JP3033510U - チューブ容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 首部及び肩部を胴部と一体成形する際に、肩
部の内側に熱可塑性樹脂成形材料が流出してバリが発生
するのを防ぎ、且つ首部及び肩部の全体に熱可塑性樹脂
成形材料を均一にまわして首部及び肩部の肉厚を均一に
して、外観上の体裁を頗る良好にする。 【解決手段】 予め押出成形にて長く成形されたパイプ
から所定長さに切断してコアの外側にインサートした胴
部２の上端に、前記コアの上端部外周面に設けられた首
部成形用キャビティ及び肩部成形用キャビティと、左右
側方から内側へ移動させた一対の左側サイドコア及び右
側サイドコアの内側面に夫々設けられた首部成形用キャ
ビティ及び肩部成形用キャビティとの相互間に熱可塑性
樹脂成形材料を高圧で射出して首部３及び肩部４を一体
成形し、この首部３の上部外周面適所にキャップ５を開
閉自在に連設する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、主として化粧品、食品、薬品、洗剤、練歯磨等を入れる容器に使用 されるチューブ容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のチューブ容器１は、図４及び図５に示すように、予め押出成形 にて長く成形されたパイプから胴部２を所定長さに切断し、この胴部２を、上端 部外周面に首部成形用キャビティ２１及び肩部成形用キャビティ２２が設けられ たコア２３の外側に、その胴部２の上端がコア２３の肩部成形用キャビティ２２ に略位置するようにインサートし、この胴部２の上端部及びコア２３の肩部成形 用キャビティ２２の外側に昇降自在な抑え板２４中心部のキャビティブッシュ２ ５を降下させ、前記コア２３の首部成形用キャビティ２１の外側に、内側面にネ ジ部成形用キャビティ２６が夫々設けられ且つ外側面にテーパ面２７が夫々設け られた左右移動自在な一対の左側サイドコア２８及び右側サイドコア２９を、下 面にテーパ面３０付き案内部３１が凹設された昇降自在な型板３２の降下によっ て左右側方から内側へ移動させた後、適宜位置から前記コア２３の上端部外周面 の首部成形用キャビティ２１及び肩部成形用キャビティ２２と、前記抑え板２４ のキャビティブッシュ２５及び前記左右側サイドコア２８，２９の内側面の各ネ ジ部成形用キャビティ２６との相互間に熱可塑性樹脂成形材料を射出して首部３ 及び肩部４が前記胴部２と一体成形されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、従来のチューブ容器１は、首部３及び肩部４を胴部２と一体成形す る際に、胴部２の上端部及びコア２３の肩部成形用キャビティ２２の外側に抑え 板２４のキャビティブッシュ２５を降下させて、コア２３の首部成形用キャビテ ィ２１の外側に一対の左側サイドコア２８及び右側サイドコア２９を型板３２の 降下によって左右側方から内側へ移動させた後、適宜位置から前記コア２３の上 端部外周面の首部成形用キャビティ２１及び肩部成形用キャビティ２２と、前記 抑え板２４のキャビティブッシュ２５及び前記左右側サイドコア２８，２９の内 側面の各ネジ部成形用キャビティ２６との相互間に熱可塑性樹脂成形材料を射出 していたので、一対の左側サイドコア２８と右側サイドコア２９とで左右側方か ら首部３のみしか抑えていないため、適宜位置からの熱可塑性樹脂成形材料の射 出圧力が高すぎると、肩部４の内側に熱可塑性樹脂成形材料が流出してバリが発 生することと、適宜位置からの熱可塑性樹脂成形材料の射出圧力が低すぎると、 首部３及び肩部４の全体に熱可塑性樹脂成形材料が均一にまわらず、首部３及び 肩部４の肉厚が不均一になることとが相俟って、外観上の体裁が悪かった。

