JP3031895U - 耐熱性口部ピース及び耐熱性容器並びに耐熱性口部ピースの成形金型 - Google Patents

耐熱性口部ピース及び耐熱性容器並びに耐熱性口部ピースの成形金型

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JP3031895U JP1996005843U JP584396U JP3031895U JP 3031895 U JP3031895 U JP 3031895U JP 1996005843 U JP1996005843 U JP 1996005843U JP 584396 U JP584396 U JP 584396U JP 3031895 U JP3031895 U JP 3031895U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い耐熱性の口部ピースを構成し、しかもこ
の口部ピースとプリフォーム本体および口部の内層を構
成する樹脂とが強固に係合される耐熱性口部ピース及び
耐熱性容器並びに耐熱性口部ピースの成形金型を提供す
ること。 【解決手段】 耐熱性容器10の口部52外層を形成
し、耐熱性容器本体50と一体化される耐熱性口部ピー
ス20であって、口部52外層を形成する中空軸部21
と、中空軸部21の下部に、中空軸部21外方に向けて
突出するフランジ部22と、を有し、フランジ部22
は、その外縁端に、中空軸部21内方に向けて窪む凹部
24を有することを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、射出成形して得られた筒状のプリフォームをブロー成形することで 得られる容器に関し、特に高温の内容物を充填した際にも大きな変形を起こすこ とのない耐熱性口部ピース及び耐熱性容器に関する。また、耐熱性口部ピースを 成形するための成形金型に関する。
【0002】
【背景技術及び考案が解決しようとする課題】
樹脂例えばポリエチレンテレフタレート(以下PETという)等によって形成 され、スクリューキャップが装着可能な口部を有する容器が種々の清涼飲料水等 の容器として広く用いられている。
【0003】 このような容器の内容物、特に果汁入りの清涼飲料水は、一般に、高温殺菌し てから容器に充填される。従って、このような樹脂製容器には十分な耐熱性が要 求される。
【0004】 ところが、PET容器は一般に耐熱性が悪く、特にPET容器のうち延伸され ない口部は、熱変形しやすく内容物漏れの危険性がある。
【0005】 この点を解消するために、口部を結晶化させたり耐熱樹脂を積層させることで 耐熱性を向上させる方法があり、例えば口部耐熱化方法として、本出願人が先に 出願した特公平6-88313 号公報等に開示されたものがある。
【0006】 この提案によれば、まず耐熱性の良好な熱可塑性樹脂により口部ピースを射出 成形し、耐熱樹脂製又は結晶化した口部ピースをプリフォーム成形金型にインサ ートし、射出成形されたプリフォームをブロー成形し、口部ピースを口部外周に 埋め込む状態で一体化成形する。この提案は、耐熱性付与に非常に優れており、 なおかつ成形性も優れていることから商業利用されている。
【0007】 しかしながら、上記提案では、以下のような問題点があった。
【0008】 すなわち、口部ピースにインサート成形されたプリフォームは、口部を保持さ れた状態でブロー成形金型内にて、延伸ロッドや高圧エアを利用してブロー成形 されるが、このブロー成形工程中に、口部ピースとプリフォームの接面が良好に 係合されていないため、プリフォームが口部ピースに対して剥離してしまうとい う問題点があった。この様な問題は頻繁に起こるわけではないが、最終成形品の 外観上好ましくない。
【0009】 また、口部ピースを射出成形する場合にも、周方向で不均一な歪み分布が発生 し、その後に結晶化させる際に一部が収縮することが考えられる。
【0010】 本考案は、上記した技術の問題点を解決することを課題としてなされたもので あって、その目的とするところは、高い耐熱性を有する口部ピースを構成し、し かもこの口部ピースとプリフォーム本体(及び耐熱性容器本体)を構成するする 樹脂とが強固に係合され、口部ピースとプリフォーム(耐熱性容器本体)との剥 離を防止することのできる耐熱性口部ピース及び耐熱性容器を提供することにあ る。
【0011】 また、本考案の他の目的は、口部ピースを成形する際の周方向での不均一な歪 み分布を防止することのできる耐熱性口部ピースの成形金型を提供することにあ る。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の考案に係る耐熱性口部ピースは、樹脂製の耐熱性容器本体の 口部の外側にて口部外層として配置され、前記樹脂製の耐熱性容器本体と一体化 される耐熱性口部ピースであって、前記口部外層を形成する中空軸部と、前記中 空軸部の下部に、前記中空軸部外方に向けて突出するフランジ部と、を有し、前 記フランジ部は、その外縁端に、前記中空軸部内方に向けて窪む凹部を有するこ とを有することを特徴とする。
【0013】 請求項1に記載の考案によれば、耐熱性を有する口部ピースの特に剥離しやす いフランジ部の外縁部に凹部を設け、その凹部に容器本体樹脂が入り込むことで 剥離を効果的に防止できる。また、上述のような構造の口部を有する容器は、フ ランジ部に剥離が生じることがないので、外観も向上し商品価値が高められる。
