JP3030272U - 飲物用コップの蓋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 快適にコップ内の飲物を飲むのに好適で、使
い勝手もよい飲物用コップの蓋を提供する。 【解決手段】 天板部２の縁部表面に飲み口６を開設
し、この飲み口６からコップ３内の飲物を飲むことがで
きるものとし、さらに、天板部２の表面に凹部７を形成
する。凹部７は飲み口６に隣接して設ける。凹部７の深
さは、飲み口６に口を当接させてコップ３内の飲物を飲
むとき、上唇と蓋１の表面との不要な圧接を防止するに
十分な深さとする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、快適にコップ内の飲物を飲むのに好適で、使い勝手もよい飲物用 コップの蓋に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ファーストフード店等においては、注文の飲物をコップに入れて販売するとき は、その持ち運びの便宜を図る等の観点から、当該コップの開口を蓋で塞ぐこと がよく行われている。このようなコップの蓋としては、たとえば図４に示す如く 蓋表面１０ａに何の切込みもない単なる蓋１０、図５に示す如く蓋表面１１ａに ストローを突き刺すための十字の切込み１１ｂを設けてなる切込付蓋１１、ある いは、図６に示す如く表面縁部に飲み口として開口部１２ａを開設してなる飲み 口付蓋１２などがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記のような従来の蓋にあっては次のような問題点がある。

【０００４】 単なる蓋１０（図４参照）の場合は、これをコップ３から取り除かなければ コップ３内の飲物Ａを飲むことができず、飲物Ａを飲むときには必ず蓋１０の除 去が必要となり、その除去作業が煩わしい。しかも、蓋１０の除去時にコップ３ が揺れて内部の飲物Ａが外にこぼれる場合もあり、使い勝手が悪い。

【０００５】 切込付蓋１１（図５参照）の場合は、十字の切込み１１ｂにストローを突き 刺せば、蓋１１をコップ３から取り除くことなく、ストローを介しコップ３内の 飲物Ａを飲むことができる。しかし、そのようなストローによる吸引では、コッ プ３内の飲物Ａが飲食者の口内に直接吸い込まれるため、飲物Ａが熱い場合は飲 み難く、不快感が生じる等の問題点がある。

【０００６】 飲み口付蓋１２（図６参照）の場合は、ストローを用いるまでもなく、開口 部１２ａに口を直接当接させれば、開口部１２ａからコップ３内の飲物Ａを直接 飲むことができる。しかし、そのように開口部１２ａに口を当接させると、上唇 が蓋表面に圧接するため飲み難く、不快感が生じる等の問題点がある。

【０００７】 この考案は上述の事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは快適 にコップ内の飲物を飲むのに好適で、使い勝手もよい飲物用コップの蓋を提供す ることにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、請求項１記載の考案はコップの開口を塞ぐための 天板部と、上記天板部の縁部外周に、これに沿って一体に形成された側壁部と、 上記側壁部の下端に一体に設けられ、かつ上記コップの開口端に着脱自在に係合 する係合部と、上記天板部の縁部表面に開設された飲み口と、上記天板部の表面 に、上記飲み口に隣接して設けられた凹部とからなることを特徴とする。

【０００９】 請求項２記載の考案はコップの開口を塞ぐための天板部と、上記天板部の縁部 外周に、これに沿って一体に形成された側壁部と、上記側壁部の下端に一体に設 けられ、かつ上記コップの開口端に着脱自在に係合する係合部と、上記天板部の 縁部表面に開設された飲み口と、上記天板部の表面に、上記飲み口に隣接して設 けられた凹部とからなり、上記凹部は、上記天板部の一部を窪ませてなり、上記 凹部の底面は、上記飲み口に向かって下降する下り坂の斜板からなることを特徴 とする。

【００１０】 請求項３記載の考案はコップの開口を塞ぐための天板部と、上記天板部の縁部 外周に、これに沿って一体に形成された側壁部と、上記側壁部の下端に一体に設 けられ、かつ上記コップの開口端に着脱自在に係合する係合部と、上記天板部の 縁部表面に開設された飲み口と、上記天板部の表面に、上記飲み口に隣接して設 けられた凹部とからなり、上記凹部は、上記天板部の全体を窪ませてなり、上記 凹部の底面は、上記飲み口に向かって下降する下り坂の斜板からなることを特徴 とする。

