JP3030586U - アンスクランブルコンベア - Google Patents

アンスクランブルコンベア

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JP3030586U
JP3030586U JP1996004520U JP452096U JP3030586U JP 3030586 U JP3030586 U JP 3030586U JP 1996004520 U JP1996004520 U JP 1996004520U JP 452096 U JP452096 U JP 452096U JP 3030586 U JP3030586 U JP 3030586U
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準一 中島
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株式会社丸栄工業
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多種類のアタッチメントを用意することな
く、且つ、簡単な作業によって厚みの異なる多種類の板
材に対応することを可能にするアンスクランブルコンベ
アを提供すること。 【解決手段】 低部から斜め上方に到る搬送面に対して
移動可能に取り付けられ、搬送面方向に移動することに
より板材を支持して上記アタッチメントの支持高さを低
くし、逆に、反搬送面方向に移動することにより上記ア
タッチメントの支持高さを高くするガイド手段を設けた
こと。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案が属する技術分野】
本考案は、低部に投入された板材を斜め上方の所定位置まで搬送するアンスク ランブルコンベアに係り、特に、板厚が異なる多種類の板材に対応して、その転 倒・転落を防止しながら搬送することができるように工夫したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
板材搬送装置及びそこに組み込まれているアンスクランブルコンベアとしては 、例えば、実用新案登録第3015546号公報に示すようなものがあり、その 構成を、図10乃至図14を参照して説明する。 まず、図10及び図11を参照して板材搬送装置に組み込まれているアンスク ランブルコンベア101の構成から説明する。まず、一対の側板103、105 を一組としたものが、複数組配置されている(図10では任意の組の側板103 のみを示しており、又、図11では3組の一対の側板103、105のみを示し ている)。上記一対の側板103、105は略「S字状」をなしている。この「 S字状」の意味については後述する。又、斜め上方位置には駆動シャフト107 が配置されているとともに、低部位置には複数本の従動シャフト109(図11 では3本のみ配置している)が配置されている。
【0003】 上記駆動シャフト107の一端側(図11中上側であって左側)には駆動モー タ111が配置されていて、この駆動モータ111の回転軸にはスプロケット1 13が固着されている。又、駆動シャフト107側にもスプロケット117が固 着されていて、これらスプロケット113、117にはチェーン115が巻回さ れている。よって、駆動モータ111が回転することにより駆動シャフト107 が同方向に回転するようになっている。
【0004】 駆動シャフト107には、一対一組のスプロケット119、121が固着され ていて、これら一対一組のスプロケット119、121が、所定のピッチで複数 組設置されている(図11ではその内3組のみを示している)。同様に、夫々の 従動シャフト109側にも、一対一組のスプロケット123、125が、所定の ピッチで複数組設置されている(図11ではその内3組のみを示している)。そ して、駆動シャフト107側のスプロケット119、121と、それに対応する 従動シャフト109側のスプロケット123、125の間には、夫々チェーン1 27、129が巻回されている。 尚、上記構成部分は、既に説明した一対の側板103、105の間に夫々配置 されている。
【0005】 上記チェーン127、129の間には、いわゆるアングル部材(L字型鋼)か ら構成されたアタッチメント131が所定のピッチで固定されている(尚、図1 1ではそれらの内の一部のみを図示している)。そして、駆動シャフト107の 回転によって、上記チェーン127、129がループ状に回転することになり、 それによって、上記アタッチメント131が、図中矢印で示す方向に移動し、チ ェーン127、129のループ状の回転に合わせて同様にループ状に移動するこ とになる。これにらアタッチメント131の移動によって、板材133を、図1 0に示すように、低部から斜め上方の所定箇所まで搬送するものである。