【0014】 請求項2に記載の考案に係る耐熱性口部ピースは、請求項1において、前記凹 部は、前記フランジ部の下面近傍の外縁端から前記中空軸部内方に向かうに従い 上方に向かう上向き面を有することを特徴とする。
【0015】 請求項2に記載の考案によれば、耐熱性口部ピースをインサートして、耐熱性 容器本体のためのプリフォームを射出成形する際には、射出成形された樹脂の流 入経路は、フランジ部下面に沿って流入し、そのフランジ部外縁端に到達した樹 脂は、フランジ部外縁の近傍に位置する上向き面に沿って円滑に凹部内に流入す る。この結果、型内のエアが型外に抜け易く、ショート成形を生ずることなく凹 部と確実な係合を確保でき、耐熱性容器本体と耐熱性口部ピースとの剥離するの を防止することができる。
【0016】 請求項3に記載の考案に係る耐熱性口部ピースは、請求項2において、前記凹 部は、前記上向き面の内端に向かうに従い下方に向かう下向き面を有することを 特徴とする。
【0017】 請求項3の考案によれば、下向き面に沿って樹脂が流れることで、型内のエア が型外に抜け易く、凹部全体に樹脂がより流入し易くなり、ショート成形をより 低減できる。
【0018】 請求項4に記載の考案に係る耐熱性口部ピースは、請求項1乃至3のいずれか において、前記凹部の開口の下端位置が、前記凹部の開口の上端位置よりも、前 記中空軸部外方に向かう方向にて内側に配置されていることを特徴とする。凹部 を下向き面と上向き面とで構成すると、前記下向き面の外縁位置が、前記上向き 面の外縁位置よりも、前記中空軸部外方に向かう方向にて外側に配置されること になる。
【0019】 請求項4に記載の考案によれば、凹部開口の上端位置例えば下向き面の外縁位 置と、凹部開口の下端位置例えば上向き面の外縁位置との間のギャップにより、 口部ピースのフランジ部下面に沿って流れた樹脂が凹部に向けて流入する入り口 を容易に確保できる。また、凹部開口の下端位置が樹脂流入方向の上流側に位置 するので、凹部への樹脂の流入がより円滑に行われる。
【0020】 請求項5に記載の考案に係る耐熱性口部ピースは、請求項1乃至4のいずれか において、前記フランジ部は、前記中空軸部の周囲に環状に形成され、前記凹部 は、環状の前記フランジ部の外周縁に沿って環状に形成されることを特徴とする 。
【0021】 請求項5に記載の考案によれば、環状に形成することで、周方向の全域に亘っ て、樹脂性耐熱容器本体と耐熱性口部ピースとの係合を強化して、剥離を防止す ることができる。
【0022】 請求項6に記載の考案に係る耐熱性口部ピースは、樹脂製の耐熱性容器本体の 口部の外側にて口部外層として配置され、前記耐熱性容器本体と一体化される耐 熱性口部ピースであって、前記口部外層を形成する中空軸部の上部の外表面に、 前記中空軸部内方に向けて窪む凹部を有することを特徴とする。
【0023】 耐熱性口部ピースと耐熱性容器本体は、その上端部でも剥離が起こることがあ る。請求項6に記載の考案によれば、耐熱性容器本体の中空軸部の上部において 、耐熱性口部ピースの凹部内に容器本体樹脂が入り込む。このため、耐熱性容器 本体の軸方向での耐熱性口部ピースの結合を確実とし、耐熱性口部ピースの剥離 強度を画期的に向上させて、この領域での耐熱性容器本体と耐熱性口部ピースと の剥離を防止できる。
【0024】 請求項7〜9に記載の各考案に係る耐熱性口部ピースは、請求項2〜4に記載 の主題を請求項6の考案に適用したものであり、上述した作用と同等の作用を請 求項6の考案においても確保できる。
【0025】 請求項10に記載の考案に係る耐熱性口部ピースは、請求項1乃至9のいずれ かにおいて、前記中空軸部は、前記口部に装着される蓋に螺合されるねじ部を有 することを特徴とする。
【0026】 請求項10に記載の考案によれば、ねじ部を有する口部ピースにおいても、樹 脂製の耐熱性容器本体と耐熱性口部ピースの剥離を防止することができる。
【0027】 請求項11に記載の考案に係る耐熱性容器は、口部に環状のサポートリングを 有する耐熱性容器において、樹脂製の耐熱性容器本体と、前記耐熱性容器の口部 外層を形成し、前記耐熱性容器本体と一体化される耐熱性口部ピースと、を有し 、前記耐熱性口部ピースは、前記口部外層を形成する中空軸部と、前記中空軸部 の下部にて、前記中空軸部外方に向けて突出して形成され、前記サポートリング の上層を形成する環状の第1のフランジ部と、を有し、前記耐熱性容器本体は、 前記中空軸部の内面に密着する口部内層と、前記第1のフランジ部の下面に密着 する第2のフランジ部と、を有し、前記第1のフランジ部及び第2のフランジ部 は、その外縁端にて、前記中空軸部内方に向けて窪む凹部及びそれに係合する凸 部から成る凹凸嵌合形状を有すること特徴とする。
【0028】 請求項11に記載の考案によれば、耐熱容器の中空軸部の下部において、口部 ピースの第1のフランジ部と、耐熱性容器本体の第2のフランジ部とがそれぞれ 凹凸により係合することで、樹脂製の耐熱性容器本体と口部ピースとの剥離を防 止できる。特に、延伸ロッドにてブロー成形を行うブロー成形工程では、下方に 向けて高速エアが吹き出し、耐熱性容器本体に対して下方への力が顕著になるが 、このような場合であっても、凹凸との係合により下方に向かおうとする耐熱性 容器本体が口部ピースと確実に係合されて剥離を防止できる。
