JP3034338U - 分割・組立式運搬車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 運搬車を四部分に分割可能とし、組み立て自在に改良し
た考案である。 【課題】不使用時は、コンパクトに小さくかつ軽量に出
来、かつ必要時は、簡単に組み立て使用の出来る運搬車
を提供すること。 【解決手段】略長方形の、短辺を二つに分割かつ組み立
て自在の枠材を用い、その枠の下面にキャスターを固定
し、これに平板状の台板を取り外し自在に組み合わせ、
台板上方及び枠の穴を介して、取手杆を取り外し自在に
組み合わせて構成される運搬車。

Description

【考案の詳細な説明】

【００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、家庭・商店・工場等の運搬に汎用される手動式運搬車であって、数 部分に分割でき、必要に応じて組立てられる構造とした運搬車に関するものであ る。

【００２】

【従来の技術】

従来の手動式運搬車は、一般的にキャスターが台板の下面に、取手杆がその上 面にそれぞれ固定して取り付けられている。そのため、運搬車の不使用時にかな りの置き場空間を必要とし、置き場空間の狭い家庭や商店等では、収納しにくい ものとなっている。かかる構造のため、運搬車自体の重量もかさみ、空荷で運搬 車を運ぶ場合も、転がして移動しなければならない等、その構造に由来する能率 の悪さがみられた。それらの欠点を補うため、取手杆を折り畳み可能式とし、収 納空間を縮小するための提案も種々なされ、実用提供もされているが、そのいず れもキャスターあるいは取手杆を台板に固定する方式であり、運搬車そのものの 収納空間を小さくし、また自重も軽くしたい要望を満足するものではなかった。

【００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案に係る運搬車は、それらの欠陥を克服し、次の課題を解決するために鋭 意検討の結果なされたものである。 運搬車を不使用時は、コンパクトに出来ること、すなわち収納空間を小さく 出来ること、あるいは軽量化して簡単に持ち運び出来ること。 必要時は、極力手間ひまをかけず組み立てることにより、従来品と何ら変わ りなく使用の出来る運搬車を提供すること。

【００４】

【課題を解決するための手段】

こうした課題を解決するために、本考案に係る運搬車は、以下のように構成さ れる。 イ）略長方形であって、短辺を二分割かつ組み立て自在に構成される枠材を用い て枠を構成する ロ）その枠の下面のほぼ四隅の位置それぞれにキャスターを固定して設ける。 ハ）その枠の上面に、ほぼ平板状の台板を取り外し自在に組み合わせる。 ニ）その台板の上方及び枠に穴を設け、その穴を介して、取手杆を取り外し自在 に組み合わせる。 ホ）枠材としては、パイプ材を用いることが、目的の機能を発揮する上で好まし い。 以上のように構成されることを特徴とする分割・組立式運搬車である。

【００５】

【考案の実施の形態】

本考案は以上のような構成から成るが，さらに詳細について以下に図面を見な がら説明する。

【図１】は、本考案の第１実施例であって、１は枠、１Ａ，１Ｂは枠材、２は 台板、３は取手杆、４はキャスターである。 これを使用する場合、下面にキャスター４の付いた枠材１Ａ，１Ｂの短辺同士 を組み合わせ、枠１を形成する。その上面に台板２を上方から組み合わせ、さら に台板２及び枠１の穴に取手杆３を組み合わせて、運搬車を形成する。またこれ を使用しない場合、組み合わせ形成した運搬車から、取手杆３と台板２を順次上 方に抜き、枠材１Ａ，１Ｂを二方に分割して、四部分（枠材×２，台板，取手杆 ）に分けることが可能である。 枠の材質は、パイプ材を用いることが、本考案の構成上、もっとも好ましく、 それらの組み合わせ方は、

【図２】のように、１Ａと１Ｂをはめ込み式により組 み合わせる。あるいは、ピン留め式、ボルトナット締め式、ユニオン型ねじ留め 式、はめ込み後ロック締め式等の公知技法を用いてもよい。 枠１と台板２の組み合わせ方は、