【0006】 図10に示すように、アタッチメント131は、低部から途中位置(略中間位 置)までにあるときには、その頭の部分が一対の側板103、105より板材1 33の厚みより若干小さな量だけ、一対の側板103、105より突出していて 、そこから斜め上方に移動していくにしたがって、さらに少しずつ突出していき 、斜め上方の所定箇所にきたときには、頭の部分が一対の側板103、105よ り突出した状態にある。これは、側板103、105の形状等を工夫することに より実現された構成である。そのように構成することにより、斜め上方に移動・ 搬送された板材133を確実に保持してその落下等を確実に防止するものである 。
【0007】 又、アンスクランブルコンベア101の低部(図10中右下の部分)の右上位 置には、板材133を幅方向からアンスクランブルコンベア101に投入する板 材投入装置135が設置されている。この板材投入装置135からアンスクラン ブルコンベア101の低部に板材133を投入する場合には、図10に示すよう に、板材133を幅方向に立てたような状態で投入している。そこで、そのよう な状態で投入された板材133を安定した状態で受け入れるために、アンスクラ ンブルコンベア101の低部に略平坦な部分を設けている。既に説明したように 、一対の側板103、105を略「S字状」にしたのはそのためであり、その側 板103、105の形状に合わせてチェーン127、129の経路等を設定して いる。
【0008】 上記構成をなすアンスクランブルコンベア101によって、斜め上方の所定箇 所まで搬送された板材133は、図12に示すように、分離手段137によって 板材133の幅方向に一枚ずつ分離されて、第1搬送手段139に搬入される。 上記分離手段137の構成は後で詳細に説明するものとし、先に、第1搬送手段 139の構成を、図12及び図13を参照して説明する。まず、枠体141があ り、この枠体141は、図13に示すように、複数本の脚143と、その他各種 鋼板等から構成されている。上記枠体141の図12及び図13中左側の所定位 置には、駆動シャフト145が配置されていて、又、図12及び図13中右側に は従動シャフト147が配置されている。上記駆動シャフト145にはスプロケ ット149が固着されている。又、駆動モータ151が設置されていて、この駆 動モータ151の回転軸にはスプロケット153が固着されている。これらスプ ロケット149、153にはチェーン155が巻回されている。よって、駆動モ ータ151が回転することにより、駆動シャフト145が回転することになる。
【0009】 上記駆動シャフト145の両端位置にはスプロケット157、159が固着さ れている。一方、従動シャフト147側にも対応する位置にスプロケット161 、163が固着されている。そして、スプロケット157、161にはチェーン 165が巻回されており、又、スプロケット159、163にもチェーン167 が巻回されている。よって、駆動シャフト145が回転することにより、従動シ ャフト147も回転し、チェーン165、167がループ状に回転することにな る。そして、分離手段137側より搬送された板材133は、上記チェーン16 5、167によって、図12及び図13中右側から左側に順次搬送されていく。
【0010】 又、駆動シャフト145の図12及び図13中左側には、別の駆動シャフト1 69が配置されている。駆動シャフト145には、スプロケット171、173 がフリーな状態で取付けられていて、一方、上記駆動シャフト169側の対応す る箇所にもスプロケット175、177が固着されている。上記スプロケット1 71、175にはチェーン179が巻回されていて、スプロケット173、17 7にはチェーン181が巻回されている。又、駆動モータ197が配置されてい て、この駆動モータ197の回転軸には、スプロケット199が固着されている 。一方、上記駆動シャフト169にはスプロケット201が固着されていて、こ れらスプロケット199、201にはチェーン203が巻回されている。よって 、駆動モータ197が回転することにより、駆動シャフト169が回転し、それ によって、チェーン179、181がループ状に回転する。それによって、板材 133を図12及び図13中さらに左側に搬送する。
【0011】 又、上記従動シャフト169の図12及び図13中左側には、チェーンリフタ 183が設置されている。すなわち、駆動シャフト169には、スプロケット1 85、187が固着されていて、又、それらの図12及び図13中左側には、別 のスプロケット189、191が配置されている。そして、スプロケット185 、189にはチェーン193が巻回されていて、スプロケット187、191に もチェーン195が巻回されている。上記チェーンリフタ183は、それらと図 示しない支持部材とから構成されている。そして、駆動モータ197の回転によ り、チェーンリフタ183のチェーン193、195をループ状に回転させ、そ れによって、板材133を第2搬送手段213側に搬送するものである。
