JP3032707B2 - 液晶注入方法 - Google Patents

液晶注入方法

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JP3032707B2
JP3032707B2 JP7232852A JP23285295A JP3032707B2 JP 3032707 B2 JP3032707 B2 JP 3032707B2 JP 7232852 A JP7232852 A JP 7232852A JP 23285295 A JP23285295 A JP 23285295A JP 3032707 B2 JP3032707 B2 JP 3032707B2
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勝 河原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶を液晶セルへ
注入するための新規な方法及び装置に関し、より詳細に
は液晶注入時にセル内に存在する空気、窒素等のガスに
よって、完成した液晶デイスプレーに気泡が発生するこ
とをほぼ完全に防止することが出来る液晶注入方法及び
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで液晶を液晶セルへ注入する場合
には、例えば次の手順によっている。初めに金属製真空
容器(ベルジャー)内へ、液晶セルいわゆる空セルと、
予め脱気脱泡した液晶材料が入っている槽と、を設置
し、ベルジャー内の雰囲気を真空状態(10-1〜10-4
torr程度)とする。この状態の下で空セル内も同様
に真空状態となる。次いで該空セルの液晶注入口を液晶
材料中へ浸す。ベルジャー内へ窒素ガスを送り込み、そ
の内部雰囲気を大気圧状態にまで戻す。その結果、毛細
管現象と、ベルジャー内部と空セル内部との圧力差と、
によって液晶材料は、液晶注入口より順次空セル内に入
り、最終的に該セル内を完全に液晶材料で満たす。該ベ
ルジャー内に窒素ガスを送り込みながら該内部雰囲気を
大気圧まで戻すのは、普通の空気だとその内部に湿気又
はごみを有している可能性があり、この湿気、ごみが液
晶デイスプレーが完成した際に機能低下の原因となるこ
とがあるためである。このような注入方法は真空含浸法
として広く採用されているものである。
【0003】しかしながら、この真空含浸法を使用した
場合には、解決すべき大きな2つの課題がある。第1は
液晶材料内に蒸気圧の高い成分が含まれている場合には
真空雰囲気下においてその成分が迅速に蒸発し、このた
め、液晶材料の組成に変化が発生するという問題であ
る。特に減粘剤を混入している液晶材料においては、こ
のことが大きな課題となっていた。第2は残存ガスの問
題である。例えば空セル内部に窒素等の残存ガスが存在
していると、液晶デイスプレー上に気泡が発現し、使用
不能なデイスプレーとなるからである。
【0004】そこで第1の問題点を解消するため、図2
に示すように、ベルジャー1内へ、空セル4内へ注入さ
れるべき液晶材料2に加え、該液晶材料中の蒸発しやす
い成分のみを収容した容器3、3を別途配設し、ベルジ
ャー内の真空雰囲気により容易に蒸発する成分を、空セ
ル4内へ注入される液晶材料2中からではなく、該別途
配設した容器3、3中からベルジャー1内へ蒸発させる
ことにより、当該液晶材料2中からの蒸発しやすい成分
の蒸発を防止し、空セル4内へ注入されるべき液晶材料
2の成分組成を安定状態に保ち、こうして空セル4内へ
対しては常に一定品質を有する適正な液晶材料2が注入
出来るようにしたものがある(特開昭60−17602
0)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図2に示す方法では真
空含浸の際に液晶材料に含まれる高蒸気圧成分材料を真
空状態のベルジャー内に設置し、これにより真空注入時
における液晶材料の成分組成を安定的に保つようにした
ものである。即ち空セル内へ注入される液晶材料2の組
成がベルジャー1内の真空雰囲気によっても変化しない
ように配慮したものである。
【0006】しかしながら、この方法は、上述の第1の
問題点についての解決方法を提示しているだけで、空セ
ル内へ存在している残存ガスの処理に関する第2の問題
点については何も解消していない。逆に高蒸気圧成分の
蒸発によりこの高蒸気圧成分の蒸気圧を超える真空度に
なり得ないので、空セル内の残存ガスはこれ以上減らな
い。例えば現在広く受け入れられている10インチサイ
ズのパネルにおいては、現実には幾分かのガスが空セル
内に残存していても、完成したデイスプレー上において
はあまり気にならない。これは、その残存しているガス
が液晶材料中に溶けこんでしまっているからである。し
かし、このパネルサイズが例えば16又は20インチと
大きくなるに従い、残存ガス量が相対的に増大して来る
ため、その残存しているガスがデイスプレー上に気泡と
して顕出してくることは当業者の認識しているところで
