JP3033468U - 鳥類の飛来防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 人体等に影響がなく簡単な構成で、かつ美
観を害さずに、軒下、庇の上、橋梁裏等に鳥類が飛来し
て止まるのを防止する手段を提供する。 【解決手段】 直線状部分１とその一端が曲成した下端
部分２とから成形される複数の防御棒と、該防御棒の直
線状部分１と水平設置面とを所要の角度としかつ防御棒
同士を一定間隔を置いて固着する設置台３と、防御棒の
上部を連結する連結部４とからなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、鳩などの鳥類が軒下、庇の上部、橋梁裏等に飛来してきて止まるの を防止するための装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、飛来してきた鳥類が軒下、庇の上部、橋梁裏等に飛来してきて止まるの を防止する手段として用いられていたものとしては、第一に軒下、庇の上部、橋 梁裏等に針状または突起状のものを設置するタイプ、第二に飛来場所に磁力を生 じさせるタイプ、第三に飛来場所に忌避剤を塗布するタイプ、第四に目玉をデザ インした模型などにより視覚的に鳥類を驚かすタイプなどがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記第一のタイプでは、鳥類が針状または突起状の部分に、わ らや葉などを大量において着陸面を作って着止及び造巣しており、鳥類の着止を 防止する効果が低くなってしまうとともに、外観が攻撃的であるため印象が悪い という欠点があった。

【０００４】 上記第二のタイプでは、設置場所がＨ鋼などの金属部の場合には、磁力自体が 弱まり、効果が発揮できないという欠点があった。

【０００５】 上記第三の手段では、薬剤によるものであるため、鳥類の死骸、羽根等による 不衛生状態が発生するとともに人体への影響が懸念され、しかも、雨や太陽光に より短期間の内に薬効を失うという欠点があった。

【０００６】 また、上記第四の方法では、設置後しばらくすると鳥が慣れてしまい効果が全 くなくなると共に美観を損なうという欠点があった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の課題を解決するための手段として、基本的には、直線状部分 とその一端が曲成した下端部分とから成形される複数の防御棒と、該防御棒の直 線状部分と水平設置面とを一定の角度としかつ防御棒同士を一定間隔を置いて固 着する設置台と、防御棒の上部を連結する連結部とからなる構造を有する。

【０００８】

【作用】

本考案は、上記のような構成であり、複数の防御棒の間に隙間を生じさせ、防 御棒の内側を見通せると共に、隙間よりも大きいものの進入を拒み、防御棒に止 まった場合に下に滑り落ちさせ、飛来してきた鳥類が止まるを防ぎうる。 また、請求項１の鳥類の着止防止装置において、防御棒の下端部を曲成するた め、重心部が真下方向にかかり安定する。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案の一実施例を図面にしたがって説明する。但し、本考案の技術的範囲は 、実用新案登録請求の範囲の文言やこの実施例及び図面に限定されず、その均等 な範囲まで及ぶ。 図１は、本件考案の一実施例の側面図、図２は本考案の一実施例の正面図、図 ３は、本考案の一実施例の斜視図である。

【００１０】 図１から図３において、１は防御棒の直線状部分であり、２は防御棒の曲成し た下端部分であり、３は防御棒の直線状部分１と設置したときの水平面との角度 を一定の角度７に固定しかつ防御棒１、２同士を平行に一定間隔を置いて防御棒 の下端を固着する設置台であり、４は防御棒の上部を連結する連結部である。

【００１１】 さて、本考案の実施例の防御棒は、図１に示したように直線状部分１と曲成し た下端部分２とから一体に成形される。なお、直線状部分１と水平面との間の角 度は一定の角度７に固定される。直線状部分１は、図面上は、一直線の棒状から なるが上端部分に曲成部分を付加したり、全体を緩やかな波状やいなづま状に形 成してもよく、要は、鳥類が止まろうとしても滑る機能が保持されていればよい 。この直線状部分１の上方に円筒部分をかぶせ、スライドさせることによって防 御棒全体の長さを調整することも考えられる。また、棒の断面は、円形状を示し ているが、四角形状や三角形状等でもよい。下端部分は、内側に半円状のカーブ を描いて曲成状態を呈しているが、直線状に折曲していてもよい。防御棒の素材 としては、合成樹脂系、金属系、陶器系のものなどが考えられるが、鳥類が接触 した場合に容易に破損したり折曲しないように一定の強度をもたせておくことが 望ましい。防御棒の外周には、色彩を施したり、抗菌剤を塗布等したりすること もできる。