【0012】 又、上記チェーンリフタ183は、図13に示すように、上下方向に所定の範 囲内で回動するようになっていて、これを実現するのが、シリンダ機構184で ある。そして、図13において、チェーンリフタ183を水平の状態にして、板 材133を第2搬送手段213側に搬送し、次いで、斜め下方に傾斜させること により、搬送した板材133を第2搬送手段213側に載置するものである。
【0013】 又、分離・搬送される板材133の姿勢を矯正するとともに板材133の相互 間の間隔を一定保持するの姿勢矯正・間隔保持手段としてのストッパ機構205 a、205b、205c、205dが、板材133の搬送方向に向かって所定の ピッチで配置されている。上記ストッパ機構205a〜205dは、シャフト2 07と、このシャフト207に固着された係止爪部209と、上記シャフト20 7を駆動させるシリンダ機構211とから構成されている。分離手段137によ って一枚ずつ分離された板材133は、上記ストッパ機構205a〜205dに 当接することにより、その姿勢を矯正されるとともに、板材133相互間の間隔 を一定に保持されるものである。
【0014】 次に、第2搬送手段213の構成を説明する。図12及び図13に示すように 、枠体215があり、この枠体215の上端部には、複数個のローラコンベア2 17が配置されている。又、図12中左端には定規219が設置されていて、第 2搬送手段より搬送された板材133は、この定規219に当接する位置まで移 動せられる。その様子を図12中仮想線で示す。そして、第2搬送手段213の ローラコンベア217によって、図示しない二次加工手段側に搬送されていくこ とになる。
【0015】 ところで、アンスクランブルコンベア1と第1搬送手段との間に設置された分 離手段137は、図14に示すような構成になっている。まず、駆動モータ22 1があり、この駆動モータ221の回転軸にはスプロケット223が固着されて いる。又、離間した場所にスプロケット225が配置されていて、このスプロケ ット225と上記スプロケット223との間にはチェーン227が巻回されてい る。上記スプロケット225には一対のスプロケット229、229(図14中 一方のみを示す)が同軸に固着されていて、又、一対のスプロケット231、2 31(図14中一方のみを示す)が対向配置されている。そして、上記スプロケ ット229、231には夫々チェーン233、233(図14中一方のみを示す )が巻回されている。よって、駆動モータ221が回転することにより、チェー ン233、233がループ状に回転し、それによって、アンスクランブルコンベ ア101側より搬送された板材133を第2搬送手段側に搬送するものである。
【0016】 又、上記分離手段137の搬送速度は、アンスクランブルコンベア101のそ れよりも早いものになっている。その理由については、後述する作用のところで 説明する。又、図13に示すように、分離手段137の上、及び第2搬送手段の 各ストッパ機構205a〜205dの上、及び、第3搬送手段213の定規21 9の上、予備分離手段137の入口には検出器235a、235b、235c、 235d、235e、235fが夫々配置されている。
【0017】 以上の構成を基にその作用・効果を説明する。まず、図10に示すように、板 材投入装置135より、アンスクランブルコンベア101の低部に板材133が 順次連続して投入される。投入された板材133は、アンスクランブルコンベア 101によって、低部から斜め上方の所定箇所まで搬送されていく。その際、ま ず、低部においては略平坦な部分が設けられているので、板材投入装置135側 より板材133を幅方向に立てたような状態で投入しても、その平坦な部分で円 滑に寝かせることができ、板材133の投入動作は円滑に行われる。又、アタッ チメント131は、低部から途中位置(略中間位置)までにあるときには、その 頭の部分が一対の側板103、105より板材133の厚みより若干小さな量だ け、一対の側板103、105より突出していて、そこから斜め上方に移動して いくにしたがって、さらに少しずつ突出していき、斜め上方の所定箇所にきたと きには、頭の部分が一対の側板103、105より突出した状態にあるので、斜 め上方に搬送されていく板材133を確実に保持してその落下等を防止すること ができる。
