JP3030650U - 自動車玩具の方向変換装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 進行方向を変更でき、無端走路盤上をよりス
ムーズに、迅速に周回でき、周回タイムを短縮でき、構
成簡素で、小型、コンパクトに構成でき、低廉で、経済
的で、興趣に富み、自動車玩具で楽しく遊べる方向変換
装置を提供する。 【解決手段】 車輪支持体３を揺動自在に装着し、左右
車輪支持体３を連繋する連繋片６を左右方向に摺動可能
に装着し、連繋片６の連続係止部８に選択的に係止する
係止部１１を備えた弾性片１０を固定し、連繋片６の係
止切欠部９に係脱自在に係止するストッパー１２を前後
方向に摺動自在に装着し、連続係止部８に於ける係止部
１１の係止位置の変更で、走行向きを変更できるよう形
成し、係止切欠部９にストッパー１２を係止したとき
は、連繋片６の摺動を阻止し、車輪支持体３を中立向き
に停止させ、自動車玩具が直進するよう構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、左右にガイド側壁を立設せしめてある無端走路盤上を周回自走可能 な自動車玩具に於いて、その走行向きを変更することができるようにして適宜レ イアウトに設定される無端走路盤上をよりスムーズに、より迅速に周回できるよ うにした自動車玩具の方向変換装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、左右にガイド側壁を立設せしめてある無端走路盤上を周回自走可能な自 動車玩具にあっては、例えば、シャーシに回転自在に装着したシャフトの両端に 左右前輪を夫々固定して構成されたものが殆どであった。すなわち、自動車玩具 自体は、直進するように構成されており、無端走路盤の左右ガイド側壁に接触し ながら適宜レイアウトに設定される無端走路盤上を周回できるように構成されて いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そのため、無端走路盤のレイアウトの仕方（或いは、自動車玩具の走行スピー ド）によっては、自動車玩具がカーブのきついコーナー部分を曲りきれずガイド 側壁を乗り越えて無端走路盤から逸脱する虞れがあり、また、逸脱しなくても無 端走路盤上の周回がスムーズに行えなかったり、その周回スピードを遅く設定し なければならない等の難点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

そこで、本考案は、前述の如き難点等を解消すると共に、構成が簡素で、小型 、コンパクトに構成でき、興趣に富み、より楽しく遊べる自動車玩具の方向変換 装置を提供すべく案出されたもので、具体的には、左右にガイド側壁を立設せし めてある無端走路盤上を周回自走可能な自動車玩具に於いて、左右の車輪支持体 ３を略水平方向に揺動自在となるようシャーシ１に装着し、左右の車輪支持体３ を連繋片６を介して連繋せしめると共に、連繋片６を左右方向に摺動可能となる ようシャーシ１に装着し、この連繋片６に連続係止部８と係止切欠部９を設け、 連続係止部８に選択的に係止される係止部１１を備えた弾性片１０をシャーシ１ に固定し、係止切欠部９に係脱自在に係止されるストッパー１２を前後方向に摺 動自在となるようシャーシ１に装着し、連続係止部８に於ける弾性片１０の係止 部１１の係止位置を変更することで、走行玩具の走行向きを変更できるよう形成 し、係止切欠部９にストッパー１２が係止されたときには、連繋片６の左右方向 への摺動を阻止すると共に、左右車輪支持体３を中立向きに停止させて、自動車 玩具が直進するよう構成する手段を採用した。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下、本考案を図示例に基づいて説明する。 本考案の方向変換装置は、主に、左右にガイド側壁を立設せしめてあると共に 、適宜レイアウトに組立て可能な無端走路盤上を周回自走可能な自動車玩具に装 着されるもので、この方向変換装置は、方向変換用の左右車輪２が夫々回転自在 に軸支されると共に略水平方向に揺動自在となるようシャーシ１に装着される左 右の車輪支持体３と、この左右の車輪支持体３を連繋せしめると共に左右方向に 摺動可能となるようシャーシ１に装着される連繋片６と、シャーシ１に固定され ると共に連繋片６に設けた連続係止部８に選択的に係止される係止部１１を備え た弾性片１０と、前後方向に摺動自在となるようシャーシ１に設けられると共に 連繋片６に設けた係止切欠部９に係脱自在に係止されるストッパー１２とを有し 、連続係止部８に於ける弾性片１０の係止部１１の係止位置を変更することで、 走行玩具の走行向きを変更できるよう構成されている。しかも、係止切欠部９に ストッパー１２が係止されたときには、連繋片６の左右方向への摺動を阻止する と共に、左右車輪支持体３を中立向きに停止させて、自動車玩具が直進するよう 構成されている。

