JP3031061U

JP3031061U - 卒塔婆立て

Info

Publication number: JP3031061U
Application number: JP1996003955U
Authority: JP
Inventors: 宣義小竹
Original assignee: 小竹工業株式会社
Priority date: 1996-05-10
Filing date: 1996-05-10
Publication date: 1996-11-12
Anticipated expiration: 2002-05-10

Abstract

(57)【要約】【課題】金属製で簡単に組立てられる卒塔婆を提供す
る。【解決手段】２個の柱板２，２及び支持板３，３に分
解されて梱包された状態で需要者に送られ、需要者にお
いて、２個の柱板２，２の間に、上下２段に支持板３，
３が掛渡されて固定され、卒塔婆立て１が組立てられ
る。該卒塔婆立て１は、墓所の所定位置に、柱板２の突
尖部２ｂを土中に差込むことにより設置される。そし
て、上下支持板３，３の各支持孔３ｂ…にそれぞれ１枚
宛に卒塔婆５が差込まれて支持される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、供養追善のため、墓に供えられる卒塔婆を立てるための器具であって、詳しくは金属製からなる卒塔婆立てに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、卒塔婆立ては、石材からなる柱を立設し、該２本の柱の間に所定間隔を隔てて２本のパイプを平行に渡して構成されており、卒塔婆は、これら２本のパイプの間に束の状態で支えられて、立てられる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の卒塔婆立ての施工は、石材の柱を立てたり、パイプを取付けたりする工事を必要とし、石工等の専用の職人によらなければならず、大掛かりで費用のかかるものであった、また、該卒塔婆立ては、パイプの間を複数枚の卒塔婆を束にして立てなければ安定せず、卒塔婆１枚ずつに書かれている供養主の名前を見ることは困難であった。

【０００４】そこで、本考案は、金属製で簡単に組立てられる卒塔婆立てを提供し、もって上記課題を解決することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ステンレス等の難錆性金属からなるそれぞれ２個の柱板（２），（２）及び支持板（３），（３）を有し、前記柱板（２）はその下端に先細状の突尖部（２ｂ）を有し、前記支持板（３）はそれぞれ卒塔婆（５）を差込み得る多数の支持孔（３ｂ）を有し、前記２個の柱板の間に、上下２段に前記支持板を固定してなる卒塔婆立てにある。

【０００６】望ましくは、前記支持板（３）は少なくとも前後２列に前記支持孔を有し、かつ前列における隣接する支持孔（３ｂ₁ ，３ｂ₁ ）の間部分に後列の支持孔（３ｂ₂ ）の中央部分が位置するように前後列の支持孔が交互に配置されてなる。

【０００７】更に、前記２個の柱板（２），（２）及び支持板（３），（３）は、それぞれ同じ形状からなり、かつ分解されて一セットとして梱包されてなる。

【０００８】［作用］以上構成に基づき、２個の柱板（２），（２）及び支持板（３），（３）に分解されて梱包された状態で需要者に送られ、需要者において、２個の柱板（２），（２）の間に、上下２段に支持板（３），（３）が掛渡されて固定され、卒塔婆立て（１）が組立てられる。該卒塔婆立て（１）は、墓所の所定位置に、柱板（２）の突尖部（２ｂ）を土中に差込むことにより設置される。そして、上下支持板（３），（３）の各支持孔（３ｂ…）にそれぞれ１枚宛に卒塔婆（５）が差込まれて支持される。

【０００９】なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、本考案の構成を何等限定するものではない。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下、図面に沿って本考案の実施の形態について説明する。

【００１１】卒塔婆立て１は、図１に示すように、ＳＵＳ３０４ステンレス等の難錆性金属からなる柱板２，２及び支持板３，３を有しており、これら柱板２及び支持板３はそれぞれ同形状からなる２枚で１組となっている。柱板２はその両側端部が折曲げられて縁部２ａ，２ａを形成していると共に、その下端が先細状になって突尖部２ｂを形成している。更に、該柱板の上段部分及び下段部分にはそれぞれビス４を嵌挿するための孔が横方向に２個形成されている。