【００１１】 この考案では、飲物を飲む際の煩わしい蓋の除去作業を行わずとも、飲み口か らコップ内の飲物を飲むことが可能となり、また、飲み口に口を当接させると、 上唇が凹部に没入し、上唇と蓋表面の不要な圧接が回避される。

【００１２】

【考案の実施の形態】

以下、この考案に係る飲物用コップの蓋の実施形態について図１ないし図３を 用いて詳細に説明する。

【００１３】 図１に示す飲物用コップの蓋１は天板部２を有し、天板部２はコップ３の開口 ３ａを塞ぐことが可能な大きさに形成されている。

【００１４】 天板部２の縁部外周には側壁部４が一体に設けられ、側壁部４は天板部２の縁 部外周に沿って環状に形成されており、また、側壁部４の下端には係合部５が一 体に設けられ、係合部５はコップ３の開口端３ｂに着脱自在に係合できるように 構成されている。

【００１５】 天板部２の表面には飲み口６が開設されており、飲み口６は天板部２の縁部表 面に位置し、かつ天板部２の縁部表裏面を貫通するように形成されている。

【００１６】 さらに、天板部２の表面には凹部７が形成されており、凹部７は飲み口６に隣 接して設けられ、かつ天板部２の一部を表面側から裏面側に向かって窪ませて構 成されている。

【００１７】 また、凹部７の底面は斜板７ａからなり、この斜板７ａは飲み口６に向かって 下降する下り坂として形成されている。これにより、凹部７は飲み口６に最も近 い位置で最大に奥深くなるように構成されている。また、凹部７の深さは、飲み 口６に口を当接させてコップ３内の飲物Ａを飲むとき、上唇と蓋１の表面との不 要な圧接を防止するに十分な深さである。

【００１８】 なお、凹部７には空気を抜くための空気抜き穴９が設けられている。

【００１９】 次に、上記の如く構成された蓋１の使用方法について図１および図２を基に説 明する。

【００２０】 この蓋１をコップ３に装着する際は、蓋１の内側をコップ３の開口３ａと対向 させながら、蓋１を上から軽く押さえる。これにより蓋１の係合部５がコップ３ の開口端３ｂと係合し、蓋１とコップ３が一体となる。

【００２１】 コップ３内の飲物Ａを飲む場合には、蓋１の飲み口６に口８を当接させながら コップ３を少しずつ傾けると、その飲み口６を介して直接コップ３内の飲物Ａを 飲むことができる（図２参照）。

【００２２】 この際、飲み口６に当接している上唇８ａは蓋１の凹部７に没入し、蓋１の表 面との圧接が回避される。つまり、蓋１の凹部７は、飲み口６に口を当接させて 飲物Ａを飲むときの、上唇８ａと蓋１の表面との不要な圧接を防止するように機 能する。

【００２３】 図３はこの考案の他の実施形態を示すもので、同図に示す飲物用コップの蓋１ が天板部２とこれに一体の側壁部４を有し、側壁部４の下端にはコップ開口端３ ｂとの係合部５が設けられていること、天板部２の縁部表面には飲み口６が開設 されていることは上記実施形態と同様であるため、その詳細説明は省略する。

【００２４】 同図に示す蓋１の天板部２にも上記実施形態と同じく、その表面に凹部７を有 するが、この凹部７は天板部２の一部でなく全体を窪ませてなる点で上記実施形 態と異なる。

【００２５】 なお、このような天板部全体の凹部７についても飲み口６に隣接するものであ り、また、凹部７の底面は飲み口６に向かって下降する下り坂の斜板７ａから構 成され、凹部７の深さは飲み口６に最も近い位置で最大に奥深くなるように構成 されている。

