JP3034762U - 膨張型拘束装置のリアクションキャニスタとサブアセンブリ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用する部品やファスナの数を減少させ得
る、相当に簡素で低価格なリアクションキャニスタアセ
ンブリを提供する。 【解決手段】 一部品から成る樋状のリアクションキャ
ニスタ本体部と一部品から成るリアクションキャニスタ
フレーム構造体とを含む膨張型拘束装置のリアクション
キャニスタによって課題を少なくとも部分的に達成する
ことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、衝突時に座席についている者の動きを拘束する車両等に使用される 膨張型の受動的な拘束装置に関し、更に詳細には、そのような膨張型受動的拘束 装置のアセンブリに関する。

【０００２】

【従来の技術と考案が解決しようとする課題】

オペレータの介在を要することなく非展開状態から展開状態に自己作動する安 全のための拘束装置、すなわち『受動的な拘束装置』、特に車両用の膨張自在な バッグ（クッション）を具えている装置は、一般的な評価を得ている。 衝突のような車両が突然減速するような場合、ガスによって膨張するバッグ（ クッション）、すなわち『エアバッグ』を用いて車両乗員を保護することが知ら れている。展開時に、急速に放出されてバッグに典型的に充填されるガスは、窒 素のような不活性ガスである。そのような装置において、エアバッグは、通常、 スペースの最少化の要求から、膨張していない折り畳んだ状態で収納される。緊 急時に、エアバッグを急速に膨張させるために、インフレータからガスが排出さ れる。膨張時にエアバッグは、衝突の進行に応じて車両内の者の動きを拘束する のに役立つ。一般的に、そのようなエアバッグは、数ミリ秒以下で膨張するよう に設計されている。

【０００３】 一般的に車両の膨張型拘束装置は、対象車両のフレーム及び／又はボディにあ るいはその近くの部位に通常取り付けた複雑な衝突センサを有し、車両の突然の 減速状態を検出する。次いで、センサは、エアバッグを展開させるために、車両 の乗員室内に戦略的に取り付けたエアバッグモジュール（アセンブリ）に信号を 送出する。一般的に、車両運転者の保護のために設けるエアバッグ（すなわち、 運転者側のエアバッグ）は、車両のステアリングコラムに沿って配置した格納場 所の中に取り付けられる。

【０００４】 典型的な膨張型クッション式拘束装置は、『リアクションカン（反応缶）』（ 簡略化して『カン（缶）』）と呼ばれる外部リアクションハウジングすなわちキ ャニスタを通常含むエアバッグモジュールを利用している。通常リアクションキ ャニスタは、『エアバッグインフレータ』（簡略化して『インフレータ』、更に 簡略化して『ガス発生器』）と呼ばれるものを含むエアバッグモジュール装置の 他のコンポーネントを包含・支持するのに役立つ。インフレータは、作動時にエ アバッグ／クッションを膨張させるガスを供給する。

【０００５】 斯かる装置に使用される一般的なタイプのインフレータは、火工技術的なハイ ブリッドインフレータを包含する。火工技術的なインフレータは、通常エアバッ グ／クッションを膨張させるのに使用するガスを作動時に発生させるガス発生材 料を包含する。一般的に、火工技術的なインフレータによって生じる膨張用ガス は、インフレータの長さに沿う開口（排気口）から排出される。これに対して、 点火型の火工材料の本体に加えてハイブリッドインフレータは、初期の膨張用ガ スとして、適当な作動時にインフレータから排出される圧縮ガスを包含する。圧 縮ガスの貯蔵に関連した事象の結果として、この圧縮ガスを貯蔵するのに使用す る容器は、通常円筒形状を有する。

【０００６】 更に、このような円筒状のガス貯蔵容器からのガスの排出は、通常その唯一の 一端の開口（排気口）を介して起きる。しかしながら、エアバッグの適当な展開 のために、そのような貯蔵容器からエアバッグ／クッションにガスは、相当均一 な状態で導入されるべきである。通常のエアバッグ／インフレータアセンブリに あっては、斯かる均一な導入は、インフレータに直接又は間接に接続されたエア バッグのガス入口開口の長さに沿う展開中のエアバッグに対してガスを相当均一 に拡散させることによって得られる。このように、エアバッグは、相当に均一に 展開され、貯蔵容器の一端からのガスの排出のためにエアバッグが不均整状態で 展開する危険性は、回避される。

