JP2001187155A

JP2001187155A - トルマリンを含む磁気治療シート

Info

Publication number: JP2001187155A
Application number: JP37414599A
Authority: JP
Inventors: Yoshiaki Kudo; 圭晃工藤
Original assignee: Tokin Corp
Current assignee: Tokin Corp
Priority date: 1999-12-28
Filing date: 1999-12-28
Publication date: 2001-07-10

Abstract

(57)【要約】【課題】ペレット状の磁石を粘着テープで貼り付けて
使用する従来の磁気治療器では得られない効果を発現す
る磁気治療シートを提供すること。【解決手段】トルマリン粉末と結合剤からなる混和
物、磁性粉末と結合剤からなる混和物を、それぞれシー
ト状に成形して積層し、磁性粉末の磁力線、トルマリン
の遠赤外線及びマイナスイオンの作用を併用した磁気治
療シートとする。シート表面に粘着剤もしくは湿布剤を
塗布することにより、更に治療効果を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、磁力線の作用を利
用して、肩凝り、腰痛、神経痛などの諸症状に治療効果
のある従来の磁気治療器に、磁力線以外の作用が加えら
れ、かつ形態が可撓性を具備したシート状である磁気治
療シートに係るものである。

【０００２】

【従来の技術】磁石から放射される磁力線の作用によ
り、肩凝り、腰痛、筋肉疲労などの諸症状を緩和するこ
とを目的として、磁石を人体の各部位に貼り付けたり、
衣類、寝具に取り付けもしくは埋め込んだりした多種の
磁気治療器が開発、市販されている。

【０００３】図６は、従来の磁気治療器の一例で、粘着
テープ４にＢａフェライト磁石５を取り付けたものであ
る。これらは、使用法が簡便で一定の治療効果が得られ
ることから、様々な年代層の人々に使用されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】一般に使用されている
磁気治療器の殆どは、直径５ｍｍ、厚さ２.５ｍｍ程度
の永久磁石を粘着テープで患部に貼り付けるタイプであ
る。これに使用される永久磁石は、磁束密度が８０ミリ
テスラ以上の比較的高特性のものであるが、小型である
ため磁力線が十分浸透せず、人体のツボを効果的に治療
するのは困難であるとともに、磁力線の作用のみを利用
しているため、十分な治療効果が得られなかった。

【０００５】また、粘着テープで貼り付けているため、
磁石を簡単に取り外すことができ、乳幼児が口に入れる
などの可能性があった。また、長時間使用した場合は、
粘着テープが原因で、皮膚に稀に痒みやかぶれを引き起
こしたり、磁石の突起が原因で、痛みを感じたりするこ
ともあった。

【０００６】また、筋肉痛や関節痛などの症状の治療に
用いられている膏薬や湿布薬においても、人体に貼り付
けるだけに留まっており、新開発の有効成分が加えられ
たりしているが、効果の顕著な向上はない。

【０００７】従って、本発明の目的は、前記の問題点に
鑑み、従来の磁力線の作用のみに限定されない幅広い治
療効果を発現し得る磁気治療シートを提供することにあ
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】天然に産する鉱物の一種
にトルマリンというものがあり、用途が広汎であること
から注目されている。これは、電気石とも呼ばれ、環状
珪酸塩からなる鉱物で、結晶構造に由来する永久電極を
有し、磁力線や遠赤外線を放出したり、帯電して周囲に
様々な作用を及ぼしたりすることが知られている。

【０００９】その作用に一つに、放電によって周囲にマ
イナスイオンを発生させる作用があり、その効果とし
て、生体の細胞内の代謝促進、抗菌、除菌、消炎、鎮
痛、沈静などの効果、アレルギーやアトピーを抑制する
などの効果があると言われている。そして、これらの効
果が化粧品などにも利用されている。

【００１０】また、前記のように遠赤外線も放出するこ
とから、身体に装着することにより、装着した部位を暖
めて血行を促進したり、新陳代謝を活性化したりする効
果も期待できる。この作用は、冷え性などの症状抑制に
利用できる。従って、トルマリンを併用することによ
り、従来の磁気治療器の効果を向上することができる。

【００１１】即ち、本発明は、トルマリン粉末と結合剤
の混和物からなるシートと、磁性粉末と結合剤の混和物
からなるシートを、積層してなることを特徴とする磁気
治療シートである。

【００１２】また、本発明は、前記の磁気治療シートを
着磁したことを特徴とする、磁気治療シートである。

【００１３】また、本発明は、前記の磁気治療シート
に、粘着機能を付与したことを特徴とする、磁気治療シ
ートである。

【００１４】また、本発明は、前記の磁気治療シートに
おいて、粘着剤もしくは湿布薬を塗布することにより粘
着機能を付与したことを特徴とする磁気治療シートであ
る。

【００１５】

【作用】本発明による磁気治療シートは、可撓性に富
み、切断が容易なので、所要の形状に切断して、人体の
必要な部位に取り付けて使用できる。そして、人体のツ
ボ及びその周辺部を覆うように装着することにより、磁
性粉末による磁力線の作用、トルマリンによる遠赤外線
の温熱作用、及びマイナスイオン発生の作用などを効率
的に利用できる。