【0018】 アンスクランブルコンベア1から分離手段137側に板材133が搬入される と、図13及び図14に示すように、それが検出器235fによって検出される 。この検出器235fによる検出に基づいて、アンスクランブルコンベア101 を一旦停止させる。そして、分離手段137によって搬入された一枚の板材13 3を搬送して、以降の板材(アンスクランブルコンベア1上に在る)133と分 離する。 尚、上記検出器235fによる板材133の検出は、例えば、板材133の先 端を検知したり、後端を検知したり、その他様々な検知方法があるが、この実施 例においては、図13に示すように、板材133の後端を検知したタイミングを もって、アンスクランブルコンベア101を停止させるものとする。 又、図13において、検出器235fによって板材133の後端を検知した時 点で、次の板材133との間に、既に、間隔が形成されているが、これは、分離 手段137の搬送速度をアンスクランブルコンベア101の搬送速度よりも早く 設定しているからである。つまり、検出器235fによって、板材133の後端 を検知する時点で、既に、次の板材133との間に間隔が形成されているように し、該検知を確実なものにしている。
【0019】 又、最初の板材133が搬送されていく時点では、図12及び図13中最も左 側に位置するストッパ機構205a以外の全てのストッパ機構205b〜205 dが、オフの状態、つまり、係止爪部209が全て下方に引っ込んだ状態にある 。そして、上記分離された板材133が、図13に示すように、最も左側に位置 するストッパ機構205aに到達したことを検出器235bにより検知し、その タイミングをもってアンスクランブルコンベア101を起動させる。そして、次 の板材133が分離手段137側に搬入されて、それを最初の検出器235fが 検知したことろで、アンスクランブルコンベア101を停止させる。そして、板 材133を分離手段137によって搬送して分離させる。分離された板材133 は、図12及び図13中左側二番目のストッパ機構205bによって停止され、 それを検出器235cによって検知することにより、アンスクランブルコンベア 101を起動させる。以下、同様の作用を繰り返し行うことにより、板材133 を一枚ずつ分離していく。
【0020】 そして、図12及び図13中4個のストッパ機構205a〜205dによって 板材133が保持された時点で、全てのストッパ機構205a〜205dが解除 される。その結果、最も左側のストッパ機構205aに保持されている板材13 3が、チェーンリフタ183によって第2搬送手段213側に搬送されるととも に、その他の板材133も搬送されて、次のストッパ機構205a〜205dに よって保持される。第2搬送手段213側に搬送された板材133は、そこから 、図示しない二次加工手段に搬送されていく。その様子を詳しく説明する。
【0021】 まず、板材33が第2搬送手段213の定規219の上の位置より若干手前に 配置された検出器235aによって検出されるとシリンダ機構184が駆動され て、チェーンリフタ183が下向きに回動して、板材133を第2搬送手段21 3側に載置する。又、各ストッパ機構205a〜205dは、夫々に対応して設 置されている検出器235b〜235eが板材133が無いことを検知したタイ ミングで元のストップ状態に戻る。そして、第2搬送手段213側に搬入された 板材133は、第2搬送手段213によって、定規219に当接した状態で位置 決めされた長手方向に沿って搬送され、図示しない二次加工手段に投入される。 その際、搬送される板材133の後端を検出器235aにより検知し、そのタイ ミングをもって、チェーンリフタ183を水平状態に復帰させるとともに、上記 全てのストッパ機構205a〜205dの係止爪部209を下方に引っ込めると ともに、アンスクランブルコンベア101を起動させる。それによって、板材1 33の分離・搬送が開始される。以下、同様の作用を繰り返す。つまり、第2搬 送手段213において、検出器235aによって、板材133の後端を検知する ことにより、次の板材133の第2搬送手段213への搬入を行うとともに、新 たな板材133の分離・搬送を行うものである。
【0022】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来の構成によると次のような問題があった。 既に述べたように、アンスクランブルコンベア101から分離手段137側に 板材133が搬入されると、図13及び図14に示すように、それが検出器23 5fによって検出される。この検出器235fによる検出に基づいて、アンスク ランブルコンベア101を一旦停止させる。そして、分離手段137によって搬 入された一枚の板材133を搬送して、以降の板材(アンスクランブルコンベア 1上に在る)133と分離する構成になっている。
