成物(二臭化水素塩)、つまりアミノ
ケトンの1H−NMR(D2O/DMS):δ1.78(m,H3,H4),2.76
(s,Me),3.04(tr,J=6.3Hz,H5),3.31(broad,H2),
8.10(d,H5′,J=6.1Hz),8.72(d,H6′,J=6.1Hz),9.
11(s,H2′)。
分析:C11H14N2×2HBr×2H2Oの計算値:C,35.51;H,5.42;
N,7.53。測定値:C,35.53;H,5.02;N,7.38。
実施例4 2′−メチルアナバセイン・二塩酸塩 表題の化合物を、3−メチルカルボキシ−2−メチル
ピリジンを用いて、実質的に実施例3の操作に従って調
製した。最後の加水分解及び脱カルボキシル化工程は濃
塩酸中で行った。この生成物(二塩酸塩)は、m.p.169
〜175℃(分解)を有した。分析:C11H16N2O・2HCl・H2O
の計算値:C,46.79;H,7.15;N,9.93。測定値:C,46.49;H,
6.99;N,10.28。
この開鎖加水分解生成物の1H−NMR(DMSO/DSS):δ
1.68(m,H3,H4),2.83(s,CH3),3.15(tr,J=6.5Hz,H
5),3.33(heptett,J=6.3Hz,H2),7.93(dd,J=8.1Hz
及びJ=5.9Hz,H5′),8.24(bs,NH),8.84(dtr,J=5.
7Hz,H6′),8.87(d,J=8.0Hz,H4′),8.93(bs,NH)。
実施例5 5′−メチルアナバセイン 表題の化合物を、3−メチルカルボキシ−5−メチル
ピリジンを用いて、実質的に実施例3の操作に従って調
製した。1 H−NMR(CDCl3/TMS):δ1.74−1.84(m,H4,H5),2.25
(s,CH3),2.26(m,H3),3.75(t,H6,J=5.6Hz),7.85
(d,J=1.4Hz,H4′),8.36(s,H6′),8.65(d,J=1.9H
z,H2′)。
MS(EI)m/z174.1162(計算値174.1196)。
実施例6 6′−メチルアナバセイン・二臭化水素塩 表題の化合物を、3−メチルカルボキシ−6−メチル
ピリジンを用いて、実質的に実施例3の操作に従って調
製した。この生成物(二臭化水素塩)は、m.p.170〜175
℃(分解)を有した。分析:C11H16N2O・2HBr・H2Oの計
算値:C,35.51;H,5.42;N,7.53。測定値:C,35.29;H,5.05;
N,7.12。
この開鎖加水分解生成物の1H−NMR(DMSO/DSS):δ
1.75(m,H3,H4),2.82(s,CH3),2.91(tr,J=6.1Hz,H
5),3.34(tr,J=6.3Hz,H2),7.93(bs,NH),8.02(dd,
J=8.2Hz及びJ=2.1Hz,5′),8.83(dtr,J=8.3Hz及び
J=2.1Hz,H4′),9.36(s,H2′)。
実施例7 1−メチル−(S)−アナバシン・二臭化水素塩 表題の化合物を(S)−アナバシンのエシュバイラー
−クラーク(Eschweiler−Clarke)の還元的メチル化に
よって調製した。0.253g(1.56ミリモル)の(S)−ア
ナバシン、500μLの37%ホルムアルデヒド、及び0.75m
lの90%ギ酸の溶液を蒸気浴上で7.5時間加熱した。この
混合液をpHを塩基性になるまでNa2CO3水溶液で希釈して
ジエチルエーテルで抽出した。エーテル相をMg2SO4で乾
燥して濃縮すると0.238g(87%収率)の(S)−1−メ
チルアナバシンが黄色液体として得られた。この黄色液
体の1H−NMRスペクトルは、この物質のものと一致し
た。このフリー塩基をイソプロピルアルコールに溶解
し、濃HBrでこの溶液を酸性にし、そして固体になるま
で溶媒を留去することにより、(S)−1−メチルアナ
バセインの二臭化水素塩を調製した。この固体二臭化水
素塩をメタノール及びイソプロピルアルコールから再結
晶して0.142g(27%収率)の微細白色針状晶(m.p.210
〜215℃(分解))を得た。分析:C11H16N2・2HBr・1/2
H2Oの計算値:C,38.07;H,5.52;N,8.07。測定値:C,38.11;
H,5.47;7.80。
実施例8 3−〔(4−ニトロ)ベンジリデン〕アナバセイン アナバセイン・二塩酸塩を0.6M酢酸/0.2M酢酸ナトリ
ウムの水性混合液に2当量のp−ニトロベンズアルデヒ
ドと一緒に溶解させた。その容量は、酢酸の濃度がアナ
バセインの濃度の2.5倍になるような容量である。約24
時間約60℃で加熱した後、その混合液をその最初の容量
の2倍の水とその最初の容量の2倍の濃い食塩水で希釈
して過剰のアルデヒドを析出させた。水相の容量の約2
分の1の容量の酢酸エチルで2〜3回抽出することによ
って更にアルデヒドを除去した。固体Na2CO3を添加して
このアルカリ性溶液を酢酸エチルで再度抽出した。乾燥
して酢酸エチルを留去するとオイル(70%)が得られ、
これは少量のシクロヘキサンで擦ると固体化した。再結
晶して淡黄色の生成物を得た。m.p.125〜128℃。分析:C
17H15N3O2の計算値:C,69.61;H,5.15;N,14.33。測定値:
C,69.18;H,5.10;N,14.12。1 H−NMR(CDCl3/TMS):δ1.87(m,H5),2.82(t,H4),
3.94(t,H6),7.45,8.23(arom.),6.70(vinyl),7.36
(H5′),7.85(H4′),8.67(H6′),8.76(H2′)。
実施例9 3−〔(2,4−ジクロロ)ベンジリデン〕アナバセイン
・二塩酸塩 表題の化合物を、アナバセイン・二塩酸塩と2,4−ジ
クロロベンズアルデヒドとの反応により、実質的に実施
例8の操作に従って調製した。得られた生成物(フリー
塩基)をエーテルに溶解させ、エーテル/HC1で析出させ
て表題の化合物をベージュ色固体として得た。m.p.238
〜242℃(分解)。
この表題の化合物のフリー塩基の1H−NMR(CDCl3/TM
S):δ8.78(s,H2′),8.647(d,4.83Hz,H6′),7.865
(d,7.73Hz,H4′),7.425(s,H7),7.353(dd,7.8,4.80
Hz,H5′),6.692(s,H9),3.925(t,5.62Hz,H6),2.627
(t,5.71Hz,H4),1.841(quintet,5H)。