【0029】 また、口部内層の射出成形時にサポートリングに一体的に凹凸を形成すること により、両者の結合がより強固となる。さらに、凹凸が耐熱性容器本体の中空軸 部の内方へ向けて形成されることにより、樹脂製の耐熱性容器本体の軸方向での 口部ピースの結合を確実とし、口部ピースの剥離強度を画期的に向上させること ができる。
【0030】 請求項12の考案に係る耐熱性容器は、請求項11において、前記第1のフラ ンジ部の外縁端が、前記第2のフランジ部の外縁端と面一又はそれより径方向外 側に突出していることを特徴とする。
【0031】 こうすると、耐熱性容器を斜め上方からみた場合、第2のフランジ部が視覚に 入らなくなる。特に耐熱性口部ピースがPETを白化結晶化して形成されている 場合に、サポートリング全体が白く見え、美観を維持できる。
【0032】 請求項13に記載の考案に係る耐熱性容器は、口部を有する耐熱性容器におい て、樹脂製の耐熱性容器本体と、前記耐熱性容器の口部の外側に口部外層として 配置され、前記耐熱性容器本体と一体化される耐熱性口部ピースと、を有し、前 記耐熱性口部ピースは、前記口部外層を形成する中空軸部の上部外表面に、前記 中空軸部内方に向けて窪む凹部を有し、前記耐熱性容器本体は、前記中空軸部の 内面に密着する口部内層と、前記中空軸部の上端面に密着する口部天面層と、を 有し、前記口部天面層には、前記凹部に係合される凸部が設けられていることを 特徴とする。
【0033】 請求項13に記載の考案によれば、口部天面層において、耐熱性容器本体に形 成される凸部と、口部ピースの凹部とが係合することで、この領域での耐熱性容 器本体と口部ピースとの剥離を防止できる。さらに、凹凸が筒状の耐熱性容器本 体の中空軸部の軸方向と交差する方向に形成されることにより、耐熱性容器本体 の軸方向での口部ピースの結合を確実とし、口部ピースの剥離強度を画期的に向 上させることができる。
【0034】 請求項14に記載の考案に係る耐熱性口部ピースの成形金型は、耐熱性口部ピ ースを射出成形する成形金型であって、前記口部ピースの上部内周面を規定する 第1のコア型と、前記口部ピースの下部内周面を規定する第2のコア型と、前記 口部ピースの外周面を規定する割型と、を有し、前記第1のコア型は、前記口部 ピースの中心軸位置より射出成形用樹脂を供給するスプル形成部を有し、前記第 1及び第2のコア型の境界領域には、前記スプル形成部に連通するランナー部が 設けられ、前記ランナー部は、前記口部ピース内周面の円周方向にて複数設けら れたゲート形成部に、前記スプル形成部からの前記樹脂を導くことを特徴とする 。
【0035】 請求項14に記載の考案によれば、口部ピースを射出成形する際には、ランナ ー部により、溶融樹脂を口部ピースの中心軸から内周面の端部でない位置に放射 状に流動せしめることができる。しかも、前記流動先となる内周面には複数のゲ ート形成部が所定間隔に均等に配置されていることから、口部ピースが形成され る空間に前記ランナー部による空間がゲートを介して連通する構成の成形金型と なる。
【0036】 上記のような成形金型を用いて口部ピースを形成すると、ランナーは、スプル を中心に口部ピース内周面にて径方向に放射状に広がり、口部ピース内周面に均 等に配設されたゲートを介して口部ピース内周面に接続されるよう形成される。 したがって、スプル、ランナー及びゲートを設定することで口部ピースの周方向 で不均一な歪み分布を防止でき、特に口部ピースをPETで成形し、成形後加熱 処理することで結晶化させる場合に周方向で予期しない不均一な収縮を防止でき る。
【0037】 加えて、ゲートを口部ピース内周面の軸方向の中間領域、すなわて口部の端部 でない領域に設けることで、プリフォーム本体樹脂と接続する端部に歪みを少な くすることができる。
【0038】 このように、容器本体樹脂と係合する口部ピースの端部に歪みが少なく、かつ 、口部ピースが円周方向で歪みが均等に配分されるように成形することが可能と なり、円周方向で不均等な収縮を起こすことがなく、成形不良品を減らすことが できる。また、剥離防止のための口部ピースを形成せしめることができる。
【0039】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の好適な実施の形態について図面を参照して具体的に説明する。
【0040】 <全体構成について> 先ず、耐熱性容器の全体構成、乃ち耐熱性容器本体と耐熱性口部ピースとが一 体形成された構造について図1及び図2を用いて説明する。図1は、耐熱性容器 の口部を示す部分破断正面図である。
【0041】 耐熱性容器10は、図1に示すように、筒状の耐熱性容器本体50と、この筒 状の耐熱性容器10の口部52に口部外層として配置される耐熱性口部ピース2 0と、を含み構成され、口部52においてこれら20、50は一体的に形成され ている。ここで、口部52についてみると、上端及び下端は耐熱性容器本体50 の単層構造をなし、それ以外の部分は、外層が口部ピース20、内層が耐熱性容 器本体50の二重構造をなしている。
