JP3033927U

JP3033927U - オープンエンドスパナの嵌合体

Info

Publication number: JP3033927U
Application number: JP1996008562U
Authority: JP
Inventors: 智慶謝
Original assignee: 智慶謝
Priority date: 1996-07-23
Filing date: 1996-07-23
Publication date: 1997-02-07
Anticipated expiration: 2002-07-23

Abstract

(57)【要約】【課題】磨損したボルトヘッドも嵌止でき、一旦嵌止
した後には両方向に回せる、オープンエンドスパナの嵌
合体の提供。【解決手段】嵌合体の短辺内縁の外端近くに波浪状の
歯溝が設けられ、長辺の内縁の外端近くが略「３」字形
状の曲線に形成され、該略「３」字形状の曲線の下方よ
り一つの凸円弧状部が延伸され、該凸円弧状部と上記短
辺の歯溝の下までが一つの凹円弧状とされており、この
形状により、短辺の歯溝と長辺の略「３」字形状の曲線
部分の中間の尖歯とで六角形のボルトヘッドを嵌止めで
き、ボルトヘッドが完全な形状であっても、すでに磨損
していても、嵌止でき、両方向に回すことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、一種のオープンエンドスパナの嵌合体に関し、特に、すでに磨損したボルトヘッドを嵌め止めできる内縁形状を有する嵌合体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

オープンエンドスパナは広く使用されている手工具の一つであり、ボルトを回すのに非常に便利である。しかし、一般に見られるオープンエンドスパナの嵌合体の内縁は主に二つの平行辺とされ、該平行辺で六角ボルトのヘッドの対応辺をはさみ付けていた。このような周知のオープンエンドスパナの嵌合体は、完全な六角形のボルトヘッドを嵌止するには何の問題もなかったが、しかし、ボルトヘッドが磨損していたり鈍角が欠損し、時には円形に近いものとなっている場合には、つかむことができず、作用を発揮することができないばかりか、ボルトヘッドをさらに磨耗させることもあった。従来のオープンエンドスパナの嵌合体で磨損したボルトヘッドを嵌止めできるものには、図１、図２に示されるようなものがある。この種のオープンエンドスパナの嵌合体では、嵌止点が右側の長辺上の尖突部Ａにあり、該尖突部Ａは内向きのフック状とされていたため、単方向にしかボルトを回すことができず、反対方向に回す場合には、スパナの下側を上にして操作しなければならなかった。このほか、この種のものは、すでに磨損したボルトヘッドを回すために設けられた尖突部Ａが、完全な形のボルトヘッドを回す時に却って障害物となり、使用に不便となることであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、完全な形状のボルトヘッドもすでに磨損したボルトヘッドも嵌止でき、且つ両方向に回すことができ、スパナを裏返す必要がなく、完全に従来の同類のオープンエンドスパナの有していた不便さを改善できる、一種のオープンエンドスパナの嵌合体の構造を提供することを課題としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、完全な、或いはすでに磨損したボルトヘッドの嵌止に用いられる、一種のオープンエンドスパナの嵌合体であり、該嵌合体の短辺内縁の外端近くに波浪状の歯溝が設けられ、長辺の内縁の外端近くが略「３」字形状の曲線に形成され、該略「３」字形状の曲線の外側に内向きに折れ曲がった尖歯が形成され、該略「３」字形状の曲線の下方に一つの凸円弧状部が延伸され、該凸円弧状部と上記短辺の歯溝の下までが一つの凹円弧状とされていることを特徴とする、オープンエンドスパナの嵌合体としている。

【０００５】請求項２の考案は、請求項１のオープンエンドスパナの嵌合体で、その中、短辺の歯溝に代えて一つの直線区が形成され、該直線区と凹円弧状の部分の境界部分が一つの段差を以て折り曲げられていることを特徴とする、オープンエンドスパナの嵌合体としている。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案は、一種のオープンエンドスパナの嵌合体を提供するもので、それは、すでに磨損したボルトヘッドに嵌め合わせられる内縁形状を有し、該嵌合体の短辺内縁の外端近くに波浪状の歯溝が設けられ、長辺の内縁の外端近くが略「３」字形状の曲線に形成され、該略「３」字形状の曲線の下方より一つの凸円弧状部が延伸され、該凸円弧状部と上記短辺の歯溝の下までが一つの凹円弧状とされており、この形状により、短辺の歯溝と長辺の略「３」字形状の曲線部分の中間の尖歯とで六角形のボルトヘッドを嵌止めでき、ボルトヘッドが完全な形状であっても、すでに磨損していても、嵌止でき、両方向に回すことができるものである。

