JP3030194U - 痔治療用サポータ - Google Patents

痔治療用サポータ

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JP3030194U JP1996004141U JP414196U JP3030194U JP 3030194 U JP3030194 U JP 3030194U JP 1996004141 U JP1996004141 U JP 1996004141U JP 414196 U JP414196 U JP 414196U JP 3030194 U JP3030194 U JP 3030194U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肛門に対する押付け効果が損なわれにくく、
しかも着用者に圧迫に伴う不快感を与えない構造の痔治
療用サポータを提供する。 【解決手段】 痔治療用サポータ1は、着用者Oの股下
を通って前後に延びる第一の可橈性部材4の中間に、着
用者の肛門Qに押し当てられる肛門押当部13を備え
る。また、着用者Oの腰部Bに巻き付けられる第二の可
橈性部材2と、その第二の可橈性部材2に沿うように配
置され、かつ該第二の可橈性部材2に対して移動可能に
取り付けられた第三の可橈性部材3とを有する。そし
て、第一の可橈性部材4の両端部が第三の可橈性部材3
に結合されるとともに、それら第一及び第三の可橈性部
材2及び3の少なくとも一部が、着用に伴い弾性的に伸
長する弾性部とされ、その弾性復帰力により肛門押当部
13が肛門Qに対して押し当てられる。また、第一の可
橈性部材は、帯状の本体部と、その本体部よりも柔軟な
材料で構成されて、該本体部の幅方向両縁部をそれぞれ
覆う縁部被覆部とを有する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、痔治療用サポータに関する。
【0002】
【従来の技術】
痔核をはじめとする痔の疾患は患部が肛門であるため、着席時に患部が圧迫さ れたり、あるいは下着で患部が擦られたりすると、患者は忍び難い苦痛を余儀な くされ、また出血して下着を汚したりすることもある。そのため、痛みや出血を 少しでも和らげるために、例えばテープ等により生理用ナプキンを貼り付けるこ とで患部を覆い、これを保護することが行われている。しかしながら、ナプキン 等を患部に対して完全に固定することは難しく、痛み緩和の効果はあまり期待で きない。また、脱肛を伴う症状が見られる場合には、脱した粘膜を肛門内部に押 し戻さなければならないが、これを解決することはナプキンを当てがう方法では 本質的に不可能である。
【0003】 そこで、腰周りに巻き付けられる支持ベルトに対し、股下を通る押さえ用ゴム バンドを吊り下げ形態で結合し、そのゴムバンドの弾性力により防護シートを肛 門に押し付けるようにすることで、粘膜の飛び出しを抑制するようにしたサポー タが各種提案されている(例えば、特開平6−315494号、特開平7−11 2001号、実開昭55−122717号、登録実用新案第3007602号の 各公報)。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、それら公報に開示されているサポータにおいては、いずれも押 さえ用ゴムバンドが支持ベルトに直結された構造となっており、例えば運動中に 支持ベルトがずり下がったりすると、押さえ用ゴムバンドもこれと一緒にずり下 がり、肛門に対する押付け効果が損なわれてしまう欠点があった。そこで、ずり 下がりを防止するために、支持ベルトの腰に対する締めつけを強くすることも考 えられるが、これでは体が過度に圧迫されてしまい、着用者に却って不快感を与 えてしまう問題が生ずる。