【０００７】 典型的には、リアクションハウジングは、開いた口部を有する容器の形式から 成り、相対する端部に締結された端部プレートを具えた１以上の本体部によって 形成される。通常、膨張していない折り畳み状態のエアバッグ／クッションは、 そのような開いた口部のリアクションキャニスタの中に装備される。実際上、従 来の膨張型拘束装置のコンポーネント部品、特にリアクションキャニスタのコン ポーネント部品、例えば、本体部、相対する２つの端部プレート、押出成形品を 用いたリアクションキャニスタアセンブリ等は、ネジ、リベット、ボルト等の多 数のファスナを用いて相互に連結・保持される。

【０００８】 例えば、あるファスナは、相互締結されるべき対応部品に予め形成したファス ナ孔に通常装着される。多数のファスナを使用する組み立て作業は、通常人や機 械を必要とする。例えば、多数のファスナを要するそのような組み立て作業の設 備としては、ファスナの装着のためにファスナ孔を整列させるための固定装置や 、ファスナ孔にファスナを装着するためのある種のドライバ装置である。そのよ うな製造ステップは、組み立て作業を遅延させ、組み立てコストを増大させる。

【０００９】 更に、各ファスナは、所定トルクで緊張させねばならないという本質を有し、 組み立て作業を複雑にしている。例えば、エアバッグモジュールアセンブリの適 切な機能を確保するために、ファスナを含むコンポーネント部品や特注品は、適 切に登録され搬入される。しかしながら、このような登録や搬入は、特定の組み 立てのコンポーネント部品の数が増えるにつれて相当複雑になる。これに鑑みて 、エアバッグモジュールアセンブリは、使用されるコンポーネント部品の数を最 小化するように適切に設計される。

【００１０】 （１）組み込むべきコンポーネント部品の数を低減及び／又は減少させ、（２ ）効果的な取り付けのためのリベット、ボルト、ネジ等のファスナの使用と、斯 かるファスナの使用によってもたらされる課題、とを減少／低減させる、相当に 簡素で低価格なリアクションキャニスタアセンブリが希求されている。

【００１１】

【課題を解決するための手段】 本考案の主たる目的は、膨張型の受動的拘束装置に用いられるアセンブリ及び サブアセンブリの改善にある。 本考案の他の目的は、上記１以上の不都合を克服することにある。 本考案の主たる目的は、一部品から成る樋状のリアクションキャニスタ本体部 と一部品から成るリアクションキャニスタフレーム構造体とを含む膨張型拘束装 置のリアクションキャニスタによって少なくとも部分的に達成することができる 。

【００１２】 リアクションキャニスタ本体部は、基部と、相対した第１及び第２端部と、基 部から連続的に延びる相対した第１及び第２側壁、とを含む。第１及び第２側壁 の各々は、基部側の第１端と、フレーム保持用ノッチを有した第２端、とを有す る。リアクションキャニスタフレーム構造体は、相対した第１及び第２側部フラ ンジと、第１及び第２側部フランジにつながった相対した第１及び第２端部フラ ンジと、第１及び第２端部フランジから所定角度で延びる相対した第１及び第２ 端部キャップ、とを含む。リアクションキャニスタ本体部とリアクションキャニ スタフレーム構造体との組み立てにおいて、第１及び第２側壁のフレーム保持用 ノッチは、対応する第１及び第２側部フランジと整合し、リアクションキャニス タ本体部及びリアクションキャニスタフレーム構造体の取付けを行う。

【００１３】 従来技術は、（１）組み込むべきコンポーネント部品の数を低減及び／又は減 少させ、（２）効果的な取り付けのためのリベット、ボルト、ネジ等のファスナ の使用と、斯かるファスナの使用によってもたらされる課題、とを減少／低減さ せる、相当に簡素で低価格なリアクションキャニスタアセンブリを提供していな い。

【００１４】 更に、本考案は、斯かるリアクションキャニスタと、リアクションキャニスタ 本体部及びリアクションキャニスタフレーム構造体の連結及び固定を行うための インフレータ装置、とを含むサブアセンブリを包含する。 更にまた、本考案は、押出成形による一部品から成る樋状のリアクションキャ ニスタ本体部と、一部品から成るリアクションキャニスタフレーム構造体と、細 長いインフレータ装置、とを含む膨張型拘束装置のサブアセンブリを包含する。