ある。しかして、このような課題は上記の方法において
は全く解消されるものではなく、今日では完全に解消す
ることは不可能な液晶デイスプレー上の課題であるとさ
え考えれられている。
【0007】本件発明は特にかかる気泡についての課題
を解消することを目的とするものであり、同時に第1の
問題点についても解決することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明では、ベルジャー内の雰囲気を所定の真空状
態とすること、この真空状態の下で該ベルジャー内へ、
該ベルジャー内に設置されている液晶材料中の構成成分
の少なくとも1つの成分の蒸気を導入し、該ベルジャー
内のガスを当該成分で置換すること、該ベルジャー内の
雰囲気を再度所定の真空状態とすること、この真空状態
の下で該ベルジャー内へ、再度前記成分蒸気を導入し、
該ベルジャー内の空気を当該成分で置換すること、この
置換作用を数回繰り返すこと、最後に該ベルジャー内の
雰囲気を所定の真空状態とした後、該空セルの液晶注入
口を液晶材料中へ浸すこと、ベルジャー内部雰囲気を少
なくとも大気圧状態にまで戻すことによって液晶材料を
空セル内に注入すること、から成る液晶注入方法、更に
は、空セルと該空セル内へ注入されるべき液晶材料とを
収容するベルジャーと、該ベルジャー内部を所定に真空
状態にするための真空装置と、該ベルジャーの外部にあ
り、前記液晶材料を構成する成分の少なくとも1つの成
分を収容している槽と、ベルジャーに対して前記真空装
置と槽とを開閉自在に接続出来る弁手段と、を有してい
る液晶注入装置を開示する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1を
参照しながら述べる。図1において、符号10はそれ自
体公知のベルジャー、符号12は液晶材料が注入される
べき空セル、符号14は該空セル12へ注入される液晶
材料を収容している槽である。また、該ベルジャー10
内を所定の真空圧(例えば10-1〜10-4torr程
度)にするための真空装置16が制御弁18及び管20
を介して当該ベルジャー10へ接続されている。本件発
明においては、更に、該ベルジャー10へ対して導管2
2、制御弁24を介して第2の槽26が接続されてい
る。この槽26には、ベルジャー10内に収容されてい
る液晶材料を構成している構成成分のうちの少なくとも
1つの成分が収容されている。この成分は例えば、当該
液晶材料を構成している構成成分のうちの最も安価な成
分、又は最も飽和蒸気圧が高い成分等である。なお、図
1において、ベルジャー10の外壁及び又は槽26の周
囲には夫れ夫れ電気又はスチーム等を利用した加熱手段
11、28が設けてある。第2槽26内の成分がベルジ
ャー10内へ蒸発するに当たって、加熱手段28は、第
2槽26内の成分の蒸気圧を制御出来、またベルジャー
10の外壁の加熱手段11で液晶の結露を避けることが
出来るからである。
【0010】本発明において、空セル12へ液晶材料を
注入する作動は、前述の真空含浸法と実質的に同様であ
る。初めに脱泡用の真空容器即ちベルジャー10a内に
おいて、真空装置16a及び制御弁18aを介して液晶
槽14a内の液晶材料からガスを予め所定の条件下で脱
気、脱泡する。次いで、該脱泡用ベルジャー10aに隣
接する注入用のベルジャー10との間のゲートバルブ1
5を開放して、前記脱気脱泡処理を施した液晶材料を収
容している槽14aをローラその他の搬送手段を介して
該注入用ベルジャー10へ搬入する。この注入用ベルジ
ャー10の内部には、液晶セルいわゆる空セル12が収
容され、かつ、そのベルジャー10の内部は、予め、真
空装置16、制御弁18、管20を介して真空状態(1
-1〜10-4torr程度)としてある。このため、空
セル12内も同様に上記と同様の真空状態となってい
る。
【0011】次いで制御弁24を開ける。その結果、液
晶槽14内に収容されている液晶材料中の成分が該液晶
材料中から分離して蒸発する前に、第2の槽26に収容
されている当該成分が、前記加熱手段28により加熱さ
れ、より高い蒸気圧となってベルジャー10内へ移動す
る。こうして該ベルジャー10の室内雰囲気及び空セル
12の内部は当該第2の槽26に収容されている当該成
分によって満たされる。このためベルジャー10内の圧
力は約1〜10-1torr程度まで戻される。しかしな
がら、該ベルジャー10内には微小ながら空気等の残存
ガスが存在する。勿論、空セル12内には置換しきれな
いより多くのガスが残存している。
【0012】次いで導管22の制御弁24を閉じ、真空
装置16の制御弁18を開放して再度該真空装置16に
よってベルジャー10内の雰囲気を真空状態(10-1
10-4torr程度)とする。このとき、ベルジャー1
0内に残存しているガスは、前記第2の槽26内の成分
と一緒にベルジャー10から排出される。次いで管20
の制御弁18を閉じ、導管22の制御弁24を開き、ベ
ルジャー10内の圧力が約1〜10-1torr程度にな