【0005】 本考案の課題は、肛門に対する押付け効果が損なわれにくく、しかも圧迫によ る不快感を着用者に与えにくい構造の痔治療用サポータを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上述の課題を解決するために、本考案の痔治療用サポータは下記のように構成 されることを特徴とする。すなわち、着用者の股下を通って前後に延びる第一の 可橈性部材の中間に、着用者の肛門に押し当てられる肛門押当部を備える。また 、着用者の腰部に巻き付けられる第二の可橈性部材と、その第二の可橈性部材に 沿うように配置され、かつ該第二の可橈性部材に対して移動可能に取り付けられ た第三の可橈性部材とを有する。また、第一の可橈性部材は、帯状の本体部と、 その本体部よりも柔軟な材料で構成されて、該本体部の幅方向両縁部をそれぞれ 覆う縁部被覆部とを有する。そして、第一の可橈性部材の両端部が第三の可橈性 部材に結合されるとともに、それら第一及び第三の可橈性部材の少なくとも一部 が、着用に伴い弾性的に伸長する弾性部とされ、その弾性復帰力により肛門押当 部が肛門に対して押し当てられる。
【0007】 上述の構成のサポータにおいては、第二の可橈性部材を腰部に巻き付けること で該サポータが人体に装着される一方、第一の可橈性部材は肛門押当部を付勢し て肛門側に押し付ける役割を果たす。この第二の可橈性部材は、第一の可橈性部 材に直結されるのではなく、該第二の可橈性部材に対して移動可能に取り付けら れた第三の可橈性部材に結合される。そして、それら第一及び第三の可橈性部材 の少なくとも一部を形成する弾性部がサポータ着用に伴い弾性的に伸長し、その 弾性復帰力により肛門押当部が肛門に対して押し当てられる。これにより、第一 の可橈性部材が第二の可橈性部材とともにずり落ちることが防止ないし抑制され るので、肛門に対する押付け効果が損なわれにくい。また、第二の可橈性部材に よる締めつけを極端に強くしなくとも、肛門押当部を肛門に押し付けた状態を維 持できるので着用感に優れ、圧迫に伴う不快感を生ずることもない。また、第一 の可橈性部材の本体部の両縁部が、柔軟材料で構成された縁部被覆部により覆わ れているので皮膚に対する当りが柔かとなり、装着感が改善される。
【0008】 次に、上記サポータにおいては、肛門押当部の少なくとも一部を、抗菌性材料 で形成することができる。該抗菌性材料の使用により、例えば肛門ないしその周 辺における雑菌の繁殖が防止ないし抑制されるので、清潔な着用環境を維持する ことができ、さらには防臭効果も達成される。ここで、第一、第二及び第三の各 可橈性部材についても、その一部ないし全部を同様に抗菌性材料で構成すること ができる。
【0009】 上記抗菌性材料としては、各種抗菌性繊維を使用することができる。具体的に は、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、ポリプロピレン樹脂 等の合成樹脂原料に各種抗菌剤を配合又は練り込むことにより、これを紡糸・繊 維化したものを使用できる。また、ベースとなる繊維(以下、ベース繊維という )に抗菌剤をコーティングないし含浸させたものも使用できる。この場合、ベー ス繊維として吸湿性繊維を使用すれば、汗等が吸収されてサポータの着用感が向 上する。そのような吸湿性繊維としては、例えば木綿繊維あるいは絹等の天然繊 維、あるいはキュプラ(商品名:ベンベルグ)等の再生セルロース繊維、さらに はアセテート繊維、ナイロン繊維、スパンデックス等の合成繊維等を好ましく使 用することができる。なお、絹糸は、抗菌剤の含浸ないしコーティングを行わな くとも、それ自体が有する殺菌ないし防カビ力により抗菌性繊維として機能する 場合がある。
【0010】 抗菌剤としては、防カビあるいは殺菌効果を有し、かつ拡散性を有するものが 好ましく、例えば、ヘキサクロロフェン(すなわち2,2’−メチレン−ビス( 3,4,6−トリクロロ)フェノール)、アクタマー(すなわち2,2’−チオ −ビス(4,6−ジクロロフェノール))、サイアベンゾール(すなわち2−( 4−チアゾリール)ベンツイミダゾール)、BHC(すなわちアルファブロム− シンナムアルデヒド)、プロポリスなどを好適に使用できる。