【0042】 耐熱性口部ピース20は、口部52の外層を形成する中空軸部21と、口部5 2の上部位置にて外表面に図示しない蓋に螺合するねじ部40と、口部52の下 部位置に中空軸部21外方へ向けて突出され、環状のサポートリングの上層を形 成する第1のフランジ部22と、ねじ部40と第1のフランジ部22の中間領域 に形成されるロッキングリング42と、を含み構成される。尚、耐熱性口部ピー ス20の材料は、耐熱性容器本体(プリフォーム本体)樹脂よりも耐熱性の高い ものであれば良く、例えばポリエチレンテレフタレートを結晶化させたもの、ポ リアリレート、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート及びこれらのブレ ンド材等が挙げられる。
【0043】 また、耐熱性口部ピース20は、中空軸部21の下部にて、中空軸部21の内 方に向けて窪む第1の凹部24を有する。
【0044】 第1の凹部24は、図2に示すように、第1のフランジ部22の外縁端におい て耐熱性容器本体50と係合する機能を有し、中空軸部21内方に向かうに従い 上方に向かう上向き面26と、中空軸部21内方に向かうに従い下方に向かう下 向き面28と、を含み構成される。そして、第1のフランジ部22が中空軸部2 1の周囲に環状に形成されるのに伴い、第1の凹部24も第1のフランジ部22 の外縁端に沿って環状に形成される。
【0045】 さらに、耐熱性口部ピース20は、図2に示すように、口部52外層を形成す る中空軸部21の上部の外表面に、中空軸部21内方に向けて窪む第2の凹部3 0を有する。
【0046】 第2の凹部30は、口部52外層のねじ部40より上方位置にて耐熱性容器本 体50と係合する機能を有し、中空軸部21内方に向かうに従い下方に向かう下 向き面32と、中空軸部21内方に向かうに従い上方に向かう上向き面34と、 を含み構成される。
【0047】 このように、耐熱性口部ピース20は、口部52において上端部と下端部との 両側から耐熱性容器本体50によって抱え込まれるように固定される。
【0048】 耐熱性容器本体50は、第1のフランジ部22と係合して環状のサポートリン グの下層を形成せしめる第2のフランジ部54を含み構成される。尚、耐熱性容 器本体50の材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン テレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリアミド、ポ リアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリエチレンまたはポリ カーボネイド等が挙げられる。
【0049】 また、耐熱性容器本体50は、中空軸部21の内面に密着する口部内層52a と、中空軸部21の上端面に密着する口部天面層53と、第2のフランジ部54 の外縁端位置にて第1の凹部24に係合される第1の凸部56と、を有し、口部 天面層52aには、口部52外層の上部にて中空軸部21の外縁端が第2の凹部 30に係合される第2の凸部60と、を含み構成される。尚、凹部凸部の嵌合に よる組み合わせは、上記に限らず、凹部内に凹凸を設けたもの、耐熱性口部ピー ス20側に凸部を形成したもの等種々の変形が可能であり、このような各凹凸の 嵌合により確実に係合できる。
【0050】 <耐熱性口部ピースについて> ここで、耐熱性口部ピース20について図1〜図2を用いて詳細に説明する。
【0051】 図2には、耐熱性容器10の詳細断面図が示されている。耐熱性口部ピース2 0は、その上下端部で耐熱性容器本体樹脂によって抱え込まれるように一体化し ているので、両端部に図示のような第1、第2の凹部24・30を形成しておく ことが望ましいが、いずれか一方だけでも良い。尚、耐熱性容器10は、サポー トリングを形成する第1のフランジ部22と第2のフランジ部54との接合領域 、すなわち口部52の下部側に形成される第1の凹部24側において剥離が顕著 なので、この部分に凹部24を設けるのが好ましい。
【0052】 また、口部52は、上下端の各凹凸を有する領域以外は、外層の耐熱性口部ピ ース20と内層の本体50との二層構造にて形成される。このため、耐熱性口部 ピース20が中空筒状であることから、耐熱性容器10射出成形時には、耐熱性 口部ピース20の下端から上端に至る内壁(口部内層52a)全体に耐熱性容器 本体50を構成する樹脂材料が入り込み、その内周面を耐熱性容器本体50樹脂 によって隙間無く密着でき、半径方向での剥離をも防止できる。
【0053】 さらに、耐熱性口部ピース20は、上下方向で抱え込まれている状態とはいえ 、その端部において、耐熱性容器本体50との密着面積は非常に狭く、特に、延 伸ブロー成形工程で耐熱性容器本体50を下方向に引っ張ることで、剥離しよう とする方向に負荷のかかる第1のフランジ部22において、剥離が生じやすい。 そこで、本例では、第1のフランジ部22の外端縁に設けられた第1の凹部24 に耐熱性容器本体50の樹脂が入り込むことで、上下方向でアンダーカットにな る凹部24、凸部56の係合により、耐熱性口部ピース20を強固に固定するこ とができる。仮に、口部52の上下各端部の接合面に負荷がかかることがあって も、第1の凹部24に入り込んだ耐熱性容器本体50樹脂が変形して外れるほど の負荷は通常は考えられず、剥離は完全に防止される。尚、同様の理由から、第 2の凹部30には下向き面32が形成される。