【0023】 その際、アンスクランブルコンベア101によって上方位置まで搬送できる板 材133の厚みには一定の制限があった。すなわち、最少厚さに規定された厚み から転落しない厚みまでに限られることになる。ここで転落とは、アンスクラン ブルコンベア101のチェーン127、129に取り付けられたアタッチメント 131によって板材133を支持した場合、搬送途中において、板材133がア タッチメント131より後方に転倒して転落してしまうことを意味している。又 、最少厚さとは、例えば、厚さが極端に薄い場合には、アタッチメント131に よって二枚以上の板材133が重なった状態で支持されてしまうことになり、そ れでは以降の分離作業が損なわれていまう。つまり、1個のアタッチメント13 1によって一枚のみの板材133が支持される最少厚さということになる。逆に 、最大厚さとは、アタッチメント131によって支持した状態で、上記したよう に、板材133が後方に傾いて転倒・転落してしまうことがない最大厚さという ことになる。
【0024】 又、そのような一定の範囲の厚みの板材133を搬送する場合には、板材13 3の厚みによって、アタッチメント131の高さを変えてやる必要があった。つ まり、薄い板材133に適したアタッチメント131を厚い板材133に使用す ると、支持高さが低過ぎて、板材133が転倒・転落してしまうからであり、逆 に、厚い板材133に適したアタッチメント131を薄い板材133にそのまま 使用すると、支持高さが高いために、複数枚の板材133を支持してしまうこと になるからである。
【0025】 そこで、従来は、アタッチメント131を螺子式で昇降させるように構成した り、或いは、高さの異なるアタッチメント131を多種類用意しておき、板材1 33の厚みに応じて適切なアタッチメント131を選択して取り付けることが行 われていた。 しかしながら、何れの方法も作業が煩雑であるとともに、特に、後者において は、多種類のアタッチメント131を予め用意しておく必要があり、その管理、 保管等において困難を要していた。
【0026】 本考案はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、多 種類のアタッチメントを用意することなく、且つ、簡単な作業によって厚みの異 なる多種類の板材に対応することを可能にするアンスクランブルコンベアを提供 することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するべく本願考案によるアンスクランブルコンベアは、低部か ら斜め上方に向かって延長された一対の側板と、上記一対の側板の間にあってル ープ状に回転可能に配置された一対の無端状体と、上記一対の無端状体の間に無 端状体の回転方向に向かって所定のピッチで設置されたアタッチメントと、を具 備し、低部において搬入された板材をアタッチメントによって保持しながら無端 状体の回転によって斜め上方まで搬送するアンスクランブルコンベアにおいて、 低部から斜め上方に到る搬送面に対して移動可能に取り付けられ、搬送面方向に 移動することにより板材を支持して上記アタッチメントの支持高さを低くし、逆 に、反搬送面方向に移動することにより上記アタッチメントの支持高さを高くす るガイド手段を設けたことを特徴とするものである。 その際、ガイド手段を、複数枚のガイド板と、該複数枚のカイド板を搬送面方 向に移動させるシリンダ機構と、から構成することが考えられる。 又、側板を低部から斜め上方に到る迄直線状に形成し、そこから傾斜を緩める ように湾曲形成し、ガイド手段を上記直線状の部分に設けることが考えられる。
【0028】
【作用】 カイド手段を動作させることにより、例えば、板材の厚みが厚い場合には、ア タッチメントによる支持高さを高くし、逆に、板材の厚みが薄い場合には、アタ ッチメントによる支持高さを低くするものである。つまり、板材の厚みに応じて 、所望の支持高さをガイド手段による調整によって実現せんとするものである。 ガイド手段の構成としては様々な構成のものが考えられるが、その一例を請求 項2に示す。 又、本願考案の場合には、一対の側板の形状を特に限定するものではなく、例 えば、S字状をなすもの、直線状をなすもの、S字状と直線状を合体させたもの 等、様々な形状のものがある。請求項3は、S字状と直線状を合体させたものの 一例をクレームしたものであり、下部から斜め上方に到る迄は直線状とし、そこ から先をS字状としたものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図6を参照して本考案の第1の実施の形態によるアンスクラン ブルコンベア1の構成を説明する。まず、一対の側板3、5を一組としたものが 、複数組配置されている(図1、図3では任意の組の側板103のみを示してお り、又、図2、図4では3組の一対の側板3、5のみを示している)。上記一対 の側板3、5は、図2、図4に示すように、略「S字状」をなしている。この「 S字状」の意味については後述する。又、斜め上方位置には駆動シャフト7が配 置されているとともに、低部位置には複数本の従動シャフト9(図1、図3では 3本のみ配置している)が配置されている。