【0011】 これらの抗菌剤は、繊維の製造工程中にチップと混合して紡糸することにより 、繊維中に分散させることができる。この場合、抗菌剤の繊維中の含有量は0. 5〜5重量%の範囲で設定することが望ましい。また、抗菌剤は、繊維が形成さ れてから後処理によって繊維に吸収させることも可能である。例えば、トルエン −10重量%BHC溶液を乳化剤を用いてエマルジョン化し、これを例えば80 ℃前後の水に分散させたものにナイロン繊維を浸漬することで、BHCを該ナイ ロン繊維に0.5〜3重量%の範囲で吸収させることができる。なお、抗菌性繊 維の市販品としては、例えば、ナイロン系の「バイクロン」(商品名:日本メジ カル(株)製)、あるいはアクリル系の「ゼオール」(商標名:旭化成(株)社 製)等を使用することができる。
【0012】 次に、第三の可橈性部材の少なくとも一部を柔軟弾性材により形成し、両端部 においてこれを第二の可橈性部材に結合することができる。この場合、第三の可 橈性部材を第二の可橈性部材よりも短尺に形成することができる。こうすれば、 第二の可橈性部材が着用者の腰部に巻き付けられるに伴い、第三の可橈性部材は その柔軟弾性材で形成された部分が伸長し、第一の可橈性部材により下向きに引 っ張られると、これを引き上げる向きに弾性復帰力が生ずるので、肛門押当部を 肛門に対して押し付ける効果が高められる。
【0013】 第一の可橈性部材は、その全体を弾性帯状部材とすることができる。具体的に は、これを互いに交差する2本の弾性帯状部材として構成することができる。こ の場合、それら弾性帯状部材は、一方の端部が着用者の前方側で、また他方の端 部側が同じく後方側で、それぞれ第三の可橈性部材に対して結合され、それら弾 性帯状部材の交差部分に肛門押当部を備えた構成とすることができる。すなわち 、第一の可橈性部材の全体を弾性帯状部材とすれば、サポータ装着時にこれを伸 長させることで、肛門押当部への押付効果が高められる。また、2本の弾性帯状 部材の交差部に肛門押当部を備える構成とすることで、両弾性帯状部材による押 し付け効果が該交差部に集中し、前述の押付効果がさらに高められる。
【0014】 次に、第二及び第三の可橈性部材をいずれも帯状に形成し、さらに第二の可橈 性部材の幅を第三の可橈性部材の幅よりも大きく設定することができる。すなわ ち、第二の可橈性部材の幅を大きく設定すれば、腰部への巻き付け時に局部的な 力が作用しにくくなるので着用者への圧迫感が軽減され、ひいては快適な着用感 を達成することができる。
【0015】 第二の可橈性部材には、その両端部を着用者の前方側で着脱可能に結合する着 脱結合手段を設けることができる。この場合、着脱結合手段は、第二の可橈性部 材の一方の端部を他方の端部側に対し、該他方の端部側の長さ方向に沿って位置 変更可能に結合するものとすることができる。すなわち、結合位置の変更により 、第二の可橈性部材の腰部に対する巻付長さを、例えば着用者の腰周り寸法に合 わせて調整することが可能となる。
【0016】 また、第一の可橈性部材の少なくとも一端側を、第三の可橈性部材に対し着脱 可能に結合する着脱結合手段を設けることができる。この場合、着脱結合手段は 、第三の可橈性部材を第一の可橈性部材の一端側に対し、該第一の可橈性部材の 長さ方向に沿って位置変更可能に結合するものとすることができる。例えば結合 位置の変更により前述の弾性部の伸長量を変化させて、肛門押当部の肛門に対す る押し付け力を調整することができる。
【0017】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を図面に示すいくつかの実施例を参照して説明する 。 (実施例1) 図1に示す本考案の一実施例たる痔治療用サポータ(以下、単にサポータとい う)1は、第二の可橈性部材としての帯状の支持ベルト2と、これに重ね形態で 配置された第三の可橈性部材としての帯状の補助ベルト3と、一端がそれら支持 ベルト2及び補助ベルト3の中間部に重ねられ、該重ね部において縫合部4aに よりそれらベルト2及び3に結合された第一の可橈性部材としての2本の帯状の 押さえバンド4とを備えている。