【図３】のように、台板２の下面（裏面）に 固定材５，５を縦横二方向に可動制限できるように設け、枠１の空隙にはめ込ん で、台車部分を形成する。 台板２及び枠１の穴と取手杆３の組み合わせ方は、

【図１】のように、はめ込 み式とする。あるいは、ピン留め式、ボルトナット締め式、ユニオン型ねじ留め 式、はめ込み後ロック締め式等の公知技法を用いてもよい。そして、四箇所の固 定材と二箇所の取手杆をはめ合わせれば（特に締め合わせなど行わなくても）強 度的に十分な運搬車が形成できる。

【００６】

【実施例】 第１実施例

【図１】に示すように、枠１を塩化ビニールパイプで造り、それにキャスター ４をほぼ四隅に設けた。その枠材１Ａ，１Ｂ同士をはめ込みにより、枠１を形成 した。その枠１に設けた空隙に台板２を上方からはめ込み、さらにその上方から 取手杆３をはめ込んで、運搬車を形成した。不使用時は、取手杆３、台板２を順 次外し、さらに枠材を二方に分割し、四部分に分けた。 第２実施例

【図４】に示すように、枠材１Ａ，ＢをＬ字型アングルで造り、それにキャス ター４をほぼ四隅に設けた。その枠材１Ａ，１Ｂ同士をピン留め式で組み合わせ 、枠１を形成した。その枠１に設けた空隙に台板２を上方からはめ込み、さらに その上方から取手杆３をはめ込んで、運搬車を形成した。不使用時は、取手杆３ 、台板２を順次外し、さらに枠材を二方に分割し、四部分に分けた。 第 ３実施例

【図５】に示すように、枠材１Ａ，Ｂを成型樹脂パイプで造り、それにキャス ター４をほぼ四隅に設けた。その枠材１Ａ，１Ｂ同士をはめ込みにより、枠１を 形成した。その枠１に設けたはめ合わせ空隙に成型樹脂製の台板２を上方からは め込み、さらにその上方から成型樹脂製の取手杆３をはめ込んで、運搬車を形成 した。不使用時は、取手杆３、台板２を順次外し、さらに枠材を二方に分割し、 四部分に分けた。なお持ち運びのための持ち手６を成型した。

【００７】

【考案の効果】

本考案に係る運搬車によれば、不使用時は、二つの枠材、一枚の台板および一 つの取手杆の四部分に分けることが可能であり、収納時に極めて小さい空間しか 必要としない。また分割した状態で、自動車の荷台空間や助手席等に積み込み、 目的地での荷役に使用するといった使い方も可能である。そして使用時は、分割 部分を必要に応じて組み立てることにより、従来品と同一の機能を持った運搬車 を提供することが出来る。組み立て方は、ごく簡単にして簡便であるため、広く 活用できる運搬車を提供できるといった効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例の組み立て方を示す斜視
図．

【図２】本考案の枠材同士の組み合わせ方を示す斜視
図．

【図３】本考案の台板と枠の組み合わせ方を示す斜視
図．

【図４】本考案の第２実施例の組み立て方を示す斜視
図．

【図５】本考案の第３実施例の組み立て方を示す斜視
図．

【符号の説明】

１−−枠 １Ａ，１Ｂ−−枠材 ２−−台板 ３−−取手杆 ４−−キャスター ５−−固定材 ６−−持ち手

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】略長方形の、短辺を二分割かつ組み立て自
   在に構成される枠材の、下面のほぼ四隅の位置それぞれ
   にキャスターを固定し、当該枠材の上面に、ほぼ平板状
   の台板を取り外し自在に組み合わせ、さらに当該台板の
   上方及び枠材に設けた穴を介して、取手杆を取り外し自
   在に組み合わせることを特徴とする分割・組立式運搬
   車。
2. 【請求項２】略長方形の枠材がパイプ材である、実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の分割・組立式運搬車。