JP3030157U - 折りたたみ構造に形成した拡大将棋台 - Google Patents

折りたたみ構造に形成した拡大将棋台

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JP3030157U
JP3030157U JP1996004502U JP450296U JP3030157U JP 3030157 U JP3030157 U JP 3030157U JP 1996004502 U JP1996004502 U JP 1996004502U JP 450296 U JP450296 U JP 450296U JP 3030157 U JP3030157 U JP 3030157U
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JP1996004502U
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幸治 長尾
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株式会社ジャンボ将棋連盟
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】将棋盤自体を折り畳み可能とするとともに、付
属品や脚等を内部に収納して、移動や搬送の便を図る。 【解決手段】2枚の基板3を、ほぼ同じ形状に形成した
2つの枠体4の上面に固着し、さらに基板3の上面に格
子状の区画線を表示した表示部材5を貼着して、1組の
分割将棋盤1A,1Bを形成する。両者を開閉自在に連
結して、通常の将棋盤より大きい面積を有し、かつ、折
り畳み可能な将棋盤を構成する。将棋盤の外周枠の相対
する枠辺に、こま置き板を着脱自在に設け、基板の裏面
には折り畳み可能な脚7を取付ける。折り畳んだ状態で
は、内部にこまなどの付属品と脚7を収納する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、通常の将棋盤よりも大きく形成した将棋盤を用いて、主として屋外 で将棋競技を楽しむようにした拡大将棋台に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、通常の将棋盤よりも大きく形成した将棋盤としては、競技の解説などを するために、壁に貼りつけるように拡大した将棋盤や、テーブルのように長い脚 のついた拡大将棋台があったが、いずれも屋内で使用することを想定して製作さ れたものであった。またこれらの将棋盤等は、将棋用こま(以下単にこまと称す る)などの付属品を将棋盤とは別途に収納するように形成されており、さらに脚 を将棋盤の内部に収納するように形成した拡大将棋台はなかった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
現在では、余暇を楽しむための種々の娯楽や競技などが屋外において盛んに行 われており、将棋競技においても屋外で競技を楽しむことが行われているが、そ の場合に、通常の将棋盤を用いるのではなく、通常の将棋盤よりも大きく形成し た将棋盤を用いてのびのびと競技を楽しむことが要望されている。しかしながら 従来の解説用拡大将棋盤やテーブル状の将棋台は、屋内で使用することを想定し て製作されているので、搬送を容易にするような工夫がなされておらず、またこ まなどの付属品を別途に収納するようになっているので、将棋台等を自動車など に積載して搬送する際に、将棋盤と付属品収納容器の両方を積載しなければなら ず、車内の限られた積載空間を有効に利用することができなかった。さらに脚の 取外しが不可能な長い脚を設けた拡大将棋台は、屋外に搬送することさえ困難で あった。 本考案は、このような問題点を解決するためになされたものであり、将棋盤自 体を折りたたんでその体積を小さくすることができるようにするとともに、こま などの付属品や脚等を将棋盤の内部に収納するように形成して、移動や搬送に便 利な屋外競技用の拡大将棋台を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は、通常の将棋盤より大きな四角形状に形成し、且つそれを2つに分割 してほぼ等しい面積の長方形状に形成した2枚の基板3を、ほぼ同じ形状に形成 した2つの枠体4の上面に固着し、さらに該基板3の上面に格子状の区画線を表 示した表示部材5を貼着して、1組の分割将棋盤1A,1Bを形成するとともに その分割将棋盤1A,1Bを開閉自在に連結して、通常の将棋盤より大きい面積 を有し、且つ折りたたみ可能な将棋盤1を形成し、さらに将棋盤1の外周枠の相 対する枠辺に、こま置き板6を着脱自在に設け、また前記基板3の裏面に折りた たみ可能な脚7を取付けた構成の拡大将棋台であって、将棋盤1を折りたたんだ 状態においては、その内部にこまなどの付属品と脚7を収納するようにし、また 将棋盤1を組立てた状態においては、別体に設けた2本の補強部材14を、将棋 盤1の外周枠の開閉部分にそれぞれ固定するようにした構成である。