【0018】 支持ベルト2は補助ベルト3よりも広幅の帯状に形成されており、図3(a) に示すように、該ベルト2の長手方向に沿って延びる複数のゴム糸51に対し、 ベルト2の幅方向沿う多数の繊維糸52が織り合わされた構造を有している。そ して、同図(b)に示すように、繊維糸52の間隔はゴム糸51の伸縮に追従し て変化するようになっており、支持ベルト2の長手方向における弾性的な伸縮が 許容されている。また、図4に示すように、支持ベルト2の長手方向及び幅方向 に沿って、多数の貫通孔10が所定の間隔で形成されている。
【0019】 図1に戻り、補助ベルト3は、その長手方向中央部において、支持ベルト2に 対し前述の縫合部4aにより押さえバンド4とともに一体的に結合される一方、 その両端部は、支持ベルト2の対応する端部に縫合部3aで結合されており、そ の縫合部3aと4aとの間に位置する部分が、支持ベルト2に対し幅方向におい て移動可能とされている。また、図2に示すように、補助ベルト3は支持ベルト 2よりも短尺に構成されている。
【0020】 図1に示すように、支持ベルト2の両端部には、鉤状の金具により形成された 着脱結合手段としてのフック11が取り付けられている。フック11は、例えば 図5(c)に示すように、中間部で二つに折り曲げた針金のその曲げ側を先端側 として、該先端側を鉤状に曲げることにより形成され、また、該針金の両末端部 を外側に膨らませるように曲げることで2つの環状部11aが形成されている。 その取り付け構造であるが、図5(a)及び(b)に示すように、支持ベルト2 の末端部を補助ベルト3の末端から延出させてこれを該補助ベルト3側に折り返 し、支持ベルト2の折り目2dからフック11の先端側を突出させるとともに、 フック11の環状部11aを折返し部2cに対し糸11bにより縫い付け、さら にその状態で補助ベルト3と折返し部2cとが縫合部3aにより縫い合わされた ものとなっている。なお、図2に示すように、両フック11は、その鉤部の曲げ 方向が互いに逆向きとなるように取り付けられている。
【0021】 一方、図1及び図2に示すように押さえバンド4は、互いに交差するように重 なり合う2本の帯状部材として構成されており、その交差部分が肛門押当部13 を形成している。ここで、補助ベルト3と押さえバンド4とは、ほぼ同一の構造 の弾性帯状部材として構成されている。すなわち、それらはいずれも帯状の本体 部61を備え、図6(a)及び(b)に示すように該本体部61は、その長手方 向に延びる縦糸として複数のゴム糸63と、幅方向に延びる横糸として多数の弾 性樹脂糸64とが織り合わされることにより、長手方向に弾性伸縮可能に構成さ れている。また、各ゴム糸63に沿う形で弾性樹脂糸64には、複数の繊維糸6 5が蛇行形態で織り合わされている。さらに、各ゴム糸63の外側は、図6(c )に示すように、これに螺旋状に巻き付けられた繊維糸66により覆われている 。
【0022】 弾性樹脂糸64は、一定以上(例えば0.2mm以上)の系を有するナイロン糸 あるいは天蚕等で構成されており、外部から曲げ変形が加えられた場合に、該曲 げが極端に鋭角的なものでなければ、これを弾性的に回復できる性質を有するも のが使用されている。また、繊維糸65及び66は抗菌性繊維(例えばナイロン 繊維等の吸湿性繊維に対し、例えばBHCを0.5〜3重量%の範囲でコーティ ングないし含浸させたもの)で構成された糸が使用されている。なお、図3に示 す支持ベルト2の繊維糸52も抗菌性繊維糸で形成することができる。
【0023】 次に、図7(a)に示すように、本体部61の両縁部は、不織布やスポンジな ど該本体部61よりも柔軟な材料で構成された縁部被覆部62により覆われてい る。該縁部被覆部62は、例えば図7(b)に示すように、上記柔軟材料で形成 された細長いシートを幅方向中央部で折返してその内側に本体部61の両縁部を 挟み込み、それらを縫合部62aにより縫合することで形成することができる。