【０００６】 シャーシ１は、後部に適宜駆動手段（モーター及び原則歯車列等）と駆動車輪 を配し、中央部に電池収納部を配し、前部左右に車輪支持体３の軸部４が挿入さ れる軸孔１５が設けられている。更に、シャーシ１には、ストッパー１２の操作 部１３が収容される孔１６が穿設され、ストッパー１２の弾性爪片１４が係止さ れる係止突条１７が突設してある。

【０００７】 車輪支持体３は、シャーシ１の軸孔１５と取付板１８の軸孔１５に挿入されて 、揺動中心となる軸部４が上下に突設され、後方に延設されるアームの先端部分 には、連繋片６の両端に設けた係止孔７に係止される係止突部５が突設されてい る。

【０００８】 連繋片６は、略帯板状を呈し、取付板１８によって左右方向へ摺動するように シャーシ１に装着されている。そして、前縁がわ中央部分には、連続山形状の連 続係止部８が設けられ、後縁がわ端部近傍には、コ字溝状の係止切欠部９が設け られている。尚、両端部の係止孔７は、前後方向に僅かに長い長円状を呈し、車 輪支持体３の係止突部５が無理なく係止できるように構成してある。

【０００９】 弾性片１０は、基板後方に円弧状の弾性変形部分を連設し、この弾性変形部分 中央に連続係止部８に係止される山形状の係止部１１を突設せしめて構成されて いる。

【００１０】 ストッパー１２は、孔１６を介してシャーシ１下面に僅かに突出する操作部１ ３が下部に突設され、中央部分にシャーシ１に設けた係止突条１７に係脱自在に 係止する弾性爪片１４が形成されている。すなわち、操作部１３を手指で操作す ることでストッパー１２を前後に摺動せしめられ、弾性爪片１４と係止突条１７ との係脱によって、ストッパー１２の摺動位置が維持されるようにしてある。

【００１１】 尚、シャーシ１の具体的構成、形状、寸法、材質、車輪支持体３の具体的構成 、形状、寸法、材質、シャーシ１への装着手段、連繋片６の具体的構成、形状、 寸法、材質、シャーシ１への装着手段、連続係止部８の具体的形状、寸法、配設 位置、係止切欠部９の具体的形状、寸法、配設位置、弾性片１０の具体的構成、 形状、寸法、材質、シャーシ１への固定手段、係止部１１の具体的形状、寸法、 ストッパー１２の具体的構成、形状、寸法、材質、シャーシ１への装着手段、操 作部１３の具体的形状、寸法、配設位置、弾性爪片１４の具体的構成、形状、係 止突条１７の具体的形状、寸法、配設位置等は、図示例等に限定されることなく 適宜自由に設定できるものである。

【００１２】 本考案の自動車玩具の方向変換装置は、前述の如く構成されており、次にその 使用例について説明すると、通常は、操作部１３を手指で操作してストッパー１ ２を前方に摺動せしめると共に、ストッパー１２の前端縁部分を連繋片６の係止 切欠部９に係止せしめて、自動車玩具が直進するよう設定しておく。次に、駆動 手段のスイッチをＯＮにして駆動車輪を回転せしめ、これを適宜レイアウトに組 立てられた無端走路盤上に置いて周回自走させる。そして、走行玩具の周回タイ ムを競うようにして遊ぶ。また、周回タイムが短縮されないような場合は、無端 走路盤のレイアウトを考慮して走行玩具の走行向きを若干変更する。すなわち、 操作部１３を手指で操作してストッパー１２を後方に摺動せしめると共に、スト ッパー１２の前端縁部分と連繋片６の係止切欠部９との係止状態を解除し、次に 、左右車輪２を手指で挟むようにして強制的に車輪支持体３を所望向きに所望角 度揺動せしめ（連続係止部８に於ける弾性片１０の係止部１１の係止位置を変更 して）、走行玩具の走行向きを変更させる（図３参照）。すなわち、組立てられ た無端走路盤に於いて、そのコーナー部分の数、曲り方向、曲り具合等に応じて 予め走行玩具の走行向きを変更せしめておいて（例えば、オーバルコースや、円 形コースや、或いは、これらを基本とするようなコース等にあっては、周回向き に合わせて車輪支持体３の向きを変更せしめておく。）、よりスムーズな周回自 走ができ、周回タイムをより短縮できるように工夫する。