【００１５】 押出成形による一部品から成る樋状のリアクションキャニスタ本体部は、相対 した第１及び第２端部と、外周が連続したチューブ状のデフューザ部と、デフュ ーザ部から連続的に延びる相対した第１及び第２側壁、とを含む。第１及び第２ 側壁の各々は、デフューザ部側の第１端と、フレーム保持用ノッチを有した第２ 端、とを有する。

【００１６】 一部品から成るリアクションキャニスタフレーム構造体は、相対した第１及び 第２側部フランジと、第１及び第２側部フランジにつながった相対した第１及び 第２端部フランジと、第１及び第２端部フランジから所定角度で延びる相対した 第１及び第２端部キャップ、とを含む。 押出成形による一部品から成る樋状のリアクションキャニスタ本体部と一部品 から成るリアクションキャニスタフレーム構造体との組み立てにおいて、第１及 び第２側壁のフレーム保持用ノッチは、対応する第１及び第２側部フランジと整 合し、リアクションキャニスタ本体部及びリアクションキャニスタフレーム構造 体の取付けを行う。

【００１７】 更に、サブアセンブリにあっては、細長いインフレータ装置は、押出成形によ る一部品から成る樋状のリアクションキャニスタ本体部のデフューザ部の中に中 心位置決めされる。また、インフレータ装置は、リアクションキャニスタ本体部 及びリアクションキャニスタフレーム構造体の連結及び固定を行う。 本文（請求項８）で使用されている『スラスト中立』という用語は、展開時や 偶発的な船積み、貯蔵、取り扱い等の開始時においてインフレータのスラスト力 がゼロであることを意味する。すなわち、インフレータのガス排出開口は、ガス が相対する方向に排出されてインフレータを物理的に動かす力が発生しないよう に配設される。インフレータは、通常一定の箇所に生じるエネルギを費消する。

【００１８】 （請求項９、１５で使用されている）インフレータの『指向性（directional ）』とは、展開時や偶発的な船積み、貯蔵、取り扱い等の開始時においてインフ レータによって生じるスラスト力の方向性を意味する。すなわち、インフレータ のガス排出開口は、ガスが１以上の方向に排出されるように配設され、インフレ ータを物理的に移動させようとする力が生じる（アセンブリには、拘束機構が組 み込まれていない）。

【００１９】 他の目的、利点は、当業者により請求項及び図面に関係する以下の記載から明 らかにされよう。

【００２０】

【考案の実施の形態】

以下に詳細に記載する本考案は、衝突時に、シート占有者の動きを拘束するた めの車両用の膨張型の受動的な拘束システムに使用する、改善した膨張型拘束装 置のリアクションキャニスタと膨張型拘束装置のサブアセンブリを提供する。 本考案は、バン、トラック、自動車等を含む車両のための乗員側エアバッグモ ジュールアセンブリを引用して以下に記載される。本考案は、運転者側のサイド （インパクト）エアバッグアセンブリを包含する様々のタイプのエアバッグモジ ュールアセンブリにも適用可能である。

【００２１】 車両に関連して、乗員側のサイド（インパクト）エアバッグモジュールアセン ブリと運転者側のエアバッグモジュールアセンブリとの間には、物理的な差異が 通常あり、寸法に関する典型的な差異としては、乗員側のエアバッグモジュール アセンブリが、一般的に、運転者側のサイド（インパクト）エアバッグモジュー ルアセンブリよりも大きいことである。本考案は、乗員側のエアバッグモジュー ルアセンブリに特に好適である。

【００２２】 最初に図１を参照すると、参照符号１０で示されたエアバッグモジュールアセ ンブリが図示されている。本考案の実施において、このようなエアバッグモジュ ールアセンブリは、通常、車両の適当な協働する部分に取り付けられるか又は収 納される。乗員側のエアバッグモジュールアセンブリとして装備される場合、斯 かるアセンブリは、通常、乗員の座席に対向する車両のインストルメントパネル ／ダッシュボードの中に収納される。運転者側のエアバッグモジュールアセンブ リとして装備される場合、斯かるアセンブリは、典型的には、ステアリングホイ ールに取り付けられる、すなわちその中に収納される。