るまで、再度ベルジャー10内に第2の槽26内の成分
を流し込む。こうして、ベルジャー10内の雰囲気を
2、3回同様の作業を繰り返すことにより、その中の残
存ガスを十分に排出する。その結果、空セル12内の残
存ガスは、そのほとんど大部分が前記液晶材料中の1つ
の成分によって置換されることになる。ベルジャー10
内の戻し圧力を大気圧まで戻すことも可能であるが、約
1〜10-1torr程度におさえるのは、槽26からの
組成成分の蒸発量を少なくするためである。
【0013】最後に真空装置16によってベルジャー1
0内の雰囲気を真空状態とした後、空セル12の液晶注
入口を液晶材料中へ浸す。そしてリーク弁17を開き、
ベルジャー10内に窒素ガスを供給し、徐々に大気圧ま
で戻す。またこのときの圧力は大気圧までに制限される
ことなく、それ以上の加圧状態になるまで窒素ガス等を
送り込むことも出来る。その結果、液晶槽14内の液晶
材料は、毛細管現象と、ベルジャー内部と空セル内部と
の圧力差と、によって液晶注入口より順次空セル内に入
り、最終的に該セル内を完全に液晶材料で満たす。この
ときにはベルジャー内には残存ガスはほとんど無視出来
るほどになくなっているので、完成したデイスプレーが
20インチ以上の大型の液晶デイスプレーであっても、
これまでのように、気泡が邪魔になるという心配はな
い。
【0014】更にこのような方法によれば、ベルジャー
10内の真空雰囲気によって液晶材料中の成分が飛ぶと
いう問題も同時に解消出来るのである。
【0015】
【発明の効果】本件発明によれば、ベルジャー及び空セ
ル内の空気をほとんど無視出来る程度まで完全に、液晶
材料中の成分によって置換出来る。デイスプレーサイズ
が大きくなる場合には、ベルジャー内の空気と前記成分
との置換操作を更に数回繰り返せば、更に完全な空気置
換が完成出来、デイスプレー上への気泡の発現がほとん
ど完全に解消出来る。
【0016】本件発明において、ベルジャー内へ流入す
る成分を加熱手段によって蒸気圧を高めることが出来る
ので、ガスと該成分との置換がより迅速に達成出来る。
【0017】また、前記液晶材料構成成分を含むベルジ
ャーから抜いた雰囲気をフィルター等を介して分析処理
することにより、当該成分の再使用が可能であり、高価
な原料の損失を防止することが出来る。
【0018】またこの発明によれば、真空状態において
液晶材料からの特定成分の蒸発を阻止出来るので、空セ
ルへ注入する液晶材料を常に一定品質に維持することが
出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本件発明を示す図である。
【図2】注入される液晶材料の品質を一定に保持するた
めの公知の液晶注入方法を示す図である。
【符号の説明】
10:液晶注入用ベルジャー 10a:脱
泡用ベルジャー 11:加熱要素 12:空セ
ル 14、14a:液晶用槽 15:ゲー
トバルブ 16、16a:真空装置 17:リー
ク弁 18、18a:制御弁 24:制御
弁 26:液晶材料構成成分槽 28:加熱
手段

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベルジャー内で空セルへ液晶材料を注入
    する液晶注入方法であって、 ベルジャー内の雰囲気を所定の真空状態とすること、 この真空状態の下で該ベルジャー内へ、該ベルジャー内
    に設置されている液晶材料中の構成成分の少なくとも1
    つの成分の蒸気を導入し、該ベルジャー内のガスを当該
    成分で置換すること、 該ベルジャー内の雰囲気を再度所定の真空状態とするこ
    と、 この真空状態の下で該ベルジャー内へ、再度前記成分蒸
    気を導入し、該ベルジャー内の空気を当該成分で置換す
    ること、 この置換作用を数回繰り返すこと、 最後に該ベルジャー内の雰囲気を所定の真空状態とした
    後、該空セルの液晶注入口を液晶材料中へ浸すこと、 ベルジャー内部雰囲気を少なくとも大気圧状態にまで戻
    すことによって液晶材料を空セル内に注入すること、 から成る液晶注入方法。
  2. 【請求項2】 前記成分蒸気を加熱状態にてベルジャー
    内へ送り込む請求項1の液晶注入方法。
  3. 【請求項3】 真空状態の下で該ベルジャー内へ、該ベ
    ルジャー内に設置されている液晶材料中の構成成分の少
    なくとも1つの成分の蒸気を導入し、該ベルジャー内の
    ガスを当該成分で置換する前記工程が、前記ベルジャー
    内部の圧力が1〜10-1torr程度になるまで継続さ
    れることを特徴とする請求項1の液晶注入方法。
  4. 【請求項4】 ベルジャー内のガスを置換するための液
    晶材料中の構成成分の少なくとも1つの成分が、該液晶
    材料を構成する成分のうち、最も安価な成分又は最も飽
    和蒸気圧が高い成分から選択されていることを特徴とす
    る請求項1の液晶注入方法。
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