【００１２】一方、支持板３はその４辺が折曲げられて縁部３ａ…を形成していると共に、その平面部分に２列に多数の支持孔３ｂ…が形成されている。支持孔３ｂは卒塔婆５の断面形状より１廻り大きく形成されており、かつ後列の支持孔３ｂ₂ の中央部分が前列の隣接する支持孔３ｂ₁ ，３ｂ₁ を区画する隔壁３ｃ部分に位置するように、即ち前列と後列とが千鳥状に配置されている。また、該支持板３の両端縁部３ａ₁ ，３ａ₁ には前記ビス４固定用のネジ孔又は貫通孔が形成されている。

【００１３】そして、本卒塔婆立て１は、各２枚の柱板２、支持板３及び８本のビス４が１セットとなっていて、分解されたコンパクトな状態になって梱包され、寺、霊園及び墓所有者等の需要者に送られる。需要者は、該セットを、ビス４にて、両柱板２，２の上段及び中段に、支持孔３ｂ₁ の数の少ない方を前列にして支持板３，３を固定することにより、卒塔婆立て１は組立てられる。該組立てられた卒塔婆立て１は、墓所の所定位置、例えば墓石の裏部分に両柱板２，２の突尖部２ｂ，２ｂを土中に差込んで埋込むことにより設置される。

【００１４】該設置された卒塔婆立て１は、上下支持板３，３の支持孔３ｂに１枚ずつ卒塔婆５が挿入されて、卒塔婆５が前後２列にかつ横方向に多数並んで安定支持される。この際、前列の支持孔３ｂ₁ に差込まれた卒塔婆５は、該卒塔婆の前面に書かれた供養主の名前等を読むことができ、また後列の支持孔３ｂ₂ に差込まれた卒塔婆５も、前列に差込まれた卒塔婆の間から供養主の名前等を読むことができる。

【００１５】なお、上述した卒塔婆立ては、前後２列で、前列７本、後列８本の卒塔婆を立て得るように構成したが、これに限らず、横方向に更に多数本又は少数本立て得るようにしてもよく。また前後に３列以上にしても又は１列にしてもよい。また、柱板２，２を矩形状のシンプルな形にしてあるが、例えば該柱板に卒塔婆を形どるような各種デザインを施してしてもよい。

【００１６】

【考案の効果】

請求項１に係る本考案によると、ＳＵＳ３０４等の難錆性金像からなるので、墓所の露地に設置される卒塔婆立てであっても、早期に腐蝕することはなく、充分な耐久性を有し、また両柱板に、上下２段に支持板を固定するので、卒塔婆立ては框状の堅牢な構成からなり、かつ柱板の突尖部を土中に差込むことにより、容易に墓所に設置することができ、専用の職人等による工事を必要とせずに簡単に卒塔婆立てを設置することができる。更に、卒塔婆立ては、難錆性金属からなるコンパクトな構成からなるので、狭い墓所でも設置することができる。

【００１７】請求項２に係る本考案によると、支持孔を少なくとも前後２列にかつ交互に配置したので、前列の卒塔婆は、その前面に書かれた供養主の名前等を読むことができることは勿論、後列の卒塔婆も、前列の卒塔婆の間から供養主名等を読むことができ、卒塔婆供養主強いては墓所有者に高い満足感を与えることができる。

【００１８】請求項３に係る本考案によると、それぞれ同一形状の２個の柱板及び支持板からなるので、製造が容易であり、かつ各柱板及び支持板に分解した状態で梱包して需要者に送られるので、例えば４［kg］等の軽量であることと相俟って、輸送及び運搬が容易であり、更にビス等により簡単に組立てることができ、大幅にコストダウンを図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る卒塔婆立てを示す斜視図。

【符号の説明】

１卒塔婆立て２柱板２ａ突尖部３支持板３ａ支持孔５卒塔婆

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】難錆性金属からなるそれぞれ２個の柱板
及び支持板を有し、前記柱板はその下端に先細状の突尖部を有し、前記支持板はそれぞれ卒塔婆を差込み得る多数の支持孔
を有し、前記２個の柱板の間に、上下２段に前記支持板を固定し
てなる、卒塔婆立て。
【請求項２】前記支持板は少なくとも前後２列に前記
支持孔を有し、かつ前列における隣接する支持孔の間部
分に後列の支持孔の中央部分が位置するように前後列の
支持孔が交互に配置されてなる、請求項１記載の卒塔婆立て。
【請求項３】前記２個の柱板及び支持板は、それぞれ
同じ形状からなり、かつ分解されて一セットとして梱包
されてなる、請求項１又は２記載の卒塔婆立て。