【００１６】また、本発明の磁気治療シートを、衣料に
取り付けるという使用法でも、磁力線、遠赤外線やマイ
ナスイオンの作用を利用することができる。このような
使用法の具体例として、肩パッドやコルセットに取り付
けるという方法などが挙げられる。

【００１７】また、靴の中敷に使用することにより、足
の疲労抑制の他に、その抗菌作用で臭気を抑制すること
もできる。つまり、本発明の磁気治療シートの作用は、
血行の促進による疲労抑制及び解消、温熱作用による冷
え性の改善、抗菌作用による防臭など多岐に渡るもので
ある。

【００１８】更に、前記の使用法の他に、本発明のトル
マリンと結合剤からなる可撓性シートは、その電気特
性、マイナスイオンの発生作用を利用して、電磁波の遮
蔽や抑制、空気や水の浄化にも使用可能である。

【００１９】ここで、本発明に使用するトルマリン粉
末、磁性粉末及び結合剤について説明する。本発明に使
用し得る磁性粉末としては、各種の永久磁石の粉末が挙
げられ、Ｂａフェライト、Ｓｒフェライトなどが使用で
きる。また、特に高磁束密度が必要な場合は、Ｓｍ−Ｃ
ｏ系、Ｎｄ−Ｆｅ−Ｂ系、Ｓｍ−Ｆｅ−Ｎ系などの希土
類磁石が望ましい。

【００２０】また、トルマリン粉末には、その組成によ
り黒色、薄赤色のものがあるが、放電量を重視する場合
は、黒色のトルマリン粉末が好適である。また、結合剤
としては、接着機能と可撓性を具備したものが好まし
く、各種エラストマーや、低密度ポリエチレン、ポリウ
レタン、軟質塩化ビニルコンパウンド、ポリ酢酸ビニ
ル、エチレン酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。

【００２１】本発明の磁気治療シートは、トルマリン粉
末を含む層と磁性粉末を含む層が積層されているため、
前記のように磁力線の作用、遠赤外線の作用、マイナス
イオン発生作用を効果的に併用できることは勿論である
が、主に利用したい作用を発現する面を、患部に向けて
貼り付けることにより、症状に応じた治療が行える。

【００２２】例えば、肩凝り、腰痛、神経痛などの症状
には、磁力線の作用が効果的なので、磁性粉末層の面を
患部に密着させ、冷え性などの症状には、遠赤外線の温
熱作用が効果的なので、トルマリン粉末層を密着させて
使用する。この際、密着させない層も相乗的に作用し、
それぞれ単独に使用した場合に比較して、優れた効果を
得ることができる。

【００２３】また、トルマリンと磁性粉末と結合剤から
なるシートの成形方法については、特に限定されるもの
ではないが、ロール、プレスを用いた圧延成形や押出成
形などが挙げられる。その際のシート厚さは、人体に貼
り付ける場合、厚過ぎると違和感が著しくなって、貼り
付け部位によっては身体の動作に支障を生じ、薄過ぎる
とトルマリンと磁性粉末の効果が十分発現できないため
である。厚さの好ましい範囲は、０.５〜１.５ｍｍであ
る。

【００２４】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図を参照して説明する。

【００２５】まず、黒色トルマリン塊をディスクミルと
ボールミルを用いて粉砕し、平均粒径３μｍの粉末とし
た。磁性粉末として、平均粒系３μｍのＢａフェライト
の仮焼粉を準備した。また、結合剤として、酢酸ビニル
共重合体及び塩素化ポリエチレンを準備した。

【００２６】次に、トルマリン粉末とエチレン酢酸ビニ
ル共重合体を、それぞれ７８重量％、２２重量％となる
ように秤量して加圧ニーダーで１０分間混練し、トルマ
リン粉末とエチレン酢酸ビニル共重合体からなる混和物
を得た。また、Ｂａフェライト仮焼粉とエチレン酢酸ビ
ニル共重合体を、それぞれ８４重量％、１６重量％とな
るように秤量して加圧ニーダーで１０分間混練し、Ｂａ
フェライト粉末とエチレン酢酸ビニル共重合体からなる
混和物を得た。

【００２７】これらの重量比は、それぞれの粉末が体積
比で約５０％となるように設定したものである。粉末の
体積比は、用途によって適宜決定されるが、少な過ぎる
と効果を十分発現できず、多過ぎると相対的に結合剤の
量が不十分となり、磁気治療シートの保形性が確保でき
なくなる。従って、粉末の体積比の適正値は、概ね３０
〜６５体積％である。