【０００４】 そこで、本考案は、上述のような観点に鑑みて案出されたもので、首部及び肩 部を胴部と一体成形する際に、肩部の内側に熱可塑性樹脂成形材料が流出してバ リが発生するのを防ぎ、且つ首部及び肩部の全体に熱可塑性樹脂成形材料を均一 にまわして首部及び肩部の肉厚を均一にして、外観上の体裁が頗る良好になるよ うなチューブ容器とを提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のチューブ容器は、上述のような目的を達成するために、予め押出成形 にて長く成形されたパイプから所定長さに切断してコアの外側にインサートした 胴部の上端に、前記コアの上端部外周面に設けられた首部成形用キャビティ及び 肩部成形用キャビティと、左右側方から内側へ移動させた一対の左側サイドコア 及び右側サイドコアの内側面に夫々設けられた首部成形用キャビティ及び肩部成 形用キャビティとの相互間に熱可塑性樹脂成形材料を高圧で射出して首部及び肩 部を一体成形し、この首部の上部外周面適所にキャップを開閉自在に連設したも のである。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態として、化粧品、食品、薬品、洗剤容器、練歯磨容 器等に使用する状態を図面に基づいて説明する。

【０００７】 本考案のチューブ容器１は、図１乃至図３に示すように、予め押出成形にて長 く成形されたパイプから所定長さに切断してコアＡの外側にインサートした胴部 ２の上端に、前記コアＡの上端部外周面に設けられた首部成形用キャビティＢ及 び肩部成形用キャビティＣと、左右側方から内側へ移動させた一対の左側サイド コアＤ及び右側サイドコアＥの内側面に夫々設けられた首部成形用キャビティＦ 及び肩部成形用キャビティとＧの相互間に熱可塑性樹脂成形材料を高圧で射出し て首部３及び肩部４を一体成形し、この首部３の上部外周面適所にキャップ５を 開閉自在に連設したものである。

【０００８】 即ち、前記チューブ容器１は、予め押出成形にて長く成形されたパイプからチ ューブ容器の胴部２を所定長さに切断し、この胴部２を、上端部外周面に首部成 形用キャビティＢ及び肩部成形用キャビティＣが設けられたコアＡの外側にイン サートし、この胴部２及びコアＡの上端部外側に、内側面に首部成形用キャビテ ィＦ及び肩部成形用キャビティＧが夫々設けられ且つ外側面にテーパ面Ｈが夫々 設けられた左右移動自在な一対の左側サイドコアＤ及び右側サイドコアＥを、下 面にテーパ面Ｉ付き案内部Ｊが凹設された昇降自在な型板Ｋの降下によって左右 側方から内側へ移動させた後、適宜位置から前記コアＡの上端部外周面の首部成 形用キャビティＢ及び肩部成形用キャビティＣと、前記左側サイドコアＤ及び右 側サイドコアＥの内側面の首部成形用キャビティＦ及び肩部成形用キャビテＧィ との相互間に熱可塑性樹脂成形材料を高圧で射出して首部３及び肩部４を前記胴 部２と一体成形し、この首部３の上部外周面適所にキャップ５を、一対の折目付 き連結片６と開放時、閉鎖時保持用の弾撥自在な略Ｌ字形状の保持片７とを介し て開閉自在に連設し、それに、前記首部３上端の押出板８の適宜位置に内容物押 出用の押出口９を設け、この押出口９に対応するキャップ５の天板１０内の適宜 位置には蓋部１１を設け、更に、前記首部３のキャップ５の反対側の上部外周面 適所には係止部１２を設け、この係止部１２に対応するキャップ５の開口側縁部 には閉蓋時に係止部１２に開閉自在に係止する係止片１３を設けるように形成さ れている。