【0054】 第1の凹部24は、第1のフランジ部22の外縁端にて、中空軸部21の内側 に向かうように環状に凹設したものである。この第1の凹部24に耐熱性容器本 体射出成形時の溶融樹脂が流入して硬化することにより、上層の第1のフランジ 部22及び下層の第2のフランジ部54とが一体化されて、サポートリングが構 成されることとなる。
【0055】 これにより、耐熱性口部ピース20と耐熱性容器本体50との接合が強固とな りる。また、径方向に延びる第1のフランジ部22と第2のフランジ部54とが 密着するので、耐熱性口部ピース20と耐熱性容器本体50との接合は、軸方向 だけでなく径方向においても十分強固に行われる。
【0056】 また、耐熱性口部ピース20をインサートして、耐熱性容器本体50のための プリフォームを射出成形する際には、プリフォームを成形する樹脂の一部は、第 1のフランジ部22の下面に沿って半径方向外側に向けて流入して第2のフラン ジ部54を形成する。さらに、第2のフランジ部54の外縁にて樹脂の流入方向 が変えられる。このとき、第1のフランジ部22の下面の外縁端に連続して上向 き面26が形成されているので、その外縁端を越えた流入樹脂は、上向き面26 に案内されて、型内のエアを型外に抜きながら凹部24内に流入する。したがっ て、樹脂を円滑に第1の凹部24内に流入させることができる。また、凹部24 内に流入した樹脂は、下向き面28に沿って、凹部24の上部領域に案内される ので、ショート成形が防止される。これにより、凹部24全体に流入した樹脂が 固化することで凸部56が形成され、プリフォームと耐熱性口部ピース20とが 強固に係合して、剥離が防止されことができる。
【0057】 加えて、上向き面26の外縁位置が、下向き面28の外縁位置よりも半径方向 で内側に配置されていることから、凸部24内への樹脂の流入が、樹脂流入経路 のより上流側にて開始される。この結果、凹部24内への樹脂の流入をより円滑 に実施することができる。
【0058】 このように、凹部24を上向き面26と下向き面28とでクサビ状に形成する ことで、凹部24への樹脂の流入が円滑となってショート成形が防止されること に加えて、剥離防止に耐え得る最少限の樹脂量にて凸部56を成形することがで きる。
【0059】 また、上記の射出成形の際には、樹脂の一部は、口部ピース20の天面に沿っ て半径方向外側に向けて流入して口部天面層53を形成する。さらに、口部天面 層53の外縁にて樹脂の流入方向が変えられる。このとき、口部ピース20の天 面の外縁端に連続して下向き面32が形成されているので、その外縁端を越えた 流入樹脂は、下向き面32に案内されて型内のエアを型外に抜きながら凹部30 内に流入する。したがって、樹脂を円滑に第2の凹部30内に流入させることが できる。また、凹部30内に流入した樹脂は、上向き面34に沿って、凹部30 の下部領域に案内されるので、ショート成形が防止される。これにより、凹部3 0全体に流入した樹脂が固化することで凸部60が形成され、プリフォームと耐 熱性口部ピース20とが強固に係合して、剥離が防止されことができる。
【0060】 加えて、下向き面32の外縁位置が、上向き面34の外縁位置よりも半径方向 で内側に配置されていることから、凸部30内への樹脂の流入が、樹脂流入経路 のより上流側にて開始される。この結果、凹部30内への樹脂の流入をより円滑 に実施することができる。
【0061】 このように、凹部30を下向き面32と上向き面34とでクサビ状に形成する ことで、凹部30への樹脂の流入が円滑となってショート成形が防止されること に加えて、剥離防止に耐え得る最少限の樹脂量にて凸部60を成形することがで きる。
【0062】 <耐熱性口部ピースの成形金型及びその成形方法について> 次に、成形金型について、図3及び図4を用いて説明する。図3は、図1の耐 熱性口部ピース20を成形する成形金型を示す断面図である。図4は、射出成形 されたランナーを除いていない口部ピースを示す平面図である。
【0063】 成形金型は、筒状の耐熱性容器10の口部52外層にインサートされる耐熱性 口部ピース20を射出成形する金型で、口部ピース20の上部内周面を規定する 第1のコア型100と、口部ピース20の下部内周面を規定する第2のコア型1 20と、口部ピース20の外周面を規定する割型140・142と、を含み構成 される。尚、割型140・142には、口部ピース20の凹部24、30を規定 する型部が各々設けられている。
【0064】 第1のコア型100は、口部ピース20の中心軸位置にて射出成形用樹脂が供 給されるスプル形成部102を有する。
【0065】 第1のコア型100及び第2のコア型120の境界領域には、スプル形成部1 02から口部ピース20内周面の円周方向にて複数設けられたゲート形成部13 0に樹脂を導くランナー形成部132が形成される。
【0066】 上記のような金型にて、耐熱性口部ピース20を樹脂成形するには、射出成形 機により、スプル形成部102から溶融樹脂を型枠内流入させることで形成され る。
【0067】 上記のような成形金型を用いて耐熱性口部ピース20を成形すると、図4に示 すように、ランナー70は、スプル72を中心に耐熱性口部ピース20の内周面 に向けて径方向に放射状に広がり、耐熱性口部ピース20内周面に均等に複数例 えば12ヶ所に配設されたゲート74を介して耐熱性口部ピース20内周面に接 続される。