【００１２】 請求項１の鳥類の飛来防止装置において、曲成する防御棒の下端部分は、半径 ２０ミリメートルないし４０ミリメ−トルの半円状にカ−ブしていることが望ま しく、また、防御棒の直線状部分と水平設置面との角度は４０度ないし６０度に 固定することが望ましい。さらに、防御棒の下端部分上端と水平設置面との垂直 距離は、雀を対象とした場合には１０ミリメ−トル以上、鳩を対象とした場合に は５０ミリメ−トル以上であることが望ましい。但し、これらは、鳥類が軒部分 等に着止できないことを目的としているので、必ずしもこれらの数値に限定され ない。

【００１３】 各防御棒の設置間隔については、飛来してきて止まる鳥類の一般的体幅よりも 狭くすることが望ましい。

【００１４】 設置台３は、図２に示したように防御棒１、２を一定間隔を置いて防御棒の下 端で固着する。但し、防御棒の下端部分であれば設置面より若干上部であっても 良い。固着手段は、特に問わない。

【００１５】 連結部４は、図２に示したように防御棒１、２を一定間隔を置いて防御棒の上 部で連結する。上部でさえあれば上端部でなくても良い。そして、設置台３と連 結部４によって設置された防御棒は、所用数が並列状態となる。この場合、図２ のように正面視をした場合防御棒を垂直に並列させることが望ましいが、若干傾 斜をつけて並列させても良い。なお、所要本数の防御棒を連結した装置を１ユニ ットとしてユニットを複数組み合わせる構成としても良い。あるいは逆にこのユ ニットを複数単位に切断して使用することも可能である。

【００１６】 そして、図３に示すように設置台３を軒下６（例えば、Ｈ鋼の出っ張り部分） の台座に載置し、粘性接着剤等で固定する。他の接着手段として、両面テ−プや 磁石等による貼り付け、アンカ−ボルト等を利用したネジ止め、バイス等を利用 した挟み込み止め、等も考えられる。連結部も軒下に固定させてもよいが、必ず しも必要はない。

【００１７】 なお、防御棒として、直線状部分１のみから成形されるものも考えられる（図 示せず）。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は、以上のようなに構成されているので、以下に記載されるような効果 を有する。

【００１９】 防御棒の内側への鳥類の侵入を防ぎ、鳥類の造巣を防げ、鳥類が防御棒の上に 止まることも防げる。

【００２０】 防御棒の間にある隙間から防御棒内が見通せ、美観を害さない。

【００２１】 棒状であるため、雨、風の影響を受けにくいと共に設置が簡便である。

【００２２】 防御棒を延長したり切断することによって、防御棒の長さを簡単に変更するこ とができる。

【００２３】 請求項１の鳥類の飛来防止装置において、防御棒の下端部を曲成するため、重 心が真下方向にかかり安定度が高い。

【００２４】 請求項１の鳥類の飛来防止装置において、防御棒の下端部を曲成するため、防 御棒の直線部分に対して垂直方向から加えられる力に対して、強い強度が得られ る。

【００２５】 請求項１の鳥類の飛来防止装置において、防御棒の下端部を内側に曲成するた め、該装置の設置台と防御棒の直線状部分の下方延長線上との間に隙間ができ設 置台が軒下等の突出部より奥に位置するため、はしごや釣り金具の設置が可能と なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の側面図である。

【図２】本考案の一実施例の正面図である。

【図３】本考案の一実施例の斜視図である。

【符号の説明】

１ 防御棒の直線状部分 ２ 防御棒の下端部分 ３ 設置台 ４ 連結部 ５ 防御棒と設置台の接点 ６ 軒下部 ７ 防御棒の直線状部分と水平設置面との角度

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 直線状部分とその一端が曲成した下端部
   分とから成形される複数の防御棒と、該防御棒の直線状
   部分と水平設置面とを所要の角度としかつ防御棒同士を
   一定間隔を置いて固着する設置台と、防御棒の上部を連
   結する連結部とを組み合わせたことを特徴とする鳥類の
   飛来防止装置。
2. 【請求項２】 防御棒の下端部分が半径２０ミリメート
   ルないし４０ミリメ−トルの半円状にカーブしている請
   求項１記載の鳥類の飛来防止装置。
3. 【請求項３】 防御棒として、直線状部分のみから成形
   されるものを使用した請求項１記載の鳥類の飛来防止装
   置。
4. 【請求項４】 防御棒の下端部分上部と水平設置面との
   垂直距離が１０ミリメ−トル以上又は５０ミリメ−トル
   以上の請求項１又は２記載の鳥類の飛来防止装置。
5. 【請求項５】 防御棒の直線状部分と水平接地面との角
   度が４０度ないし６０度である請求項１ないし４記載の
   鳥類の飛来防止装置。