【００２３】 エアバッグモジュールアセンブリ１０は、リアクションキャニスタアセンブリ １２と、膨張型拘束装置用インフレータ１４と、エアバッグ２０と、リアクショ ンキャニスタアセンブリ１２の中にインフレータ１４を取り付けるためのナット ２２とを含む。 インフレータ１４は、チャンバ部２４と、一方の端部２５と、他方の端部２６ とを含む。また、インフレータ１４は、チャンバ部２４の外面に長手方向に配列 したガス出口ポート３０を有する。ガスは、ガス出口ポート３０を介して、イン フレータ１４のチャンバ部２４から排出され、エアバッグ２０を膨張させるため に所定方向に向けられる。

【００２４】 リアクションキャニスタアセンブリ１２は、膨張型拘束装置のサブアセンブリ であって、例えばアルミニウムの押し出し成型によって形成した一部品から成る リアクションキャニスタ本体部３４と、一部品から成るリアクションキャニスタ フレーム構造体（以下、フレーム構造体）３６とを含む。図１〜３に示したよう に、リアクションキャニスタ本体部３４は、長く、狭く、開いた容器（トラフ） のような形状を有しており、２つの側壁（すなわち、対向する第１側壁と第２側 壁）３８、４０と、相対する２つの端部４１、４２とを含む。両側壁３８、４０ は、後述するように、相互に離されて、リアクションキャニスタ本体部３４の接 続基部４４を介して相互連結されている。側壁３８、４０は、好ましくは接続基 部４４と直結するように一体形成され、あるいは側壁連結部４６を介して一体形 成される。

【００２５】 側壁３８、４０の間に延びて両者を結合するリアクションキャニスタ本体部３ ４の接続基部４４は、一般的に外周の連続したチューブ状のディフューザ５０の 形式を有する。ディフューザ５０の中には、同じくチューブ状のチャンバ部２４ が同芯的に挿入される。このような外周の連続したディフューザは、１９９４年 ７月２６日に認可された米国特許第５，３３２，２５６号に開示されている。

【００２６】 インフレータ１４を中に収容する上記のようなチューブ状のディフューザ５０ の特性により、（ガス出口ポート（ガス排出開口）３０は相対する方向に排出さ れるように位置決めされ、インフレータの物理的な移動を生じさせる力が発生せ ずに、生じたエネルギがインフレータによって費消されるように構成された）ス ラスト中立のインフレータを所定位置で、あるいは偏倚させて使用することがで きる。

【００２７】 隣接するエアバッグ２０に面したディフューザ５０の壁部５４には、ガス出口 スロット５２が相互に離隔形成される。 接続基部４４において、側壁３８、側壁連結部４６は、第１端部５６ａ、５６ ｂをそれぞれ有する。側壁３８、側壁４０は、反対側の突出する第２端部５８ａ 、５８ｂをそれぞれ有し、第２端部５８ａ、５８ｂは、第２端部５８ａ、５８ｂ の少なくとも一部分に沿って延びるフレーム保持ノッチ６０を有する。

【００２８】 フレーム構造体３６は、横方向に相対した第１側部フランジ６２ａ及び第２側 部フランジ６２ｂと、相対した第１端部フランジ６４ａ及び第２端部フランジ６ ４ｂとを含む。図示のように、第１端部フランジ６４ａは、第１側部フランジ６ ２ａ及び第２側部フランジ６２ｂのそれぞれと連続しており、同様に、第２端部 フランジ６４ｂは、第１側部フランジ６２ａ及び第２側部フランジ６２ｂのそれ ぞれと連続している。

【００２９】 図２〜４に良好に示されているように、リアクションキャニスタアセンブリ１ ２において、リアクションキャニスタ本体部３４の側壁３８、４０のフレーム保 持ノッチ６０には、フレーム構造体３６の第１及び第２側部フランジ６２ａ、６ ２ｂの対応部６６が嵌合し、これにより、フレーム構造体３６とリアクションキ ャニスタ本体部３４とが相互固定される。

【００３０】 フレーム構造体３６は、第１端部フランジ６４ａ及び第２端部フランジ６４ｂ からそれぞれ所定角度で延びた相対する第１端部キャップ７０ａと第２端部キャ ップ７０ｂを有する。アセンブリ工程の最終作業としてインフレータ１４をディ フューザ５０の中に挿入するために、第２端部キャップ７０ｂには、円形の開口 ７２が設けられ、第１端部キャップ７０ａには、小さなスロットのようなキー付 き開口７４が設けられる。図示のように、インフレータ１４の一方の端部２５に は、ネジ及びキー付きのスタッド７８が設けられ、インフレータ１４の他方の端 部２６には、フランジ７６が設けられる。第２端部キャップ７０ｂの開口７２の 寸法は、前記一方の端部２５（スタッド７８）が通り抜けることができ且つ前記 他方の端部２６のフランジ７６が引っ掛かるような寸法にされる。