【0068】 したがって、スプル72、ランナー70及びゲート74を設定することで耐熱 性口部ピース20の周方向で不均一な歪み分布を防止する。加えて、ゲート74 を耐熱性口部ピース20内周面の軸方向の中間領域に設けることで、耐熱性容器 本体50の樹脂と接続する端部に歪みを少なくすることができる。このように歪 みを分布させることで、特に耐熱性口部ピース20をPETで成形し、成形後加 熱処理することで白化結晶化させる場合に、周方向で予期しない不均一な収縮を 防止できる。その後、ランナー70が取り除かれて、口部ピース20が完成する 。
【0069】 <プリフォームの成形方法について> 次に、このような口部ピース20及び口部保持型を用いた合成樹脂製容器のプ リフォームの成形方法について、図5及び図6に基づいて概説する。
【0070】 図5(A)は、樹脂製容器の射出延伸吹込成形を1ステージで行う全工程のサ イクルを示しており、200はエジェクト・インサート工程部、202はプリフ ォーム射出成形工程部、204は温調工程部、206は延伸ブロー成形工程部で ある。
【0071】 図5(B)(C)は、エジェクト・インサート工程部を示している。図5(B )は、口部保持型210に耐熱性口部ピース20が装填される段階を示している 。この耐熱性口部ピース20は前述した熱可塑性樹脂により予め射出成形された もので、ピース搬送手段によって耐熱性口部ピース20が口部保持型210の狭 持位置に運ばれる。
【0072】 尚、口部保持型210は、耐熱性口部ピース20の保持ならびに耐熱性容器1 0の口部52の成形を行うものであって、分割可能な筒状体から構成され、移動 手段によって型開き、型閉じ可能に構成されている。口部保持型210は、耐熱 性口部ピース20のねじ部40と干渉しないためのねじ逃げ溝部を有し、口部保 持型210を閉じて耐熱性口部ピース20を狭持する際に、耐熱性口部ピース2 0の周方向の位置決めを行う必要がない。
【0073】 そして、図5(C)に示すように、口部保持型の閉閉じ駆動によって、口部ピ ース20が既述の係合関係によって所定位置に確実に保持される。
【0074】 図6は、プリフォーム射出成形工程部202を示している。耐熱性口部ピース 20を保持する口部保持型210は、キャビティ型220に対して型締めされ、 更にコア型222が挿入設置されている。この状態で、プリフォーム射出成形用 の樹脂材料として、例えばPETが射出される。この射出成形により、耐熱性口 部ピース20以外の領域にPETが充填され、耐熱性容器本体50のためのプリ フォーム230が成形されることになる。キャビティ型内にてプリフォーム23 0が冷却する場合、プリフォーム230を冷却する金型の温度は10℃程度が好 ましい。
【0075】 次に、プリフォーム230の射出成形終了後、このプリフォーム230は口部 保持型210に保持されたまま温調工程部204に搬入されて延伸に適する温度 に調整される。尚、温調工程を実施する方がブロー成形上好ましいが、容器の形 状などによっては省略することでも良い。また、温調工程は加熱に限らず冷却で も良い。
【0076】 その後、最後の工程として、延伸ブロー成形工程部206において、耐熱口部 ピース20を口部52にインサートされたプリフォーム230は、その成形時の 保有熱量を利用して、最終製品金型内で延伸ブロー成形される。
【0077】 尚、延伸ブロー成形では、一般に行われている延伸ロッドの軸方向移動及び加 圧流体の吹込みによって、ブローキャビティー型内にてプリフォーム230が二 軸延伸吹込成形され、耐熱性容器10の成形が完了する。
【0078】 また、最終製品金型は、所望の耐熱温度以上に加熱されるが、この加熱により 、延伸ブロー成形後、容器の壁部は金型からの熱量を得てヒートセットされるこ とで歪みが取り除かれ、結晶化を促され、所望の耐熱性を得る。さらに、高耐熱 と呼ばれる87℃以上の耐熱性を必要とされる場合には、まず中間容器を成形し 、その中間容器を加熱・収縮させることで歪みを除去し、結晶化を促進させて、 さらに最終製品金型内で最終容器に成形されるという成形方法を取ることもでき る。
【0079】 以上のように本実施の形態によれば、以下の効果を有する。
【0080】 (1)耐熱性容器の口部下部において、口部ピースの第1のフランジ部の凹部と 、耐熱性容器本体の第2のフランジ部の凸部との係合により、耐熱性容器本体と 口部ピースとの剥離を防止できる。特に、延伸ロッドにてブロー成形を行うブロ ー成形工程では、ブロー成形過程の耐熱性容器本体に対して下方への力が顕著に なるが、この場合も、凹部と凸部との係合により剥離を防止できる。また、プリ フォームの射出成形時にサポートリングに一体的に凹凸を形成することにより、 両者の結合がより強固となる。さらに、凹凸が筒状の耐熱性容器本体の軸方向と 交差する方向に形成されることにより、耐熱性容器本体の軸方向での口部ピース の結合を確実とし、口部ピースの剥離強度を画期的に向上させることができる。