【００１３】

【考案の効果】

従って、本考案にあっては、左右にガイド側壁を立設せしめてある無端走路盤 上を周回するときに、適宜レイアウトに組立てられる無端走路盤に応じて、その 進行方向を変更することができるようになり、無端走路盤上をよりスムーズに、 より迅速に周回できるようになる。すなわち、無端走路盤のガイド側壁を乗り越 えて無端走路盤を逸脱する虞れも少なくなり、また、無端走路盤上の周回がスム ーズに行えるようになるため、その周回スピードも速くなり、その周回タイムを 競ったりして、興趣に富み、より楽しく遊べるものとなる。しかも、構成が簡素 で、小型、コンパクトに構成でき、低廉で、経済的な方向変換装置を提供できる ようになる。

【００１４】 特に、連繋片６に係止切欠部９を設け、この係止切欠部９に係脱自在に係止さ れるストッパー１２を前後方向に摺動自在となるようシャーシ１に装着し、係止 切欠部９にストッパー１２が係止されたときには、連繋片６の左右方向への摺動 を阻止すると共に、左右車輪支持体３を中立向きに停止させて、自動車玩具が直 進するよう構成したので、左右車輪支持体３を中立向きに簡単に設定できるよう になる。しかも、強力な外力が車輪支持体３（車輪２）等に加えられた場合でも この状態を確実に維持できるようになる。

【００１５】 更に、連繋片６に連続係止部８を設け、この連続係止部８に選択的に係止され る係止部１１を備えた弾性片１０をシャーシ１に固定し、連続係止部８に於ける 弾性片１０の係止部１１の係止位置を変更することで、走行玩具の走行向きを変 更できるよう形成したので、適宜レイアウトに組立てられた無端走路盤のコーナ ー部分の数、曲り方向、曲り具合等に応じて予め走行玩具の走行向きを変更せし めておけるようになり（例えば、オーバルコースや、円形コースや、或いは、こ れらを基本とするようなコース等にあっては、周回向きに合わせて車輪支持体３ の向きを変更せしめておける。）、よりスムーズに周回自走でき、周回タイムの 短縮が図れるように工夫することができるようになる。すなわち、より興趣に富 み、幼児等がいつまでも飽きることなく楽しめる走行玩具を提供できるようにな る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の方向変換装置を例示する分解斜視図で
ある。

【図２】本考案の方向変換装置を例示する一部切欠平面
図である。

【図３】本考案の方向変換装置を例示する一部切欠平面
図である。

【図４】本考案の方向変換装置の一部を示す部分断面図
である。

【符号の説明】

１ シャーシ ２ 車輪 ３ 車輪支持体 ４ 軸部 ５ 係止突部 ６ 連繋
片 ７ 係止孔 ８ 連続
係止部 ９ 係止切欠部 １０ 弾性片 １１ 係止
部 １２ ストッパー １３ 操作
部 １４ 弾性爪片 １５ 軸孔 １６ 孔 １７ 係止突条 １８ 取付
板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右にガイド側壁を立設せしめてある無
   端走路盤上を周回自走可能な自動車玩具に於いて、左右
   の車輪支持体を略水平方向に揺動自在となるようシャー
   シに装着し、左右の車輪支持体を連繋片を介して連繋せ
   しめると共に、連繋片を左右方向に摺動可能となるよう
   シャーシに装着し、この連繋片に連続係止部と係止切欠
   部を設け、連続係止部に選択的に係止される係止部を備
   えた弾性片をシャーシに固定し、係止切欠部に係脱自在
   に係止されるストッパーを前後方向に摺動自在となるよ
   うシャーシに装着し、連続係止部に於ける弾性片の係止
   部の係止位置を変更することで、走行玩具の走行向きを
   変更できるよう形成し、係止切欠部にストッパーが係止
   されたときには、連繋片の左右方向への摺動を阻止する
   と共に、左右車輪支持体を中立向きに停止させて、自動
   車玩具が直進するよう構成したことを特徴とする自動車
   玩具の方向変換装置。