【００３１】 同様に、キー付き開口７４の寸法は、スタッド７８が嵌合し得るような寸法に される。リアクションキャニスタ本体部３４の中におけるインフレータ１４の長 手軸線８０の周りの相対角度位置は、インフレータ１４の前記一方の端部２５の スタッド７８と第１端部キャップ７０ａのキー付き開口７４とによって決定され る。スタッド７８には、ナット２２が螺着でき、インフレータ１４の一方の端部 ２５、他方の端部２６に対して第１端部キャップ７０ａ、第２端部キャップ７０ ｂをそれぞれ保持することができる。

【００３２】 図示実施態様において、側壁３８と側壁４０は、長さが異なるように図示して あるが、下側の側壁４０の方が上側の側壁３８よりも長い。一般的に、リアクシ ョンキャニスタは、車両のダッシュボード／インストルメントパネルの中にうま く組み込まれるように構成される。しかしながら、本考案が、そのようなリアク ションキャニスタの側壁の長さに基づく利用に限定されないことは言うまでもな い。すなわち、本考案は、同一長さの側壁を有するリアクションキャニスタ本体 部のみならず、上側の側壁の方が下側の側壁よりも長いようなリアクションキャ ニスタ本体部についても、同じ様に適用可能である。

【００３３】 本考案のリアクションキャニスタアセンブリ１２においては、リアクションキ ャニスタ本体部３４の側壁３８、４０は、相互に離されている。また、側壁３８ 、４０は、端部キャップ７０ａ、７０ｂに関連して、インフレータ１４の隣に離 して、エアバッグ保持用の凹所８２を画成する（図２参照）。通常の形式で折り 畳まれたエアバッグ２０は、この凹所８２に収納される。

【００３４】 図示したような好適な実施形態において、離して設けた側壁３８、４０は、相 互に略平行であり、エアバッグ保持用の凹所をより均一に構成でき、凹所内に収 納されたエアバッグがリアクションキャニスタ本体部の突出する面や縁部などに 不慮に引っ掛かるような危険を減少させる。しかしながら、側壁は、特殊な場合 、例えば、ダッシュボードやインストルメントパネルの開口の中にリアクション キャニスタを所定形状で組み込まねばならないような場合、相互に角度をつけて 配置することもできる。

【００３５】 本考案のリアクションキャニスタアセンブリによれば、例えばフレーム構造体 の側部フランジ及び端部フランジが同一平面内に存在する必要がないので、取り 付けの自由度を改善できる。例えば、端部フランジは、対応する側部フランジよ りも上側又は下側の面まで移動できる。図５は、図１〜４のリアクションキャニ スタアセンブリを示しており、端部フランジ６４ａ、６４ｂは共に、側部フラン ジ６２ａ、６２ｂ（図示せず）と同じ平面内にある。図６は、リアクションキャ ニスタアセンブリ１２に似たリアクションキャニスタアセンブリ１２’を示して いるが、第１及び第２端部フランジ６４ａ’、６４ｂ’は共に、側部フランジ（ 側部フランジ６２ａ’のみ図示）の面８４’に対して上方側の面８６’の位置ま で引き上げられている。図７は、リアクションキャニスタアセンブリ１２に似た リアクションキャニスタアセンブリ１２”を示しているが、第１端部フランジ６ ４ａ”は、側部フランジ（側部フランジ６２ａ”のみ図示）の面８４”に対して 下方側の面８６”の位置まで引き下げられ、第２端部フランジ６４ｂ”は、側部 フランジの面８４”に対して上方側の面８８”の位置まで引き上げられている。

【００３６】 図５に示すリアクションキャニスタアセンブリ１２の平坦な構造は、曲げ加工 が不要なので、簡単且つ安価であるが、必要に応じて、特殊な用途に適合するよ うに、他の構造も使用可能である。 本考案は、リアクションキャニスタ本体部の接続部分がチューブ状のデフュー ザと一体であるようなリアクションキャニスタアセンブリに関して上述したが、 他の形式やタイプの接続部分にも適用できる。例えば、１９９５年４月１８日に 認可された米国特許第５，４０７，２２７号（この米国特許の内容は本願明細書 に組み込み済みである）に記載されているようなインフレータ室の形態の接続部 分を組み込んだリアクションキャニスタ本体部は、必要に応じて、上述した本考 案の実施において使用可能である。