【０００７】

【実施例】

図３、４に示されるのは、本考案で完全な形状のボルトヘッドを回す状態を示す正面図である。これらの図に示されるように、本考案のオープンエンドスパナの嵌合体は、短辺１内縁の外側に近い部分に波浪形の歯溝１１を設けてあり、長辺１２内縁の外側近くに略「３」字形状の曲線部３１が設けられ、該曲線部２１の外側に府圧の内に折れ曲がった尖歯が形成され、その下方に一つの凸円弧状部２２が形成され、該凸円弧状部２２と歯溝１１の間が一つの凹円弧状とされている。これにより、完全な六角形のボルトヘッドを嵌止する時には、三角と一辺の嵌止点を形成でき、強大で安定した嵌止が行える。また、非常に磨損して円形に近くなったボルトヘッドを嵌止する場合（図４）には、歯溝１１、凸円弧状部２２、及び略「３」字形状の曲線部２１の尖歯が三個の嵌止点を形成でき、ボルトを回すことができる。また、略「３」字形状の曲線部２１は内向きに折り曲げられた態勢とされるため、一旦嵌止した後には、任意の方向にボルトを回すことができ、スパナの面の方向を考える必要がなく、使用上、極めて便利である。本考案のもう一つの実施例は図５に示され、該実施例では、短辺の歯溝部分が直線状とされ、該直線の内側と底側の円弧形の曲線の交わる部分が一つの段差を以て折り曲げられている。該実施例も、前述の実施例と同じ効果を達成できる。また、以上の二つの実施例を、同一のスパナの両端に実施して、図６に示されるスパナを構成することができ、使用者はボルトヘッドの磨損状況と個人の使用習慣に応じて自由にいずれか一方の嵌合体を使用することができる。

【０００８】

【考案の効果】

本考案のオープンエンドスパナの嵌合体は、完全な形状の六角ボルトのヘッドも磨損したヘッドも嵌止でき、一旦嵌止した後には、任意の方向にボルトを回すことができ、スパナの面の方向を考える必要がなく、使用上、極めて便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来のオープンエンドスパナの嵌合体で磨損し
たボルトヘッドを回す状態を示す正面図である。

【図２】従来のもう一種のオープンエンドスパナの嵌合
体で磨損したボルトヘッドを回す状態を示す正面図であ
る。

【図３】本考案で完全な形状の六角ボルトのヘッドを嵌
止した状態を示す正面図である。

【図４】本考案で磨損した六角ボルトのヘッドを嵌止し
た状態を示す正面図である。

【図５】本考案のもう一つの実施例の正面図である。

【図６】本考案の二つの実施例の一つのスパナの両端へ
の実施形態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１・・・短辺１１・・・歯溝１２・・・長辺２１
・・・略「３」字形状の曲線部２２・・・凸円弧状部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】完全な、或いはすでに磨損したボルトヘ
ッドの嵌止に用いられる、一種のオープンエンドスパナ
の嵌合体であり、該嵌合体の短辺内縁の外端近くに波浪
状の歯溝が設けられ、長辺の内縁の外端近くが略「３」
字形状の曲線に形成され、該略「３」字形状の曲線の外
側に内向きに折れ曲がった尖歯が形成され、該略「３」
字形状の曲線の下方に一つの凸円弧状部が延伸され、該
凸円弧状部と上記短辺の歯溝の下までが一つの凹円弧状
とされていることを特徴とする、オープンエンドスパナ
の嵌合体。
【請求項２】請求項１のオープンエンドスパナの嵌合
体で、その中、短辺の歯溝に代えて一つの直線区が形成
され、該直線区と凹円弧状の部分の境界部分が一つの段
差を以て折り曲げられていることを特徴とする、オープ
ンエンドスパナの嵌合体。