実施例10 3−〔(4−クロロ)ベンジリデン〕アナバセイン 表題の化合物を、アナバセイン・二塩酸塩と4−クロ
ロベンズアルデヒドとの反応により、実質的に実施例8
の操作に従って調製した。1 H−NMR(CDCl3/TMS):δ1.84(m,H5),2.80(t,H4),
3.89(t,H6),7.23,7.34(aromatic),6.60(vinyl),
7.3(H5′),7.82(H4′),8.67(H6′),8.74(H
2′)。
実施例11 3−〔(4−シアノ)ベンジリデン〕アナバセイン 表題の化合物を、アナバセイン・二塩酸塩と4−シア
ノベンズアルデヒドとの反応により、実質的に実施例8
の操作に従って調製した。1 H−NMR(CDCl3/TMS):δ1.85(m,H5),2.80(t,H4),
3.93(t,H6),7.38,7.65(aromatic),6.64(vinyl),
7.36(H5′),7.83(H4′),8.66(H6′),8.75(H
2′)。
実施例12 3−〔(2,4−ジメトキシ)ベンジリデン〕アナバセイ
ン・二塩酸塩 表題の化合物を、アナバセイン・二塩酸塩と2,4−ジ
メトキシベンズアルデヒドとの反応により、実質的に調
製例2の操作に従って調製した。表題の化合物は黄色固
体として得られた(89%)。m.p.225〜230℃(分解)。1 H−NMR(DMSO−d6):δ8.94(d,1.5Hz,H2′),8.92
(dd,7.4及び1.7Hz,H6′),8.22(dt,8.6,2.1,1.92Hz、
H4′),7.79(dd,7.90,5.10Hz,H5′),7.60(d,8.8,H1
3),7.31(s,H10),6.70(dd,8.8,2.4Hz,H12),6.65
(s,H7),3.85(s,OMe),3.80(t,5.7Hz,H6),3.72(s,
OMe),2.92(t,5.66Hz,H4),2.02(quintet,H5)。分
析:C19H22N2O2Cl2の計算値:C,59.85;H,5.82;N,7.35。測
定値:C,59.54;H,5.89;N,7.41。
実施例13 3−〔(2,4−ジメチル)ベンジリデン〕アナバセイン
・二塩酸塩 表題の化合物を、アナバセイン・二塩酸塩と2,4−ジ
メチルベンズアルデヒドとの反応により、実質的に調製
例2の操作に従って調製した。表題の化合物は鮮黄色固
体として得られた。m.p.235〜238℃(分解)。1 H−NMR(D2O/DSS):δ9.01(d,H6′),8.99(d,1.4H
z,H2′),8.54(dt,8.2,1.4Hz,H4′),8.04(dd,8.1,5.
4Hz,H5′),7.45(s,H7),7.41(s,H10),7.40(d,7.3H
z,H13),7.20(d,7.4Hz,H12),3.96(t,5.7Hz,H6),2.9
6(t,6.1Hz,H4),2.34(s,Me),2.14(t,5.7Hz,H5),2.
10(s,Me)。分析:C19H22N2Cl2×H2Oの計算値:C,62.13;
H,6.59;N,7.61。測定値:C,62.21;H,6.78;N7.21。
実施例14 3−〔(2,4,6−トリメチル)ベンジリデン〕アナバセ
イン二塩酸塩 表題の化合物を、アナバセイン・二塩酸塩と2,4,6−
トリメチルベンズアルデヒドとの反応により、実質的に
調製例2の操作に従って調製した。表題の化合物は黄白
色物質として得られた。m.p.228〜232℃(分解)。1 H−NMR(DMSO−d6/DSS):δ9.01(s,H2′),8.98(d,
4.97Hz,H6′),8.30(d,7.62Hz,H4′),7.82(td,7.71,
5.10Hz,H5′),7.28(s,H7),6.96(s,H10,H12),3.87
(t,5.8Hz,H6),2.36(t,6.0Hz,H4),2.27(s,Me,3
H)。2.13(s,Me,6H),1.99(t,H5)。分析:C20H24N2Cl
2・0.5H2Oの計算値:C,64.47;H,6.76;N,7.52。測定値:C,
64.00;H,6.96;N7.45。
実施例15 3−〔(2,4−ジメトキシ)ベンジリデン〕−2−フェ
ニル−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン・二塩酸塩 表題の化合物を、2−フェニル−3,4,5,6−テトラヒ
ドロピリジン(調製例1)と2,4−ジメトキシベンズア
ルデヒドとの反応により、実質的に調製例2の操作に従
って調製した。表題の化合物は黄色の吸湿性塩(87%)
として得られた。1 H−NMR(CDCl3/TMS):δ7.75(d),7.46(d),7.30
(m),7.20(d),6.78(s),6.52(d),6.39
(s),3.7g(s),3.72(t),3.66(s),2.68
(t),1.72(q)。MS(FAB)(M+H)+307。
実施例16 3−〔(2,4−ジメトキシ)ベンジリデン〕−1−メチ
ルアナバセイン・トリフルオロ酢酸塩 表題の化合物を、1−メチルアナバセイン・二塩酸塩
と2,4−ジメトキシベンズアルデヒドとの反応により、
実質的に調製例2の操作に従って調製した。表題の化合
物は、0.1%トリフルオロ酢酸を含有するアセトニトリ
ルで溶離させるバイダック(Vydac)C4での分取HPLCで
得られた。1 H−NMR(CD3OD):δ8.88(d,J=4.0Hz,H6′),8.68
(s,H2′),8.01(d,J=7.6Hz,H4′),7.74(dd,J=7.7
Hz,5.3Hz,H5′),7.58(d,J=9.0Hz,H13),7.21(s,H
7),6.68(d,J=8.7Hz,H12),6.56(s,H10),4.03(t,J
=5.9Hz,H6),3.87(s,OMe),3.69(s,OMe),3.34(s,N
Me),3.01(t,J=5.7Hz,H4),2.20(q,J=6.0Hz,H5)。
実施例17 3−〔(2,4−ジメトキシ)ベンジリデン〕−6′−メ
チルアナバセイン・二塩酸塩 表題の化合物を、6′−メチルアナバセイン・二塩酸
塩とジメトキシベンズアルデヒドとの反応により、実質
的に調製例2の操作に従って調製した。表題の化合物は
黄色の吸湿性塩(90%)として得られた。1 H−NMR(DMSO/TMS):δ8.62(s,H2′),7.90(d,J=
0.3Hz,H4′),7.51(d,J=8.1Hz,H5′),7.46(d,J=8.