【0024】 また、図1、図2及び図8に示すように、補助ベルト3の支持ベルト2に面す る側において、その両端部やや内寄りには、各押さえバンド4の末端側と着脱可 能に係合するフック15(着脱結合手段)が縫い付け等により固定されている。 なお、図6に示すように、補助ベルト3の本体部61において、ゴム糸63と繊 維糸65とが形成する織り目Vの大きさは、フック15の挿通を許容するものと なっている。
【0025】 以下、サポータ1の使用方法について説明する。まず、図9(a)及び(b) に示すように支持ベルト2を、補助ベルト3が外側になるように着用者Oの腰部 Bに巻き付け、その両端を着用者Oの前方側で合わせる。そして、各端部に取り 付けられたフック11を、支持ベルト2の、それぞれから見て他方の端部側に互 いに引っ掛け合うことでこれを着脱可能に結合することにより、該支持ベルト2 が腰部Bに対して固定される。すなわち、図4に示すように、支持ベルト2には 、その長手方向及び幅方向に多数の孔部10が形成されており、図10に示すよ うに、それら孔部10のいずれかにフック11を引っ掛けることで、上記両端部 が互いに結合される。また、補助ベルト3は、支持ベルト2よりも短尺に形成さ れていることから、その長手方向に弾性的に伸長した状態で腰部Bに巻き付けら れることとなる。
【0026】 また、フック11が係合する孔部10を、支持ベルト2の長手方向において変 更することで、支持ベルト2の腰部Bに対する巻付長さを、着用者Oの腰周り寸 法に合わせて調整することができる。なお、支持ベルト2は、その腰部Bへの巻 き付け部分を若干弾性的に伸長させた状態で、その両端部を結合すれば、腰部B に対して適度な締付力が生じ、支持ベルト2のずり落ち等が生じにくくなる。
【0027】 なお、支持ベルト2は、その長手方向における一部のみを弾性伸縮材料で構成 し、他の部分を皮や合成皮革等の弾性伸縮しにくい材質(以下、難伸縮材料とい う)で構成してもよい。また、支持ベルト2の全体を難伸縮材料で形成すること もできる。この場合、その両端の着脱機構としては、図11(a)に示すように 、ベルト2の一端側に複数並んで形成された孔部30のいずれかに、他方の端部 側に固定された有頭のピン31を押し込んで係合させる態様、あるいは、同図( b)に示すように、ベルト2の一端に取り付けられたリング33の内側に、該ベ ルト2の他端側を通し、さらにリング33の内側においてベルト2の前記一端に 回転可能に結合されたピン34の先端を、ベルト2の他端側に形成された孔部3 0に差し込んで止める構造としてもよい。また、これ以外にも、スナップボタン あるいは圧着テープなどの各種結合構造を採用することができる。
【0028】 図9に戻り、支持ベルト2の装着が終了すれば、同図(b)に示すように、2 本の押さえバンド4を着用者Oの股下を通し、さらに前方側に引き上げてこれを 弾性的に伸長させ、図12(a)及び(b)に示すように、その状態でそれら押 さえバンド4の各末端部を、補助ベルト3に取り付けられた対応するフック15 に引っ掛けることにより、図9(c)に示すようにサポータ1の装着が完了する 。なおフック15は、図6(b)に示す多数の織り目Vのいずれかに選択的に差 し通すことで、押さえバンド4に対し任意の位置で係合できるようになっている 。
【0029】 このようにサポータ1を着用することで、伸長した押さえバンド4の弾性復帰 力、及びフック15を介して押さえバンド4により下向きに引っ張られた補助ベ ルト3の弾性復帰力により、図12(c)及び(d)に示すように、両押さえバ ンド4の交差部に形成された肛門押当部13が着用者Oの肛門Qに押し当てられ る。これにより、肛門押当部13により肛門Qが保護され、また、脱肛による肛 門Qの飛び出しも阻止ないし抑制される。また、押さえバンド4の繊維糸65, 66(図6)は、抗菌繊維糸で形成されているので、押さえバンド4と皮膚ない し粘膜との接触部分、具体的には肛門押当部13と肛門Qないしその近傍との接 触部分における雑菌等の繁殖が抑制され、ひいては痒みや炎症等の発生が抑さえ られるとともに、防臭効果も達成される。