【0030】 上記駆動シャフト7の図2中右側であって下部には、駆動モータ11が配置さ れている。この駆動モータ11の出力軸11aにはスプロケット13が固着され ている。上記スプロケット13の図2中上方位置には、別のスプロケット15が 配置されていて、このスプロケット15とスプロケット13にはチェーン17が 巻回されている。上記スプロケット15には別のスプロケット19が同軸に固着 されていて、このスプロケット19の図2中上方位置には別のスプロケット21 が配置されている。これらスプロケット19、21にはチェーン23が巻回され ている。そして、上記スプロケット21が駆動シャフト9に固着されている。よ って、駆動モータ11が回転することにより、スプロケット13、チェーン17 、スプロケット15、スプロケット19、チェーン23、スプロケット21を介 して、駆動シャフト7が、図2中矢印aで示す方向に回転することになる。
【0031】 又、駆動シャフト7の反対側にも、同様の構成をなす駆動機構が設けられてお り、同一部分には同一符号を付して示し、その説明は省略する。したがって、駆 動シャフト7は、左右両側の駆動モータ11、11によって、回転駆動されるこ とになる。
【0032】 駆動シャフト7には、一対一組のスプロケット25、27が固着されていて、 これら一対一組のスプロケット25、27が、所定のピッチで複数組設置されて いる(図2、図4ではその内3組のみを示している)。同様に、夫々の従動シャ フト9側にも、一対一組のスプロケット29,31が、所定のピッチで複数組設 置されている(図2、図4ではその内3組のみを示している)。そして、駆動シ ャフト7側のスプロケット25、27と、それに対応する従動シャフト9側のス プロケット29、31の間には、夫々チェーン33、35が巻回されている。 尚、上記構成部分は、既に説明した一対の側板3、5の間に夫々配置されてい る。
【0033】 上記チェーン33、35の間には、いわゆるアングル部材(L字型鋼)から構 成されたアタッチメント37が所定のピッチで固定されている(尚、図2、図4 ではそれらの内の一部のみを図示している)。そして、駆動シャフト7の回転に よって、上記チェーン33、35がループ状に回転することになり、それによっ て、上記アタッチメント37が、図中矢印bで示す方向に移動し、チェーン33 、35のループ状の回転に合わせて同様にループ状に移動することになる。これ にらアタッチメント37の移動によって、板材39を、図1、図3、図5に示す ように、低部から斜め上方の所定箇所まで搬送するものである。
【0034】 図1に示すように、アタッチメント37は、低部から途中位置(略中間位置) までにあるときには、その頭の部分が一対の側板3、5より板材39の厚みより 若干小さな量だけ、一対の側板3、5より突出していて、そこから斜め上方に移 動していくにしたがって、さらに少しずつ突出していき、斜め上方の所定箇所に きたときには、頭の部分が一対の側板3、5より突出した状態にある。これは、 側板3、5の形状等を工夫することにより実現された構成である。そのように構 成することにより、斜め上方に移動・搬送された板材39を確実に保持してその 落下等を確実に防止するものである。
【0035】 又、図6に示すように、アンスクランブルコンベア1の低部側には、板材39 を幅方向からアンスクランブルコンベア1に投入する板材投入装置41が設置さ れている。この板材投入装置41からアンスクランブルコンベア1の低部に板材 39を投入する場合には、図6に示すように、板材39を幅方向に立てたような 状態で投入している。そこで、そのような状態で投入された板材39を安定した 状態で受け入れるために、アンスクランブルコンベア1の低部に略平坦な部分を 設けている。既に説明したように、一対の側板3、5を略「S字状」にしたのは そのためであり、その側板3、5の形状に合わせてチェーン33、35の経路等 を設定している。
【0036】 上記構成をなすアンスクランブルコンベア1には、ガイド手段43が設けられ ている。まず、シリンダ機構45、47が配置されていて、これらシリンダ機構 45、47は、図2、図4に示すように、中央に位置している一対の側板3、5 の両側位置に夫々配置されている。上記シリンダ機構45は、シリンダ45aと 、ピストンロッド45bとから構成されている。又、シリンダ機構47も同様の 構成になっている。上記シリンダ機構45、47のピストンロッド45b、47 bには、連結部材49、49を介して、一対の連結部材51、53が連結されて いる。そして、上記一対の連結部材51、53は、図2、図4に示すように、ア ンスクランブルコンベア1の幅方向に略全幅にわたって延長されていて、そこに は、4枚のガイド板55が取り付けられている。これら4枚のガイド板55は、 シリンダ機構45、47の駆動によって、既に説明したチェーン33、35によ る板材搬送面方向に向かって進退自在に構成されている。