【0081】 (2)口部ピースと耐熱性容器本体は、その上端部でも剥離が起こることがある ため、耐熱性容器の口部上部において、耐熱性容器本体に形成される凸部と、口 部ピースの凹部とが係合することで、この領域での耐熱性容器本体と口部ピース との剥離を防止できる。さらに、凹凸が筒状の耐熱性容器本体の軸方向と交差す る方向に形成されることにより、耐熱性容器本体の軸方向での口部ピースの結合 を確実とし、口部ピースの剥離強度を画期的に向上させることができる。
【0082】 (3)上述のような構造の口部を有する容器は、外観を剥離によって悪くするこ とがないので商品価値が高められる。
【0083】 (4)耐熱性口部ピースに対して、耐熱性容器本体のためのプリフォームを射出 成形する際には、凹部を構成する上向き面及び下向き面により、凹部への樹脂の 流入が円滑に行われ、ショート成形を生ずることなく、凹部に契合する凸部を成 形することができる。
【0084】 (5)口部ピースを射出成形する際には、ランナー形成部により、溶融樹脂を口 部ピースの中心軸から内周面に向けて放射状に流動せしめることができる。しか も、前記流動先となる内周面には複数のゲート形成部が所定間隔に均等に配置さ れていることから、口部ピースが形成される空間に前記ランナー形成部による空 間がゲートを介して連通する構成の成形金型となる。この成形金型を用いて口部 ピースを形成すると、ランナーは、スプルを中心に口部ピース内周面にて径方向 に放射状に広がり、口部ピース内周面に均等に配設されたゲートを介して口部ピ ース内周面に接続されるよう形成される。したがって、スプル、ランナー及びゲ ートを設定することで口部ピースの周方向で不均一な歪み分布を防止でき、特に 口部ピースをPETで成形し、成形後加熱処理することで結晶化させる場合に周 方向で予期しない不均一な収縮を防止できる。
【0085】 加えて、ゲートを口部ピース内周面の軸方向の中間領域、すなわて口部の端部 でない領域に設けることで、プリフォーム本体樹脂と接続する端部に歪みを少な くすることができる。このように、容器本体樹脂と係合する口部ピースの端部に 歪みが少なく、かつ、口部ピースが円周方向で歪みが均等に配分されるように成 形することが可能となり、円周方向で不均等な収縮を起こすことがなく、成形不 良品を減らすことができる。また、剥離防止のための口部ピースを形成せしめる ことができる。
【0086】 尚、本考案に係る装置と方法はそのいくつかの特定の実施の形態に従って説明 してきたが、当業者は本考案の主旨及び範囲から逸脱することなく本考案の本文 に記述した実施の形態に対して種々の変形が可能である。例えば、プリフォーム の口部に要求される特性としては耐熱性に限らず、安全性、機械的強度などがあ るが、これら要求にされる諸特性に応じ、多種の樹脂から選択される適切な樹脂 によって口部ピースを形成することができる。
【0087】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る耐熱性容器の実施の形態の一例を
示す部分破断正面図である。
【図2】図1の一部拡大図である。
【図3】図1の口部ピースを成形する成形金型を示す断
面図である。
【図4】図3の成形金型において射出成形されたランナ
ーを除いていない口部ピースを示す平面図である。
【図5】同図(A)は、合成樹脂製容器お製造工程を示
す説明図であり、同図(B)(C)は、エジェクトイン
サート工程部での動作を示す説明図である。
【図6】プリフォーム射出成形工程を概略的に示す部分
断面図である。
【符号の説明】 10 耐熱性容器 20 耐熱性口部ピース 22 第1のフランジ部 24、30 凹部 40 ねじ部 50 耐熱性容器本体 52 口部 52a 口部内層 53 口部天面層 54 第2のフランジ部 56、60 凸部 100 第1のコア型 102 スプル形成部 120 第2のコア型 130 ゲート形成部 132 ランナー形成部 140、142 割型

Claims (14)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂製の耐熱性容器本体の口部の外側に
    口部外層として配置され、前記耐熱性容器本体と一体化
    される耐熱性口部ピースであって、 前記口部外層を形成する中空軸部と、 前記中空軸部の下部に、前記中空軸部外方に向けて突出
    するフランジ部と、 を有し、 前記フランジ部は、その外縁端に、前記中空軸部内方に
    向けて窪む凹部を有することを特徴とする耐熱性口部ピ
    ース。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記凹部は、前記フランジ部の下面近傍の外縁端から前
    記中空軸部内方に向かうに従い上方に向かう上向き面を
    有することを特徴とする耐熱性口部ピース。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記凹部は、前記上向き面の内端に向かうに従い下方に
    向かう下向き面を有することを特徴とする耐熱性口部ピ
    ース。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、 前記凹部の開口の下端位置が、前記凹部の開口の上端位
    置よりも、前記中空軸部外方に向かう方向にて内側に配