【0005】
【考案の実施の形態】
本考案の拡大将棋台は、屋内の競技に使用することも可能であるが、主として 屋外での競技に使用することができるように形成されたものである。そのために 常時は将棋盤を折りたたんだ状態で保管しておき、使用する場合には折りたたん だ状態のままで目的地まで搬送し、現地で組立てるようにしたものである。なお 本考案は脚を伸ばしたテーブル状の将棋台として使用することができるが、脚を 内部に収納したままの状態で脚のない将棋盤としても使用することができる。ま た将棋台を移送する場合は、枠体に設けられている把手を持って吊りさげるよう にすれば、大型のトランクを持ち運ぶのと同様の方法で持ち運ぶことができる。
【0006】 本考案の将棋台をテーブル状に組立てて競技をする場合は、まず将棋盤の折り たたみを解除して将棋盤を開くと、将棋盤の内部は付属品収納部となっていて、 その内部に4本の脚やこま、こま置き板や補強部材などが所定の位置に収納され ているので、こまやこま置き板をそれぞれ取り出すとともに、補強部材を外周枠 の開閉部分に固定した後、脚を伸ばしてテーブル状の将棋台に組立てるようにし たものである。そして2個のこま置き板をそれぞれの枠辺の所定位置に取付ける と、競技開始の準備が完了する。また競技が終了した場合は、前記と逆の手順で 付属品等を収納するとともに、将棋盤を折りたたんだ状態にして保管するように する。
【0007】
【実施例】
本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図1に示す将棋盤1は、その面 積が通常の将棋盤のほぼ3〜5倍程度の大きさに形成されたもので、図2に示す ような分割将棋盤1A,1Bを開閉自在に連結して、例えば旅行用のトランクの ような形状に折りたたむことができるように形成したものである。該分割将棋盤 1A,1Bは、通常の将棋盤より大きな四角形状に形成し、且つそれを2つに分 割してほぼ等しい面積の長方形状に形成した2枚の基板3を、角材によりほぼ同 じ形状の枠状に形成した2つの枠体4の上面にそれぞれ固着し、さらに該基板3 の上面に格子状の区画線を表示した表示部材(以下単に表示部材と称する)5を それぞれ貼着して形成したものである。また本考案は、将棋盤1の内部が付属品 収納部2となるように形成されており、将棋盤1と付属品収納部2とは一体状の ものである。
【0008】 将棋盤1の外周枠は、図3に示すように、角材により基板4とほぼ同じ形状に 形成された2つの枠体4を並設して設けられたもので、その相対する2辺を長手 側枠辺4Aで形成し、また他の2辺を長手側枠辺4Aのほぼ半分の長さに形成さ れた短手側枠辺4Bを連設して形成したものである。したがってこの連設した2 辺の外周枠は2つに分割された状態となっており、且つ開閉可能な状態となって いる。また将棋盤1の内部中央に隣接した長手側枠辺4Aは、蝶番17を介して 開閉自在に連結されて、将棋盤1を折りたたみ可能に形成するとともに、折りた たんだ状態の将棋盤の底面部を構成するように設けられている。なお該長手側枠 4Aは、他の長手側枠辺4Aよりやや短く形成されて、相対する外周枠との間に 空隙部9が設けられているが、この空隙部9は、後述する補強部材14を外周枠 の開閉部分に載設する際に、その外周枠の内側面に密接することができるように 設けられたものである。さらにこのように形成された2つの枠体4の上面には、 やや厚手の布材などで形成された緩衝枠材19が貼着されており、分割将棋盤を 閉じ合わせる際に生ずる衝撃を緩和するように工夫されている。
【0009】 将棋盤1の外周枠の相対する長手側枠辺4Aの外側には、後述するこま置き板 6を着脱自在に取付けるための係止部材11がそれぞれ2個ずつ設けられており 、また係止部材11が設けられた一方の辺には、将棋盤1を持ち運ぶための把手 8が取付けられている。該把手8は、使用する際には上方に突出させることがで き、また未使用時には枠体に密接させておくことができるように形成されたもの である。なお本考案の将棋盤1を折りたたんだ状態においては、図2に示すよう に、これらの部材を設けた部分が上面となるので、この部分に係止金具13を取 付けて分割将棋盤1A,1Bを係止するようにしてある。