【0030】 また、押さえバンド4は、その横糸が弾性樹脂糸64で形成されていることか ら、幅と交差する向きの曲げに対する剛性が高められており、ひいては該方向に おける折れ曲がり等が生じにくくなっている。さらに、押さえバンド4の伸長時 において弾性樹脂糸64は、その伸長方向へのたわみが生じにくいことから、該 伸長に伴う押さえバンド4の幅方向の寸法減少が抑制され、ひいては肛門Qに対 して肛門押当部13を安定な状態で押し付けることが可能となる。図7(a)に 示すように、各押さえバンド4の本体部61の両縁部は、柔軟材料で構成された 縁部被覆部62により覆われているので、皮膚に対する当りが柔かとなり、装着 感が改善されている。
【0031】 なお、押さえバンド4に対するフック15の係合位置を、バンド4の長手方向 において調整することで、バンド4の伸長量、すなわち肛門押当部13による押 し付け力を調整することができる。例えばバンド4が緩んで肛門押当部13の押 し付け力が弱まった場合には、図13に示すように、押さえバンド4の前端側を 引っ張り上げてその弾性伸長量を増加させ、その状態でフック15に係合させれ ば押し付け力を増すことができる。
【0032】 ここで、押さえバンド4は、長手方向における一部のみを弾性伸縮材料で構成 し、他の部分を難伸縮材料で構成するようにしてもよい。また、補助ベルト3に 対する着脱機構は、フック15以外にも、スナップボタンあるいは圧着テープな どの各種公知の機構を採用することができる。
【0033】 なお、以上説明した実施例においては、図14(a)に示すように、2本の押 さえバンド4はその重なり部(肛門押当部13)が非固定とされ、その伸縮に伴 い重なり部の形成位置も変化するようになっていたが、同図(b)に示すように 、両押さえバンド4をその重なり部において縫合部4f等により互いに結合・固 定することもできる。
【0034】 また、重なり部自体を肛門押当部13とするのではなく、着用者Oに面する側 において該重なり部に固着されたパッド40等を、肛門押当部13とする構成も 可能である。この場合、このパッドを抗菌性繊維の織物あるいは不織布等で構成 することができる。また、例えば図14(c)に示すように、着用者Oの後方側 に装着される1本の弾性伸縮部材43の一端を補助ベルト3の中間に結合し、他 端を肛門押当部13としてのパッド40の一縁部に結合する一方、そのパッド4 0の反対側の縁部に、着用者Oの前方側に装着される2本の弾性伸縮部材41及 び42の各一端を結合する構成も可能である。この場合、それら弾性伸縮部材4 1〜43が押さえバンド、すなわち第一の可橈性部材を構成する。
【0035】 また、パッド40は、押さえバンド4に対し着脱可能に取り付けることもでき る。パッド40は、具体的には図15に示すように、紙あるいは布等の柔軟性シ ート70の一方の表面に対し、該シート70の幅方向中央部においてその長手方 向に沿うように配置された偏平形状の吸収体71が、接着剤等により固着された ものとして形成されている。吸収体71は、例えば脱脂綿や親水性繊維シートの 積層体など、吸水性を有する柔軟材料で形成することができる。そして、吸収体 71の固着側あるいはその反対側において、柔軟性シート70の幅方向における 一方の縁部には、接着剤の塗布あるいは両面テープの貼着により粘着層72が形 成されており、その表面が剥離紙73により覆われている。
【0036】 このパッド40は、図16に示すように、2本の押さえバンド4のうち肛門Q に面する側のものに取り付けられる。その取り付け方法を図17に示している。 すなわち、図17(a)に示すように、剥離紙73を剥がし、さらに柔軟シート 70と押さえバンド4とを、吸収体71が押さえバンド4に沿うように、かつ吸 収体71が肛門Q側に位置するように互いに重ね合わせる。次いで、同図(b) に示すように、柔軟性シート70の吸収体71の両側に位置する部分を、押さえ バンド4側に三折り状に曲げ返し、同図(c)に示すように、その両縁部を重ね 合わせて粘着層72により互いに接合すれば取り付けが完了する。