【０００９】 尚、本考案のチューブ容器１を製造する金型は、図２及び図３に示すように、 左右側部に適宜間隔に配設された 2個のスペーサブロックＭの上側に、中心部に 受け孔Ｎが穿設された受け板Ｏを架設し、この受け板Ｏの受け孔Ｎに、この受け 孔Ｎより若干小径の横断面楕円形状又は横断面円形状で且つ上端部外周面に首部 成形用キャビティＢ及び肩部成形用キャビティＣが設けられた胴部２インサート 用のコアＡを、その上端部が前記受け板Ｏの上面から若干突出されるように立設 し、その受け板Ｏの上側には、中心部に前記胴部２の上端部近傍の外側に降下す るブッシュＰが嵌着された抑え板Ｑを昇降自在に設け、この抑え板Ｑの上側には 、内側面に首部成形用キャビティＦ及び肩部成形用キャビティＧが夫々設けられ 且つ外側面にテーパ面Ｈが夫々設けられた一対の左側サイドコアＤ及び右側サイ ドコアＥを、適宜スライド手段Ｒを介して左右側方へ移動自在に夫々設ける。更 に、この左側サイドコアＤ及び右側サイドコアＥの上側には、下面に前記テーパ 面Ｈに沿って摺動させながら前記左右側サイドコアＤ，Ｅを左右側方から内側へ 移動させるテーパ面Ｉ付き案内部Ｊが凹設され且つ適宜位置に前記押出口９成形 用のインローコアピンＬが貫設された型板Ｋを、取付板Ｓを介して昇降自在に設 けるように形成されている。

【００１０】

【考案の効果】

本考案のチューブ容器１は、上述のように、予め押出成形にて長く成形された パイプから所定長さに切断してコアＡの外側にインサートした胴部２の上端に、 前記コアＡの上端部外周面に設けられた首部成形用キャビティＢ及び肩部成形用 キャビティＣと、左右側方から内側へ移動させた一対の左側サイドコアＤ及び右 側サイドコアＥの内側面に夫々設けられた首部成形用キャビティＦ及び肩部成形 用キャビティとＧの相互間に熱可塑性樹脂成形材料を高圧で射出して首部３及び 肩部４を一体成形し、この首部３の上部外周面適所にキャップ５を開閉自在に連 設したものであるから、首部３及び肩部４を胴部２と一体成形する際に、一対の 左側サイドコアＤと右側サイドコアＥとで左右側方から首部３及び肩部４を抑え ているため、熱可塑性樹脂成形材料を高圧で射出しても、肩部３の内側に熱可塑 性樹脂成形材料が流出されず、バリの発生を防ぐことができることと、熱可塑性 樹脂成形材料を高圧で射出できるから、首部３及び肩部４の全体に熱可塑性樹脂 成形材料が均一にまわって、首部３及び肩部４の肉厚が均一になることとが相俟 って、外観上の体裁が頗る良好である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のチューブ容器の一部省略斜視図であ
る。

【図２】本考案のチューブ容器を製造する状態を示す分
解縦断正面図である。

【図３】本考案のチューブ容器を製造した状態を示す縦
断正面図である。

【図４】従来のチューブ容器を製造する状態を示す分解
縦断正面図である。

【図５】従来のチューブ容器を製造した状態を示す縦断
正面図である。

【符号の説明】

１ チューブ容器 ２ 胴部 ３ 首部 ４ 肩部 ５ キャップ ６ 連結片 ７ 保持片 ８ 押出板 ９ 押出口 １０ 天板 １１ 蓋部 １２ 係止部 １３ 係止片 Ａ コア Ｂ 首部成形用キャビティ Ｃ 肩部成形用キャビティ Ｄ 左側サイドコア Ｅ 右側サイドコア Ｆ 首部成形用キャビティ Ｇ 肩部成形用キャビティ Ｈ テーパ面 Ｉ テーパ面 Ｊ 案内部 Ｋ 型板 Ｌ インローコアピン Ｍ スペーサブロック Ｎ 受け孔 Ｏ 受け板 Ｐ ブッシュ Ｑ 抑え板 Ｒ スライド手段 Ｓ 取付板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 予め押出成形にて長く成形されたパイプ
   から所定長さに切断してコアの外側にインサートした胴
   部の上端に、前記コアの上端部外周面に設けられた首部
   成形用キャビティ及び肩部成形用キャビティと、左右側
   方から内側へ移動させた一対の左側サイドコア及び右側
   サイドコアの内側面に夫々設けられた首部成形用キャビ
   ティ及び肩部成形用キャビティとの相互間に熱可塑性樹
   脂成形材料を高圧で射出して首部及び肩部を一体成形
   し、この首部の上部外周面適所にキャップを開閉自在に
   連設したことを特徴としたチューブ容器。