【0010】 さらに基板3の上面にそれぞれ貼着された表示部材5は、硬質のゴム材を緑色 に着色して形成されたもので、その表面のほぼ全域に、将棋競技用の格子状の区 画線が黒線により表示されている。そして表示部材5を貼着する際には、将棋盤 1を組立てて分割将棋盤1Aと1Bの上面を接合した場合に、双方の区画線が一 致するとともに、他の区画と同一の形状が表示されるように貼着するものとする 。さらにまた表示部材5と基板3と枠体4とが重合された将棋盤1の外周縁には 金属製の縁枠20を固着して、将棋盤1の上部の外周縁を強固に固定するように 形成している。
【0011】 図3に示す付属品収納部2は、その内部を分割将棋盤1Aと1Bにより区画さ れている。そして分割将棋盤1A側の付属品収納部2には、図面における左半分 に2本の脚7が折りたたみ可能に収納されており、その右半分には後述するこま 置き板6と補強部材14を収納するようになっている。また分割将棋盤1B側の 付属品収納部2には、その右半分に2本の脚7が折りたたみ可能に収納されてお り、その左半分にはこま収納箱10が設けられている。該こま収納箱10には、 長手方向の一端部に開閉蓋が取付けられていて、収納した後のこまが外部に飛散 することがないように形成されている。なお折りたたみ可能な4本の脚7は、基 板3(付属品収納部においては底板)にその基端部を固着されて、それぞれ互い 違いになるように収納されているが、これらの脚7は前記基端部に設けられた支 軸を支点として回動可能に設けられているので、将棋台を組立てる際には、それ ぞれの脚7を上方に向かって回動させれば、テーブル状の将棋台を組立てること ができるようになっている。
【0012】 将棋盤1を組立てて、分割将棋盤1A,1Bを接合した状態においては、表示 部材5を貼着して形成された両者の上面が均一な水平状に固定される必要がある ので、別体に設けた補強部材14を、将棋盤1の外周枠を形成している短手側枠 辺4Bの連設部分に載設し、同じ外周枠を形成している一方の短手側枠辺4Bの 隅部に設けられている固定部材16により固定されるようになっている。この補 強部材14は、図4〜図5に示すように、その断面がほぼL字形に形成された細 長い帯状材で、その長さは外周枠の一辺よりやや短く形成されたものである。そ して該補強部材14の側板には、L字型の切欠部15が複数個(本実施例では4 個)設けられており、外周枠の内側面にあらかじめ取付けられている同数個の係 止ピン18を、前記切欠部15の内方に係止するような構造となっている。さら に前述したように、短手側枠辺4Bを連設して形成した外周枠の開閉部分の内側 に空隙部9が設けられているので、補強部材14の上板を外周枠の上面に載置し 、また補強部材14の側板を外周枠の内側面に密着させて、その内側面を横断す るように取付けて固定することができる。なお該補強部材14は2本用意してお き、相対する外周枠のそれぞれに載設するようにし、またそれらを分割将棋盤1 A側の付属品収納部2の内部に収納するものとする。
【0013】 固定部材16は長方形状の角柱体に形成され、且つピンを支点として回動可能 に形成されたもので、補強部材14を固定する必要のない場合は自由位置に設定 しておき、補強部材14を固定する場合には該固定部材16を回動させて、その 一端部が補強部材14の一端部に当接するように設定するものである。
【0014】 また競技中にこまを置いたり、競技用の時計を置いたりするために用いられる こま置き板6は、図6に示すように、ほぼ長方形の板状に形成されたもので、2 本の差込片12がほぼ直角状に取付けられているものである。そして競技をする 際には、将棋盤1の相対する外周枠(本実施例では長手側枠辺4A)に設けられ た係止部材11の内部に、前記差込片12を差し込んで係止するようになってい る。なおこま置き板6を付属品収納部2内に収納する場合は、前述の補強部材と 同様に分割将棋盤1A側の付属品収納部2の内部に収納するものとする。
【0015】 以上のような構成の本考案の拡大将棋台は、主として屋外で催される競技に使 用するように形成されたもので、常時は折りたたんだ状態で保管され、使用する 場合に現地で組立てるようにしたものである。また本考案の拡大将棋台は、脚を 伸ばしたテーブル状の将棋台としても使用することができるが、脚を内部に収納 したままの状態の将棋盤としても使用することができる。なお将棋台を移動させ たり搬送したりする場合には、将棋盤の内部が付属品収納部となっているので、 脚をそれぞれ折りたたんで収納するとともに、こまをこま収納箱内に収納し、さ らに2個のこま置き板や補強部材を、それぞれ所定の場所に収納するようにした ものである。
