JP3032479U - 低浴比ポット式染色試験機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 ポット式染色試験機において、ポットの回転
を高速、低速を繰り返し行うことにより、極低浴比の染
色試験を目的としたものである。 【解決手段】 本試験機は被染物３を入れたポット１を
水平支持し、駆動車輪２で回転させる様構成し、ポット
１を正転、逆転共、高速、低速回転を繰り返し行う様に
構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 １：産業上の利用分野 本考案は従来のポット式染色試験機では困難とされていた、被染物から水分が浸 み出さない極少量の染液での均染を可能とした方法に関するものである。

【０００２】 ２：従来の技術 従来のポット式染色試験機は、ポット内に被染物の５〜１５倍位の染液の中に被 染物を投入して、ある一定の速度でポットを回転、あるいは横転を繰り返す方法 がとられていた。

【０００３】 ３：考案が解決しようとする問題点 繊維製品の染色加工において、被染物に対し、染液量を少なくすることは、省資 源、省エネルギーにつながり、特に近年はその比率を１対３〜１対１と更に少な くする方向になっている。 しかし、従来の技術では、上述の様な比率では、被染物全体に平均に染液が充分 拡散浸透せず、染めムラの原因となっていた。

【０００４】 ４：問題点を解決するための手段 本考案では、上述の問題を解決する手段として、ポットを水平に支持、回転させ る様構成し、その回転数を高速、低速を繰り返す方法をとった。 ポットを高速回転させると、被染物に含まれている極少量の染液が遠心力により 飛散してポット内周全面に飛び散る、その后回転数を低速あるいは一時停止する と飛散した染液は、遠心力がなくなり、重力により再びポット下部あるいは被染 物の下部にしみ込まれる。つまり極小量の染液が、被染物に片寄って吸尽してい ても、前述の動作を繰り返すことにより平均化することになる。この様に高速、 低速回転を繰り返すことにより、極少量の染液でも、均染が得られることを特徴 とするものである。

【０００５】 ５：作用 ポットの回転を高速、低速を繰り返すことにより、被染物に含水されている極少 量の染液が飛散、しみ込みを繰り返すことになり、低浴比染色は勿論、高密度織 物に対しても、均染及び短時間染色が可能となった。

【０００６】 ６：実施例 本考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。 回転車輪の上に水平支持されたポットは、車輪に連動されたモーターにより 正転、逆転共、高速、低速回転を繰り返し行う。 実用機においては、これらポットを加熱容器の中に復数個配列し、所定温度に昇 温して染色試験を行う。

【０００７】 ７：考案の効果 本考案は前述の如く、ポットの回転を高速、低速を繰り返すことにより、従来困 難とされていた被染物から水分が浸み出さない浴比１対１〜１対３位の極低浴比 の染色試験は勿論、高密度織物に対しても有効なものである。

【図面の簡単な説明】

図１は本考案によるポットの断面図である。

【符号の説明】

１．ポット ２．駆動車輪 ３．被染物 ４．飛散した染液

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ポットを高速回転させて、その遠心力によ
   り、被染物に含まれている染液を飛散させた后、低速回
   転にして、再び被染物に染液をしみ込ませることを繰り
   返すことにより、被染物から水分が浸み出さない極少量
   の染液でも均染を可能にした低浴比ポット式染色試験
   機。