【００２８】これらの混和物を、２軸ロールを用いてそ
れぞれ厚さ１.０ｍｍのシートとし、プレスにより圧着
して厚さ１.５ｍｍの磁気治療シートを得た。これを幅
１００ｍｍ、高さ７５ｍｍの略長方形に切断して着磁し
た後、磁性粉末層側に湿布剤を塗布して患部へ貼り付け
られるようにした。

【００２９】図１は、この磁気治療シートの概略を示し
た図であり、トルマリン粉末層１、磁性粉末層２、湿布
剤３から構成されていることを示している。また、この
磁気治療シートには、通気性を確保するため、直径１ｍ
ｍの通気孔を１０ｍｍの間隔で設けた。

【００３０】前記の着磁は、例えば、表がＳ極、裏がＮ
極となるように、２極着磁してもよいが、磁性粉末層２
にＢａフェライト粉末が均一に分散されているので、着
磁パターンを形成することも可能である。

【００３１】図２及び図３は、着磁パターンの形成例を
示す図である。図２においては、ストライプ状の着磁パ
ターン、図３においては、同心円状の着磁パターンが形
成されている。この着磁パターンは、使用目的により適
宜選択されるが、表裏の２極着磁より、図２、図３に示
すような着磁パターンを形成した方が、磁力線を効率的
に作用させることが可能である。

【００３２】この磁気治療シートを、肩凝りの症状を自
覚している被験者の患部に貼り付けたところ、その可撓
性のため、肩に密着した状態で、かつツボ全体を覆うよ
うに装着できた。このため、良好な治療効果が得られ、
トルマリンにより発生するマイナスイオンの作用によ
り、皮膚に悪影響を及ぼすことなく、快適に使用でき
た。

【００３３】次に、前記と同様にして、トルマリン粉末
が７８重量％、塩素化ポリエチレンが２２重量％の混和
物と、Ｂａフェライト仮焼粉が８４重量％、塩素化ポリ
エチレン１６重量％の混和物を、それぞれ、厚さが２.
０ｍｍのシートとした。これをプレスにより圧着して厚
さが３.０ｍｍの磁気治療シートを得た。

【００３４】この磁気治療シートを、アイマスク形状と
足裏の形状に打ち抜き、アイマスクと靴用中敷に使用し
た。この場合は、遠赤外線とマイナスイオンの作用を主
に利用するため、トルマリン粉末層側を人体に向けて使
用した。

【００３５】図４は、アイマスクの形状に打ち抜いた磁
気治療シートの概略を示す。また、図５は、足裏の形状
に打ち抜いた磁気治療シートの概略を示す。これらの場
合についても、通気性を確保するため、直径１ｍｍの通
気孔を１０ｍｍ間隔で設けた。

【００３６】このアイマスクを装着して就眠した結果で
は、磁性粉末に起因する磁力線による作用と、トルマリ
ンに起因するマイナスイオンの作用によると解される、
リラックス効果と安眠効果が得られた。また、この靴用
中敷を使用した結果では、磁力線、遠赤外線による疲労
抑制効果とマイナスイオンの作用によると解される消臭
効果が認められた。また、結合剤に軟質で可撓性を有す
る材料を用いたことによる、歩行の際の衝撃吸収効果も
疲労抑制に寄与していると考えられる。

【００３７】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明によるト
ルマリンを含む磁気治療シートは、磁力線、遠赤外線、
マイナスイオンの効果を併せ持ち、また、シートが可撓
性を具備し切断が容易であることから、任意の形状とし
て、一定の面積を覆うようにして使用することが可能で
ある。

【００３８】このため、従来の磁気治療器よりも優れた
治療効果が得られ、貼り付ける身体の部位や、取り付け
る衣料についての制限が少なく、効果的な使用が可能で
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による磁気治療シートの第１の例を示す
図、図１（ａ）は平面図、図１（ｂ）は断面図。

【図２】本発明による磁気治療シートにおけるストライ
プパターン着磁の例を示す図。

【図３】本発明による磁気治療シートにおける同心円パ
ターン着磁の例を示す図。

【図４】本発明による磁気治療シートをアイマスクに応
用した例を示す図。

【図５】本発明による磁気治療シートを靴用中敷に応用
した例を示す図。

【図６】従来の磁気治療器の例を示す図、図６（ａ）は
平面図、図６（ｂ）は断面図。

【符号の説明】

１トルマリン粉末層２磁性粉末層３湿布剤４粘着テープ５Ｂａフェライト磁石

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ａ６１Ｎ 1/42 ＦＣ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】トルマリン粉末と結合剤の混和物からな
るシートと、磁性粉末と結合剤の混和物からなるシート
を、積層してなることを特徴とする磁気治療シート。
【請求項２】着磁されていることを特徴とする、請求
項１に記載の磁気治療シート。
【請求項３】粘着機能を具備していることを特徴とす
る、請求項１または請求項２に記載の磁気治療シート。
【請求項４】請求項３に記載の磁気治療シートにおい
て、前記粘着機能は、粘着剤もしくは湿布薬により付与
されていることを特徴とする磁気治療シート。