【００３７】 本考案は、（１）組み込むべきコンポーネント部品の数を低減及び／又は減少 させ、（２）効果的な取り付けのためのリベット、ボルト、ネジ等のファスナの 使用と、斯かるファスナの使用による上記課題、とを減少／最小化させる、相当 に簡素で低価格なリアクションキャニスタアセンブリを提供する。 上述した本考案は、本願明細書に記載されていない原材料、コンポーネント部 品、ステップ、要素等がなくても実施可能である。

【００３８】 上述した内容は、理解の明確化のために与えられ、本考案の範囲内で当業者が 変更可能であるので、不要な限定はないと理解されるべきである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施形態に係るエアバッグモジュー
ルアセンブリの簡略化した分解斜視図である。

【図２】本考案の一実施形態に係るリアクションキャニ
スタ膨張型拘束装置サブアセンブリの簡略化した斜視図
である。

【図３】図２のリアクションキャニスタ膨張型拘束装置
サブアセンブリの簡略化した分解端面図である。

【図４】図２のリアクションキャニスタ膨張型拘束装置
サブアセンブリの簡略化した端面図である。

【図５】本考案の他の実施形態に係るリアクションキャ
ニスタ膨張型拘束装置サブアセンブリの側面図である。

【図６】本考案の更に他の実施形態に係るリアクション
キャニスタ膨張型拘束装置サブアセンブリの側面図であ
る。

【図７】本考案の別の実施形態に係るリアクションキャ
ニスタ膨張型拘束装置サブアセンブリの側面図である。

【符号の説明】

１０…エアバッグモジュールアセンブリ １２…リアクションキャニスタアセンブリ １４…インフレータ ２０…エアバッグ ２２…ナット ２５、２６…端部 ３６…リアクションキャニスタフレーム構造体 ３８、４０…側壁 ６２ａ…第１側部フランジ ６２ｂ…第２側部フランジ ６４ａ…第１端部フランジ ６４ｂ…第２端部フランジ ７０ａ…第１端部キャップ ７０ｂ…第２端部キャップ