7Hz,H13),7.12(s,H7),6.64(d,J=8.90,H12),6.60
(s,H10),3.82(s,OMe),3.75(tr,J=5.3Hz,H6),3.7
0(s,OMe),2.82(tr,J=5.1Hz,H4),1.90(qn,J=5.2H
z,H5)。MS(FAB)(M+H)+322。
実施例18〜30 調製例2の操作を用いて、アナバセイン・二塩酸塩
と、4−メトキシベンズアルデヒド、4−アミノベンズ
アルデヒド、4−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−ジ
エチルアミノベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−
メトキシベンズアルデヒド、2−メトキシベンズアルデ
ヒド、3−メトキシベンズアルデヒド、4−メトキシベ
ンズアルデヒド、2,4,6−トリメトキシベンズアルデヒ
ド、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド、
2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、及び4−ヒドロ
キシル−2−メトキシベンズアルデヒドそれぞれとの反
応により、以下の化合物を得た。
3−〔(4−クロロ)ベンジリデン〕アナバセイン(1
8);1 H−NMR(CDCl3):δ8.75(H2′),8.63(H6′),7.82
(H4′),7.33(H5′),7.19(atomatic),6.62(viny
l),3.87(H6),2.84(H4),2.35(CH3),1.82(H5)。
3−〔(4−アミノ)ベンジリデン〕アナバセイン(1
9);1 H−NMR(CDCl3):δ8.73(H2′),8.62(H6′),7.81
(H4′),7.32(H5′),7.15,6.65(aromatic),6.53
(vinyl),3.84(H6),2.84(H4),1.83(H5)。
3−〔(4−ヒドロキシ)ベンジリデン〕アナバセイン
(20);1 H−NMR(CD3OD):δ8.62(H2′),8.50(H6′),7.90
(H4′),7.53(H5′),7.26,6.79(aromatic),6.54
(vinyl),3.78(H6),2.88(H4),1.87(H5)。
3−〔(4−ジエチルアミノ)ベンジリデン〕アナバセ
イン(21);1 H−NMR(CDCl3):δ8.73(H2′),8.62(H6′),7.82
(H4′),7.32(H5′)、7.23,6.63(aromatic),6.55
(vinyl),3.83(H6),3.38(CH2),2.88(H4),1.85
(H5),1.18(CH3)。
3−〔(4−ジメチルアミノプロポキシ)ベンジリデ
ン〕アナバセイン(22);1 H−NMR(CDCl3/TMS):δ8.71(H2′),8.62(H6′),
7.81(H4′),7.3(H5′),7.24,6.87(aromatic),6.5
6(vinyl),4.03(OCH2),3.86(H6),2.82(H4),2.50
(NCH2),2.23(Me),1.98(CH2),1.82(H5)。
3−〔(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンジリデ
ン〕アナバセイン(23);1 H−NMR(CDCl3):δ8.74(H2′),8.63(H6′),7.83
(H4′),7.34(H5′),6.89,6.76(aromatic),6.57
(vinyl),3.87(OCH3),3.86(H6),2.85(H4),1.84
(H5)。
3−〔(2−メトキシ)ベンジリデン〕アナバセイン
(24);1 H−NMR(CLCl3):δ8.79(H2′),8.62(H6′),7.86
(H4′),7.30(H5′),6.97,6.87(aromatic),6.83
(vinyl),3.91(H6),3.76(OCH3),2.74(H4),1.82
(H5)。
3−〔(3−メトキシ)ベンジリデン〕アナバセイン
(25);1 H−NMR(CDCl3):δ8.76(H2′),8.64(H6′),7.83
(H4′),7.33(H5′),6.86,7.28(aromatic),6.63
(vinyl),3.89(H6),3.80(OCH3),2.84(H4),1.83
(H5)。
3−〔(4−メトキシ)ベンジリデン〕アナバセイン
(26);1 H−NMR(CDCl3):δ8.74(H2′),8.63(H6′),7.82
(H4′),7.33(H5′),7.26,6.89(aromatic),6.59
(vinyl),3.86(H6),3.82(OCH3),2.84(H4),1.83
(H5)。
3−〔(2,4,6−トリメトキシ)ベンジリデン〕アナバ
セイン(27);1 H−NMR(CDCl3):δ8.81(H2′),8.60(H6′),7.89
(H4′),7.30(H5′),6.13(aromatic),6.47(viny
l),3.70(OCH3),3.80(OCH3),3.80(H6),2.80(H
4),1.80(H5)。
3−〔(2−ヒドロキシ−4−メトキシ)ベンジリデ
ン〕アナバセイン・二塩酸塩(28);1 H−NMR(DMSO):δ8.82(bd,J=4.9Hz,H6′),8.82
(s,H2′),8.10(dd,J=7.5Hz及びJ=1.5Hz,H4′),
7.71(dd,J=7.5Hz及びJ=4.5Hz,H5′),7.59(d,J=
9.0Hz,H13),7.41(s,H7),6.58(d,J=8.6Hz,H12),6.
52(s,H10),3.77(s,OMe),3.61(tr,J=5.5Hz,H6),
2.94(tr,J=5.2Hz,H4),2.03(qn,J=5.1Hz,H5)。
3−〔(2,4−ヒドロキシル)ベンジリデン〕アナバセ
イン・二塩酸塩(29);1 H−NMR(DMSO):δ8.86(dd,J=5.10Hz,H6′),8.79
(bs,H2′),8.05(d,J=7.89Hz,H4′),7.66(dd,J=
7.74Hz及び4.89Hz,H5′),7.51(d,J=9.0Hz,H13),7.4
2(s,H7),6.39(broad,H12及びN+H),6.32(s,H10),
3.78(tr,J=5.40Hz,H6),2.92(tr,J=5.76Hz,H4),2.