    置されていることを特徴とする耐熱性口部ピース。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかにおいて、 前記フランジ部は、前記中空軸部の周囲に環状に形成さ
    れ、 前記凹部は、環状の前記フランジ部の外周縁に沿って環
    状に形成されることを特徴とする耐熱性口部ピース。
  6. 【請求項6】 樹脂製の耐熱性容器本体の口部の外側に
    口部外層として配置され、前記耐熱性容器本体と一体化
    される耐熱性口部ピースであって、 前記口部外層を形成する中空軸部の上部の外表面に、前
    記中空軸部内方に向けて窪む凹部を有することを特徴と
    する耐熱性口部ピース。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記凹部は、前記中空軸部の上面近傍より前記中空軸部
    内方に向かうに従い下方に向かう下向き面を有すること
    を特徴とする耐熱性口部ピース。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記凹部は、前記下向き面の内端に向かうに従い上方に
    向かう上向き面を有することを特徴とする耐熱性口部ピ
    ース。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 前記凹部の開口の上端位置が、前記凹部の開口の下端位
    置よりも、前記中空軸部外方に向かう方向にて内側に位
    置していることを特徴とする耐熱性口部ピース。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかにおいて、 前記中空軸部は、前記口部に装着される蓋に螺合される
    ねじ部を有することを特徴とする耐熱性口部ピース。
  11. 【請求項11】 口部に環状のサポートリングを有する
    耐熱性容器において、 樹脂製の耐熱性容器本体と、 前記耐熱性容器の口部外層として配置され、前記耐熱性
    容器本体と一体化される耐熱性口部ピースと、 を有し、 前記耐熱性口部ピースは、 前記口部外層を形成する中空軸部と、 前記中空軸部の下部にて、前記中空軸部外方に向けて突
    出して形成され、前記サポートリングの上層を形成する
    環状の第1のフランジ部と、 を有し、 前記耐熱性容器本体は、 前記中空軸部の内面に密着する口部内層と、 前記第1のフランジ部の下面に密着する第2のフランジ
    部と、 を有し、 前記第1のフランジ部及び第2のフランジ部は、その外
    縁端にて、前記中空軸部内方に向けて窪む凹部及びそれ
    に係合する凸部から成る凹凸嵌合形状を有することを特
    徴とする耐熱性容器。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記第1のフランジ部の外縁端が、前記第2のフランジ
    部の外縁端と面一又はそれより径方向外側に突出してい
    ることを特徴とする耐熱性容器。
  13. 【請求項13】 口部を有する耐熱性容器において、 樹脂製の耐熱性容器本体と、 前記耐熱性容器の口部外層として配置され、前記耐熱性
    容器本体と一体化される耐熱性口部ピースと、 を有し、 前記耐熱性口部ピースは、前記口部外層を形成する中空
    軸部の上部外表面に、前記中空軸部内方に向けて窪む凹
    部を有し、 前記耐熱性容器本体は、 前記中空軸部の内面に密着する口部内層と、 前記中空軸部の上端面に密着する口部天面層と、 を有し、前記口部天面層には、前記凹部に係合される凸
    部が設けられていることを特徴とする耐熱性容器。
  14. 【請求項14】 耐熱性口部ピースを射出成形する成形
    金型であって、 前記口部ピースの上部内周面を規定する第1のコア型
    と、 前記口部ピースの下部内周面を規定する第2のコア型
    と、 前記口部ピースの外周面を規定する割型と、 を有し、 前記第1のコア型は、前記口部ピースの中心軸位置より
    射出成形用樹脂を供給するスプル形成部を有し、 前記第1及び第2のコア型の境界領域には、前記スプル
    形成部に連通するランナー部が設けられ、 前記ランナー部は、前記口部ピース内周面の円周方向に
    て複数設けられたゲート形成部に、前記スプル形成部か
    らの前記樹脂を導くことを特徴とする耐熱性口部ピース
    の成形金型。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1163109A (ja) * 1997-08-21 1999-03-05 Marugo Rubber Kogyo Kk 防振装置及びその製造方法
JP2002361717A (ja) * 2001-06-13 2002-12-18 Toppan Printing Co Ltd 二層プリフォームの製造方法
KR20210012120A (ko) * 2019-07-24 2021-02-03 (주) 뉴우성 리필 가능한 내용기 구조를 갖는 용기의 제조방법
JP2021194899A (ja) * 2020-06-18 2021-12-27 株式会社青木固研究所 射出成形型とプリフォーム成形方法、及び中空体の製造方法

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