【0037】 (実施例2) 図18に示すサポータ80は、実施例1のサポータ1とほぼ同様に構成されて いるが、補助ベルト3の両端が支持ベルト2に固着されない構造とされ、かつ該 補助ベルト3の両端には、それらを互いに着脱可能に結合するためのフック81 が、前述のフック11とは別に設けられている。また、補助ベルト3は、実施例 1のサポータ1と同様に、支持ベルト2よりも所定長さだけ短く形成されている 。これにより、補助ベルト3は弾性伸長状態で装着され、肛門押当部13に対す る十分な押し付け力が確保される。また、フック81により互いに結合された補 助ベルト3の両端部は、フック15によりこれに結合された押さえバンド4の前 端側とともに、若干の上下動が許容されるようになっている。これにより、肛門 押当部13を介して肛門に対し過度の押付力が働くことが防止され、ひいてはサ ポータの装着感が向上する。
【0038】 なお、図19に示すように、補助ベルトを長手方向に沿って複数部分に分割し 、それぞれ支持ベルト2に対して結合する構成としてもよい。すなわち、図19 (a)及び(b)においては、図18の補助ベルト3が、支持ベルト2の各両端 部に対応する第一及び第二部分3e及び3gと、同じく中間部分に対応する第三 部分3fとの3部分に分割されている。このうち第三部分3fは、その両端が縫 合部3hにより支持ベルト2に結合されるとともに、その中間部と支持ベルト2 との間に押さえバンド4の末端部が挿入されて、これらを貫く縫合部4aにより 一体的に結合されている。一方、第一及び第二部分3e及び3gは、フック81 が形成されていない側の端部においてそれぞれ縫合部3j及び3kにより支持ベ ルト2に結合されており、それらと第三部分3fとの間には、隙間3m及び3n がそれぞれ形成されている。
【0039】 上記構成において第一及び第二部分3e及び3gは、図18の構成における補 助ベルト3の対応する部分に比べて、隙間3mないし3nの分だけ短くなってい る。これにより、押さえバンド4の緩みが生じにくくなり、ひいては肛門押当部 13の肛門に対する押当てをさらに確実なものとすることができる。なお、図1 9(c)に示すように、第三部分3fは省略することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の痔治療用サポータの正面図。
【図2】図1の底面図。
【図3】支持ベルトの細部の構造を示す模式図。
【図4】支持ベルトの部分拡大図。
【図5】支持ベルトのフックの拡大図。
【図6】補助ベルト及び押さえバンドの細部の構造を示
す模式図。
【図7】補助ベルト及び押さえバンドの部分拡大図。
【図8】補助ベルトのフックの拡大図。
【図9】図1のサポータの着用方法を示す説明図。
【図10】支持ベルトのフックの作用説明図。
【図11】支持ベルトの結合構造のいくつかの変形例を
示す図。
【図12】図1のサポータの着用状態を示す正面図及び
背面図。
【図13】押さえバンドの締付力を調整する方法を示す
正面図及び背面図。
【図14】第一の可橈性部材及び肛門押当部のいくつか
の変形例を示す説明図。
【図15】パッドの変形例を示す正面図、側面図及び斜
視図。
【図16】図15のパッドの、押さえバンドに対する装
着位置を示す模式図。
【図17】同じく、その押さえバンドに対する装着方法
を示す説明図。
【図18】実施例2の痔治療用サポータの正面図及び底
面図。
【図19】同じくその変形例を示す正面図及び底面図、
及びさらに別の変形例を示す底面図。
【符号の説明】
1、80 痔治療用サポータ 2 支持ベルト(第二の可橈性部材) 3 補助ベルト(第三の可橈性部材) 4 押さえバンド(第一の可橈性部材) 11 フック(着脱結合部) 13 肛門押当部 15 フック(着脱結合部) 40 パッド(肛門押当部) 62 縁部被覆部 65,66 抗菌性繊維糸(抗菌性材料)

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着用者の股下を通って前後に延びる帯状
    の第一の可橈性部材の中間に、前記着用者の肛門に押し
    当てられる肛門押当部を備え、 また、着用者の腰部に巻き付けられる第二の可橈性部材