02(qn,J=5.10Hz,H5)。
3−〔(4−ヒドロキシ−2−メトキシ)ベンジリデ
ン〕アナバセイン・二塩酸塩(30);1 H−NMR(DMSO−d6):δ8.89(d,J=4.9Hz,H2′),8.8
3(d,J=1.8Hz,H6′),8.11(d,J=9.8Hz,H4′),7.71
(dd,J=5.5Hz及び4.8Hz,H5′),7.54(d,J=8.8Hz,H1
3),7.36(s,H7),6.57(d,J=10.8Hz,H12),6.49(d,J
=2.3Hz,H10),3.78(tr,J=5.4Hz,H6),3.65(s,OM
e),2.93(tr,J=5.3Hz,H4),2.03(tr,J=5.4Hz,H5),
10.39(br,N1H+),12.40(br,N2M+)。
実施例31 2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドのアルキル化及
びアナバセインとの縮合の一般的操作 乾燥アルコール(例えば、メタノール、エタノール)
に溶解した1当量の2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒ
ドに、2.1当量のKOHを添加した。この深赤色溶液を不活
性雰囲気下(この出発アルデヒドは水分に敏感である)
75〜80℃で約20分間攪拌し、次いで2.4当量のハロゲン
化アルキルを添加した。この溶液をこの温度で約1日間
攪拌してから濃縮乾固した。固体残渣を水/酢酸エチル
で抽出した。有機層を捨てて水層を酸性にし、そして酢
酸エチルで数回抽出した。合わせた有機層を乾燥して深
赤色のオイル状物質に濃縮し、これをMS及びNMRスペク
トルで分析した。この粗製反応混合液を更に精製するこ
となくアナバセインとの縮合に用いた。縮合後、その化
合物をバイダックC4での分取HPLC法により、好ましくは
0.1%トリフルオロ酢酸を含有するアセトニトリルで溶
離することにより精製した。
実施例32 3−〔(2,4−ジプロポキシ)ベンジリデン〕アナバセ
イン 表題の化合物を、アナバセイン・二塩酸塩と2,4−ジ
プロポキシベンズアルデヒドとの反応により、実質的に
実施例31の操作に従って調製した。1 H−NMR(CDCl3):δ8.73(s,H2′),8.60(d,J=4.80
Hz,H6′),7.80(dd,J=7.4Hz及び4.9Hz,H4′),7.29
(m,H5及びH13),6.85(s,H7),6.44(d,J=9.0Hz,H1
2),6.38(s,H10),3.92(q,J=6.4Hz,PrのCH2),3.87
(tr,J=5.4Hz,H6),3.83(tr,J=6.2Hz,PrのCH2),2.7
8(tr,J=4.9Hz,H4),1.88(m,H5及びPrのCH2),1.68
(qn,J=7.0Hz,PrのCH2),1.04(tr,J=7.3Hz,PrのC
H3),0.85(tr,J=7.3Hz,PrのCH3)。MS(FAB)(M+
H)+365。
実施例33 3−〔(2,4−ジイソプロポキシ)ベンジリデン〕アナ
バシントリフルオロ酢酸塩 表題の化合物を、アナバシン・二塩酸塩と2,4−ジイ
ソプロポキシベンズアルデヒドとの反応により、実質的
に実施例31の操作に従って調製した。1 H−NMR(CD3OD):δ8.90(d,J=4.8Hz,H6′),8.81
(s,H2′),8.00(d,J=7.8Hz,H4′),7.71(dd,J=7.8
Hz及び4.8Hz,H5′),7.68(d,J=8.7Hz,H13),7.43(s,
H7),6.66(d,J=9.0Hz,H12),6.62(s,H10),4.78(q,
J=6.0Hz,iPrのCH),4.63(q,J=6.0Hz,iPrのCM),3.78
(tr,J=5.5Hz,H6),2.96(tr,J=5.4,H4),2.05(qn,J
=5.1Hz,H5),1.28(d,J=6.0Hz,iPrのCH3,1.03(d,J=
6.2Hz,iPrのCH3)。M3(FAB)(M+H)+365。
実施例34 3−〔(2−ヒドロキシ−4−イソプロポキシ)ベンジ
リデン〕アナバセイン・トリフルオロ酢酸塩 表題の化合物を、アナバセイン・二塩酸塩と2−ヒド
ロキシ−4−イソプロポキシベンズアルデヒドとの反応
により、実質的に実施例31の操作に従って調製した。1 H−NMR(CD3OD):δ8.88(d,J=4.8Hz,H6′),8.79
(s,H2′),8.06(dd,J=7.8Hz及び1.9Hz,H4′),7.71
(m,H13及びH5′),7.66(s,H7),6.53(d,J=8.7Hz,H1
2),6.53(s,H10),4.52(q,J=6.0Hz,iPrのCH),3.84
(tr,J=5.5Hz,H6),3.07(tr,J=5.4,H4),2.16(qn,J
=5.8Hz,H5),1.13(d,J=6.0Hz,iPrのCH2)。MS(FA
B)(M+H)+323。
実施例35 3−〔(2,4−ジペントキシ)ベンジリデン〕アナバセ
イントリフルオロ酢酸塩 表題の化合物を、アナバセイン・二塩酸塩と2,4−ジ
ペントキシベンズアルデヒドとの反応により、実質的に
実施例31の操作に従って調製した。1 H−NMR(CD3OD):δ8.87(d,J=4.6Hz,H6′),8.79
(s,H2′),8.08(dd,J=7.2Hz及び1.5Hz,H4′),7.74
−7.68(m,H5′及びH13,H7),6.69(d,J=9.0Hz,H12),
6.54(s,H10),4.06(tr,J=6.0Hz,ペンチルのCH2),3.