【0037】 又、上記連結部材51、53の両端位置にはガイドローラ機構56が設けられ ている。すなわち、連結部材51の一端側をみてみると、2個のローラ57、5 8を備えた走行機構59が取り付けられていて、対向する位置には、ガイドレー ル61が配置されている。このような構成のガイドローラ機構56が、連結部材 51、53の夫々の両端に設けられている。よって、シリンダ機構45、47を 駆動すると、一対の連結部材51、53は、両端のガイドローラ機構56によっ てカイドされながら移動することになり、それによって、既に説明したように、 4枚のガイド板55が、チェーン33、35による板材搬送面方向に向かって進 退することになる。
【0038】 ところで、上記4枚のガイド板55の進退であるが、これは、図5に示すよう に、搬送対象になっている板材39の厚みによって調整することになる。例えば 、板材39の厚みが厚い場合には、4枚のガイド板55を後退させておく(図5 中実線で示す位置)。それによって、板材39はアタッチメント37の高さ{図 5中(h)で示す}の全範囲によって支持された状態で搬送されることになる。 これに対して、板材39の厚みが薄い場合には、シリンダ機構45、47を駆動 して、4枚のガイド板55を前進させて、図5中仮想線で示す位置に配置させる 。それによって、板材39は、4枚のガイド板55によって支持されることにな り、結局、アタツチメンド37の高さの一部によって支持された状態で搬送され ることになる。
【0039】 以上本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。まず、シリ ンダ機構45、47を駆動させるだけで、4枚のガイド板55を進退させ、それ によって、板材39の厚みに応じた支持高さ(アタッチメンド37による支持高 さ)を得ることができる。つまり、極めて簡単な操作によって、板材39の厚み に応じた所望の支持高さを提供することができ、作業効率を大幅に向上させるこ とができるようになった。 又、4枚のガイド板55を支持している一対の連結部材51、53は、両端に おいてカイドローラ機構56によってガイドされるようになっているので、その 移動も円滑に行われる。
【0040】 次に、図7及び図8を参照して、本考案の第2の実施の形態について説明する 。 尚、前記第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して示しその説明は省 略する。 まず、前記第1の実施の形態においは、側板3、5を略「S字状」に形成し、 板材39をその形状に沿って搬送するようにしたが、この実施の形態における側 板3、5(尚、図7、図8では側板5のみを示しその反対側に側板3がある)は 、上記のような「S字状」ではなくストレートに形成されている。
【0041】 又、ガイド板55の昇降動作であるが、これは次のように構成されている。ま ず、複数枚のガイド板55は、シャフト71、73を介して連結されている。す なわち、シャフト71、73にはアーム75、77が連結されていて、これらア ーム75、77に軸部材79、81を介して、上記ガイド板55が連結されてい る。これは、複数枚のガイド板55に関して全て同じような連結構造になってい る。又、上記シャフト73の両端にはハンドル83、83(図7、図8中片側の み示す)が連結されている。そして、このハンドル83、83を回動させること により、上記アーム75、77を介して、ガイド板55を回動させながら、昇降 させることができる。 尚、ハンドル83の位置は、ハンドル83、83に形成された孔83aとプレ ート85に形成された長孔85aに、図示しない締結具を差し込んで締結するこ とにより固定することができる。 又、上記ハンドル83、83の回動を、図示しないシリンダ機構によって行っ ても良い。
【0042】 このように、側板3、5をストレートに形成したものに対しても同様に適用す ることができる。
【0043】 次に、図9を参照して、本考案の第3の実施の形態を説明する。この場合には 、側板3、5の形状を、S字状と直線状の合体形式としたものである。すなわち 、図9に示すように、低部から斜め上方に到る迄は、直線状に形成されていて、 そこから先はS字状に形成されている。 その他の構成は前記第1の実施の形態の場合と同じであるので、図9中同一部 分には同一符号を付して示しその説明は省略する。 この場合には、直線状の側板の利点とS字状の側板の利点の両方を得ることが でき、それとガイド板55の作用によって、優れたアンスクランブルコンベアを 得ることができる。 この点について詳しく説明すると、まず、S字状の場合には、板材39を受け 入れた後、ガイド板55に差し掛かる箇所で板材39の前方が急激に上昇するこ とになり(比較的なだらかな傾斜からガイド板55が設けられている直線部に差 し掛かると傾斜が急激になり、且つ、ガイド板55によって前方が持ち上げられ る為)、それによって、板材39が後方に転倒するという問題があった。一方、 S字状の場合には、板材39を受け入れる低部において、チェーン33、35が 浮き上がり易いという問題があり、それを抑制するための別の構成が必要であっ た。一方、直線状の場合には、上端部において、板材39が傾斜した状態から平 坦な状態に急激に移行するために、板材39が完全に排出される前に板材39の 後端がアタッチメント37から外れ、その際、後方に滑り落ちていくことが問題 となっていた。そこで、この実施の形態のように、板材39を受け入れる低部を 直線状とし、板材39を排出する上端部をS字状とし、両方の利点を兼ね備えた 構成にしたものである。