【0016】 さらに将棋台をテーブル状に組立てて使用する場合には、2つの分割将棋盤を 接合した際に、両者の上面が均一な水平状に設けられる必要があるので、外周枠 の開閉部分に補強部材を固定して、将棋盤の両端部が垂れ下がったり、また接合 部分に隙間ができることを防止するようにする。その後脚を伸ばしてテーブル状 に組立てて、こま置き板を取付けて競技を開始する。
【0017】
【考案の効果】
本考案の折りたたみ構造に形成した拡大将棋台は、将棋盤自体を折りたたんで 、例えば旅行用のトランクのような形状に形成するとともに、その内部にこまな どの付属品や脚を収納するように構成してあるので、将棋台の搬送が非常に便利 となり、屋外で使用する将棋台として最適であるばかりでなく、付属品等の管理 も容易となるので、こまなどを紛失するようなことがなくなるという効果がある 。さらに将棋盤と付属品収納部を一体状に設けて2つの異なった機能を発揮させ るように形成されているので、使用者にとってきわめて簡便であるとともに、付 属品収納容器を別体に設ける必要がないので、1組の将棋用品を安価に製作する ことができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の折りたたみ構造に形成した拡大将棋台
の斜視図である。
【図2】付属品を収納して折りたたんだ状態の将棋盤の
斜視図である。
【図3】分割将棋盤を開いた状態を示す斜視図である。
【図4】枠体に補強部材を載設する状態を示す一部省略
分解斜視図である。
【図5】補強部材を固定した状態を示す一部省略正面図
である。
【図6】本考案のこま置き板の斜視図である。
【符号の説明】
1・・・将棋盤 1A,1B・・分割将棋盤 2・・・付属品収納部 3・・・基板 4・・・枠体 4A・・長手側枠辺 4B・・短手側枠辺 5・・・格子状の区画線を表示した表示部材 6・・・こま置き板 7・・・脚 8・・・把手 9・・・空隙部 10・・・こま収納箱 11・・・係止部材 12・・・差込片 13・・・係止金具 14・・・補強部材 15・・・補強部材の切欠部 16・・・固定部材 17・・・蝶番 18・・・係止ピン 19・・・緩衝枠材 20・・・縁枠

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通常の将棋盤より大きな四角形状に形成
    し、且つそれを2つに分割してほぼ等しい面積の長方形
    状に形成した2枚の基板(3)を、ほぼ同じ形状に形成
    した2つの枠体(4)の上面に固着し、さらに該基板
    (3)の上面に格子状の区画線を表示した表示部材
    (5)を貼着して、1組の分割将棋盤(1A)(1B)
    を形成するとともに、その分割将棋盤(1A)(1B)
    を開閉自在に連結して、通常の将棋盤より大きい面積を
    有し、且つ折りたたみ可能な将棋盤(1)を形成し、さ
    らに将棋盤(1)の外周枠の相対する2辺に、こま置き
    板(6)を着脱自在に設け、また前記基板(3)の裏面
    に折りたたみ可能な脚(7)を取付けた構成の拡大将棋
    台であって、将棋盤(1)を折りたたんだ状態において
    は、その内部に将棋用こまなどの付属品と脚(7)を収
    納するようにし、また将棋盤(1)を組立てた状態にお
    いては、別体に設けた2本の補強部材(14)を、将棋
    盤(1)の外周枠の開閉部分にそれぞれ固定するように
    構成したことを特徴とする折りたたみ構造に形成した拡
    大将棋台。
  2. 【請求項2】 上記将棋盤(1)を組立てた状態におい
    て、補強部材(14)をその断面形状がほぼL字形の細
    長い帯状に形成し、また将棋盤(1)の外周枠の開閉部
    分の内側に、隣接した隅角部間を横断した空隙部(9)
    を設けて、前記補強部材(14)の側板が、該外周枠の
    内側面を横断して密接することができるように形成し
    て、該補強部材(14)を、該外周枠の開閉部分に載設
    するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の
    折りたたみ構造に形成した拡大将棋台。
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