91(tr,J=6.2Hz,ペンチルのCH2),3.86(tr,J=4.8Hz,
H6),3.08(tr,J=4.7Hz,H4),2.18(tr,J=4.8Hz,H
5),1.79−1.10(重複多重線,ペンチルのCH2の残り),
0.94(tr,J=6.9Hz,ペンチルのCH3),0.87(tr,J=7.2H
z,ペンチルのCH3)。MS(FAB)(M+H)+421。
実施例36 3−〔(2−ヒドロキシ−4−ペントキシ)ベンジリデ
ン〕アナバシン・トリフルオロ酢酸塩 表題の化合物を、アナバセイン・二塩酸塩と2−ヒド
ロキシ−4−ペントキシベンズアルデヒドとの反応によ
り、実質的に実施例31の操作に従って調製した。1 H−NMR(CD3OD):δ8.86(dd,J=4.8Hz及び1.5Hz,H
6′),8.79(d,J=1.5Hz,H2′),8.05(dd,J=7.8Hz及
び1.8Hz,H4′),7.66(dd,J=7.4Hz及び5.1Hz,H5′),
7.62(d,J=9.0Hz,H13),7.46(s,H7),6.55(d,J=9.0
Hz,H12),6.42(s,H10),3.88(tr,J=6.0Hz,ペンチル
のCH2),3.77(tr,J=4.8Hz,H6),2.95(tr,J=4.7Hz,H
4),2.04(tr,J=4.80Hz,H5),1.44(qn,J=6.0Hz,ペン
チルのCH2),1.5(qn,J=6.0Hz,ペンチルのCH2),0.99
(qn,J=6.9Hz,ペンチルのCH3の隣りのCH3),0.81(tr,
J=7.2Hz,ペンチルのCH3)。MS(FAB)(M+H)+35
1。
実施例37 3−〔(4−ジメチルアミノ)シンナミリデン〕アナバ
セイン二塩酸塩 表題の化合物を、アナバセイン・二塩酸塩とp−ジメ
チルアミノシンナムアルデヒドとの反応により、これら
2つの試薬の混合物を一晩加熱して還流させた以外は、
実質的に調製例2の操作に従って調製した。表題の化合
物は黒色の半固体として得られた。m.p.115〜120℃(分
解)。1 H−NMR(DMSO−d6):δ9.02(dd,5.4及び1.5Hz,H
6′),8.99(d,1.7Hz,H2′),8.39(dt,8.1,1.7Hz,H
4′),7.97(dd,8.0,5.1Hz,H5′),7.75(d,9.0Hz,2
H),7.28(dd,15.0,10.0Hz,H8),7.24(d,15.0Hz,H9),
7.00(d,10.3Hz,H7),6.86(d,8.8Hz,2H),3.74(t,5.5
5Hz,H6),3.03(s,N−Me2),2.86(t,5.8Hz,H4),2.03
(t,5.8Hz,H5)。分析:C21H23N3・3HCl・3.5H2O計算値:
C,51.49;H,6.79。測定値:C,51.81;H,6.65。
実施例38〜41 調製例2の操作を用いて、アナバセイン・二塩酸塩
と、2−フルアルデヒド、3−フルアルデヒド、2−フ
ランアクロレイン、及び4−ジメチルアミノ−1−ナフ
チルアルデヒドそれぞれとの反応により、以下の化合物
を得た。
3−(2−フリリデン)アナバセイン(38);1 H−NMR(DMSO−d6):δ8.63(d,J=1.56Hz,H6′),8.
80(d,J=2.01Hz,H2′),7.85(d,J=9.7Hz,H4′),7.4
6(dd,J=4.9Hz及び5.1Hz,H5′),6.34(d,J=7.5Hz,H
9),7.81(s,H7),6.75(d,J=3.42Hz,H11),6.63(dd,
J=3.54及びJ=5.25Hz,H10),6.34(d,J=5.4Hz,H9),
3.70(tr,J=10.92Hz,H6),2.93(m,J=14.61Hz,H4),
2.01(tr,J=13.02Hz,H5)。
3−(3−フリリデン)アナバセイン(39);1 H−NMR(DMSO−d6):δ8.63(d,J=1.56Hz,H6′),8.
60(d,J=3.18Hz,H2′),7.96(s,H12),7.82(d,J=1
1.73Hz,H4′),7.73(s,H7),7.44(dd,J=5.64Hz及び
5.67Hz,H5′),6.70(d,J=1.71Hz,H10),6.41(d,H
4),1.74(tr,J=17.76Hz,H5)。
3−(2−フリル−3−プロペニリデン)アナバセイン
(40);1 H−NMR(DMSO−d6):δ8.61(d,J=4.7Hz,H6′),8.5
7(d,J=2.2Hz,H2′),7.78(d,J=9.7Hz,H4′),7.44
(dd,J=4.8Hz及び4.9Hz,H5′),7.71(s,H7),6.95(d
d,J=11.4Hz及び11.2Hz,H8),6.65(d,J=15.6Hz,H1
3),6.55(m,J=12.6Hz,H12),6.25(d,J=11.2Hz,H1
1),3.75(tr,J=10.8Hz,H6),2.69(m,J=12.5Hz,H
6),1.74(tr,J=12.3Hz,H9)。
3−(4−ジメチルアミノ−1−ナフチリデン)アナバ
セイン(41);1 H−NMR(DMSO−d6):δ8.77(d,J=1.95Hz,H2′),8.
