JP3030552U - 医療器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ツボを剌激するのに直接に皮膚に接触すること
を必要とせず、しかも手軽であって使用に熟練を要しな
い、小型の医療器具を提供する。 【解決手段】本考案の医療器具は、球状のジルコニアセ
ラミックス５〜７個を平面的かつ正多角形状に結合して
なることを特徴とするものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、身体のツボに対して剌激を与えることにより、苦痛や運動障害を緩 和するための医療器具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来肩凝りや腰、膝等の痛みにより動作に支障があるような場合、鍼や灸など の治療や按摩や指圧などによる治療が行われており、身体のツボに対する剌激が 有効であることも知られている。そして、このようなツボに剌激を加える方法と して、機械的な力を加える方法の他、磁力線を用いる方法、微弱電流を印加する 方法、低周波数の電磁波を用いる方法など種々の方法が提案されている。

【０００３】 これらの方法は、施術に熟練を要したり、或いは装置が大型であったりして手 軽に行えるものは少なく、最も簡便なものとしては、微小な針状体を皮膚に接触 させる方法やペレット状の磁石を皮膚に接触固定する方法などがあった。しかし これらの方法においても、針状体や磁石などを皮膚に接触した状態に保持するた めに、接着用のテープやシートなどを用いる必要があり、長時間の使用でカブレ などを引き起こし易いという問題があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記のような従来の治療用器具を使用する際の欠点を解消すること を目的としたものであり、ツボを剌激するのに直接に皮膚に接触することを必要 とせず、しかも手軽であって使用に熟練を要しない、小型の医療器具を提供しよ うとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

かかる本考案の目的を達成することができる医療器具は、球状のジルコニアセ ラミックス５〜７個を平面的かつ正多角形状に結合してなることを特徴とするも のである。 そして、本考案の医療器具が、正多角形状に結合してなるジルコニアセラミッ クスを、合成樹脂の容器に封入してなるときは、更に取扱が容易であり、かつ使 用し易い。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案の医療器具に用いられるジルコニアセラミックスは、例えば結晶化度の 高いジルコニアの粉末を球状に成形して焼結したものが好ましく、その直径は３ 〜７ｍｍであるのがよい。 またこのような球状ジルコニアセラミックスは、磁界、又は電磁界の中に置い て安定化処理し、特性を揃えたものであることが望ましい。

【０００７】 本考案の医療器具は、前記のような球状のジルコニアセラミックスを５〜７個 採り、平面的にかつ正多角形状に配列して結合することにより得られる。ここで 集積個数が４個以下では効果が少なくなり、また８個以上となると集積の中心が 拡大してツボに対する剌激効率が低下するので、いずれも好ましくない。更に、 集積形状が平面的でないとツボに対する作用距離が長くなって効率が低下し、同 時に装着が不安定となって、違和感が増大するから望ましくない。従って本考案 の場合、正多角形状に配列することが最も好適である。

【０００８】 このような配列形状に集積したジルコニアセラミックス粒を結合する手段とし ては、セラミックスの集合体をその形状のまま収容できる容器又は枠体内に入れ て固定するか、基板上に接着するか、或いは合成樹脂などで包埋固定するなどの 適宜の方法を利用することができる。

【０００９】

【実施例】

径５ｍｍの球状イットリア安定化ジルコニアセラミックス１を、高周波電磁コ イルを備えた電磁処理装置により前処理したのち、７個を略６角形状のプラスチ ック容器２内に配列充填して、図１に示すような本考案の医療器具Ａを作成した 。又、比較のために、上記のジルコニアセラミックス１を３個採り、上記のプラ スチック容器２内に正３角形状に配列したうえ、隙間をポリスチレンビーズで充 填して医療器具Ｂを作成した。更に、上記のジルコニアセラミックス１を絆創膏 の上に１個だけ張り付けて医療器具Ｃとした。

【００１０】 肩凝りの症状を訴えていたボランティア６人のうち、３人に対して医療器具Ｃ を、残りの３人に対して医療器具Ｂを、それぞれ肩のツボの上に絆創膏によって 張り付けて効果を調べたところ、医療器具Ｃでは１週間でも殆ど効果が見られな かったが、医療器具Ｂでは３日後に１人だけが痛みの軽減を認めた。 そこでこれらのボランティア６人に対して、本考案の医療器具Ａを上記と同様 な方法で張り付けて、痛みが緩和する効果が現れるまでの日数を調べたところ、 １人が１日、４人が３日、１人が５日で、全員において効果が確認された。

【００１１】 腰の痛みを訴えていたボランティア２人に対して、１人には医療器具Ｂを、他 の１人には医療器具Ｃを、それぞれ痛みのある場所に絆創膏によって張り付けて 効果を調べた。１週間ののち、医療器具Ｂでは多少楽になったが、医療器具Ｃで は殆ど効果がなかった。 そこで、このボランティア２人のうち、１人に対して本考案の医療器具Ａを絆 創膏で張り付けたころ、２０分後に暖かみを感じ１日で軽快した。他の１人には 本考案の医療器具Ａを内側に取り付けたコルセットを用いて経過を見たところ、 ３日で軽快した。

【００１２】 胃部に痛みを感じており、市販の磁石粒型医療器具では効果が見られなかった ボランティアに対し、本考案の医療器具Ａを絆創膏で張り付けて効果を調べたと ころ、３０分後に暖かみを感じて、痛みが軽快した。

【００１３】 前記のジルコニアセラミックス１を、略５角形状のプラスチック容器２′内に ５個入れて正５角形状に配列固定し、図２に示すような本考案の医療器具Ｄを作 成した。 膝にリュウマチ様の痛みを訴えていたボランティアに対し、前記の医療器具Ｂ をサポータに挟んで膝に当てて経過をみたところ、１週間で多少楽になった程度 であった。そこで上記の本考案の医療器具Ｄに取り替えてみたところ、痛みの緩 和が著しく、２週間後には回復した。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の医療器具は、身体のツボに対して温和な剌激効果があり、自己回復力 を高めて痛みなどや運動障害を緩和するもので、小型で使用方法が限定されず、 取扱が容易であるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の医療器具の例を示し、その（Ａ）は横
断面図であり、（Ｂ）は側面図である。

【図２】本発明の医療器具の別な例の横断面図である。

【符号の説明】

１ ジルコニアセラミツクス ２、２′ 容器

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 球状のジルコニアセラミックス５〜７個
   を平面的かつ正多角形状に結合してなることを特徴とす
   る医療器具。
2. 【請求項２】 球状のジルコニアセラミックスの径が３
   〜７ｍｍである請求項１に記載の医療器具。
3. 【請求項３】 球状のジルコニアセラミックスが磁界又
   は電磁界中で処理されたものである請求項１又は２に記
   載の医療器具。
4. 【請求項４】 正多角形状に結合してなるジルコニアセ
   ラミックスを、合成樹脂の容器に封入してなる請求項１
   乃至３のいずれかに記載の医療器具。