JP3030961U - 安全仕様地下足袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目 的】 この考案は、建設物解体現場の作業用履物
として、地下足袋の指部を落下物や上からの衝撃より守
り、さらに、下からの釘やガラス片などの危険物による
突き刺しを防止し足の裏の保護を同時に可能とした、指
付きの作業用履物である。 【構 成】 五指全体を包む地下足袋指部に類似の半円
月型に成型した硬質物を地下足袋の指上部に履物の上か
ら装着し、履物底部と同型または類似成型した金属板を
履物底部に内蔵する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は建設物解体時の現場等において、作業用地下足袋等指付き履物の指 部を落下物や上部からの衝撃から守り、なおかつ、足の裏を下部からの突き刺し や、危険物の踏み抜きから守ることを目的とした保護機能を合わせ持った履物で ある。

【０００２】

【従来の技術】

建設現場等で作業用地下足袋等指付き履物において、指部の保護と足の裏の保 護はその目的と内容が異なるため、個別に考案されたものはあっても双方の機能 を合わせもち一体型に備えられたものは無かった。このため双方の保護機能が必 要な建設物の解体作業にはやむなく安全靴に履き替えなければならなかった。し かし安全靴は地下足袋とは違い、足の感覚はおろか、指によるふんばりや履きご ごちが全く違う。素足に近い感覚と指の動きを生かせる形状の地下足袋は、、そ の素材面でも布やゴムからなる構成上、巾広の足や甲高の足にもフィットし自由 に足を動かす事ができる。しかし、このような足の作業者においては安全靴の使 用は不向きであり、これらのことは地下足袋使用者のみ知る事で、供給者側では 使用感覚の配慮が容易に考えられない為需要者においては不便をしいられてきた 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

地下足袋の利用者は布で足を包む感覚で使用している為、安全靴では、足が革 靴の中に押し込められる状態になり、ヒモ等でしめる事でしゃがみ込む動作や各 種の動きにより足に痛みを生ずる事もある。安全靴と地下足袋など指付き履物は 指部の感覚やその使用感において全く異なるものである。 従来の安全靴においては、指先の保護と踏抜き防止構造の双方の機能を一体で もっている。地下足袋においても、この機能は別々な地下足袋に付けるのではな く安全面において、作業中に落下物や上からの衝撃と下からの釘やガラス及び鋼 材の切りカス等の突き刺し事故から足を同時に保護出来るものが望まれている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、布やゴムで出来ている地下足袋等指付き履物の指部において、五指 全体を包む地下足袋指部に類似の半円月型に成型した硬質物を指上部に履物の上 から装着するか、又は、第一指と二指とを境に二分割した半円月型の硬質物を指 上部の履物内部に内蔵することで指先の保護機能とし、さらに、金属板を履物底 部と同型又は類似成型したものを履物底部に内蔵することにより足裏の保護機能 を持つ。 これを図面によって説明すれば、図１は保護用硬質物（２）に伸縮性を持った 素材を使用した保護具止めカバー（３）の一辺を外れぬように接着剤などで固定 し、他の辺を地下足袋の布部（１）へ接着又は縫い付け固定する。第一指と第二 指の指股部上に伸縮性の素材の土侵入防止カバー（４）を点線上（８）におき、 周辺を布部（１）へ接着もしくは縫い付ける。足袋底部においては、布または、 フエルトの中敷き（５）で金属板（６）をゴム底（７）に挟み込んで接着固定す る。布部（１）と中敷き（５）とゴム底（７）の縁を接着し縫い合わせる。 図３では、保護用硬質物（２）を地下足袋の布部（１）の内側に貼りつけ固定 する。足袋底部は図１と同様にする。

【０００５】

【作用】

このようにすれば、一足の地下足袋で履き変える必要がなくなり、指部は保 護用硬質物により落下物や上からの衝撃を保護し、足の裏は金属板により釘やガ ラス又鋼材の切りカス等の突き刺しから保護される。

【０００６】

【実施例】

本考案は、布製の地下足袋以外においてもゴム又はビニール製の指付きの履物 に実施できる。

【０００７】

【考案の効果】 以上のように、本考案は、地下足袋の特長を生かし、なおかつ安全性において も落下物や上からの衝撃と下からの突き刺しの保護を同時に可能としたことで、 その内容を必要とする現場においては、地下足袋使用者は異種の履物に履き替え ることなく作業に従事する事ができる。 日本文化の中で芽生えた地下足袋は、他の履物にないその作業性と履きごごち の良さから今に生き続けている。特に昨今、建設現場においてその安全性が指摘 され、建設現場の指導者により安全靴の使用を強要される事が多くなったが、本 考案は、地下足袋使用の作業者にとっては望んでやまない物である。 本考案は、履物の日本文化の一つである地下足袋を絶やすことなく、建設現場 で安全に地下足袋を使用でき、労働災害防止の面からも絶大なる効果をあげるも のである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の構造を示した分解図である。

【図２】図１の実施例を示した斜視図である。

【図３】本考案の別の実施例の構造を示した分解図であ
る。

【図４】図３の実施例を示した斜視図である。

【符号の説明】

１ 地下足袋布部 ２ 保護用硬質物 ３ 保護具止めカバー ４ 土侵入防止カバー ５ 中敷き ６ 金属板 ７ ゴム底 ８ ４の取り付け位置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 足の指部の保護を目的とした硬質物
   と、足袋底に足の裏部の保護を目的とした金属板をいれ
   た、二つの保護機能を一体に備えた地下足袋。