63(d,J=4.68Hz,H6′),8.18(d,J=7.5Hz,H9),7.98
(d,J=7.86Hz,H10),7.65(d,J=4.29Hz,H4′),7.51
(dd,J=8.68Hz,H5′),7.48(d,J=25.35Hz,H14,H15,H
16),7.12(d,J=7.8Hz,H13),6.99(s,H7),6.41(d,J
=5.4Hz,H9),3.83(tr,J=11.13Hz,H6),2.84(s,NM
e2),2.62(m,J=10.32Hz,H4),1.71(tr,J=12.33Hz,H
5)。
実施例42 3−〔(4−ジメチルアミノ)ベンジリデン〕−2−
(3−ピリジル)−ピペリジン 表題の化合物を、J.Org.Chem.,44:165(1979)におけ
るリート(E.Leete)の方法に従い水素化ホウ素を用い
て、対応する3−ベンジリデンアナバセインから調製し
た。1 H−NMR(CDCl3/TMS):δ8.70(d,H2′),8.53(dd,H
6′),7.83(dt,H4′),7.30(dd,H5′),7.08,6.69
(d,aromatic),5.91(s,vinyl),4.50(s,H2),2.94
(s,Me),3.05,2.65,1.8,1.7にH4,H5及びH6の多重線。
実施例43 3−〔(2,4−ジメトキシ)ベンジリデン〕−2−(3
−ピリジル)−ピペリジン 表題の化合物を、対応する3−ベンジリデンアナバセ
インで出発して、実質的にJ.Org.Chem.,44:165(1979)
におけるリートの操作に従って調製した。1 H−NMR(CDCl3):δ8.71(s,H2′),8.50(d,H6′,J
=3.83Hz),7.85(d,H4′,J=7.8Hz),7.25(dt,H5′,J
=7.8Hz及びJ=3.8Hz),7.05(d,Ar,J=7.9Hz),6.45
(d,Ar,J=8.0Hz),6.42(s,vinyl),5.97(s,Ar),4.5
2(s,H2),3.78(s,OMe),3.73(s,OMe),2.99−2.89
(m,H6),2.45−2.43(m,H4),1.67(tr,H5,J=5.6H
z)。
実施例44 ニコチン受容体結合 ニコチン受容体結合は、アボッド(Abood)ら,Bioche
m.Pharmacol.,35:4199,1986又はボクサ(Boksa)ら,Eu
r.J.Pharmacol.,139:323,1987に記載されているように
して測定することができる。基本的には、氷冷食塩水
(pH7.4)中に懸濁させた洗浄ラット大脳皮質膜を
3H〕−N−メチルカルバミルコリン(3H−MCC)と60
分間インキュベートしてから、未結合放射性リガンドが
なくなるまで減圧濾過を用いて食塩水で速やかに2回洗
浄する。シンチレーション計数用にその膜を集めるのに
用いるガラスフィルターは、そのフィルターによって結
合するリガンドを減らすためにポリエチレンイミンで予
め平衡にしておく。
1.2μMの硫酸アトロピンを用いてムスカリン結合部
位を遮断する。非特異性結合を100μMカルバミルコリ
ンの存在下で評価する。かくして、試験化合物のKD値を
3H−アセチル〕コリン又は3H−MCC結合について競合
するそれらの能力により測定する。見掛けK1値をチェン
−プルゾフ(Cheng−Prusoff)式から〔3H〕−MCCにつ
いてのKDを5nMと仮定して計算した。この発明の幾つか
の代表的化合物を〔3H〕MCCを追い出すそれらの能力に
ついて試験した。結果を表1に示す。この表に示したK1
値は、別々の2実験から得られた平均値である。
実施例45 ラット結腸筋層間神経叢筋肉バイオアッセイ ラット結腸の遠位分節を環状筋から切り離して、縦走
筋とその筋層間神経叢神経支配を残した。この試料を継
続的に酸素が供給されているラット結腸生理食塩水(ロ
マノ(Romano),1981)含有10ml組織浴内に載せた。こ
の筋肉を約0.5gの静止張力を示す長さで懸濁させた。32
0nMオキソトレモリン(ムスカリンアゴニスト)に応答
して起こる収縮をグラス・ストレイン・ゲージ−ポリグ
ラム・システム(Grass strain guage−polygraph syst
em)を用いて等尺的に記録した。オキソトレモリン収縮
を弛緩する試験化合物の能力を、それを一度収縮のピー
クに達した浴に添加することによって評価した。幾つか
の濃度で測定することによって化合物の強さ(potenc
y)を見積もり、次いで弛緩を起こす50%有効濃度(EC
50)を見積もった。結果を表2に示す。表中のEC50
は、別々の2実験の最小値から得られた平均見積もり値
である。
実施例46 カエル骨格筋拘縮 直筋腹部筋肉を酸素でバブリングされているカエル生
理食塩水含有10ml組織浴内に載せた。約1gの静止張力を
用いた。試験化合物に応答して起こるピーク拘縮張力を
等尺的に5分間かけて測定した。この収縮応答を、この
実験の開始及び終了時に高カリウム生理食塩水により引
き起こされる最大拘縮のパーセントとして計算した。50
%有効濃度(EC50)を、高カリウム生理食塩水に曝して
測定したときの最大収縮力の50%まで筋肉を収縮するの
に要する濃度と決めた。多くの場合、これら化合物は、
高カリウム生理食塩水誘発拘縮力の50%に相当する拘縮
をもたらさなかったので、最小EC50は、0〜20%拘縮を
もたらす濃度の4倍であると見積もった。これら見積も
り値は、別々の少なくとも2実験から得られた平均値で
あった。
実施例47 受動的回避行動 オスSprague Dawleyアルビノラット(350〜370g)に1
mg/kgの(生理食塩水中の)試験化合物を腹腔内注射し
た。5分後にこれら動物を受動的回避シャトルボックス
の照明室に入れた。5分後にこの室と暗室の間のドアを
開けて、この動物が暗室に入るのに要する時間を測定し
た。特定の動物が暗室に入るのに5分以上を要する場合
には、訓練されていないと考えられるのでそれ以上は使
用しなかった。動物が暗室に入るとすぐに弱いショック
(0.5ミリアンペア)を与え、次いでカゴに移した。96
時間後に動物に同じ試験化合物を注射して、5分後に照
明室に入れた。5分後に室間ドアを開けて第2室、つま
り暗室に入るのに要する時間を再度測定した。この後者
の時間を“潜伏時間”と呼ぶことにする。潜伏時間が長
いのは、受動的回避行動が向上したことを意味する。こ
の発明の幾つかの代表的化合物を試験すると、薬品試験
グループは、生理食塩水だけを投与された動物に比較し
て有意な記憶の向上を示した。
結果を表4に示す。
実施例48 両側損傷研究 基底神経節の両側を損傷したラット(Sprague Dawley
アルビノ,オス,350〜500g)のグループで、実質的に実
施例47に記載した実験手順に従って受動的回避試験を行
った。麻酔をかけたラットの基底神経節領域にイボテン
酸(ibotenic acid)(1μl中に5μg)又は食塩加
リン酸緩衝液を両側に注入して、それらを殺すまでは特
に明示しない限り他の処理をしなかった。動物に試験開
始3ヶ月前に損傷を与えた。これら動物に0.5mg又は2.0