【００２６】 上記のような天板部全体の凹部７を有する蓋１にあっても、飲み口６に口を当 接させたとき、その上唇が当該凹部７に没入し、上唇と蓋１の表面との不要な圧 接が防止される。

【００２７】 この実施形態の蓋１は、天板部２の縁部表面に飲み口６を開設し、さらに飲み 口６に隣接して天板部２の表面に凹部７を設けたものである。このため、飲み口 ６から簡単にコップ３内の飲物Ａを飲むことが可能であり、飲物Ａを飲む際の煩 わしい蓋の除去作業を行う必要がなく、使い勝手がよい。しかも、飲み口６に口 を当接させると、上唇が凹部７に没入し、上唇と蓋表面の不要な圧接が回避され ることから、そのような圧接による不快感が生ずることもなく、コップ３内の飲 物Ａを快適に飲むにも好適である。また、上記のように飲み口６からコップ３内 の飲物Ａを飲むことができることから、従来のストローによる吸引では飲み難い 熱い飲物Ａについても快適に飲むことを可能とするものである。

【００２８】

【考案の効果】

この考案に係る飲物用コップの蓋にあっては、上記の如く天板部の縁部表面に 飲み口を開設し、さらに飲み口に隣接して天板部の表面に凹部を設けたものであ る。このため、煩わしい蓋の除去作業を行うことなく、飲み口から簡単にコップ 内の飲物を飲むことが可能であり、使い勝手がよい。しかも、飲み口に口を当接 させると、上唇が凹部に没入し、上唇と蓋表面の不要な圧接が回避されることか ら、そのような圧接による不快感が生ずることもなく、コップ内の飲物を快適に 飲むにも好適である。また、上記のように飲み口からコップ内の飲物を飲むこと ができることから、ストローによる吸引では飲み難い熱い飲物についても快適に 飲むことが可能となる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る飲物用コップの蓋の一実施形態
を示す平面図および断面図。

【図２】図１に示す飲物用コップの蓋の使用例を説明す
る説明図。

【図３】この考案の他の実施形態を示す平面図および断
面図。

【図４】従来の飲物用コップの蓋を示す平面図および断
面図。

【図５】従来の飲物用コップの蓋を示す平面図および断
面図。

【図６】従来の飲物用コップの蓋を示す平面図および断
面図。

【符号の説明】

２ 天板部 ３ コップ ４ 側壁部 ５ 係合部 ６ 飲み口 ７ 凹部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コップの開口を塞ぐための天板部と、 上記天板部の縁部外周に、これに沿って一体に形成され
   た側壁部と、 上記側壁部の下端に一体に設けられ、かつ上記コップの
   開口端に着脱自在に係合する係合部と、 上記天板部の縁部表面に開設された飲み口と、 上記天板部の表面に、上記飲み口に隣接して設けられた
   凹部とからなることを特徴とする飲物用コップの蓋。
2. 【請求項２】 コップの開口を塞ぐための天板部と、 上記天板部の縁部外周に、これに沿って一体に形成され
   た側壁部と、 上記側壁部の下端に一体に設けられ、かつ上記コップの
   開口端に着脱自在に係合する係合部と、 上記天板部の縁部表面に開設された飲み口と、 上記天板部の表面に、上記飲み口に隣接して設けられた
   凹部とからなり、 上記凹部は、上記天板部の一部を窪ませてなり、 上記凹部の底面は、上記飲み口に向かって下降する下り
   坂の斜板からなることを特徴とする飲物用コップの蓋。
3. 【請求項３】 コップの開口を塞ぐための天板部と、 上記天板部の縁部外周に、これに沿って一体に形成され
   た側壁部と、 上記側壁部の下端に一体に設けられ、かつ上記コップの
   開口端に着脱自在に係合する係合部と、 上記天板部の縁部表面に開設された飲み口と、 上記天板部の表面に、上記飲み口に隣接して設けられた
   凹部とからなり、 上記凹部は、上記天板部の全体を窪ませてなり、 上記凹部の底面は、上記飲み口に向かって下降する下り
   坂の斜板からなることを特徴とする飲物用コップの蓋。