    と、その第二の可橈性部材に沿うように配置され、かつ
    該第二の可橈性部材に対して移動可能に取り付けられた
    第三の可橈性部材とを有し、 また、前記第一の可橈性部材は、帯状の本体部と、その
    本体部よりも柔軟な材料で構成されて、該本体部の幅方
    向両縁部をそれぞれ覆う縁部被覆部とを有し、 前記第一の可橈性部材の両端部が前記第三の可橈性部材
    に結合されるとともに、 それら第一及び第三の可橈性部材の少なくとも一部が、
    着用に伴い弾性的に伸長する弾性部とされ、その弾性復
    帰力により前記肛門押当部を肛門に対し押し当てるよう
    にしたことを特徴とする痔治療用サポータ。
  2. 【請求項2】 前記肛門押当部は、少なくともその一部
    が抗菌性材料で形成されている請求項1記載の痔治療用
    サポータ。
  3. 【請求項3】 前記第三の可橈性部材は、その少なくと
    も一部が柔軟弾性材により形成され、両端部において前
    記第二の可橈性部材に結合されるとともに、 該第三の可橈性部材は前記第二の可橈性部材よりも短尺
    に形成され、該第二の可橈性部材が前記着用者の腰部に
    巻き付けられるに伴い、その前記柔軟弾性材で形成され
    た部分が伸長するようになっている請求項1又は2に記
    載の痔治療用サポータ。
  4. 【請求項4】 前記第一の可橈性部材は互いに交差する
    2本の弾性帯状部材とされ、 それら弾性帯状部材は、一方の端部が前記着用者の前方
    側で、また他方の端部側が同じく後方側で、それぞれ前
    記第三の可橈性部材に対して結合され、 それら弾性帯状部材の交差部分に前記肛門押当部を備え
    ている請求項1ないし3のいずれかに記載の痔治療用サ
    ポータ。
  5. 【請求項5】 前記第二及び第三の可橈性部材はいずれ
    も帯状に形成され、前記第二の可橈性部材の幅が前記第
    三の可橈性部材の幅よりも大きく設定されている請求項
    1ないし4のいずれかに記載の痔治療用サポータ。
  6. 【請求項6】 前記第二の可橈性部材には、その両端部
    を前記着用者の前方側で互いに着脱可能に結合する着脱
    結合手段が設けられ、 該着脱結合手段は、前記第二の可橈性部材の一方の端部
    を他方の端部側に対し、該他方の端部側の長さ方向に沿
    って位置変更可能に結合するものとされ、 該結合位置の変更により、前記第二の可橈性部材の前記
    腰部に対する巻付長さが調整されるようになっている請
    求項1ないし5のいずれかに記載の痔治療用サポータ。
  7. 【請求項7】 前記第一の可橈性部材の少なくとも一端
    側を、前記第三の可橈性部材に対し着脱可能に結合する
    着脱結合手段が設けられ、 該着脱結合手段は、前記第三の可橈性部材を前記第一の
    可橈性部材の一端側に対し、該第一の可橈性部材の長さ
    方向に沿って位置変更可能に結合するものとされ、 該結合位置の変更により前記弾性部の伸長量を変化させ
    て、前記肛門押当部の前記肛門に対する押し付け力が調
    整されるようになっている請求項1ないし6のいずれか
    に記載の痔治療用サポータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH048195U (ja) * 1990-05-09 1992-01-24
JPH04135693U (ja) * 1991-06-11 1992-12-17 東京パーツ工業株式会社 ドアカメラ等の信号伝送装置
JPH0578894U (ja) * 1991-04-19 1993-10-26 フィグラ株式会社 開閉可能な板硝子に用いる防犯装置への接続機構
JP6343410B1 (ja) * 2017-07-18 2018-06-13 ダイヤ工業株式会社 サポータ

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