mg/kgの(生理食塩水中の)試験化合物を試験10分前に
腹腔内注射する。結果を表5及び図1〜2に示す。
図1の結果については、0.3mg、1mg、及び3mg/kgの
(生理食塩水中の)試験化合物(実施例29、28、5)を
試験及び訓練5分前に動物に注射した。一方向ANOVA(o
ne way ANOVA)を用いて、各試験について3匹の動物か
らなるグループを用い、そして28匹の動物をコントロー
ルに用い、コントロール(生理食塩水)に比較してP<
0.05であった。
図2の結果については、3mg/kgの(生理食塩水中の)
試験化合物(実施例32、35、15)を動物に注射した。一
方向ANOVAを用いて、各試験について4匹の3匹の動物
からなるグループを用い、そして16匹の動物をコントロ
ールに用い、コントロール(生理食塩水)に比較してP
<0.05であった。
実施例49 能動的回避研究 基底神経節の両側を損傷したラット(Sprague Dawley
アルビノ,オス,300〜450g)のグループで、能動的回避
行動を測定した。動物に試験開始3ヶ月前に損傷を与え
た。動物に0.05mg/kg、0.2mg/kg、0.5mg/kg、1mg/kgの
生理食塩水中の試験化合物(GTS:3−〔(2,4−ジメトキ
シ)ベンジリデン〕アナバセイン・二塩酸塩;実施例1
2)、及び2mg/kgのTHA(1,2,3,4−テトラヒドロ−9−
アミノアクリジン)をそれぞれ腹腔内注射した。10分
後、それら動物を2方向能動的回避シャトルの1室に入
れた。次いで、それらに複合合図(音と光)を5秒間与
えた。それらがもう1つの室に渡らないときは、7秒後
に弱いショックを与えた。それらがショックを与える前
に渡ったときはショックを与えなかった。これを“回
避”つまり潜在的学習の印としてコンピューターにより
記録した。
動物に日当たり15実験を毎日行った。2日間のグルー
プを合わせて平均化し、それらのSEMを計算した。
試験結果を図3〜4に示す。
これら結果は、これら試験化合物が、生理食塩水及び
2.0mg/kg投与量のTHAに比較して、0.2及び0.5mg/kgの投
与量で損傷動物の能力を有意に高めたことを明確に示し
ている。
調製例1 2−フェニル−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン 表題の化合物を、安息香酸メチルを用い、実質的にフ
−(Hu)ら(J.Labelled Compounds,10:79,1974)の操
作に従って調製した。1 H−NMR(CDCl3/TMS):δ1.75及び1.62(m,H4及びH
5),2.56(m,H3),3.75(t,J=5.4Hz,H6),7.60(m,フ
ェニルプロトン),7.68(d,フェニル,オルト)。MX(F
AB)(M+H)+160。この表題の化合物は、モーレ(H.
Mohrle)ら(Z.Naturforsch,41b:1323,1986)に報告さ
れている。
調製例2 3−(ベンジリデン)アナバセイン・二塩酸塩 7ml無水エタノール中の0.30g(1.19ミリモル)のアナ
バセイン・二塩酸塩の溶液に、1ml(9.0ミリモル)のベ
ンズアルデヒドを、触媒量(約5滴)の濃HClの存在下
で添加した。この混合物を60℃で3日間維持した。次い
で、40mlの酢酸エチルを添加し、白色沈殿を濾取してメ
タノール−エーテルから再結晶し、0.33g(87%収率)
の表題の化合物を得た。m.p.196〜200℃(分解)。1H−
NMR(D2O/TSP):9.008−9.004m(2H,H21,H61),8.294
(dd 1H,H41,J1=6.67Hz,J2=1.44Hz),8.045(dd 1H,H
51,J1=8.10Hz,J2=5.52Hz),7.599−7.514 m(5H,
φ),7.374 s(1H,φ−C=),3.964(tr 2H,H6,J=
5.74 Hz),3.125(dtr 2H,H4,J1=7.19Hz,J21.43Hz),
2.156(quintett 2H,H5,J=6.08Hz)。この表題の化合
物は、カワニシ(M.Kawanishi)ら(Chem.Abstr.,59:11
447h,1963)に報告されている。
本発明を十分に説明してきたが、当業者には、本発明
の精神又は範囲から逸れることなく多くの変更及び修飾
を行うことができることが分かるであろう。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 211/26 C07D 211/26 211/70 211/70 401/04 401/04 (72)発明者 ゾルトウィッツ,ジョン,エイ. アメリカ合衆国 32605 フロリダ州 ゲネスヴィル,エヌダブリュ 38ティー エイチ ストリート 2330番地 (72)発明者 メイヤー,エドウィン エム. アメリカ合衆国 32605 フロリダ州 ゲネスヴィル,エヌダブリュ 52エヌデ ィー テラス 1130番地 (56)参考文献 Bull.Chem.Soc.Jp n.,57(5),1271−5(1984) Zh.Anal.Khim.,33 (7),(1260−7(1978) HETEROCYCLES,35 (1),171−80(1993) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (25)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下式の化合物又は薬学的に許容できるその
    塩。 〔式中、窒素原子を含有する6員環の1位と2位の間の
    点線は任意的な結合を示し;Yは窒素又は炭素であり;R1
    は水素又はC1〜C4アルキルであり;そしてR2は水素、C1
    〜C4アルキル、又は=CH−X(Xは各アルキルが1〜4
    の炭素を有するN,N−ジアルキルアミノにより置換され
    ていてもよいナフチル、各アルキルが1〜4の炭素を有
    するN,N−ジアルキルアミノにより置換されていてもよ
    いスチリル、フリル、2−フリルエテニル、又は (R3、R4及びR5はそれぞれ水素、C1〜C4アルキル、各ア
    ルキルが1〜4の炭素を有するN,N−ジアルキルアミノ
    により置換されていてもよいC1〜C6アルコキシ、アミ
    ノ、シアノ、各アルキルが1〜4の炭素を有するN,N−
    ジアルキルアミノ、ハロ、ヒドロキシル、及びニトロか
    ら選ばれる)である)である。但し、R1とR2が同時に水
    素であることはなく;更にこの式の窒素原子を含有する
    6員環の1位と2位の間に二重結合がありかつR1が水素
    であるときは、R2は1−メチル、ベンジリデン及び(4
    −ジメチルアミノ)ベンジリデンのいずれでもなく;更
    にこの式の窒素原子を含有する6員環の1位と2位の間
    が単結合でありかつR1が水素であるときは、R2は1−C1
    〜C4アルキル及び3−ベンジリデンのいずれでもなく;
    更にこの式の窒素原子を含有する6員環の1位と2位の
    間が単結合でありかつR1が2′−メチルであるときは、