【0044】 本考案は前記一実施の形態に限定されるものではない。 まず、ガイド板55の枚数、形状等は図示するものに限定されず、任意に設定 すればよい。又、それを駆動するための駆動機構の構成も同様である。
【0045】
【考案の効果】
以上詳述したように本考案によるアンスクランブルコンベアによると、ガイド 手段によって、板材の厚みに応じた支持高さ得ることができるので、極めて簡単 な操作によって、板材の厚みに応じた所望の支持高さを提供することができ、作 業効率を大幅に向上させることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施の形態を示す図でアンスク
ランブルコンベアの側面図である。
【図2】本考案の第1の実施の形態を示す図でアンスク
ランブルコンベアの平面図である。
【図3】本考案の第1の実施の形態を示す図でアンスク
ランブルコンベアの側面図である。
【図4】本考案の第1の実施の形態を示す図でアンスク
ランブルコンベアの平面図である。
【図5】本考案の第1の実施の形態を示す図でガイド手
段の作用を示すアンスクランブルコンベアの側面図であ
る。
【図6】本考案の第1の実施の形態を示す図でアンスク
ランブルコンベアを組み込んだ搬送装置の一部を示す正
面図である。
【図7】本考案の第2の実施の形態を示す図でアンスク
ランブルコンベアの側面図である。
【図8】本考案の第2の実施の形態を示す図でアンスク
ランブルコンベアの一部平面図である。
【図9】本考案の第3の実施の形態を示す図でアンスク
ランブルコンベアの側面図である。
【図10】従来例をを示す図でアンスクランブルコンベ
アの構成を示す側面図である。
【図11】従来例を示す図でアンスクランブルコンベア
の構成を示す一部上面図である。
【図12】従来例を示す図で第1搬送手段及び第2搬送
手段の構成を示す一部上面図である。
【図13】従来例をを示す図で第1搬送手段及び第2搬
送手段の構成を示す一部側面図である。
【図14】従来例をを示す図で分離手段の構成を示す側
面図である。
【符号の説明】
1 アンスクランブルコンベア 3 側板 5 側板 33 チェーン 35 チェーン 37 アタッチメント 39 板材 43 ガイド手段 45 シリンダ機構 47 シリンダ機構 55 ガイド板

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低部から斜め上方に向かって延長された
    一対の側板と、上記一対の側板の間にあってループ状に
    回転可能に配置された一対の無端状体と、上記一対の無
    端状体の間に無端状体の回転方向に向かって所定のピッ
    チで設置されたアタッチメントと、を具備し、低部にお
    いて搬入された板材をアタッチメントによって保持しな
    がら無端状体の回転によって斜め上方まで搬送するアン
    スクランブルコンベアにおいて、 低部から斜め上方に到る搬送面に対して移動可能に取り
    付けられ、搬送面方向に移動することにより板材を支持
    して上記アタッチメントの支持高さを低くし、逆に、反
    搬送面方向に移動することにより上記アタッチメントの
    支持高さを高くするガイド手段を設けたことを特徴とす
    るアンスクランブルコンベア。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアンスクランブルコンベ
    アにおいて、ガイド手段は、複数枚のガイド板と、該複
    数枚のカイド板を搬送面方向に移動させるシリンダ機構
    と、から構成されていることを特徴とするアンスクラン
    ブルコンベア。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のアンスクラ
    ンブルコンベアにおいて、側板は低部から斜め上方に到
    る迄直線状に形成されていてそこから傾斜を緩めるよう
    に湾曲形成されているものであり、ガイド手段は上記直
    線状の部分に設けられていることを特徴とするアンスク
    ランブルコンベア。
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