Claims (17)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 （ア）基部と、相対した第１及び第２端
   部と、基部から連続的に延びる相対した第１及び第２側
   壁、とを含み、第１及び第２側壁の各々が基部側の第１
   端とフレーム保持用ノッチを有した第２端とを有するよ
   うな、一部品から成る樋状のリアクションキャニスタ本
   体部と、 （イ）相対した第１及び第２側部フランジと、第１及び
   第２側部フランジにつながった相対した第１及び第２端
   部フランジと、第１及び第２端部フランジから所定角度
   で延びる相対した第１及び第２端部キャップ、とを含む
   一部品から成るリアクションキャニスタフレーム構造
   体、 とを含む膨張型拘束装置のリアクションキャニスタであ
   って、 リアクションキャニスタ本体部とリアクションキャニス
   タフレーム構造体との組み立てにおいて、第１及び第２
   側壁のフレーム保持用ノッチは、対応する第１及び第２
   側部フランジと整合し、リアクションキャニスタ本体部
   及びリアクションキャニスタフレーム構造体の取付けを
   行うことを特徴とするリアクションキャニスタ。
2. 【請求項２】 前記基部は、チューブ状のデフューザで
   あることを特徴とする請求項１記載のリアクションキャ
   ニスタ。
3. 【請求項３】 前記第１及び第２側壁は、相互に離して
   設けられ、前記第１及び第２端部キャップと共に、エア
   バッグ保持用凹所を画成することを特徴とする請求項１
   記載のリアクションキャニスタ。
4. 【請求項４】 前記リアクションキャニスタ本体部は、
   押出成形品から成ることを特徴とする請求項１記載のリ
   アクションキャニスタ。
5. 【請求項５】 前記リアクションキャニスタ本体部は、
   アルミニウムで形成されることを特徴とする請求項１記
   載のリアクションキャニスタ。
6. 【請求項６】 （ア）基部と、相対した第１及び第２端
   部と、基部から連続的に延びる相対した第１及び第２側
   壁、とを含み、第１及び第２側壁の各々が基部側の第１
   端とフレーム保持用ノッチを有した第２端とを有するよ
   うな、一部品から成る樋状のリアクションキャニスタ本
   体部と、 （イ）相対した第１及び第２側部フランジと、第１及び
   第２側部フランジにつながった相対した第１及び第２端
   部フランジと、第１及び第２端部フランジから所定角度
   で延びる相対した第１及び第２端部キャップ、とを含む
   一部品から成るリアクションキャニスタフレーム構造
   体、 とを含む膨張型拘束装置のサブアセンブリであって、 リアクションキャニスタ本体部とリアクションキャニス
   タフレーム構造体との組み立てにおいて、第１及び第２
   側壁のフレーム保持用ノッチは、対応する第１及び第２
   側部フランジと整合し、リアクションキャニスタ本体部
   及びリアクションキャニスタフレーム構造体の取付けを
   行い、 更に、リアクションキャニスタ本体部及びリアクション
   キャニスタフレーム構造体の連結及び固定を行うための
   インフレータ装置を含むことを特徴とするサブアセンブ
   リ。
7. 【請求項７】 前記基部は、インフレータ装置が同軸的
   に保持されたようなチューブ状のデフューザを含むこと
   を特徴とする請求項６記載のサブアセンブリ。
8. 【請求項８】 前記インフレータ装置は、スラスト中立
   であることを特徴とする請求項６記載のサブアセンブ
   リ。
9. 【請求項９】 前記インフレータ装置は、指向性を有す
   ることを特徴とする請求項６記載のサブアセンブリ。
10. 【請求項１０】 前記第１及び第２側壁は、相互に離し
    て設けられ、前記第１及び第２端部キャップと共に、エ
    アバッグ保持用凹所を画成することを特徴とする請求項
    ６記載のサブアセンブリ。
11. 【請求項１１】 前記リアクションキャニスタ本体部
    は、押出成形品から成ることを特徴とする請求項６記載
    のサブアセンブリ。
12. 【請求項１２】 前記リアクションキャニスタ本体部
    は、アルミニウムで形成されることを特徴とする請求項
    ６記載のサブアセンブリ。
13. 【請求項１３】 （ア）相対した第１及び第２端部と、
    外周が連続したチューブ状のデフューザ部と、デフュー
    ザ部から連続的に延びる相対した第１及び第２側壁、と
    を含み、第１及び第２側壁の各々がデフューザ部側の第
    １端とフレーム保持用ノッチを有した第２端とを有する
    ような、押出成形による一部品から成る樋状のリアクシ
    ョンキャニスタ本体部と、 （イ）相対した第１及び第２側部フランジと、第１及び
    第２側部フランジにつながった相対した第１及び第２端
    部フランジと、第１及び第２端部フランジから所定角度
    で延びる相対した第１及び第２端部キャップ、とを含む
    一部品から成るリアクションキャニスタフレーム構造
    体、 とを含む膨張型拘束装置のサブアセンブリであって、 リアクションキャニスタ本体部とリアクションキャニス
    タフレーム構造体との組み立てにおいて、第１及び第２
    側壁のフレーム保持用ノッチは、対応する第１及び第２
    側部フランジと整合し、リアクションキャニスタ本体部
    及びリアクションキャニスタフレーム構造体の取付けを
    行い、 更に、デフューザ部の中に中心位置決めされる細長いイ
    ンフレータ装置を含み、 該インフレータ装置は、リアクションキャニスタ本体部
    及びリアクションキャニスタフレーム構造体の連結及び
    固定を行うことを特徴とするサブアセンブリ。
14. 【請求項１４】 前記インフレータ装置は、スラスト中
    立であることを特徴とする請求項１３記載のサブアセン
    ブリ。
15. 【請求項１５】 前記インフレータ装置は、指向性を有
    することを特徴とする請求項１３記載のサブアセンブ
    リ。
16. 【請求項１６】 前記第１及び第２側壁は、相互に離し
    て設けられ、前記第１及び第２端部キャップと共に、エ
    アバッグ保持用凹所を画成することを特徴とする請求項
    １３記載のサブアセンブリ。
17. 【請求項１７】 前記リアクションキャニスタ本体部
    は、アルミニウムで形成されることを特徴とする請求項
    １３記載のサブアセンブリ。