    R2は水素ではなく;更にYが炭素のときは、R2は=CH−
    Xである。〕
  2. 【請求項2】窒素含有6員環の1位と2位の間に二重結
    合があり、Yが窒素である、請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】R1が水素であり、R2が3−メチル、4−メ
    チル、5−メチル又は6−メチルである、請求項2記載
    の化合物。
  4. 【請求項4】R1が2−メチル、4−メチル、5−メチル
    又は6−メチルであり、R2が水素である、請求項2記載
    の化合物。
  5. 【請求項5】窒素含有6員環の1位と2位の間が単結合
    であり、Yが窒素である、請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】R2が=CH−Xであり、Yが窒素である、請
    求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】Xがスチリルである、請求項6記載の化合
    物。
  8. 【請求項8】スチリル基が4−ジメチルアミノにより置
    換されている、請求項7記載の化合物。
  9. 【請求項9】Xが である、請求項6記載の化合物。
  10. 【請求項10】R3がフェニル環の4位に結合しており、
    アミノ、ヒドロキシル、クロロ、シアノ、ジエチルアミ
    ノ、メチル、メトキシ、及びニトロからなる群から選ば
    れ;R4とR5のいずれもが水素である、請求項9記載の化
    合物。
  11. 【請求項11】R1が水素であり、R3とR4のいずれもがメ
    トキシであり、そしてR5が水素である、請求項9記載の
    化合物。
  12. 【請求項12】R3が2−メトキシであり、R4が4−メト
    キシである、請求項11記載の化合物。
  13. 【請求項13】R1が水素であり、R3、R4及びR5が全てメ
    トキシである、請求項9記載の化合物。
  14. 【請求項14】R3が4−メトキシである、請求項13記載
    の化合物。
  15. 【請求項15】R1が水素であり、窒素含有6員環の1位
    と2位の間が単結合である、請求項9記載の化合物。
  16. 【請求項16】R3が4−ジメチルアミノであり、′R4
    R5のいずれもが水素である、請求項15記載の化合物。
  17. 【請求項17】窒素含有6員環の1位と2位の間に二重
    結合がある、請求項9記載の化合物。
  18. 【請求項18】Xがフリル又は2−フリルエテニルであ
    る、請求項6記載の化合物。
  19. 【請求項19】Yが炭素であり、窒素含有6員環の1位
    と2位の間に二重結合がある、請求項1記載の化合物。
  20. 【請求項20】Xが である、請求項19記載の化合物。
  21. 【請求項21】R3とR4のいずれもがメトキシであり、R5
    が水素である、請求項20記載の化合物。
  22. 【請求項22】R3が2−メトキシであり、R4が4−メト
    キシである、請求項21記載の化合物。
  23. 【請求項23】下式の化合物又は薬学的に許容できるそ
    の塩を有効成分とする神経系の変性疾患治療薬。 〔式中、窒素原子を含有する6員環の1位と2位の間の
    点線は任意的な結合を示し;Yは窒素又は炭素であり;R1
    は水素又はC1〜C4アルキルであり;そしてR2は水素、C1
    〜C4アルキル、又は=CH−X(Xは各アルキルが1〜4
    の炭素を有するN,N−ジアルキルアミノにより置換され
    ていてもよいナフチル、各アルキルが1〜4の炭素を有
    するN,N−ジアルキルアミノにより置換されていてもよ
    いスチリル、フリル、2−フリルエテニル、又は (R3、R4及びR5はそれぞれ水素、C1〜C4アルキル、各ア
    ルキルが1〜4の炭素を有するN,N−ジアルキルアミノ
    により置換されていてもよいC1〜C6アルコキシ、アミ
    ノ、シアノ、各アルキルが1〜4の炭素を有するN,N−
    ジアルキルアミノ、ハロ、ヒドロキシル、及びニトロか
    ら選ばれる)である)である。但し、R1とR2が同時に水
    素であることはなく;更にこの式の窒素原子を含有する
    6員環の1位と2位の間に二重結合がありかつR1が水素
    であるときは、R2は1−メチル、ベンジリデン及び(4
    −ジメチルアミノ)ベンジリデンのいずれでもなく;更
    にこの式の窒素原子を含有する6員環の1位と2位の間
    が単結合でありかつR1が水素であるときは、R2は1−メ
    チルではなく;更にこの式の窒素原子を含有する6員環
    の1位と2位の間が単結合でありかつR1が2′−メチル
    であるときは、R2は水素ではなく;更にYが炭素のとき
    は、R2は=CH−Xである。〕
  24. 【請求項24】神経系の変性疾患が、アルツハイマー病
    及びパーキンソン病から選ばれる疾患である請求項23記
    載の治療薬。
  25. 【請求項25】治療学的な有効な量の下記の化合物又は
    薬学的に許容できるその塩と、薬学的に許容できる担体
    を含有する神経系の変性疾患治療用医薬組成物。 〔式中、窒素原子を含有する6員環の1位と2位の間の
    点線は任意的な結合を示し;Yは窒素又は炭素であり;R1
    は水素又はC1〜C4アルキルであり;そしてR2は水素、C1
    〜C4アルキル、又は=CH−X(Xは各アルキルが1〜4
    の炭素を有するN,N−ジアルキルアミノにより置換され
    ていてもよいナフチル、各アルキルが1〜4の炭素を有
    するN,N−ジアルキルアミノにより置換されていてもよ
    いスチリル、フリル、2−フリルエテニル、又は (R3、R4及びR5はそれぞれ水素、C1〜C4アルキル、各ア
    ルキルが1〜4の炭素を有するN,N−ジアルキルアミノ
    により置換されていてもよいC1〜C6アルコキシ、アミ
    ノ、シアノ、各アルキルが1〜4の炭素を有するN,N−
    ジアルキルアミノ、ハロ、ヒドロキシル、及びニトロか
    ら選ばれる)である)である。但し、R1とR2が同時に水
    素であることはなく;更にこの式の窒素原子を含有する
    6員環の1位と2位の間に二重結合がありかつR1が水素
    であるときは、R2は1−メチル、ベンジリデン及び(4
    −ジメチルアミノ)ベンジリデンのいずれでもなく;更
    にこの式の窒素原子を含有する6員環の1位と2位の間
    が単結合でありかつR1が水素であるときは、R2は1−メ
    チルではなく;更にこの式の窒素原子を含有する6員環
    の1位と2位の間が単結合でありかつR1が2′−メチル
    であるときは、R2は水素ではなく;更にYが炭素のとき
    は、R2は=CH−Xである。〕
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